JP2003106211A - 自動車用内燃機関制御装置 - Google Patents

自動車用内燃機関制御装置

Info

Publication number
JP2003106211A
JP2003106211A JP2001305262A JP2001305262A JP2003106211A JP 2003106211 A JP2003106211 A JP 2003106211A JP 2001305262 A JP2001305262 A JP 2001305262A JP 2001305262 A JP2001305262 A JP 2001305262A JP 2003106211 A JP2003106211 A JP 2003106211A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
core
combustion engine
internal combustion
processing unit
program
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001305262A
Other languages
English (en)
Inventor
Koichi Kano
弘一 加納
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Ten Ltd
Original Assignee
Denso Ten Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Ten Ltd filed Critical Denso Ten Ltd
Priority to JP2001305262A priority Critical patent/JP2003106211A/ja
Publication of JP2003106211A publication Critical patent/JP2003106211A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 自動車の内燃機関を制御する電子制御装置に
設けられた複数のコアのうち1部が異常を起こした場合
にも、スムースな退避走行を可能にする。 【解決手段】 自動車の内燃機関の動作を制御する電子
制御装置に設けられる複数のコア0〜2と、各コア毎に
設けられる専用メモリ0〜2と、各コアの異常を検出す
る監視部0〜2とを含んで構成される。専用メモリに
は、専用メモリが設けられるコアの最低限行われるべき
動作制御のための最低限プログラムとデータとがストア
され、コアに異常が生じている状態で異常状態にあるコ
アを除く残余のコアのうち少なくとも1つが、異常状態
にあるコアに設けられる専用メモリの最低限プログラム
とデータとを実行する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車用内燃機関
制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車の車両に搭載される内燃機関の動
作制御には、マイクロコンピュータ(以後、マイコンと
略称する)を備えるたとえば電子制御ユニット(以後、
ECUと略称することがある)によってプログラム動作
に基づき自動的に行われるものがある。従来内燃機関の
制御に用いられるECUでは、シングルコアの1チップ
マイコンを複数個搭載することによって、複数の制御機
能を実現していた。
【0003】図7は、従来のECU1の構成の1例を示
すブロック図である。従来のECU1は、メイン中央演
算処理装置2(CPU:Central Processing Unit)
と、メインCPU2に接続される監視回路3と、サブC
PU4とを含み、たとえばメインCPU2は内燃機関の
燃料噴射および点火時期制御を行い、サブCPU4はト
ランスミッション制御を行う。
【0004】図7に示すようなマイコンを利用するEC
U1では、ノイズなどの外乱によって、CPUが正規の
プログラム実行状態から逸脱するいわゆる暴走と呼ばれ
る動作異常を起こすことがある。このような問題を解決
するために、CPUのプログラムの動作状態をウオッチ
ドッグカウンタ(Watch Dog Counter:以後、WDCと
略称する)で監視し、暴走が生じたときCPUのプログ
ラム動作にリセットをかける処理などが行われている。
【0005】たとえば図7に示す2つのメインおよびサ
ブCPU2,4は、マスターとスレーブとの関係にあ
り、サブCPU4から周期的に出力されるWDCがメイ
ンCPU2によって検出されているときは正常動作であ
ると判断される。しかしながらサブCPU4からのWD
CがメインCPU2によって周期的に検出されなくなっ
たとき、サブCPU4には異常があるものとみなして、
メインCPU2がサブCPU4のプログラム動作にリセ
ットをかけ、トランスミッションをある1つの変速段に
固定して退避走行を行う。
【0006】またメインCPU2には、前述のように監
視回路3が接続され、監視回路3がメインCPU2から
出力されるWDCを監視し、メインCPU2からのWD
Cが周期的に検出されなくなったとき、メインCPU2
に異常があるものとみなして、監視回路3がメインCP
U2にリセットをかける。メインCPU2にリセットが
かけられたときには、燃料噴射および点火時期が1つの
条件での動作に限定された退避走行を行う。またメイン
CPU2の異常状態が重度なものであるとき、ECU1
全体が動作しなくなる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】図7に示す従来技術に
は、以下のような問題がある。メインCPU2はサブC
PU4の動作を監視し、リセットをかけることができる
けれども、リセットをかける状態でメインCPU2がサ
ブCPU4のプログラム動作を補完することができな
い、すなわちいわゆるフェイルセイフできる状態にな
い。また逆にサブCPU4には、メインCPU2の監視
機能すら備わらず、またメインCPU2に接続される監
視回路3にはメインCPU2の動作を監視する機能があ
るのみであって、メインCPU2をフェイルセイフする
機能はない。
【0008】したがって、メインCPU2またはサブC
PU4が異常状態にあってリセットをかけられている状
態にあるとき、ECU1は、燃料噴射、点火時期または
トランスミッションなどの制御をプログラム動作させる
ことができない。すなわち燃料噴射および点火時期は1
つの作動条件に固定され、トランスミッションの変速段
が固定された状態での退避走行しかできないという問題
がある。さらにメインCPU2が動作異常を起こしその
異常が重度である場合、ECU1のシステムそのものが
動作しなくなるので、自動車が走行不能になるという問
題がある。
【0009】本発明の目的は、複数の処理部のうち1部
が異常を起こした場合にも、スムースな退避走行を可能
とする自動車用内燃機関制御装置を提供することであ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、自動車の車両
に搭載されて内燃機関の動作を制御する自動車用内燃機
関制御装置において、内燃機関をプログラム動作制御す
るために設けられる複数の処理部と、各処理部毎に設け
られ、各処理部の最低限行われるべき動作制御のための
最低限プログラムとデータとがストアされる専用メモリ
と、各処理部の異常を検出する監視部とを含み、処理部
に異常が生じている状態で異常状態にある処理部を除く
残余の処理部のうち少なくとも1つが異常状態にある処
理部に設けられる専用メモリの最低限プログラムとデー
タとを実行することを特徴とする自動車用内燃機関制御
装置である。
【0011】本発明に従えば、複数の処理部のうち1部
に異常が生じたとき、正常に動作する少なくとも1つの
処理部が、異常を生じた処理部の専用メモリに備わる最
低限プログラムとデータとを実行することによって、前
記最低限のプログラム動作に基づく内燃機関の制御が可
能となるので、スムースに退避走行することができる。
【0012】また本発明は、自動車の車両に搭載されて
内燃機関の動作を制御する自動車用内燃機関制御装置に
おいて、内燃機関をプログラム動作制御するために設け
られる複数の処理部と、各処理部毎に設けられ、各処理
部自身を除く残余の処理部の最低限行われるべき動作制
御のための最低限プログラムとデータとがストアされる
専用メモリと、各処理部の異常を検出する監視部とを含
み、処理部に異常が生じている状態で異常状態にある処
理部を除く残余の処理部のうち少なくとも1つが、その
処理部に設けられる専用メモリの異常状態にある処理部
のための最低限プログラムとデータとを実行することを
特徴とする自動車用内燃機関制御装置である。
【0013】本発明に従えば、各処理部毎に設けられる
専用メモリには、各処理部自身を除く残余の処理部の最
低限行われるべき動作制御のための最低限プログラムと
データとがストアされる。このことによって、各処理部
毎に設けられる専用メモリには、異常状態にある他の処
理部を動作させるための最低限プログラムとデータとが
ストアされるので、アドレス指定が容易になる。
【0014】また本発明は、前記複数の処理部は、1チ
ップマイクロコンピュータに設けられることを特徴とす
る。
【0015】本発明に従えば、1チップマイクロコンピ
ュータに複数の処理部が設けられ、各処理部が内燃機関
を制御するべき複数の制御機能をそれぞれ分担するの
で、1つのチップによって複数のかつ総合的な内燃機関
の制御機能を実現することができる。したがって、EC
Uの容量が小さくて済み、また処理部同志を接続するバ
スが1つのチップ内で通されているので、ノイズの発生
が抑制され処理部における動作異常の発生を抑制でき
る。
【0016】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の一形態で
ある自動車用内燃機関制御装置11の電気的構成を簡略
化して示すブロック図である。自動車用内燃機関制御装
置11は、1つのCPU12を搭載したマイクロコンピ
ュータいわゆる1チップマイクロコンピュータ(以後、
1チップマイコンと略称する)を備えるたとえば電子制
御ユニット(ECU)によって実現される。
【0017】自動車用内燃機関制御装置11は、1つの
CPU12の中に設けられる3つの処理部すなわち本実
施の形態ではコア0,コア1およびコア2(以後、コア
はCOREと表記することがある)と、各コア毎に設け
られ、各コアの最低限行われるべき動作制御のための最
低限プログラムとデータとがストアされる3つの専用メ
モリすなわち専用メモリ0,専用メモリ1および専用メ
モリ1と、各コアの異常を検出する3つの監視部すなわ
ち監視部0,監視部1および監視部2と、コア0〜コア
2で共有するメモリである共有メモリ13と、周辺装置
に対する入出力のインターフェイスである周辺I/O1
4とを含んで構成される。
【0018】各コア0〜2、各専用メモリ0〜2、共有
メモリ13および周辺I/O14の間は共通バスライン
15で接続されているので、各コアは、他のコアの専用
メモリ、共有メモリ13および周辺I/O14へアクセ
スすることができる。
【0019】コア0〜コア2は、内燃機関の動作を制御
する機能をそれぞれ有し、本実施の形態では、コア0は
内燃機関の燃料噴射および点火時期動作の制御を行い、
コア1はElectronic Controlled Transmission(EC
T)すなわち変速制御を行い、コア2は電子スロットル
すなわち内燃機関の出力制御を行う。
【0020】コア0〜2にそれぞれ設けられる専用メモ
リ0〜2は、不揮発性メモリであるROM(Read Only
Memory)などからなる。各専用メモリには、各専用メモ
リにそれぞれ対応する各コアを動作制御する専用プログ
ラムと、各コアに異常が生じた場合、各コアにおいて最
低限行われるべき動作制御のための前記最低限プログラ
ムであるフェイルセイフプログラムと、フェイルセイフ
プログラムの動作に必要なデータとが、それぞれストア
される。コア0に設けられる専用メモリ0を例示する
と、専用メモリ0には、専用メモリ0に対応するコアで
あるコア0を動作させるコア0専用プログラムと、コア
0用フェイルセイフプログラムおよびその動作用データ
とがストアされる。専用メモリ1および専用メモリ2に
ついても前述の専用メモリ0と同様に構成される。
【0021】3つの監視部0〜2は、それぞれ対応する
コア0〜2と接続され、また3つの監視部0〜2は相互
にFAIL0〜2ラインによって接続されている。各監
視部と各コアとは、5つのラインでそれぞれ接続され
る。コアから監視部に向うWDCラインは、コアが正常
動作しているとき、一定の周期でWDCと呼ばれるパル
ス信号を送信するラインである。監視部からコアに向う
RESETラインは、WDCの送信周期が不定になると
きまたWDCがコアから予め定められた期間送信されて
こないときコアに異常が発生したと判断し、コアの動作
を停止させるすなわちリセットをかける信号を送信する
ラインである。
【0022】コアから監視部に向うINTRRPTライ
ンは、コアが割込み処理を実行するときにアクティブと
なるラインであり、一定時間にINTRRPTラインが
アクティブとなる回数からコアの処理負荷に関する情報
を得ることができる。ここで割込み処理とは、メインル
ーチンとは関係しないルーチンの実行処理を行うことを
いう。監視部からコアに向うSEL0およびSEL1ラ
インは、たとえば「1」と「0」とからなる2値信号の
いずれかを送信し、2値信号いずれかの組合せによっ
て、各コアがアクセスすべき専用メモリおよび動作させ
るべきフェイルセイフ用プログラムを指示するラインで
ある。
【0023】前述の監視部0〜2を相互に接続するFA
IL0〜2ラインは、監視部が異常発生の有無を監視し
ているコアに異常が発生すると、他の監視部に通知す
る。たとえばコア0に異常が発生したとき、FAIL0
ラインがアクティブとなり、監視部0が、監視部1にコ
ア0が異常であることを通知する。FAIL0ラインに
よる通知を受けて監視部1はFAIL1ラインによって
監視部2にコア1の処理負荷の状況を通知する。
【0024】このように本実施の形態では、処理部であ
る3つのコア0〜2が、1つのチップからなるCPU1
2に設けられるので、ECUの容量が小さくて済み、ま
たコア0〜2をそれぞれ接続する共通バスライン15が
1つのチップ内で通されているので、ノイズの発生が抑
制されコアにおける動作異常の発生が抑制される。
【0025】図2は、自動車用内燃機関制御装置11に
おいてコア0に異常が発生した場合のフェイルセイフ動
作を説明するフローチャートである。自動車用内燃機関
制御装置11においてコア0に異常が発生した場合を例
示し、異常状態にあるコア0を除く残余のコア1および
コア2によるコア0のフェイルセイフ動作を、図2に示
すフローチャートを用いて説明する。
【0026】ステップs1では、監視部0がコア0から
送信されるWDC0の周期異常を検知する。図3は、コ
ア0から監視部0に送信されるWDC0の状態を示す図
である。コア0が正常に動作している状態では、図3
(a)に示すようにWDC0は、一定周期でパルス信号
16が監視部0に向けて送出される。しかしながら、コ
ア0に異常が生じている状態では、図3(b)に示すよ
うにWDC0は、パルス信号17の発信周期が不定また
はパルス信号17の発信時間が不定になるなど、コア0
が正常に動作している状態とは異なる状態になるので、
監視部0はコア0の動作に異常が発生していることを検
知できる。
【0027】ステップs2では、コア0の動作異常を検
知した監視部0は、RESET0ラインを通じてコア0
にリセットをかける。ステップs3では、監視部0は、
FAIL0ラインを通じて監視部1および監視部2に信
号強度レベルの低いLow信号を送信し、コア0の異常
を通知する。図4は、監視部0からFAIL0ラインを
通じて送信される信号の状態を示す。図4(a)にコア
0に異常が発生している状態で、監視部0から監視部1
および監視部2に送信されるLow信号18を示す。ち
なみにコア0に異常が発生していないとき、監視部0か
らFAIL0ラインを通じて監視部1および監視部2に
送信される信号は、図4(b)に示す信号強度レベルの
高いHigh信号19である。監視部1および監視部2
は、FAIL0ラインを通じて受ける信号の強度レベル
の相違によってコア0における異常発生の有無を検知す
ることができる。
【0028】ステップs4では、監視部1は監視部2に
FAIL1ラインを通じてパルス信号21を送信し、コ
ア1の割込み負荷状況を監視部2に通知する。ここで割
込み負荷状況は、コアから監視部にINTRPRTライ
ンを通じて送信される信号の単位時間あたりのエッジ数
Nを予め定める数値x,y(x>y)と比較し、たとえ
ば表1のように定められる。
【0029】
【表1】
【0030】前記エッジ数Nをパルス信号の発信周期に
対するパルス信号発信時間の比(以後、便宜上デューテ
ィと呼ぶ)と対応させることによって、割込み負荷の状
態をパルス信号として監視部相互間で通知することが可
能になる。図5は、監視部1がFAIL1ラインを通じ
て監視部2に送信するパルス信号21a〜21cを示す
図である。エッジ数Nが予め定める数値xを超える割込
み負荷大に対応するパルス信号21aにおけるデューテ
ィDL{=W11/(W11+W12)}、エッジ数N
が予め定める数値x以下でありかつyを超える割込み負
荷中に対応するパルス信号21bにおけるデューティD
M{=W21/(W21+W22)}およびエッジ数N
が予め定める数値y以下である割込み負荷小に対応する
パルス信号21cにおけるデューティDS{=W31/
(W31+W32)}が、割込み負荷の大きさにそれぞ
れ対応し、不等式DL>DM>DSを満足するように設
定される。
【0031】ステップs6では、コア2の割込み負荷が
コア1の割込み負荷よりも大きいか否かが判断される。
すなわち監視部1からFAIL1ラインを通じて送信さ
れるコア1の割込み負荷状態に対応するパルス信号のデ
ューティと、監視部2自らが有する割込み負荷状態に対
応するデューティとを比較し、監視部2のデューティが
監視部1のデューティよりも大きいか否かが判断され
る。この判断が肯定であるとき、ステップs7に進む。
【0032】ステップs7では、コア2の負荷がコア1
の負荷よりも大きいので、監視部1からコア1に対し
て、SEL0およびSEL1ラインを通じて、SEL1
=0およびSEL0=1の信号が送信される。ステップ
s8では、ステップs7におけるSEL0,1ラインを
通じた指示に従って、コア1が共通バスライン15を通
じてコア0にアクセスし、コア0の専用メモリ0のコア
0用フェイルセイフプログラムを実行する。
【0033】前述のステップs6の判断が否定であると
き、ステップs9に進む。ステップs9では、コア1の
負荷がコア2の負荷よりも大きいので、監視部2からコ
ア2に対して、SEL0およびSEL1ラインを通じ
て、SEL1=0およびSEL0=1の信号が送信され
る。ステップs10では、ステップs9におけるSEL
0,1ラインを通じた指示に従って、コア2が共通バス
ライン15を通じてコア0にアクセスし、コア0の専用
メモリ0のコア0用フェイルセイフプログラムとデータ
とを実行する。コア1またはコア2が、異常状態にある
コア0の専用メモリ0のコア0用フェイルセイフプログ
ラムとデータとを実行することによって、一連のフェイ
ルセイフ動作が完了する。
【0034】このようにコア0に異常が発生し、プログ
ラム動作に基づく燃料噴射および点火時期制御を充分に
行うことができなくなったとき、コア1またはコア2の
いずれか割込み負荷の小さい方が、コア0の専用メモリ
0にストアされているコア0用フェイルセイフプログラ
ムにアクセスして実行するので、フェイルセイフプログ
ラム動作に基づいて燃料噴射および点火時期を制御しな
がら退避走行を行うことが可能である。このときコア1
およびコア2は正常状態にあるので、コア1によって専
用メモリ1のコア1専用プログラムが動作されて変速制
御が行われ、コア2によって専用メモリ2のコア2専用
プログラムが動作されて出力制御が行われる。
【0035】したがって、従来のECUにおいて搭載さ
れているCPUが異常状態になることによってプログラ
ム動作による内燃機関の制御が不能となり、特定の作動
条件に固定されたままで行う従来の退避走行に比べ、本
実施の形態の自動車用内燃機関制御装置11ではスムー
スな退避走行が可能になる。
【0036】なお図2のフローチャートでは、コア0に
異常が発生した場合について例示したけれども、コア1
および/またはコア2に異常が発生した場合、コア0が
異常状態にあるコアの専用メモリにアクセスしてフェイ
ルセイフプログラムを実行することができる。すなわち
各コアは、いずれかのコアに異常が発生したとき、正常
に動作しているコアが異常状態にあるコアの専用メモリ
にストアされているフェイルセイフプログラムを実行す
るので、相互にフェイルセイフすることが可能である。
このとき各コアが、各監視部からSEL0,1ラインを
通じて送信される2値信号の組合せに従ってアクセスし
実行することのできる領域を表2〜表4にまとめる。
【0037】
【表2】
【0038】
【表3】
【0039】
【表4】
【0040】図6は、本発明の第2の実施の形態である
自動車用内燃機関制御装置25の電気的構成を簡略化し
て示すブロック図である。本実施の形態の自動車用内燃
機関制御装置25は、実施の第1形態の自動車用内燃機
関制御装置11に類似し、対応する部分には同一の参照
符号を付して説明を省略する。
【0041】本実施の形態の自動車用内燃機関制御装置
25において注目すべきは、CPU26の中に備わる3
つのコア0〜2に対応してそれぞれ設けられる専用メモ
リ0〜2には、各コア自身を除く残余のコアのフェイル
セイフプログラムとデータとがそれぞれストアされるこ
とである。すなわちコア0に設けられる専用メモリ0に
は、コア1およびコア2用フェイルセイフプログラムと
データとがストアされ、またコア0自らを動作させるコ
ア0専用プログラムもストアされている。コア1および
コア2にそれぞれ設けられる専用メモリ1,2も専用メ
モリ0と同様に構成される。
【0042】自動車用内燃機関制御装置25におけるフ
ェイルセイフ動作は次のように行われる。自動車用内燃
機関制御装置25において、たとえばコア0に異常が発
生した場合を例示し、異常状態にあるコア0を除く残余
のコア1およびコア2によるフェイルセイフ動作を説明
する。
【0043】コア0に異常が発生し、監視部0によって
コア0の異常を検知し、監視部0がコア0にリセットを
かけ、監視部0から監視部1,2にコア0の異常を通知
し、監視部1から監視部2にコア1の割込み負荷状態を
通知し、監視部2においてコア1とコア2との割込み負
荷状態を比較し、割込み負荷状態の小さい方たとえばコ
ア1の監視部1が、SEL0=1およびSEL1=0の
信号をコア1に送信するところまでは、前述した実施の
第1形態の自動車用内燃機関制御装置11における場合
と同一である。
【0044】選択された割込み負荷状態の小さいコア1
は、SEL0=1およびSEL1=0の信号に従って自
らに設けられる専用メモリ1にストアされている異常状
態にあるコア0のためのコア0用フェイルセイフプログ
ラムとデータとを実行してフェイルセイフする。このよ
うに本実施の形態では、各コア毎に設けられる専用メモ
リには、他のコアの最低限行われるべき動作制御のため
のフェイルセイフプログラムとデータとがストアされる
ので、アドレス指定が容易になる。
【0045】実施の第1形態と同様に各コアは、いずれ
かのコアに異常が発生したとき、正常に動作しているコ
アが自らに設けられる専用メモリにストアされている異
常状態にある他のコア用フェイルセイフプログラムを実
行するので、相互にフェイルセイフすることが可能であ
る。このとき各コアが、各監視部からSEL0,1ライ
ンを通じて送信される2値信号の組合せに従って実行す
ることのできるプログラムを表5〜表7にまとめる。
【0046】
【表5】
【0047】
【表6】
【0048】
【表7】
【0049】以上に述べたように、本実施の形態では、
複数のコアが設けられた1チップマイコンを用いて内燃
機関の制御を行う例を示したけれども、本発明はこれに
限定されるものではなく、従来からのシングルコアの1
チップマイコンを複数用いて内燃機関の制御を行う場合
にも適用することが可能である。
【0050】
【発明の効果】本発明によれば、複数の処理部のうち1
部に異常が生じたとき、正常に動作する少なくとも1つ
の処理部が、異常を生じた処理部の専用メモリに備わる
最低限プログラムとデータとを実行することによって、
前記最低限プログラム動作に基づく内燃機関の制御が可
能となるので、スムースに退避走行することができる。
【0051】また本発明によれば、各処理部毎に設けら
れる専用メモリに、各処理部自身を除く残余の処理部の
最低限行われるべき動作制御のための最低限プログラム
とデータとをストアするので、アドレス指定が容易にな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態である自動車用内燃機関
制御装置11の電気的構成を簡略化して示すブロック図
である。
【図2】自動車用内燃機関制御装置11においてコア0
に異常が発生した場合のフェイルセイフ動作を説明する
フローチャートである。
【図3】コア0から監視部0に送信されるWDC0の状
態を示す図である。
【図4】監視部0からFAIL0ラインを通じて送信さ
れる信号の状態を示す。
【図5】監視部1がFAIL1ラインを通じて監視部2
に送信するパルス信号21a〜21cを示す図である。
【図6】本発明の実施の第2の形態である自動車用内燃
機関制御装置25の電気的構成を簡略化して示すブロッ
ク図である。
【図7】従来のECU1の構成の1例を示すブロック図
である。
【符号の説明】
11,25 自動車用内燃機関制御装置 12,26 CPU 13 共有メモリ 14 周辺I/O 15 共通バスライン

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自動車の車両に搭載されて内燃機関の動
    作を制御する自動車用内燃機関制御装置において、 内燃機関をプログラム動作制御するために設けられる複
    数の処理部と、 各処理部毎に設けられ、各処理部の最低限行われるべき
    動作制御のための最低限プログラムとデータとがストア
    される専用メモリと、 各処理部の異常を検出する監視部とを含み、 処理部に異常が生じている状態で異常状態にある処理部
    を除く残余の処理部のうち少なくとも1つが異常状態に
    ある処理部に設けられる専用メモリの最低限プログラム
    とデータとを実行することを特徴とする自動車用内燃機
    関制御装置。
  2. 【請求項2】 自動車の車両に搭載されて内燃機関の動
    作を制御する自動車用内燃機関制御装置において、 内燃機関をプログラム動作制御するために設けられる複
    数の処理部と、 各処理部毎に設けられ、各処理部自身を除く残余の処理
    部の最低限行われるべき動作制御のための最低限プログ
    ラムとデータとがストアされる専用メモリと、 各処理部の異常を検出する監視部とを含み、 処理部に異常が生じている状態で異常状態にある処理部
    を除く残余の処理部のうち少なくとも1つが、その処理
    部に設けられる専用メモリの異常状態にある処理部のた
    めの最低限プログラムとデータとを実行することを特徴
    とする自動車用内燃機関制御装置。
  3. 【請求項3】 前記複数の処理部は、 1チップマイクロコンピュータに設けられることを特徴
    とする請求項1または2記載の自動車用内燃機関制御装
    置。
JP2001305262A 2001-10-01 2001-10-01 自動車用内燃機関制御装置 Pending JP2003106211A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001305262A JP2003106211A (ja) 2001-10-01 2001-10-01 自動車用内燃機関制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001305262A JP2003106211A (ja) 2001-10-01 2001-10-01 自動車用内燃機関制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003106211A true JP2003106211A (ja) 2003-04-09

Family

ID=19125078

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001305262A Pending JP2003106211A (ja) 2001-10-01 2001-10-01 自動車用内燃機関制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003106211A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009274569A (ja) * 2008-05-14 2009-11-26 Denso Corp 車両制御装置
JP2012127226A (ja) * 2010-12-14 2012-07-05 Hitachi Automotive Systems Ltd 車両制御装置
JP2017520829A (ja) * 2014-06-05 2017-07-27 マイクロチップ テクノロジー インコーポレイテッドMicrochip Technology Incorporated マルチプロセッサコアデバイスのためにデバイスピン所有権を割り当てるためのデバイスおよび方法
JP2021035800A (ja) * 2019-08-30 2021-03-04 本田技研工業株式会社 車両制御システム、車両制御方法、及びプログラム

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009274569A (ja) * 2008-05-14 2009-11-26 Denso Corp 車両制御装置
JP2012127226A (ja) * 2010-12-14 2012-07-05 Hitachi Automotive Systems Ltd 車両制御装置
JP2017520829A (ja) * 2014-06-05 2017-07-27 マイクロチップ テクノロジー インコーポレイテッドMicrochip Technology Incorporated マルチプロセッサコアデバイスのためにデバイスピン所有権を割り当てるためのデバイスおよび方法
JP2021035800A (ja) * 2019-08-30 2021-03-04 本田技研工業株式会社 車両制御システム、車両制御方法、及びプログラム
JP7162578B2 (ja) 2019-08-30 2022-10-28 本田技研工業株式会社 車両制御システム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS63183254A (ja) 2つのプロセッサからなる自動車のコンピュータシステムを監視する装置
JP2009037638A (ja) システムに対する制御装置および制御装置の駆動方法
JP2010285001A (ja) 電子制御システム、機能代行方法
US6351823B1 (en) Method and device for monitoring a computer system having at least two processors
JPS5968004A (ja) 車載用コンピユ−タのフエイルセ−フ方法
JP2003106211A (ja) 自動車用内燃機関制御装置
US5140593A (en) Method of checking test program in duplex processing apparatus
US10269194B2 (en) Multiprocessor system and vehicle control system
JP2010113419A (ja) マルチコア制御装置
JP4820679B2 (ja) 車両用電子制御装置
JPH09226482A (ja) 車両用通信制御装置
JP2998804B2 (ja) マルチマイクロプロセッサシステム
US20240106677A1 (en) Control device and control method
JPH0717337A (ja) 電子制御ユニットの故障判定方法及び故障判定装置
JPH06305376A (ja) 車輌用制御装置
KR20030041804A (ko) 제어기
US20240106226A1 (en) Control device and control method
WO2022113155A1 (ja) 車載用制御システム
JP2017204286A (ja) 車両用制御装置
CN115686892A (zh) 一种基于多监控通道的集成控制器
JPH04305758A (ja) 情報処理装置
JPH02281343A (ja) Cpu動作の監視方式
JP2729184B2 (ja) 複数のデータ処理装置を用いた制御装置における出力同期方法
JP2006323617A (ja) メモリ管理方法及びメモリ管理装置
CN116494893A (zh) 基于功能安全机制和中央计算架构的车辆控制方法及装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040804

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070918

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071116

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080415