JP4931530B2 - 電力コンバータ - Google Patents

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Description

本発明は、インダクタベースのスイッチング電源に用いられるものを含めた電力コンバータに関する。
電力コンバータは一般に、指定された負荷の条件を満たすように、生の入力電力を制御されたすなわち安定化された電圧および/または電流に変換するために用いられる。簡単に言えば、ソースと負荷を互いに適合させるため、そのままでは適合しないソースと負荷の間に、電力コンバータを置くことができる。低損失の構成部品(コンデンサ、インダクタ、および変圧器など)、並びに2つの状態(すなわち、オンおよびオフ)の間を切換可能なスイッチを使用することにより、スイッチング電力コンバータは、高効率であるという利点を提供する。通常、スイッチング電力コンバータは、出力電圧および/またはインダクタ電流などの変数を監視し、これらの測定値をスイッチングプロセスのデューティサイクルを制御するのに用いることによって、安定化がなされる。
スイッチング電力コンバータの一般的な制御モードには、電圧モード制御と電流モード制御が含まれる。これらの制御モードは共に出力電圧信号を使用し、電流モードはさらにインダクタ電流の監視を利用する。電圧モード制御は一つの制御ループを使用する。そのループ中においては、パルス幅変調器がデューティサイクルを調整するために、出力電圧誤差信号を(入力電圧に比例し得るとはいえ一定のスロープを持っている)固定のランプと比較する。電圧モード制御は、ノイズ感受性が抑えられており、広範囲のパルス幅変調デューティサイクル比が可能になる。しかしながら、大きな動的な負荷に対して応答が遅くなる恐れがある。また二次(LRCすなわちインダクタ−抵抗−コンデンサ)の出力フィルタ特性を持つ。それにより180°の位相遅れに繋がってしまう。
電流モード制御は、高速な内側制御ループと外側電圧制御ループの2つの制御ループを使用することにより、単純な電圧モードコントローラに固有の遅い応答性を改善する。内側制御ループは、インダクタ電流を連続的に監視するために電流検出抵抗を用い、スイッチングサイクルごとにインダクタ電流(たとえばピーク電流)を設定する。電流モード制御を用いるスイッチング電源の電流は、ピーク電流値と最小電流値の間で切り換えられる。図1は、従来の電流モードコントローラの制御ブロック図を示す(例えば、特許文献1参照。)。電流制御ループ12は、要求信号(demand signal)および安定化された電流を発生させるための電圧を用いるコンダクタンスモード電力コンバータ10の中に含まれている。外側電圧制御ループ20は、内側ループ12に対する要求信号として働く出力25を出力することで、電圧安定化の機能をもたらす。この出力25によって、内側ループ12がスイッチ14を流れるインダクタ電流を安定化するレベルを定義する。外側ループ20は、補償要素21およびフィルタ要素22を含むことができる。電圧モード制御に対する電流モード制御の主な利点は、出力フィルタからインダクタを取り除くことができ、それによって出力フィルタを二次系(LCR)から一次系(RC、すなわち抵抗−コンデンサ)に単純化できるところにある。一次応答特性は90°の位相マージンを持っており、誤差増幅器および付随する電力用電子回路の補償回路網の設計が簡単になるので望ましい。
米国特許第5903447号明細書
しかしながら、2つの基本的な制限が、電流モード制御が広く採用されるにあたっての障害となっていた。第1に、従来の電流モード制御では、各充電サイクルを終わらせるために、インダクタ電流を監視し(すなわち電流検出抵抗を用いて)、閾値と比較する必要がある。この要件は、監視信号の高い信号対雑音比を達成することと、測定値を得るために必要な電力損失を最小限に抑えることとの間で、難しいトレードオフを設計者に課す。抵抗値の大きい電流検出抵抗を用いると、高い信号対雑音比を達成するには有利であるが、電力損失が容認できないほど大きくなる。一方、抵抗値の小さい電流検出抵抗を用いると効率的な動作が可能になるが、信号対雑音比が犠牲になる。第2に、従来の電流モード制御は、50%のデューティサイクルという制限条件によって限定され、デューティサイクルが50%より大きい場合はサブハーモニック(sub−harmonic)発振を引き起こし、これにより回路の不安定性を生じてしまう。このような不安定性は、スロープ補償(slope correction)と呼ばれる技術によって固定スロープランプ信号を用いることにより軽減することができる。この技法では、デューティサイクルが50%より大きい場合は、電流モード制御が電圧モード動作へ移行する。しかし、スロープ補償を用いると、スロープ補償で用いられる固定スロープランプ信号が、電圧モード制御に固有の二次のLCR出力フィルタ特性を生み出すので、一次出力フィルタ特性の利点が失われてしまう。
したがって、この技術分野においては引き続き電力コンバータの改善が求められている。信号対雑音比が高く電力損失特性が小さい電力コンバータを提供することが望まれている。また50%より大きいデューティサイクルで動作でき、しかも安定動作のためのスロープ補償を必要とすることなしに安定な電力コンバータを提供することが望ましい。
本発明は、「推定式コンダクタンスモード」または「ECM(extrapolative conductance mode)」と呼ばれる新規な形の制御を用いた電力コンバータ(ECM電力コンバータ)に関する。ECM電力コンバータは、従来の電流モード電力コンバータの内側ループを実装したコンダクタンスモード電力コンバータといくらかの類似性を持っているが、いくつかの決定的に重要な違いがある。第1に、ECM制御では、連続的な電流監視が不要になる。その代わりに、電流は周期的(好ましくは、各充電サイクルの初めに)にサンプリングされ記憶されるだけである。第2に、ECM制御ではサンプリングされた電流を用いて充電パルス期間を推定し(extrapolate)、この期間は、所望の(たとえばピーク)電流とこの電流監視サンプルとの差に比例して設定される。充電パルス期間を推定するのは、指定された条件に達したことで充電期間を終わらせる従来の方法とは異なっている。第3に、50%以上のデューティサイクルで動作することが望ましい応用例を対象とする好ましい実施形態においては、固定スロープランプ信号(すなわちスロープ補償)を使用せずに、電流モード制御に固有の50%以下のデューティサイクルという制限条件が克服される。固定スロープランプを使用する代わりに、電流サンプラが(たとえば、スイッチングまたは内因性のノイズ源により)乱されたとき、コンバータの動作周波数がシフトされまたはスキューされ、周波数特性が変化する結果、サブハーモニック発振が収束すなわち消散する。このような収束は、本明細書で説明する収束促進器(convergence generator)を用いて得ることができる。この機能は極めて好ましいが、50%未満のデューティサイクルでの動作が意図されたECM電力コンバータからは省くこともできる。上述の特徴を持つECM制御を用いることにより、50%以下のデューティサイクルという制限条件なしで、また許容可能な低い電力損失レベルを実現するために電流監視の信号対雑音比が損なわれることもなく、一次出力フィルタ応答を得ることができる。
一態様においては、本発明は、入力電圧を昇圧または降圧して所望の出力電圧を生成する電力コンバータであって、前記入力電圧を、磁束エネルギー蓄積要素を介して、電荷蓄積要素に供給するスイッチ部と、前記磁束エネルギー蓄積要素に流れる電流を周期的にサンプリングし、その電流レベルを記憶する電流サンプル部と、サンプリングした電流レベルと出力電圧に比例するフィードバック電圧に基づいて、スイッチ部によるスイッチングのデューティサイクルを制御するデューティサイクル制御部とを備え、前記デューティサイクル制御部は、前記電流レベルに相当する電圧と前記出力電圧に比例するフィードバック電圧との差分電圧と、ランプ波とを比較するコンパレータを備え、前記コンパレータからの出力に基づいて、前記スイッチ部によるスイッチングのデューティサイクルを制御することを特徴とする。
磁束エネルギー蓄積要素に流れる電流を周期的にサンプリングし、その結果を基に充電期間を推定することで、安定した出力電圧を出力ノードに供給することもできる。
本発明の他の態様においては、磁束エネルギー蓄積要素に流れるピーク電流を監視することなしに安定した出力電圧を出力ノードに供給することを特徴とする。また、充電期間中に磁束エネルギー蓄積要素に流れる電流を連続的に監視することなしに安定した出力電圧を出力ノードに供給することを特徴とする。
本発明のさらに他の態様においては、前記電流レベルに相当する電圧をフィルタリングするローパスフィルタと、前記電流レベルに相当する電圧と前記ローパスフィルタからの電圧の差分電圧および基準となる基準電圧に応じて、基準となる周波数を変化させた周波数をもつ信号を生成する発振器と、前記発振器からの周期をもつ前記ランプ波を生成するランプ波生成回路とを有し、放電期間を変えることを可能にする収束促進器をさらに備え、電力コンバータが、非定常状態あるいは不安定状態にあるときは、充電期間と放電期間の和が変化し得ることを特徴とする。また、この収束促進器は、サンプリングされた前記電流レベル信号の変化分に比例する信号である前記電流レベルに相当する電圧と前記ローパスフィルタからの電圧の差分電圧を、定常状態時の前記充電期間と前記放電期間の和を表す信号である前記基準電圧に重畳することによって、非定常状態あるいは不安定状態にあるときは、充電期間と放電期間の和が変化し得ることを特徴とする。さらに、電流レベル信号の変化分は、前記電流サンプル部が(n+1)回目にサンプリングした信号と前記電流サンプル部がn回目にサンプリングした信号との差分に比例するである。また、電流レベル信号の変化分は、サンプリングされた信号とサンプリングされた信号にローパスフィルタを掛けた信号との差分に比例する信号である。
本発明のさらに他の態様においては、サンプリングされた電流レベルが増加した場合はデユーティサイクルのうちの放電期間を短くし、サンプリングされた電流レベルが減少した場合はデユーティサイクルのうちの放電期間を長くすることにより、定常状態に収束することを特徴とする。収束促進器により、50%より大きいデューティサイクルで動作し、かつ安定なままであるように適合される。
また、本発明のさらに他の態様においては、電流サンプル部は、磁束エネルギー蓄積要素に流れる電流を電圧に変換するための電流電圧変換器、サンプリング用スイッチ、ならびに電圧保持する容量素子を備えることを特徴とする。サンプリングする期間は充電期間に対して十分小さくすることで、ピーク電流閾値がXアンペア、電流検出利得がYボルト/アンペア、とした時にピーク電力損失がX×Y、平均電力損失がX×Y/N、ただしN≫1であることを特徴とする。
さらに、デューティサイクル制御部は、サンプリングされた前記電流レベルと前記磁束エネルギー蓄積要素に流れる電流の要求されるピーク電流レベルとの差分に比例した充電期間を設定することを特徴とする。また、磁束エネルギー蓄積要素に流れる電流をサンプリングするタイミングは、充電期間の最初または放電期間の最後であることを特徴とする。
本発明の他の態様、特徴、および実施形態は、以下の開示および添付の特許請求の範囲から、より完全に明らかとなるであろう。
図面において、同じ番号は同じ要素または構造を指すものとする。表示のない限り、どの図面も原寸に比例して描かれてはいない。
定義
本明細書では、「充電サイクル」および「充電モード」という言葉は、電流/電気エネルギーの流れが、電荷蓄積要素(たとえばコンデンサ)、または磁束エネルギー蓄積要素(たとえばインダクタまたは変圧器)に供給されている期間を指す。充電サイクルまたは充電モードの期間は、充電パルス期間または充電期間とも呼ばれる。
「コンダクタンスモード電力コンバータ」という言葉は、要求信号(demand signal)と安定化された電流を発生する電圧とを用いる電力コンバータを指す。
本明細書では、「電流モード」という言葉は、スイッチングサイクルごとに所望のインダクタ電流を設定する第1のループと、サイクルごとにインダクタ電流を変化させる第2のループとを使用して、負荷電流および入力電圧の変動にも関わらず安定化された電圧を出力するスイッチング電力コンバータ用の制御方法を指す。
本明細書では、「放電サイクル」および「放電モード」という言葉は、電流/電気エネルギーの流れを、電荷蓄積要素(たとえばコンデンサ)、または磁束エネルギー蓄積要素(たとえばインダクタまたは変圧器)から受け取る期間を指す。放電サイクルまたは放電モードの期間は、放電期間とも呼ばれる。
本明細書では、「デューティサイクル」という言葉は、連続電流モード動作の場合は、充電期間と、充電期間および放電期間の和との比を指す。不連続電流モード動作ではオフ期間があり、デューティサイクルは、充電期間と、充電期間および放電期間およびオフ期間の和との比、すなわち充電期間とコンバータの周期(1/F)の比に等しくなる。
本明細書では、「推定式コンダクタンスモード電力コンバータ」という言葉は、周期的(すなわち不連続な)電流サンプリングを使用し、周期的にサンプリングされた電流を用いて充電パルス期間を推定するコンダクタンスモード電力コンバータを指す。50%以上のデューティサイクルで安定に動作できるように適合された好ましいECM電力コンバータは、任意選択として、スロープ補償を使用せずにサブハーモニック発振を消散させるために、電流サンプルの擾乱に応答してコンバータの動作周波数を変化させる収束促進の能力を含む。
本明細書では、「電力コンバータ」という言葉は、指定された負荷の条件を満たすように、生の入力電力を制御されたすなわち安定化された電圧および/または電流に変換するために用いられる装置または回路を指す。
推定式コンダクタンスモード制御概論
本明細書に記載された推定式コンダクタンスモード制御は、主として電力コンバータ中で使用するためのものである。その結果得られるECM電力コンバータは、関連する電圧制御要素を用いて、または用いずに使用することができる。一応用例では、EMC電力コンバータは、レーザまたはLEDドライバ中で有用であるような電流源として使用することができる。ここで、レーザまたはLEDの出力は電圧でなく電流に比例している。他の応用例では、電圧安定化機能を提供するスイッチング電源中においてECM電力コンバータを使用することができ、その結果得られるスイッチング電源は、無数の異なるタイプの電子装置およびシステム中における使用に適している。その他の応用例では、力率補正装置または回路網中で、ECM電力コンバータを使用することができる。本明細書に記載のECM電力コンバータは、様々な電子的要素と組み合わせることができ、および/または、さらなる利点を得るために様々な電子システム中で用いることができることは当業者に理解されよう。
図2Aは、一実施形態によるECM電力コンバータ50の制御ブロック図を示す。入力電圧Vinは、電力装置52(インダクタまたは変圧器などの磁束エネルギー蓄積要素54、電流スイッチ56、並びにコンデンサなどの電荷蓄積要素58を含む)に供給され、電力装置52から安定化された出力電圧Voutが得られる。出力電圧は、電圧制御要素62および周波数補償要素64を含むサブ回路60にも供給され、サブ回路60からの出力信号Vipは、収束発生器72を含むデューティサイクル推定部(extrapolator)70に供給される。デューティサイクル推定部70はさらに電流サンプラ66から電流に相当する出力信号Vimsを受け取る。電流サンプラ66は、電力装置52から離散的にサンプリングされた電流に相当する出力信号ViLを受け取る。デューティサイクル推定部70は、電力装置52に出力信号Dを供給する。
推定式コンダクタンスモード制御の手法は、従来のコンダクタンスモード制御電力コンバータで必要とされた連続的な電流監視ではなく、離散的な電流サンプリングを用いる。サイクルごとに少なくとも1回、電流レベルがサンプリングされ、サンプルホールド回路(たとえば図2に示すような電流サンプラ66中の)に記憶され、好ましい実施形態ではサンプリングされた電流はアナログ電圧として記憶される。電流サンプリング期間は充電期間の約50%より短いことが好ましく、充電期間の約10%より短いことがより好ましい。さらに、充電期間の約2%より短いことがより好ましく、充電期間の約1%より短いことがなお好ましい。絶対時間に関しては、望ましい電流サンプリング期間は1ナノ秒から10ナノ秒まで、場合によっては20ナノ秒程度までとすることができる。サンプリング時間を短くするとインダクタ電流を検出するために高抵抗素子を使用することができるので、電流サンプルの高い信号対雑音比を得るためには、高電力レベルで単一のほぼ瞬間的な電流サンプルを抽出することが好ましい。このようなサンプルは、(インダクタ電流が、その最小値になる)各充電サイクルの初めに抽出されることが好ましいが、各放電サイクルの終わりで抽出されたサンプルも同等である。瞬間的なサンプルを用いると、サイクル当りの平均電力は無視できるものになる。インダクタ電流は連続的に監視されないので、コンバータの効率を犠牲することなしに、監視抵抗を大きくすることができる。効率の良い動作をさらに促進するため、低抵抗のスイッチを用いるのが好ましい。
従来のコンダクタンスモード電力コンバータと比較した場合、高効率(すなわち低電力損失)と、高利得/高い信号対雑音比の両方を提供できることが本発明の重要な利点である。一実施形態では、ECM電力コンバータは、ピーク電流閾値がXアンペア、電流検出利得がYボルト/アンペア、ピーク電力損失がX2×Y、平均電力損失がX2×Y/Nである。ここで、N>1である。連続的な充電電流の監視を用いる従来のコンダクタンスモード電力コンバータは、この要件を満たすことができず、充電サイクル全体にわたって電流を監視するので、N=1/Dに限定される。
電流がサンプリングされた後、記憶された電流サンプルを用いて、所望の電流(たとえばピーク電流)を得るために必要な充電期間が推定される。充電パルス期間は、所望のピーク電流と電流監視サンプルとの差に比例して設定される。充電期間の推定には、ランプ発生器を用いることが好ましい。充電パルス期間を決定するために第1の閾値を用いることができ、レギュレータの動作周波数を決定するために第2の閾値を用いることができる。所望の(たとえばピーク)要求電流(demand current)を得るのに必要な期間の充電パルスを発生させるために、充電期間の閾値を電圧ランプと比較することができ、その要求電流は電圧制御ループからの出力における電圧安定化を維持するために用いられる。インダクタ電流の変化をパルス期間に関係付ける利得の項は、信号のスケーリングおよび所与の応用例に必要な電圧制御ループ利得に基づいて決定することができる。固定、非線形、および/または区分線形スケーリングのどれを用いてもよい。充電サイクル期間が決定された後、充電サイクルが開始され、所望の電流レベルに達するために必要な特定の時点で、この充電サイクルは終了する。
外側の電圧制御ループと共に(たとえばスイッチング電源中で)使用する場合については、ECM電力コンバータのピーク電流レベルは高利得の電圧制御ループ(外側ループ)によって設定されるので、充電パルス期間の算出は、必要な電流(要求されたピーク電流から直前に抽出された電流サンプルを引いたもの)の変化と比例関係を保つだけでよい。従来のスイッチング電源中における電流は、ピーク電流値と最小電流値の間で切り換えられるので、本明細書における推定式コンダクタンスモード制御の議論は、例として、主にピーク電流に基づく制御を対象とする。しかし具体的には、推定式コンダクタンスモード制御は、ある適切な状況では、平均電流さらには最小電流を制御するためにも使用できることが企図されている。
好ましい実施形態ではスイッチングまたは内因性のノイズ源などにより電流サンプラが乱されたとき、50%以下のデューティサイクルという制限条件は、コンバータの動作周波数をスキューさせる新規な進相項(lead term)によって克服される。周波数は充電期間と放電期間の和に反比例し、収束を得るためには放電期間を変えることが好ましい。スロープ補償を用いずに動作周波数を変えることによって(たとえば放電期間を変えることにより)収束を得るように適合された回路は、「収束促進器(covergence generator)」と呼ばれる。ノイズなどの擾乱は、充電サイクルごとに、サンプリングされた電流に変化を生じさせる。デューティサイクルが50%より大きい場合、電流モード制御特性を持つ電力コンバータ中の電流は、サブハーモニック発振により、所望の値から自然に逸脱するという傾向がある。サンプリングされた電流が急激に増加した場合は常にスイッチング周波数を増加させ(すなわち放電期間を短くし)、サンプリングされた電流が急激に減少した場合は常にスイッチング周波数を減少させる(すなわち放電期間を長くする)ことにより、収束が得られる。次に続くサイクルでサンプリングされた電流がさらに逸脱するのを防ぐので、これは、減衰的(degenerative)な帰還である。デューティサイクルが50%より大きい場合、周波数特性が変化する結果、収束が得られる。さらに、周波数シフト回路の時定数は非常に小さくすることができ、たとえば1MHzで動作する電力コンバータの場合は5マイクロ秒未満とすることが好ましい。
図2B〜図2Eに、一実施形態によるECM電力コンバータ50の具体的な回路例を示す。図2Bは、電磁束エネルギー蓄積要素54、電流スイッチ56、並びに電荷蓄積要素58を含むパワー装置52、及び電流サンプラ66の具体的な回路例を示す。
本実施形態においては、電磁束エネルギー蓄積要素54であるコイル(L)にVinから電流スイッチ56のSW1を通してエネルギーを蓄積すると共にVoutに繋がる電荷蓄積要素58であるコンデンサ(C)に電流を転送する充電期間(a期間)と、Vssから電流スイッチ56のSW2を通してコイルに溜められたエネルギーをコンデンサに転送する放電期間(a’期間)、放電サイクルから充電サイクルへの切り替りのタイミングで短時間の間、電流サンプラ66の抵抗(Rref)に繋がるスイッチをオンさせ(b期間)、コイルに流れる電流に比例もしくは同等の電流を前記抵抗に流し、その両端の電圧値をコンデンサ(Csamp)にサンプリングする期間(c期間)と保持するホールド期間(d期間)を持ち、それらを周期的に繰り返すことで、前記コイルに流れる電流値を周期的にサンプリングすると共に、VINからVOUTに向かって電力をコンバートする機能を有す。
図2Cは、電圧制御要素62および周波数補償要素64を含むサブ回路60の具体的な回路例を示す。本実施形態においては、VOUTをR1、R2により抵抗分割した電圧をリファレンス電圧と比較し、差分電圧を増幅する電圧制御要素62であるオペアンプと、その出力に対して電圧制御ループの電圧安定化のための周波数補償要素64であるローパスフィルタを有す。
図2Dは、収束促進器72を含むデューティサイクル推定部70の具体的な回路例を示す。本実施形態においては、VimsとVimsにLPFを通した信号であるVfimsの差分電圧に応じて基本周波数から僅かに変化させる発振器により生成される周期を持ったランプ波と電流サンプラ66の出力であるVimsと周波数補償要素64の出力であるVipの差分電圧とを比較するコンパレータを持ち、該コンパレータ出力がRESETに入り、上記発振器によるクロックの立ち上がりパルス信号がSETに入るSRフリップフロップにより図2Bの各動作期間を決定するディジタル信号を出力する。
図2Eは、収束発生器72内に含まれる発振器76の具体的な回路例を示す。
基準電圧(Vref)に対して(Vfims−Vims)を加算した電圧を閾値とし、コンパレータの片方の入力に入れる。もう片方の入力に固定電流をコンデンサに充電することによるランプ電圧を入れる。ランプ電圧が上昇し閾値を超えるとコンパレータが反転し、一瞬スイッチ(SW1)がONする。その間に上記コンデンサ(C)に溜まった電荷を放電し、瞬時に出力電圧が0Vになる。その後再びスイッチがOFFになり充電を始める。この繰り返しによりVimsに依存した周期的なパルス信号を出力する。
図3A〜図3Bに、サブハーモニック発振のマイナスの効果および周波数スキューイングの効果を示す。図3Aは、スロープ補償のない従来の電流モード電力コンバータが、50%より大きいデューティサイクルで動作する場合の、インダクタの電流と時間の関係を示す例示的なプロットである。上昇および下降する実線81は目標電流を表し、上昇および下降する破線82はシステムに擾乱i0が加えられた場合の実際の電流を表す。上側および下側の水平破線は、それぞれ所望の最大電流および最小電流を表す。初期状態(すなわち左端で始まる)では、ノイズその他の擾乱が実際の電流を突然増加させ、それにより実際の電流が矢印で示される値i0だけ目標電流より上まわる。実際の電流が所望の最大電流(上側水平線)に達すると、放電サイクルが開始される。しかし、図3Aのインダクタは固定された周波数で動作するので、放電期間の間、実際の電流は最小電流(下側水平線)より下がり、次の充電サイクルが開始されるとき、実際の電流と目標電流の差は、矢印i1で示されるものとなる。i1はi0より大きい(すなわち実際の電流と目標電流の差は充電サイクルごとに増大してしまう)ので、このシステムは不安定である。
図3Bは、推定式コンダクタンスモード制御が50%より大きいデューティサイクルで動作し、かつ収束発生器を用いた場合のインダクタの電流と時間の関係を示す例示的なプロットである。前と同様、それぞれ、上昇および下降する実線91は目標電流を表し、上昇および下降する破線92は実際の電流を表し、上側および下側の水平破線は所望の最大電流および最小電流を表す。初期状態(すなわち左端で始まる)では、擾乱により実際の電流が、矢印i0で示される値だけ目標電流より上まわっている。図3Aのシステムとは異なり、図3Bのインダクタは可変の周波数で動作することができる。したがって各充電サイクルおよび放電サイクル中での実際の電流のスロープは、それぞれ目標電流のスロープm1およびm2とほぼ等しいが、放電期間を変える(デューティサイクルも動作周波数も変わる)と、実際の最小電流と目標最小電流の差(矢印i1で示される)が初期の電流擾乱i0よりも小さくなる。これによって、収束的すなわち安定な(i1<i0である)システム動作をもたらされる。スキュー時間tskは、(1サイクルの実際の充電期間と実際の放電期間の和)と、(1サイクルの目標充電期間と目標放電期間の和)との差に等しく、i0×(1/m1−1/m2)より大きく、i0×(1/m1+1/m2)より小さく、Dが1に近いときは1サイクルの補正に対してi0/m1に等しくなる。
以下の実施例1において、より詳細な好ましい実施形態によるDC−DCスイッチング電源中のECM電力コンバータを示す。
ECM電力コンバータには数多くの用途があり、このようなコンバータは様々な装置および関連システム中に組み込むことができる。図4を参照すると、電子システム100は、ECM電力コンバータ101を備える装置102を含む。電源106は、装置102および電力コンバータ101と電気的に連絡し、適当な付属部104が電力コンバータ101に入力信号を供給し、電力コンバータ101の出力が負荷108を駆動する。
一実施形態では、システム100は電子的システム100であり、装置102は、ECM電力コンバータ101を含む集積回路102である。集積回路102は、少なくとも2つの相互接続された半導体デバイスを持つ任意の回路でよい。
別の実施形態では、システム100はレーザシステム100であり、装置102はレーザドライバ102であり、負荷108はレーザ108を含む。ほぼ同様の実施形態では、システム100は発光ダイオード(LED)システム100であり、装置102はLEDドライバ102であり、負荷108は少なくとも1つのLED108を含む。どちらの場合でもECM電力コンバータ101は外側の電圧ループを必要とせずに電流源として動作することができる。というのは、レーザもLEDも厳密に安定化された電圧は必要でないからである。そうではなくてこのような構成要素の出力は、電流に直接に比例する。
別の実施形態では、システム100は電池充電システム100であり、装置102は電池充電レギュレータまたは装置102である。このような場合、ECM電力コンバータ101は関連する電圧制御ループを含むのが好ましい。
別の実施形態では、システム100は、そのままでは望ましくない力率を生じてしまう負荷キャパシタンスまたはインダクタンスの影響を抑制するための、力率補正システム100である。ECM電力コンバータ101を用いる装置102は、電源106から負荷108への無効電力の伝送を低減するために使用される力率補正装置102である。このような装置102では、任意選択で付属部104を設けることができ、あるいは装置102に制御信号および/または帰還信号を供給するために、付属部104をセンサ中に実装してもよい。
様々な実施形態においてECM電力コンバータは、AC−DC変換機能、またはDC−DC変換機能を提供することができる。
図5に示す別の実施形態では、電子システムまたは装置110は、ECM電力コンバータ111を組み込んだスイッチング電源112を含む。装置110は、電源116、および電源112に信号を入力するための付属部114を含み、1つまたは複数の電源112、電源116、付属部114、および負荷要素118が適当な筐体または支持要素113中またはその上に配置されることが好ましい。電源112は、付属部114からの入力信号を受け取り、ECM電力コンバータ111を用いて負荷118を駆動する出力信号を発生する。本実施形態による電子装置の例としては、電力増幅器、放送送信機、音声増幅器、パーソナルコンピュータ、ならびに移動電話や携帯情報端末などの無線通信装置が含まれる。
以下の実施例を参照しながら、本発明の利点および特徴についてさらに説明するが、この実施例は本発明の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。その特定の応用例における本発明の様々な実施形態の一例として解釈されるべきである。
ECM電力コンバータを含むDC−DCスイッチング電源のシステムモデル(モデルは関連する波形および周波数応答プロットと共に多くの回路機能を含む)を、図7〜図37に示し、様々な機能の回路動作についての対応する説明を以下に示す。この具体的な実施形態は、バック、ブースト、およびバックブースト動作用に適合されたDC−DCスイッチング電源(すなわち付随する電圧ループを含む)中で使用するためのものである。しかし、当業者であれば、本開示を利用して本明細書に開示された構造および概念を、容易に他の実施形態に拡張可能であろう。
図7〜図37は、Cadence PSPICE バージョン10.3.0 ソフトウェア(カリフォルニア州サンノゼ、Cadence Design Systems)を用いて生成されたものである。PSPICE(カリフォルニア大学バークレー校のEECS学部により開発された「Simulation Program with Integrated Circuit Emphasis」または「SPICE」プログラムの変形)は、設計者が回路および関連システムを設計し、そのような設計を実際の回路およびシステムに物理的に実装する前に、その動作をシミュレートしてその性能を推定するために用いられる市販のシミュレーションソフトウェアパッケージである。したがって、図7〜図37に示された図および様々な要素は、必ずしも実際の回路および回路要素を示すためのものではなく、システム構造を回路設計者に伝えるのに適した、回路機能の作業用モデルを提供するためのものである。当業者なら本明細書のテキストおよび添付の図を利用して容易に、開示された概念を所与の用途向けに適した、物理的回路、装置、および/またはシステムに移して実施することができるであろう。
A.電力装置
コンダクタンスモードコントローラの電力装置部(本発明によるECMコントローラ中に含まれるかどうかに関わらず)は、電圧−電流コンバータを含む。図7は、このような電力装置部150の一例を示し、図6は、図7〜図37に適用可能な関連パラメータを示す。電力装置部150は、インダクタL1 154およびそれに付随する等価直列抵抗R6 152、電圧−電流コンバータブロックH1 158、(PSPICEの)電流制限型電圧−電圧コンバータE1 156(すなわち定義された閾値を超えた電流の増加を抑える)、および5個の条件文ブロックを含む。これらの要素が組み合わさって、バックブースト電源中のスイッチをエミュレートする。このシステムモデルは、バックモード、ブーストモード、ブースト充電サイクルならびにそれに続くバック放電(または伝達)サイクルを用いたバックブースト(または「BB」)モード(Vinに近いVoに対して)において電力変換が可能である。電流−電圧コンバータブロックH1 158の出力はisenであり、インダクタ電流iLの別名である。図7のモデルは、インダクタL1 154の電流が連続的に監視されるように示してあるが、実際の実装形態では、インダクタ電流の離散的サンプリングを得るためにトランジスタなどのスイッチング構成部品が用いられる。電力装置部150のモデル中には、必須のものではない電流プローブ155が含まれる。
最初のモデル項はbucklinと呼ばれ、バックモードで動作時のインダクタの入力側である(図8参照)。bucklin項は、デューティサイクルが充電サイクルをアサートするとき(dnが論理1)、vi(別名vbat)に設定される。bucklin項は、dnが0.5V未満(論理0)のとき、0ボルトに設定される。このモデルは、スイッチング損失を含まない。所与の用途向けにスイッチが設計された後、推定インダクタ抵抗R6 152をインダクタL1 154に直列に追加することができ、あるいは実際のスイッチを組合せ論理回路と共に用いて、高位モデルを置き換えることもできる。
次の項は、すべてのモードにおけるインダクタの入力側で(lin)と呼ばれる。出力の要求値(vod)が、コンバータに供給する電圧源(vbat)に1.1を乗じた値より大きい場合、および要求されたピーク電流(ip)が0より大きい場合は、linはviに等しく設定される。これは、ブーストモード動作における、インダクタの入力側の正しい終端電圧である。ipが0より大きくなければならず、そうでないときはlinが接地されるという条件により、インダクタL1 154の放電を加速し、線路および負荷擾乱に対するシステム応答が改善される。vodがvbat×1.1以下の場合は、bucklin項がインダクタL1 154の入力側を駆動するために用いられる。バック動作モードおよびBB動作モードの場合に、これは当てはまる。
インダクタの出力側(lx)は、バック動作モードの場合、出力電圧(vo)に保持され、あるいはブースト動作モードおよびBB動作モードの場合、voとグラウンドの間で切り換えられる(図9参照)。boostlx項は、ブーストモードおよびBBモードの場合に用いられ、dnが論理ハイレベルのときは0であり、dnが論理ローレベルのときはvoに設定される。これは、ブーストモードおよびBBモードでのスイッチング動作を表している(図10参照)。
vodがvbat×0.9より小さいときは、lxはvoに設定される(バックモード構成)。vodがvbat以上のときは、boostlx項が用いられる(ブーストモードおよびBBモード)。これらの簡単な条件文および回路要素を用いて、3つの動作モードにおける電力装置部150の動作がモデル化される。vodがvbat×0.9より小さいときはバックモードが用いられ、vodがvbat×0.9より大きくvbat×1.1より小さいときはBBモードが用いられ、vodがvbat×1.1より大きい場合はブーストモードが用いられる。BBモード領域への上限および下限は、負荷特性および用いられる電力スイッチに応じて最適性能を得るために、増加または減少させることができる。これら3つの動作モードにおけるスイッチング動作により、デューティサイクル(定常状態におけるdn)がピークインダクタ電流に変換される。インダクタの値、vbatおよびvoレベル、並びに動作周波数に応じて、リップル電流が、したがってインダクタ電流が制御される。先に述べたように、電力装置モデルはまた、電圧−電圧コンバータE1 156中で実装された電流制限機能を有する。isen>ilimの場合は、E1がインダクタ電流のさらなる増加に対抗するための電圧を供給する。
B.放電スイッチ
図12を参照すると、放電スイッチサブ回路160は、(PSPICEの)数式対電流型アナログ挙動モデルによるブロックABMI2 162、boostxi項、および抵抗R4 164の組合せによってモデル化され、抵抗R4 164の抵抗値は、放電スイッチ(たとえばMOSFET)の抵抗値の推定値として使用される。boostxiは、BBおよびブーストモードで用いられる(図9参照)。ソースブロックABMI2 162は、dnが論理ハイレベル(充電サイクル)のときは0アンペアに設定され、dnが論理ローレベル(放電サイクル)のときはisenに設定される。フィルタリングされたvo要求信号(vodf)がvbat×0.9より小さい場合は、充電サイクルおよび放電サイクルの両方に対して、電流はisenに設定される(バックモード)。そうでない場合には、電流はboostxiに設定される(BBおよびブーストモード)。放電電流は、スイッチ抵抗R4 164を流れて出力端へ導かれる。電流isenのわずかな部分が、抵抗R14 173(図14に示す)を通って補償回路網161を駆動する。
放電スイッチサブ回路160に関連する、伝達電流I(ABMI2)、インダクタ電流I(L1)、および出力フィルタコンデンサ電圧V(vo)を示す波形を、図13の3個の表示枠内に示す。各表示枠は時間的にリンクしている。各波形は、バックモード(約36〜50マイクロ秒の間)、遷移モード(約50〜70マイクロ秒の間)、およびブーストモード(約75マイクロ秒から始まる)における時間部分を含む。鋸歯状波形の形から明らかなように、バックモードの間もブーストモードの間も(図13に示す3個の表示枠すべてにおいてそれぞれ左および右)、インダクタはスイッチング動作を受ける。バックモード中は、すべてのインダクタ電流が、フィルタコンデンサに伝達される。ブーストモード中は、伝達電流だけがフィルタコンデンサに供給され、これが充電サイクルの間で伝達電流が周期的に0となる理由である。遷移モード中は、スイッチング動作が一時停止され、すべてのインダクタ電流がフィルタコンデンサに供給される。ブーストモードでのみ、スイッチング動作が再開される。遷移の際に、スイッチングなしのインダクタ動作を設けることの利点は、より急速にVoutが新しい値へ遷移できることである。図13の下側表示枠は、約25マイクロ秒以内に、V(vo)が0.8ボルトから4.2ボルトへ遷移する様子を示す。このような急速な遷移は、たとえばセルラー電話の送信機/アンテナ電源において、正確にデータを伝送し電力消費を最小にするために、急速に所望のエネルギー値に到達するのに望ましい。
遷移の際のスイッチングなしのインダクタ動作を用いることにより、バックモードからブーストモードへ直接遷移する場合に得られるよりも、大幅に短い遷移時間が可能になる。遷移の際にスイッチングなしのインダクタ動作を可能にする条件文を、図24に関連して示す。
C.補償回路網
図14を参照すると、補償回路網161は、出力フィルタ(負荷抵抗R2 166、および付随する等価直列抵抗R3 167を有するコンデンサC1 168を含む)、帰還分圧器(抵抗R5 170、および抵抗R9 170を含む)、およびリード・ラグ回路(抵抗R14 173、R15 176、R4 164、およびコンデンサC7 174を含む)を含む。出力フィルタ特性は、抵抗R2 166およびコンデンサC1 168により設定される極点を有する一次特性である。それぞれ、コンデンサC7 174および抵抗R14 173に起因し、コンデンサC1 168および抵抗R3 167、R4 164に起因する、打ち消し合う第1の極および零点がある。フィルタコンデンサC1 168の等価直列抵抗R3 167と、それが、(R4 164としてモデル化された)伝達スイッチを通る伝達電流によって生じる進相帰還項に及ぼす減衰的(degenerative)な効果とによる、打ち消し合う第2の極と零点がある。これにより、フィルタコンデンサC1 168および負荷抵抗R2 166による2.8KHzの極と、コンデンサC7 174および抵抗R14 173、R15 176による零点が残る。補償回路網161により、系のユニティゲインクロスオーバ(約75KHz)付近の位相マージンが改善される。図15は、補償回路網161のゲインおよび位相特性のプロットを示す。
D.誤差増幅器
図16を参照すると、図11に示した誤差増幅器U9 180の一例の設計モデルを示す。増幅器U9 180は、(PSPICE)アナログ挙動モデルの電圧−電流コンバータブロックG1に結合された温度テーブル220、電圧源V1 224、およびPMOS要素M7 192、M8 194、M9 196、M10 198、M3 202、M4 204、およびNMOS要素M12 212、M11 214、M6 216、M5 218を含む多数の(PSPICEの)PMOSおよびNMOSトランジスタ挙動モデルを含む。2つのコンデンサC3 208、C4 207、および等価直列抵抗R11 206も設けられている。誤差増幅器U9 180のゲインおよび位相特性(すなわち開ループ周波数応答)を図17に示す。周波数応答は、約90°の位相マージンと、600KHzのユニティゲインクロスオーバを得るように設計される。誤差増幅器U9 180の位相応答は、10KHzで生じる補償回路網161における位相マージンの低下を、(少なくとも部分的に)打ち消すように設定される。位相特性とユニティゲインクロスオーバは、クリティカルである。しかし、特定の用途において高い直流ゲインが必要な場合は、より低い周波数の主極を持つ、より高いゲインの増幅器が可能である。
誤差増幅器U9 180の非反転入力端は、vod/3.5に設定される。これは、voを安定化するための要求制御をもたらす。voは、定常状態の動作ではvodに等しく設定される。誤差増幅器U9 180の出力は、電流制限(ilim)+1Vを超えないように、あるいは600mVより低くならないようにクランプされる。誤差増幅器U9 180の出力は、ピーク電流要求信号(ip)を設定するために用いられ、ipより1ボルト高い。このバイアス変化により、ip要求範囲をilimから−400mAまでの範囲とすることが可能になる。この範囲を得るために、任意にスケーリングすることができる。最も効率の良い実装は、トランジスタレベルの設計時に決定することができる。このクランプは、誤差増幅器U9 180中のミラー容量が過充電され、それによってvoが安定化された状態になる際の遅れを生じるのを防ぐために重要である。
E.電圧帰還
図11は、この実施形態によるECM電力コンバータデバイスと共に用いるための、出力フィルタコンデンサ、負荷抵抗、および電圧帰還部またはサブ回路を示す。図11は、(図16に示す誤差増幅器U9 180を含む)電圧帰還部159を、図12に示す放電スイッチサブ回路160と、図14に示す補償サブ回路161と共に示す。電圧帰還サブ回路159の出力ipを、図11の左側に示す。必要に応じて、電圧帰還部159は、誤差増幅器U9 180の周りに局部帰還を設けたアクティブ補償回路網を用いることもできる。任意選択の電圧プローブ181を、増幅器U9 180と連絡させることができる。電圧帰還サブ回路159は、誤差増幅器180に加えて、抵抗R17 184、および電流を600mAと値(ilim+1)の間の範囲に制御するために電圧を制限するリミッタブロック182を含む。
F.電流サンプラ
図18を参照すると、電流サンプラ230は、制御信号(リセットパルス)rstr、スイッチS1 232、およびホールドコンデンサC2 236を含む。スイッチS1 232の特性値(すなわちvoff、von、ron、およびroff)を図18に示す。図19に示すように信号rstrは、各充電サイクルの開始時に約20nsの間、ハイになる。この時間中、インダクタ電流はその最小値にあり、サンプリングされ、コンデンサC2 236にアナログ電圧として記憶される。(図7にも図11にも示されている)信号isenは、電流監視サンプルとして用いられる。これは、サンプリング抵抗が1オームであることを暗示しているが、これはサンプリングの期間中のみである。サンプリングによる平均電力損失は無視できるので、電圧降下がゼロのモニタ(H1)が用いられる。
電流を連続的に監視するには、1オームの電流検出抵抗では大きすぎる。しかし、このECM電力コンバータでは、瞬間的なサンプリングが用いられるので、サンプリングによる平均電力損失は、ごくわずかである。ノイズがより大きいシステムの場合は、より大きな検出抵抗(たとえば2または3オーム)を用いることができ、電流サンプル値が小さい場合にゲインを高める、ダイナミック型の検出抵抗を用いることもできる。
サンプリングされた電流値imsは、電流レベルを表す電圧を制限する、(PSPICE)電圧制限ブロック234によって、+limおよび−limに制限される。これは、正しい値を得るのに十分な間だけ、インダクタ電流を検出要素へ切り換える簡単なスイッチにより実施することができる。サンプリング期間は変えることができるが、サンプリング精度とサンプリングによるピーク電力との間のトレードオフがある。
G.充電期間の推定
図20を参照すると、充電期間の推定は、DCアナログ挙動モデルにおける数式対電流ブロックABMI3 256、コンデンサC3 258、およびランプ発生器を形成するトランジスタM3 280を用いて実施される。トランジスタM3 280は、充電期間中はオフで、放電期間の終わりにランプをリセットするために短い期間(たとえば20〜30ナノ秒)オンとなる。imsサンプルを抽出するのと同じ信号が、トランジスタM3の動作を制御する。抵抗R7 281は、トランジスタM3 280に接続される。thrp項は、(ゲインを有する)(PSPICE)電圧−電圧コンバータブロックE5 268中で用いられる数式対電圧項1−(v(ims)−v(fims))/3により発生され、電圧−電圧コンバータブロックE5 268は、接地されたコンデンサC5 264に結合された抵抗R11 266を通り、電流リミッタ262を介して入力信号を受け取る。充電期間推定部250は、さらに、(PSPICE)アナログ挙動モデルによる電圧リミッタブロック269、279、および任意選択の電圧プローブ204、261を含む。ブロック268、抵抗R11 266、コンデンサC5 264、および電流リミッタ262の組合せは、1つの比較器をシミュレートしている。tchの関数であるthrch項は、(ゲインを有する)(PSPICE)電圧−電圧変換ブロックE3 278に関連付けられ、電圧−電圧変換ブロックE3 278は、接地されたコンデンサC6 274に結合された抵抗R12 276を通り、電流リミッタ272を介して、入力信号を受け取る。電流リミッタ272、コンデンサC6 274、抵抗R12 276、およびブロック278は、もう1つの比較器をシミュレートしている。任意選択の電圧プローブ204は、thrpノードの電圧を監視するために用いられる。収束発生器251専用の部分は、図22にも示すように、さらに抵抗R13 252、およびコンデンサC8 254を含む。
図21を参照すると、第1の閾値によって充電パルス幅が決まり、第2の閾値によってランプ発生器の周期(すなわち動作周波数)が決まる。
充電期間推定の最初の段階は、必要な、電流の変更量(delta_I)の決定を含む。この実施形態においては、電流の変化量は、ピーク電流要求(ip)から最新の電流サンプル(ims)を差し引いた値である。電流サンプルimsは、充電サイクルの開始時に得ることができ、これは直前の伝達サイクルの終了時と等価である。
delta_Iが確立された後、それが充電パルス期間を算出するのに用いられる。この実施形態では、インダクタの値Lをvbatで割った値が、delta_Iに乗じられる。これは、BBモードおよびブーストモードの充電スロープ(dI/dt)の逆数である。誤差増幅器の直流ゲインが高い場合は、バック充電スロープ(L/(vo−vbat))を用いる必要はない。
delta_Iをパルス幅に関係付けるために用いられるスケーリング係数は、電圧制御ループ中に追加されるゲインと等価である。全体として制御ループに有利であれば、線形、非線形、または区分線形変換係数のどれを用いてもよい。トランジスタレベルでの実施には必要ないが、推定式電流モードの手法を分かりやすく説明するために、モデル中に充電期間(Tch)が含まれている。アナログ信号処理に、より適切なレベルにスケーリングするために、Tchには1Megが乗じられる。その結果、ランプ発生器の充電閾値(thrch)におけるスケーリングは1ボルト/μsとなる。閾値thrchは、delta_I×(L×1Meg/vbat)とすることにより直接設定することができる。2ボルト/μsのスケーリングが望ましい場合は、比例定数として2Megのスロープ項を用いてもよい。
ピーク要求電流(ip)を得るのに必要な期間の充電パルスを発生させるために、充電閾値thrchが電圧ランプと比較される。ピーク要求電流ipは、電圧制御ループの出力電圧の安定化を維持するように設定される。したがって、Tchは、ipに比例するだけでよい。電圧安定化に必要なピーク電流(インダクタ電流のip制限)は、この設計では仮想的なものであり、すなわち実装形態のどこにも現れる必要はない。システムモデル中にそれを示したのは、この概念を明確にするために過ぎない。
ランプ発生器は、(PSPICE)アナログ挙動モデルによるDC数式対電流ブロックABMI3 256、ランプコンデンサC3 258、およびトランジスタM3 280を含む。このケースでは、DC電流はスイッチング周波数(Freq)に10pを乗じた値にスケーリングされている。C3へのこの電流源は、傾きが1V/μsの電圧ランプを発生する。ランプ発生器の電圧(ramp)は、充電期間を設定するために充電期間閾値(thrch)と比較され、またレギュレータの動作周波数を設定するために周期期間閾値(thrp)と比較される。トランジスタM3 280は、各充電伝達サイクルの終了時に、コンデンサC3 258を放電させるためのスイッチとして用いられる。
H.収束発生器
(図20にも示した)収束発生器回路のモデル251を、図22に示す。収束発生器は、不安定な動作モードを減衰させる(degenerate)ために、レギュレータの動作周波数を擾乱させることにより、デューティサイクルが50%より大きい場合の不安定性を、スロープ補償を使用することなしに克服する。収束発生器251の効果を、図23に示す。この図は動作周波数の変動を示している。収束発生器251は、抵抗R13 252およびコンデンサC8 254により得られる、imsのフィルタリング済みバージョン(fims)、および動作周期閾値(thrp)を擾乱させる進み遅れ項(lead lag term)を含む。この進み遅れ項は、1−(ims−fims)/3である。定常状態(その場合ims=fims)では、動作周期閾値は1であり、これはランプ発生器のここでのスケーリング(1V/μs)では、1MHzのスイッチング周波数に相当することに留意されたい。したがって、システムの動作中心周波数は、1MHzとなる。デューティサイクルが50%より大きい場合のサブハーモニック発振による不安定性は、システム中のノイズによって誘起されるので、1/3というスケーリング係数は、具体的なシステムノイズの所与のレベルに対して最も安定な動作周波数が得られるように、調整可能とすることができる。電源の設計において、システムノイズは十分にモデル化されていないので、この項のゲインを調整するのが望ましい。任意の適切なゲインを用いることができる。
先に述べたように、imsが急激に増加した場合は常にスイッチング周波数を高くし(すなわち放電期間を短くし)、imsが急激に減少した場合は常にスイッチング周波数を低くする(すなわち放電期間を長くする)ことによって収束が得られる。こうすると、次に続くサイクルにおいてimsがそれ以上には逸脱しなくなるので、縮退的(degenerative)な帰還が構成される。
収束発生器251は、ノイズによってimsが急激に増加したときは、充電期間を短くしスイッチング周波数を高くするように動作周波数を変化させることによって、逸脱を避ける。これは、放電サイクルは同程度には増加しないことを意味する。デューティサイクルの変動は、より少ない。言い換えれば収束発生器は、デューティサイクルが50%より大きい場合の電流モード制御のマイナスの効果を縮退させる。スロープ補償を避けることができるので、出力フィルタも一次(RC)のままである。
I.遷移モード
図24を参照すると、遷移モードはvodが変化するとき、voの遷移を加速するために用いられる。フィルタリングされたvo(すなわちvof)が、その差が200mVを越えてフィルタリングされた要求信号(vodf1)より小さく、vodf1が2Vより大きい場合、tranupがアサートされる。tranupがアサートされると、ブーストモード充電サイクルがイネーブルされ、それによりインダクタL1 154(図7に示す)を充電するのに要する時間が短くなる。この機能により、レギュレータの立ち上がりのスルーレートが改善される。
フィルタリングされたvo(すなわちvof)が、フィルタリングされた要求信号より200mV大きく、vodf1が680mVより小さい場合には、trandnがアサートされる。trandnがアサートされると、バック伝達サイクルがイネーブルされる。これにより、インダクタL1 154、および出力フィルタコンデンサC1 168(図14に示す)を放電させるのに要する時間が短くなり、レギュレータの立下りのスルーレートが改善される。
J.入力テストベクトル
図25は、この実施形態の3個の入力テストベクトル回路部310、320、330を示す。電圧源V5 312を含む第1の入力テストベクトル部310は、図7に示す電力装置回路への入力供給をオンにするために用いられる信号viを発生する。電圧源V6 322を含む第2の入力テストベクトル部320は、図20に示す充電期間推定回路中において用いられるリセット信号rstを発生する。電圧源V4 334およびV7 332、抵抗R20 336、コンデンサC11 338を含む第3の入力テストベクトル部330は、図11に示す電圧帰還ループの要求信号用のパルス波形を作り出すために用いられる。
K.応答特性
図26〜図34は、システムの動作を実証するための、この実施形態によるECM電力コンバータを用いたシステムの応答特性を表す様々な波形を示す。図26は、この実施形態によるECM電力コンバータを含むDC−DCスイッチング電源のオープンループ周波数応答を表す2つのボード線図を示す。図26の上側プロットは、図7〜図25に関して説明したシステムのシステムモデル中の各要素の振幅応答を示す。図26の下側プロットは、各システム要素の、全体のシステム応答に対する寄与を示す。電圧ループのユニティゲインクロスオーバ周波数は75KHzであり、位相マージンは54°である。ゲインマージンは、20dBより大きい。
図27は、V(vo)およびV(vod)の大信号ステップ過渡応答(ローからハイ)のプロットを示す。図28は、インダクタ電流I(L1)の過渡応答のプロットを上側ウィンドウ中に、対応する電圧V(vo)の大信号ステップ過渡応答(ローからハイ)のプロットを下側ウィンドウ中に示す。図29は、電圧V(vo)およびV(vod)の大信号ステップ過渡応答(ハイからロー)のプロットを示す。図30は、電圧V(vo)の100mVステップでのステップ過渡応答のプロットを示す。図31は、上側ウィンドウ中にゲイン対周波数のボード線図を、下側ウィンドウ中に位相マージン対周波数のボード線図を示す。図32〜図34は、この実施形態によるECM電力コンバータを含むDC−DCスイッチング電源の、それぞれバックブーストモード出力リップル、ブーストモード出力リップル、およびバックモード出力リップルを示す。
L.収束発生器の実例
図35は、DC−DCスイッチング電源の動作を実例で示すために、異なる条件文およびパラメータ値を含む収束発生器を示す。すなわち、図22に示したものとほぼ同じであるが、動作状態の収束発生器を持つECM電力コンバータを含むDC−DCスイッチング電源、およびその動作が停止された収束発生器を持つECM電力コンバータを含む。収束発生器251Aは、抵抗R23 252A、コンデンサC20 254A、および(PSPICE)アナログ挙動モデルによる電圧リミッタブロック269Aを含む。収束発生器の動作していない場合と動作している場合の、電源の動作に対するPSPICEシミュレーション結果を、それぞれ図36および図37に示す。
図36は、ブーストモードであるが収束発生器部分の動作が停止された(すなわちデューティサイクルが50%より大きい場合に不安定な挙動を示す従来の電源を近似するため)、第2の実施形態によるECM電力コンバータを含むDC−DCスイッチング電源のPSPICEシミュレーション結果を示している。これは、いくつかのパラメータに対する時間依存プロットまたは波形を含む。上側ウィンドウはデューティサイクル(V(thrch)×V(ramp)/V(rampc))と周期(V(thrp))の両方を示し、中央ウィンドウはスイッチング周波数を示し、下側ウィンドウはインダクタ電流(i(L1))と最小インダクタ電流サンプル(V(ims))の両方を示す。これら3つのウィンドウはすべて、時間的にリンクしている。144マイクロ秒の時点で擾乱が導入され、それによって最小インダクタ電流サンプルV(ims)の発振が引き起こされる。(中央ウィンドウに示されるように)動作周波数が一定のとき、インダクタ電流が大きくスイングし、システムは144マイクロ秒より前の望ましい動作状態に戻ることができない。
図37は、図36と同じパラメータに対する時間依存プロットまたは波形を含むPSPICEシミュレーション結果であるが、ブーストモード中の第2の実施形態による収束発生器部分が動作しているECM電力コンバータを含む、DC−DCスイッチング電源の場合を示す。中央ウィンドウに示されるように、144マイクロ秒において導入された擾乱によって、動作周波数が変化する。約3マイクロ秒以内に、144マイクロ秒より前の状態とほぼ同じ安定な動作が再開される。したがって、デューティサイクルが高い(50%より大きい)とき、収束発生器が不安定な動作に耐え得ることを実例で示している。
以上、本発明の特定の態様、特徴、および例示的な実施形態を参照しながら本発明を説明してきたが、本発明の有用性はそのように限定されるものではない。すなわち、本発明の有用性は、本発明の技術分野の当業者なら思い付くことができる、本明細書における開示に基づく他の多くの変形形態、変更形態、および代替的な形態にも及び、かつそれらを含むことを理解されたい。従って、特許請求の範囲に記載の発明は、このようなすべての変形形態、変更形態、および代替的な形態を、その趣旨および範囲内に含むものと広く解釈される
従来の電流モードコントローラの制御ブロック図である。 本発明の第1の実施形態による推定式コンダクタンスモード電力コンバータの制御ブロック図及び具体的な回路例である。 一実施形態によるECM電力コンバータの回路例を示す図である。 一実施形態によるECM電力コンバータの回路例を示す図である。 一実施形態によるECM電力コンバータの回路例を示す図である。 一実施形態によるECM電力コンバータの回路例を示す図である。 (A)は、スロープ補償のない従来の電流モード電力コンバータが、50%以上のデューティサイクルで動作する場合、サブハーモニック発振の影響により測定電流がその目標値から逸脱する様子を示す、インダクタの電流と時間の関係を示すプロット図である。(B)は、収束発生器を使用する推定式コンダクタンスモード電力コンバータがサブハーモニック発振を消散させそれにより測定電流をその目標値に収束させる周波数スキューイングの効果を示す、インダクタの電流と時間の関係を示すプロット図である。 推定式コンダクタンスモード電力コンバータを用いた、電子装置またはシステムを示す概略図である。 推定式コンダクタンスモード電力コンバータを含むスイッチング電源を用いた、電子装置またはシステムを示す概略図である。 第2の実施形態によるECM電力コンバータを含むDC−DCスイッチング電源で用いられる、7個のパラメータ例のリストを示す図である。 第2の実施形態によるECM電力コンバータを含み、電力装置が、バック、ブースト、およびバックブーストモードで電力変換機能を提供するように構成された、DC−DCスイッチング電源の電力装置部をシミュレートするための、PSPICEアナログハードウェア記述言語による回路モデルを示す図である。 バックモードで動作する図7のモデル化された電力装置部の4個のパラメータ、電流I(L1)、および電圧V(bucklin)、V(lin)、V(lx)の時間依存プロットまたは波形を含むPSPICEシミュレーション結果を示す図である。 ブーストモードで動作する図7の電力装置部の4個のパラメータ、すなわち電流I(L1)、および電圧V(boostlx)、V(lin)、V(lx)の時間依存プロットまたは波形を含むPSPICEシミュレーション結果を示す図である。 バックブーストモードで動作する図7の電力装置部の3個のパラメータ、電流I(L1)、および電圧V(lin)、V(lx)の、時間依存プロットまたは波形を含むPSPICEシミュレーション結果を示す図である。 第2の実施形態によるECM電力コンバータを含むDC−DCスイッチング電源の、出力フィルタコンデンサ、負荷抵抗、ならびに誤差増幅器、放電スイッチ、および補償サブ回路を含む電圧帰還部の、PSPICEアナログハードウェア記述言語による回路モデルを示す図である。 図11に示す電圧帰還部の放電スイッチサブ回路の、PSPICEアナログハードウェア記述言語による回路モデルを示す図である。 図12の放電スイッチサブ回路の3個のパラメータ、すなわち電流I(ABMI2)およびI(L1)、および電圧V(v0)の時間依存プロットまたは波形を含むPSPICEシミュレーション結果を示す図である。 図11に示す出力フィルタコンデンサ、負荷抵抗、および電圧帰還部からなる補償回路網サブ回路の、PSPICEアナログハードウェア記述言語による回路モデルを示す図である。 図14の補償回路網サブ回路の周波数応答を示すボード線図を含む、PSPICEシミュレーション結果を示す図である。 図11に示す誤差増幅器U9の、PSPICEアナログハードウェア記述言語による回路モデルを示す図である。 図16の誤差増幅器の周波数応答を示すボード線図である。 第2の実施形態によるECM電力コンバータを含むDC−DCスイッチング電源の電流サンプラ回路部に対する、PSPICEアナログハードウェア記述言語による回路モデルを示す図である。 上側ウィンドウが電流I(L1)および電圧V(ims)を示し、下側ウィンドウが電圧V(rstr)を示す、図18の電流サンプラ部の3個のパラメータのPSPICEシミュレーション結果を示す図である。 第2の実施形態によるECM電力コンバータを含むDC−DCスイッチング電源の充電期間推定部に対する、PSPICEアナログハードウェア記述言語による回路モデルを示す図である。 上側ウィンドウ中の電圧V(dn)、および電流I(L1)、中央ウィンドウ中の電圧V(ims)、およびV(ip)、下側ウィンドウ中の電圧V(thrch)、V(thrp)、およびV(ramp)を含めた、図20の充電期間推定部のPSPICEシミュレーション結果を示す図である。 第2の実施形態によるECM電力コンバータを含むDC−DCスイッチング電源の収束発生器に対する、PSPICEアナログハードウェア記述言語による回路モデルを示す図である。 上側ウィンドウ中の電圧V(thrp)、および下側ウィンドウ中の電圧V(vo)を含めた、図22の収束発生器の2個のパラメータの時間依存プロットまたは波形を含むPSPICEシミュレーション結果を示す図である。 第2の実施形態によるECM電力コンバータを含むDC−DCスイッチング電源の遷移モード回路部に対する、PSPICEアナログハードウェア記述言語回路モデルを示す図である。 第2の実施形態によるECM電力コンバータを含むDC−DCスイッチング電源の入力テストベクトル回路部に対する、PSPICEアナログハードウェア記述言語回路モデルを示す図である。 第2の実施形態によるECM電力コンバータを含むDC−DCスイッチング電源のオープンループ周波数応答を示す2つのボード線図を含む、PSPICEシミュレーション結果を示す図である。 第2の実施形態によるECM電力コンバータを含むDC−DCスイッチング電源における、電圧V(vo)およびV(vod)の(ローからハイ)大信号ステップ過渡応答のプロットを含む、PSPICEシミュレーション結果を示す図である。 第2の実施形態によるECM電力コンバータを含むDC−DCスイッチング電源における、上側ウィンドウ中のインダクタ電流I(L1)の過渡応答のプロット、および対応する電圧V(vo)の(ローからハイ)大信号ステップ応答のプロットを含む、PSPICEシミュレーション結果を示す図である。 第2の実施形態によるECM電力コンバータを含むDC−DCスイッチング電源における、電圧V(vo)およびV(vod)の(ハイからロー)大信号ステップ過渡応答のプロットを含む、PSPICEシミュレーション結果を示す図である。 第2の実施形態によるECM電力コンバータを含むDC−DCスイッチング電源における、電圧V(vo)の100mVステップでのステップ過渡応答のプロットを含むPSPICEシミュレーション結果を示す図である。 いずれも第2の実施形態によるECM電力コンバータを含むDC−DCスイッチング電源についての、上側ウィンドウ中にゲイン対周波数のボード線図、下側ウィンドウ中に位相マージン対周波数のボード線図を含む、PSPICEシミュレーション結果を示す図である。 第2の実施形態によるECM電力コンバータを含むDC−DCスイッチング電源のバックブーストモード出力リップルを含む、PSPICEシミュレーション結果を示す図である。 第2の実施形態によるECM電力コンバータを含むDC−DCスイッチング電源のブーストモード出力リップルを含む、PSPICEシミュレーション結果を示す図である。 第2の実施形態によるECM電力コンバータを含むDC−DCスイッチング電源のバックモード出力リップルを含む、PSPICEシミュレーション結果を示す図である。 図22に示す収束発生器と同様、異なる条件文とパラメータ値を含み図36〜図37のシミュレーション結果をもたらす、第2の実施形態によるECM電力コンバータを含むDC−DCスイッチング電源における収束発生器の少なくとも一部分に対する、PSPICEアナログハードウェア記述言語による回路モデルを示す図である。 上側ウィンドウのデューティサイクル(V(thrch)×V(ramp)/V(rampc))および周期(V(thrp))、中央ウィンドウのスイッチング周波数、下側ウィンドウのインダクタ電流(i(l1))および最小インダクタ電流サンプル(V(ims))を示し、ブーストモード中であるが収束発生器が非動作中である第2の実施形態によるECM電力コンバータを含むDC−DCスイッチング電源のPSPICEシミュレーション結果を示す図である。 ブーストモード中であるが収束発生器が動作中である、第2の実施形態によるECM電力コンバータを含むDC−DCスイッチング電源についてのPSPICEシミュレーション結果を示す図である。
符号の説明
1 電流モードコントローラ
10 コンダクタンスモード電力コンバータ
14 スイッチ
20 電圧制御ループ
21 補償
22 フィルタリング
66 電流サンプラ
70 デューティサイクル推定部
72 収束促進器
101、111 EMC電力コンバータ
106、116 電源
108、118 負荷

Claims (14)

  1. 入力電圧を昇圧または降圧して所望の出力電圧を生成する電力コンバータであって、
    前記入力電圧を、磁束エネルギー蓄積要素を介して、電荷蓄積要素に供給するスイッチ部と、
    前記磁束エネルギー蓄積要素に流れる電流を周期的にサンプリングし、その電流レベルを記憶する電流サンプル部と、
    サンプリングした前記電流レベルと前記出力電圧に比例するフィードバック電圧に基づいて、前記スイッチ部によるスイッチングのデューティサイクルを制御するデューティサイクル制御部と、を備え、
    前記デューティサイクル制御部は、前記電流レベルに相当する電圧と前記出力電圧に比例するフィードバック電圧との差分電圧と、ランプ波とを比較するコンパレータを備え、前記コンパレータからの出力に基づいて、前記スイッチ部によるスイッチングのデューティサイクルを制御することを特徴とする電力コンバータ。
  2. 前記磁束エネルギー蓄積要素に流れる電流を周期的にサンプリングし、その結果を基に充電期間を推定することによって、安定した出力電圧を出力ノードに供給することを特徴とする請求項1に記載の電力コンバータ
  3. 前記磁束エネルギー蓄積要素に流れるピーク電流を監視することなしに安定した前記出力電圧を前記出力ノードに供給することを特徴とする請求項1に記載の電力コンバータ。
  4. 前記充電期間中に前記磁束エネルギー蓄積要素に流れる電流を連続的に監視することなしに安定した前記出力電圧を前記出力ノードに供給することを特徴とする請求項1に記載の電力コンバータ。
  5. 前記電流レベルに相当する電圧をフィルタリングするローパスフィルタと、前記電流レベルに相当する電圧と前記ローパスフィルタからの電圧の差分電圧および基準となる基準電圧に応じて、基準となる周波数を変化させた周波数をもつ信号を生成する発振器と、前記発振器からの周期をもつ前記ランプ波を生成するランプ波生成回路と、を有し、
    放電期間を変えることを可能にする収束促進器をさらに備え、
    前記電力コンバータが、非定常状態あるいは不安定状態にあるときは、前記充電期間と前記放電期間の和が変化し得ることを特徴とする請求項1に記載の電力コンバータ。
  6. 前記収束促進器は、サンプリングされた前記電流レベル信号の変化分に比例する信号である前記電流レベルに相当する電圧と前記ローパスフィルタからの電圧の差分電圧を、定常状態時の前記充電期間と前記放電期間の和を表す信号である前記基準電圧に重畳することによって、非定常状態あるいは不安定状態にあるときは、前記充電期間と前記放電期間の和が変化し得ることを備えたことを特徴とする請求項に記載の電力コンバータ。
  7. 前記電流レベル信号の変化分は、前記電流サンプル部が(n+1)回目にサンプリングした信号と前記電流サンプル部がn回目にサンプリングした信号との差分に比例することを特徴とする請求項に記載の電力コンバータ。
  8. 前記電流レベル信号の変化分は、サンプリングされた信号とサンプリングされた信号にローパスフィルタを掛けた信号との差分に比例する信号であることを特徴とする請求項に記載の電力コンバータ。
  9. サンプリングされた前記電流レベルが増加した場合は前記デユーティサイクルのうちの放電期間を短くし、サンプリングされた前記電流レベルが減少した場合は前記デユーティサイクルのうちの放電期間を長くすることにより、定常状態に収束することを特徴とする請求項に記載の電力コンバータ。
  10. 前記収束促進器により、50%より大きいデューティサイクルで動作し、かつ安定なままであるように適合されたことを特徴とする請求項に記載の電力コンバータ。
  11. 前記電流サンプル部は、磁束エネルギー蓄積要素に流れる電流を電圧に変換するための電流電圧変換器、サンプリング用スイッチ、ならびに電圧保持する容量素子を備えることを特徴とする請求項1に記載の電力コンバータ。
  12. サンプリングする期間を前記充電期間に対して十分小さくすることによって、ピーク電流閾値がXアンペア、電流検出利得がYボルト/アンペア、とした時にピーク電力損失がX×Y、平均電力損失がX×Y/N、ただしN≫1であることを特徴とする請求項1に記載の電力コンバータ。
  13. 前記デューティサイクル制御部は、サンプリングされた前記電流レベルと前記磁束エネルギー蓄積要素に流れる電流の要求されるピーク電流レベルとの差分に比例した充電期間を設定することを特徴とする請求項1に記載の電力コンバータ。
  14. 前記磁束エネルギー蓄積要素に流れる電流をサンプリングするタイミングは、前記充電期間の最初または放電期間の最後であることを特徴とする請求項1に記載の電力コンバータ。
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