JP5919837B2 - 開閉体制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、可動パネル及びサンシェードを開閉制御可能な開閉体制御装置に関するものである。
従来、こうした開閉体制御装置として種々のものが提案されている。例えば特許文献1に記載された開閉体制御装置は、サンルーフ装置を薄型化すべく、可動パネル及びサンシェードの機械的な連動構造を割愛して、可動パネルを開閉駆動するパネル開閉モータ及びサンシェードを開閉駆動するサンシェード開閉モータをそれぞれ駆動制御するものである。この開閉体制御装置では、可動パネルの開方向の作動(以下、「開作動」ともいう)に電気的に連動させてサンシェードを開作動させることに加え、可動パネルが開いた状態でサンシェード開閉スイッチが閉方向に操作されたときにサンシェードの閉方向への作動(以下、「閉作動」ともいう)を制限することが併せて提案されている。後者によれば、サンシェードを閉じる際の可動パネルの閉め忘れを防止できるとしている。
また、特許文献2に記載された開閉体制御装置は、可動パネル及びサンシェードが開状態にあるときに、サンシェードの閉作動に電気的に連動させて可動パネルを閉作動させることが提案されている。
さらに、特許文献3に記載された開閉体制御装置は、可動パネルが全閉状態にあるときには、サンシェード用開操作スイッチの操作でサンシェードが独立で開作動し、且つ、可動パネル用閉操作スイッチの操作でサンシェードが独立で閉作動するようにする。また、この開閉体制御装置は、可動パネル用開操作スイッチの操作で可動パネル及びサンシェードが共に開作動するようにしている。あるいは、可動パネルが開状態にあるときには、サンシェードのみが独立で閉作動できないようにしている。
特許第3339695号公報 特開2011−11735号公報 特許第4153821号公報 特開平4−293617公報 特開平7−276993号公報
ところで、これら特許文献1〜3では、基本的に可動パネル及びサンシェードが停止状態にあることを前提に、操作スイッチの操作で可動パネル及びサンシェードの作動を電気的に連動させるものである。従って、可動パネル及びサンシェードが作動を開始した後は、各作動の進捗が成り行き任せとなる。このため、可動パネル及びサンシェードの連動動作の停止時、本来、可動パネル及びサンシェードのいずれか一方の開閉位置に対して先行すべきいずれか他方の開閉位置に遅れ(以下、「逆転」ともいう)が発生している可能性がある。
また、特許文献3では、前述の制限がかかる状況下を除けば、ユーザによるパネル用開スイッチ、パネル用閉スイッチ又はシェード用開スイッチの操作で自由に可動パネルを開閉作動させたり、サンシェードを開作動させたりできる。このため、可動パネル又はサンシェードの単独動作の停止時、可動パネル及びサンシェードの両開閉位置間で上記した逆転の位置関係が成立する可能性はいっそう高くなる。特許文献1〜2でも、可動パネル又はサンシェードを単独で作動させた場合には、その停止時に逆転の位置関係が成立する可能性はいっそう高くなることは同様である。一方、このような単独作動は、例えば採光性を目的にサンシェードのみを開作動させる使い方や、可動パネル及びサンシェードの全開状態において、遮光性を目的に部分的にサンシェードのみを閉作動する使い方等、ユーザにとって様々な形態の使用方法が存在することへの対応に必須である。
図7は、上記した逆転の位置関係を説明する模式図である。同図に示すように、逆転の位置関係が成立する状態では、可動パネル91によるパネル開口部の開口量AP1よりもサンシェード92によるシェード開口部の開口量AP2の方が小さくなっている。従って、閉作動の停止時、可動パネル91が開状態のままサンシェード92が全閉状態に到達していると、可動パネル91の状態を室内から目視で確認できなくなる。例えばユーザが可動パネル91及びサンシェード92を共に全閉したと誤認識したり、あるいは可動パネル91側が作動不良・挟み込み検知を発生したりして、可動パネル91の閉作動を停止させてしまうと、該可動パネル91が開状態のまま放置され、雨又は埃によりサンシェード92などが汚損する可能性がある。あるいは、開作動の停止時において、サンシェード92が開状態のまま可動パネル91が全開状態に到達していると、走行中にサンシェードが風の影響を受けてばたつき異音を発生する可能性がある。
なお、こうした逆転位置関係は、例えば可動パネル91及びサンシェード92の各々の機構におけるモータ作動速度の違いによって生じる。このモータ作動速度の違いは、仮に両機構のモータの規格を同一にしたとしても、モータ特性ばらつき、機械的構造ばらつき、各作動の摺動抵抗の違い、モータ温度特性の違い等に起因して発生するもので、両モータ作動速度を一致させるためには多大な解析時間を要することになる。
一方、特許文献4に記載された開閉体制御装置は、可動パネルの開閉作動及びサンシェードの開閉作動を電気的に連動させるもので、可動パネル及びサンシェードが共に全閉状態にあるときにはサンシェードの開作動開始から所定時間遅らせて可動パネルの開作動を開始し、可動パネル及びサンシェードが共に全開状態にあるときには可動パネルの閉作動開始から所定時間遅らせてサンシェードの閉作動を開始することが併せて提案されている。これにより、例えば開作動時には可動パネルに対してサンシェードが先行して動作でき、閉作動時にはサンシェードに対して可動パネルが先行して動作できるとしている。
また、特許文献5に記載された開閉体制御装置は、可動パネルのチルト動作・スライド動作と、サンシェードのチルト動作・スライド動作とを電気的に連動させるもので、特に両者のチルト動作時等において所定の遅延時間を設定して連動させることが提案されている。
しかしながら、これら特許文献4、5では、可動パネル及びサンシェードが特定の状態(全閉・全開状態、チルト状態)にあることを前提としており、これら可動パネル及びサンシェードの連動動作の停止時に前述の逆転位置関係の成立を解消し得るものではない。また、可動パネル又はサンシェードの単独作動については、逆転位置関係の成立を解消するための手段が何ら提示されておらず、あくまで連動作動時の該当制御を目的とした提案である。
本発明の目的は、全閉状態及び全開状態間における任意の開閉位置で、可動パネル及びサンシェードの両開閉位置間で逆転位置関係が成立することを抑制できる開閉体制御装置を提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1及び請求項2に記載の発明は、可動パネルを開閉駆動するパネル駆動手段と、全閉状態及び全開状態間における前記可動パネルの開閉位置を監視するパネル監視手段と、サンシェードを開閉駆動するサンシェード駆動手段と、全閉状態及び全開状態間における前記サンシェードの開閉位置を監視するサンシェード監視手段と、前記監視された可動パネルの開閉位置及び前記監視されたサンシェードの開閉位置に基づいて、開閉位置において先行すべき側である前記可動パネル及び前記サンシェードのいずれか一方に対し、追従すべき側である前記可動パネル及び前記サンシェードのいずれか他方が、予め設定された離隔距離まで近付いたときに当該追従すべき側である前記可動パネル又は前記サンシェードの開閉作動を停止するように該当の前記パネル駆動手段又は前記サンシェード駆動手段を駆動制御する制御手段とを備えたことを要旨とする。
同構成によれば、先行すべき側である前記可動パネル及び前記サンシェードのいずれか一方(以下、単に「先行側」ともいう)に対し、追従すべき側である前記可動パネル及び前記サンシェードのいずれか他方(以下、単に「追従側」ともいう)は、基本的に前記離隔距離よりも近付くことができない。また、仮に先行側に対して追従側が、既に前記離隔距離よりも近付いていたとしても、更にそれ以上は近付くことができない。従って、先行側及び追従側の両開閉位置間で逆転の位置関係が成立する可能性を低減できる。
また、請求項に記載の発明においては、全閉状態となる位置と全開状態となる位置との間における先行すべき側である前記可動パネル及び前記サンシェードのいずれか一方の開閉位置に応じて、前記離隔距離を変更する変更手段を備え、前記変更手段は、先行すべき側である前記可動パネル及び前記サンシェードのいずれか一方の開閉位置に応じて前記離隔距離が変化するように予め設定された、当該開閉位置と前記離隔距離との関係を示す情報に基づいて、現在の当該開閉位置に対応する前記離隔距離を選択することを要旨とする。
同構成によれば、例えば先行側の開閉位置が、逆転の位置関係が成立しにくい特定の位置(例えば全開状態又は全閉状態に相当する開閉位置やその近傍)にある場合には、前記変更手段により前記離隔距離を僅少又は零に変更・設定することで、先行側に対して追従側が徒に離れて停止することを回避できる。そして、例えば全開状態又は全閉状態にある先行側に対し、追従側が追いつくまでその開閉作動を継続することで、追従側を全開状態又は全閉状態まで到達させることができる。
また、請求項に記載の発明においては、追従すべき側である前記可動パネル又は前記サンシェードが予め設定された強制作動停止位置に達したときに、当該追従すべき側である前記可動パネル又は前記サンシェードの開閉作動を停止するように該当の前記パネル駆動手段又は前記サンシェード駆動手段を駆動制御する強制制御手段と、前記制御手段が前記可動パネル又は前記サンシェードの開閉作動を停止する開閉位置及び前記強制制御手段が前記可動パネル又は前記サンシェードの開閉作動を停止する開閉位置のいずれか早く到達した開閉位置で前記可動パネル又は前記サンシェードの開閉作動を停止するように該当の前記制御手段又は前記強制制御手段を選択する優先制御手段とを備えたことを要旨とする。
同構成によれば、仮に前記制御手段による追従側の開閉作動の停止に先立って、該追従側が予め設定された強制作動停止位置(例えば動作モードの切り替わる特定の開閉位置など)に達した場合には、前記優先制御手段により前記強制制御手段が選択されて、前記強制作動停止位置で追従側の開閉作動を停止できる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の開閉体制御装置において、全閉状態となる位置と全開状態となる位置との間における先行すべき側である前記可動パネル及び前記サンシェードのいずれか一方の開閉位置に応じて、前記離隔距離を変更する変更手段を備え、前記変更手段は、先行すべき側である前記可動パネル及び前記サンシェードのいずれか一方の開閉位置に応じて前記離隔距離が変化するように予め設定された、当該開閉位置と前記離隔距離との関係を示す情報に基づいて、現在の当該開閉位置に対応する前記離隔距離を選択することを要旨とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の開閉体制御装置において、開閉位置において先行すべき側である前記可動パネル及び前記サンシェードのいずれか一方に対し、追従すべき側である前記可動パネル及び前記サンシェードのいずれか他方が、前記離隔距離よりも近付いているときに、当該追従すべき側である前記可動パネル又は前記サンシェードの開閉作動を開始しないように該当の前記パネル駆動手段又は前記サンシェード駆動手段を駆動制御する禁止制御手段とを備えたことを要旨とする。
同構成によれば、先行側に対して追従側が前記離隔距離よりも近付いて停止している状態では、当該追従側が徒に開閉作動を開始することがないように、前記禁止制御手段により制御される。従って、例えば追従側の開閉作動を一旦開始した後に直ちに停止した場合に比べて逆転の位置関係が成立する可能性を低減できる。
本発明では、全閉状態及び全開状態間における任意の開閉位置で、可動パネル及びサンシェードの両開閉位置間で逆転位置関係が成立することを抑制できる開閉体制御装置を提供することができる。
(a)〜(c)は、本発明の一実施形態を模式的に示す側面図。 パネル駆動モータ及びサンシェード駆動モータの両回転位置の関係を示す説明図。 同実施形態の電気的構成を示すブロック図。 同実施形態の開作動時の制御態様を示すフローチャート。 同実施形態の閉作動時の制御態様を示すフローチャート。 (a)(b)は、回転位置と回転位置偏差との関係を示すマップ。 従来形態を模式的に示す側面図。
図1〜図6を参照して本発明の一実施形態について説明する。図1に示すように、サンルーフ装置10は、略四角形の開口部12が形成されるとともに該開口部12の後側でガラス板からなる略四角形の固定パネル13が設置される車体の屋根部11に搭載されている。サンルーフ装置10は、車両前後方向に移動して開口部12を開閉する、例えばガラス板からなる略四角形の可動パネル15を備えるとともに、開口部12及び固定パネル13の下側で車両前後方向に巻取り・繰り出しされて開口部12等を開閉する、例えば布材からなる略四角帯状のサンシェード16を備える。
可動パネル15は、その車両幅方向両縁部で一対の機能ブラケット(図示略)に支持されており、例えば図1(a)に示す全閉状態において両機能ブラケットが車両後方に移動すると、図1(b)に示すように前部を中心に後部が上動するように一方向に回動するチルトアップ動作する。そして、引き続き、両機能ブラケットが車両後方に更に移動すると、可動パネル15は、固定パネル13の上側で該固定パネル13と略並行になるまで前部を中心に後部が下動するように他方向に回動するチルトダウン動作し、その姿勢を保ったまま図1(c)に示す全開状態まで車両後方にスライド動作する。
一方、可動パネル15は、図1(c)に示す全開状態において両機能ブラケットが車両前方に移動すると、その姿勢を保ったまま前述のチルトダウン動作を終了した位置まで車両前方にスライド動作する。そして、引き続き、両機能ブラケットが車両前方に更に移動すると、可動パネル15は、図1(b)に示すように一旦チルトアップ動作し、その後にチルトダウン動作して図1(a)に示す全閉状態となる。
従って、各機能ブラケットの車両前後方向の移動範囲は、可動パネル15の全閉状態に相当する最前方位置から可動パネル15の全開状態に相当する最後方位置までの範囲となっており、機能ブラケットが最前方位置及び最後方位置間を移動する途上で可動パネル15のチルトアップ動作・チルトダウン動作が成立している。なお、可動パネル15のスライド動作は、固定パネル13(屋根部11)の上側で該固定パネル13と略並行に移動する、いわゆるポップアップ動作となっている。
サンシェード16は、その車両後側の端末が車両幅方向に延在する略円筒状の巻取り軸17に固定されており、車両前側の端末の車両幅方向両端部が一対の摺動部材18に連結されている。サンシェード16は、例えば図1(a)に示す全閉状態において両摺動部材18が車両後方に移動すると、巻取り軸17により弛み分が巻き取られつつ、屋根部11と略並行な姿勢を保ったまま、図1(b)に示す状態を経て図1(c)に示す全開状態まで車両後方に格納される。このとき、開口部12及び固定パネル13の設置範囲が開放される。なお、巻取り軸17には、サンシェード16を巻き取る側に常時付勢するための付勢手段(図示略)が内蔵されている。
一方、サンシェード16は、図1(c)に示す全開状態において両摺動部材18が車両前方に移動すると、巻取り軸17から繰り出されつつ、屋根部11と略並行な姿勢を保ったまま、図1(b)に示す状態を経て図1(a)に示す全閉状態まで車両前方に展開される。このとき、開口部12及び固定パネル13の設置範囲が遮られる。
従って、各摺動部材18の車両前後方向の移動範囲は、サンシェード16の全閉状態に相当する最前方位置からサンシェード16の全開状態に相当する最後方位置までの範囲となっている。
次に、本実施形態の電気的構成について説明する。
図3に示すように、可動パネル15の開閉制御に係るパネル制御装置20は、CPU(中央処理装置)21と、該CPU21に電気的に接続された駆動回路22、入力回路23,24,25及び通信回路27とを備えて構成されている。なお、CPU21は、その演算処理に係る各種制御プログラムを格納するROM、各種データ(演算処理結果等)を一時記憶するRAM、タイマ等の機能を一体的に有するものである。
CPU21は、駆動回路22を介してパネル駆動手段としてのパネル駆動モータ26に接続されている。駆動回路22は、CPU21からの出力デューティ値DUTYに基づいて、パネル駆動モータ26に供給されるバッテリ電圧の極性を切り替えるとともに、該バッテリ電圧を供給/非供給とするオン/オフの比率(デューティ比)を変化させる。つまり、パネル駆動モータ26は、CPU21からの出力デューティ値DUTYに基づき、供給されるバッテリ電圧の極性が制御されることでその回転方向(正転又は逆転)が制御されるとともに、デューティ比が制御(いわゆるPWM制御)されることで、供給される平均的な電圧即ち回転速度Npが制御される。
なお、パネル駆動モータ26は、可動パネル15(機能ブラケット)に機械的に連係されており、該可動パネル15は、パネル駆動モータ26が回転駆動されることでその回転方向に応じて開作動又は閉作動する。従って、パネル駆動モータ26の回転位置Apは、基本的に可動パネル15の開閉状態と一対一で対応している。そして、パネル駆動モータ26の回転範囲は、機能ブラケットの最前方位置(可動パネル15の全閉状態)に相当する最前方回転位置FMpから機能ブラケットの最後方位置(可動パネル15の全開状態)に相当する最後方回転位置RMp(>FMp)までの範囲となっている。
また、CPU21は、入力回路23を介してパネル開閉操作スイッチ29に接続されており、該パネル開閉操作スイッチ29からの信号に基づいて可動パネル15に対する開閉操作の有無を検出する。そして、例えばパネル開閉操作スイッチ29の開操作があった場合には、CPU21は、可動パネル15が開作動するようにパネル駆動モータ26を駆動制御する。あるいは、パネル開閉操作スイッチ29の閉操作があった場合には、CPU21は、可動パネル15が閉作動するようにパネル駆動モータ26を駆動制御する。
さらに、CPU21は、入力回路25を介してパネル監視手段としてのパルスセンサ28に接続されており、該パルスセンサ28からのパルス信号に基づいてパネル駆動モータ26の回転位置Ap及び回転速度Np等を検出する。すなわち、このパルスセンサ28は、パネル駆動モータ26により回転駆動される環状の磁石の、所定角度ごとに極性(N極、S極)の切り替わる外周面に対向配置される一対のホール素子を備えるとともに、該磁石即ちパネル駆動モータ26の所定角度ごとの回転の都度にこれらホール素子から互いに位相の異なるパルス信号を出力する。従って、CPU21は、例えばいずれか一方のパルス信号の立ち上がりエッジ(又は立ち下がりエッジ)をカウントすることでパネル駆動モータ26の回転位置Apを検出する。また、CPU21は、この立ち上がりエッジ(又は立ち下がりエッジ)の時間間隔に基づいてパネル駆動モータ26の回転速度Npを検出するとともに、両パルス信号の位相差に基づいて該パネル駆動モータ26の回転方向(正転又は逆転)を検出する。なお、パネル駆動モータ26の回転位置Ap、回転速度Np及び回転方向は、基本的に可動パネル15の開閉状態、開閉速度及び開閉方向とそれぞれ一対一で対応(同期)することはいうまでもない。
さらに、CPU21は、通信回路27を介してサンシェード16の開閉制御に係るサンシェード制御装置30に接続されている。
すなわち、サンシェード制御装置30は、CPU31と、該CPU31に電気的に接続された駆動回路32、入力回路33,34,35及び通信回路37とを備えて構成されている。そして、CPU31は、通信回路37においてパネル制御装置20の通信回路27に接続されている。
また、CPU31は、駆動回路32を介してサンシェード駆動手段としてのサンシェード駆動モータ36に接続されている。駆動回路32は、CPU31からの出力デューティ値DUTYに基づいて、サンシェード駆動モータ36に供給されるバッテリ電圧の極性を切り替えるとともに、該バッテリ電圧を供給/非供給とするオン/オフの比率(デューティ比)を変化させる。つまり、サンシェード駆動モータ36は、CPU31からの出力デューティ値DUTYに基づき、供給されるバッテリ電圧の極性が制御されることでその回転方向(正転又は逆転)が制御されるとともに、デューティ比が制御されることで、供給される平均的な電圧即ち回転速度Nsが制御される。
なお、サンシェード駆動モータ36は、サンシェード16(摺動部材18)に機械的に連係されており、該サンシェード16は、サンシェード駆動モータ36が回転駆動されることでその回転方向に応じて開作動又は閉作動する。従って、サンシェード駆動モータ36の回転位置Asは、基本的にサンシェード16の開閉状態と一対一で対応している。そして、サンシェード駆動モータ36の回転範囲は、摺動部材18の最前方位置(サンシェード16の全閉状態)に相当する最前方回転位置FMsから摺動部材18の最後方位置(サンシェード16の全開状態)に相当する最後方回転位置RMs(>FMs)までの範囲となっている。
また、CPU31は、入力回路33を介してシェード開閉操作スイッチ39に接続されており、該シェード開閉操作スイッチ39からの信号に基づいてサンシェード16に対する開閉操作の有無を検出する。そして、例えばシェード開閉操作スイッチ39の開操作があった場合には、CPU31は、サンシェード16が開作動するようにサンシェード駆動モータ36を駆動制御する。あるいは、シェード開閉操作スイッチ39の閉操作があった場合には、CPU31は、サンシェード16が閉作動するようにサンシェード駆動モータ36を駆動制御する。
さらに、CPU31は、入力回路35を介してサンシェード監視手段としてのパルスセンサ38に接続されており、該パルスセンサ38からのパルス信号に基づいてサンシェード駆動モータ36の回転位置As、回転速度Ns及び回転方向を検出する。なお、パルスセンサ38の仕組みは前記パルスセンサ28と同様であり、従ってサンシェード駆動モータ36の回転位置As、回転速度Ns及び回転方向は、基本的にサンシェード16の開閉状態、開閉速度及び開閉方向とそれぞれ一対一で対応(同期)することはいうまでもない。
なお、両CPU21,31は、入力回路24,34をそれぞれ介して連動開閉操作スイッチ40に接続されており、該連動開閉操作スイッチ40からの信号に基づいて可動パネル15及びサンシェード16に対する開閉操作の有無を検出する。そして、例えば連動開閉操作スイッチ40の開操作があった場合には、両CPU21,31は、可動パネル15及びサンシェード16が連動して開作動するようにパネル駆動モータ26及びサンシェード駆動モータ36をそれぞれ駆動制御する。あるいは、連動開閉操作スイッチ40の閉操作があった場合には、両CPU21,31は、可動パネル15及びサンシェード16が連動して閉作動するようにパネル駆動モータ26及びサンシェード駆動モータ36をそれぞれ駆動制御する。
また、両CPU21,31は、通信回路27,37を通じて互いの情報を共有している。具体的には、パネル制御装置20側のCPU21は、サンシェード制御装置30側のCPU31からサンシェード駆動モータ36の回転位置As及び回転速度Nsを表す各情報を受信する。一方、サンシェード制御装置30側のCPU31は、パネル制御装置20側のCPU21からパネル駆動モータ26の回転位置Ap及び回転速度Npを表す各情報を受信する。
ここで、CPU21は、開作動時に開閉位置において開側に先行すべき側であるサンシェード16に対し、追従すべき側である可動パネル15が、予め設定された離隔距離よりも近付かないようにパネル駆動モータ26を簡略的に駆動制御する。一方、CPU31は、閉作動時に開閉位置において閉側に先行すべき側である可動パネル15に対し、追従すべき側であるサンシェード16が、予め設定された離隔距離よりも近付かないようにサンシェード駆動モータ36を簡略的に駆動制御する。可動パネル15の開閉状態がサンシェード16の開閉状態に先行するようにパネル駆動モータ26及びサンシェード駆動モータ36をそれぞれ駆動制御する。あるいは、CPU21,31は、開作動時のサンシェード16の開閉状態が可動パネル15の開閉状態に先行するようにパネル駆動モータ26及びサンシェード駆動モータ36をそれぞれ駆動制御する。
以下、図2に示すように、便宜的に可動パネル15の全閉状態及び全開状態間におけるパネル駆動モータ26の回転範囲(即ち最前方回転位置FMpから最後方回転位置RMpまでの範囲)と、サンシェード16の全閉状態及び全開状態間におけるサンシェード駆動モータ36の回転範囲(即ち最前方回転位置FMsから最後方回転位置RMsまでの範囲)とが一致していると仮定して説明する。この場合、サンシェード駆動モータ36の回転位置Asとパネル駆動モータ26の回転位置Apとの回転位置偏差Δ(=As−Ap≧0)は、サンシェード16に対して閉側に位置する可動パネル15との離隔距離(又は可動パネル15に対して開側に位置するサンシェード16との離隔距離)に一対一で対応している。なお、回転位置偏差Δが負数の場合、サンシェード16に対して可動パネル15が開側に位置すること(又は可動パネル15に対してサンシェード16閉側に位置すること)、即ち逆転位置関係が成立していることを意味する。
そして、例えば可動パネル15の開作動の開始時にあっては、CPU21は、回転位置偏差Δが予め設定されている回転位置偏差α1(≧0)以上になるまで可動パネル15の開作動を開始しないようにパネル駆動モータ26を駆動制御する(禁止制御手段)。つまり、CPU21は、開作動時に開閉位置において先行すべき側であるサンシェード16に対し、追従すべき側である可動パネル15が、予め設定された離隔距離(回転位置偏差α1に対応する離隔距離)よりも近付いているときに、可動パネル15の開作動の開始を禁止する。
また、可動パネル15の開作動の開始後は、CPU21は、回転位置偏差Δが予め設定されている回転位置偏差α2(≧0)を下回ると、可動パネル15の開作動を停止するようにパネル駆動モータ26を駆動制御する(制御手段)。つまり、CPU21は、開作動時に開閉位置において先行すべき側であるサンシェード16に対し、追従すべき側である可動パネル15が、予め設定された離隔距離(回転位置偏差α2に対応する離隔距離)よりも近付いたときに、可動パネル15の開作動を停止する。
以上により、開作動時に開閉位置において先行すべき側であるサンシェード16に対し、追従すべき側である可動パネル15が、予め設定された離隔距離よりも近付くことが抑制される。
なお、図6(a)に示すように、回転位置偏差α1,α2は、サンシェード駆動モータ36の回転位置Asがサンシェード16の全閉状態に対応する最前方回転位置FMs及びその近傍、並びにサンシェード16の全開状態に対応する最後方回転位置RMs及びその近傍で零となり、それらの間で所定値(正数)となるように設定されている(変更手段)。従って、例えば連動開閉操作スイッチ40の開操作に伴いサンシェード16が全閉状態から開作動を開始した際は、これに連動して可動パネル15も直ちに開作動を開始できる。また、サンシェード16が全開状態又はその近傍に到達している場合には、開作動中の可動パネル15が停止することなく全開状態に到達できる。
一方、例えばサンシェード16の閉作動の開始時にあっては、CPU31は、回転位置偏差Δが予め設定されている回転位置偏差β1(≧0)以上になるまでサンシェード16の閉作動を開始しないようにサンシェード駆動モータ36を駆動制御する(禁止制御手段)。つまり、CPU31は、閉作動時に開閉位置において先行すべき側である可動パネル15に対し、追従すべき側であるサンシェード16が、予め設定された離隔距離(回転位置偏差β1に対応する離隔距離)よりも近付いているときに、サンシェード16の閉作動の開始を禁止する。
また、サンシェード16の閉作動の開始後は、CPU31は、回転位置偏差Δが予め設定されている回転位置偏差β2(≧0)を下回ると、サンシェード16の閉作動を停止するようにサンシェード駆動モータ36を駆動制御する(制御手段)。つまり、CPU31は、閉作動時に開閉位置において先行すべき側である可動パネル15に対し、追従すべき側であるサンシェード16が、予め設定された離隔距離(回転位置偏差β2に対応する離隔距離)よりも近付いたときに、サンシェード16の閉作動を停止する。
以上により、閉作動時に開閉位置において先行すべき側である可動パネル15に対し、追従すべき側であるサンシェード16が、予め設定された離隔距離よりも近付くことが抑制される。
なお、図6(b)に示すように、回転位置偏差β1,β2は、パネル駆動モータ26の回転位置Apが可動パネル15の全閉状態に対応する最前方回転位置FMp及びその近傍、並びに可動パネル15の全開状態に対応する最後方回転位置RMp及びその近傍で零となり、それらの間で所定値(正数)となるように設定されている(変更手段)。従って、例えば連動開閉操作スイッチ40の閉操作に伴い可動パネル15が全開状態から閉作動を開始した際は、これに連動してサンシェード16も直ちに閉作動を開始できる。一方、可動パネル15が全閉状態又はその近傍に到達している場合には、閉作動中のサンシェード16が停止することなく全閉状態に到達できる。
次に、CPU21,31による可動パネル15及びサンシェード16の開閉制御態様、即ちパネル駆動モータ26及びサンシェード駆動モータ36の駆動制御態様の一例について説明する。
まず、CPU21による可動パネル15の開作動時の制御態様について説明する。この処理は、パネル開閉操作スイッチ29若しくは連動開閉操作スイッチ40の開操作を表す信号が入力されることで起動される。なお、連動開閉操作スイッチ40の開操作を表す信号は、CPU31にも併せて入力されることになる。従って、この場合には、CPU31は、サンシェード16が開作動するようにサンシェード駆動モータ36を駆動制御する。このときのCPU31によるサンシェード駆動モータ36の駆動は、PWM制御で行ってよいし、最大出力(即ちデューティ比「100%」)であってもよい。CPU31によるサンシェード駆動モータ36の駆動は、その回転位置Asが予め設定されている強制作動停止位置としての電気ストップ位置に到達するまで(強制制御手段)、若しくは連動開閉操作スイッチ40の開操作が停止されるまで継続される。なお、電気ストップ位置は、サンシェード16の全閉位置、全開位置等(即ち動作モードの切り替わる特定の開閉位置など、サンシェード16の作動を一旦停止させるべき位置)に対応する回転位置Asである。
図4に示すように、パネル制御装置20側のCPU21は、その処理がこのルーチンに移行すると、S(ステップ)11において、パネル開作動検知の処理として各種データを入力等し、更にS12において、回転位置偏差α1を取得する。すなわち、CPU21は、現在のパネル駆動モータ26の回転位置Ap及びサンシェード駆動モータ36の回転位置Asに基づいて回転位置偏差Δ(=As−Ap)を演算するとともに、当該回転位置Asに対応する回転位置偏差α1を図6(a)に示すマップから読み込む。
次に、CPU21は、S13において、作動開始条件A1が成立するか否かを判断する。この作動開始条件A1は、現在の回転位置偏差Δが回転位置偏差α1以上であること、即ち開作動時に開閉位置において先行すべき側であるサンシェード16に対し、追従すべき側である可動パネル15が、予め設定された離隔距離(回転位置偏差α1に対応する離隔距離)以上離れていることである。
ここで、作動開始条件A1が成立していないと判断されると、開作動時に開閉位置において先行すべき側であるサンシェード16に対し、追従すべき側である可動パネル15が、予め設定された離隔距離よりも近付いていることからCPU21は、S12に戻って同様の処理を繰り返す。一方、作動開始条件A1が成立していると判断されると、開作動時に開閉位置において先行すべき側であるサンシェード16に対し、追従すべき側である可動パネル15が、予め設定された離隔距離以上離れていることからCPU21は、S14に移行して可動パネル15の開作動を開始するようにパネル駆動モータ26の駆動を開始する。つまり、開作動時に開閉位置において先行すべき側であるサンシェード16に対し、追従すべき側である可動パネル15が、予め設定された離隔距離以上離れるまで、可動パネル15の開作動の開始が禁止されている。なお、CPU21によるパネル駆動モータ26の駆動(回転速度Npの制御)は、PWM制御で行ってよいし、最大出力(即ちデューティ比「100%」)であってもよい。
続いて、CPU21は、S15に移行して、現在のパネル駆動モータ26の回転位置Apに基づき、強制作動停止位置としての電気ストップ位置に到達しているか否かを判断する。この電気ストップ位置は、可動パネル15の全閉位置、全開位置及びチルトアップ位置(即ち動作モードの切り替わる特定の開閉位置など、可動パネル15の作動を一旦停止させるべき位置)に対応して予め設定されている回転位置Apである。
ここで、電気ストップ位置に到達していると判断されると、CPU21は、S22に移行して可動パネル15の開作動を停止するようにパネル駆動モータ26の駆動を停止し(優先制御手段)、その後の処理を終了する。一方、電気ストップ位置に到達していないと判断されると、CPU21は、S16に移行して、回転位置偏差α2を取得する。すなわち、CPU21は、現在のパネル駆動モータ26の回転位置Ap及びサンシェード駆動モータ36の回転位置Asに基づいて回転位置偏差Δ(=As−Ap)を演算するとともに、当該回転位置Asに対応する回転位置偏差α2を図6(a)に示すマップから読み込む。
次に、CPU21は、S17において、作動停止条件A2が成立するか否かを判断する。この作動停止条件A2は、現在の回転位置偏差Δが回転位置偏差α2未満であること、即ち開作動時に開閉位置において先行すべき側であるサンシェード16に対し、追従すべき側である可動パネル15が、予め設定された離隔距離(回転位置偏差α2に対応する離隔距離)よりも近付いていることである。
ここで、作動停止条件A2が成立していないと判断されると、開作動時に開閉位置において先行すべき側であるサンシェード16に対し、追従すべき側である可動パネル15が、予め設定された離隔距離以上離れていることからCPU21は、S15に戻って同様の処理を繰り返す。一方、作動停止条件A2が成立していると判断されると、開作動時に開閉位置において先行すべき側であるサンシェード16に対し、追従すべき側である可動パネル15が、予め設定された離隔距離よりも近付いていることからCPU21は、S18に移行して可動パネル15の開作動を停止するようにパネル駆動モータ26の駆動を停止する。
つまり、開作動時に開閉位置において先行すべき側であるサンシェード16に対し、追従すべき側である可動パネル15が、予め設定された離隔距離以上離れていれば、予め設定されている電気ストップ位置に到達しない限り可動パネル15の開作動が継続される。また、可動パネル15が電気ストップ位置に到達し、あるいは開作動時に開閉位置において先行すべき側であるサンシェード16に対し、追従すべき側である可動パネル15が、予め設定された離隔距離よりも近付くと、可動パネル15の開作動が停止される。
S18においてパネル駆動モータ26の駆動を停止したCPU21は、S19に移行して可動パネル15及びサンシェード16の連動動作に係る連動開閉操作スイッチ40が開操作中か否かを判断する。そして、連動開閉操作スイッチ40が開操作中でない(即ちパネル開閉操作スイッチ29が開操作中、若しくは連動開閉操作スイッチ40の開操作停止)と判断されると、CPU21はその後の処理を終了する。
また、S19において連動開閉操作スイッチ40が開操作中であると判断されると、CPU21は、S20に移行して、回転位置偏差α3を取得する。図6(a)に示すように、この回転位置偏差α3は、前記回転位置偏差α1,α2と同様に推移するように予め設定されているものである。従って、CPU21は、現在のパネル駆動モータ26の回転位置Ap及びサンシェード駆動モータ36の回転位置Asに基づいて回転位置偏差Δ(=As−Ap)を演算するとともに、当該回転位置Asに対応する回転位置偏差α3を図6(a)に示すマップから読み込む。
次に、CPU21は、S21において、作動再開条件A3が成立するか否かを判断する。この作動再開条件A3は、現在の回転位置偏差Δが回転位置偏差α3以上であること、即ち開作動時に開閉位置において先行すべき側であるサンシェード16に対し、追従すべき側である可動パネル15が、予め設定された離隔距離(回転位置偏差α3に対応する離隔距離)以上離れていることである。
ここで、作動再開条件A3が成立していないと判断されると、開作動時に開閉位置において先行すべき側であるサンシェード16に対し、追従すべき側である可動パネル15が、予め設定された離隔距離よりも近付いていることからCPU21は、S19に戻って同様の処理を繰り返す。一方、作動再開条件A3が成立していると判断されると、開作動時に開閉位置において先行すべき側であるサンシェード16に対し、追従すべき側である可動パネル15が、予め設定された離隔距離以上離れていることからCPU21は、S14に戻って可動パネル15の開作動を開始(再開)するようにパネル駆動モータ26の駆動を開始する。つまり、開作動時に開閉位置において先行すべき側であるサンシェード16に対し、追従すべき側である可動パネル15が、予め設定された離隔距離以上離れるまで、可動パネル15の開作動の開始(再開)が禁止されている。
続いて、CPU31によるサンシェード16の閉作動時の制御態様について説明する。この処理は、シェード開閉操作スイッチ39若しくは連動開閉操作スイッチ40の閉操作を表す信号が入力されることで起動される。なお、連動開閉操作スイッチ40の閉操作を表す信号は、CPU21にも併せて入力されることになる。従って、この場合には、CPU21は、可動パネル15が閉作動するようにパネル駆動モータ26を駆動制御する。このときのCPU21によるパネル駆動モータ26の駆動は、PWM制御で行ってよいし、最大出力(即ちデューティ比「100%」)であってもよい。CPU21によるパネル駆動モータ26の駆動は、その回転位置Apが前述の電気ストップ位置(可動パネル15の作動を一旦停止させるべき位置に対応する回転位置Ap)に到達するまで(強制制御手段)、若しくは連動開閉操作スイッチ40の閉操作が停止されるまで継続される。
図5に示すように、サンシェード制御装置30側のCPU31は、その処理がこのルーチンに移行すると、S31において、シェード閉作動検知の処理として各種データを入力等し、更にS32において、回転位置偏差β1を取得する。すなわち、CPU31は、現在のパネル駆動モータ26の回転位置Ap及びサンシェード駆動モータ36の回転位置Asに基づいて回転位置偏差Δ(=As−Ap)を演算するとともに、当該回転位置Apに対応する回転位置偏差β1を図6(b)に示すマップから読み込む。
次に、CPU31は、S33において、作動開始条件B1が成立するか否かを判断する。この作動開始条件B1は、現在の回転位置偏差Δが回転位置偏差β1以上であること、即ち閉作動時に開閉位置において先行すべき側である可動パネル15に対し、追従すべき側であるサンシェード16が、予め設定された離隔距離(回転位置偏差β1に対応する離隔距離)以上離れていることである。
ここで、作動開始条件B1が成立していないと判断されると、閉作動時に開閉位置において先行すべき側である可動パネル15に対し、追従すべき側であるサンシェード16が、予め設定された離隔距離よりも近付いていることからCPU31は、S32に戻って同様の処理を繰り返す。一方、作動開始条件B1が成立していると判断されると、閉作動時に開閉位置において先行すべき側である可動パネル15に対し、追従すべき側であるサンシェード16が、予め設定された離隔距離以上離れていることからCPU31は、S34に移行してサンシェード16の閉作動を開始するようにサンシェード駆動モータ36の駆動を開始する。つまり、閉作動時に開閉位置において先行すべき側である可動パネル15に対し、追従すべき側であるサンシェード16が、予め設定された離隔距離以上離れるまで、サンシェード16の閉作動の開始が禁止されている。なお、CPU31によるサンシェード駆動モータ36の駆動(回転速度Nsの制御)は、PWM制御で行ってよいし、最大出力(即ちデューティ比「100%」)であってもよい。
続いて、CPU31は、S35に移行して、現在のサンシェード駆動モータ36の回転位置Asに基づき、前述の電気ストップ位置(サンシェード16の作動を一旦停止させるべき位置に対応する回転位置As)に到達しているか否かを判断する。
ここで、電気ストップ位置に到達していると判断されると、CPU31は、S42に移行してサンシェード16の閉作動を停止するようにサンシェード駆動モータ36の駆動を停止し(優先制御手段)、その後の処理を終了する。一方、電気ストップ位置に到達していないと判断されると、CPU31は、S36に移行して、回転位置偏差β2を取得する。すなわち、CPU31は、現在のパネル駆動モータ26の回転位置Ap及びサンシェード駆動モータ36の回転位置Asに基づいて回転位置偏差Δ(=As−Ap)を演算するとともに、当該回転位置Apに対応する回転位置偏差β2を図6(b)に示すマップから読み込む。
次に、CPU31は、S37において、作動停止条件B2が成立するか否かを判断する。この作動停止条件B2は、現在の回転位置偏差Δが回転位置偏差β2未満であること、即ち閉作動時に開閉位置において先行すべき側である可動パネル15に対し、追従すべき側であるサンシェード16が、予め設定された離隔距離(回転位置偏差β2に対応する離隔距離)よりも近付いていることである。
ここで、作動停止条件B2が成立していないと判断されると、閉作動時に開閉位置において先行すべき側である可動パネル15に対し、追従すべき側であるサンシェード16が、予め設定された離隔距離以上離れていることからCPU31は、S35に戻って同様の処理を繰り返す。一方、作動停止条件B2が成立していると判断されると、閉作動時に開閉位置において先行すべき側である可動パネル15に対し、追従すべき側であるサンシェード16が、予め設定された離隔距離よりも近付いていることからCPU31は、S38に移行してサンシェード16の閉作動を停止するようにサンシェード駆動モータ36の駆動を停止する。
つまり、閉作動時に開閉位置において先行すべき側である可動パネル15に対し、追従すべき側であるサンシェード16が、予め設定された離隔距離以上離れていれば、予め設定されている電気ストップ位置に到達しない限りサンシェード16の閉作動が継続される。また、サンシェード16が電気ストップ位置に到達し、あるいは閉作動時に開閉位置において先行すべき側である可動パネル15に対し、追従すべき側であるサンシェード16が、予め設定された離隔距離よりも近付くと、サンシェード16の閉作動が停止される。
S38においてサンシェード駆動モータ36の駆動を停止したCPU31は、S39に移行して可動パネル15及びサンシェード16の連動動作に係る連動開閉操作スイッチ40が閉操作中か否かを判断する。そして、連動開閉操作スイッチ40が閉操作中でない(即ちシェード開閉操作スイッチ39が閉操作中、若しくは連動開閉操作スイッチ40の閉操作停止)と判断されると、CPU31はその後の処理を終了する。
また、S39において連動開閉操作スイッチ40が閉操作中であると判断されると、CPU31は、S40に移行して、回転位置偏差β3を取得する。図6(b)に示すように、この回転位置偏差β3は、前記回転位置偏差β1,β2と同様に推移するように予め設定されているものである。従って、CPU31は、現在のパネル駆動モータ26の回転位置Ap及びサンシェード駆動モータ36の回転位置Asに基づいて回転位置偏差Δ(=As−Ap)を演算するとともに、当該回転位置Apに対応する回転位置偏差β3を図6(b)に示すマップから読み込む。
次に、CPU31は、S41において、作動再開条件B3が成立するか否かを判断する。この作動再開条件B3は、現在の回転位置偏差Δが回転位置偏差β3以上であること、即ち閉作動時に開閉位置において先行すべき側である可動パネル15に対し、追従すべき側であるサンシェード16が、予め設定された離隔距離(回転位置偏差β3に対応する離隔距離)以上離れていることである。
ここで、作動再開条件B3が成立していないと判断されると、閉作動時に開閉位置において先行すべき側である可動パネル15に対し、追従すべき側であるサンシェード16が、予め設定された離隔距離よりも近付いていることからCPU31は、S39に戻って同様の処理を繰り返す。一方、作動再開条件B3が成立していると判断されると、閉作動時に開閉位置において先行すべき側である可動パネル15に対し、追従すべき側であるサンシェード16が、予め設定された離隔距離以上離れていることからCPU31は、S34に戻ってサンシェード16の閉作動を開始(再開)するようにサンシェード駆動モータ36の駆動を開始する。つまり、閉作動時に開閉位置において先行すべき側である可動パネル15に対し、追従すべき側であるサンシェード16が、予め設定された離隔距離以上離れるまで、サンシェード16の閉作動の開始(再開)が禁止されている。
次に、本実施形態の動作について総括して説明する。
まず、パネル開閉操作スイッチ29若しくは連動開閉操作スイッチ40を開操作したとする。このとき、開作動時に開閉位置において先行すべき側であるサンシェード16に対し、追従すべき側である可動パネル15が、予め設定された離隔距離よりも近付いている場合には、該可動パネル15の開作動の開始が禁止される。また、可動パネル15の開作動中は、当該可動パネル15が、予め設定された離隔距離よりも近付くことで、その開作動が停止される。特に、連動開閉操作スイッチ40の開操作による連動動作中は、開作動中のサンシェード16に対し、停止中の可動パネル15が、予め設定された離隔距離以上離れるまで、該可動パネル15の開作動の開始(再開)が禁止される。
このように、可動パネル15は、開作動時に開閉位置において開側に先行すべき側であるサンシェード16に対し予め設定された離隔距離よりも近付くことができないため、逆転配置関係が成立する可能性が低減される。また、サンシェード16が全開状態又はその近傍にあれば、回転位置偏差αが零に設定されることで、可動パネル15が全開状態に到達するまでその開作動の継続が可能となる。さらに、可動パネル15は、サンシェード16との離隔距離に関わらず、該当の電気ストップ位置に到達することでその開作動の停止が可能となる。
一方、シェード開閉操作スイッチ39若しくは連動開閉操作スイッチ40を閉操作したとする。このとき、閉作動時に開閉位置において先行すべき側である可動パネル15に対し、追従すべき側であるサンシェード16が、予め設定された離隔距離よりも近付いている場合には、該サンシェード16の閉作動の開始が禁止される。また、サンシェード16の閉作動中は、当該サンシェード16が、予め設定された離隔距離よりも近付くことで、その閉作動が停止される。特に、連動開閉操作スイッチ40の閉操作による連動動作中は、閉作動中の可動パネル15に対し、停止中のサンシェード16が、予め設定された離隔距離以上離れるまで、該サンシェード16の閉作動の開始(再開)が禁止される。
このように、サンシェード16は、閉作動時に開閉位置において閉側に先行すべき側である可動パネル15に対し予め設定された離隔距離よりも近付くことができないため、逆転配置関係が成立する可能性が低減される。また、可動パネル15が全閉状態又はその近傍にあれば、回転位置偏差βが零に設定されることで、サンシェード16が全閉状態に到達するまでその閉作動の継続が可能となる。さらに、サンシェード16は、可動パネル15との離隔距離に関わらず、該当の電気ストップ位置に到達することでその閉作動の停止が可能となる。
以上詳述したように、本実施形態によれば、以下に示す効果が得られるようになる。
(1)本実施形態では、開閉位置において、先行側に対して追従側は、基本的に予め設定された離隔距離よりも近付くことができない。また、仮に先行側に対して追従側が、既に前記離隔距離よりも近付いていたとしても、更にそれ以上は近付くことができない。従って、先行側及び追従側の両開閉位置間で逆転の位置関係が成立する可能性を低減できる。
(2)本実施形態では、先行側の開閉位置に応じて、前記離隔距離(回転位置偏差α,β)を変更した。すなわち、先行側の開閉位置が、逆転の位置関係が成立しにくい特定の位置(例えば全開状態又は全閉状態に相当する開閉位置やその近傍)にある場合には、前記離隔距離を零に変更・設定したことで、先行側に対して追従側が徒に離れて停止することを回避できる。そして、例えば全開状態又は全閉状態にある先行側に対し、追従側が追いつくまでその開閉作動を継続することで、追従側を全開状態又は全閉状態まで到達させることができる。
(3)本実施形態では、開閉位置において、先行側に対して追従側が予め設定された離隔距離よりも近付く前に、該追従側が予め設定された電気ストップ位置に達した場合には、該電気ストップ位置で追従側の開閉作動を停止できる。
(4)本実施形態では、先行側に対して追従側が前記離隔距離よりも近付いて停止している状態では、当該追従側が徒に開閉作動を開始することがないように制御される。従って、例えば追従側の開閉作動を一旦開始した後に直ちに停止した場合に比べて、逆転の位置関係が成立する可能性を低減できる。
(5)本実施形態では、追従側の開閉作動の停止時に逆転の位置関係が成立する可能性を低減できるため、次回の追従側の開閉作動の開始時にその開始が禁止される可能性(作動開始条件A1,B1の非成立の可能性)を低減できる。そして、追従側の開閉操作に関わらず、該追従側の開閉作動が開始しないという違和感を与える可能性を低減できる。あるいは、先行側及び追従側の連動操作時に、該追従側の開閉作動のみが開始しないという違和感を与える可能性を低減できる。
(6)本実施形態では、サンシェード16が全開状態に達する前に、可動パネル15が全開状態に達することを抑制できる。これにより、可動パネル15の全開状態では、基本的にサンシェード16の全開状態への移行が完了していることになり、例えば走行中にサンシェード16が風の影響を受けてばたつき異音を発生することを抑制できる。
また、可動パネル15が全閉状態に達する前に、サンシェード16が全閉状態に達することを抑制できる。これにより、仮に可動パネル15の全閉状態への移行が不完全になったとしても、サンシェード16が全閉状態に達していないことで、可動パネル15の状態を室内から目視で確認することができる。そして、可動パネル15が不完全な全閉状態のまま放置されることを抑制でき、ひいては雨又は埃による前記サンシェードなどの汚損を抑制できる。
(7)本実施形態では、可動パネル15を開閉作動させる既存構造及びサンシェード16を開閉作動させる既存構造があれば、通信回路27,37を追加してパネル制御装置20及びサンシェード制御装置30を連係するのみの比較的簡易な構成変更で、逆転の位置関係が成立する可能性を低減できる。
(8)本実施形態では、可動パネル15を開作動する際、パネル駆動モータ26の駆動制御にそのモータ特性ばらつき、機械的構造ばらつき、各作動の摺動抵抗の違い、モータ温度特性の違い等を考慮する必要がない。そして、パネル制御装置20により、サンシェード駆動モータ36の回転位置Asを監視することで、逆転の位置関係が成立する可能性を低減できる。同様に、サンシェード16を閉作動する際、サンシェード駆動モータ36の駆動制御にそのモータ特性ばらつき、機械的構造ばらつき、各作動の摺動抵抗の違い、モータ温度特性の違い等を考慮する必要がない。そして、サンシェード制御装置30により、パネル駆動モータ26の回転位置Apを監視することで、逆転の位置関係が成立する可能性を低減できる。
(9)本実施形態では、作動開始条件A1が成立しない限り(S13でYES)、CPU21は、パネル駆動モータ26の駆動開始を待機するため、このときのCPU21の演算負荷を軽減できる。
同様に、作動開始条件B1が成立しない限り(S33でYES)、CPU31は、サンシェード駆動モータ36の駆動開始を待機するため、このときのCPU31の演算負荷を軽減できる。
(10)本実施形態では、連動動作中、作動再開条件A3が成立しない限り(S21でYES)、CPU21は、パネル駆動モータ26の駆動開始を待機するため、このときのCPU21の演算負荷を軽減できる。
同様に、連動動作中、作動再開条件B3が成立しない限り(S41でYES)、CPU31は、サンシェード駆動モータ36の駆動開始を待機するため、このときのCPU31の演算負荷を軽減できる。
(11)本実施形態では、可動パネル15のチルトアップ状態の段階では、サンシェード16が未だ開状態にある。これにより、例えば走行中にサンシェード16が風の影響を受けてばたつき異音を発生することを抑制できる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・前記実施形態において、サンシェード駆動モータ36の回転位置As(サンシェード16の開閉状態)に応じた回転位置偏差α1〜α3の推移は一例である。図6(a)に2点鎖線で示したように、回転位置偏差α1〜α3は、例えば回転位置Asが最前方回転位置FMs(サンシェード16の全閉状態)で零になるようにその近傍で漸減するとともに、回転位置Asが最後方回転位置RMs(サンシェード16の全開状態)で零になるようにその近傍で漸減するように推移してもよい。
・前記実施形態において、サンシェード駆動モータ36の回転位置As(サンシェード16の開閉状態)に応じた回転位置偏差α1〜α3の推移は、いずれか二つ以上が互いに異なっていてもよい。
・前記実施形態において、パネル駆動モータ26の回転位置Ap(可動パネル15の開閉状態)に応じた回転位置偏差β1〜β3の推移は一例である。図6(b)に2点鎖線で示したように、回転位置偏差β1〜β3は、例えば回転位置Apが最前方回転位置FMp(可動パネル15の全閉状態)で零になるようにその近傍で漸減するとともに、回転位置Apが最後方回転位置RMp(可動パネル15の全開状態)で零になるようにその近傍で漸減するように推移してもよい。
・前記実施形態において、パネル駆動モータ26の回転位置Ap(可動パネル15の開閉状態)に応じた回転位置偏差β1〜β3の推移は、いずれか二つ以上が互いに異なっていてもよい。
・前記実施形態において、パネル制御装置20及びサンシェード制御装置30を単一の制御装置に統合してもよい。この場合、例えば通信回路27,37を割愛するとともにCPU21,31の機能を統合したCPUを採用する。そして、当該CPUに、駆動回路22,32及び入力回路23〜25,33〜25の全てを接続して、パネル駆動モータ26及びサンシェード駆動モータ36の駆動を統括制御させればよい。
・前記実施形態では、通信回路27,37を介してパネル制御装置20及びサンシェード制御装置30を電気的に連係させたが、パネル制御装置20及びサンシェード制御装置30を統括制御する上位の制御装置(例えばボディECU)にて通信回路27,37等を別途制御させてもよい。
・前記実施形態において、開作動時の作動開始条件A1の判断(S13)を割愛してもよい。この場合、サンシェード16に対して予め設定された離隔距離よりも近付いた状態で可動パネル15の開作動が一旦開始されたとしても、作動停止条件A2の判断(S17)において直ちに可動パネル15の開作動が直ちに停止されることで、実質的に逆転の位置関係が成立する可能性を低減できる。
・前記実施形態においては、パネル開閉操作スイッチ29の開操作が継続されていることを前提に、前述のパネル駆動モータ26の停止制御について説明した。従って、パネル開閉操作スイッチ29の開操作を停止する任意のタイミングで、パネル駆動モータ26を停止させてもよいことはいうまでもない。
・前記実施形態においては、シェード開閉操作スイッチ39の閉操作が継続されていることを前提に、前述のサンシェード駆動モータ36の停止制御について説明した。従って、シェード開閉操作スイッチ39の閉操作を停止する任意のタイミングで、サンシェード駆動モータ36を停止させてもよいことはいうまでもない。
・前記実施形態においては、単独動作又は連動動作に関わらず、先行側に対して追従側が予め設定された離隔距離よりも近付かないように追従側の停止制御等を行った。これに対し、単独動作時のみ、先行側に対して追従側が予め設定された離隔距離よりも近付かないように追従側の停止制御等を行うようにしてもよい。この場合、例えば連動動作の開始時に追従側が先行側を追い越すことがないように、追従側の作動開始タイミングにディレー処理を行っているとする。このとき、基本的に単独動作後の停止状態であれば、基本的に先行側に対して追従側が予め設定された離隔距離以上、離れていることで、その後の連動動作時に要するディレー処理の時間を低減又は解消することができる。そして、先行側及び追従側の連動操作時に、該追従側の開閉作動のみが開始しないという違和感を与える可能性を低減できる。
・前記実施形態では、便宜的に可動パネル15の全閉状態及び全開状態間におけるパネル駆動モータ26の回転範囲(即ち最前方回転位置FMpから最後方回転位置RMpまでの範囲)と、サンシェード16の全閉状態及び全開状態間におけるサンシェード駆動モータ36の回転範囲(即ち最前方回転位置FMsから最後方回転位置RMsまでの範囲)とが一致しているとしたが、当然ながらこれらは一致していなくてもよい。例えば最前方回転位置FMpから最後方回転位置RMpまでのパネル駆動モータ26の回転範囲よりも、最前方回転位置FMsから最後方回転位置RMsまでのサンシェード駆動モータ36の回転範囲の方が大きいとする。この場合には、見かけ上、これらが一致するように縮小するとともに、その縮小分を考慮して図2の関係が成立するようにパネル駆動モータ26及びサンシェード駆動モータ36を駆動制御すればよい。あるいは、最前方回転位置FMpから最後方回転位置RMpまでのパネル駆動モータ26の回転範囲よりも、最前方回転位置FMsから最後方回転位置RMsまでのサンシェード駆動モータ36の回転範囲の方が大きい場合であっても、そのまま図2の関係が成立するようにパネル駆動モータ26及びサンシェード駆動モータ36を駆動制御すればよい。
・前記実施形態においては、駆動モータ26,36の駆動制御をPWM制御で行ったが、所要の回転方向に合わせて極性を切り替えることができれば、通電・非通電(オン・オフ)の切替制御のみで行ってもよい。この場合、駆動モータ26,36の駆動制御に係るCPU21,31の演算負荷を軽減できる。
・前記実施形態においては、可動パネル15の開閉状態の検出をパルスセンサ28によるパネル駆動モータ26の回転位置Apの検出によって行ったが、全閉状態から全開状態までの可動パネル15の開閉状態(チルト状態を含む)を一対一の対応関係で監視し得る適宜のセンサ(スイッチを含む)で行ってもよい。同様に、サンシェード16の開閉状態の検出をパルスセンサ38によるサンシェード駆動モータ36の回転位置Asの検出によって行ったが、全閉状態から全開状態までのサンシェード16の開閉状態を一対一の対応関係で監視し得る適宜のセンサ(スイッチを含む)で行ってもよい。
・前記実施形態においては、可動パネル15側の電気ストップ位置及びサンシェード16側の電気ストップ位置をそれぞれ定義した。これに対し、可動パネル15側及びサンシェード16側のいずれか一方の電気ストップ位置のみを定義して、当該電気ストップ位置で停止する可動パネル15側又はサンシェード16を利用して、いずれか他方の電気ストップ位置を定義してもよい。
・前記実施形態においては、可動パネル15の開閉状態の検出をパルスセンサ28によるパネル駆動モータ26の回転位置Apの検出によって行ったが、可動パネル15の開閉速度又はパネル駆動モータ26の回転速度を検出するためのセンサのみを搭載している場合には、該検出された開閉速度等に基づいて可動パネル15の開閉状態を検出してもよい。同様に、サンシェード16の開閉状態の検出をパルスセンサ38によるサンシェード駆動モータ36の回転位置Asの検出によって行ったが、サンシェード16の開閉速度又はサンシェード駆動モータ36の回転速度を検出するためのセンサのみを搭載している場合には、該検出された開閉速度等に基づいてサンシェード16の開閉状態を検出してもよい。
・前記実施形態において、連動動作に係る連動開閉操作スイッチ40を割愛して、パネル開閉操作スイッチ29による可動パネル15単独での開閉操作及びシェード開閉操作スイッチ39によるサンシェード16単独での開閉操作のみを行うようにしてもよい。
・前記実施形態においては、可動パネル15をポップアップ動作させるサンルーフ装置10を採用したが、例えば可動パネル15をチルトアップ状態のままスライド動作させるサンルーフ装置や、可動パネル15を固定パネル13の下側でスライド動作(いわゆるインナスライド動作)させるサンルーフ装置であってもよい。
・前記実施形態においては、巻取り式のサンシェード16を採用したが、例えば板材からなるスライド式のサンシェードであってもよい。
・前記実施形態においては、サンルーフ装置10の可動パネル15を採用したが、例えばパワーウィンド装置の可動パネル(即ち窓ガラス)であってもよい。
15…可動パネル、16…サンシェード、20…パネル制御装置(制御手段、変更手段、強制制御手段、優先制御手段、禁止制御手段)、26…パネル駆動モータ(パネル駆動手段)、28…パルスセンサ(パネル監視手段)、30…サンシェード制御装置(制御手段、変更手段、強制制御手段、優先制御手段、禁止制御手段)、36…サンシェード駆動モータ(サンシェード駆動手段)、38…パルスセンサ(サンシェード監視手段)。

Claims (4)

  1. 可動パネルを開閉駆動するパネル駆動手段と、
    全閉状態及び全開状態間における前記可動パネルの開閉位置を監視するパネル監視手段と、
    サンシェードを開閉駆動するサンシェード駆動手段と、
    全閉状態及び全開状態間における前記サンシェードの開閉位置を監視するサンシェード監視手段と、
    前記監視された可動パネルの開閉位置及び前記監視されたサンシェードの開閉位置に基づいて、開閉位置において先行すべき側である前記可動パネル及び前記サンシェードのいずれか一方に対し、追従すべき側である前記可動パネル及び前記サンシェードのいずれか他方が、予め設定された離隔距離まで近付いたときに当該追従すべき側である前記可動パネル又は前記サンシェードの開閉作動を停止するように該当の前記パネル駆動手段又は前記サンシェード駆動手段を駆動制御する制御手段と
    全閉状態となる位置と全開状態となる位置との間における先行すべき側である前記可動パネル及び前記サンシェードのいずれか一方の開閉位置に応じて、前記離隔距離を変更する変更手段とを備え
    前記変更手段は、先行すべき側である前記可動パネル及び前記サンシェードのいずれか一方の開閉位置に応じて前記離隔距離が変化するように予め設定された、当該開閉位置と前記離隔距離との関係を示す情報に基づいて、現在の当該開閉位置に対応する前記離隔距離を選択することを特徴とする開閉体制御装置。
  2. 可動パネルを開閉駆動するパネル駆動手段と、
    全閉状態及び全開状態間における前記可動パネルの開閉位置を監視するパネル監視手段と、
    サンシェードを開閉駆動するサンシェード駆動手段と、
    全閉状態及び全開状態間における前記サンシェードの開閉位置を監視するサンシェード監視手段と、
    前記監視された可動パネルの開閉位置及び前記監視されたサンシェードの開閉位置に基づいて、開閉位置において先行すべき側である前記可動パネル及び前記サンシェードのいずれか一方に対し、追従すべき側である前記可動パネル及び前記サンシェードのいずれか他方が、予め設定された離隔距離まで近付いたときに当該追従すべき側である前記可動パネル又は前記サンシェードの開閉作動を停止するように該当の前記パネル駆動手段又は前記サンシェード駆動手段を駆動制御する制御手段とを備え
    追従すべき側である前記可動パネル又は前記サンシェードが予め設定された強制作動停止位置に達したときに、当該追従すべき側である前記可動パネル又は前記サンシェードの開閉作動を停止するように該当の前記パネル駆動手段又は前記サンシェード駆動手段を駆動制御する強制制御手段と、
    前記制御手段が前記可動パネル又は前記サンシェードの開閉作動を停止する開閉位置及び前記強制制御手段が前記可動パネル又は前記サンシェードの開閉作動を停止する開閉位置のいずれか早く到達した開閉位置で前記可動パネル又は前記サンシェードの開閉作動を停止するように該当の前記制御手段又は前記強制制御手段を選択する優先制御手段とを備えたことを特徴とする開閉体制御装置。
  3. 請求項に記載の開閉体制御装置において、
    全閉状態となる位置と全開状態となる位置との間における先行すべき側である前記可動パネル及び前記サンシェードのいずれか一方の開閉位置に応じて、前記離隔距離を変更する変更手段を備え、
    前記変更手段は、先行すべき側である前記可動パネル及び前記サンシェードのいずれか一方の開閉位置に応じて前記離隔距離が変化するように予め設定された、当該開閉位置と前記離隔距離との関係を示す情報に基づいて、現在の当該開閉位置に対応する前記離隔距離を選択することを特徴とする開閉体制御装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の開閉体制御装置において、
    開閉位置において先行すべき側である前記可動パネル及び前記サンシェードのいずれか一方に対し、追従すべき側である前記可動パネル及び前記サンシェードのいずれか他方が、前記離隔距離よりも近付いているときに、当該追従すべき側である前記可動パネル又は前記サンシェードの開閉作動を開始しないように該当の前記パネル駆動手段又は前記サンシェード駆動手段を駆動制御する禁止制御手段とを備えたことを特徴とする開閉体制御装置。
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