JP5942698B2 - エンジン燃焼室部材の断熱構造体及びその製造方法 - Google Patents
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Description
図1において、符号1はピストン、符号2はシリンダブロック、符号3はシリンダヘッド、符号4はシリンダヘッド3の吸気ポート5を開閉する吸気バルブ、符号6は排気ポート7を開閉する排気バルブ、符号8は燃料噴射弁である。エンジンの燃焼室は、ピストン1の頂面、シリンダブロック2、シリンダヘッド3、吸排気バルブ4,6のバルブヘッド面(燃焼室に臨む面)で形成される。ピストン1の頂面には、キャビティ9が形成されている。なお、点火プラグの図示は省略している。
そこで、以下では、本実施形態に係る断熱構造体について説明する。
まず、攪拌機及び温度計が設置された3口ガラスフラスコに、12.8gのテトラメチルジシロキサン、150gのトルエン及び10gのメタノールを入れて混合した。得られた混合溶液を5℃にまで冷却し、該混合溶液を撹拌しながらその中に、17.4gの69%硝酸を少量ずつ滴下した。その後、混合溶液を室温に戻し、該混合溶液を撹拌しながらその中に、50.0gのメタノールに50.0gのかご型ケイ酸塩化合物(テトラメチルアンモニウム−T8−シルセスキオキサン:GELEST社製、SIO6696.9)が溶解された溶液を、1時間かけて滴下した。その混合溶液を室温で4時間撹拌した後に、水層を分離し、有機層を100gの水で3回洗浄した。その後、有機層を蒸発乾固し、[化6]に示す化合物の白色の結晶を得た。ここで[化6]のYは、[化7]に示す官能基を有し、[化7]のR6は水素であり、R7はメチル基である。なお、上記のかご型ケイ酸塩化合物の量は、表1に示すように、成膜後の断熱層における樹脂成分中にかご型シルセスキオキサン構造部が10重量%含まれることを目的として設定した。
実施例2は、上記実施例1と比較して、断熱層自体の組成は同一であり、塗装されるアルミニウム板の塗装面にアルマイト処理を施したことのみが異なる。このため、ここではアルマイト処理についてのみ説明し、他の工程の説明は省略する。
実施例3は、上記実施例1と比較して、断熱層自体の組成は同一であり、塗装されるアルミニウム板の塗装面にジルコン酸化成処理を施したことのみが異なる。このため、ここではこの化成処理についてのみ説明し、他の工程の説明は省略する。
実施例4は、上記実施例1と比較して、用いた中空状粒子のみが異なり、シラン化合物処理された中空状粒子を用いた。このため、ここでは、中空状粒子に対するシラン化合物処理についてのみ説明し、他の工程の説明は省略する。
実施例5は、上記実施例1と比較して、シリコーン系樹脂にかご型シルセスキオキサン構造部を付加する方法のみが異なる。このため、ここでは、実施例1と異なる工程についてのみ説明し、実施例1と同一の工程の説明は省略する。
実施例6は、実施例1と比較して、シリコーン系樹脂組成物にフルオロアルキル基を有する鎖状シロキサンを加える点で異なる。このため、ここでは、実施例1と異なる工程についてのみ説明し、実施例1と同一の工程の説明は省略する。
比較例1では、上記の実施例1〜6と異なり、シリコーン系樹脂にかご型ケイ酸塩化合物を加えていない。
2 シリンダブロック
3 シリンダヘッド
4 吸気バルブ
5 吸気ポート
6 排気バルブ
7 排気ポート
8 燃料噴射弁
9 キャビティ
10 ピストンリング溝
11 断熱層
12 中空状粒子
13 化成処理層
Claims (11)
- エンジン燃焼室を構成する部品の基材表面に断熱層が形成された断熱構造体であって、
前記断熱層は、かご型シルセスキオキサン構造部を含むシリコーン系樹脂組成物と中空状粒子とを含み、
前記断熱層の表面に該表面を保護するSiO 2 層が形成されていることを特徴とするエンジン燃焼室部材の断熱構造体。 - 前記中空状粒子の表面は、シラン化合物により処理されていることを特徴とする請求項1に記載のエンジン燃焼室部材の断熱構造体。
- 前記部品の基材表面と前記断熱層との間には、化成処理層及びアルマイト処理層の少なくとも1つが設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のエンジン燃焼室部材の断熱構造体。
- 前記断熱層は、前記かご型シルセスキオキサン構造部を10重量%以上含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のエンジン燃焼室部材の断熱構造体。
- 前記かご型シルセスキオキサン構造部は、紫外線硬化処理されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のエンジン燃焼室部材の断熱構造体。
- 前記断熱層は、フルオロアルキル基を有する鎖状シロキサンを含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のエンジン燃焼室部材の断熱構造体。
- エンジン燃焼室を構成する部品の基材表面に断熱層が形成された断熱構造体の製造方法であって、
ポリシロキサン化合物を、かご型シルセスキオキサン構造部を含むかご型ケイ酸塩化合物及び中空状粒子と混合してなる断熱材を得る工程と、
前記断熱材をエンジン燃焼室を構成する部品の基材表面に形成して、前記かご型シルセスキオキサン構造部を有するシリコーン樹脂組成物及び中空状粒子を含む断熱層を得る工程と、
前記断熱層の表面に該表面を保護するSiO 2 層を形成する工程とを備えていることを特徴とするエンジン燃焼室部材の断熱構造体の製造方法。 - 前記中空状粒子をポリシロキサン化合物と混合する前に、前記中空状粒子の表面をシラン化合物により処理することを特徴とする請求項7に記載のエンジン燃焼室部材の断熱構造体の製造方法。
- 前記断熱層に前記かご型シルセスキオキサン構造部が10重量%以上含まれるように、前記かご型ケイ酸塩化合物を前記ポリシロキサン化合物に加えることを特徴とする請求項7又は8に記載のエンジン燃焼室部材の断熱構造体の製造方法。
- 前記断熱層の表面にSiO 2 を含む材料を塗布又は溶射することにより前記SiO 2 層を形成することを特徴とする請求項7〜9のいずれか1項に記載のエンジン燃焼室部材の断熱構造体の製造方法。
- 前記断熱層の表面を加熱して前記断熱層に含まれるSiを酸化することにより前記SiO 2 層を形成することを特徴とする請求項7〜9のいずれか1項に記載のエンジン燃焼室部材の断熱構造体の製造方法。
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