JP5948952B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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この発明は画像形成装置に関し、特にインクジェット方式の画像形成装置に関する。
インクジェットプリンタ等のインクジェット方式の画像形成装置は、キャリッジに搭載された記録ヘッドからインクを吐出して、プラテンに沿って搬送される記録媒体に画像を形成する。
このような画像形成装置においては、プラテン上を搬送ベルトに静電吸着されて搬送される用紙等の記録媒体(以下具体例では「用紙」とする)と、記録ヘッドの下面すなわちノズル列によるインク吐出位置との間隔を常に一定に保つ必要がある。
しかし、記録ヘッドの下面とプラテンの上面との間隔(ギャップ)を常に一定にして、普通の厚さの用紙(普通紙)に適した間隔にしておくと、それよりも厚い用紙(厚紙)に画像を形成する場合に、そのまま厚紙を給紙すると、厚紙の画像形成面と記録ヘッドの下面との間隔が、普通紙に画像形成する場合の間隔よりも小さくなる。
そのため、記録ヘッドから吐出されるインクの用紙上の着弾位置がずれてしまう現象が起こる。また、厚紙を給紙すると画像形成面が記録ヘッドに接近するために、記録ヘッドと用紙の画像形成面とのこすれが発生し、画像品質の劣化を起こし易くなる。
この問題を解決するため、必要に応じてキャリッジの高さを変更することによって、記録ヘッドとプラテンとの間隔を変更することができるようにした機構が種々提案されている。
例えば、特許文献1には、インクジェット記録装置のガイドフレームに支持されて、用紙の搬送方向に直交する方向に往復動する記録ヘッドを搭載したキャリッジに、その往復動方向に突出し、キャリッジ昇降用の段差部を形成したギャップ調整部材をスライド可能に設けた機構が開示されている。
この機構によれば、キャリッジを往復動する領域の一端側へ移動させて、ギャップ調整部材をその一端側の当接壁に当接させると、そのギャップ調整部材がスライドされて、キャリッジが降下して記録ヘッドとプラテンとの間隔を小さくする。また、キャリッジを往復動する領域の他端側へ移動させて、ギャップ調整部材をその他端側の当接壁に当接させると、そのギャップ調整部材が反対方向にスライドされて、キャリッジが上昇して記録ヘッドとプラテンとの間隔を大きくする。
従来のこのようなギャップ調整機構を備えたインクジェット方式の画像形成装置では一般に、通常は記録ヘッドとプラテンとの間隔を普通紙に画像を形成する場合に適した状態にしておく。そして、厚紙に画像を形成する場合には、キャリッジを上昇させる端部側へ移動させて、キャリッジを上昇させて記録ヘッドとプラテンとの間隔を大きくした後、厚紙の給送を開始して、その厚紙が記録ヘッドの稼動範囲内に給送されてから画像形成を開始していた。
そのため、厚紙に画像を形成する場合に用紙の給送が遅れ、記録ヘッドとプラテンとの間隔を大きくした後すぐに画像形成を開始することができず、効率的な画像形成を行えなかったため、画像形成(印刷)速度が最適ではないという問題があった。
この発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、キャリッジをその移動範囲の一方の端部付近へ移動させることによって記録ヘッドとプラテンとの間隔を小さくし、キャリッジをその移動範囲の他方の端部付近へ移動させることによって記録ヘッドとプラテンとの間隔を大きくすることができる、インクジェット方式の画像形成装置において、記録媒体と記録ヘッドのこすれを確実に防止するとともに、使用する記録媒体の厚さに応じた効率的な画像形成を行えるようにし、厚い記録媒体に画像を形成する場合でも印刷速度を最適化することを目的とする。
この発明は上記の目的を達成するため、キャリッジに搭載された記録ヘッドからインクを吐出して、プラテンに沿って搬送される記録媒体に画像を形成する画像形成装置であって、
上記キャリッジをその移動範囲の一方の第1の端部付近へ移動させることによって上記記録ヘッドとプラテンとの間隔が小さくなり、上記キャリッジをその移動範囲の他方の第2の端部付近へ移動させることによって上記記録ヘッドとプラテンとの間隔が大きくなるギャップ変更機構と、
上記キャリッジの移動範囲の上記第1の端部付近を基準位置として、常時は上記キャリッジをその基準位置で待機させ、画像を形成する記録媒体として厚い記録媒体が選択されたか、上記記録ヘッドとプラテンとの間隔を大きくするギャップ大が設定された場合に、記録媒体の給送を開始してその記録媒体の先端が上記記録ヘッドの稼動範囲に到達する前にその給送を一旦停止させ、上記キャリッジを上記第2の端部付近へ移動させて上記記録ヘッドとプラテンとの間隔を大きくした後、上記記録媒体を上記記録ヘッドの稼動範囲内へ給送して上記記録ヘッドによって上記記録媒体に画像を形成させる制御手段とを備え、
上記ギャップ変更機構が、
上記キャリッジにその移動方向に沿う軸線を有して回転可能に設けられ、その回転中心から外周面までの寸法が小さい部分と大きい部分とが連続的に形成されたカム部を有し、上記軸線方向の一端部に螺旋状の降下用回転誘導部を、他端部に螺旋状の上昇用回転誘導部を備えたカムロッドと、
上記キャリッジを、上記カム部の外周面を水平部の上面に当接させて上記移動範囲の上記第1の端部と上記第2の端部との間でスライド移動及び上下動可能に保持する支持ガイド部材と、
上記キャリッジの移動範囲の上記第1の端部付近と上記第2の端部付近にそれぞれ設けられ、上記カムロッドの上記降下用回転誘導部と上記上昇用回転誘導部にそれぞれ当接可能な一対の固定押し部材とを備えていることを特徴とする。
この発明によれば、インクジェット方式の画像形成装置において、記録媒体と記録ヘッドのこすれを確実に防止することができ、使用する記録媒体の厚さに応じた効率的な画像形成を行うことができ、厚い記録媒体に画像を形成する場合でも印刷速度を最適化することができる。
この発明による画像形成装置の一実施形態であるインクジェットプリンタを前方側から見た外観斜視図である。 同じくそのインクジェットプリンタ内の機構部を示す側断面図である。 同じくその要部の平面図である。 図2に示したガイドレールとキャリッジ及びカムロッドを拡大して示す側面図である。 そのカムロッドを設けたキャリッジをカムロッド側から見た斜視図である。 そのカムロッドを設けたキャリッジを一対のドッグと共に示す背面図である。 図3に示したキャリッジと搬送ベルトの駆動機構と位置検出手段を説明するための簡略化した平面図である。
図1〜図7に示したインクジェットプリンタにおける制御部及びその制御系の構成例を示すブロック図である。 同じくその制御部によるこの発明に係る機能構成を被制御部と共に示すブロック図である。 図8及び図9に示した制御部によるこの発明による画像形成制御の一実施例を示すフローチャートである。 同じくこの発明による画像形成制御の他の実施例を示すフローチャートである。
キャリッジがキャリッジ降下位置にある状態を示す模式的な説明図である。 キャリッジがキャリッジ上昇位置にある状態を示す模式的な説明図である。 用紙を記録ヘッドの稼動範囲の直前まで給紙した状態を説明するための模式的な説明図である。 記録ヘッドによる第1スキャンをキャリッジ降下位置からキャリッジ上昇位置に向かう方向に行う場合の説明図である。 記録ヘッドによる第1スキャンをキャリッジ上昇位置からキャリッジ降下位置に向かう方向に行う場合の説明図である。
以下、この発明を実施するための形態を図面に基づいて具体的に説明する。
〔一実施形態であるプリンタの概略構成〕
図1は、この発明による画像形成装置の一実施形態であるインクジェットプリンタ(「インクジェット記録装置」とも称す)を前方側から見た外観斜視図である。
このインクジェットプリンタ(以下単に「プリンタ」と云う)は、装置本体1と、その装置本体1にそれぞれ着脱自在に装着される給紙トレイ2及び排紙トレイ3とを備えている。
給紙トレイ2には、インク滴によって文字や図形等の画像を形成し得る記録媒体として、一般に用紙を積載して収納する。排紙トレイ3上には、画像が記録(形成)された記録媒体である用紙をストックする。また、装置本体1の上部には、内部の機構部を覆う上カバー4を開閉可能に設けている。
この装置本体1の上面を形成する上カバー4の表面は略平坦な面に形成し、さらに、上カバー4には、その幅方向に沿って内部の機構部を外部から視認することができる透明又は半透明の部材からなる細長い窓部5を設けている。
また、装置本体1の前面6の一端部側(給紙トレイ2の側方)には、前面6から装置本体1の前方側に突き出し、上カバー4よりも低くなったカートリッジ装填部7を有している。そのカートリッジ装填部7の上面には、後述する各種の操作ボタンや、液晶ディスプレイ(LCD)による表示器18などを設けた操作パネルである操作表示部8を備えている。
このカートリッジ装填部7には、色の異なる記録液であるインク、例えば、黒(K)インク、シアン(C)インク、マゼンタ(M)インク、イエロー(Y)インクをそれぞれ収容した複数のインクカートリッジ9k,9c,9m,9y(色を区別しないときは総称して「インクカートリッジ9」という)を、装置本体1の前面側から後方側に向って挿入して装填可能にしている。
また、このカートリッジ装填部7の前面側には、インクカートリッジ9を着脱するときに開く前カバー10を開閉可能に設けている。各色のインクカートリッジ9k,9c,9m,9yは、縦置き状態で横方向に並べて装填される。
そして、前カバー10は、閉じた状態でカートリッジ装填部7内に装填されている各色のインクカートリッジ9k,9c,9m,9yを外部から視認することができるように、全体が透明又は半透明の部材で形成されている。
また、操作表示部8には、各色のインクカートリッジ9k,9c,9m,9yの装着位置に対応する配置位置に、各色のインクカートリッジ9k,9c,9m,9yの残量がニアーエンド及びエンドになったことを表示するための各色(黒、シアン、マゼンタ、及びイエロー)の残量表示部11k,11c,11m,11y(色を区別しないときは「残量表示部11」という)を配置している。
この残量表示部11は、例えば対応するインクカートリッジ9に収容されたインクの色と同じ色(但し黒インクに対しては例えば白色)で発光するLEDで構成し、例えば、点滅でインクニアーエンドを、連続点灯でインクエンドを表示する。
この操作表示部8は操作パネルでもあり、電源ボタン12、厚紙選択ボタン13、キャンセルボタン14等も設けられている。
給紙トレイ2は、用紙を収納するトレイ本体と、このトレイ本体の上部を覆う透明又は半透明の部材からなるトレイカバーとを備えている。
そして、給紙トレイ2のトレイ本体の前面壁部には、収納された用紙を視認できる覗き窓15を形成している。この覗き窓15は切欠部で形成するとよい。
また、給紙トレイ2のトレイカバーの横方向(図1では用紙送り方向に直交する左右方向)の中央部前面側には排紙トレイ3を下側から支えるトレイ支え部16を立ち上げて設けている。
さらに、給紙トレイ2のトレイカバーの横方向の両端部には、用紙送り方向に沿ってリブ17を形成している。このように、排紙トレイ3の下側に位置する給紙トレイ2のトレイカバー上にリブ17を設けることによって、排紙トレイ3に排紙される用紙の両端部が下方向に撓んだ場合でも、リブ17によって横方向へのズレを規制することができる。
〔プリンタの機構部の説明〕
次に、このプリンタの機構部の一例を説明する。
図2は、図1に示したプリンタ内の機構部を示す側断面図であり、その断面を図1における左側から見た図であって、給紙トレイ2と排紙トレイ3は破断して一部分だけ示している。図3は、図1及び図2に示したプリンタの機構部の要部を示す平面図である。
このプリンタの機構部は、図3に示すフレーム20を構成する左右の側板20a,20b間に、板金製の支持ガイド部材であるガイドレール21が固定して設けられている。そして、キャリッジ23がそのガイドレール21にその移動範囲に亘ってスライド可能に、且つ上下動可能に支持されて、図1に示した装置本体1内に搭載されている。そのキャリッジ23は、後述する主走査モータとタイミングベルト機構等によって、図3に矢示Xで示す主走査方向に移動走査される。
ガイドレール21は、側方から見た形状が図2に示されるように、上記主走査方向に直交する方向(図3に矢示Yで示す副走査方向)に所定の幅を有して主走査方向に延びる水平部21aと、その幅方向の一端縁から上方に直角に折れ曲がった下部ガイドレール21bと、他端縁から上方に直角に折れ曲がった上部ガイドレール21cとからなる。水平部21aの長手方向の両端には、側板20a,20bに固着するための取付部21dが下方へ直角に折れ曲げて形成されている。これらの各部は、金属板の板金加工によって一体に折り曲げ形成されている。
下部ガイドレール21bは高さが低く、キャリッジ23の下部に設けられた後述する突起部が当接(当って接触すること)してスライドする。上部ガイドレール21cは高く延びており、その上端部が内側に直角に折れ曲がっている。この、上部ガイドレール21cにはキャリッジ23の上部に設けられた後述する垂下片の突起部が当接してスライドする。水平部21aの上面には、キャリッジ23の下部に設けられたカムロッド55の後述するカム部がスライド可能に当接している。
このように、ガイドレール21とキャリッジ23とが少なくとも3箇所の副走査方向及び高さ方向に異なる位置で当接し、そのキャリッジ23は、主走査方向にはスライド移動可能で副走査方向には移動しないように、そして、若干上下動可能にガイドレール21に支持されている。
このガイドレール21とキャリッジ23の詳細については、図4〜図6によって後述する。
このキャリッジ23には、前述した各色のインク滴を吐出する4個のインクジェットヘッドからなる記録ヘッド24を、それぞれ多数のノズルによるノズル列を主走査方向と直交する方向(副走査方向)に配列して、その各インク滴吐出方向を下方に向けて装着している。
その記録ヘッド24は、図3に示すように、黒(K)のインク滴を吐出する記録ヘッド24k、シアン(C)のインク滴を吐出する記録ヘッド24c、マゼンタ(M)のインク滴を吐出する記録ヘッド24m、及びイエロー(Y)のインク滴を吐出する記録ヘッド24yで構成されている。色を区別しないときは総称して「記録ヘッド24」という。
記録ヘッド24を構成するインクジェットヘッドとしては、圧電素子などの圧電アクチュエータ、発熱抵抗体などの電気熱変換素子を用いて液体の膜沸騰による相変化を利用するサーマルアクチュエータ、温度変化による金属相変化を用いる形状記憶合金アクチュエータ、静電力を用いる静電アクチュエータなどを、インクを吐出するためのエネルギー発生手段として備えたものを使用できる。
しかし、記録ヘッドの構成は上述した例に限られるものではなく、一つまたは複数の色のインク滴を吐出する一つまたは複数のノズル列を有する記録ヘッドを、一つまたは複数用いて構成することができる。
この記録ヘッド24にはドライバICを搭載しており、図1乃至図3では図示を省略した制御部との間で、図3のハーネス(フレキシブルプリントケーブル)25を介してデータのやり取りが可能に接続されている。
また、キャリッジ23には、記録ヘッド24に各色のインクを供給するための各色のインクを保持するサブタンク26を搭載している。
そのサブタンク26は、例えば、図3に示すように、黒(K)インクのサブタンク26k、シアン(C)インクのサブタンク26c、マゼンタ(M)インクのサブタンク26m、及びイエロー(Y)インクのサブタンク26yの4つから構成されている。色を区別しないときは総称して「サブタンク26」という(図2では仮想線で示している)。
この各色のサブタンク26には、図3に示すように、前述したカートリッジ装填部7に装着された各色のインクを保持するインクカートリッジ9k,9c,9m,9yから、各色用のインク供給チューブ27を介して各色のインクがそれぞれ補充供給される。
なお、このカートリッジ装填部7には、各インクカートリッジ9内のインクを送液するための供給ポンプユニット28が設けられている。また、インク供給チューブ27は這い回しの途中で、フレーム20を構成する後板20cにホルダ29を用いて固定保持されている。さらに、そのインク供給チューブ27はキャリッジ23上でも固定リブ30を用いて固定されている。
一方、図2に示すように、給紙トレイ2の用紙積載部(昇降板)31上に積載した用紙Pを給紙するための給紙部として、矢示方向に回転して用紙積載部31から用紙Pを1枚ずつ給送する半月状の給紙コロ32と、その給紙コロ32に対向する摩擦係数の大きな部材からなる分離パッド33とを備えている。その分離パッド33は、給紙コロ32側に押し付けられている。
そして、この給紙部から1枚ずつ分離されて給紙される用紙Pを記録ヘッド24の下方へ送り込むための搬送部として、その用紙Pを静電吸着して記録ヘッド24に対向する位置へ搬送するための搬送ベルト34を備えている。さらに、給紙部からガイド35を介して送られる用紙Pを、搬送ベルト34との間で挟んで搬送するためのカウンタローラ36と、図2において略鉛直上方に送られる用紙を略90°方向転換させて、搬送ベルト34上に倣わせるための搬送ガイド37と、その用紙を搬送ベルト34側に押し付ける押さえ部材38も備えている。
搬送ベルト34は無端状であり、搬送ローラ41とテンションローラ42との間に掛け渡され、後述する副走査モータによって搬送ローラ41が矢示方向に回転されることにより、図3に矢示Yで示す副走査方向に周回移動(以下「回動」と云う)する。
この搬送ベルト34は、例えば、抵抗制御を行っていない厚さ40μm程度の純粋な樹脂材、例えば、ETFE(熱可塑性フッ素樹脂)ピュア材で形成した用紙吸着面となる表層と、この表層と同材質でカーボンによる抵抗制御を行った裏層(例えば、中抵抗層又はアース層)とを有している。
一方、図2に示す帯電ローラ40は、搬送ベルト34の表面を帯電させるための帯電手段であり、搬送ベルト34の表層に接触して、搬送ベルト34の回動に従って連れ回りすなわち従動回転する。さらに、搬送ベルト34に対して加圧力を与えるように、その軸の両端に所定の押圧力をかけている。
また、搬送ローラ41はアースローラの役目も担っており、搬送ベルト34の中抵抗層(裏層)と接触しており、それを接地する。
搬送ベルト34の裏側には、記録ヘッド24による印刷領域に対応してプラテン43を配置している。
このプラテン43は、上面が搬送ベルト34を支持する2つのローラ(搬送ローラ41とテンションローラ42)に共通の外接線よりも記録ヘッド24側に突出して配置された平板状のガイド部材である。
これにより、搬送ベルト34は印刷領域ではプラテン43の上面によって押し上げられてガイドされるので、高精度な平面性を維持される。
さらに、記録ヘッド24で記録された用紙Pを排紙するための排紙部として、搬送ベルト34から用紙を分離するための分離爪52と、排紙ローラ53及び排紙コロ54とを備え、排紙ローラ53の下方に排紙トレイ3を備えている。
ここで、排紙ローラ53と排紙コロ54との間から排紙トレイ3までの高さは、排紙トレイ3にストックできる量を多くするためにある程度高くしている。
また、装置本体1の背面部には、両面給紙ユニット44が着脱自在に装着されている。
この両面給紙ユニット44は、両面印刷時に、搬送ベルト34の逆方向回転で戻される用紙を取り込んで反転させ、押さえ部材38と搬送ベルト34との間に給紙する機能を有する。
この両面給紙ユニット44の上面には、手差しの用紙を給紙するための手差し給紙部45が設けられている。
一方、図3に示すように、キャリッジ23の走査方向の一方側(右側)の非印字領域には、記録ヘッド24のノズルの状態を維持し、回復するための維持回復機構部46を配置している。
この維持回復機構部46には、記録ヘッド24の各ノズル面をキャッピングするための各キャップ部材(以下「キャップ」という)47a〜47d(区別しないときは「キャップ47」と総称する)と、そのノズル面を拭取る(ワイピングする)ためのブレード部材であるワイパーブレード48と、記録に寄与しない増粘したインク滴を吐出させる空吐出を行うときのインク滴を受ける空吐出受け49などを備えている。
ここでは、キャップ47aを吸引及び保湿用キャップにし、他のキャップ47b〜47dは保湿用キャップのみにしている。
また、キャリッジ23の走査方向の他方側(図3では左側)の非印刷領域には、記録中などに増粘したインクを排出するために、記録に寄与しないインク滴を吐出させる空吐出を行うときのインク滴を受ける空吐出受け50を配置している。この空吐出受け50には各記録ヘッド24のノズル配列方向に沿った開口部51を設けている。
このように構成したこの実施形態のプリンタにおいては、図2に示した給紙トレイ2から用紙Pが1枚ずつ分離給紙され、その用紙Pがガイド35によって同図中で略鉛直上方に案内され、さらに搬送ベルト34とカウンタローラ36との間に挟まれて搬送される。その後、先端を搬送ガイド37で案内されて略90°搬送方向を転換され、押さえ部材38によって搬送ベルト34に押し付けられる。
このとき、後述する制御部によって帯電ローラ40に対してプラス出力とマイナス出力とが交互に繰り返す交番電圧が印加され、搬送ベルト34が交番する帯電電圧パターン、すなわち、回動方向である副走査方向にプラスとマイナスの電荷が所定の幅で帯状に交互に帯電した状態になる。
このプラスとマイナスに交互に帯電した搬送ベルト34上に用紙が給紙されると、その用紙にも静電誘導によって搬送ベルト34の帯電極性と反対極性のプラスとマイナスに交互に帯電が生じる。そのため、用紙が搬送ベルト34に静電引力によって吸着されると共に、相対的な位置ずれが生じることなく、その搬送ベルト34の回動によって用紙が副走査方向に正確に搬送される。
そこで、キャリッジ23を主走査方向へ移動させながら、画像信号に応じて記録ヘッド24を駆動することにより、停止している用紙にインク滴を吐出してノズル数に応じた複数行分の画像を記録(印刷、画像形成)し、その用紙を所定量搬送した後、次の複数行の記録を行う。
そして、記録終了信号又は用紙の後端が記録領域の副走査端に達した信号を受けることにより、記録動作を終了して、その記録済みの用紙を排紙トレイ3に排紙する。
また、印刷(記録)待機中はキャリッジ23は維持回復機構部46側に移動され、キャップ47で記録ヘッド24がキャッピングされて、ノズルを湿潤状態に保つことによりインクの乾燥による吐出不良を防止する。
さらに、キャップ47で記録ヘッド24をキャッピングした状態で、図示を省略した吸引ポンプによってノズルからインクを吸引し、増粘したインクや気泡を排出する回復動作を行う。
また、記録開始前、記録途中などに記録と関係しないインクを吐出する空吐出動作を行う。これらによって、記録ヘッド24の安定した吐出性能を維持する。
また、このプリンタには図3に示すように、ガイドレール21の両端部の水平部21aの少し上方に、一対の固定押し部材であるドッグ22Aとドッグ22Bが、それぞれフレーム20を構成する左右の側板20a,20bの内面に固着されて、水平部21aと平行する方向に互いに対向するように突設されている。
ドッグ22Aは、キャリッジ23が主走査方向の右端位置に移動したときに、それを降下させるための降下用のドッグであり、ドッグ22Bはキャリッジ23が主走査方向の左端位置に移動したときに、それを上昇させるための上昇用のドッグである。
そのキャリッジ23を降下及び上昇させるための構成及び動作についても、図4〜図6によって後述する。
〔ガイドレールとキャリッジ及びカムロッドの構成〕
上述したプリンタにおけるガイドレールとキャリッジ及びカムロッドの構成の詳細を、図4〜図6によって説明する。
図4は図2に示したガイドレールとキャリッジ及びカムロッドを拡大して示す側面図である。図5はそのカムロッドを設けたキャリッジをカムロッド側から見た斜視図、図6はそのカムロッドを設けたキャリッジを一対のドッグと共に示す背面図である。
図4に示すガイドレール21は、前述したように、紙面に垂直な主走査方向に直交する方向(図4では左右方向)に所定の幅を有して主走査方向に延びる水平部21aと、その幅方向の一端縁(図4では右端縁)から直角に折れ曲がって上方へ低く延びる下部ガイドレール21bと、他端縁(図4では左端縁)から直角に折れ曲がって上方へ高く延びる上部ガイドレール21cとからなる。水平部21aの長手方向の両端には、図3に示した側板20a,20bの内面に固着するための取付部21dが下方へ直角に折れ曲げて形成されている。これらの各部は、金属板の板金加工によって一体に折り曲げ形成されている。
また、上部ガイドレール21cの上部における長手方向の両端部にも、図3に示した側板20a,20bの内面に固定するため固定片21eが、背面(図4で左側の面)から後方(図4で左方)へ延びて設けられ、長手方向の中間部の後面には、下部から上部へ延びる補強リブ21fが形成されている。上部ガイドレール21cの上端から前方(図4で右方)へ直角に折れ曲がった上端折曲部21gは、上部ガイドレール21cの主走査方向の平面性を維持する役目を果している。
一方、キャリッジ23は図4〜図6に示すように、上面が開放したボックス状のキャリッジ本体230と、その背面(図4で左側の面)230aの両側面より上方に延びた上端部から後方(図4で左方)へ略直角に曲がって延びる上部水平延長部231とから構成されている。この上部水平延長部231には、後述するヘッドドライバ等の電気回路基板やハーネスなどが実装される。
本体230の両側面の下部に一対のセンサ支持部材232が設けられ、図6に示すように、その内面間に水平に設けられた記録ヘッド支持板233の下面に、各色のインク滴を吐出する記録ヘッド24を構成する4個の記録ヘッド24y,24m,24c,24kが取り付けられる。一対のセンサ支持部材232には、用紙幅を検知するための光学センサ(図示は省略)等が取り付けられる。
また、キャリッジ本体230内には、各記録ヘッド24に各色のインクを供給するための各色のインクを保持するサブタンク26(図3に示した4個のサブタンク26k,26c,26m,26y)を収容する。
このキャリッジ本体230の背面側の下部には、図4に明示するように、紙面に垂直な主走査方向に沿って、前方及び上方へ所定寸法だけ切り欠いた形状の段差部234が形成されており、その段差部234の背面に後方へ突出した突起部235を設けている。
また、上部水平延長部231の下面には下方へ延びる垂下片236を固設し、その前面側(図4で右側)に突起部237を設けている。
さらに、キャリッジ本体230の背面の下端部には、図5及び図6に明示するように、主走査方向に間隔を置いて2個ずつ2種類のカムロッド支持アーム238,239を後方へ張り出して設けている。この4個のカムロッド支持アーム238,239に、カムロッド55を嵌合させて、そのカムロッド55を水平に且つ回転可能に支持する。
キャリッジ23を構成するこれらの各部は、樹脂等によって一体に成形される。
カムロッド55は、カムロッド支持アーム238,239に回転可能に嵌合する丸棒状のロッド55aと、そのロッド55aの外周から径方向に扇形に突出するように、軸線方向に間隔を置いて設けた一対のカム部55b,55cと、ロッド55aの両端部の外周に設けた降下用回転誘導部55d及び上昇用回転誘導部55eとからなる。
カム部55bと55cは同じ形状であり、ロッド55aの中心軸線から外周面までの寸法が小さい部分と大きい部分とが連続的に形成されており、互いにその径方向の位置を一致させている。
降下用回転誘導部55dと上昇用回転誘導部55eは、それぞれロッド55aの外周から径方向に螺旋状に張り出した面を形成している。
このカムロッド55は、アルミニウム等の比較的軽い金属あるいは樹脂等によって一体に形成される。
このカムロッド55を装着したキャリッジ23を、図4に示すようにガイドレール21にスライド可能に支持させる。
すなわち、キャリッジ23を上方から下降させて、垂下片236の突起部237と段差部234の突起部235とでガイドレール21を挟むようにして搭載し、カムロッド55のカム部55bと55cの外周面をガイドレール21の水平部21aの上面に当接させる。その状態で、段差部234の突起部235が下部ガイドレール21bの前面に当接し、垂下片236の突起部237が上部ガイドレール21cの背面に当接する。
これによって、図4にそれぞれ破線の円で示す3箇所で、ガイドレール21とキャリッジ23とが、紙面に垂直な主走査方向に相対摺動すなわちスライド移動可能に当接する。そして、その各当接部は次の機能を果す。
A部は、キャリッジ23の自重によるモーメントを受け、回転止めとなる。
B部は、キャリッジ23の副走査方向(図4で左右方向)の位置決めをする。
C部は、キャリッジ23の高さ位置を決める。この高さ位置によって、図2に示したプラテン43の上面と記録ヘッド24の下面との間隔(ギャップ)が変わる。
このプリンタでは、キャリッジ23に設けたカムロッド55を約1/4回転させることによって、上記C部で、カム部55b,55cの中心からの寸法が小さい部分がガイドレール21の水平部21aに当接するキャリッジ降下位置と、カム部55b,55cの中心からの寸法が大きい部分がガイドレール21の水平部21aに当接するキャリッジ上昇位置とを切り換えることができる。
キャリッジ降下位置では上記ギャップが小さくなり、普通紙に印刷する場合に適した間隔になる。キャリッジ上昇位置では上記ギャップが大きくなり、厚紙に印刷する場合に適した間隔になる。
このように、カムロッド55を回転させてキャリッジ23の高さ位置を切り換える動作を、キャリッジ23の主走査方向の移動力によって自動的に行えるように、カムロッド55の両端部に降下用回転誘導部55dと上昇用回転誘導部55eを設けている。また、その降下用回転誘導部55d及び上昇用回転誘導部55eとそれぞれ対向するように、左右の側板20a,20bの内面に一対の固定押し部材であるドッグ22Aとドッグ22Bを固定して設けている。なお、図6では図示の都合上、側板20a及びドッグ22Aと側板20b及びドッグ22Bとの間隔を大幅に縮めて示している。
図6において、キャリッジ23が図3に示した右側(図6では左側)の移動端付近まで移動すると、図6に示す降下用回転誘導部55dがドッグ22Aに当接し、同図でさらに左方へ移動することによって、ドッグ22Aの先端が降下用回転誘導部55dの螺旋面を滑り、カムロッド55を図4に示す側から見て左回転させる。それによって、カム部55b,55cの中心からの寸法が小さい部分がガイドレール21の水平部21aに当接して、キャリッジ23を降下させた状態で停止する。
通常はこの位置でキャリッジ23を待機させ、図3に示した維持回復機構部46のキャップ47によって記録ヘッド24をキャッピングして、ノズルを湿潤状態に保つようにする。
一方、キャリッジ23が図3に示した左側(図6では右側)の移動端付近まで移動すると、図6に示す上昇用回転誘導部55eがドッグ22Bに当接し、同図でさらに右方へ移動することによって、ドッグ22Bの先端が上昇用回転誘導部55eの螺旋面を
、カムロッド55を図4に示す側から見て右回転させる。それによって、カム部55b,55cの中心からの寸法が大きい部分がガイドレール21の水平部21aに当接して、キャリッジ23を上昇させた状態で停止する。図4はこの状態を示している。
このように、キャリッジ23の主走査方向の移動動作をカムロッド55の回転に変換することができる。そのため、キャリッジ23を主走査方向の一端部付近へ移動させることによって降下させて、プラテン43と記録ヘッド24とのギャップを小さくし、キャリッジ23を主走査方向の他端部付近へ移動させることによって上昇させて、プラテン43と記録ヘッド24とのギャップを大きくすることができる。
したがって、キャリッジ23の主走査方向への移動によって、ギャップ切り換えを簡単に行うことができる。
〔キャリッジと搬送ベルトの駆動機構と位置検出手段〕
次に、このプリンタにおけるキャリッジ23と搬送ベルト34の駆動機構と位置検出手段について、図7によって説明する。この図7は、図3におけるこの説明に必要な部分だけを簡略化して示すとともに、そのキャリッジ23と搬送ベルト34の駆動機構と位置検出手段に関する構成を追加して示している。
このプリンタは前述したように、板金製のガイドレール21によって、キャリッジ23を主走査方向(矢示X方向)にスライド移動可能に保持している。そして、ガイドレール21の一端部付近に取り付けられた主走査モータ61によって回転駆動される駆動プーリ71と、他端部付近に回転自在に支持された従動プーリ72との間にタイミングベルト73が掛け渡されている。そのタイミングベルト73の上側部分にキャリッジ23が固着されている。
したがって、主走査モータ61が駆動プーリ71を回転させることによって、タイミングベルト73を介してキャリッジ23を主走査方向に移動走査させることができる。その主走査モータ61は正逆回転が可能であり、その回転方向によって、キャリッジ23を右側から左側へあるいは左側から右側へ往復移動させることができる。
このキャリッジ23には、前述した各色のインク滴を吐出する4個の液吐出ヘッドから成る記録ヘッド24を、それぞれノズル列を副走査方向(矢示Y方向)に配列して、その各インク吐出口方向を下方に向けて装着している。各色のインクを保持する4個のサブタンクも搭載しているが、図示を省略している。
また、キャリッジ23の移動方向である主走査方向に沿って、一定間隔で多数のスリット74aを形成したエンコーダスケール74を設け、キャリッジ23にはそのエンコーダスケール74のスリット74aを検出するエンコーダセンサ75を設けている。このエンコーダスケール74とエンコーダセンサ75によって、キャリッジ23の主走査方向の位置を検知するためのリニアエンコーダ63を構成している。
このリニアエンコーダ63のエンコーダセンサ75が出力するパルス信号のカウント値が、キャリッジ23の主走査方向の位置に対応する。
一方、記録媒体である用紙Pを静電吸着して、記録ヘッド24に対向する位置で矢示Yで示す副走査方向へ搬送するための無端状の搬送ベルト34は、搬送ローラ41とテンションローラ42との間に掛け渡されている。
また、図示していないフレームに保持された副走査モータ62によって回転駆動される駆動プーリ81と、搬送ローラ41の軸41aに固着された搬送ローラプーリ82との間に、タイミングベルト83が掛け渡されている。
したがって、副走査モータ62が駆動プーリ81を所定方向に回転させることによって、タイミングベルト83及び搬送ローラプーリ82を介して搬送ローラ41を所定方向に回転させる。それによって搬送ベルト34が所定方向へ周回移動して、用紙Pを矢示Yで示す副走査方向へ搬送する。
搬送ローラ41の軸41aの先端部には、円周方向に一定間隔で多数のスリットを形成したエンコーダホイール84をその中心を固着して設け、図示しない側板にはエンコーダホイール84のスリットを検出するエンコーダセンサ85を固定して設けている。このエンコーダホイール84とエンコーダセンサ85によって、搬送ベルト34の副走査方向の位置を検知するためのホイールエンコーダ64を構成している。
このホイールエンコーダ64のエンコーダセンサ85が出力するパルス信号のカウント値が、搬送ベルト34の副走査方向の位置、すなわち用紙Pの搬送位置に対応する。
この図7では、ガイドレール21及び主走査モータ61及びリニアエンコーダ63等を、搬送ローラ41及び搬送ベルト34から後方(図7では上方)の重ならない位置にずらし、副走査モータ62と搬送ローラプーリ82及びホイールエンコーダ64等もそれらと重ならない位置にずらして示している。しかし、実際には、それらの高さ方向の位置が異なっているので、上方から見た場合には重なり合う位置にコンパクトに配置することができる。
〔プリンタの制御部及びその制御系〕
次に、このインクジェットプリンタにおける制御部(コントローラ)及びその制御系の構成例を図8によって説明する。
図8に示す制御部100は、上述したプリンタ全体の制御を司る制御手段であり、中央処理装置であるCPU101、プログラム及び固定データを格納するメモリであるROM102、画像データ等のデータメモリであるRAM103、不揮発性メモリであるNVRAM104、ホストインタフェース(ホストI/F)105、入出力部(I/O)106等からなるマイクロコンピュータを備えている。このCPU101を主とするマイクロコンピュータは、後述するこの発明に関する判断や処理等も行う。
さらに、画像データに対する各種信号処理、並び替え等を行う画像処理やその他プリンタ全体を制御するための入出力信号を処理する特定用途用集積回路であるASIC107を備えている。ホストI/F105は、印刷データ(画像形成ジョブデータ)を送信するパーソナルコンピュータ等のホスト装置とのデータ信号の送受を行う。
これらの各部は、CPUバス110によって相互にデータや信号の遣り取りが可能に接続されている。また、図1に示した操作表示部(操作パネル)8もCPUバス110に接続されている。
さらに、CPUバス110に接続された制御用バス120に、印刷制御部である駆動波形生成部121と、ヘッドドライバ60と、主走査モータ駆動部123と、副走査モータ駆動部124と、ACバイアス供給部125とが接続されている。これらの各部は、いずれもCPU101によって制御されて動作する。なお、図3に示した維持回復機構部46の動作を制御する部分は、ここでは図示を省略している。
リニアエンコーダ63からキャリッジ23の移動量及び移動速度に応じて出力されるパルス信号と、ホイールエンコーダ64から搬送ベルト34の移動量及び移動速度に応じて出力されるパルス信号を、入出力部(I/O)106に入力させる。
この制御部100は、ホスト装置のプリンタドライバから印刷データ等を通信ケーブルあるいはネットワークを介してホストI/F105によって受信する。ホスト装置は、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置、イメージスキャナなどの画像読取装置、あるいはデジタルカメラなどの撮像装置など、このプリンタに画像形成(印刷)をさせる装置である。
ホストI/F105が印刷データ等を受信すると、CPU101がホストI/F105に含まれる受信バッファ内の印刷データを読み出して解析し、ASIC107によって必要な画像処理及びデータの並び替え処理等を行い、その画像データ(ドットパターンデータ)をクロック信号に同期してヘッドドライバ60にシリアルデータで出力する。
なお、画像を出力するためのドットパターンデータの生成は、例えばROM102にフォントデータを格納しておいて、このプリンタの制御部100で行っても良いし、ホスト装置側のプリンタドライバで画像データをビットマップデータに展開して、このプリンタの制御部100に転送するようにしてもよい。ここでは、プリンタドライバで行うものとする。
駆動波形生成部121は、ROM102に格納されてCPU101で読み出される駆動パルスのパターンデータをD/A変換するD/A変換器及び増幅器等で構成され、1つの駆動パルスあるいは複数の駆動パルスで構成される駆動波形をヘッドドライバ60に対して出力する。
ヘッドドライバ60は、例えば、クロック信号及び画像データであるシリアルデータを入力するシフトレジスタと、そのレジスト値をラッチするラッチ回路と、そのラッチ回路の出力値をレベル変化するレベル変換回路(レベルシフタ)と、そのレベルシフタでON/OFFが制御されるアナログスイッチアレイ(スイッチ手段)等を含む。
そして、そのアナログスイッチアレイのON/OFFを制御することによって、駆動波形生成部121から与えられる駆動波形に含まれる所要の駆動パルスを選択的に記録ヘッド24の圧力発生手段に印加する。それによって、記録ヘッド24を駆動して所要のインク滴を吐出させる。
主走査モータ駆動部123は、主走査モータ61を駆動してキャリッジ23を主走査方向へ往復移動させる。
副走査モータ駆動部124は、副走査モータ62を駆動して、図2、図3及び図7に示した搬送ローラ41を回転させ、搬送ベルト34を前述したように用紙を副走査方向へ間欠的に搬送し得るように回動させる。
ACバイアス供給部125は、帯電ローラ40に対して供給するACバイアスのON/OFF制御を行うことによって、搬送ベルト34上の帯電パターンを制御し、搬送ベルト34を帯電させて用紙を静電吸着可能にする。
図9は、図8に示した制御部によるこの発明に係る機能構成を被制御部と共に示すブロック図である。図中の破線矢印は機械的な関係を示す。
図9に示す制御部100は、統括制御手段100Aと、それによって統括制御されるギャップ要求判別手段100B、キャリッジ移動制御手段100C、給紙制御手段100D、及び印刷制御手段100Eとして機能する。
ギャップ要求判別手段100Bは、図1に示した操作パネルである操作表示部8の厚紙選択ボタン13によって、画像を形成する記録媒体として厚い記録媒体(以下「厚紙」と称する)が選択されたか、図2に示した記録ヘッド24とプラテン43との間隔を大きくするギャップ大が、このプリンタ側あるいは印刷を指示したホスト装置のプリンタドライバによって設定された場合に、それを判別する。それは、図8におけるCPU101を含むマイクロコンピュータによってなされる。
キャリッジ移動制御手段100Cは、図8におけるCPU101を含むマイクロコンピュータと主走査モータ駆動部123によって、リニアエンコーダ63からのパルス信号をカウントしながら主走査モータ61を駆動して、キャリッジ23を主走査方向へ往復移動させる。
給紙制御手段100Dは図8におけるCPU101を含むマイクロコンピュータと副走査モータ駆動部124によって、ホイールエンコーダ64からのパルス信号をカウントしながら副走査モータ62を駆動して、搬送ベルト34を周回動させて、記録媒体である用紙を副走査方向へ搬送する。また、給紙時には給紙クラッチ65をオンにして、図2に示した給紙コロ32を、独自のモータあるいは副走査モータ62を兼用した駆動源によって回転される回転部材に接続して回転させ、用紙Pを搬送ベルト34へ向けて給送する。
印刷制御手段100Eは、図8におけるCPU101を含むマイクロコンピュータと駆動波形生成部121によって、ヘッドドライバ60を動作させてキャリッジ23に搭載された各記録ヘッド24に画像に応じたインクを吐出させて、プラテン43に沿って搬送ベルト34によって記録ヘッド24の稼動範囲に搬送させた用紙Pに画像を形成させる。
統括制御手段100Aは、図8におけるCPU101を含むマイクロコンピュータによって、これらの各手段を統括制御して、この発明による記録ヘッド24とプラテン43との間隔(ギャップ)の切り換えに関する制御及び、画像形成に関する制御を行う。
〔画像形成制御の実施例〕
以下に、上述したこの発明によるインクジェットプリンタにおける画像形成制御の実施例において、図10及び図11のフローチャートと、図12〜図16の説明図とによって説明する。
なお、図12〜図14は図3及び図7を上下反転して簡略化した平面図のように見えるが、用紙Pの給紙方向を逆にしている。これは、ここでの説明に必要なことだけを分かり易く示すためである。
キャリッジ降下位置とキャリッジ上昇位置は左右どちら側でもよいが、図12及び図13では、図6等による説明とは逆に、キャリッジ23の背面側から見てキャリッジの移動範囲の右端側を第1の端部付近のキャリッジ降下位置Aとし、左端側を第2の端部付近のキャリッジ上昇位置Bとしている。勿論キャリッジ降下位置と上昇位置を左右逆にしてもよい。しかし、少なくともキャリッジ23が待機する基準位置となる方の下部には、図3で説明したキャップ47を有する維持回復機構部46を設ける必要がある。
図10は、図8及び図9に示した制御部によるこの発明による画像形成制御の一実施例を示すフローチャートである。この図10では「ステップ」を「S」と略記している。
この画像形成制御の処理は、このプリンタに対してホスト装置から印刷すべき画像データと共に画像形成の指示(コマンド)が入力され、図8のCPU101がそれを認識するとスタートする。このとき、キャリッジ23は図12に示すように、その移動範囲の右端側のキャリッジ降下位置Aで待機している。この位置を基準位置とする。
そして、まずステップ11で、厚紙選択又はギャップ大の設定がなされているか否かを判別する。これは、図1に示した操作パネルである操作表示部8の厚紙選択ボタン13によって、画像を形成する記録媒体として厚い記録媒体(厚紙)が選択されたか、図2に示した記録ヘッド24とプラテン43との間隔を大きくするギャップ大が、このプリンタ側あるいは印刷を指示したホスト装置のプリンタドライバによって設定されたか否かを判別することである。
厚紙選択もギャップ大も設定されていなければ、普通紙を使用するので、ステップ15へ進んで給紙(記録媒体の給送)を開始して、その用紙が記録ヘッドの稼動範囲に到達したらステップ16で画像形成を開始し、キャリッジを画像形成幅内で往復走査して記録ヘッドからインクを吐出させ、その用紙に画像を形成する。このとき記録ヘッドの主走査方向への1回の移動による1スキャン(走査)で、各記録ヘッドのノズル列のノズル数分のラインの画像を同時に形成できる。
そして、ステップ17でジョブの画像形成終了と判断するまで、ステップ18で給紙と画像形成の動作を継続し、ジョブの一連の画像形成(印刷)が全て終了すると、ステップ17でそれを判断してステップ19へ進み、キャリッジ23を図12に示すキャリッジ降下位置Aへ移動して停止させる。普通紙に画像形成を行った場合は、キャリッジは降下しているので、キャリッジ降下位置Aへ移動してもそのままの状態で待機する。
ステップ11で厚紙選択又はギャップ大の設定がなされていると判別すると、厚紙を使用するのでステップ12へ進んで、用紙(この場合は厚紙)を記録ヘッド稼動範囲の直前まで給紙する。これは、用紙Pの給紙(記録媒体の給送)を開始して、その先端が図14に破線で示す記録ヘッド23の稼動範囲に到達する前に一端停止させることである。
なお、図14では、記録ヘッド24の稼動範囲を分り易く示すため、記録ヘッド24を搭載したキャリッジ24を、その主走査方向の移動範囲の両端部に図示した。破線で示す記録ヘッド24の稼動範囲は、画像形成(印刷)中にキャリッジ23と共に記録ヘッド24が移動する軌跡の範囲である。
ステップ12で、給紙を一端停止させるのは、図14で矢示方向に給紙される用紙の先端が破線で示す記録ヘッド24の稼動範囲に到達する前であれば、記録ヘッド24が移動する際に用紙Pが擦られる恐れがないが、記録ヘッド24の稼動範囲の直前で停止させるのが、その後の画像形成を早く開始できるので望ましい。
次に、ステップ13でキャリッジ23を図13に示すように左端側のキャリッジ上昇位置Bへ移動させる。それによって、前述した機構によって記録ヘッドとプラテンとの間隔を大きくした後、ステップ14で給紙を再開し、図14に示したように先端が記録ヘッド24の破線で示す稼動範囲に到達する直前の位置で停止していた用紙Pを、記録ヘッド24の稼動範囲内へ給送する。そして、ステップ16で画像形成を開始し、前述したように、キャリッジ23を画像形成幅内で往復走査して記録ヘッド24からインクを吐出させ、その用紙Pに画像を形成させる。
その後のステップ17〜19の処理は、前述した普通紙に画像形成する場合と同じである。但し、ステップ19でキャリッジ23を図12に示すキャリッジ降下位置Aへ移動するとき、キャリッジ23は上昇しているので、キャリッジ降下位置Aへ移動すると前述した機構によってキャリッジ23が降下して、記録ヘッドとプラテンとの間隔を小さくした状態で待機する。
この実施例によれば、記録ヘッドとプラテンと間隔が大きくなった状態で、厚紙が記録ヘッド24の稼動範囲内に給紙されるため、記録ヘッドと用紙との接触を避けることができる。また、厚紙の画像形成面と記録ヘッドの下面との間隔を、普通紙に画像形成する場合の間隔と同等にすることができるので、記録ヘッドから吐出されるインクの用紙上の着弾位置がずれることがなくなり、品質のよい画像を形成することができる。
また、給紙再開後の用紙搬送位置すなわち記録ヘッド24によって画像形成(印刷)を開始するときの用紙位置は、印刷すべき画像データによって変わる。しかし、ホスト装置との通信速度や画像処理時間などの影響で、その画像データの完全な取得が遅れる場合がある。そのため、画像データの取得に係わらず用紙を先に搬送できるところまで、望ましくはその先端が記録ヘッド24の稼動範囲の直前に達する位置まで搬送しておくことによって、最初の画像形成を早く開始するために有利である。
したがって、使用する用紙(記録媒体)の厚さに応じた効率的な画像形成を行うことができ、厚い用紙に画像を形成する場合でも印刷速度を最適化することができる。
次に、図8及び図9に示した制御部によるこの発明による画像形成制御の他の実施例を、図11のフローチャートによって説明する。この図11でも「ステップ」を「S」と略記している。
この画像形成制御の処理も、このプリンタに対してホスト装置から印刷すべき画像データと共に画像形成の指示(コマンド)が入力され、図8のCPU101がそれを認識するとスタートする。このとき、キャリッジ23は図12に示すように、その移動範囲の右端側のキャリッジ降下位置Aで待機している。この位置を基準位置とする。
図11のフローチャートのステップ21〜29の判断及び処理において、前述した図10におけるステップ11〜19の判断及び処理と異なるのは、ステップ21で厚紙選択又はギャップ大の設定がなされていると判断した場合に、ステップ22で記録媒体である用紙(この場合は厚紙)を記録ヘッドの稼動範囲の直前まで給紙(給送)する処理と、ステップ23でキャリッジ23を図13に示すキャリッジ上昇位置へ移動する処理とを並行して行う点だけである。
したがって、図11におけるステップ21及びステップ24〜29の判断及び処理は、図10におけるステップ11及びステップ14〜19の判断及び処理と同じであるから、それらの説明は省略する。
この実施例では、厚紙選択又はギャップ大の設定がなされている場合は、ステップ22で記録媒体である用紙の給送を開始すると同時に、ステップ23でキャリッジのキャリッジ上昇位置Bへの移動を開始する。そして、ステップ22では、図14に示すように用紙Pの先端が記録ヘッド24の破線で示した稼動範囲に到達する直前で、その用紙Pの給送を一旦停止する。一方ステップ23では、キャリッジ23が図13に示した第2の端部付近のキャリッジ上昇位置Bへ移動して、前述した機構によって記録ヘッドとプラテンとの間隔を大きくする。その後ステップ24で給紙を再開し、用紙Pを図14に破線で示した記録ヘッド24の稼動範囲内へ給送して、ステップ26で記録ヘッド24によってその用紙Pに画像形成を開始する。
この実施例によれば、図10によって説明した実施例の効果に加えて、記録媒体をその先端が記録ヘッドの稼動範囲に到達する直前まで給紙する処理と、キャリッジ23を第2の端部付近のキャリッジ上昇位置へ移動させる処理とを並行して行うため、厚い記録媒体に画像を形成する場合に、1枚目の画像形成を開始するまでの時間を短縮することができ、画像形成時間(印刷時間)を一層短縮できる効果がある。
ここで、画像形成に使用する用紙の厚さによって、画像形成開始時の記録ヘッドによる第1スキャン(第1走査)の方向を変更する制御について図15及び図16によって説明する。
図15は、記録ヘッド24による第1スキャンをキャリッジ降下位置Aからキャリッジ上昇位置Bに向かう方向に行う場合の説明図であり、図16は、記録ヘッド24による第1スキャンをキャリッジ上昇位置Bからキャリッジ降下位置Aに向かう方向に行う場合の説明図である。
通常は、画像を形成する記録媒体として普通紙を使用することが多いため、常時はキャリッジをキャリッジ降下位置Aに待機させているので、記録ヘッド24も図15の「第1スキャン前」の図に示すようにキャリッジ降下位置Aにある。そのため、画像形成開始時の記録ヘッド24による第1スキャンを、図15に示すように、キャリッジ降下位置Aからキャリッジ上昇位置Bに向かう方向にするのが望ましい。
第2スキャンはキャリッジ上昇位置Bからキャリッジ降下位置Aに向かう方向になり、以後はその往復スキャンを繰り返す。
また、画像を形成する記録媒体として厚い記録媒体が選択されたか、記録ヘッドとプラテンとの間隔を大きくするギャップ大が設定された場合には、キャリッジをキャリッジ上昇位置Bへ移動させて、記録ヘッドとプラテンとの間隔を大きくする。それによって、記録ヘッド24も図16の「第1スキャン前」の図に示すようにキャリッジ上昇位置Bに移動する。そのため、画像形成開始時の記録ヘッド24による第1スキャンを、図16に示すように、キャリッジ上昇位置Bからキャリッジ降下位置Aに向かう方向にするのが望ましい。
第2スキャンはキャリッジ降下位置Aからキャリッジ上昇位置Bに向かう方向になり、以後はこの往復スキャンを繰り返す。
このようにすることによって、キャリッジの位置を切り換えてギャップを変更した場合、その切り換え位置から画像形成を開始できるため、キャリッジを反対側に移動させてから画像形成を開始する必要がなく、1枚目の画像形成を開始するまでの時間を短縮することができる。
記録ヘッド24の主走査方向への1回の移動による1スキャンで、各記録ヘッド24のノズル列のノズル数分のラインの画像を同時に形成できる。そのため、図15及び図16の「第1スキャン後」の図に示すように、第1スキャンによって用紙Pの網点を付けて示す印字済み領域aに一度に画像が形成される。例えば、記録ヘッド24のノズル列のノズル数が192個の場合には、192ライン分の画像が同時に形成される。
その後、用紙Pをこの印字済み領域aのライン数分だけ搬送して第2スキャンを行う。
なお、スキャン方向に応じて画像形成する各ラインの画像データの出力順序も逆順にする必要がある。
〔変更例等〕
この発明による画像形成装置の一実施形態として、フルカラーのインクジェットプリンタについて説明したが、任意の複数色あるいは単色のインクで画像を形成するインクジェットプリンタでもよい。記録媒体は紙に限らず、樹脂シートや布などでも、インクジェット方式で画像を形成できるものであればよい。
また、この発明はプリンタに限らず、複写機やファクシミリ装置、それらの複数の機能を備えたデジタル複合機など、インクジェット方式の各種の画像形成装置に適用できる。
さらに、上述した実施形態の構成や機能および画像形成制御処理の各実施例は、適宜変更や追加をすることができ、各実施例を矛盾しない範囲で適宜組み合わせて実施することもできることは勿論である。
1:プリンタの装置本体 2:給紙トレイ 3:排紙トレイ 4:上カバー
5:窓部 6:装置本体の前面 7:カートリッジ装填部
8:操作表示部(操作パネル) 9,9k,9c,9m,9y:インクカートリッジ
10:カートリッジ装填部の前カバー
11,11k,11c,11m,11y:残量表示部 12:電源ボタン
13:厚紙選択ボタン 14:キャンセルボタン 15:覗き窓
16:トレイ支え部 17:リブ 18:表示器 20:フレーム
20a,20b:側板 20c:後板
21:ガイドレール 21a:水平部 21b:下部ガイドレール
21c:上部ガイドレール 21d:取付部 21e:固定片
21f:補強リブ 21g:上端折曲部 22A:ドッグ(降下用)
22B:ドッグ(上昇用) 23:キャリッジ
24,24k,24c,24m,24y:記録ヘッド 25:ハーネス
26,26k,26c,26m,26y:サブタンク
27:インク供給チューブ 28:供給ポンプユニット 29:ホルダ
30:固定リブ 31:用紙積載部 32:給紙コロ 33:分離パッド
34:搬送ベルト 35:ガイド 36:カウンタローラ 37:搬送ガイド
38:押さえ部材 40:帯電ローラ 41:搬送ローラ 41a:軸
42:テンションローラ 43:プラテン 44:両面給紙ユニット
45:手差し給紙部 46:維持回復機構部 47:キャップ
47a〜47d:キャップ部材 48:ワイパーブレード
49、50:空吐出受け 51:空吐出受けの開口部
52:分離爪 53:排紙ローラ 54:排紙コロ
55:カムロッド 55a:ロッド 55b,55c:カム部
55d:降下用回転誘導部 55e:上昇用回転誘導部
60:ヘッドドライバ 61:主走査モータ
62:副走査モータ 63:リニアエンコーダ 64:ホイールエンコーダ
71:駆動プーリ 72:従動プーリ 73:タイミングベルト
74:エンコーダスケール 75::エンコーダセンサ
81:駆動プーリ 82:搬送ローラプーリ 83:タイミングベルト
84:エンコーダホイール 85:エンコーダセンサ
100:制御部 100A:統括制御手段
100B:ギャップ要求判別手段 100C:キャリッジ移動制御手段
100D:給紙制御手段 100E:印刷制御手段 101:CPU
102:ROM 103:RAM 104:NVRAM 105:ホストI/F
106:入出力部(I/O) 107:ASIC 110:CPUバス
120:制御用バス 121:駆動波形生成部 123:主走査モータ駆動部
124:副走査モータ駆動部 125:ACバイアス供給部
230:キャリッジ本体 230a:キャリッジ本体の背面
231:上部水平延長部 232:センサ支持部材 233:記録ヘッド支持板
234:段差部 235:段差部の突起部 236:垂下片
237:垂下片の突起部 238,239:カムロッド支持アーム
特開2008−296433号公報

Claims (6)

  1. キャリッジに搭載された記録ヘッドからインクを吐出して、プラテンに沿って搬送される記録媒体に画像を形成する画像形成装置であって、
    前記キャリッジをその移動範囲の一方の第1の端部付近へ移動させることによって前記記録ヘッドと前記プラテンとの間隔が小さくなり、前記キャリッジをその移動範囲の他方の第2の端部付近へ移動させることによって前記記録ヘッドと前記プラテンとの間隔が大きくなるギャップ変更機構と、
    前記キャリッジの移動範囲の前記第1の端部付近を基準位置として、常時は前記キャリッジを該基準位置で待機させ、画像を形成する記録媒体として厚い記録媒体が選択されたか、前記記録ヘッドと前記プラテンとの間隔を大きくするギャップ大が設定された場合に、記録媒体の給送を開始して該記録媒体の先端が前記記録ヘッドの稼動範囲に到達する前にその給送を一旦停止させ、前記キャリッジを前記第2の端部付近へ移動させて前記記録ヘッドと前記プラテンとの間隔を大きくした後、前記記録媒体を前記記録ヘッドの稼動範囲内へ給送して前記記録ヘッドによって前記記録媒体に画像を形成させる制御手段とを備え
    前記ギャップ変更機構が、
    前記キャリッジにその移動方向に沿う軸線を有して回転可能に設けられ、その回転中心から外周面までの寸法が小さい部分と大きい部分とが連続的に形成されたカム部を有し、前記軸線方向の一端部に螺旋状の降下用回転誘導部を、他端部に螺旋状の上昇用回転誘導部を備えたカムロッドと、
    前記キャリッジを、前記カム部の外周面を水平部の上面に当接させて前記移動範囲の前記第1の端部と前記第2の端部との間でスライド移動及び上下動可能に保持する支持ガイド部材と、
    前記キャリッジの移動範囲の前記第1の端部付近と前記第2の端部付近にそれぞれ設けられ、前記カムロッドの前記降下用回転誘導部と前記上昇用回転誘導部にそれぞれ当接可能な一対の固定押し部材と
    を備えていることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記制御手段が前記記録媒体の給送を一旦停止させるのは、該記録媒体の先端が前記記録ヘッドの稼動範囲に到達する直前であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. キャリッジに搭載された記録ヘッドからインクを吐出して、プラテンに沿って搬送される記録媒体に画像を形成する画像形成装置であって、
    前記キャリッジをその移動範囲の一方の第1の端部付近へ移動させることによって前記記録ヘッドと前記プラテンとの間隔が小さくなり、前記キャリッジをその移動範囲の他方の第2の端部付近へ移動させることによって前記記録ヘッドと前記プラテンとの間隔が大きくなるギャップ変更機構と、
    前記キャリッジの移動範囲の前記第1の端部付近を基準位置として、常時は前記キャリッジを該基準位置で待機させ、画像を形成する記録媒体として厚い記録媒体が選択されたか、前記記録ヘッドと前記プラテンとの間隔を大きくするギャップ大が設定された場合に、記録媒体の給送を開始すると同時に前記キャリッジの前記第2の端部付近への移動を開始し、前記記録媒体の先端が前記記録ヘッドの稼動範囲に到達する直前で該記録媒体の給送を一旦停止し、前記キャリッジが前記第2の端部付近へ移動して前記記録ヘッドと前記プラテンとの間隔を大きくした後、前記記録媒体を前記記録ヘッドの稼動範囲内へ給送して前記記録ヘッドによって前記記録媒体に画像を形成させる制御手段とを備え
    前記ギャップ変更機構が、
    前記キャリッジにその移動方向に沿う軸線を有して回転可能に設けられ、その回転中心から外周面までの寸法が小さい部分と大きい部分とが連続的に形成されたカム部を有し、前記軸線方向の一端部に螺旋状の降下用回転誘導部を、他端部に螺旋状の上昇用回転誘導部を備えたカムロッドと、
    前記キャリッジを、前記カム部の外周面を水平部の上面に当接させて前記移動範囲の前記第1の端部と前記第2の端部との間でスライド移動及び上下動可能に保持する支持ガイド部材と、
    前記キャリッジの移動範囲の前記第1の端部付近と前記第2の端部付近にそれぞれ設けられ、前記カムロッドの前記降下用回転誘導部と前記上昇用回転誘導部にそれぞれ当接可能な一対の固定押し部材と
    を備えていることを特徴とする画像形成装置。
  4. 前記制御手段は、画像形成開始時の前記記録ヘッドによる第1スキャンを、常時は前記キャリッジの移動範囲の前記第1の端部付近の待機位置から前記第2の端部に向かう方向に行い、画像を形成する記録媒体として厚い記録媒体が選択されたか、前記記録ヘッドと前記プラテンとの間隔を大きくするギャップ大が設定された場合には、前記キャリッジの移動範囲の前記第2の端部付近から前記第1の端部に向かう方向に行うことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  5. 前記制御手段は、一連の画像形成が終了したときには、常に前記キャリッジを前記第1の端部付近の基準位置へ移動させて待機させることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  6. 前記ギャップ変更機構は、
    前記キャリッジが前記第1の端部付近へ移動したときに、前記カムロッドの前記降下用回転誘導部が前記固定押し部材の一方に当接して該カムロッドが第1の方向に回転され、前記カム部の前記回転中心から外周面までの寸法が小さい部分が前記支持ガイド部材の前記水平部の上面に当接する位置になり、前記キャリッジを降下させて前記記録ヘッドと前記プラテンとの間隔を小さくし、
    前記キャリッジが前記第2の端部付近へ移動したときに、前記カムロッドの前記上昇用回転誘導部が前記固定押し部材の他方に当接して該カムロッドが前記第1の方向と反対の第2の方向に回転され、前記カム部の前記回転中心から外周面までの寸法が大きい部分が前記支持ガイド部材の前記水平部の上面に当接する位置になり、前記キャリッジを上昇させて前記記録ヘッドと前記プラテンとの間隔を大きくする
    機構であることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の画像形成装置。
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