JP5968501B1 - 車載電子制御装置 - Google Patents
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Abstract
Description
前述の特許文献1によれば、アクチェータ系及びセンサ系のハードウエア異常が検出できる仕組みとなっているが、制御系に異常があると、ハードウエア異常が発生しているにも関わらずこれが認知できなかったり、ハードウエア異常が発生していないのに誤って異常判定が行われることがあり、異常検出手段が一面的であるという問題点がある。また、この特許文献1では、サブCPU121の暴走異常によって第2リセット信号RST2が発生すると、第1の異常記憶素子133がこの異常発生を記憶して、吸気弁開度制御用モータ108への給電が停止して固定吸気弁開度となり、変速機も例えば中高速運転用の3速の固定変速比になっている。
この発明の目的は、少なくとも燃料噴射制御機能と吸気弁の弁開度制御手段とを備えたエンジン制御用の第1CPUと、少なくとも変速制御機能を有する変速機制御用の第2CPUと、各CPUに対する監視制御回路部又は監視制御手段とを備え、制御異常が発生したときに多様な手段による退避運転が行える車載エンジン制御装置を提供することである。
この発明の更なる目的は、開弁制御に関する制御異常の発生が、燃料噴射制御に波及しないようにして、退避運転機能が損なわれないようにすることができる車載エンジン制御装置を提供することである。
エンジン制御回路部と、変速機制御回路部のそれぞれに分設されたマイクロプロセッサである第1CPUと第2CPUとが協働し、この第1CPUと第2CPUとを共通回路基板に搭載して共通筐体に収納するか、又は第1筐体に収納された第1回路基板と第2筐体に収納された第2基板に分割搭載して構成された車載電子制御装置であって、
前記第1CPUには少なくとも第1ウォッチドッグタイマを含む第1監視制御回路部が接続されるとともに、
前記第1CPUは、エンジン制御用に専有される第1入力センサ群と、エンジン制御及び変速機制御に共用される第3入力センサ群から得られる開閉信号又はアナログ信号を入力信号として動作して、少なくとも燃料噴射用電磁弁に対する燃料噴射制御出力と、吸気スロットルに設けられた吸気弁に対する吸気弁開度制御用モータへの開弁制御出力とを発生し、
前記吸気弁の開弁駆動機構は、前記吸気弁開度制御用モータに対する給電を停止したときに、固定吸気弁開度によって退避運転が行える初期位置復帰機構を包含し、
前記第2CPUは、第2監視制御手段に含まれる暴走監視手段、又は第2監視制御回路部に含まれる第2ウォッチドッグタイマによって動作監視され、前記暴走監視手段は前記第2CPUが発生するウォッチドッグ信号を前記第1CPUによって監視する手段であり、
前記第2CPUによって制御される変速機は、この第2CPUが動作停止したときには、中高速運転に適した固定変速比で、少なくとも前進が行える変速比固定機構を包含し、
前記第1ウォッチドッグタイマは、前記第1CPUが発生する第1パルス列信号のON時間幅とOFF時間幅を測定して、これが第1閾値時間以上となったときに第1リセット信号を発生して、前記第1CPUを初期化して再起動し、
前記第1監視制御回路部は、通信異常判定回路と質疑応答異常判定回路を含む第1制御異常判定回路と、モード選択第1回路と、第1ゲート回路とを備え、
前記第1制御異常判定回路は、送信質問データに対応した正解情報データメモリを備え、運転動作中の前記第1CPUに対して、少なくとも前記開弁制御出力の生成プログラムに関連する複数の質問情報を順次送信し、この質問情報に対応した前記第1CPUからの回答情報を受信して、予め前記第1監視制御回路部に格納されている正解情報と対比するとともに、前記回答情報の符号点検異常及び返信応答遅延の有無を判定することによって、通信異常と質疑応答異常とを包含した第1制御異常の有無を判定して第1制御異常信号を生成し、
前記モード選択第1回路は、前記第1リセット信号及び前記第1制御異常信号の発生回数又は発生頻度が、それぞれに定められた所定閾値以上となる第1状態が成立したときにセットされる第1記憶回路と、当該第1記憶回路が異常発生を記憶すると前記吸気弁開度制御用モータに対する給電停止を行う第1遮断回路と、前記第1CPUに給電開始する電源スイッチが閉路されたときに、前記第1記憶回路を初期化しておくリセット回路とを備え、
前記第1ゲート回路は、前記第1状態が、まだ不成立の所定値未満であるときに、前記第1リセット信号及び前記第1制御異常信号によって前記第1CPUをリセットし、前記第1記憶回路が異常発生を記憶した後は、前記第1制御異常信号による前記第1CPUのリセット処理を禁止して、開弁制御に関する継続的な非暴走反復異常が、燃料噴射制御に波及するのを抑制する、
ことを特徴とする。
エンジン制御回路部と、変速機制御回路部のそれぞれに分設されたマイクロプロセッサである第1CPUと第2CPUとが協働し、この第1CPUと第2CPUとを共通筐体に収納された共通回路基板一括搭載して構成された車載電子制御装置であって、
前記第1CPUには少なくとも第1ウォッチドッグタイマを含む第1監視制御回路部が接続されるとともに、
前記第1CPUは、エンジン制御用に専有される第1入力センサ群と、エンジン制御及び変速機制御に共用される第3入力センサ群から得られる開閉信号又はアナログ信号を入力信号として動作して、少なくとも燃料噴射用電磁弁に対する燃料噴射制御出力と、吸気スロットルに設けられた吸気弁に対する吸気弁開度制御用モータへの開弁制御出力とを発生し、
前記吸気弁の開弁駆動機構は、前記吸気弁開度制御用モータに対する給電を停止したときに、固定吸気弁開度によって退避運転が行える初期位置復帰機構を包含し、
前記第2CPUには、少なくとも第2ウォッチドッグタイマを含む第2監視制御回路部が接続されるとともに、
前記第2CPUは、第2監視制御手段に含まれる暴走監視手段によって動作監視され、前記暴走監視手段は前記第2CPUが発生するウォッチドッグ信号を前記第1CPUによって監視する手段であり、
前記第2CPUによって制御される変速機は、この第2CPUが動作停止したときには、中高速運転に適した固定変速比で、少なくとも前進が行える変速比固定機構を包含し、
前記第1ウォッチドッグタイマは、前記第1CPUが発生する第1パルス列信号のON時間幅とOFF時間幅を測定して、これが第1閾値時間以上となったときに第1リセット信号を発生して、前記第1CPUを初期化して再起動し、
前記第1監視制御回路部は、通信異常判定回路と質疑応答異常判定回路を含む第1制御異常判定回路と、モード選択第1回路と、第1ゲート回路とを備え、
前記第1制御異常判定回路は、送信質問データに対応した正解情報データメモリを備え、運転動作中の前記第1CPUに対して、少なくとも前記開弁制御出力の生成プログラムに関連する複数の質問情報を順次送信し、この質問情報に対応した前記第1CPUからの回答情報を受信して、予め前記第1監視制御回路部に格納されている正解情報と対比するとともに、前記回答情報の符号点検異常及び返信応答遅延の有無を判定することによって、通信異常と質疑応答異常とを包含した第1制御異常の有無を判定して第1制御異常信号を生成し、
前記モード選択第1回路は、前記第1リセット信号及び前記第1制御異常信号の発生回数又は発生頻度が、それぞれに定められた所定閾値以上となる第1状態が成立したときにセットされる第1記憶回路と、当該第1記憶回路が異常発生を記憶すると前記吸気弁開度制御用モータに対する給電停止を行う第1遮断回路と、前記第1CPUに給電開始する電源スイッチが閉路されたときに、前記第1記憶回路を初期化しておくリセット回路とを備え、
前記第1ゲート回路は、前記第1状態が、まだ不成立の所定値未満であるときに、前記第1リセット信号及び前記第1制御異常信号によって前記第1CPUをリセットし、前記第1記憶回路が異常発生を記憶した後は、前記第1制御異常信号による前記第1CPUのリセット処理を禁止して、開弁制御に関する継続的な非暴走反復異常が、燃料噴射制御に波及するのを抑制する、
ことを特徴とする。
エンジン制御回路部と、変速機制御回路部のそれぞれに分設されたマイクロプロセッサである第1CPUと第2CPUとが協働し、この第1CPUと第2CPUとを第1筐体に収納された第1回路基板と第2筐体に収納された第2基板とに分割搭載して構成された車載電子制御装置であって、
前記第1CPUは、少なくとも第1ウォッチドッグタイマを含む第1監視制御回路部が接続された上位第1CPUと、当該上位第1CPUによって構成された第1監視制御手段によって動作状態が監視される下位第1CPUによって構成され、
前記上位第1CPUと前記下位第1CPUは、エンジン制御用に専有される第1入力センサ群と、エンジン制御及び変速機制御に共用される第3入力センサ群から得られる開閉信号又はアナログ信号を入力信号として動作して、前記上位第1CPUは少なくとも燃料噴射用電磁弁に対する燃料噴射制御出力を発生するとともに、前記下位第1CPUは吸気スロットルに設けられた吸気弁に対する吸気弁開度制御用モータへの開弁制御出力とを発生し、
前記吸気弁の開弁駆動機構は、前記吸気弁開度制御用モータに対する給電を停止したときに、固定吸気弁開度によって退避運転が行える初期位置復帰機構を包含し、
前記第2CPUには、少なくとも第2ウォッチドッグタイマを含む第2監視制御回路部が接続されるとともに、
前記第2CPUによって制御される変速機は、この第2CPUが動作停止したときには、中高速運転用に適した固定変速比で、少なくとも前進が行える変速比固定機構を包含し、
前記第1ウォッチドッグタイマは、前記上位第1CPUが発生する第1パルス列信号のON時間幅とOFF時間幅を測定して、これが第1閾値時間以上となったときに第1リセット信号を発生して、前記上位第1CPUを初期化して再起動し、
前記第1監視制御手段は、前記下位第1CPUが発生する第3パルス列信号信号のON時間幅とOFF時間幅を測定して、これが第3閾値時間以上となったときに第3リセット信号を発生して、前記下位第1CPUを初期化して再起動する暴走監視手段を備えるとともに、
前記第1監視制御手段は、通信異常判定手段と質疑応答異常判定手段を含む第3制御異常判定手段と、モード選択第3回路と、監視制御停止手段とを備え、
前記第3制御異常判定手段は、送信質問データに対応した正解情報データメモリを備え、運転動作中の前記下位第1CPUに対して、前記開弁制御出力の生成プログラムに関連する複数の質問情報を順次送信し、この質問情報に対応した前記下位第1CPUからの回答情報を受信して、予め前記第1監視制御手段に格納されている正解情報と対比するとともに、前記回答情報の符号点検異常及び返信応答遅延の有無を判定することによって、通信異常と質疑応答異常とを包含した制御異常の有無を判定して第3制御異常信号を生成し、
前記モード選択第3回路は、前記第3リセット信号及び前記第3制御異常信号の発生回数又は発生頻度が、それぞれに定められた所定閾値以上となる第1状態が成立したときにセットされる第1記憶回路と、当該第1記憶回路が異常発生を記憶すると前記吸気弁開度制御用モータに対する給電停止を行う第1遮断回路と、前記第1CPUに給電開始する電源スイッチが閉路されたときに、前記第1記憶回路を初期化しておくリセット回路とを備え、
前記監視制御停止手段は、前記第1状態が、まだ不成立の所定値未満であるときに、前記第3リセット信号及び前記第3制御異常信号によって前記下位第1CPUをリセットし、前記第1記憶回路が異常発生を記憶した後は、前記第1監視制御手段の実行を停止して前記上位第1CPUの制御負担を軽減し、第1CPUを機能分割して開弁制御に関する散発的及び継続的な制御異常が燃料噴射制御に波及するのを回避する、
ことを特徴とする。
従って、第1ウォッチドッグタイマによる第1CPUの散発異常又は継続異常に対する異常監視と、これによる初期化・再起動処理は常時有効であるが、吸気弁の開弁制御に関連する第1制御異常判定回路による第1制御異常信号に関しては、運転開始後の所定回数又は所定頻度未満の異常発生については第1CPUを初期化・再起動して散発異常に対する回復処理を行って、正常に燃料噴射制御と開弁制御を行うことができるとともに、異常発生が継続する場合にはこの回復処理は停止するので、継続異常であっても第1CPUの暴走異常には至らない非暴走反復異常に関しては第1CPUがリセットされることがなく、その結果として第1CPUによる開弁制御は行えないが燃料噴射制御が可能であって、固定吸気弁開度による退避運転が有効となる効果がある。
なお、第1CPUの暴走異常が発生すると、第1ウォッチドッグタイマによって初期化・再起動が行われるので、この暴走異常が偶発・散発的なものであれば、少なくとも燃料噴射制御は正常状態に回復することができるようになっている。
(1)構成の詳細な説明
以下、この発明の実施の形態1による車載電子制御装置について詳細に説明する。図1は、この発明の実施の形態1による車載電子制御装置の全体構成を示すブロック図である。図1において、車載電子制御装置100Aは、共通筐体100aに収納されたエンジン制御回路部110Aと変速機制御回路部220Aを含み、この車載電子制御装置100Aは、指令電源端子Vbcに接続された電源スイッチ108が閉路されたときに、自己保持回路118を介して付勢される電源リレー109cの出力素子109aを介して車載バッテリ107に接続される主電源端子Vbaと、車載バテリ107に直接接続された補助電源端子Vbbとを介して給電される定電圧電源119を備え、この定電圧電源119が発生する安定化制御電圧Vcc、及びRAMメモリの記憶内容を保持しておくためのバックアップ電圧Vupが給電されて動作するようになっている。
次に、図1〜図3のとおり構成されたこの発明の実施の形態1による車載電子制御装置について、その作用・動作を詳細に説明する。まず、図1・図2において、電源スイッチ108が閉路すると、自己保持回路118を介して電源リレー109cが駆動されて、その出力素子109aが閉路することによって定電圧電源119の主電源回路に車載バッテリ107から給電開始し、エンジン制御回路部110Aを構成する第1CPUと、変速機制御回路部220Aを構成する第2CPUに制御電源Vccが印可されて制御動作を開始する。
よって初期化されるようになっている。
以上の説明で明らかなとおり、この発明の実施の形態1による車載電子制御装置100Aは、エンジン制御回路部110Aと、変速機制御回路部220Aのそれぞれに分設されたマイクロプロセッサである第1CPUと第2CPUとが協働し、この第1CPUと第2CPUとを共通回路基板に搭載して共通筐体100aに収納して構成された車載電子制御装置100Aであって、
前記第1CPUには少なくとも第1ウォッチドッグタイマ131aを含む第1監視制御回路部130Aが接続されるとともに、前記第1CPUは、エンジン制御用に専有される第1入力センサ群101と、エンジン制御及び変速機制御に共用される第3入力センサ群103から得られる開閉信号又はアナログ信号を入力信号として動作して、少なくとも燃料噴射用電磁弁105に対する燃料噴射制御出力と、吸気スロットルに設けられた吸気弁に対する吸気弁開度制御用モータ106への開弁制御出力とを発生し、
前記吸気弁の開弁駆動機構は、前記吸気弁開度制御用モータ106に対する給電を停止したときに、固定吸気弁開度によって退避運転が行える初期位置復帰機構を包含し、前記第2CPUは、第2監視制御手段230Aに含まれる暴走監視手段231bによって動作監視され、前記暴走監視手段231bは前記第2CPUが発生するウォッチドッグ信号WDS2を前記第1CPUによって監視する手段である。
前記第1監視制御回路部130Aは、通信異常判定回路35aと質疑応答異常判定回路36aを含む第1制御異常判定回路35a・36aと、モード選択第1回路と、第1ゲート回路45aとを備え、前記第1制御異常判定回路35a・36aは、送信質問データ30aに対応した正解情報データメモリ34aを備え、運転動作中の前記第1CPUに対して、少なくとも前記開弁制御出力の生成プログラムに関連する複数の質問情報を順次送信し、この質問情報に対応した前記第1CPUからの回答情報を受信して、予め前記第1監視制御回路部130Aに格納されている正解情報と対比するとともに、前記回答情報の符号点検異常及び返信応答遅延の有無を判定することによって、通信異常と質疑応答異常とを包含した第1制御異常の有無を判定して第1制御異常信号ERR1を生成する。
前記第1ゲート回路45aは、前記第1状態が、まだ不成立の所定値未満であるときに、前記第1リセット信号RST11及び前記第1制御異常信号ERR1によって前記第1CPUをリセットし、前記第1記憶回路134aが異常発生を記憶した後は、前記第1制御異常信号ERR1による前記第1CPUのリセット処理を禁止して、開弁制御に関する継続的な非暴走反復異常が、燃料噴射制御に波及するのを抑制するようになっている。
前記変速機は、前記変速用電磁弁206に対する給電を停止したときには、中間の変速比以上の中高速運転用の前記固定変速比とするとともに、前記第2CPUが動作停止したときには、前進固定で前記固定変速比となる前記変速比固定機構を包含し、前記第1CPUによる暴走監視手段231bは、前記第2CPUが発生する第2パルス列信号WDS2のON時間幅とOFF時間幅を測定して、これが第2閾値時間以上となったときに第2リセット信号RST21を発生して、前記第2CPUを初期化して再起動するようになっている。
前記第2ゲート手段45bは、前記第2状態が、まだ不成立の所定値未満であるときに、前記第2リセット信号RST21及び前記第2制御異常信号ERR2によって前記第2CPUをリセットし、前記第2記憶回路234aが異常発生を記憶した後は、前記第2制御異常信号ERR2による前記第2CPUのリセット処理を禁止して、変速制御に関する継続的な非暴走反復異常が前後進の選択制御に波及するのを抑制するようになっている。
前記第3アドレス領域又は第1アドレス領域は、更に、前記第1パルス列信号WDS1を発生するパルス発生手段と、前記第1CPUが前記第2CPUの動作監視を行うものである場合の暴走監視手段231b又は前記第2制御異常判定手段35b・36bとなる異常監視プログラムとを包含するとともに、前記第1記憶回路134aが異常発生を記憶したときに、前記開弁制御手段に関する制御プログラムを実行しないように制御フローを切換えするプログラムである開弁制御停止手段を包含し、この開弁制御停止プログラムは前記第1CPUが初期化された後に、前記開弁制御プログラムが実行される以前に実行されるようになっている。
前記アドレス第3又は第1領域は更に、前記第2パルス列信号を発生するパルス発生手段となるプログラムを包含するとともに、前記第2記憶回路が異常発生を記憶したときに、前記変速制御手段に関する制御プログラムを実行しないように制御フローを切換えするプログラムである前記変速制御停止手段を包含し、この変速制御停止プログラムは前記第2CPUが初期化された後に、前記変速制御プログラムが実行される以前に実行されるようになっている。
次に、この発明の実施の形態2による車載電子制御装置について説明する。以下、この発明の実施の形態2による車載電子制御装置を、第1実施例と第2実施例について夫々説明する。
図4は、この発明の実施の形態2による車載電子制御装置における第1実施例の全体構成を示すブロック図である。以下、前述の図1の実施の形態1との相違点を中心にしてその構成と作用動作を詳細に説明する。なお、各図において同一符号は同一部分又は相当部分を示し、符号Aは実施の形態1、符号Bは実施の形態2の第1実施例によるものとなっているが、実施の形態2では、実施の形態1における第1CPU及び第2CPUとして、マスタCPUとスレーブCPUを含むマルチコアCPUが使用されているのが主な相違点となっている。
図5は、この発明の実施の形態2による車載電子制御装置における第2実施例の全体構成を示すブロック図である。以下、この発明の実施の形態2における第2実施例による車載電子制御装置について、図1及び図4のものとの相違点を中心にしてその構成と作用動作を詳細に説明する。なお、各図において同一符号は同一部分又は相当部分を示し、符号Aは実施の形態1、符号Bは実施の形態2の第1実施例、符号Cは実施の形態2の第2実施例によるものとなっているが、実施の形態2の第1実施例では、実施の形態1における第1CPU及び第2CPUとして、マスタCPUとスレーブCPUを含むマルチコアCPUが使用されているのに対し、実施の形態2の第2実施例ではエンジン制御用の第1CPUがスレーブCPUとなり、変速機制御用の第2CPUがマスタCPUとなって、相互に役割が入れ替わっている。
以上の説明で明らかなとおり、この発明の実施の形態2による車載電子制御装置100B・100Cは、エンジン制御回路部110B・110Cと、変速機制御回路部220B・220Cのそれぞれに分設されたマイクロプロセッサである第1CPUと第2CPUとが協働し、この第1CPUと第2CPUとを共通筐体に収納された共通回路基板に一括搭載して構成された車載電子制御装置100B・100Cであって、
前記第1CPUには少なくとも第1ウォッチドッグタイマ131aを含む第1監視制御回路部130B・130Cが接続されるとともに、
前記第1CPUは、エンジン制御用に専有される第1入力センサ群101と、エンジン制御及び変速機制御に共用される第3入力センサ群103から得られる開閉信号又はアナログ信号を入力信号として動作して、少なくとも燃料噴射用電磁弁105に対する燃料噴射制御出力と、吸気スロットルに設けられた吸気弁に対する吸気弁開度制御用モータ106への開弁制御出力とを発生し、
前記吸気弁の開弁駆動機構は、前記吸気弁開度制御用モータ106に対する給電を停止したときに、固定吸気弁開度によって退避運転が行える初期位置復帰機構を包含している。
前記第2CPUによって制御される変速機は、この第2CPUが動作停止したときには、中高速運転に適した固定変速比で、少なくとも前進が行える変速比固定機構を包含し、前記第1ウォッチドッグタイマ131aは、前記第1CPUが発生する第1パルス列信号WDS1のON時間幅とOFF時間幅を測定して、これが第1閾値時間以上となったときに第1リセット信号RST11を発生して、前記第1CPUを初期化して再起動し、
前記第1監視制御回路部130B・130Cは、通信異常判定回路35aと質疑応答異常判定回路36aを含む第1制御異常判定回路35a・36aと、モード選択第1回路と、第1ゲート回路45aとを備え、
前記第1制御異常判定回路35a・36aは、送信質問データ30aに対応した正解情報データメモリ34aを備え、運転動作中の前記第1CPUに対して、少なくとも前記開弁制御出力の生成プログラムに関連する複数の質問情報を順次送信し、この質問情報に対応した前記第1CPUからの回答情報を受信して、予め前記第1監視制御回路部130B・130Cに格納されている正解情報と対比するとともに、前記回答情報の符号点検異常及び返信応答遅延の有無を判定することによって、通信異常と質疑応答異常とを包含した第1制御異常の有無を判定して第1制御異常信号ERR1を生成する。
前記第1ゲート回路45aは、前記第1状態が、まだ不成立の所定値未満であるときに、前記第1リセット信号RST11及び前記第1制御異常信号ERR1によって前記第1CPUをリセットし、前記第1記憶回路134aが異常発生を記憶した後は、前記第1制御異常信号ERR1による前記第1CPUのリセット処理を禁止して、開弁制御に関する継続的な非暴走反復異常が、燃料噴射制御に波及するのを抑制するようになっている。
前記第1CPUは、前記マスタCPUであるか又は前記スレーブCPUであるのに対し、前記第2CPUは、前記スレーブCPUであるか又は前記マスタCPUとなっていて、前記第1CPUには、第1ウォッチドッグタイマ131aと第1監視制御回路部130B・130Cとが接続されるとともに、当該第1CPUは前記第2CPUに対する第2監視制御手段230B・230Cとなる制御プログラムを包含している。
前記第1CPUは、前記チェッカCPU110Xが前記比較異常信号を発生したことによって、所定の初期ステップに移行して、当該初期ステップがら直ちに制御動作を再開し、前記第1CPUはまた、前記第2CPUが発生する第2パルス列信号WDS2のON/OFF周期を測定し、そのON時間及びOFF時間が第2閾値時間以上であるときに第2リセット信号RST21を発生して、前記第2CPUを初期化して再起動する暴走監視手段231bを備えている。
前記第1CPUは、前記第2CPUが発生する第2パルス列信号WDS2のON/OFF周期を測定し、そのON時間及びOFF時間が第2閾値時間以上であるときに、前記第1のパルス列信号のON時間又はOFF時間が前記第1閾値時間以上となるように補正する合成手段を備え、その結果として、前記第2パルス列信号WDS2が異常であるときには、前記第1ウォッチドッグタイマ131aが発生する第1リセット信号RST11によって前記第1CPU及び前記第2CPUをともに初期して再起動するようになっている。
次に、この発明の実施の形態3による車載電子制御装置について説明する。図6は、この発明の実施の形態3による車載電子制御装置の全体構成を示すブロック図である。
以下、この発明の実施の形態3による車載電子制御装置の全体構成ブロック図である。以下、図6について、図1のものとの相違点を中心にしてその構成と作用動作を詳細に説明する。なお、各図において同一符号は同一部分又は相当部分を示し、符号Aは実施の形態1、符号Dは実施の形態3によるものとなっているが、実施の形態3では、第1CPUと第2CPUとが異なる筐体に分割設置されている。
エンジン制御回路部110Dは、第1CPU(図6には、第1CPUを符号「CPU1」として表示しているが、以下の説明では複雑化を避けるため、単に、第1CPUと記載し、符号「CPU1」を省略する)を主体として構成されており、例えばフラッシュッメモリである不揮発性のプログラムメモリと、当該プログラムメモリの一部領域であるか、又は電気的に読み書きが行える他の不揮発性メモリであるデータメモリと、揮発性のRAMメモリとを含む第1メモリMEM1と、多チャンネルAD変換器ADC1と通信用インタフェース回路SIFを包含している。
次に、図6および図7のとおり構成されたこの発明の実施の形態3による車載電子制御装置について、その作用・動作を詳細に説明する。なお、図6の車載電子制御装置に適用されている第1監視制御回路部130Dは、これと同等の第1監視制御回路部130Aを示した図2を参照して説明する。
以上の説明で明らかなとおり、この発明の実施の形態3による車載電子制御装置100Dは、エンジン制御回路部110Dと、変速機制御回路部220Dのそれぞれに分設されたマイクロプロセッサである第1CPUと第2CPUとが協働し、この第1CPUと第2CPUとを第1筐体100dに収納された第1回路基板と第2筐体200dに収納された第2基板に分割搭載して構成された車載電子制御装置100Dであって、
前記第1CPUには少なくとも第1ウォッチドッグタイマ131aを含む第1監視制御回路部130Dが接続されるとともに、
前記第1CPUは、エンジン制御用に専有される第1入力センサ群101と、エンジン制御及び変速機制御に共用される第3入力センサ群103から得られる開閉信号又はアナログ信号を入力信号として動作して、少なくとも燃料噴射用電磁弁105に対する燃料噴射制御出力と、吸気スロットルに設けられた吸気弁に対する吸気弁開度制御用モータ106への開弁制御出力とを発生し、
前記吸気弁の開弁駆動機構は、前記吸気弁開度制御用モータ106に対する給電を停止したときに、固定吸気弁開度によって退避運転が行える初期位置復帰機構を包含している。
前記第2CPUによって制御される変速機は、この第2CPUが動作停止したときには、中高速運転に適した固定変速比で、少なくとも前進が行える変速比固定機構を包含し、
前記第1ウォッチドッグタイマ131aは、前記第1CPUが発生する第1パルス列信号WDS1のON時間幅とOFF時間幅を測定して、これが第1閾値時間以上となったときに第1リセット信号RST11を発生して、前記第1CPUを初期化して再起動し、
前記第1監視制御回路部130Dは、通信異常判定回路35aと質疑応答異常判定回路36aを含む第1制御異常判定回路35a・36aと、モード選択第1回路と、第1ゲート回路45aとを備えている。
前記第1ゲート回路45aは、前記第1状態が、まだ不成立の所定値未満であるときに、前記第1リセット信号RST11及び前記第1制御異常信号ERR1によって前記第1CPUをリセットし、前記第1記憶回路134aが異常発生を記憶した後は、前記第1制御異常信号ERR1による前記第1CPUのリセット処理を禁止して、開弁制御に関する継続的な非暴走反復異常が、燃料噴射制御に波及するのを抑制するようになっている。
前記変速機は、前記変速用電磁弁206に対する給電を停止したときには、中間の変速比以上の中高速運転用の前記固定変速比とするとともに、前記第2CPUが動作停止したときには、前進固定で前記固定変速比となる前記変速比固定機構を包含し、
前記第2ウォッチドッグタイマ231aは、前記第2CPUが発生する第2パルス列信号WDS2のON時間幅とOFF時間幅を測定して、これが第2閾値時間以上となったときに第2リセット信号RST21を発生して、前記第2CPUを初期化して再起動するようになっている。
前記第2制御異常判定回路35d・36dは、送信質問データ30dに対応した正解情報データメモリ34dを備え、運転動作中の前記第2CPUに対して、少なくとも前記変速制御出力の生成プログラムに関連する複数の質問情報を順次送信し、この質問情報に対応した前記第2CPUからの回答情報を受信して、予め前記第2監視制御回路部230Dに格納されている正解情報と対比するとともに、前記回答情報の符号点検異常及び返信応答遅延の有無を判定することによって、通信異常と質疑応答異常とを包含した第2制御異常の有無を判定して第2制御異常信号ERR2を生成し、
前記モード選択第2回路は、前記第2リセット信号RST21及び前記第2制御異常信号ERR2の発生回数又は発生頻度が、それぞれに定められた所定閾値以上となる第2状態が成立したときにセットされる第2記憶回路234aと、当該第2記憶回路が異常発生を記憶すると前記変速用電磁弁206に対する給電停止を行う第2遮断回路233aと、前記第2CPUに給電開始する前記電源スイッチ108が閉路されたときに前記第2記憶回路234aを初期化しておくリセット回路235aとを備え、
前記第2ゲート回路45dは、前記第2状態が、まだ不成立の所定値未満であるときに、前記第2リセット信号RST21及び前記第2制御異常信号ERR2によって前記第2CPUをリセットし、前記第2記憶回路234aが異常発生を記憶した後は、前記第2制御異常信号ERR2による前記第2CPUのリセット処理を禁止して、変速制御に関する継続的な非暴走反復異常が前後進の選択制御に波及するのを抑制するようになっている。
これは、実施の形態4についても同様である。
前記第2メモリMEM2は、前記選択用電磁弁205に対する選択制御手段、及び油圧ポンプを含む補機電源リレーの給電制御手段に関する制御プログラムと制御データを含むアドレス第1領域と、前記変速用電磁弁206に対する変速制御手段に関する制御プログラムと制御データを含むアドレス第2領域と、その他のアドレス第3領域に分割され、
前記アドレス第3又は第1領域は更に、前記第2パルス列信号を発生するパルス発生手段となるプログラムを包含するとともに、前記第2記憶回路が異常発生を記憶したときに、前記変速制御手段に関する制御プログラムを実行しないように制御フローを切換えするプログラムである前記変速制御停止手段を包含し、この変速制御停止プログラムは前記第2CPUが初期化された後に、前記変速制御プログラムが実行される以前に実行されるようになっている。
前記第2制御異常判定回路35d・36dは、前記第2制御異常信号ERR2を生成するとともに、異常発生した前記アドレス領域に対応した識別信号を生成し、
前記第2領域判定回路38dは、前記第2制御異常信号ERR2が前記第2メモリMEM2のアドレス第1領域に関連するものである場合には、その発生回数又は発生頻度の如何にかかわらず常に前記第2CPUを初期化して再起動するようになっている。
前記自己点検手段による監視制御動作は、前記第2監視制御回路部230Dの第2制御異常判定回路35d・36dによって監視されているとともに、
前記自己点検手段が異常発生を検出すると、前記第2記憶回路234aがこれを記憶して、前記変速用電磁弁206に対する給電停止を行い、以後に前記アドレス第2領域に関する前記第2制御異常信号ERR2が発生しても、これによる前記第2CPUのリセット処理を禁止するようになっている。
前記第2メモリ異常判定手段はまた、前記第2メモリ異常信号ERM2が発生した前記アドレス領域に対応した識別信号を生成し、この第2メモリ異常信号ERM2は前記第2制御異常信号ERR2の一部となって論理和処理されるようになっている。
(1)構成の詳細な説明
次に、この発明の実施の形態4による車載電子制御装置について説明する。図8は、この発明の実施の形態4による車載電子制御装置の全体構成を示すブロック図である。以下、図8について、前述の図1に示す実施の形態1の場合との相違点を中心にして説明する。なお、各図において同一符号は同一部分又は相当部分を示し、符号Aは実施の形態1、符号Eは実施の形態4によるものとなっているが、実施の形態4では、第1CPUと第2CPUとが異なる筐体に分割設置されているとともに、第1CPUは燃料噴射制御用の上位第1CPUと開弁制御用の下位第1CPUに分割されている。
次に、図8および図11のとおり構成されたこの発明の実施の形態4による車載電子制御装置について、その作用・動作を詳細に説明する。まず、図8および図9において、電源スイッチ108が閉路すると、自己保持回路118を介して電源リレー109cが駆動されて、その出力素子109aが閉路することによって定電圧電源119・219(図11参照)の主電源回路に車載バッテリ107から給電開始し、エンジン制御回路部110Eを構成する第1CPUと、変速機制御回路部220Eを構成する第2CPUに制御電源Vccが印可されて制御動作を開始する。
以上の説明で明らかなとおり、この発明の実施の形態4による車載電子制御装置100Eは、エンジン制御回路部110Eと、変速機制御回路部220Eのそれぞれに分設されたマイクロプロセッサである第1CPUと第2CPUとが協働し、この第1CPUと第2CPUとを第1筐体に収納された第1回路基板と第2筐体に収納された第2基板とに分割搭載して構成された車載電子制御装置100Eであって、
前記第1CPUは、少なくとも第1ウォッチドッグタイマ131aを含む第1監視制御回路部130E1が接続された上位第1CPUと、当該上位第1CPUによって構成された第1監視制御手段130E2によって動作状態が監視される下位第1CPUによって構成され、
前記上位第1CPUと前記下位第1CPUは、エンジン制御用に専有される第1入力センサ群101と、エンジン制御及び変速機制御に共用される第3入力センサ群103から得られる開閉信号又はアナログ信号を入力信号として動作して、前記上位第1CPUは少なくとも燃料噴射用電磁弁105に対する燃料噴射制御出力を発生するとともに、前記下位第1CPUは吸気スロットルに設けられた吸気弁に対する吸気弁開度制御用モータ106への開弁制御出力を発生し、
前記吸気弁の開弁駆動機構は、前記吸気弁開度制御用モータ106に対する給電を停止したときに、固定吸気弁開度によって退避運転が行える初期位置復帰機構を包含している。
前記第2CPUによって制御される変速機は、この第2CPUが動作停止したときには、中高速運転用に適した固定変速比で、少なくとも前進が行える変速比固定機構を包含し、
前記第1ウォッチドッグタイマ131aは、前記上位第1CPUが発生する第1パルス列信号WDS1のON時間幅とOFF時間幅を測定して、これが第1閾値時間以上となったときに第1リセット信号RST11を発生して、前記上位第1CPUを初期化して再起動し、
前記第1監視制御手段130E2は、前記下位第1CPUが発生する第3パルス列信号信号WDS3のON時間幅とOFF時間幅を測定して、これが第3閾値時間以上となったときに第3リセット信号RST31を発生して、前記下位第1CPUを初期化して再起動する暴走監視手段131eを備えるとともに、
前記第1監視制御手段130E2は、通信異常判定手段35eと質疑応答異常判定手段36eを含む第3制御異常判定手段35e・36eと、モード選択第3回路と、監視制御停止手段45eeとを備え、
前記第3制御異常判定手段35e・36eは、送信質問データ30eに対応した正解情報データメモリ34eを備え、運転動作中の前記下位第1CPUに対して、前記開弁制御出力の生成プログラムに関連する複数の質問情報を順次送信し、この質問情報に対応した前記下位第1CPUからの回答情報を受信して、予め前記第1監視制御手段130E2に格納されている正解情報と対比するとともに、前記回答情報の符号点検異常及び返信応答遅延の有無を判定することによって、通信異常と質疑応答異常とを包含した制御異常の有無を判定して第3制御異常信号ERR3を生成する。
前記監視制御停止手段45eeは、前記第1状態が、まだ不成立の所定値未満であるときに、前記第3リセット信号RST31及び前記第3制御異常信号ERR3によって前記下位第1CPUをリセットし、前記第1記憶回路134aが異常発生を記憶した後は、前記第1監視制御手段130E2の実行を停止して前記上位第1CPUの制御負担を軽減し、第1CPUを機能分割して開弁制御に関する散発的及び継続的な制御異常が燃料噴射制御に波及するのを回避するようになっている。
前記上位第1メモリMEM11は、前記燃料噴射用電磁弁105に対する燃料噴射制御手段、及び燃料噴射ポンプを含む補機電源リレーの給電制御手段、及びガソリンエンジンの場合における点火コイルに対する点火制御手段に関する制御プログラムと制御データを含む第1アドレス領域を主体として構成され、
前記下位第1CPUは演算処理用RAMメモリである第1RAMメモリと、不揮発性の第1データメモリと、不揮発性の第1プログラムメモリを含む下位第1メモリMEM12とバス接続され、
前記下位第1メモリMEM12は、前記吸気弁開度制御用モータ106に対する開弁制御手段に関する制御プログラム又は制御データを含む第2アドレス領域を主体として構成され、
前記第1アドレス領域は更に、前記第1パルス列信号WDS1を発生するパルス発生制御プログラムと、前記下位第1CPUの動作監視を行うための暴走監視プログラム及び前記第1制御異常判定手段35e・36eとなる異常監視プログラムとを包含するとともに、前記第1記憶回路134aが異常発生を記憶したときに、前記第1監視制御手段130E2に関する監視プログラムを実行しないように制御フローを切換えするプログラムである監視制御停止手段を包含し、この監視制御停止プログラムは前記上位第1CPUが初期化された後に、前記第1監視制御プログラムが実行される以前に実行されるようになっている。
前記マスタCPUは、前記上位第1CPUとして使用されるとともに、前記スレーブCPUは前記下位第1CPUとして使用されている。
選択第1リセット信号、ERH11 上位第1H/W異常信号、ERH12 下位第1H/W異常信号、RST2 合成第2リセット信号、ERM1 第1メモリ異常信号、ERM2 第2メモリ異常信号、RST21 第2リセット信号、ERM11 上位第1メモリ異常信号、ERM12 下位第1メモリ異常信号、RST22 制御第2リセット信号、ERR1 第1制御異常信号、RST23 継続第2リセット信号、ERR2 第2制御異常信号、RST24 選択第2リセット信号、ERR3 第3制御異常信号、RST3 合成第3リセット信号、INH1 第1遮断信号、RST31 第3リセット信号、INH2 第2遮断信号、RST32 制御第3リセット信号、MEM1 第1メモリ、WDS1 第1パルス列信号、MEM11 上位第1メモリ、WDS2 第2パルス列信号、MEM12 下位第1メモリ、WDS3 第3パルス列信号、MEM2 第2メモリ
Claims (18)
- エンジン制御回路部と、変速機制御回路部のそれぞれに分設されたマイクロプロセッサである第1CPUと第2CPUとが協働し、この第1CPUと第2CPUとを共通回路基板に搭載して共通筐体に収納するか、又は第1筐体に収納された第1回路基板と第2筐体に収納された第2基板に分割搭載して構成された車載電子制御装置であって、
前記第1CPUには少なくとも第1ウォッチドッグタイマを含む第1監視制御回路部が接続されるとともに、
前記第1CPUは、エンジン制御用に専有される第1入力センサ群と、エンジン制御及び変速機制御に共用される第3入力センサ群から得られる開閉信号又はアナログ信号を入力信号として動作して、少なくとも燃料噴射用電磁弁に対する燃料噴射制御出力と、吸気スロットルに設けられた吸気弁に対する吸気弁開度制御用モータへの開弁制御出力とを発生し、
前記吸気弁の開弁駆動機構は、前記吸気弁開度制御用モータに対する給電を停止したときに、固定吸気弁開度によって退避運転が行える初期位置復帰機構を包含し、
前記第2CPUは第2監視制御手段に含まれる暴走監視手段、又は第2監視制御回路部に含まれる第2ウォッチドッグタイマによって動作監視され、前記暴走監視手段は前記第2CPUが発生するウォッチドッグ信号を前記第1CPUによって監視する手段であり、
前記第2CPUによって制御される変速機は、この第2CPUが動作停止したときには、中高速運転に適した固定変速比で、少なくとも前進が行える変速比固定機構を包含し、
前記第1ウォッチドッグタイマは、前記第1CPUが発生する第1パルス列信号のON時間幅とOFF時間幅を測定して、これが第1閾値時間以上となったときに第1リセット信号を発生して、前記第1CPUを初期化して再起動し、
前記第1監視制御回路部は、通信異常判定回路と質疑応答異常判定回路を含む第1制御異常判定回路と、モード選択第1回路と、第1ゲート回路とを備え、
前記第1制御異常判定回路は、送信質問データに対応した正解情報データメモリを備え、運転動作中の前記第1CPUに対して、少なくとも前記開弁制御出力の生成プログラムに関連する複数の質問情報を順次送信し、この質問情報に対応した前記第1CPUからの回答情報を受信して、予め前記第1監視制御回路部に格納されている正解情報と対比するとともに、前記回答情報の符号点検異常及び返信応答遅延の有無を判定することによって、通信異常と質疑応答異常とを包含した第1制御異常の有無を判定して第1制御異常信号を生成し、
前記モード選択第1回路は、前記第1リセット信号及び前記第1制御異常信号の発生回数又は発生頻度が、それぞれに定められた所定閾値以上となる第1状態が成立したときにセットされる第1記憶回路と、当該第1記憶回路が異常発生を記憶すると前記吸気弁開度制御用モータに対する給電停止を行う第1遮断回路と、前記第1CPUに給電開始する電源スイッチが閉路されたときに、前記第1記憶回路を初期化しておくリセット回路とを備え、
前記第1ゲート回路は、前記第1状態が、まだ不成立の所定値未満であるときに、前記第1リセット信号及び前記第1制御異常信号によって前記第1CPUをリセットし、前記第1記憶回路が異常発生を記憶した後は、前記第1制御異常信号による前記第1CPUのリセット処理を禁止して、開弁制御に関する継続的な非暴走反復異常が、燃料噴射制御に波及するのを抑制することを特徴とする車載電子制御装置。 - エンジン制御回路部と、変速機制御回路部のそれぞれに分設されたマイクロプロセッサである第1CPUと第2CPUとが協働し、この第1CPUと第2CPUとを共通筐体に収納された共通回路基板一括搭載して構成された車載電子制御装置であって、
前記第1CPUには少なくとも第1ウォッチドッグタイマを含む第1監視制御回路部が接続されるとともに、
前記第1CPUは、エンジン制御用に専有される第1入力センサ群と、エンジン制御及び変速機制御に共用される第3入力センサ群から得られる開閉信号又はアナログ信号を入力信号として動作して、少なくとも燃料噴射用電磁弁に対する燃料噴射制御出力と、吸気スロットルに設けられた吸気弁に対する吸気弁開度制御用モータへの開弁制御出力とを発生し、
前記吸気弁の開弁駆動機構は、前記吸気弁開度制御用モータに対する給電を停止したときに、固定吸気弁開度によって退避運転が行える初期位置復帰機構を包含し、
前記第2CPUは第2監視制御手段に含まれる暴走監視手段によって動作監視され、前記暴走監視手段は前記第2CPUが発生するウォッチドッグ信号を前記第1CPUによって監視する手段であり、
前記第2CPUによって制御される変速機は、この第2CPUが動作停止したときには、中高速運転に適した固定変速比で、少なくとも前進が行える変速比固定機構を包含し、前記第1ウォッチドッグタイマは、前記第1CPUが発生する第1パルス列信号のON時間幅とOFF時間幅を測定して、これが第1閾値時間以上となったときに第1リセット信号を発生して、前記第1CPUを初期化して再起動し、
前記第1監視制御回路部は、通信異常判定回路と質疑応答異常判定回路を含む第1制御異常判定回路と、モード選択第1回路と、第1ゲート回路とを備え、
前記第1制御異常判定回路は、送信質問データに対応した正解情報データメモリを備え、運転動作中の前記第1CPUに対して、少なくとも前記開弁制御出力の生成プログラムに関連する複数の質問情報を順次送信し、この質問情報に対応した前記第1CPUからの回答情報を受信して、予め前記第1監視制御回路部に格納されている正解情報と対比するとともに、前記回答情報の符号点検異常及び返信応答遅延の有無を判定することによって、通信異常と質疑応答異常とを包含した第1制御異常の有無を判定して第1制御異常信号を生成し、
前記モード選択第1回路は、前記第1リセット信号及び前記第1制御異常信号の発生回数又は発生頻度が、それぞれに定められた所定閾値以上となる第1状態が成立したときにセットされる第1記憶回路と、当該第1記憶回路が異常発生を記憶すると前記吸気弁開度制御用モータに対する給電停止を行う第1遮断回路と、前記第1CPUに給電開始する電源スイッチが閉路されたときに、前記第1記憶回路を初期化しておくリセット回路とを備え、
前記第1ゲート回路は、前記第1状態が、まだ不成立の所定値未満であるときに、前記第1リセット信号及び前記第1制御異常信号によって前記第1CPUをリセットし、前記第1記憶回路が異常発生を記憶した後は、前記第1制御異常信号による前記第1CPUのリセット処理を禁止して、開弁制御に関する継続的な非暴走反復異常が、燃料噴射制御に波及するのを抑制することを特徴とする車載電子制御装置。 - エンジン制御回路部と、変速機制御回路部のそれぞれに分設されたマイクロプロセッサである第1CPUと第2CPUとが協働し、この第1CPUと第2CPUとを第1筐体に収納された第1回路基板と第2筐体に収納された第2基板とに分割搭載して構成された車載電子制御装置であって、
前記第1CPUは、少なくとも第1ウォッチドッグタイマを含む第1監視制御回路部が接続された上位第1CPUと、当該上位第1CPUによって構成された第1監視制御手段によって動作状態が監視される下位第1CPUによって構成され、
前記上位第1CPUと前記下位第1CPUは、エンジン制御用に専有される第1入力センサ群と、エンジン制御及び変速機制御に共用される第3入力センサ群から得られる開閉信号又はアナログ信号を入力信号として動作して、前記上位第1CPUは少なくとも燃料噴射用電磁弁に対する燃料噴射制御出力を発生するとともに、前記下位第1CPUは吸気スロットルに設けられた吸気弁に対する吸気弁開度制御用モータへの開弁制御出力とを発生し、
前記吸気弁の開弁駆動機構は、前記吸気弁開度制御用モータに対する給電を停止したときに、固定吸気弁開度によって退避運転が行える初期位置復帰機構を包含し、
前記第2CPUには少なくとも第2ウォッチドッグタイマを含む第2監視制御回路部が接続されされるとともに、
前記第2CPUによって制御される変速機は、この第2CPUが動作停止したときには、中高速運転用に適した固定変速比で、少なくとも前進が行える変速比固定機構を包含し、
前記第1ウォッチドッグタイマは、前記上位第1CPUが発生する第1パルス列信号のON時間幅とOFF時間幅を測定して、これが第1閾値時間以上となったときに第1リセット信号を発生して、前記上位第1CPUを初期化して再起動し、
前記第1監視制御手段は、前記下位第1CPUが発生する第3パルス列信号信号のON時間幅とOFF時間幅を測定して、これが第3閾値時間以上となったときに第3リセット信号を発生して、前記下位第1CPUを初期化して再起動する暴走監視手段を備えるとともに、
前記第1監視制御手段は、通信異常判定手段と質疑応答異常判定手段を含む第3制御異常判定手段と、モード選択第3回路と、監視制御停止手段とを備え、
前記第3制御異常判定手段は、送信質問データに対応した正解情報データメモリを備え、運転動作中の前記下位第1CPUに対して、前記開弁制御出力の生成プログラムに関連する複数の質問情報を順次送信し、この質問情報に対応した前記下位第1CPUからの回答情報を受信して、予め前記第1監視制御手段に格納されている正解情報と対比するとともに、前記回答情報の符号点検異常及び返信応答遅延の有無を判定することによって、通信異常と質疑応答異常とを包含した制御異常の有無を判定して第3制御異常信号を生成し、
前記モード選択第3回路は、前記第3リセット信号及び前記第3制御異常信号の発生回数又は発生頻度が、それぞれに定められた所定閾値以上となる第1状態が成立したときにセットされる第1記憶回路と、当該第1記憶回路が異常発生を記憶すると前記吸気弁開度制御用モータに対する給電停止を行う第1遮断回路と、前記第1CPUに給電開始する電源スイッチが閉路されたときに、前記第1記憶回路を初期化しておくリセット回路とを備え、
前記監視制御停止手段は、前記第1状態が、まだ不成立の所定値未満であるときに、前記第3リセット信号及び前記第3制御異常信号によって前記下位第1CPUをリセットし、前記第1記憶回路が異常発生を記憶した後は、前記第1監視制御手段の実行を停止して前記上位第1CPUの制御負担を軽減し、第1CPUを機能分割して開弁制御に関する散発的及び継続的な制御異常が燃料噴射制御に波及するのを回避する、
ことを特徴とする車載電子制御装置。 - 前記第2CPUは、変速機制御に専有される第2入力センサ群と、エンジン制御及び変速機制御に共用される前記第3入力センサ群から得られる開閉信号又はアナログ信号を入力信号として動作して、シフトレバーの選択位置に応動する前後進の選択用電磁弁に対する選択制御出力と、無段階又は少なくとも多段階の変速比を決定する変速用電磁弁に対する変速制御出力を発生し、
前記変速機は、前記変速用電磁弁に対する給電を停止したときには、中間の変速比以上の中高速運転用の前記固定変速比とするとともに、前記第2CPUが動作停止したときには、前進固定で前記固定変速比となる前記変速比固定機構を包含し、
前記第1CPUによる暴走監視手段又は第2ウォッチドッグタイマは、前記第2CPUが発生する第2パルス列信号のON時間幅とOFF時間幅を測定して、これが第2閾値時間以上となったときに第2リセット信号を発生して、前記第2CPUを初期化して再起動し、
通信異常判定手段と質疑応答異常判定手段とを含む第2制御異常判定手段と、モード選択第2回路と、第2ゲート手段を有する第2監視制御手段を備えるか、又は通信異常判定回路と質疑応答異常判定回路を含む第2制御異常判定回路と、モード選択第2回路と、第2ゲート回路を有する第2監視制御回路部を備え、
前記第2制御異常判定手段と前記第2制御異常判定回路とは、送信質問データに対応した正解情報データメモリを備え、運転動作中の前記第2CPUに対して、少なくとも前記変速制御出力の生成プログラムに関連する複数の質問情報を順次送信し、この質問情報に対応した前記第2CPUからの回答情報を受信して、予め前記第1CPUと協働する第1メモリ又は前記第2監視制御回路部に格納されている正解情報と対比するとともに、前記回答情報の符号点検異常及び返信応答遅延の有無を判定することによって、通信異常と質疑応答異常とを包含した第2制御異常の有無を判定して第2制御異常信号を生成し、
前記モード選択第2回路は、前記第2リセット信号及び前記第2制御異常信号の発生回数又は発生頻度が、それぞれに定められた所定閾値以上となる第2状態が成立したときにセットされる第2記憶回路と、当該第2記憶回路が異常発生を記憶すると前記変速用電磁弁に対する給電停止を行う第2遮断回路と、前記第2CPUに給電開始する前記電源スイッチが閉路されたときに前記第2記憶回路を初期化しておくリセット回路とを備え、
前記第2ゲート手段又は前記第2ゲート回路は、前記第2状態が、まだ不成立の所定値未満であるときに、前記第2リセット信号及び前記第2制御異常信号によって前記第2CPUをリセットし、前記第2記憶回路が異常発生を記憶した後は、前記第2制御異常信号による前記第2CPUのリセット処理を禁止して、変速制御に関する継続的な非暴走反復異常が前後進の選択制御に波及するのを抑制する、
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の車載電子制御装置。 - 前記第1CPUは演算処理用RAMメモリである第1RAMメモリと、不揮発性の第1データメモリと、不揮発性の第1プログラムメモリを含む第1メモリとバス接続され、
前記第1メモリは、前記燃料噴射用電磁弁に対する燃料噴射制御手段、及び燃料噴射ポンプを含む補機電源リレーの給電制御手段、及びガソリンエンジンの場合における点火コイルに対する点火制御手段に関する制御プログラムと制御データを含む第1アドレス領域と、前記吸気弁開度制御用モータに対する開弁制御手段に関する開弁制御プログラムと制御データを含む第2アドレス領域と、その他の第3アドレス領域に分割され、
前記第3又は第1アドレス領域は更に、前記第1パルス列信号を発生するパルス発生手段と、前記第1CPUが前記第2CPUの動作監視を行うものである場合の暴走監視手段、又は第2制御異常判定手段となる異常監視プログラムとを包含するとともに、
前記第1記憶回路が異常発生を記憶したときに、前記開弁制御手段に関する開弁制御プログラムを実行しないように制御フローを切換えするプログラムである開弁制御停止手段を包含し、この開弁制御停止プログラムは前記第1CPUが初期化された後に、前記開弁制御プログラムが実行される以前に実行されるようになっている、
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車載電子制御装置。 - 前記第1監視制御回路部が発生する複数の質問情報は、前記第1メモリのアドレス領域に対応して区分された異なる番号である複数の質問番号となっているとともに、前記第1監視制御回路部は第1領域判定回路を備え、
前記第1制御異常判定回路は前記第1制御異常信号を生成するとともに、異常発生した前記アドレス領域に対応した識別信号を生成し、
前記第1領域判定回路は、前記第1制御異常信号が前記第1メモリの第1アドレス領域に関連するものである場合には、その発生回数又は発生頻度の如何にかかわらず常に前記第1CPUを初期化して再起動する、
ことを特徴とする請求項5に記載の車載電子制御装置。 - 前記第1プログラムメモリの前記第3又は第2アドレス領域は、前記吸気弁開度制御用モータの駆動回路に関する断線・短絡異常検出手段と、アクセルペダルの踏込度合を検出するアクセルポジションセンサの断線・短絡異常検出手段と、吸気弁開度を検出するスロットルポジションセンサの断線・短絡異常検出手段とを含み、異常検出時に第1H/W異常信号を発生する自己点検手段となる監視制御プログラムを包含し、
前記自己点検手段による監視制御動作は、前記第1監視制御回路部の第1制御異常判定回路によって監視されているとともに、
前記自己点検手段が異常発生を検出すると、前記第1記憶回路がこれを記憶して、前記吸気弁開度制御用モータに対する給電停止を行い、以後に前記第2アドレス領域に関する前記第1制御異常信号が発生しても、これによる前記第1CPUのリセット処理を禁止する、
ことを特徴とする請求項6に記載の車載電子制御装置。 - 前記第1プログラムメモリの前記第3アドレス領域は、前記第1メモリに対し、サムチェック又はCRCチェックで代表される符号点検を行って、第1メモリ異常信号を生成する第1メモリ異常判定手段となる制御プログラムを包含し、
前記第1メモリ異常判定手段はまた、前記第1メモリ異常信号が発生した前記アドレス領域に対応した識別信号を生成し、この第1メモリ異常信号は前記第1制御異常信号の一部となって論理和処理される、
ことを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の車載電子制御装置。 - 前記第2CPUは演算処理用RAMメモリである第2RAMメモリと、不揮発性の第2データメモリと、不揮発性の第2プログラムメモリを含む第2メモリとバス接続され、
前記第2メモリは、前記選択用電磁弁に対する選択制御手段、及び油圧ポンプを含む補機電源リレーの給電制御手段に関する制御プログラムと制御データを含むアドレス第1領域と、前記変速用電磁弁に対する変速制御手段に関する変速制御プログラムと制御データを含むアドレス第2領域と、その他のアドレス第3領域に分割され、
前記アドレス第3又は第1領域は更に、前記第2パルス列信号を発生するパルス発生手段となるプログラムを包含するとともに、前記第2記憶回路が異常発生を記憶したときに、前記変速制御手段に関する変速制御プログラムを実行しないように制御フローを切換えする変速制御停止プログラムである変速制御停止手段を包含し、前記変速制御停止プログラムは前記第2CPUが初期化された後に、前記変速制御プログラムが実行される以前に実行されるようになっている、
ことを特徴とする請求項4に記載の車載電子制御装置。 - 前記第2監視制御手段又は第2監視制御回路部が発生する複数の質問情報は、前記第2メモリのアドレス領域に対応して区分された異なる番号である複数の質問番号となっているとともに、前記第2監視制御手段又は第2監視制御回路部は第2領域判定手段又は第2領域判定回路を備え、
前記第2制御異常判定手段又は前記第2制御異常判定回路は、前記第2制御異常信号を生成するとともに、異常発生した前記アドレス領域に対応した識別信号を生成し、
前記第2領域判定手段又は前記第2領域判定回路は、前記第2制御異常信号が前記第2メモリのアドレス第1領域に関連するものである場合には、その発生回数又は発生頻度の如何にかかわらず常に前記第2CPUを初期化して再起動する、
ことを特徴とする請求項9に記載の車載電子制御装置。 - 前記第2プログラムメモリの前記アドレス第3又は第2領域は、前記変速用電磁弁に関する断線・短絡異常検出手段と、ギアシフトセンサと車速センサの断線・短絡異常検出手段とを含み、異常検出時に第2H/W異常信号を発生する自己点検手段となる監視制御プログラムを包含し、
前記自己点検手段による監視制御動作は、前記第2監視制御手段の第2制御異常判定手段、又は前記第2監視制御回路部の第2制御異常判定回路によって監視されているとともに、
前記自己点検手段が異常発生を検出すると、前記第2記憶回路がこれを記憶して、前記変速用電磁弁に対する給電停止を行い、以後に前記アドレス第2領域に関する前記第2制
御異常信号が発生しても、これによる前記第2CPUのリセット処理を禁止する、
ことを特徴とする請求項10に記載の車載電子制御装置。 - 前記第2プログラムメモリの前記アドレス第3領域は、前記第2メモリに対し、サムチェック又はCRCチェックで代表される符号点検を行って、第2メモリ異常信号を生成する第2メモリ異常判定手段となる制御プログラムを包含し、
前記第2メモリ異常判定手段はまた、前記第2メモリ異常信号が発生した前記アドレス領域に対応した識別信号を生成し、この第2メモリ異常信号は前記第2制御異常信号の一部となって論理和処理される、
ことを特徴とする請求項10又は請求項11に記載の車載電子制御装置。 - 前記質問情報を送信してから回答情報を受信するまでの質疑応答の許容時間は、前記第1CPUに対する許容時間をT1とし、前記第2CPUに対する許容時間をT2としたときにT1≧T2となっている、
ことを特徴とする請求項4に記載の車載エンジン制御装置。 - 前記マイクロプロセッサは、共用RAMメモリを介して相互に高速交信が行えるマスタCPUとスレーブCPU、及び少なくとも前記マスタCPUと時間差をおいて同一制御プログラムを実行して、前後の演算出力が不一致であるときに比較異常信号を発生するチェッカCPU、とを備えた集積回路素子であるマルチコアCPUであって、
前記第1CPUは、前記マスタCPUであるか又は前記スレーブCPUであるのに対し、前記第2CPUは、前記スレーブCPUであるか又は前記マスタCPUとなっていて、
前記第1CPUには、第1ウォッチドッグタイマと第1監視制御回路部とが接続されるとともに、当該第1CPUは前記第2CPUに対する第2監視制御手段となる制御プログラムを包含している、
ことを特徴とする請求項2に記載の車載エンジン制御装置。 - 前記第1CPUは前記マルチコアCPUのマスタCPUであるとともに、前記第2CPUは前記マルチコアCPUのスレーブCPUであって、
前記第1監視制御回路部はさらに、前記第1CPUが発生する第1パルス列信号のON/OFF周期を測定し、そのON時間及びOFF時間が第1閾値時間以上であるときに第1リセット信号を発生して、前記第1CPU及び前記第2CPUをともに初期化して再起動するための第1ウォッチドッグタイマを包含し、
前記第1CPUは、前記チェッカCPUが前記比較異常信号を発生したことによって、所定の初期ステップに移行して、当該初期ステップがら直ちに制御動作を再開し、
前記第1CPUはまた、前記第2CPUが発生する第2パルス列信号のON/OFF周期を測定し、そのON時間及びOFF時間が第2閾値時間以上であるときに第2リセット信号を発生して、前記第2CPUを初期化して再起動する暴走監視手段を備えている、
ことを特徴とする請求項14に記載の車載エンジン制御装置。 - 前記第1CPUは前記マルチコアCPUのスレーブCPUであるとともに、前記第2CPUは前記マルチコアCPUのマスタCPUであって、
前記第1監視制御回路部130Cはさらに、前記第1CPUが発生する第1パルス列信号のON/OFF周期を測定し、そのON時間及びOFF時間が第1閾値時間以上であるときに第1リセット信号を発生して、前記第1CPU及び前記第2CPUをともに初期化して再起動するための第1ウォッチドッグタイマを包含し、
前記第2CPUは、前記チェッカCPUが前記比較異常信号を発生したことによって、所定の初期ステップに移行して、当該初期ステップがら直ちに制御動作を再開し、
前記第1CPUは、前記第2CPUが発生する第2パルス列信号のON/OFF周期を測定し、そのON時間及びOFF時間が第2閾値時間以上であるときに、前記第1のパル
ス列信号のON時間又はOFF時間が前記第1閾値時間以上となるように補正する合成手段を備え、その結果として、前記第2パルス列信号が異常であるときには、前記第1ウォッチドッグタイマが発生する第1リセット信号によって前記第1CPU及び前記第2CPUをともに初期して再起動する、
ことを特徴とする請求項14に記載の車載エンジン制御装置。 - 前記上位第1CPUは演算処理用RAMメモリである第1RAMメモリと、不揮発性の第1データメモリと、不揮発性の第1プログラムメモリを含む上位第1メモリとバス接続され、
前記上位第1メモリは、燃料噴射用電磁弁に対する燃料噴射制御手段、及び燃料噴射ポンプを含む補機電源リレーの給電制御手段、及びガソリンエンジンの場合における点火コイルに対する点火制御手段に関する制御プログラムと制御データを含む第1アドレス領域を主体として構成され、
前記下位第1CPUは演算処理用RAMメモリである第1RAMメモリと、不揮発性の第1データメモリと、不揮発性の第1プログラムメモリを含む下位第1メモリとバス接続され、
前記下位第1メモリは、前記吸気弁開度制御用モータに対する開弁制御手段に関する制御プログラム又は制御データを含む第2アドレス領域を主体として構成され、
前記第1アドレス領域は更に、前記第1パルス列信号を発生するパルス発生制御プログラムと、前記下位第1CPUの動作監視を行うための暴走監視プログラム及び前記第1制御異常判定手段となる異常監視プログラムとを包含するとともに、前記第1記憶回路が異常発生を記憶したときに、前記第1監視制御手段に関する監視プログラムを実行しないように制御フローを切換えするプログラムである監視制御停止手段を包含し、この監視制御停止プログラムは前記上位第1CPUが初期化された後に、前記第1監視制御プログラムが実行される以前に実行されるようになっている、
ことを特徴とする請求項3に記載の車載エンジン制御装置。 - 前記第1CPUは、共用RAMメモリを介して相互に高速交信が行えるマスタCPUとスレーブCPU、及び少なくとも前記マスタCPUと時間差をおいて同一制御プログラムを実行して、前後の演算出力が不一致であるときに比較異常信号を発生するチェッカCPU、とを備えた集積回路素子であるマルチコアCPUであって、
前記マスタCPUは、前記上位第1CPUとして使用されるとともに、前記スレーブCPUは前記下位第1CPUとして使用されている、
ことを特徴とする請求項3又は請求項17に記載の車載エンジン制御装置。
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