JP5919646B2 - 免震建物の構築方法 - Google Patents
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Description
この点につき、特許文献1には、既存建物の地下躯体を利用して免震建物を構築することが開示されている。すなわち、先ず、既存建物の地上躯体については解体するが、地下躯体について解体せずに残置する。そして、その地下躯体から柱を上方に延設して、当該柱に免震装置を配置し、しかる後に、免震装置の上方に、新たに地上躯体を構築して免震装置に支持させる。
更には、既存建物の地下躯体の地下階を、新たに構築すべき免震建物の地下階として利用することもできて、免震建物の建設コストの抑制も図れる。
地下階を有する既存建物の地下躯体を利用して免震建物を構築する方法であって、
前記既存建物の地上躯体を解体する地上躯体解体工程と、
前記既存建物の所定地下階に相当する部分を解体して前記地下躯体を、前記地下躯体のうちの少なくとも前記所定地下階の一階下の階の床部以下の部分をそのまま残置利用しながら、改造する地下躯体改造工程と、
前記所定地下階に相当する部分が解体されて形成された地下空間に免震装置を配しつつ、前記免震装置を前記地下躯体に支持させる免震装置設置工程と、
地上階を少なくとも有し、前記免震装置を介して前記地下躯体に免震支持された地上側躯体を形成する地上側躯体形成工程と、を有することを特徴とする。
また、既存建物の地下躯体が具備する地下階の少なくとも一つが、残置利用されるので、その分だけ、免震建物の建設コストを抑えることができる。
前記所定地下階は、地下一階であり、
前記所定地下階の一階下の階は、地下二階であることを特徴とする。
上記請求項2に示す発明によれば、既存建物の地下躯体のうちで少なくとも地下二階の床部以下の部分は、残置利用される。つまり、既存建物の地下躯体のうちで免震装置を配置すべき地下一階の所定部分以外は、概ね残置利用される。よって、既存建物の地下躯体の解体対象範囲を、地下空間に免震装置を設置する必要最小限の範囲に概ね留めることができて、その結果、解体の作業量を大幅に減らすことができる。
更に、前記既存建物の地下一階の床部が残置利用されることを特徴とする。
上記請求項3に示す発明によれば、既存建物の地下躯体のうち、地下二階の床部以下の部分だけでなく、地下一階の床部まで残置利用される。よって、既存建物の地下躯体の解体対象範囲を、更に狭い範囲に留めることができて、その結果、解体の作業量のより一層の削減を図れる。
更に、残置される地下一階の床部は、前述の地下二階の床部と同様に、免震建物の構築工事中に土留め壁となる既存建物の地下躯体の外壁部を支える切梁として有効に機能し得て、結果、切梁支保工を更に軽減可能となる。
前記地下躯体改造工程にて改造後の地下躯体の床部に、前記免震装置は配置されることを特徴とする。
上記請求項4に示す発明によれば、免震装置は、床部上に設置される。よって、免震建物の完成後の保守点検時に作業員は、床部を作業通路として利用できるので、免震装置の設置位置まで容易且つ安全に到達可能となる。また、点検作業時には床部を作業足場として使用できるので、同作業を安全且つ確実に行うことができる。
前記免震装置は、前記地下躯体の梁部の直上、又は柱梁仕口部の直上に設置されることを特徴とする。
上記請求項5に示す発明によれば、免震装置から入力される水平力を、地下躯体は、柱梁部で受けることができる。よって、当該水平力は地下躯体の柱部と梁部とで負担することとなり、結果、柱部の水平方向の撓み変形の大幅な抑制を通して、柱部の破損を有効に防ぐことができる。
図1A乃至図1Fは、第1実施形態の免震建物11の構築方法の説明図である。何れの図も、縦断面視の模式図であるが、図の錯綜を防ぐべく、本来断面部分に示すべきハッチングについては省略している。
この構築方法では、図1Aの既存建物1の地下躯体1dを利用して、図1Fの免震建物11を構築する。すなわち、図1Aのような地上階及び地下階を有する既存建物1の地下躯体1dを利用して、最終的には、図1Fのような地上階を有する地上側躯体11uが地下躯体11dに免震支持された免震建物11を構築する。
図2A乃至図2Fは、第2実施形態の免震建物11aの構築方法の説明図である。何れの図も、縦断面視の模式図であるが、図の錯綜を防ぐべく、本来断面部分に示すべきハッチングについては省略している。
前述の第1実施形態では、免震装置70の設置スペースS70を地下に形成すべく、既存建物1の地下躯体1dの解体対象範囲として、地上一階1Fの床部5及びその下方に一体に連接する梁部9、並びに地下一階B1Fの柱部7を指定していたが(図1C)、解体前の図2Aと解体後の図2Bとの対比でわかるように、この第2実施形態では、これらに加えて更に、地下一階B1Fの床部5及びその下方に一体に連接する梁部9にまで解体対象範囲を拡張している点で主に相違する。
先ず、図2Aに示すように、地上躯体1uを解体する(地上躯体解体工程に相当)。
図3A乃至図3Eは、第3実施形態の免震建物11bの構築方法の説明図である。何れの図も、縦断面視の模式図であるが、図の錯綜を防ぐべく、本来断面部分に示すべきハッチングについては省略している。
前述の第1実施形態では、図1Fに示すように、免震装置70の設置スペースS70を、既存建物1の地下一階B1Fに相当する位置に形成していた。つまり、免震装置70の設置対象階を、既存建物1における地下一階B1Fに設定していたが、何等これに限るものではない。例えば、設置対象階を、最下階B5Fを除く地下二階B2F以下の何れの地下階B2F〜B4Fにしても良い。以下では、その場合の構築方法について、設置対象階を地下二階B2Fにした場合を例に説明する(図3E)。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。また、本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更や改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれるのはいうまでもない。例えば、以下に示すような変形が可能である。
3 外壁部、5 床部、5a 床部、7 柱部、7a 柱部、9 梁部、
11 免震建物、11d 地下躯体、11u 地上側躯体、
11a 免震建物、11ad 地下躯体、11au 地上側躯体、
11b 免震建物、11bd 地下躯体、11bu 地上側躯体、
70 免震装置、72 支持躯体、
J 柱梁仕口部、
BP ピット、St 空間、
S70 設置スペース(地下空間)、
G 地盤、GL 地面のレベル
Claims (5)
- 地下階を有する既存建物の地下躯体を利用して免震建物を構築する方法であって、
前記既存建物の地上躯体を解体する地上躯体解体工程と、
前記既存建物の所定地下階に相当する部分を解体して前記地下躯体を、前記地下躯体のうちの少なくとも前記所定地下階の一階下の階の床部以下の部分をそのまま残置利用しながら、改造する地下躯体改造工程と、
前記所定地下階に相当する部分が解体されて形成された地下空間に免震装置を配しつつ、前記免震装置を前記地下躯体に支持させる免震装置設置工程と、
地上階を少なくとも有し、前記免震装置を介して前記地下躯体に免震支持された地上側躯体を形成する地上側躯体形成工程と、を有することを特徴とする免震建物の構築方法。 - 請求項1に記載の免震建物の構築方法であって、
前記所定地下階は、地下一階であり、
前記所定地下階の一階下の階は、地下二階であることを特徴とする免震建物の構築方法。 - 請求項2に記載の免震建物の構築方法であって、
更に、前記既存建物の地下一階の床部が残置利用されることを特徴とする免震建物の構築方法。 - 請求項1乃至3の何れかに記載の免震建物の構築方法であって、
前記地下躯体改造工程にて改造後の地下躯体の床部に、前記免震装置は配置されることを特徴とする免震建物の構築方法。 - 請求項4に記載の免震建物の構築方法であって、
前記免震装置は、前記地下躯体の梁部の直上、又は柱梁仕口部の直上に設置されることを特徴とする免震建物の構築方法。
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