JP5942368B2 - 着色樹脂組成物、カラーフィルタ、液晶表示装置及び有機el表示装置 - Google Patents

着色樹脂組成物、カラーフィルタ、液晶表示装置及び有機el表示装置 Download PDF

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Description

本発明は、着色樹脂組成物、カラーフィルタ、液晶表示装置及び有機EL表示装置に存する。
近年、フラットディスプレイとして、カラーの液晶表示装置や有機EL表示装置が注目されており、これらのディスプレイにはカラーフィルタが用いられている。
例えば、カラー液晶表示装置には、一例として、ブラックマトリックス、複数の色(通常、赤(R)、緑(G)、青(B)の3原色)からなる着色層、透明電極及び配向層を備えたカラーフィルタ基板と、薄膜トランジスタ(TFT素子)、画素電極及び配向層を備えた対向電極基板と、これら両基板を所定の間隙を持たせて対向させ、シール部材で密封して、上記間隙に液晶材料を注入して形成された液晶層とから概略構成された透過型の液晶表示装置がある。又、上記カラーフィルタの基板と着色層との間に反射層を設けた反射型の液晶表示装置もある。
一方、有機EL表示装置は、原理的には、陽極と陰極との間に有機EL発光層を挟んだ構造の有機EL素子を有するものであるが、実際に、有機EL素子を用いてカラー表示の可能な有機EL表示装置とするには、(1)三原色の各色をそれぞれ発光する有機EL素子同士を配列する方式、(2)白色光に発光する有機EL素子を三原色のカラーフィルタ層と組み合わせる方式、並びに(3)青色発光する有機EL素子と、青→緑、及び青→赤にそれぞれ色変換する色変換層(CCM層)とを組み合わせるCCM方式等がある。
(1)の方式は言うまでもなく、各色の有機EL素子を使用するため、高い色再現性を発現し得るのが特徴である。従って、各色の有機EL素子に対応してカラーフィルタを載置することにより、色再現性の向上や、反射光を吸収することによるコントラスト向上が期待できるため、有望な方式の一つとされている。
又、(2)の白色有機ELとカラーフィルタとの組み合わせ方式及び(3)のCCM方式は、同じ色に発光する有機EL素子を一種類使用すればよいので、上記(1)の方式の有機EL表示装置におけるように、各色の有機EL素子の特性を揃える必要が無く、工程数及び材料の削減等が可能となり、製造コスト面でも注目を集めているフルカラー化方式である。
カラーフィルタ及び色変換フィルタと有機発光体を構成要素とする色変換方式を用いた有機EL素子において、カラーディスプレイの製造工程で要求される耐熱性や、ディスプレイとして使用される際の耐候性、並びに高精細度の画像が要求されるものについては、顔料分散法で作成されたカラーフィルタを用いるのが主流となっており、感光性樹脂溶液中に赤色、青色又は緑色の顔料を粒径1μm以下に微分散したものをガラス基板上に塗布した後、フォトリソグラフィー法により所望のパターンで画素を形成している。
カラーフィルタに関しては、色純度、彩度、光透過量の向上が求められており、従来は、光透過量の向上を目的として、画像形成用材料中の感光性樹脂に対する着色顔料の含有量を減らすか、若しくは画像形成用材料により形成される画素の形成膜厚を薄くするというような方法が採られてきた。しかしながら、これらの方法ではカラーフィルタ自体の彩度が低下し、ディスプレイ全体が白っぽくなって表示に必要な色の鮮やかさが犠牲となってしまい、逆に彩度を優先して着色顔料含有量を増加させるとディスプレイ全体が暗くなり、この場合には、明るさを確保するためにバックライトの光量を大きくしなければならず、ディスプレイの消費電力増大を招いてしまうという問題がある。
これに対し、光透過量の向上を目的として、顔料粒子の粒径をその呈色波長の1/2以下にまで微分散する方法が知られているが(非特許文献1)、青色顔料は他の赤色、緑色顔料に比較して呈色波長が短いため、この場合にはさらなる微分散を必要とし、コストアップ並びに分散後の安定性が問題となる。
更に、光学特性が満たされても、製版特性が不十分であるとカラーフィルタが作成できない。その為、光学特性に加えて、更に製版特性の両立も必要で、該製版特性の中でも密着性の向上が特に求められている。
一方で着色剤として染料を使用したカラーフィルタも依然開発が進められている。例えば特許文献1には、シー・アイ・アシッド・ブルー83(トリアリルアミン系色素)と、シー・アイ・ソルベント・ブルー67(銅フタロシアニン系色素)を含む青色フィルタ層を設けたカラーフィルタが記載されている。
染料を使用したカラーフィルタを実用化するために最も重要な項目の一つとして耐熱性が挙げられる。
耐熱性の向上の方法としては、染料分子の構造を修飾することが主流であり、例えば、特許文献1〜3では、トリアリールメタン系色素や銅フタロシアニン系色素を分子修飾したことが記載されている。
一方で、分子修飾をした場合、置換基による透過スペクトルの変化、溶剤に対する溶解性の低下などが生じ易い。このため、分子修飾をせずに、染料の耐熱性を向上させることも要望されている。
この一つの方法として、例えば、特許文献4では、着色樹脂組成物に酸化防止剤を含有することが記載されている。
特開2002−14222号公報 特開2000−162429号公報 特開2008−304766号公報 特開2009−122650号公報
橋爪清「色材協会誌」(1967年12月、608頁)
しかしながら、特許文献1〜4に記載の技術でも、カラーディスプレイ製造工程で要求される耐熱性の点では不十分であった。
本発明者は、輝度に優れたカラーフィルタの画素を提供することができ、かつ前述したカラーディスプレイ製造工程で要求される耐熱性をも満たす着色樹脂組成物を提供することを目的とする。また、このような着色樹脂組成物を用いることにより、画素の色純度及び透過率に優れたカラーフィルタ、及び色純度のよい液晶表示装置並びに有機EL表示装置を提供することを目的とする。
本発明等は、鋭意検討を行った結果、染料を含有した着色樹脂組成物を用いて画素を形成した場合、画素形成時の加熱工程により、着色樹脂組成物に含まれる材料、特に、染料が劣化していることが、上記課題の原因であること見出した。
更に、本発明者らは、鋭意検討を行った結果、染料を含む着色樹脂組成物において、酸
化防止剤と特定の化合物とを含有することで、上記課題を解決することを見出して、本発明に到達した。
即ち、(A)染料、(B)溶剤、及び(C)バインダー樹脂を含有する着色樹脂組成物であって、更に、(D)酸化防止剤と、(E)亜リン酸エステル及び/又は(F)チオエステルとを含有することを特徴とする、着色樹脂組成物、カラーフィルタ、液晶表示装置及び有機EL表示装置に存する。
本発明によれば、カラーディスプレイ製造工程で要求される耐熱性を有し、画素の色純度及び透過率に優れたカラーフィルタを得ることができる。このようなカラーフィルタを使用することにより、有機EL表示装置の発光や、カラーフィルタのバックライトの発光を効率よく取り出すことができ、高色再現性及び高輝度を両立した液晶表示装置や有機EL表示装置を提供することができる。また、コントラストの高い液晶表示装置を提供することができる。
本発明のカラーフィルタを有する有機EL素子の一例を示す断面概略図である。
以下に本発明の実施の形態を詳細に説明するが、以下の記載は本発明の実施態様の一例であり、本発明はこれらの内容に限定されるものではない。
なお、本発明において「(メタ)アクリル」、「(メタ)アクリレート」等は、「アクリル及び/又はメタクリル」、「アクリレート及び/又はメタクリレート」等を意味するものとし、例えば「(メタ)アクリル酸」は「アクリル酸及び/又はメタクリル酸」を意味するものとする。
また「全固形分」とは、後記する溶剤成分以外の本発明の着色樹脂組成物の全成分を意味するものとする。
本発明における「色材」は、「染料」及び「顔料」の双方を意味するものとする。
更に、「芳香族環」とは、「芳香族炭化水素環」及び「芳香族複素環」の双方を意味するものとする。
本発明は、(A)染料、(B)溶剤、及び(C)バインダー樹脂を含有する着色樹脂組成物であって、更に、(D)酸化防止剤と、(E)亜リン酸エステル及び/又は(F)チオエステルとを含有する、着色樹脂組成物である。
本発明の着色樹脂組成物は、(A)染料、(B)溶剤、(C)バインダー樹脂、及び(D)酸化防止剤、並びに(E)亜リン酸エステル又は(F)チオエステルを含み、好ましくは更に(G)重合性モノマー、(H)光重合開始成分及び/又は熱重合開始成分、顔料を含み、更に必要に応じて配合されるその他の成分を含む。
先ず、本発明の着色樹脂組成物に含有される、(D)酸化防止剤について詳説する。
[(D)酸化防止剤]
本発明における(D)酸化防止剤は、本発明の効果を損わない限り、任意の成分を用いてもよいが、着色樹脂組成物中の他の成分との相溶性が高い点、及び入手が容易である点で、下記式(I)で表される化合物であること好ましい。
Figure 0005942368
(上記式中、R及びRは、各々独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜12のアルキル基を表す。
Lは、水素原子、炭素原子、硫黄原子、置換基を有していてもよい芳香族環基又は置換基を有していてもよい複素環基を表す。
Zは、置換基を有していてもよい炭素数1〜10のアルキレン基及び/又はエステル結合からなる2価の基である。
上記式中のベンゼン環は、R及びR、−OH、並びにZ以外に、任意の置換基を有していてもよい。
mは、1〜4の整数を表す。
また、一分子中に含まれる複数の
Figure 0005942368
は、同じ構造でもよく、また異なっていてもよい。
*は、Lとの結合部位を表す。)
(R及びRについて)
及びRは、各々独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜12のアルキル基を表す。
アルキル基は、直鎖であっても分岐であってもよいが、分岐アルキル基であることが好ましい。
また、炭素数は、好ましくは1〜20、更に好ましくは3〜10である。
(Lについて)
Lは、水素原子、炭素原子、硫黄原子、置換基を有していてもよい芳香族環基、又は置換基を有していてもよい複素環を表す。
Lが炭素原子の場合、Zと結合していない結合手には、水素原子が結合している。
Lにおける芳香族環としては、芳香族炭化水素環及び芳香族複素環が挙げられる。
芳香族炭化水素環としては、単環であっても縮合環であってもよく、環を形成する炭素数が5〜10であれば特に制限はないが、例えば、m価の遊離原子価を有する、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フェナントレン環、ペリレン環、テトラセン環、ピレン環、ベンズピレン環、クリセン環、トリフェニレン環、アセナフテン環、フルオランテン環、フルオレン環などなどが挙げられる。
また、芳香族複素環としては、単環であっても縮合環であってもよく、環を形成する炭素数が3〜10であれば特に制限はないが、例えば、m価の遊離原子価を有する、フラン環、ベンゾフラン環、チオフェン環、ベンゾチオフェン環、ピロール環、ピラゾール環、イミダゾール環、オキサジアゾール環、インドール環、カルバゾール環、ピロロイミダゾール環、ピロロピラゾール環、ピロロピロール環、チエノピロール環、チエノチオフェン環、フロピロール環、フロフラン環、チエノフラン環、ベンゾイソオキサゾール環、ベンゾイソチアゾール環、ベンゾイミダゾール環、ピリジン環、ピラジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、トリアジン環、キノリン環、イソキノリン環、シノリン環、キノキサリン環、フェナントリジン環、ベンゾイミダゾール環、ペリミジン環、キナゾリン環、キナゾリノン環、アズレン環などが挙げられる。
尚、本発明における遊離原子価については、「有機化学・生化学命名法 上」(南江堂、1992年5月20日発行、平山健三、平山和雄訳著、11−12頁)の記載に基づくものである。
一方、複素環基(即ち、非芳香族複素環基)としては、単環であっても縮合環であってもよい。
複素環基は、ヘテロ原子として窒素原子、硫黄原子及び酸素原子のいずれか一つを含む非芳香族環である。
複素環基が炭素以外の環を構成する原子を複数有する場合、これらは同一であっても異なっていてもよい。
具体的には、ピリジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、ベンゾチアゾリニル基、フタルイミドイル基、ピペリジニル基、ピロリジニル基等が挙げられる。
前記Lにおける芳香族環及び複素環の中で、着色樹脂組成物中のバインダー樹脂などとの相溶性に優れる点、及び合成が容易である点で、下記<群A>で表される環が特に好ましい。
<群A>
Figure 0005942368
(上記式中、*は、各々独立に、Zとの結合部位、並びに水素原子又は任意の置換基を表す。
但し、各環において、*の少なくとも一つは、Zとの結合部位を表す。)
また、Zは、炭素数1〜10のアルキレン基及び/又はエステル結合からなる2価の基である。
つまり、Zは、炭素数1〜10のアルキレン基のみで形成されてもよく、炭素数1〜10のアルキレンとエステル結合との組み合わされた基であってもよい。
組み合わされた基としては、例えば、−CH−C(=O)O−CH−、などの基も含まれる。
Zの構成原子数は、30以下であることが好ましい。
前記式(I)中のベンゼン環は、R、R、−OH、及びZ以外に、任意の置換基を有していてもよいが、ラジカルとの結合力が高い点で、置換基を有していない場合が好ましい。
及びRにおけるアルキル基、Lにおける芳香族環基及び複素環基、Zにおけるアルキレン基、更に前記式(I)中のベンゼン環が有していてもよい置換基としては、下記(置換群W)が挙げられるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(置換基群W)
フッ素原子、塩素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数1〜8のアルコキシル基、フェニル基、メシチル基、トリル基、ナフチル基、シアノ基、アセチルオキシ基、炭素数2〜9のアルキルカルボキシル基、スルホン酸アミド基、炭素数2〜9のスルホンアルキルアミド基、炭素数2〜9のアルキルカルボニル基、フェネチル基、ヒドロキシエチル基、アセチルアミド基、炭素数1〜4のアルキル基が結合してなるジアルキルアミノエチル基、トリフルオロメチル基、炭素数1〜8のトリアルキルシリル基、ニトロ基、炭素数1〜8のアルキルチオ基。
(mについて)
前記式(I)中のmは、1〜4の整数を表す。
溶剤に対する溶解性が高く、更に本発明の効果が得られ易い点から、mは2〜4であることが好ましい。
(式(I’)について)
前記式(I)で表される化合物は、更に、下記式(I’)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 0005942368
(上記式中、R及びR、L、及びmは、前記式(I)におけると同義である。
は、1〜10の整数を表す。
は、0〜5の整数を表す。
上記式中のベンゼン環は、R及びR、−OH、並びに−(CH −以外に、任意の置換基を有していてもよい。
尚、n及びlが、各々1以上である場合、その順番は順不同であってもよい。
また、一分子中に含まれる複数の
Figure 0005942368
は、同じ構造でもよく、また異なっていてもよい。
*は、Lとの結合部位を表す。)
(nについて)
は、1〜10の整数を表す。
バインダー樹脂等との相溶性が高い点から、好ましくは1〜5である。
(lについて)
は、0〜5の整数を表す。
バインダー樹脂等との相溶性が高い点から、好ましくは0〜1である。
尚、n及びlが、各々1以上である場合、その順番は順不同であってもよい。これは、例えば、−CH−C(=O)O−CH−であってもよいことを意味する。
(分子量)
本発明における(D)酸化防止剤の分子量は、通常90〜3000、好ましくは150〜2000、更に好ましくは250〜1300である。上記範囲内であると、ラジカルとの結合力が高い点で好ましい。
(具体例)
前記式(I)で表される化合物中、好ましい具体例を以下に示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 0005942368
(含有量について)
本発明における酸化防止剤の含有量は、着色樹脂組成物の固形分中、通常0.1〜6.0重量%、好ましくは0.2〜4.0重量%、更に好ましくは0.25〜3.0重量%で
ある。上記範囲内であると、着色樹脂組成物中に良好に分散し、不要成分の析出が少なく、得られるカラーフィルタの色特性に影響を与え難い点で好ましい。
[(E)亜リン酸エステル及び(F)チオエステル]
本発明の着色樹脂組成物は、(E)亜リン酸エステル及び/又は(F)チオエステルを含有する。
まず、(E)亜リン酸エステルについて説明をする。
(1.(E)亜リン酸エステルについて)
本発明における亜リン酸エステルは、下記式(II)で表される化合物である。
Figure 0005942368
(上記式(II)中、R11〜R13は、各々独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜12のアルキル基、置換基を有していてもよい芳香族環基又は置換基を有していてもよい複素環基を表す。
また、R11〜R13は、互いに結合して環を形成していてもよい。)
11〜R13は、各々独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜12のアルキル基、置換基を有していてもよい芳香族環基又は置換基を有していてもよい複素環基を表す。
11〜R13におけるアルキル基としては、分岐であっても直鎖であってもよい。
また、R11〜R13における、芳香族環及び複素環基としては、前記(Lについて)の項で記載のものが挙げられる。好ましい態様も同様である。
更に、R11〜R13は、互いに結合して形成される環としては、例えば、下記部分構造が挙げられるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 0005942368
また、R11〜R13におけるアルキル基、芳香族環基及び複素環基が有していてもよい置換基としては、前記(置換基群W)の項で記載したものが挙げられる。
更に、式(II)で表される化合物は、例えば、R11〜R13のいずれかで結合して、2量体や3量体を形成していてもよい。
(1−1.分子量)
本発明における亜リン酸エステルの分子量は、通常80〜2000、好ましくは150〜1500、更に好ましくは300〜900である。上記範囲内であると、高い酸化作用を示す点で好ましい。
(1−2.(E)亜リン酸エステルの具体例)
本発明における亜リン酸エステルの好ましい具体例を以下に示すが、本発明はこれらに
限定されるものではない。
Figure 0005942368
尚、本発明においては、得られる画素の輝度及び耐熱性に加えて、更に密着性が向上する点で、亜リン酸エステルを併用するのが好ましい。
亜リン酸エステルを併用することで、密着性が向上する理由は、後述の[効果を奏する理由]と同様で、発生したラジカルを染料が受け入れるのを防ぎ、膜の硬化性を向上するものと推測される。
(2−1.(F)チオエステルについて)
本発明のチオエステルは、本発明の効果を損わない限り、特に制限はなく、公知の材料を用いることができるが、着色樹脂組成物中での他の成分との相溶性が高い点、及び入手が容易であるという点で、下記式(III)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 0005942368
(式中、R21は、置換基を有していてもよい炭素数4〜18のアルキル基、又は、―(CH―CO−O−R23(R23は、置換基を有していてもよい炭素数4〜18のアルキル基を表す。)
また、R22は、直接結合、置換基を有していてもよい炭素数1〜18のアルキル基、置換基を有していてもよい芳香族環基又は置換基を有していてもよい複素環基を表す。
は、水素原子、炭素原子、又は硫黄原子を表す。
lは、1〜3の整数を表す。
mは、1〜4の整数を表す。
また、一分子中に含まれる複数の
Figure 0005942368
は、同じ構造でもよく、また異なっていてもよい。
*は、Xとの結合部位を表す。)
(2−2.R21〜R23について)
21は、置換基を有していてもよい炭素数4〜18のアルキル基、又は、―(CH―CO−O−R23(R23は、置換基を有していてもよい炭素数4〜18のアルキル基を表す。)
また、R22は、置換基を有していてもよい炭素数4〜18のアルキレン基、置換基を有していてもよい芳香族環基、又は置換基を有していてもよい複素環基を表す。
21〜R23におけるアルキル基及びアルキレン基としては、分岐であっても直鎖であってもよい。
また、R22における芳香族環及び複素環基としては、前記(Lについて)の項で記載のものが挙げられる。好ましい態様も同様である。
(2−3.X及びmについて)
は、水素原子、炭素原子、又は硫黄原子を表す。
mは、Xの原子の価数に依存し、1〜4の整数を表す。
つまり、Xが水素原子である場合、mは1で、Xが硫黄原子である場合、mは最大2、Xが炭素原子である場合、mは最大4である。
は、式(III)における括弧でくくられた部分構造以外に水素原子又は任意の置換基と結合していてもよい。但し、前記式(III)で表される化合物において、Xに結合している括弧でくくられた部分構造が効果を発現する部位である。その為、mは、Xで選択された原子に対して最大数の結合を形成することが、効果発現の点から好ましい。
(2−4.lについて)
前記式(III)におけるlは、1〜3の整数を表す。
(2−5.式(III−1)について)
前記式(III)で表される化合物は、直鎖状構造を持つことで分子同士の凝集が抑制され、着色樹脂組成物中で均一に分散した状態で存在することで、効率の良い効果発現が期待できることから、更に下記式(III−1)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 0005942368
(上記式(III−1)中、R23及びR24は、置換基を有していてもよい炭素数4〜18のアルキル基を表す。)
23及びR24は、置換基を有していてもよい炭素数4〜18のアルキル基を表す。
アルキル基として、着色樹脂組成物中での他の成分との相溶性が高い点で、直鎖アルキルが好ましい。
23及びR24におけるアルキル基が有していてもよい置換基としては、前記(置換基群W)の項で記載したものが挙げられる。
(2−6.分子量について)
本発明における(F)チオエステルの分子量は、通常60〜3000、好ましくは100〜200、更に好ましくは150〜1200である。上記範囲内であると、高い酸化作用を示す点で好ましい。
(2−7.(F)チオエステルの具体例)
本発明における(F)チオエステルの好ましい具体例を以下に示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 0005942368
(含有量)
本発明における、(E)亜リン酸エステル及び(F)チオエステルの(D)酸化防止剤に対する含有量は、着色樹脂組成物の固形分中、通常0.05〜6.0重量%、好ましくは0.2〜4.0重量%、更に好ましくは0.25〜3.0重量%である。上記範囲内であると、樹脂組成物中に良好に分散し,不要成分の析出がない点および色特性に影響を与えない点で好ましい。
また、本発明の(E)亜リン酸エステル及び(F)チオエステルは、異なる2種以上を併用してもよく、併用する場合は、組成物中の含有量が、上記範囲内となるようにすればよい。
また、本発明の着色樹脂組成物は、前記(F)亜リン酸エステルと前記(F)チオエステルとを併用してもよい。このように併用する場合も、着色樹脂組成物中の含有量が上記範囲内となるようにすればよい。
[効果を奏する理由]
本発明の構成とすることで、効果を奏する理由について、特に、(D)酸化防止剤がフェノール系酸化防止剤(前記式(I)で表される化合物)の場合を例に挙げて、以下の通り推測する。
本発明におけるフェノール系酸化防止剤は、着色樹脂組成物中で発生したROO(ROOのラジカル)を有する化合物にHを渡す。
これにより、酸化防止剤自体が安定なラジカルとなり、ROOの連鎖による酸化劣化を防止している。
しかしながら、フェノール系酸化防止剤のみでは効果が殆ど無かった理由は、ROOとフェノール系酸化防止剤の反応速度よりも、ROOと染料の反応速度の方が圧倒的に速いためである。
特に、(A)染料がイオン対になっているような場合、カチオンはROOを受け入れ易く、容易に反応が進行するものと考えられる。
(E)亜リン酸エステル及び(F)チオエステルはフェノール系の酸化防止剤と同様に、ROOと反応して、反応性の低いROを生成することで効果を発揮する。しかしながら、(E)亜リン酸エステル及び(F)チオエステルはフェノール系に比べてROOとの反応性が低いために、これらを単独で用いても、得られる効果が低い。
しかしながら、本発明では、各々単独では、耐熱性が殆ど向上しなかったものを組み合わせることで、著しく耐熱性を向上するという、予想外の効果を生み出したものである。これは、本発明の構成、つまり、フェノール系酸化防止剤と、(E)亜リン酸エステル及び(F)チオエステルとの混合系とすることで、フェノール系酸化防止剤とROOの反応速度が、染料とROOの反応速度よりも著しく速くなったことに起因する。
この様に、酸化防止剤を混合することで、染料の酸化、すなわち退色反応が抑制されるために、本発明の着色樹脂組成物を用いて形成される画素を含むカラーフィルタは、輝度が高く、またコントラストに優れたものになる。
更に、本発明の着色樹脂組成物を用いて形成された画素は、密着性も良好なものである。
[(A)染料]
本発明における(A)染料は、本発明の効果を損わない限り特に制限はないが、例えば、アゾ系染料、アントラキノン系染料、フタロシアニン系染料、キノンイミン系染料、キノリン系染料、ニトロ系染料、カルボニル系染料、メチン系染料、シアニン系染料、トリアリールメタン系染料等が好ましく挙げられる。
アゾ系染料としては、例えば、C.I.アシッドイエロー11,C.I.アシッドオレンジ7,C.I.アシッドレッド37,C.I.アシッドレッド180,C.I.アシッドブルー29,C.I.ダイレクトレッド28,C.I.ダイレクトレッド83,C.I.ダイレクトイエロー12,C.I.ダイレクトオレンジ26,C.I.ダイレクトグリーン28,C.I.ダイレクトグリーン59,C.I.リアクティブイエロー2,C.I.リアクティブレッド17,C.I.リアクティブレッド120,C.I.リアクティブブラック5,C.I.ディスパースオレンジ5,C.I.ディスパースレッド58,C.I.ディスパースブルー165,C.I.ベーシックブルー41,C.I.ベーシックレッド18,C.I.モルダントレッド7,C.I.モルダントイエロー5,C.I.モルダントブラック7等が挙げられる。
アントラキノン系染料としては、例えば、C.I.バットブルー4,C.I.アシッドブルー40,C.I.アシッドグリーン25,C.I.リアクティブブルー19,C.I.リアクティブブルー49,C.I.ディスパースレッド60,C.I.ディスパースブルー56,C.I.ディスパースブルー60等が挙げられる。
この他、フタロシアニン系染料として、例えば、C.I.パッドブルー5等が、キノンイミン系染料として、例えば、C.I.ベーシックブルー3,C.I.ベーシックブルー9等が、キノリン系染料として、例えば、C.I.ソルベントイエロー33,C.I.アシッドイエロー3,C.I.ディスパースイエロー64等が、ニトロ系染料として、例えば、C.I.アシッドイエロー1,C.I.アシッドオレンジ3,C.I.ディスパースイエロー42等が挙げられる。
また、トリアリールメタン系染料としては、例えば、国際公開第2009/10773
4号パンフレットなどに記載のものが挙げられる。
更に、シアニン系染料としては、例えば、特願2010−142748に記載のものが挙げられ、好ましい態様も同様である。
本発明の着色樹脂組成物は、(A)染料以外にも、その他の色材を併用することが出来る。その他の色材としては、染顔料が使用できるが、耐熱性及び耐光性等が良好である点から(J)顔料が好ましい。
本発明における(J)顔料としては、青色顔料、緑色顔料、赤色顔料、黄色顔料、紫色顔料、オレンジ顔料、ブラウン顔料、黒色顔料等各種の色の顔料を使用することができる。また、その構造としてはアゾ系、フタロシアニン系、キナクリドン系、ベンズイミダゾロン系、イソインドリン系、キノフタロン系、イソインドリノン系、ジオキサジン系、インダンスレン系、ペリレン系等の有機顔料の他に種々の無機顔料等も利用可能である。
これら使用できる顔料としては、例えば、特開2009−025813号公報に記載の顔料を用いることができる。
本発明の着色樹脂組成物中の全色材の含有量、つまり、前記(A)染料及びその他の色材の総含有量は、全固形分に対し、通常、1〜50重量%であるが、好ましくは3〜40重量%、より好ましくは5〜30重量%である。
上記範囲内であると、色濃度に対して膜厚が適度であり、液晶セル化の際のギャップ制御が容易である。更に、分散安定性が高く、再凝集や増粘などが置き難いため好ましい。
[(B)溶剤]
(B)溶剤は、本発明において、上記成分のほか、場合により配合したこれら以外の成分等を溶解又は分散させ、粘度を調節する機能を有する。
(B)溶剤としては、特に制限がなく、各成分を溶解又は分散させることができるものであればよい。このような溶剤としては、例えば国際公開第2009/107734号パンフレット等に記載の溶剤等が挙げられる。本発明における(B)溶剤に該当する市販のものも同様である。
上記文献に記載の溶剤中でも、前述の本発明に係る(A)染料の溶解性の点から、グリコールモノアルキルエーテル類が好ましい。更に、着色樹脂組成物中の各種構成成分の溶解性の点からプロピレングリコールモノメチルエーテルが特に好ましい。
尚、本発明の着色樹脂組成物全体に占める溶剤の含有量は、特に制限されないが、その上限は通常99重量%以下とし、塗布に適した粘性等をも考慮すれば、好ましくは50重量%以上、より好ましくは60重量%以上、特に好ましくは70重量%以上である。
[(C)バインダー樹脂]
(C)バインダー樹脂は、硬化手段により好ましい樹脂は異なる。
本発明の着色樹脂組成物が光重合性樹脂組成物である場合、(C)バインダー樹脂としては、例えば特開平7−207211号、特開平8−259876号、特開平10−300922号、特開平11−140144号、特開平11−174224号、特開2000−56118号、特開2003−233179号などの各公報等に記載される高分子化合物を使用することができるが、中でも好ましくは下記(C−1)〜(C−5)の樹脂などが挙げられる。
(C−1):エポキシ基含有(メタ)アクリレートと、他のラジカル重合性単量体との共重合体に対し、該共重合体が有するエポキシ基の少なくとも一部に不飽和一塩基酸を付加させてなる樹脂、又は該付加反応により生じた水酸基の少なくとも一部に多塩基酸無水物を付加させて得られる、アルカリ可溶性樹脂(以下、「樹脂(C−1)」と称す場合がある。)
(C−2):カルボキシル基含有直鎖状アルカリ可溶性樹脂(C−2)(以下、「樹脂(C−2)」と称す場合がある。)
(C−3):前記樹脂(C−2)のカルボキシル基部分に、エポキシ基含有不飽和化合物を付加させた樹脂(以下「樹脂(C−3)」と称す場合がある。)
(C−4):(メタ)アクリル系樹脂(以下、「樹脂(C−4)」と称す場合がある。)
(C−5):カルボキシル基を有するエポキシアクリレート樹脂(以下「樹脂(C−5)と称す場合がある。)
このうち特に好ましくは樹脂(C−1)が挙げられ、以下該樹脂について説明する。
尚、樹脂(C−2)〜(C−5)は、アルカリ性の現像液によって溶解され、目的とする現像処理が遂行される程度に溶解性を有するものであれば何でもよく、各々、特開2009−025813号公報に同項目として記載のものと同様である。好ましい態様も同様である。
(C−1):エポキシ基含有(メタ)アクリレートと、他のラジカル重合性単量体との共重合体に対し、該共重合体が有するエポキシ基の少なくとも一部に不飽和一塩基酸を付加させてなる樹脂、或いは該付加反応により生じた水酸基の少なくとも一部に多塩基酸無水物を付加させて得られるアルカリ可溶性樹脂
樹脂(C−1)の特に好ましい樹脂の一つとして、エポキシ基含有(メタ)アクリレート5〜90モル%と、他のラジカル重合性単量体10〜95モル%との共重合体に対し、該共重合体が有するエポキシ基の10〜100モル%に不飽和一塩基酸を付加させてなる樹脂、或いは該付加反応により生じた水酸基の10〜100モル%に多塩基酸無水物を付加させて得られるアルカリ可溶性樹脂が挙げられる。
そのエポキシ基含有(メタ)アクリレートとしては、例えば、グリシジル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシブチル(メタ)アクリレート、(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートグリシジルエーテル等が例示できる。中でもグリシジル(メタ)アクリレートが好ましい。これらのエポキシ基含有(メタ)アクリレートは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記エポキシ基含有(メタ)アクリレートと共重合させる他のラジカル重合性単量体としては、本発明の効果を損わない限り特に制限はなく、例えば、ビニル芳香族類、ジエン類、(メタ)アクリル酸エステル類、(メタ)アクリル酸アミド類、ビニル化合物類、不飽和ジカルボン酸ジエステル類、モノマレイミド類などが挙げられるが、特に下記式(7)で表される構造を有するモノ(メタ)アクリレートが好ましい。
下記式(7)で表される構造を有するモノ(メタ)アクリレートに由来する繰返し単位は、「他のラジカル重合性単量体」に由来する繰返し単位中、5〜90モル%含有するものが好ましく、10〜70モル%含有するものが更に好ましく、15〜50モル%含有するものが特に好ましい。
Figure 0005942368
上記式(7)中、R89は水素原子又はメチル基を示し、R90は下記式(8)で表される構造を示す。
Figure 0005942368
上記式(8)中、R91〜R98は、各々独立に、水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を示す。尚、R96とR98とが、互いに連結して環を形成していてもよい。
96とR98が連結して形成される環は、脂肪族環であるのが好ましく、飽和又は不飽和のいずれでもよく、更に炭素数は5〜6であることが好ましい。
中でも、式(8)で表される構造中、特に下記構造式(8a)、(8b)、又は(8c)で表されるものが好ましい。
Figure 0005942368
尚、前記式(8)で表される構造を有するモノ(メタ)アクリレートは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
前記式(8)で表される構造を有するモノ(メタ)アクリレート以外の、「他のラジカ
ル重合性単量体」としては、得られる画素の耐熱性及び強度を向上しうる点で、スチレン、(メタ)アクリル酸−n−ブチル、(メタ)アクリル酸−tert−ブチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸イソボロニル、(メタ)アクリル酸アダマンチル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、が挙げられる。
上記モノマー群から選択された少なくとも1種に由来する繰返し単位の含有量が、1〜70モル%であるものが好ましく、3〜50モル%であるものが更に好ましい。
尚、前記エポキシ基含有(メタ)アクリレートと、前記他のラジカル重合性単量体との共重合反応には、公知の溶液重合法が適用される。
本発明において、前記エポキシ基含有(メタ)アクリレートと前記他のラジカル重合性単量体との共重合体としては、エポキシ基含有(メタ)アクリレートに由来する繰返し単位5〜90モル%と、他のラジカル重合性単量体に由来する繰返し単位10〜95モル%と、からなるものが好ましく、前者20〜80モル%と、後者80〜20モル%とからなるものが更に好ましく、前者30〜70モル%と、後者70〜30モル%とからなるものが特に好ましい。
上記範囲内であると、得られる画素の耐熱性や強度が十分であるため好ましい。
上記の様に合成された、エポキシ基含有共重合体のエポキシ基部分に、不飽和一塩基酸(重合性成分)と、更に多塩基酸無水物(アルカリ可溶性成分)とを反応させる。
ここで、エポキシ基に付加させる不飽和一塩基酸としては、公知のものを使用することができ、例えば、エチレン性不飽和二重結合を有する不飽和カルボン酸が挙げられる。
具体例としては、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、o−、m−、p−ビニル安息香酸、α−位がハロアルキル基、アルコキシル基、ハロゲン原子、ニトロ基、又はシアノ基などで置換された(メタ)アクリル酸等のモノカルボン酸等が挙げられる。中でも好ましくは(メタ)アクリル酸である。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
このような成分を付加させることにより、本発明で用いるバインダー樹脂に重合性を付与することができる。
これらの不飽和一塩基酸は、通常、前記共重合体が有するエポキシ基の10〜100モル%に付加させるが、好ましくは30〜100モル%、より好ましくは50〜100モル%に付加させる。前記範囲内であると、着色樹脂組成物の経時安定性に優れるため好ましい。尚、共重合体のエポキシ基に不飽和一塩基酸を付加させる方法としては、公知の方法を採用することができる。
更に、共重合体のエポキシ基に不飽和一塩基酸を付加させたときに生じる水酸基に付加させる多塩基酸無水物としては、公知のものが使用できる。
例えば、無水マレイン酸、無水コハク酸、無水イタコン酸、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、無水クロレンド酸等の二塩基酸無水物;無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物、ビフェニルテトラカルボン酸無水物等の三塩基以上の酸の無水物が挙げられる。中でも、無水コハク酸及びテトラヒドロ無水フタル酸が好ましい。これらの多塩基酸無水物は1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
このような成分を付加させることにより、本発明で用いるバインダー樹脂にアルカリ可溶性を付与することができる。
これらの多塩基酸無水物は、通常、前記共重合体が有するエポキシ基に、不飽和一塩基酸を付加させることにより生じる水酸基の10〜100モル%に付加させるが、好ましく
は20〜90モル%、より好ましくは30〜80モル%に付加させる。
上記範囲内であると、現像時の残膜率及び溶解性が十分であるため好ましい。尚、当該水酸基に多塩基酸無水物を付加させる方法としては、公知の方法を採用することができる。
更に、光感度を向上させるために、前述の多塩基酸無水物を付加させた後、生成したカルボキシル基の一部にグリシジル(メタ)アクリレートや重合性不飽和基を有するグリシジルエーテル化合物を付加させてもよい。このような樹脂の構造に関しては、例えば特開平8−297366号公報や特開2001−89533号公報に記載されている。
上述のバインダー樹脂(C−1)の、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)で測定したポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)は、3000〜100000が好ましく、5000〜50000が特に好ましい。分子量が3000未満であると、耐熱性や膜強度に劣る可能性があり、100000を超えると現像液に対する溶解性が不足する傾向がある。また、分子量分布の目安として、重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)の比は、2.0〜5.0が好ましい。
なお、バインダー樹脂(C−1)の酸価は、通常10〜200mg−KOH/g、好ましくは15〜150mg−KOH/g、更に好ましくは25〜100mg−KOH/gである。酸価が低くなりすぎると、現像液に対する溶解性が低下する場合がある。逆に、高すぎると、膜荒れが生じることがある。
(C)バインダ樹脂の含有量は、全固形分中、通常0.1〜80重量%、好ましくは1〜60重量%である。
上記範囲内であると、基板への密着性が良好であり、また露光部への現像液の浸透性が適度で、画素の表面平滑性や感度が良好である点で好ましい。
[(G)重合性モノマー]
本発明の着色樹脂組成物は、(G)重合性モノマーを含有することが好ましい。(G)重合性モノマーは、重合可能な低分子化合物であれば特に制限はないが、エチレン性二重結合を少なくとも1つ有する付加重合可能な化合物(以下、「エチレン性化合物」と言う場合がある。)が好ましい。
エチレン性化合物は、本発明の着色樹脂組成物が活性光線の照射を受けた場合、後述する光重合開始成分の作用により付加重合し、硬化するようなエチレン性二重結合を有する化合物である。尚、本発明における(G)重合性モノマーは、いわゆる高分子物質に相対する概念を意味し、狭義の単量体以外に二量体、三量体、オリゴマーも包含する。
(G)重合性モノマーにおけるエチレン性化合物としては、例えば、(メタ)アクリル酸等の不飽和カルボン酸;モノヒドロキシ化合物と不飽和カルボン酸とのエステル;脂肪族ポリヒドロキシ化合物と不飽和カルボン酸とのエステル;芳香族ポリヒドロキシ化合物と不飽和カルボン酸とのエステル;不飽和カルボン酸と多価カルボン酸及び前述の脂肪族ポリヒドロキシ化合物、芳香族ポリヒドロキシ化合物等の多価ヒドロキシ化合物とのエステル化反応により得られるエステル;ポリイソシアネート化合物と(メタ)アクリロイル基含有ヒドロキシ化合物とを反応させたウレタン骨格を有するエチレン性化合物;等が挙げられる。
脂肪族ポリヒドロキシ化合物と不飽和カルボン酸とのエステルとしては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリ
スリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステルが挙げられる。また、これら(メタ)アクリル酸エステルの(メタ)アクリル酸部分を、イタコン酸部分に代えたイタコン酸エステル、クロトン酸部分に代えたクロトン酸エステル、或いは、マレイン酸部分に代えたマレイン酸エステル等が挙げられる。
芳香族ポリヒドロキシ化合物と不飽和カルボン酸とのエステルとしては、ハイドロキノンジ(メタ)アクリレート、レゾルシンジ(メタ)アクリレート、ピロガロールトリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
不飽和カルボン酸と多価カルボン酸及び多価ヒドロキシ化合物とのエステル化反応により得られるエステルは、必ずしも単一物ではなく、混合物であってもよい。代表例としては、(メタ)アクリル酸、フタル酸、及びエチレングリコールの縮合物;(メタ)アクリル酸、マレイン酸、及びジエチレングリコールの縮合物;(メタ)アクリル酸、テレフタル酸、及びペンタエリスリトールの縮合物;(メタ)アクリル酸、アジピン酸、ブタンジオール、及びグリセリンの縮合物等が挙げられる。
ポリイソシアネート化合物と(メタ)アクリロイル基含有ヒドロキシ化合物とを反応させたウレタン骨格を有するエチレン性化合物としては、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート;シクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等の脂環式ジイソシアネート;トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネートと、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシ〔1,1,1−トリ(メタ)アクリロイルオキシメチル〕プロパン等の(メタ)アクリロイル基含有ヒドロキシ化合物との反応物が挙げられる。
その他、本発明に用いられるエチレン性化合物の例としては、エチレンビス(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド類;フタル酸ジアリル等のアリルエステル類;ジビニルフタレート等のビニル基含有化合物等が挙げられる。
これらの中では脂肪族ポリヒドロキシ化合物と不飽和カルボン酸とのエステルが好ましく、ペンタエリスリトール又はジペンタエリスリトールの(メタ)アクリル酸エステルがより好ましく、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートが特に好ましい。
また、エチレン性化合物は酸価を有するモノマーであってもよい。酸価を有するモノマーとしては、例えば、脂肪族ポリヒドロキシ化合物と不飽和カルボン酸とのエステルであり、脂肪族ポリヒドロキシ化合物の未反応のヒドロキシル基に非芳香族カルボン酸無水物を反応させて酸基を持たせた多官能単量体が好ましく、特に好ましくは、このエステルにおいて、脂肪族ポリヒドロキシ化合物がペンタエリスリトール及び/又はジペンタエリスリトールであるものである。
これらの単量体は1種を単独で用いてもよいが、製造上、単一の化合物を得ることは難しいことから、2種以上の混合物を使用してもよい。
また、必要に応じて(G)重合性モノマーとして酸基を有しない多官能モノマーと酸基を有する多官能モノマーを併用してもよい。
酸基を有する多官能モノマーの好ましい酸価としては、0.1〜40mg−KOH/gであり、特に好ましくは5〜30mg−KOH/gである。
上記範囲内であると、現像溶解特性が低下しにくく、また製造や取り扱いが容易である。更に、光重合性能が落ち難く、画素の表面平滑性等の硬化性が良好であるため好ましい。
本発明において、より好ましい酸基を有する多官能モノマーは、例えば、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートのコハク酸エステルを主成分とする混合物である。この多官能モノマーと他の多官能モノマーを組み合わせて使用することもできる。
本発明の着色樹脂組成物において、これらの(G)重合性モノマーの含有量は、全固形分中、通常1重量%以上、好ましくは5重量%以上、更に好ましくは10重量%以上であり、また、通常80重量%以下、好ましくは70重量%以下、更に好ましくは50重量%以下、特に好ましくは40重量%以下である。また、(G)重合性モノマーの前述の(A)染料に対する比率は、通常1重量%以上、好ましくは5重量%以上、更に好ましくは10重量%以上、特に好ましくは20重量%以上であり、また、通常200重量%以下、好ましくは100重量%以下、更に好ましくは80重量%以下である。
上記範囲内であると、光硬化が適度であり、現像時の密着不良が起き難く、また現像後の断面が逆テーパー形状になり難く、更に溶解性低下による剥離現象・抜け不良が起き難いため好ましい。
[(H)光重合開始成分及び/又は熱重合開始成分]
本発明の着色樹脂組成物は、塗膜を硬化させる目的で、(H)光重合開始成分及び/又は熱重合開始成分を含むことが好ましい。ただし、硬化の方法はこれらの開始剤によるもの以外でもよい。
特に、本発明の着色樹脂組成物が、(C)成分としてエチレン性二重結合を有する樹脂を含む場合や、(G)成分としてエチレン性化合物を含む場合には、光を直接吸収し、又は光増感されて分解反応又は水素引き抜き反応を起こし、重合活性ラジカルを発生する機能を有する光重合開始成分及び/又は熱によって重合活性ラジカルを発生する熱重合開始成分を含有することが好ましい。なお、本発明において光重合開始成分としての(H)成分とは、光重合開始剤(以下、任意に(H1)成分と称する)に重合加速剤(以下、任意に(H2)成分と称する)、増感色素(以下、任意に(H3)成分と称する)などの付加剤が併用されている混合物を意味する。
(光重合開始成分)
本発明の着色樹脂組成物に含有されていてもよい。光重合開始成分は、通常、(H)光重合開始剤、及び必要に応じて添加される(H3)増感色素、(H2)重合加速剤等の付加剤との混合物として用いられ、光を直接吸収し、或いは光増感されて分解反応又は水素引き抜き反応を起こし、重合活性ラジカルを発生する機能を有する成分である。
光重合開始成分を構成する(H1)光重合開始剤としては、例えば、特開昭59−152396号、特開昭61−151197号各公報等に記載のチタノセン誘導体類;特開平10−300922号、特開平11−174224号、特開2000−56118号各公報等に記載されるヘキサアリールビイミダゾール誘導体類;特開平10−39503号公報等に記載のハロメチル化オキサジアゾール誘導体類、ハロメチル−s−トリアジン誘導体類、N−フェニルグリシン等のN−アリール−α−アミノ酸類、N−アリール−α−アミノ酸塩類、N−アリール−α−アミノ酸エステル類等のラジカル活性剤、α−アミノアルキルフェノン誘導体類;特開2000−80068号公報等に記載のオキシムエステル系誘導体類等が挙げられる。
具体的には、例えば国際公開第2009/107734号パンフレット等に記載の光重合開始剤等が挙げられる。
これら光重合開始剤の中では、α−アミノアルキルフェノン誘導体類、オキシムエステル系誘導体類、ビイミダゾール誘導体類、アセトフェノン誘導体類、及びチオキサントン誘導体類がより好ましい。
また、オキシムエステル系誘導体類としては、1,2−オクタンジオン,1−〔4−(フェニルチオ)フェニル〕−,2−(o−ベンゾイルオキシム)、エタノン,1−〔9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル〕,1−(o−アセチルオキシム)、等が挙げられる。
その他に、ベンゾインアルキルエーテル類、アントラキノン誘導体類;2−メチル−(4’−メチルチオフェニル)−2−モルホリノ−1−プロパノン等のアセトフェノン誘導体類、2−エチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン等のチオキサントン誘導体類、安息香酸エステル誘導体類、アクリジン誘導体類、フェナジン誘導体類、アンスロン誘導体類等も挙げられる。
これら光重合開始剤の中では、α−アミノアルキルフェノン誘導体類、チオキサントン誘導体類、オキシムエステル系誘導体類がより好ましい。特に、オキシムエステル系誘導体類が好ましい。
必要に応じて用いられる(H2)重合加速剤としては、例えば、N,N−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル等のN,N−ジアルキルアミノ安息香酸アルキルエステル類;2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾオキサゾール、2−メルカプトベンゾイミダゾール等の複素環を有するメルカプト化合物;脂肪族多官能メルカプト化合物等のメルカプト化合物類等が挙げられる。
これらの(H1)光重合開始剤及び(H2)重合加速剤は、それぞれ1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、必要に応じて感応感度を高める目的で、(H3)増感色素が用いられる。増感色素は、画像露光光源の波長に応じて、適切なものが用いられるが、例えば特開平4−221958号、特開平4−219756号各公報等に記載のキサンテン系色素;特開平3−239703号、特開平5−289335号各公報等に記載の複素環を有するクマリン系色素;特開平3−239703号、特開平5−289335号各公報等に記載の3−ケトクマリン系色素;特開平6−19240号公報等に記載のピロメテン系色素;特開昭47−2528号、特開昭54−155292号、特公昭45−37377号、特開昭48−84183号、特開昭52−112681号、特開昭58−15503号、特開昭60−88005号、特開昭59−56403号、特開平2−69号、特開昭57−168088号、特開平5−107761号、特開平5−210240号、特開平4−288818号各公報等に記載のジアルキルアミノベンゼン骨格を有する色素等が挙げられる。
(H3)増感色素もまた1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明の着色樹脂組成物において、これらの(H)光重合開始成分の含有量は、全固形分中、通常0.1重量%以上、好ましくは0.2重量%以上、更に好ましくは0.5重量%以上、また、通常40重量%以下、好ましくは30重量%以下、更に好ましくは20重量%以下の範囲である。この含有量が著しく低いと、露光光線に対する感度が低下する原因となることがあり、反対に著しく高いと、未露光部分の現像液に対する溶解性が低下し、現像不良を誘起することがある。
(熱重合開始成分)
本発明の着色樹脂組成物に含有されていてもよい熱重合開始成分(熱重合開始剤)の具体例としては、アゾ系化合物、有機過酸化物及び過酸化水素等が挙げられる。これらのうち、アゾ系化合物が好適に用いられる。より具体的には、例えば国際公開第2009/107734号パンフレット等に記載の熱重合開始剤を用いることができる。
これらの熱重合開始剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
[任意成分]
本発明の着色樹脂組成物は、前記各成分の外に、界面活性剤、有機カルボン酸及び/又は有機カルボン酸無水物、熱硬化性化合物、可塑剤、前記本発明に係る前述の(A)染料以外の染料、熱重合防止剤、保存安定剤、表面保護剤、密着向上剤、現像改良剤等を含有していてもよい。また、色素として顔料を含有する場合には、分散剤や分散助剤を含有してもよい。これら任意成分としては、例えば特開2007−113000号公報記載の各種化合物を使用することができる。
[着色樹脂組成物の調製方法]
本発明の着色樹脂組成物は、適宜の方法により調製することができるが、例えば、前記(A)染料、(C)バインダー樹脂、(D)酸化防止剤、(E)亜リン酸エステル化合物及び/又は(F)チオエステル化合物を(B)溶剤及びその他の添加剤と共に混合することで調製できる。
また、(A)染料の他に、更に(J)顔料を含む場合の調製方法としては、(J)顔料を含む溶剤中、分散剤及び必要に応じて添加する分散助剤の存在下で、場合により(C)バインダー樹脂の一部と共に、例えば、ペイントシェイカー、サンドグラインダー、ボールミル、ロールミル、ストーンミル、ジェットミル、ホモジナイザー等を用いて、粉砕しつつ混合・分散して着色分散液を調製する。該着色分散液に、(A)染料、(C)バインダー樹脂、(D)酸化防止剤、(E)亜リン酸エステル化合物及び/又は(F)チオエステル化合物、必要に応じて、(G)重合性モノマー、(H)光重合開始剤及び/又は熱重合開始剤、などの添加剤を添加し、混合することにより調製する方法を挙げることができる。
[着色樹脂組成物の応用]
本発明の着色樹脂組成物は、通常、すべての構成成分が溶剤中に溶解又は分散された状態である。この着色樹脂組成物が基板上へ供給され、カラーフィルタや液晶表示装置、有機EL表示装置などの構成部材が形成される。
以下、本発明の着色樹脂組成物の応用例として、カラーフィルタとしての応用、及びそれらを用いた液晶表示装置(パネル)及び有機EL表示装置について、説明する。
<カラーフィルタ>
本発明のカラーフィルタは、本発明の着色樹脂組成物から形成された画素を有するものである。
以下に、本発明のカラーフィルタを形成する方法について説明する。
カラーフィルタの画素は、様々な方法で形成することができる。ここでは光重合性の着色樹脂組成物を使用してフォトリソグラフィ法にて形成する場合を例に説明するが、製造方法はこれに限定されるものではない。
まず、基板の表面上に、必要に応じて、画素を形成する部分を区画するようにブラックマトリックスを形成し、この基板上に、本発明の着色樹脂組成物を塗布したのち、プレベークを行って溶剤を蒸発させ、塗膜を形成する。次いで、この塗膜にフォトマスクを介して露光したのち、アルカリ現像液を用いて現像して、塗膜の未露光部を溶解除去し、その後ポストベークすることにより、赤色、緑色、青色の各画素パターンを形成して、カラーフィルタを作製することができる。
画素を形成する際に使用される基板としては、透明で適度な強度を有するものであれば特に限定されないが、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂 ポリカーボネート系樹脂、アクリル系樹脂、熱可塑性樹脂製シート、エポキシ樹脂、熱硬化性樹脂、各種ガラスなどが挙げられる。
また、これらの基板には、所望により、シランカップリング剤やウレタン系樹脂などによる薄膜形成処理、コロナ放電処理やオゾン処理などの表面処理等、適宜前処理を施して
もよい。
着色樹脂組成物を基板に塗布する際には、スピナー法、ワイヤーバー法、フローコート法、スリット・アンド・スピン法、ダイコート法、ロールコート法、スプレーコート法等が挙げられる。中でも、スリット・アンド・スピン法、及びダイコート法が好ましい。
塗布膜の厚さは、乾燥後の膜厚として、通常、0.2〜20μm、好ましくは0.5〜10μm、特に好ましくは0.8〜5.0μmである。
上記範囲内であると、パターン現像や液晶セル化工程でのギャップ調整が容易であり、また所望の色発現がし易い点で好ましい。
画素を形成する際に使用される放射線としては、例えば、可視光線、紫外線、遠紫外線、電子線、X線等を使用することができるが、波長が190〜450nmの範囲にある放射線が好ましい。
画像露光に使用される、波長190〜450nmの放射線を用いるための光源は、特に限定されるものではないが、例えば、キセノンランプ、ハロゲンランプ、タングステンランプ、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、中圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク、蛍光ランプ等のランプ光源;アルゴンイオンレーザー、YAGレーザー、エキシマレーザー、窒素レーザー、ヘリウムカドミニウムレーザー、半導体レーザー等のレーザー光源等が挙げられる。特定の波長の光を照射して使用する場合には、光学フィルターを利用することもできる。
放射線の露光量は、10〜10,000J/mが好ましい。
また、前記アルカリ現像液としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、珪酸ナトリウム、珪酸カリウム、メタ珪酸ナトリウム、燐酸ナトリウム、燐酸カリウム、燐酸水素ナトリウム、燐酸水素カリウム、燐酸二水素ナトリウム、燐酸二水素カリウム、水酸化アンモニウム等の無機アルカリ性化合物;モノ−・ジ−・又はトリ−エタノールアミン、モノ−・ジ−・又はトリ−メチルアミン、モノ−・ジ−・又はトリ−エチルアミン、モノ−・又はジ−イソプロピルアミン、n−ブチルアミン、モノ−・ジ−・又はトリ−イソプロパノールアミン、エチレンイミン、エチレンジイミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)、コリン等の有機アルカリ性化合物等の水溶液が好ましい。
前記アルカリ現像液には、例えばイソプロピルアルコール、ベンジルアルコール、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、フェニルセロソルブ、プロピレングリコール、ジアセトンアルコール等の水溶性有機溶剤や界面活性剤等を適量添加することもできる。なお、アルカリ現像後は、通常、水洗する。 現像処理法としては、浸漬現像法、スプレー現像
法、ブラシ現像法、超音波現像法等の何れかの方法によることができる。現像条件は、室温(23℃)で5〜300秒が好ましい。
現像処理の条件には特に制限はないが、現像温度は通常10℃以上、中でも15℃以上、更には20℃以上、また、通常50℃以下、中でも45℃以下、更には40℃以下の範囲が好ましい。
現像方法は、浸漬現像法、スプレー現像法、ブラシ現像法、超音波現像法等の何れかの方法によることができる。
このようにして作製されたカラーフィルタを液晶表示装置に使用する場合には、このままの状態で画像上にITO等の透明電極を形成して、カラーディスプレー、液晶表示装置等の部品の一部として使用されるが、表面平滑性や耐久性を高めるため、必要に応じ、画
像上にポリアミド、ポリイミド等のトップコート層を設けることもできる。また、一部、平面配向型駆動方式(IPSモード)等の用途においては、透明電極を形成しないこともある。また、垂直配向型駆動方式(MVAモード)では、リブを形成することもある。また、ビーズ散布型スペーサに代わり、フォトリソによる柱構造(フォトスペーサー)を形成することもある。
<液晶表示装置>
本発明の液晶表示装置は、上述の本発明のカラーフィルタを用いたものである。本発明の液晶表示装置の型式や構造については特に制限はなく、本発明のカラーフィルタを用いて常法に従って組み立てることができる。
例えば、「液晶デバイスハンドブック」(日刊工業新聞社、1989年9月29日発行、日本学術振興会第142委員会著)に記載の方法で、本発明の液晶表示装置を形成することができる。
<有機EL表示装置>
本発明のカラーフィルタを有する有機EL表示装置を作成する場合、例えば図1に示すように、透明支持基板10上に、本発明の着色樹脂組成物により画素20が形成された青色カラーフィルタ上に有機保護層30及び無機酸化膜40を介して有機発光体500を積層することによって多色の有機EL素子を作製する。
有機発光体500の積層方法としては、カラーフィルタ上面へ透明陽極50、正孔注入層51、正孔輸送層52、発光層53、電子注入層54、及び陰極55を逐次形成していく方法や、別基板上へ形成した有機発光体500を無機酸化膜40上に貼り合わせる方法などが挙げられる。このようにして作製された有機EL素子100は、パッシブ駆動方式の有機EL表示装置にもアクティブ駆動方式の有機EL表示装置にも適用可能である。
次に、本発明を実施例によって更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例の記載に限定されるものではない。
(参考合成例1:樹脂Aの合成)
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート145重量部を窒素置換しながら攪拌し120℃に昇温した。ここにスチレン20重量部、グリシジルメタクリレート57部及びトリシクロデカン骨格を有するモノアクリレート(日立化成社製FA−513M)82重量部を滴下し、更に120℃で2時間攪拌し続けた。次に反応容器内を空気置換に変え、アクリル酸27重量部にトリスジメチルアミノメチルフェノール0.7重量部及びハイドロキノン0.12重量部を投入し、120℃で6時間反応を続けた。その後、テトラヒドロ無水フタル酸(THPA)52重量部、トリエチルアミン0.7重量部を加え、120℃3.5時間反応させた。こうして得られた樹脂AのGPCにより測定した重量平均分子量Mwは約15000であった。樹脂Aの構造は以下に示す通り(以下の4種の繰り返し単位を含む高分子化合物)であった。
Figure 0005942368
(参考合成例2:染料Aの合成)
Figure 0005942368
反応1:化合物1(10g)のN,N−ジメチルホルムアミド(100ml)溶液を氷浴で冷却し、水素化ナトリウム(60%、4.3g)を加え、しばらく攪拌後、化合物2(6.5g)を少しずつ添加した。室温で5時間攪拌後、水を加え、ジクロロメタン抽出を行い、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製して化合物3(3.1g)を得た。
Figure 0005942368
反応2:化合物3(5.61g)、化合物4(2.65g)、トルエン(15ml)の混合物にオキシ塩化リン(1.8ml) を加え、115℃で2時間攪拌した。室温に戻した後、飽和食塩水(30ml)を加え、クロロホルムで2回抽出した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル300g、クロロホルム/メタノール1/0−10/1/7/1)で精製し、得られた固体をヘキサンで洗浄して化合物5(9.23g)を得た。
反応3:化合物5(5.00g)、化合物6(2.56g)、メタノール(50ml)の混合物を40℃で1時間攪拌した後、減圧濃縮し、水を加え固体を濾取した。固体をメタノール/水:1/3(200ml)で洗浄し、再度メタノール/水:1/3(200ml)で洗浄して、染料A(5.90g)を得た。
(参考合成例3:染料Bの合成)
Figure 0005942368
反応1:化合物3(5.61g)、化合物4(2.65g)、トルエン(15ml)の混合物にオキシ塩化リン(1.8ml) を加え、115℃で2時間攪拌した。室温に戻した後、飽和食塩水(30ml)を加え、クロロホルムで2回抽出した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル300g、クロロホルム/メタノール1/0−10/1/7/1)で精製し、得られた固体をヘキサンで洗浄して化合物5(9.23g)を得た。
反応2:化合物5(11.40g)、化合物7(4.88g)、メタノール(146ml)の混合物を50℃で1時間攪拌し、水に加え固体を濾取した。固体をメタノール/水:2/1(220ml)で洗浄し、再度メタノール/水:2/1(72ml)で洗浄して、染料B(13.9g)を得た。
[2]着色樹脂組成物の調製
[1]で得られた染料A及びB、樹脂Aを表1に記載された組成となるように他の成分を混合して、カラーフィルタ画素形成用組成物を調製した。また、各実施例及び比較例中の酸化防止剤、亜リン酸エステル及びチオエステルの種類と配合量を表2に記載した。尚、表1中の数値は、添加する各成分の重量部を表し、表2中の数値は全固形分に対する配合量を表す。
混合に際しては、各成分が十分に混合するまで1時間以上攪拌し、最後に5μmの駒型フィルターによって濾過し、異物を取り除いた。
Figure 0005942368
比較例及び実施例で実際に適用した酸化防止剤を表2に示す。
Figure 0005942368
尚、表1及び2中の数値は、いずれも添加する各成分の重量部を表す。
又、表1及び2中の各化合物は、各々以下の通りである。
DPHA:ジペンタエリスリトールテトラアクリレート
PGMEA:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
PGME:プロピレングリコールモノメチルエーテル
酸化防止剤の化合物の構造式は、前記[(D)酸化防止剤](具体例)の項に、また亜リン酸エステル及びチオエステルについては、各々[(E)亜リン酸エステル及び(F)チオエステル](1−2.(E)亜リン酸エステルの具体例)又は(2−7.(F)チオエステルの具体例)の項に記載のものである。
また、酸化防止剤については、化合物I−1はIRGANOX1035、化合物I−2はIRGANOX1330、化合物I−3はIRGANOX1010、化合物I−8はIRGANOX1076、化合物I−9はIRGANOX1135、化合物I−10はIRGANOX1520L(いずれも、BASF社製)を用いた。
亜リン酸エステルについては、化合物II−1はHP10(アデカ社製)、化合物II−2はJPP100(城北化学社製)、化合物II−3はJP650(同社製)、化合物II−4はJPM308(同社製)を用いた。
また、酸化防止剤と亜リン酸エステルの混合物については、IRGANOX B220,IRGANOX B225(いずれも、BASF社製)を用いた。
チオエステルについては、化合物III−1は3,6−Dithiaoctane−1,8−diol(DTD、アルドリッチ社製)、化合物III−2はIRGANOX PS800FD(BASF社製)、化合物III−3はDLTP(APIコーポレーション社製)を用いた。
[3]着色樹脂膜の製造及び耐熱性の評価
5cm角に切断したガラス基板上に、上記各着色樹脂組成物をスピンコート法により乾燥膜厚1.8μmとなるように塗布し、減圧乾燥させた後、ホットプレート上にて80℃3分間プリベークした。その後、60mJ/cmの露光量にて全面露光した後、日立製作所製分光光度計U−3310にて、分光透過率を測定し、XYZ表色系における色度(C光源)を算出した。
続いて、上記基板について、クリーンオーブンにて230℃30分焼成した後、上記同様、分光透過率を測定し、XYZ表色系における色度(C光源)を算出した。焼成後の色度との色差(ΔE*ab)、即ち耐熱性を測定した結果を、実施例1〜16、及び比較例1〜16については表3及び4に示す。
また、実施例15〜18、並びに比較例15及び16については密着性の評価も行い、これを表4に示す。
尚、密着性の評価は、下記の通りである。
[4]密着性評価
5cm角に切断したガラス基板上に、上記各着色樹脂組成物をスピンコート法により乾燥膜厚2.0μmとなるように塗布し、減圧乾燥した。次に、高圧水銀灯により幅50μm、長さ3mmの直線状マスクパターンを通してサンプルを50mJ/cmの露光量にてパターン露光した後、炭酸水溶液を使用し、現像液温度26℃で0.06MPa圧でスプレー現像した。現像した時間は、あらかじめ測定した着色組成物の溶解時間プラス20秒とした。溶解時間は、炭酸水溶液を使用し、現像液温度26℃、圧力0.25MPaでスプレー現像したときに、未露光部の着色組成物が現像液へ完全に溶解し、基板が露出した時間とした。基板は現像後、十分な水でリンスした後、クリーンエアで乾燥した。その後、クリーンオーブンにて230℃20分焼成した。作製した基板について、密着性を評価した結果をまとめて表4に示す。なお、密着性とは、得られた1から80μmの直線パターンのうち、現像後に基板上に残っている線幅の数値とした。
Figure 0005942368
Figure 0005942368
表3に示すが如く、本発明における酸化防止剤、亜リン酸エステル及びチオエステルを単体で用いた比較例2〜14よりも、本発明の着色樹脂組成物を用いて形成された膜(実施例1〜14)の方が、特に耐熱性が著しく優れることが分かる。
また、表4に示すが如く、特に、亜リン酸エステルを含む、本発明の着色樹脂組成物を用いて形成された画素は、輝度及び耐熱性が高く、更に密着性が向上している。
100 有機EL素子
20 画素
30 有機保護層
40 無機酸化膜
500 有機発光体
51 正孔注入層
54 電子注入層

Claims (8)

  1. (A)染料、(B)溶剤、及び(C)バインダー樹脂を含有する着色樹脂組成物であって、更に、(D)酸化防止剤と、(E)下記式(II)で表される化合物及び/又は(F)下記式(III)で表される化合物若しくは下記化合物III−1とを含有し、
    更に、(H)光重合開始成分及び/又は熱重合開始成分を含有することを特徴とする、着色樹脂組成物。
    Figure 0005942368
    (上記式(II)中、R11〜R13は、各々独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜12のアルキル基、置換基を有していてもよい芳香族環基、又は置換基を有していてもよい複素環基を表す。
    また、R11〜R13は、互いに結合して環を形成していてもよい。)
    Figure 0005942368
    (式中、R21は、置換基を有していてもよい、炭素数4〜18のアルキル基、又は、―(CH22―CO−O−R23(R23は、置換基を有していてもよい炭素数4〜18のアルキル基を表す。)
    また、R22は、直接結合、置換基を有していてもよい炭素数1〜4のアルキレン基、又は置換基を有していてもよい芳香族環基を表す。
    1は、水素原子、炭素原子、又は硫黄原子を表す。
    lは、1〜3の整数を表す。
    mは、1〜4の整数を表す。
    また、一分子中に含まれる複数の
    Figure 0005942368
    は、同じ構造でもよく、また異なっていてもよい。
    *は、X1との結合部位を表す。)
    Figure 0005942368
  2. 前記(D)酸化防止剤が、下記式(I)で表される化合物であることを特徴する、請求
    項1に記載の着色樹脂組成物。
    Figure 0005942368
    (上記式中、R1及びR2は、各々独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜12のアルキル基を表す。
    Lは、水素原子、炭素原子、硫黄原子、置換基を有していてもよい芳香族環基、又は置換基を有していてもよい複素環基を表す。
    Zは、置換基を有していてもよい炭素数1〜10のアルキレン基及び/又はエステル結合からなる2価の基である。
    上記式中のベンゼン環は、R1及びR2、−OH、並びにZ以外に、任意の置換基を有していてもよい。
    mは、1〜4の整数を表す。
    また、一分子中に含まれる複数の
    Figure 0005942368
    は、同じ構造でもよく、また異なっていてもよい。
    *は、Lとの結合部位を表す。)
  3. 前記(E)及び(F)の含有量が、全固形分中の重量%で、0.05重量%以上、6.0重量%以下であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の着色樹脂組成物。
  4. 前記(A)染料が、有機溶剤に対して可溶であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の着色樹脂組成物。
  5. 更に、(J)顔料を含有することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の着色樹脂組成物。
  6. 請求項1〜のいずれか一項に記載の着色樹脂組成物を用いて形成された画素を有するカラーフィルタ。
  7. 請求項に記載のカラーフィルタを有することを特徴とする、液晶表示装置。
  8. 請求項に記載のカラーフィルタを有することを特徴とする、有機EL表示装置。
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