JP5141367B2 - 車両制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、マルチコアCPUを備える車両制御装置に関するものである。
従来、車両制御装置として、複数のCPUを備え、エンジン制御やトランスミッション制御といった各種制御を複数のCPUに分担して実行させる構成のものが知られている。こうした車両制御装置では、CPUに異常が発生した場合には、そのCPUをリセットするようにしている。
例えば、特許文献1には、メインCPUとサブCPUとの間で相互通信するとともに、サブCPUからのプログラムラン信号によりサブCPUを監視するエンジン制御装置であって、メインCPUが、エンジンストールの検出時にサブCPUの異常を判定し、異常と判定した場合にサブCPUをリセットする構成が示されている。
また、特許文献2には、複数のCPUが相互に監視する構成においてCPU同士のリセットが際限なく続いてしまうことを防ぐため、第1のCPUは、リセット信号が与えられたときに、第2のCPUを含む所定の範囲の回路にリセットを引き起こす第1のリセット事象を実行し、第2のCPUは、第1のリセット事象において第2のCPUがリセットされたときには第1のCPUにリセット信号を供給せず、第1のCPUの異常を検出したときに第1のCPUにリセット信号を供給する構成が示されている。
特開平5−44570号公報 特開2001−282302号公報
ところで、CPUとしては、複数のCPUコアを1個のパッケージに集積したマルチコアCPUが知られており、こうしたマルチコアCPUを車両制御装置に採用することにより、複数のCPUを備えた構成と同様、各CPUコアに各種制御を分担して実行させることが考えられる。
しかしながら、一般に、マルチコアCPUは、リセットしなければならないような状況に陥った場合には、異常状態から完全に復帰すべくCPU全体をリセットする思想で設計されており、CPUコア単位で個々にリセットする機構を備えていないため、複数のCPUを用いた構成にはない問題が生じ得る。
すなわち、例えば図7(a)に示すように、2つのCPU(メインCPU及びサブCPU)を備えたパワートレイン制御装置では、監視ICがメインCPUを監視し、メインCPUがサブCPUを監視するといった監視方法が可能となる。ここで、メインCPUでエンジン制御、サブCPUでトランスミッション制御をしている場合、サブCPUの故障時にはメインCPUがサブCPUをリセットして、リセット復帰を期待することができる。この場合、サブCPUがリセット復帰しない間も、トランスミッション制御についてはギア段を固定するなどして、メインCPUの車両制御のみで車両走行が可能である。
これに対し、図7(b)に示すように、マスタ側コア及びスレーブ側コアを有するデュアルコアCPUを備えたパワートレイン制御装置で、前述したメインCPU及びサブCPUをマスタ側コア及びスレーブ側コアに置き換えて適用しようとすると、デュアルコアCPUにはリセットラインがマスタ・スレーブ共用の1つしかないため、スレーブ側コアの故障時にスレーブ側コアのみをリセットすることができず、マスタ側も同時にリセットされてしまう。このため、スレーブ側コアがリセット復帰しない限り、デュアルコアCPUが繰り返しリセットされることとなり、マスタ側コアによる処理までもが実行不可能となってしまうため、車両走行ができなくなってしまうという問題があった。
本発明は、こうした問題にかんがみてなされたものであり、マルチコアCPUのスレーブ側コアに異常が発生した場合にも車両制御を継続することのできる車両制御装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するためになされた本発明の請求項1に記載の車両制御装置は、車両制御のための処理を実行するマルチコアCPUと、マルチコアCPUにより定期的に実行される異常監視用処理に基づき異常を検出した場合にマルチコアCPUをリセットする監視手段とを備えるものである。マルチコアCPUは、車両制御のための処理を分担して実行するマスタ側コア及びスレーブ側コアを少なくとも備え、監視手段は、異常監視用処理に基づき異常を検出した場合に、マスタ側コア及びスレーブ側コアで共用の1本のリセットラインを介してリセット信号を出力することにより、マスタ側コア及びスレーブ側コアを共にリセットし、マスタ側コアは、スレーブ側コアからの出力を調停して出力し、スレーブ側コアの異常を検出した場合には、異常監視用処理を正常時と同様に実行しつつ、スレーブ側コアにより実行されるべき処理を代行するフェイルセーフ処理を行う。
このような車両制御装置によれば、マルチコアCPUのスレーブ側コアの異常時にも、車両制御のためのフェイルセーフ処理をマスタ側コアにより実行することができる。すなわち、スレーブ側コアの異常時にマルチコアCPUをリセットする構成では、スレーブ側コアがリセット復帰しない限り、マルチコアCPUが繰り返しリセットされることとなり、マスタ側コアによる処理までもが実行できなくなってしまう。これに対し、本発明の車両制御装置によれば、スレーブ側コアに異常が発生した場合にもマスタ側コアにより車両制御のための処理を継続して実行することができる。
ただし、マスタ側コアがフェイルセーフ処理としてスレーブ側コアにより実行されるべき処理をそのまま行うようにしたのでは、処理負荷が過剰に大きくなってしまう。
そこで、請求項に記載の車両制御装置では、マスタ側コアは、フェイルセーフ処理として、スレーブ側コアにより実行されるべき処理を、スレーブ側コアが実行するよりも低負荷となる方法で実行する。このような車両制御装置によれば、マスタ側コアによるフェイルセーフ処理の処理負荷を抑制することができる。
具体的には、例えば請求項に記載の車両制御装置では、マスタ側コアは、フェイルセーフ処理として、スレーブ側コアにより実行されるべき制御値の演算処理を、固定の制御値を用いて実行する。このような車両制御装置によれば、マスタ側コアによるフェイルセーフ処理の処理負荷を非常に小さくすることができる。
また、例えば請求項に記載の車両制御装置では、マスタ側コアは、フェイルセーフ処理として、スレーブ側コアにより実行されるべき制御値の演算処理を、簡易的な演算方法で実行する。このような車両制御装置によれば、固定の制御値を用いる場合に比べ、より正常時に近い演算処理を実行することができ、例えば、フィードバック制御が必要なアクチュエータについてもフェイルセーフ処理の対象とすることができる。
ここで、スレーブ側コアにより実行される制御値の演算処理としては、例えば請求項や請求項に記載のように、トランスミッション制御やエンジンの可変バルブタイミング(VVT:Variable Valve Timing)制御の制御値の演算処理が挙げられる。このようにすれば、スレーブ側コアの異常時にも、マスタ側コアのフェイルセーフ処理により、車両の退避走行が可能となる。
一方、請求項に記載の車両制御装置では、スレーブ側コアは、正常時に共有メモリへの書込処理を定期的に行い、マスタ側コアは、共有メモリに書き込まれた情報に基づきスレーブ側コアの異常を検出する。このような車両制御装置によれば、スレーブ側コアの異常検出を容易に実現することができる。
ところで、前述したように、スレーブ側コアの異常時にマルチコアCPUをリセットする構成では、スレーブ側コアがリセット復帰しない限り、マルチコアCPUが繰り返しリセットされることとなり、マスタ側コアによる処理までもが実行できなくなってしまうが、リセット復帰するのであれば、フェイルセーフ処理を行うよりも、いったんリセットして正常状態に復帰させることが好ましい。
そこで、請求項に記載の車両制御装置では、マスタ側コアは、スレーブ側コアの異常を検出した場合には、監視手段に当該マルチコアCPUをリセットさせ、リセットによりスレーブ側コアが復帰しない場合に、フェイルセーフ処理を行う。このような車両制御装置によれば、スレーブ側コアの異常時にも、リセットによりスレーブ側コアを復帰させることができ、スレーブ側コアが復帰しなかったとしても、車両制御のためのフェイルセーフ処理をマスタ側コアにより実行することができる。
特に、請求項に記載のように、マスタ側コアが、スレーブ側コアの異常を検出した回数をカウントし、その回数があらかじめ設定された回数以上となった場合に、フェイルセーフ処理を行うようにすれば、マスタ側コアによる処理に影響のない範囲で、スレーブ側コアのリセット復帰の可能性を高くすることができる。
以下、本発明が適用された実施形態について、図面を用いて説明する。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態のパワートレイン制御装置10の概略構成を表すブロック図である。
同図に示すように、このパワートレイン制御装置10は、車両のエンジン51及びトランスミッション52を制御するためのものであり、2つのCPUコア(マスタ側コア21及びスレーブ側コア22)を有するデュアルコアCPU20と、デュアルコアCPU20を監視する監視IC30と、外部との入出力インタフェースである入出力部40とを備えている。
そして、このパワートレイン制御装置10では、監視IC30がデュアルコアCPU20を監視し、デュアルコアCPU20内では、マスタ側コア21がスレーブ側コア22を監視する。
具体的には、監視IC30によるデュアルコアCPU20の監視は、デュアルコアCPU20のマスタ側コア21により定期的に実行される処理(異常監視用処理)をあらかじめ規定しておき、それが一定時間内に正しく実行されていることをチェックすることによって行われる。本実施形態では、ウォッチドッグタイマが用いられる。つまり、マスタ側コア21は、異常監視用処理として、ウォッチドッグパルスを定期的に出力する処理を行う。監視IC30とデュアルコアCPU20との間には、マスタ側コア21及びスレーブ側コア22で共用のリセットライン31が接続されており、監視IC30は、デュアルコアCPU20の異常を検出した時点でリセットライン31を介してリセット信号を出力し、デュアルコアCPU20をリセットする。この場合、マスタ側コア21及びスレーブ側コア22が共にリセットされることになる。
また、マスタ側コア21によるスレーブ側コア22の監視は、スレーブ側コア22により定期的に実行される処理をあらかじめ規定しておき、それが一定時間内に正しく実行されていることをチェックすることによって行われる。本実施形態では、定期的にビットが反転するデータをスレーブ側コア22が共有メモリ(共有RAM)に書き込み、その共有メモリの値をマスタ側コア21で定期的に読み出す方法が用いられる。なお、デュアルコアCPU20から監視IC30への異常通知は、マスタ側コア21が処理する。
デュアルコアCPU20としての入出力部40を介した入出力処理は、すべてマスタ側コア21が管理している。このため、スレーブ側コア22から出力値を変更したい場合は、スレーブ側コア22からマスタ側コア21へ出力変更要求を発行し、マスタ側コア21にて調停した結果に基づいてマスタ側コア21から出力することになる。
また、このパワートレイン制御装置10において、スレーブ側コア22は、主として固定値処理が可能な制御(本実施形態ではトランスミッション制御)の制御値の算出処理を行う。一方、マスタ側コア21は、主として固定値処理のできない制御(本実施形態ではエンジン制御)の制御値の算出処理を行う。
そして、このパワートレイン制御装置10では、マスタ側コア21がスレーブ側コア22の異常を検出した場合には、フェイルセーフ処理として、異常監視用処理を継続して(正常時と同様に)実行しつつ(つまり、監視IC30によってリセットされないようにしつつ)、スレーブ側コア22で算出すべきトランスミッション制御値のフェイルセーフ値(固定値)をマスタ側コア21から出力する。
なお、マスタ側コア21は、固定値処理のできない制御の制御値の算出処理を行うので、マスタ側コア21が故障した場合には、監視IC30によりリセットされるようになっている。
次に、第1実施形態のパワートレイン制御装置10において実行される処理の具体的内容について説明する。
まず、デュアルコアCPU20を監視するために監視IC30が定期的に実行する監視IC処理について、図2のフローチャートを用いて説明する。
監視IC30は、この監視IC処理を開始すると、まずS101で、デュアルコアCPU20(具体的にはマスタ側コア21)が正常であるか否かを判定する。なお、この判定は、前述したように、マスタ側コア21で定期的に実行すべき処理が一定時間内に正しく実行されているか否かをチェックすることによって行われる。
そして、S101で、マスタ側コア21が正常であると判定した場合には、そのまま本監視IC処理を終了する。
一方、S101で、マスタ側コア21が正常でないと判定した場合には、S102へ移行し、デュアルコアCPU20にリセットをかける。これにより、デュアルコアCPU20のマスタ側コア21及びスレーブ側コア22が共にリセットされる。その後、本監視IC処理を終了する。
このような監視IC処理が定期的に実行されることにより、マスタ側コア21に異常が発生した場合には、マスタ側コア21がリセット復帰するまで監視IC30によりデュアルコアCPU20が繰り返しリセットされることになる。
次に、デュアルコアCPU20のスレーブ側コア22が定期的に実行するスレーブ側処理について、図3のフローチャートを用いて説明する。
スレーブ側コア22は、このスレーブ側処理を開始すると、まずS201で、トランスミッション制御の制御値の算出処理を行う。
続いて、S202では、S201で算出した制御値をマスタ側コア21へ送信する。その後、本スレーブ側処理を終了する。なお、制御値をマスタ側コア21へ送信するのは、前述したように、デュアルコアCPU20としての入出力処理がマスタ側コア21に集約されているからである。
次に、デュアルコアCPU20のマスタ側コア21が定期的に実行するマスタ側処理について、図4のフローチャートを用いて説明する。
マスタ側コア21は、このマスタ側処理を開始すると、まずS301で、エンジン制御の制御値を算出し、入出力部40を介してエンジン51へ出力するエンジン制御処理を行う。
続いて、S302では、スレーブ側コア22が正常であるか否かを判定する。なお、この判定は、前述したように、スレーブ側コア22で定期的に実行すべき処理が一定時間内に正しく実行されているか否かをチェックすることによって行われる。
そして、S302で、スレーブ側コア22が正常であると判定した場合には、S303へ移行し、スレーブ側コア22から送信される要求値(前述したS201で算出されS202で送信されるトランスミッション制御値)を受信する。
続いて、S304では、S303で受信したスレーブ側コア22からの要求値を、入出力部40を介してトランスミッション52へ出力する。その後、本マスタ側処理を終了する。
一方、S302で、スレーブ側コア22が正常でないと判定した場合には、S305へ移行し、フェイルセーフ処理を行う。具体的には、異常監視用処理を継続して(正常時と同様に)実行しつつ、あらかじめ記憶されているトランスミッション制御値のフェイルセーフ値(固定値)を、入出力部40を介してトランスミッション52へ出力する。その後、本マスタ側処理を終了する。
このようなマスタ側処理が定期的に実行されることにより、スレーブ側コア22に異常が発生した場合には、デュアルコアCPU20がリセットされることなく、マスタ側コア21によりトランスミッション制御値のフェイルセーフ値が出力されることになる。例えば、ソレノイドバルブへの出力をトランスミッション52が低速ギア段(例えば2速)になるように固定出力することにより、車速が低下してもエンストせず退避走行が可能な状態を保つことができる。
以上説明したように、第1実施形態のパワートレイン制御装置10では、デュアルコアCPU20のマスタ側コア21が、スレーブ側コア22の異常を検出した場合に、異常監視用処理を継続して実行しつつ、スレーブ側コア22により実行されるべき処理を代行するフェイルセーフ処理を行う。
このようなパワートレイン制御装置10によれば、スレーブ側コア22に異常が発生した場合にも、車両制御のためのフェイルセーフ処理をマスタ側コア21により実行することができ、この結果、車両の退避走行が可能となる。特に、マスタ側コア21が、フェイルセーフ処理として、スレーブ側コア22により実行されるべき制御値の演算処理を、固定の制御値を用いて実行するようにしているため、マスタ側コア21によるフェイルセーフ処理の処理負荷を非常に小さくすることができる。
また、このパワートレイン制御装置10では、マスタ側コア21が、スレーブ側コア22により定期的に実行される共有メモリへのデータ書込処理に基づきスレーブ側コア22の異常を検出するようにしているため、スレーブ側コア22の異常検出を容易に実現することができる。
なお、第1実施形態では、パワートレイン制御装置10が本発明の車両制御装置に相当し、特に、デュアルコアCPU20がマルチコアCPUに相当し、監視IC30が監視手段に相当する。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態のパワートレイン制御装置10について説明する。
第2実施形態のパワートレイン制御装置10は、第1実施形態のパワートレイン制御装置10と対比すると、デュアルコアCPU20のマスタ側コア21が、前述したマスタ側処理(図4)に代えて、図5に示すマスタ側処理を実行する点が異なる。その他、第1実施形態と共通する内容については説明を省略する。
第2実施形態のマスタ側処理(図5)は、第1実施形態のマスタ側処理(図4)と対比すると、S401〜S404,S408の各処理内容は、S301〜S305の各処理内容と同一であり、S405〜S407の処理が追加された点のみが異なるので、この相違点を中心に説明する。
S402で、スレーブ側コア22が正常でないと判定した場合には、S405へ移行し、スレーブ側コア22がN回目の異常であるか否かを判定する。具体的には、後述するように、スレーブ側コア22が正常でないと判定する度に異常回数をカウントするようにしており(S406)、その異常回数があらかじめ設定されている数値Nに達したか否かを判定するようにしている。
そして、S405で、スレーブ側コア22がN回目の異常でないと判定した場合には、S406へ移行し、異常回数をインクリメントする。なお、異常回数は、デュアルコアCPU20がリセットされても消えない状態で記憶され、特定の条件を満たした場合、例えばイグニッションスイッチのオンからオフまでを1トリップとし、正常状態が3トリップ継続した場合などにリセットされる。
続いて、S407では、監視IC30に異常を通知する。これにより、デュアルコアCPU20が監視IC30によりリセットされ、本マスタ側処理は終了される。なお、監視IC30への異常通知は、異常検出にウォッチドッグタイマを使う場合には、デュアルコアCPU20から監視IC30へのウォッチドッグタイマ信号を停止することによって行うことができる。
一方、S405で、スレーブ側コア22がN回目の異常であると判定した場合には、S408へ移行し、フェイルセーフ処理を行う。その後、本マスタ側処理を終了する。
このようなマスタ側処理が定期的に実行されることにより、スレーブ側コア22に異常が発生した場合にも、デュアルコアCPU20のリセット復帰を試み、リセット復帰した場合には通常制御を維持することができる。一方、N回リセットしてもスレーブ側コア22の異常状態が継続する場合には、第1実施形態と同様、マスタ側コア21によりトランスミッション制御値のフェイルセーフ値が出力されることになる。なお、数値Nは、マスタ側コア21の処理に支障のない値に設定される。
以上説明したように、第2実施形態のパワートレイン制御装置10によれば、第1実施形態のパワートレイン制御装置10と同様の効果を得ることができる。
加えて、第2実施形態のパワートレイン制御装置10では、マスタ側コア21が、スレーブ側コア22の異常を検出した場合に、監視IC30にデュアルコアCPU20をリセットさせるようにしているため、リセットによりスレーブ側コア22を復帰させることが可能となる。特に、異常回数があらかじめ設定された回数(N回)となった場合に、フェイルセーフ処理を行うようにしているため、マスタ側コア21による処理に影響のない範囲で、スレーブ側コア22のリセット復帰の可能性を高くすることができる。
すなわち、第1実施形態のパワートレイン制御装置10では、図6(a)に示すように、スレーブ側コア22の故障時には、リセット復帰を試みることなく、直ちにマスタ側コア21がフェイルセーフ処理を行う。これに対し、第2実施形態のパワートレイン制御装置10では、図6(b)に示すように、スレーブ側コア22の故障時には、直ちにフェイルセーフ処理を行うのではなく、N回リセット復帰を試み、スレーブ側コア22がリセット復帰すれば正常状態に復帰することとなり、リセット復帰しなければマスタ側コア21がフェイルセーフ処理を行う。このため、第2実施形態のパワートレイン制御装置10によれば、第1実施形態のパワートレイン制御装置10に比べ、正常な車両制御を長期間継続することが可能となる。
[他の形態]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されることなく、種々の形態を採り得ることは言うまでもない。
例えば、上記実施形態では、マスタ側コア21がスレーブ側コア22の異常を検出した場合には、スレーブ側コア22で算出すべき制御値の固定値をフェイルセーフ値としてマスタ側コア21から出力するようにしているが、これに限定されるものではない。すなわち、固定値を出力する方法とは別の方法として、マスタ側コア21にスレーブ側コア22の簡易的な機能(簡易的な演算方法で制御値を演算する機能)を持たせ、その機能を用いて算出した制御値でフェイルセーフ処理を実行するようにしてもよい。具体的には、トランスミッション制御では、例えば車速とエンジン回転数とを元に変速段を決定する簡易的な機能をマスタ側コア21に持たせておき、スレーブ側コア22の異常を検出した場合には、その機能を使って算出した変速段にトランスミッション52を制御する。このようにすれば、固定値による制御よりもより正常時に近い走行が可能となり、例えば、フィードバック制御が必要なアクチュエータについてもフェイルセーフ処理の対象とすることができる。
また、上記実施形態では、スレーブ側コア22が行う固定値処理が可能な制御としてトランスミッション制御を例示したが、これに限定されるものではなく、その他にも、例えば、エンジン51の可変バルブタイミング機構の制御(VVT制御)が挙げられる。VVT制御の場合、吸気バルブのタイミングを制御するオイルコントロールバルブへの出力を、吸気バルブタイミングが最遅角側になるように固定出力することにより、吸気バルブタイミングが異常に変化することを防止して安定的なエンジン回転を継続することができる。
さらに、上記実施形態では、デュアルコアCPU20の正常時にもマスタ側コア21が異常監視用処理を実行するようにしているが、これに限定されるものではない。例えば、デュアルコアCPU20の正常時にはスレーブ側コア22が異常監視用処理を実行し、スレーブ側コア22の異常時には、スレーブ側コア22に代わってマスタ側コア21が、異常監視用処理を正常時と同様に実行するようにしてもよい。
加えて、上記実施形態では、マルチコアCPUとしてデュアルコアCPUを例示したが、これに限定されるものではなく、本発明は3つ以上のCPUコアを有するマルチコアCPUにも適用することができる。
第1実施形態のパワートレイン制御装置の概略構成を表すブロック図である。 監視ICが定期的に実行する監視IC処理のフローチャートである。 スレーブ側コアが定期的に実行するスレーブ側処理のフローチャートである。 マスタ側コアが定期的に実行するマスタ側処理のフローチャートである。 第2実施形態のマスタ側処理のフローチャートである。 第1実施形態のパワートレイン制御装置と第2実施形態のパワートレイン制御装置とを比較するための説明図である。 複数のCPUを備えた車両制御装置におけるCPU監視方法を、デュアルコアCPUを備えた車両制御装置に適用した場合の問題点を説明するための説明図である。
符号の説明
10…パワートレイン制御装置、20…デュアルコアCPU、21…マスタ側コア、22…スレーブ側コア、30…監視IC、31…リセットライン、40…入出力部、51…エンジン、52…トランスミッション

Claims (8)

  1. 車両制御のための処理を実行するマルチコアCPUと、
    前記マルチコアCPUにより定期的に実行される異常監視用処理に基づき異常を検出した場合に前記マルチコアCPUをリセットする監視手段と、
    を備える車両制御装置であって、
    前記マルチコアCPUは、車両制御のための処理を分担して実行するマスタ側コア及びスレーブ側コアを少なくとも備え、
    前記監視手段は、前記異常監視用処理に基づき異常を検出した場合に、前記マスタ側コア及び前記スレーブ側コアで共用の1本のリセットラインを介してリセット信号を出力することにより、前記マスタ側コア及び前記スレーブ側コアを共にリセットし、
    前記マスタ側コアは、前記スレーブ側コアからの出力を調停して出力し、前記スレーブ側コアの異常を検出した場合には、前記異常監視用処理を正常時と同様に実行しつつ、前記スレーブ側コアにより実行されるべき処理を、前記スレーブ側コアが実行するよりも低負荷となる方法で実行するフェイルセーフ処理を行うこと
    を特徴とする車両制御装置。
  2. 前記マスタ側コアは、前記フェイルセーフ処理として、前記スレーブ側コアにより実行されるべき制御値の演算処理を、固定の制御値を用いて実行すること
    を特徴とする請求項に記載の車両制御装置。
  3. 前記マスタ側コアは、前記フェイルセーフ処理として、前記スレーブ側コアにより実行されるべき制御値の演算処理を、簡易的な演算方法で実行すること
    を特徴とする請求項に記載の車両制御装置。
  4. 前記スレーブ側コアは、トランスミッション制御の制御値の演算処理を行うこと
    を特徴とする請求項又は請求項に記載の車両制御装置。
  5. 前記スレーブ側コアは、エンジンの可変バルブタイミング制御の制御値の演算処理を行うこと
    を特徴とする請求項又は請求項に記載の車両制御装置。
  6. 前記スレーブ側コアは、正常時に共有メモリへの書込処理を定期的に行い、前記マスタ側コアは、前記共有メモリに書き込まれた情報に基づき前記スレーブ側コアの異常を検出すること
    を特徴とする請求項1から請求項までのいずれか1項に記載の車両制御装置。
  7. 前記マスタ側コアは、前記スレーブ側コアの異常を検出した場合には、前記監視手段に当該マルチコアCPUをリセットさせ、リセットにより前記スレーブ側コアが復帰しない場合に、前記フェイルセーフ処理を行うこと
    を特徴とする請求項1から請求項までのいずれか1項に記載の車両制御装置。
  8. 前記マスタ側コアは、前記スレーブ側コアの異常を検出した回数をカウントし、その回数があらかじめ設定された回数以上となった場合に、前記フェイルセーフ処理を行うこと
    を特徴とする請求項に記載の車両制御装置。
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