JP5925724B2 - スイッチング電源装置 - Google Patents

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Description

本発明は、主スイッチング素子のオンオフによって発生する断続電圧を出力フィルタで平滑し、直流の出力電圧を生成する構成を備えたスイッチング電源装置及びその制御方法に関する。
従来、図9に示すように、主スイッチング素子10のオンオフによって発生する断続電圧を出力フィルタ12で平滑し、直流の出力電圧Voを生成する電力変換回路14と、主スイッチング素子10のオン時間及びオフ時間を決定し、駆動パルスによって主スイッチング素子10を駆動する制御回路16とを備えたスイッチング電源装置18があった。
電力変換回路14は、入力端子(IN(+),IN(-)端子)に入力電源20が接続され、出力端子(OUT(+),OUT(-)端子)に負荷22が接続され、ここでは、電力変換部14が公知の降圧チョッパであり、主スイッチング素子10が入力電圧Viを断続し、断続電圧を整流素子24で整流し、内部インダクタ26と内部コンデンサ28とで成る低域遮断フィルタで平滑し、出力電圧Voを生成する。出力フィルタ12は、内部インダクタ26、内部コンデンサ28及び外部コンデンサ30で構成されている。主スイッチング素子10は、一定のスイッチング周波数でオンオフし、オン時比率Donが大きくなると出力電圧Voが高くなる。
制御回路16には出力電圧Voの情報を取得するためのセンシング端子(Sen端子)が設けられ、Sen端子を通じて取得した出力電圧Voに対応した値である出力電圧値Vo1に基づいてパルス幅変調を行い、出力電圧値Vo1が所定の目標値に近づくように主スイッチング素子10を駆動する通常動作用駆動パルスVg(T)を生成して出力する。主スイッチング素子10は、NチャネルのMOS型FETであり、ゲートソース間に印加される駆動パルスVg(T)がハイレベルのときにオンし、ローレベルのときにオフする。したがって、通常動作用駆動パルスVg(T)は、いわゆるパルス幅制御により、出力電圧値Vo1が所定の目標値よりも低いときにオン時比率Don(ハイレベルの時比率)が大きくなり、目標値よりも高いときにオン時比率Don(ハイレベルの時比率)が小さくなる。
外部コンデンサ30は設けなくても支障なく通常動作が可能であるが、例えば、負荷22に流れる出力電流Ioが急変した時の出力電圧Voの変動(以下、動的負荷変動と称す。)を特に小さくしたい場合等に、使用者の判断で適宜の容量の外部コンデンサ30が設けられるケースが多い。ここで問題になるのは、大容量の外部コンデンサ30を設けたとしても、動的負荷変動を抑制する効果が限定的であるという点と、逆に新しい弊害が生じる可能性があるという点である。
図10(a)は、出力電流Ioがゼロから所定の電流値に急増したときの出力電圧Voの変動の一例を表わした動作波形であり、外部コンデンサ30の数を「なし、1個、3個」と変化させたときの各動作波形を重ねてある。図10(a)から分かるように、外部コンデンサ30を設けることによって、出力電流Ioが変化した直後の電圧変化ΔVoを小さくする効果が認められるが、外部コンデンサ30の容量がある程度大きくなると、効果が小さくなっている。
また、外部コンデンサ30の容量が大きいほど、電圧変化ΔVoの後、当初の出力電圧Vo(目標値)に復帰して収束するまでの時間が長くなる、という新しい弊害が発生している。出力電圧Voの収束時間の変化は、スイッチング電源措置18のフィードバックループの一巡の制御応答特性の変化によって生じる。すなわち、図10(b)のゲイン特性に見られるように、外部コンデンサ30の容量が大きくなると、出力フィルタ12のインダクタ成分とコンデンサ成分の共振周波数ω=1/√(LC)が低くなって、ゲインGが0dB以下(制御不能)となる周波数が低くなり、その結果、出力電圧Voが当初の出力電圧Vo(目標値)に収束するのが遅れ、波形振動が長く継続しやすくなる。
このように、従来のスイッチング電源装置10は、大容量の外部コンデンサ30を設けたとしても、動的負荷変動を抑制する効果が限定的であり、しかも新しい弊害が生じる可能性もあるという問題があった。また、この問題は、その他の従来のスイッチング電源装置においても同様に生じる可能性があった。
近年、上記の問題を解決するための技術として、例えば特許文献1に開示されているように、DC/DCコンバータモジュールの過渡応答特性を変更するための回路及び方法があった。この回路及び方法は、フィードバックループの一巡の制御応答特性を外部調節可能にしたもので、例えば、出力電圧と所定の基準電圧(目標値)との差を反転増幅する誤差増幅器の入力抵抗の両端部を外部接続端子に引き出し、そこに小容量コンデンサ及び直列抵抗等を接続可能にした構成を備えている。この構成によれば、負荷端に設けた大容量の外部コンデンサ30の容量に応じて、適宜の小容量のコンデンサ等を外部接続端子に接続することで、ゲインが0dB以下(制御不能)になる周波数を高くして、出力電圧Voが当初の出力電圧Vo(目標値)に短時間で収束するように調節することができる。また、外部コンデンサ30を接続しなくても、動的負荷変動を抑制する効果も得られるものである。
特表2009−534006号公報
しかし、特許文献1の回路の場合、外部接続端子に接続する小容量コンデンサの容量及び直列抵抗の抵抗値等を決めるのは、DC−DCコンバータを購入した使用者であり、専門的な知識を有さない使用者にとっては面倒で難しい作業である。しかも、DC−DCコンバータ内部の他の回路網にも何らかの影響が及ぶので、予期しない不具合が発生する可能性があり、信頼性や安全性の面で問題がある。
また、外部コンデンサ30として使用されるコンデンサ素子は、例えば大容量のセラミックコンデンサやアルミ電解コンデンサ等が考えられるが、使用される環境温度によって容量が大きく変動したり、容量が経時的に変化したりするので、外部接続端子に接続する小容量コンデンサ等の最適値も変化する。したがって、常に良好な制御応答特性を実現するのが難しいという問題があった。
本発明は、上記背景技術に鑑みて成されたものであり、外部コンデンサを含む出力フィルタの周波数特性を検出し、フィードバックループの制御応答特性を自動調節できるスイッチング電源装置及びその制御方法を提供することを目的とする。
本発明は、主スイッチング素子のオンオフによって発生する断続電圧を出力フィルタで平滑し、直流の出力電圧を生成する電力変換回路と、前記主スイッチング素子のオン時間及びオフ時間を決定し、駆動パルスを出力して前記主スイッチング素子を駆動する制御回路とを備えたスイッチング電源装置であって、
前記制御回路は、通常動作中に、前記出力電圧の値を検出して、前記出力電圧の値が所定の目標値に近づくように前記主スイッチング素子をオンオフさせるための通常動作用駆動パルスを生成して出力し、入力投入後の所定の期間であるフィルタ特性分析期間中に、前記出力電圧に前記出力フィルタの周波数特性に起因する電圧変動が現れるように前記主スイッチング素子をオンオフさせるための分析用駆動パルスを生成して出力する駆動パルス出力回路と、前記分析用駆動パルスが出力されたときの前記出力電圧の変化を示す出力電圧時系列データを取得し、取得した出力電圧時系列データに基づいて前記出力フィルタの周波数特性を分析するフィルタ特性分析手段と、前記フィルタ特性分析手段の分析結果に基づいて、フィードバックループの前記出力フィルタ以外の部分の制御応答特性を決定する制御応答特性決定手段とを備え、
前記駆動パルス出力回路は、前記フィルタ特性分析期間が終了すると、前記制御応答特性決定手段が決定した制御応答特性に基づいて、前記通常動作用駆動パルスを生成して出力するスイッチング電源装置である。
前記制御回路には、前記出力フィルタの周波数特性を予測した複数のモデル周波数特性と、複数の制御応答特性とが対応付けて格納されている制御応答特性選択テーブルが設けられ、前記フィルタ特性分析手段は、制御応答特性選択テーブルを参照し、取得した前記出力電圧時系列データが前記複数のモデル周波数特性の中のどれに該当するかを特定し、前記制御応答特性決定手段は、制御応答特性選択テーブルを参照し、前記フィルタ特性分析手段が特定したモデル周波数特性に対応づけられた前記制御応答特性を、次に通常動作を行う際の制御応答特性として抽出し、前記駆動パルス出力回路は、前記フィルタ特性分析期間が終了すると、前記制御応答特性決定手段が抽出した制御応答特性に基づいて、前記通常動作用駆動パルスを生成して出力する構成が好ましい。
例えば、前記制御応答特性選択テーブルに格納された前記複数のモデル周波数特性は、前記フィルタ特性分析期間中に前記出力電圧に現れる電圧変動を予測したモデル電圧時系列データである。また、前記フィルタ特性分析手段は、取得した前記出力電圧時系列データが前記複数のモデル電圧時系列データの中のどれに該当するかを、最小二乗法を用いて特定する構成でもよい。
又は、前記制御応答特性選択テーブルに格納された前記複数のモデル周波数特性は、前記フィルタ特性分析期間中に前記出力電圧に現れる電圧振動の周波数を予測したモデル共振周波数であり、前記モデル共振周波数は、前記出力フィルタが2次フィルタであると想定されている。また、前記フィルタ特性分析手段は、取得した前記出力電圧時系列データから前記出力フィルタの共振周波数を算出し、前記複数のモデル共振周波数の中のどれに該当するかを特定する構成でもよい。
又は、前記制御応答特性選択テーブルに格納された前記複数のモデル周波数特性は、前記フィルタ特性分析期間中に前記出力電圧に現れる電圧振動の周波数を予測したモデル共振周波数及び減衰係数を予測したモデル減衰係数であり、前記モデル共振周波数及びモデル減衰係数は、前記出力フィルタが2次フィルタであると想定されている。また、前記フィルタ特性分析手段は、取得した前記出力電圧時系列データから前記出力フィルタの共振周波数及び減衰係数を算出し、前記複数のモデル共振周波数及びモデル減衰係数の中のどれに該当するかを特定する構成でもよい。
また、本発明は、主スイッチング素子のオンオフによって発生する断続電圧を出力フィルタで平滑し、直流の出力電圧を生成する構成を備え、通常動作中は、前記出力電圧の値を検出して、前記出力電圧の値が所定の目標値に近づくように前記主スイッチング素子をオンオフさせる通常動作用の駆動を行うスイッチング電源装置の制御方法であって、
入力投入後の所定の期間であるフィルタ特性分析期間中に、前記出力電圧に前記出力フィルタの周波数特性に起因する電圧変動が現れるように主スイッチング素子をオンオフさせる分析用の駆動を行い、分析用の駆動を行ったときの前記出力電圧の変化を示す出力電圧時系列データに基づいて前記出力フィルタの周波数特性を分析し、その分析結果に基づいてフィードバックループの前記出力フィルタ以外の部分の制御応答特性を決定し、前記フィルタ特性分析期間が終了すると、決定した前記制御応答特性に基づいて、通常動作用の駆動を行うスイッチング電源装置の制御方法である。
前記出力フィルタの周波数特性のモデルである複数のモデル周波数特性と、各々に対応する複数の制御応答特性とがあらかじめ設定され、分析用の駆動を行ったときの前記出力電圧時系列データが前記複数のモデル周波数特性の中のどれに該当するかを特定し、前記フィルタ特性分析期間が終了すると、特定された前記制御応答特性に基づいて通常動作の駆動を行う構成が好ましい。
例えば、前記複数のモデル周波数特性は、前記フィルタ特性分析期間中に前記出力電圧に現れる電圧変動を予測したモデル電圧時系列データである。また、取得した前記出力電圧時系列データが前記複数のモデル電圧時系列データの中のどれに該当するか、最小二乗法を用いて特定する構成でもよい。
又は、前記複数のモデル周波数特性は、前記フィルタ特性分析期間中に前記出力電圧に現れる電圧振動の周波数を予測したモデル共振周波数であり、前記モデル共振周波数は、前記出力フィルタが2次フィルタであると想定されている。また、取得した前記出力電圧時系列データから前記出力フィルタの共振周波数を算出し、前記複数のモデル共振周波数の中のどれに該当するかを特定する構成でもよい。
又は、前記複数のモデル周波数特性は、前記フィルタ特性分析期間中に前記出力電圧に現れる電圧振動の周波数を予測したモデル共振周波数及び減衰係数を予測したモデル減衰係数であり、前記モデル共振周波数及びモデル減衰係数は、前記出力フィルタが2次フィルタであると想定されている。また、取得した前記出力電圧時系列データから前記出力フィルタの共振周波数及び減衰係数を算出し、前記複数のモデル共振周波数及びモデル減衰係数の中のどれに該当するかを特定する構成でもよい。
前記フィルタ特性分析期間において、前記主スイッチング素子の各スイッチング周期のオン時比率を、前記フィルタ特性分析期間の当初からスイッチングの1周期又は複数周期が経過するまでの間、前記フィルタ特性分析期間の開始直前の値に保持し、その後は、相対的に大きい値に変化させて保持することが好ましい。
又は、前記フィルタ特性分析期間において、前記主スイッチング素子の各スイッチング周期のオン時比率を、前記フィルタ特性分析期間の当初からスイッチングの1周期又は複数周期が経過するまでの間、前記フィルタ特性分析期間の開始直前の値に保持し、次の1周期又は複数周期が経過するまでの間、相対的に大きい値に変化させて保持し、その後は、前記フィルタ特性分析期間の開始直前の値に変化させて保持することが好ましい。
さらに、前記フィルタ特性分析期間は、入力が投入されて出力電圧が上昇する出力立ち上り期間内に設けてもよい。
本発明のスイッチング電源装置及びその制御方法によれば、外部コンデンサを含む出力フィルタの周波数特性に合わせて装置内部の制御応答特性が自動的に最適化されるので、動的負荷変動を小さくするため負荷端に大容量の外部コンデンサが接続された場合でも、出力電圧の収束時間が長くなるという弊害を防止することができる。特に、特許文献1に開示された技術のように専門的な知識を有さない使用者の判断に頼るのではなく、自動的に調節されるので、高い信頼性、安全性を確保することができる。
また、例えば、定期的に、又は入力を投入するとき、又は通電中の適宜のタイミング等に、出力フィルタの周波数特性をチェックして制御応答特性を見直すようにすれば、外部コンデンサの容量が変動した場合でも、常に最適な制御応答特性を得ることができる。
本発明のスイッチング電源装置の第一実施形態を示す回路図である。 第一実施形態のスイッチング電源装置の制御応答特性選択テーブルを説明する図である。 第一実施形態のスイッチング電源装置の動作を示すタイムチャートである。 制御応答特性選択テーブルの変形例を説明する図である。 制御応答特性選択テーブルの他の変形例を説明する図である。 本発明のスイッチング電源装置の第二実施形態を示す回路図である。 第二実施形態のスイッチング電源装置の動作を示すタイムチャートである。 分析用駆動パルスの例を示す図(a),(b)である。 従来のスイッチング電源装置を示す回路図である。 従来のスイッチング電源装置の動的負荷変動を説明する動作波形(a)、一巡の制御応答特性(b)である。
以下、本発明のスイッチング電源装置及び制御方法の第一実施形態について、図1〜図3に基づいて説明する。ここで、従来のスイッチング電源装置18と同様の構成は、同一の符号を付して説明を省略する。第一実施形態のスイッチング電源装置32は、主スイッチング素子10のオンオフによって発生する断続電圧を出力フィルタ12で平滑し、直流の出力電圧Voを生成する電力変換回路14と、主スイッチング素子10のオン時間及びオフ時間を決定し、駆動パルスVgによって主スイッチング素子10を駆動する制御回路34を備えている。すなわち、上記のスイッチング電源装置18と異なる点は、制御回路16に代えて制御回路34が設けられている点である。
制御回路34は、駆動パルス出力回路36、制御応答特性選択テーブル38、フィルタ特性分析手段40、及び制御応答特性決定手段42で構成されている。
駆動パルス出力回路36は、通常動作中に、Sen端子を通じて出力電圧Voを観測し、これに対応した出力電圧値Vo1を取得してパルス幅変調を行い、出力電圧値Vo1が所定の目標値近づくように主スイッチング素子10をオンオフさせるための通常動作用駆動パルスVg(T)を生成して出力する、という機能を備えている。この機能は、上記の制御回路16の機能と同様である。
さらに駆動パルス出力回路36は、入力が投入されて出力電圧Voが上昇する途中にフィルタ特性分析期間T12を設け、期間T12中に、出力電圧Voに出力フィルタ12の周波数特性に起因する電圧変動が現れるように主スイッチング素子10をオンオフさせるための分析用駆動パルスVg(B)を生成して出力する、という機能も備えている。分析用駆動パルスVg(B)は、フィルタ特性分析期間T12の当初から一定の期間(スイッチングの1周期又は複数周期の間)が経過するまでの間、フィルタ特性分析期間T12の開始直前のオン時比率Don1を保持し、その後は大きい値(Don1+ΔDon)に変化させて保持する。オン時比率Donをこのように変化させることによって、出力フィルタ12の周波数特性に起因する電圧振動が出力電圧Voに重畳する。この電圧振動の周波数は、出力フィルタ12の共振周波数1/√(LC)によって定まり、電圧振動の減衰の速さは、出力フィルタ12の減衰係数ζによって定まる。詳しくは後の動作説明の中で述べる。
制御応答特性選択テーブル38には、図2に示すように、出力フィルタ12の周波数特性を予測した複数のモデル周波数特性と同数の制御応答特性とが対応付けて格納されている。モデル周波数特性は、ここではフィルタ特性分析期間T12に出力電圧Voに現れる電圧変動を予測したモデル電圧時系列データである。例えば、タイプaは、外部コンデンサ30の容量が小さい(又は接続されていない)場合が想定され、電圧振動の周波数が比較的高いω1である。タイプbは、外部コンデンサ30の容量がやや大きい場合が想定され、電圧振動の周波数がω1よりも低いω2である。タイプcは、外部コンデンサ30の容量がタイプbと同等で、内部の直列抵抗がやや大きい場合が想定されており、電圧振動の周波数はタイプbと同じω2であるが、比較的短い時間で振動が減衰している。タイプdは、外部コンデンサ30の容量がタイプbよりも大きい場合が想定されており、電圧振動の周波数がω2よりも低いω3である。モデル周波数特性(タイプa〜d)は、出力フィルタ12の周波数特性をモデル電圧時系列データという形式で表わしたものであり、図示しない出力フィルタ12のモデル制御応答特性に相当するものである。
制御応答特性選択テーブル38の制御応答特性は、フィードバックループの出力フィルタ12以外の部分の制御応答特性を規定するもので、ここではゲイン特性(G-ω特性)及び位相特性(θ-ω特性)を規定している。制御応答特性のタイプAは、モデル周波数特性のタイプaに対応するもので、ゲインGは、周波数ωが低いときに右肩下がりに低下し、ω1を超えると一旦上昇し、その後右肩下がりに低下している。位相θは、周波数ωが低いときに一定で、ω1に近づくと一旦正方向に変化し、その後もとに戻っている。タイプBは、モデル周波数特性のタイプbに対応するものであり、タイプAとの違いは、ゲインG及び位相θに変化が現れる周波数がω2(≠ω1)となっている点である。タイプCは、モデル周波数特性のタイプcに対応するものであり、タイプBと比較すると、ゲインG及び位相θに変化が現れる周波数がω2で同様であるが、異なる点は、周波数がω2を超えたときにゲインGが上昇する度合いが小さい点と、周波数がω2に近づいたときに位相θが変化する度合いが小さい点である。制御応答特性のタイプDは、モデル周波数特性のタイプdに対応するもので、タイプA,Bとの違いは、ゲインG及び位相θに変化が現れる周波数がω3(≠ω1,ω2)となっている点である。ゲイン特性及び位相特性は、ωをパラメータとする関数式等で規定することができる。
上記のように、モデル周波数特性(タイプa〜d)は、出力フィルタ12の制御応答特性に相当するものである。また、制御応答特性(タイプA〜D)は、出力フィルタ12以外の部分の制御応答特性である。したがって、タイプAの制御応答特性は、タイプaから特定される制御応答特性と合成することによって、最適な一巡の制御応答特性が得られるように定められている。タイプbとタイプBの関係、タイプcとタイプCの関係、タイプdとタイプDの関係についても同様である。
フィルタ特性分析手段40は、分析用駆動パルスVg(B)が出力されたときの出力電圧Voに発生する電圧変動(出力電圧値Vo1の変化)を示す出力電圧時系列データVo2を取得し、取得した出力電圧時系列データVo2に基づいて出力フィルタ12の周波数特性を分析する。具体的には、制御応答特性選択テーブル38を参照し、取得した出力電圧時系列データVo2がモデル電圧時系列データ(タイプa〜d)の中のどれに該当するかを特定する。例えば、最小二乗法による分析が好適であり、出力電圧時系列データと各モデル電圧時系列データとの差をそれぞれ時間積分し、積分値が最も小さくなったものを、該当のモデル電圧時系列データである、と判断する。
制御応答特性決定手段42は、フィルタ特性分析手段40の分析結果に基づいて、フィードバックループの出力フィルタ12以外の部分の制御応答特性を決定する。具体的には、制御応答特性選択テーブル38を参照し、フィルタ特性分析手段40が特定したモデル周波数特性(モデル電圧時系列データ)に対応づけられた制御応答特性を、次に通常動作を行う際の制御応答特性として抽出する。例えば、フィルタ特性分析手段40が特定したモデル周波数特性がタイプaの場合、次の制御応答特性としてタイプAを抽出する。
駆動パルス出力回路36は、フィルタ特性分析期間T12が終了すると、制御応答特性決定手段42が抽出した制御応答特性(例えば、タイプA)に基づいて、通常動作用駆動パルスVg(T)を生成して出力する。
次に、スイッチング電源装置32の動作を、図3に基づいて説明する。図3は、スイッチング電源装置32に入力を投入し、出力電圧Voが上昇して目標値Vorに達するまでの出力電圧Voの変化と、駆動パルス出力回路36が出力する駆動パルスのオン時比率Donの変化を表わしている。
入力投入した後の期間T11は、ソフトスタート用駆動パルスVg(S)によるソフトスタート制御が行われる。ソフトスタート用駆動パルスVg(S)は、オン時比率Donがゼロから徐々に大きくなる駆動パルスであり、出力電圧Voが所定の傾きで右肩上がりに上昇する。このソフトスタート制御によれば、出力フィルタ12の周波数特性に違いがあったとしても、出力電圧Voの上昇速度を一律にすることができ、出力電圧Voの立ち上がり時間を一定にできるという利点がある。ソフトスタート制御が必要ない場合、デフォルト設定された所定の通常動作用駆動パルスVg(T)を用いても構わない。期間T11は、出力電圧Voが目標値Vorに近づき、オン時比率DonがDon1に達した時点で終了する。
期間T12はフィルタ特性分析期間である。駆動パルスは分析用駆動パルスVg(B)に切り替わり、オン時比率Donを一定の期間(スイッチングの1周期又は複数周期の間)Don1に保持し、その後は大きい値(Don1+ΔDon)に変化させて保持する。オン時比率Donをこのようにステップ状に変化させると、出力電圧Voに電圧振動が発生する。電圧振動の周波数は、出力フィルタ12の共振周波数1/√(LC)によって定まり、電圧振動の減衰の速さは、出力フィルタ12の減衰係数ζによって定まる。
期間T12の間、フィルタ特性分析手段40は、出力電圧時系列データVo2を取得し、制御応答特性選択テーブル38の中のどのモデル電圧時系列データに該当するかを分析し、例えば「該当するのはタイプaである」と判断する。すると、制御応答特性決定手段42は、「次の期間T13の制御応答特性は、タイプaに対応するタイプAにする」と決定し、制御応答特性選択テーブル38からタイプAの制御応答特性の情報を抽出する。
期間T13は、通常動作を行う期間である。通常動作用駆動パルスVg(T)は、期間T12に制御応答特性決定手段42が決定した制御応答特性(タイプA)に基づいて生成される。期間T13が開始した時点で出力電圧Voが目標値Vorより低いので、駆動パルス出力回路36は、オン時比率Donを大きくして出力電圧Voの上昇を促進させ、出力電圧Voが目標値Vorに達するとオン時比率Donをやや小さくして一定に保持し、その後も出力電圧Voが目標値Vorと一致するようにオン時比率Donを微調整するパルス幅制御を行う。
以上説明したように、第一実施形態のスイッチング電源装置32及びその制御方法によれば、外部コンデンサ30を含む出力フィルタ12の周波数特性に合わせて装置内部の制御応答特性が自動的に最適化されるので、動的負荷変動を小さくするため負荷端に大容量の外部コンデンサが接続された場合でも、出力電圧の収束時間が長くなるという弊害を防止することができる。特に、特許文献1に開示された技術のように専門的な知識を有さない使用者の判断に頼るのではなく、自動的に調節されるので、高い信頼性、安全性を確保することができる。
また、制御回路34(制御応答特性選択テーブル38、フィルタ特性分析手段40、制御応答特性決定手段42)は、1つのデジタルプロセッサ内に集積して構成できるので、部品点数の増加による装置の大型化やコストアップの問題も発生しない。
また、入力電源の投入する毎に出力フィルタ12の周波数特性をチェックして制御応答特性を見直すことができるので、夜間と日中の環境温度の違い等により外部コンデンサ30の容量が変動しても、常に最適な制御応答特性を得ることができる。また、図3に示すように、出力電圧Voが目標値Vor付近まで上昇した時期にフィルタ特性分析期間T12を設けることによって、内部コンデンサ28及び外部コンデンサ30のバイアス特性(両端の電圧値に応じて容量が変化する特性)も考慮し、ほぼ実使用の状態で、制御応答特性を最適化することができる。
なお、制御応答特性選択テーブル38は、4つのモデル周波数特性と同数の制御応答特性が格納されているが、モデル周波数特性の数は増減することができる。外部コンデンサ30の容量は、負荷22である電子機器等の性質に合わせて適宜設定される。したがって、様々な産業分野で使用される汎用スイッチング電源装置の場合、出力フィルタ12の周波数特性の範囲を広く想定する必要があるので、多数のモデル周波数特性と制御応答特性を準備しておくことが好ましい。一方、特定の産業分野で使用されるスイッチング電源装置の場合、出力フィルタ12の周波数特性の範囲がある程度狭く想定できるので、モデル周波数特性と制御応答特性の数を減らし、制御回路34における情報処理の高速化と負担軽減を図ることができる。また、出力フィルタ12の周波数特性の範囲が狭い場合でも、多数のモデル周波数特性と制御応答特性を準備しておけば、制御応答特性をより厳密に最適化することができる。
次に、制御応答特性選択テーブルの変形例である制御応答特性選択テーブル44について説明する。上記の制御応答特性選択テーブル38の場合、モデル周波数特性がモデル電圧時系列データ(タイプa〜d)であるが、変形例の制御応答特性選択テーブル44の場合、図4に示すように、モデル周波数特性がモデル共振周波数ω及びモデル減衰係数ζ(タイプa〜タイプb)に置き換えられている。モデル周波数特性に対応する制御応答特性(タイプA〜D)は同じである。制御応答特性選択テーブル38,44のモデル周波数特性(タイプa〜d)は、いずれも出力フィルタ12の制御応答特性に相当するものであり、表現方法が異なるだけで、使用方法は同様である。
制御応答特性選択テーブル44を使用した場合、動作波形等は図3と同様であるが、フィルタ特性分析手段40の動作が少し異なる。フィルタ特性分析手段40は、フィルタ特性分析期間T12において、出力電圧時系列データVo2を取得して共振周波数ωと減衰係数ζを算出し、制御応答特性選択テーブル38の中のどのモデル周波数特性に該当するか(どのモデル共振周波数、モデル減衰係数の範囲に含まれるか)を分析し、例えば「該当するのはタイプaである」と特定する。すると、制御応答特性決定手段42は、「期間T13の制御応答特性は、タイプaに対応するタイプAにする」と決定し、制御応答特性選択テーブル38から、タイプAの制御応答特性の情報を抽出する。その他の動作は同様である。
この制御応答特性選択テーブル44を使用すると、上記の制御応答特性選択テーブル38を使用した場合に比べて、フィルタ特性分析手段40が行う処理内容(制御応答特性選択テーブル38の中のどのモデル周波数特性に該当するかを特定する処理内容)が簡単化されるので、制御回路34における情報処理の高速化と負担軽減を図ることができる。
また、他の変形例である制御応答特性選択テーブル46は、図5に示すように、モデル周波数特性がモデル共振周波数ω(タイプa〜タイプc)だけなので、フィルタ特性分析手段40が行う処理内容がより簡単化され、制御回路34における情報処理の高速化と負担軽減の効果がより大きくなる。
なお、制御応答特性選択テーブル44,46は、出力フィルタ12がインダクタ素子とコンデンサ素子とで成る2次フィルタであることが前提であり、降圧チョッパの電力変換回路14等に使用することができる。しかし、出力フィルタが2次フィルタ以外の構成(例えば、π型フィルタ等)の場合は使用できないので、図2のような制御応答特性選択テーブル38を使用するとよい。
次に、本発明のスイッチング電源装置及びその制御方法の第二実施形態について、図6、図7に基づいて説明する。ここで、上記の実施形態と同様の構成は、同一の符号を付して説明を省略する。第二実施形態のスイッチング電源装置48は、図6に示すように、上記スイッチング電源装置32と比べると、駆動パルス出力回路36に代えて駆動パルス出力回路50が設けられている点で異なり、その他は同様である。
駆動パルス出回路50は、通常動作中に、Sen端子を通じて出力電圧Voを観測し、これに対応した出力電圧値Vo1を取得してパルス幅変調を行い、出力電圧値Vo1が所定の目標値Vorに近づくように主スイッチング素子10をオンオフさせるための通常動作用駆動パルスVg(T)を生成して出力する、という機能を備えている。この機能は、上記駆動パルス出回路36の機能と同様である。
さらに駆動パルス出力回路50は、通常動作中にフィルタ特性分析期間T22を設け、期間T22中に、出力電圧Voに出力フィルタ12の周波数特性に起因する電圧変動が現れるように、主スイッチング素子10をオンオフさせるための分析用駆動パルスVg(B)を生成し出力する、という機能も備えている。すなわち、上記駆動パルス出力回路36場合、入力が投入されて出力電圧Voが上昇する途中にフィルタ特性分析期間T12を設けるのに対し、駆動パルス出力回路50場合は、通常動作中にフィルタ特性分析期間T22を設けるという違いがある。
次に、スイッチング電源装置48の動作を、図7に基づいて説明する。通常動作中の期間T21は、出力電圧Voが目標値Vorに保持されている。通常動作用駆動パルスVg(T)は、前回のフィルタ特性分析期間T22に制御応答特性決定手段42が決定した制御応答特性に基づいて生成され、オン時比率Donが一定の値Don2になっている。次のフィルタ特性分析期間T22に移行するタイミングは、あらかじめ駆動パルス出力回路50に規定しておいてもよいし(例えば、24時間ごと)、使用者が駆動パルス出力回路50に指令を出してもよい。
期間T22はフィルタ特性分析期間である。駆動パルスは分析用駆動パルスVg(B)であり、オン時比率Donを一定の期間(スイッチングの1周期又は複数周期の間)Don2に保持し、その後は大きい値(Don2+ΔDon)に変化させて保持する。オン時比率Donをこのようにステップ状に変化させると、出力電圧Voに、出力フィルタ12の周波数特性に起因する電圧振動が発生する。
期間T22の間、フィルタ特性分析手段40は、出力電圧時系列データVo2を取得し、制御応答特性選択テーブル38の中のどのモデル電圧時系列データに該当するかを分析し、例えば「該当するのはタイプaである」と特定する。すると、制御応答特性決定手段42は、「期間T23の制御応答特性は、タイプaに対応するタイプAにする」と決定し、制御応答特性選択テーブル38からタイプAの制御応答特性の情報を抽出する。期間T22における一連の動作は、図3に示す期間T12の場合と同様である。
期間T23は、通常動作を行う期間である。通常動作用駆動パルスVg(T)は、期間T22に制御応答特性決定手段42が決定した制御応答特性(タイプA)に基づいて生成され、オン時比率Donは期間T21と同様のDon2に戻る。期間T22に特定した出力フィルタ12のモデル周波数特性が、期間T21の前に特定したモデル周波数特性と異なっている場合は(例えば、外部コンデンサ30の容量が経時的に変化した場合など)、制御応答特性が最適なものに変更されることになる。
以上説明したように、第二実施形態のスイッチング電源装置48及びその制御方法によれば、上記スイッチング電源装置32とほぼ同様の作用効果を得ることができる。特に、長期間(例えば1〜10年)入力が遮断されず連続通電される場合、適宜のタイミングでフィルタ特性分析期間T22を設けることによって、外部コンデンサ30を含むスイッチング電源装置48の制御応答特性のメンテナンスを行うことができる。
なお、この発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、電力変換回路は、主スイッチング素子のオンオフによって発生する断続電圧を出力フィルタで平滑し、直流の出力電圧を生成する構成であればよいので、降圧チョッパ、昇圧チョッパ及び昇降圧チョッパ等の非絶縁型の回路でもよいし、シングルエンディッドフォワード、フライバック及びブリッジ等の絶縁型の回路でもよい。また、外部接続端子であるセンシング端子(Sen端子)は、負荷に近い位置の出力電圧Voを観測する場合に有効であるが、内部コンデンサに近い位置の情報でも良い場合は、省略することができる。
また、上記実施形態では、出力フィルタ12の周波数特性を予測した複数のモデル周波数特性及び対応する複数の制御応答特性が制御応答特性選択テーブル38,44,46に設定され、フィルタ特性分析手段40と制御応答特性決定手段42が制御応答特性選択テーブル38,44,46を参照して所定の処理を行う旨を説明したが、制御応答特性選択テーブルを設けない構成も考えられる。例えば、フィルタ特性分析手段が、分析用駆動パルスVg(B)が出力されたときの出力電圧時系列データを取得し、取得した出力電圧時系列データに基づいて前記出力フィルタの周波数特性を数値化する分析を行い、制御応答特性決定手段が、フィルタ特性分析手段の分析結果である数値に基づいて所定の演算処理を行い、最適な制御応答特性を算出する、という構成が考えられる。
フィルタ特性分析期間に出力電圧Voに現れる電圧振動の大きさは、負荷が誤動作しない範囲に小さく抑える必要がある。上記実施形態では、図8(a)に示すように、分析用駆動パルスVg(B)のオン時比率Donをステップ状に変化(+ΔDon)させているので、ΔDonの大きさによって、出力電圧Voに現れる電圧変動の大きさを調節することができる。例えば、図8(b)に示すように、オン時比率Donを短い期間(1周期又は複数周期)だけ変化(+ΔDon)させ、その後はもとのオン時比率Donに戻すようにすれば、電圧変動の大きさの調節がさらに容易になる。その他、分析用駆動パルスVg(B)は、出力電圧Voに出力フィルタの周波数特性を推定するための電圧変化を生じさせることができれば、図8(a),(b)以外のやり方でオン時比率Donを変化させてもよい。なお、オン時比率Donは、スイッチング動作の1周期の中のオン時間の比率のことであり、上記実施形態では、1周期の長さを一定に保持するという形でオン時比率Donを変化させているが、例えば、オン時間(又はオフ時間)を一定に保持してオフ時間(又はオン時間)を変化させるという形でオン時比率Donを変化させてもよい。
10 主スイッチング素子
12 出力フィルタ
14 電力変換回路
24 整流素子
26 内部インダクタ
28 内部コンデンサ
30 外部コンデンサ
32,48 スイッチング電源装置
34 制御回路
36,50 駆動パルス出力回路
38,44,46 制御応答特性選択テーブル
40 フィルタ特性分析手段
42 制御応答特性決定手段
Don オン時比率
Vg(B) 分析用駆動パルス
Vg(T) 通常動作用駆動パルス
Vg(S) ソストスタート用駆動パルス
Vo 出力電圧
Vo1 出力電圧値
Vo2 出力電圧時系列データ

Claims (19)

  1. 主スイッチング素子のオンオフによって発生する断続電圧を出力フィルタで平滑し、直流の出力電圧を生成する電力変換回路と、前記主スイッチング素子のオン時間及びオフ時間を決定し、駆動パルスを出力して前記主スイッチング素子を駆動する制御回路とを備えたスイッチング電源装置において、
    前記制御回路は、
    通常動作中に、前記出力電圧の値を検出して、前記出力電圧値が所定の目標値に近づくように前記主スイッチング素子をオンオフさせるための通常動作用駆動パルスを生成して出力し、入力投入後の所定の期間であるフィルタ特性分析期間中に、前記出力電圧に前記出力フィルタの周波数特性に起因する電圧変動が現れるように前記主スイッチング素子をオンオフさせるための分析用駆動パルスを生成して出力する駆動パルス出力回路と、
    前記分析用駆動パルスが出力されたときの前記出力電圧の変化を示す出力電圧時系列データを取得し、取得した出力電圧時系列データに基づいて前記出力フィルタの周波数特性を分析するフィルタ特性分析手段と、
    前記フィルタ特性分析手段の分析結果に基づいて、フィードバックループの前記出力フィルタ以外の部分の制御応答特性を決定する制御応答特性決定手段とを備え、
    前記駆動パルス出力回路は、前記フィルタ特性分析期間が終了すると、前記制御応答特性決定手段が決定した制御応答特性に基づいて、前記通常動作用駆動パルスを生成して出力することを特徴とするスイッチング電源装置。
  2. 前記制御回路には、前記出力フィルタの周波数特性を予測した複数のモデル周波数特性と、複数の制御応答特性とが対応付けて格納されている制御応答特性選択テーブルが設けられ、
    前記フィルタ特性分析手段は、制御応答特性選択テーブルを参照し、取得した前記出力電圧時系列データが前記複数のモデル周波数特性の中のどれに該当するかを特定し、
    前記制御応答特性決定手段は、制御応答特性選択テーブルを参照し、前記フィルタ特性分析手段が特定したモデル周波数特性に対応づけられた前記制御応答特性を、次に通常動作を行う際の制御応答特性として抽出し、
    前記駆動パルス出力回路は、前記フィルタ特性分析期間が終了すると、前記制御応答特性決定手段が抽出した制御応答特性に基づいて、前記通常動作用駆動パルスを生成して出力する請求項1記載のスイッチング電源装置。
  3. 前記制御応答特性選択テーブルに格納された前記複数のモデル周波数特性は、前記フィルタ特性分析期間中に前記出力電圧に現れる電圧変動を予測したモデル電圧時系列データである請求項2記載のスイッチング電源装置。
  4. 前記フィルタ特性分析手段は、取得した前記出力電圧時系列データが前記複数のモデル電圧時系列データの中のどれに該当するかを、最小二乗法を用いて特定する請求項3記載のスイッチング電源装置。
  5. 前記制御応答特性選択テーブルに格納された前記複数のモデル周波数特性は、前記フィルタ特性分析期間中に前記出力電圧に現れる電圧振動の周波数を予測したモデル共振周波数であり、前記モデル共振周波数は、前記出力フィルタが2次フィルタであると想定されている請求項2記載のスイッチング電源装置。
  6. 前記フィルタ特性分析手段は、取得した前記出力電圧時系列データから前記出力フィルタの共振周波数を算出し、前記複数のモデル共振周波数の中のどれに該当するかを特定する請求項5記載のスイッチング電源装置。
  7. 前記制御応答特性選択テーブルに格納された前記複数のモデル周波数特性は、前記フィルタ特性分析期間中に前記出力電圧に現れる電圧振動の周波数を予測したモデル共振周波数及び減衰係数を予測したモデル減衰係数であり、前記モデル共振周波数及びモデル減衰係数は、前記出力フィルタが2次フィルタであると想定されている請求項2記載のスイッチング電源装置。
  8. 前記フィルタ特性分析手段は、取得した前記出力電圧時系列データから前記出力フィルタの共振周波数及び減衰係数を算出し、前記複数のモデル共振周波数及びモデル減衰係数の中のどれに該当するかを特定する請求項7記載のスイッチング電源装置。
  9. 主スイッチング素子のオンオフによって発生する断続電圧を出力フィルタで平滑し、直流の出力電圧を生成する構成を備え、通常動作中は、前記出力電圧の値を検出して、前記出力電圧値が所定の目標値に近づくように前記主スイッチング素子をオンオフさせる通常動作用の駆動を行うスイッチング電源装置の制御方法において、
    入力投入後の所定の期間であるフィルタ特性分析期間中に、前記出力電圧に前記出力フィルタの周波数特性に起因する電圧変動が現れるように主スイッチング素子をオンオフさせる分析用の駆動を行い、分析用の駆動を行ったときの前記出力電圧の変化を示す出力電圧時系列データに基づいて前記出力フィルタの周波数特性を分析し、その分析結果に基づいてフィードバックループの前記出力フィルタ以外の部分の制御応答特性を決定し、前記フィルタ特性分析期間が終了すると、決定した前記制御応答特性に基づいて、通常動作用の駆動を行うことを特徴とするスイッチング電源装置の制御方法。
  10. 前記出力フィルタの周波数特性のモデルである複数のモデル周波数特性と、各々に対応する複数の制御応答特性とがあらかじめ設定され、
    分析用の駆動を行ったときの前記出力電圧時系列データが前記複数のモデル周波数特性の中のどれに該当するかを特定し、前記フィルタ特性分析期間が終了すると、特定された前記制御応答特性に基づいて通常動作の駆動を行う請求項9記載のするスイッチング電源装置の制御方法。
  11. 前記複数のモデル周波数特性は、前記フィルタ特性分析期間中に前記出力電圧に現れる電圧変動を予測したモデル電圧時系列データである請求項10記載のスイッチング電源装置の制御方法。
  12. 取得した前記出力電圧時系列データが前記複数のモデル電圧時系列データの中のどれに該当するか、最小二乗法を用いて特定する請求項11記載のスイッチング電源装置の制御方法。
  13. 前記複数のモデル周波数特性は、前記フィルタ特性分析期間中に前記出力電圧に現れる電圧振動の周波数を予測したモデル共振周波数であり、前記モデル共振周波数は、前記出力フィルタが2次フィルタであると想定されている請求項10記載のスイッチング電源装置の制御方法。
  14. 取得した前記出力電圧時系列データから前記出力フィルタの共振周波数を算出し、前記複数のモデル共振周波数の中のどれに該当するかを特定する請求項13記載のスイッチング電源装置の制御方法。
  15. 前記複数のモデル周波数特性は、前記フィルタ特性分析期間中に前記出力電圧に現れる電圧振動の周波数を予測したモデル共振周波数及び減衰係数を予測したモデル減衰係数であり、前記モデル共振周波数及びモデル減衰係数は、前記出力フィルタが2次フィルタであると想定されている請求項10記載のスイッチング電源装置の制御方法。
  16. 取得した前記出力電圧時系列データから前記出力フィルタの共振周波数及び減衰係数を算出し、前記複数のモデル共振周波数及びモデル減衰係数の中のどれに該当するかを特定する請求項15記載のスイッチング電源装置の制御方法。
  17. 前記フィルタ特性分析期間において、前記主スイッチング素子の各スイッチング周期のオン時比率を、前記フィルタ特性分析期間の当初からスイッチングの1周期又は複数周期が経過するまでの間、前記フィルタ特性分析期間の開始直前の値に保持し、その後は、相対的に大きい値に変化させて保持する請求項9乃至16の何れか記載のスイッチング電源装置の制御方法。
  18. 前記フィルタ特性分析期間において、前記主スイッチング素子の各スイッチング周期のオン時比率を、前記フィルタ特性分析期間の当初からスイッチングの1周期又は複数周期が経過するまでの間、前記フィルタ特性分析期間の開始直前の値に保持し、次の1周期又は複数周期が経過するまでの間、相対的に大きい値に変化させて保持し、その後は、前記フィルタ特性分析期間の開始直前の値に変化させて保持する請求項9乃至16の何れか記載のスイッチング電源装置の制御方法。
  19. 前記フィルタ特性分析期間は、入力が投入されて出力電圧が上昇する出力立ち上り期間内に設けられている請求項9乃至18の何れか記載のスイッチング電源装置の制御方法。
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