JP2006052543A - 既存鉄筋コンクリート建築物の増築構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】既存鉄筋コンクリート建築物を合理的に補強することにより、経済的に建物上部に増築すること。
【解決手段】既存鉄筋コンクリート建築物の増築構造であって、既存建築物1の外側に鉄骨等からなる、既存建築物1の補強を兼ねた増築建物用支柱2(または、支柱2および梁17)を立設したうえ、既存建築物1と接続することにより既存建築物1の柱(または、柱および梁)と増築建物用支柱2(または、支柱および梁)とを合成構造にすることにより合理的な増築構造を提供する。また、既存建築物1の柱(または、支柱および梁)と増築建物用支柱2(および梁17)との間にダンパーを設けることにより、同じく合理的な増築構造を提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、公営住宅など既存建築物を補強すると共に、その屋上に増築用建物を構築できるようにした既存鉄筋コンクリート建築物の増築構造に関するものである。
公営住宅などの老朽化した既存建築物にあっては、耐震補強、内外装の更新、設備更新、バリアーフリー化、二戸一化(仕切り壁を撤去するなどの改築により二戸分の住宅を一戸部住宅に代えて狭い部屋を広くする)などの改修を行うことで、土地および既存建物の有効活用化が求められている。
これらの既存建築物のうち容積率に余裕があり、高さ制限や斜線制限にも余裕がある場合には、既存建築物の有効活用の1つとして既存建築物の上部に増築用建物を構築する方法が考えられる。
既存建築物の増築構造として、特開2003−105976(従来例1)には、既存建築物の基礎部の外側に設けた新基礎部に支持部材を立設し、支持部材の頂部で支持される増築用屋根を設け、この増築用屋根を設ける前又は後に既存建築物の屋根の上方に前記支持部材の中途部で支持される床部材を設け、この床部材と既存建築物の屋根の間、及び、既存建築物の屋根の直下にそれぞれ空間部を形成する増築構造が開示されている。
また、階段型共同住宅の増築構造として、特開2004−124558(従来例2)には、階段型共同住宅の外側に設けた基礎部に支持部材を立設し、支持部材の頂部で支持される増築用屋根を設け、既存屋根の上方に前記支持部材の中途部で支持される床部材を設け、この床部材と増築用屋根との間に新たな居住空間を形成し、次いで、全ての隣接する住戸に面して各住戸間を連絡する廊下を設け、該廊下に面する位置にエレベータ及び階段を設置した後、屋外階段側又は反対側に各階の床高さと同じ高さの新規床を延設し、廊下に面する玄関を隣接する住戸毎に独立して設ける増築構造が開示されている。
また、既設建屋の耐震補強構造として、特開平9−310509(従来例3)には、RC造またはSRC造の既設建屋の桁行方向両端部外方に耐震要素である増設棟を一対増設し、これら増設棟をダンパーを介して既設建屋の桁行方向両端部外方に増設していくことから、これら両増設棟の間を既設建屋の屋上を跨ぐ補強ガーダーで連結し、さらにこの補強ガーダーをダンパーを介して既設建屋に接続する耐震補強構造が開示されている。
特開2003−105976 特開2004−124558 特開平9−310509
特開2003−105976(従来例1)と特開2004−124558(従来例2)に開示の増築構造では、基本的には増築部分は既存建築物とは独立に構築されている。このため、地震時に増築部分は既存建築物に水平力が作用したとき、硬い構造物である既存のRC造の建物は変形が小さくて短周期で揺れるのに対し、増築部分を支える鉄骨フレームは、変形が大で長周期で揺れる、つまり、増築部分と既存建築物は層間変形が異なるため両者の間に相対変形が生じ、不具合が生じる。このように増築部分と既存建築物の間の相対変形が生じさせないためには、増築部分と既存建築物はそれぞれが独自に地震水平力に耐える剛性が必要であり、この要求を満たすには多くの鋼材を必要とし、非常に不経済な支持構造とせざるを得ない。
特開平9−310509(従来例3)に開示の耐震補強構造は、既存建物よりも剛性が高い増築棟を該既存建物の両外側に設け、両増設棟の間を既設建屋の屋上を跨ぐ補強ガーダーで連結することで既存建物を耐震補強するものであり、増築部は既存建築物より水平剛性が高い。本発明はRC造の既存建築物より増築部支持用の鉄骨柱(または、鉄骨柱および鉄骨梁)は水平剛性が小さい。
本発明は、既存鉄筋コンクリート建築物の外側に、既存建築物の補強を兼ねる増築建物用支柱(または、支柱および梁)を立設し、既存建築物の屋上に増築用建物を設け、この増築用建物の鉛直荷重を前記増築建物用支柱及び梁を既存建築物と接続することで前記従来技術の問題点を解決した新規な既存建築物の増築構造を提供することを目的とする。
本発明に係る既存鉄筋コンクリート建築物の増築構造は、次のように構成する。
第1の発明は、既存鉄筋コンクリート建築物(以下既存建築物ともいう)の外側に、該既存建築物の補強を兼ねた増築建物用支柱を立設したうえ既存建築物と接続し、前記支柱を介して既存建築物の屋上に一層又は複数層の増築用建物を設け、該増築用建物の鉛直荷重を前記増築建物用支柱で支持させたことを特徴とする。
第2の発明は、既存鉄筋コンクリート建築物の外側に、該既存建築物の補強を兼ねた増築建物用支柱を立設したうえ既存建築物と接続し、既存建築物の屋上に架設した増築建物用梁を既存建築物に接続すると共に前記増築建物用支柱に接合し、前記増築建物用梁、柱を介して既存建築物の屋上に一層又は複数層の増築用建物を設け、該増築用建物の鉛直荷重を前記増築建物用支柱で支持させたことを特徴とする。
第3の発明は、第1または第2の発明において、前記増築建物用支柱と前記増築建物用梁は、鉄骨、木、鉄筋コンクリート、繊維補強コンクリートの何れかからなることを特徴とする。
第4の発明は、第1〜第3の発明において、前記既存建築物の外周壁交差部の外側に増築建物用支柱(または、支柱および梁)である、鉄骨柱(または、鉄骨柱および鉄骨梁)を設けたうえ、既存建築物に設けたアンカーボルト等の接続手段により既存建築物に接合して合成構造としたことを特徴とする。
第5の発明は、第1〜第3の発明において、前記既存建築物の外周壁交差部の外部に増築建物用支柱(または、支柱および梁)として鉄骨柱(または、鉄骨柱および鉄骨梁)を設け、該鉄骨柱(または、鉄骨柱および鉄骨梁)と既存建築物の間に弾塑性材料、粘性材料、粘弾性材料等を用いたダンパーを配設し、鉄骨柱(または、鉄骨柱および鉄骨梁)と既存建築物の間に生ずる相対変形をダンパーによりエネルギー吸収するように該鉄骨柱(または、鉄骨柱および鉄骨梁)と既存建築物を接続することを特徴とする。
なお、第1〜第5の発明において、前記増築建物用支柱は、基礎部の上に立設していることを特徴とする。
本発明によると、既存鉄筋コンクリート建築物の外側に、該既存建築物の補強を兼ねる増築建物用支柱を立設して既存建築物と接続し、この増築建物用支柱により、既存建築物の屋上の上部に設ける一層又は複数層の増築用建物の鉛直荷重を支持させる。この増築用支柱を設けることで、既存建築物を補強できると共に、既存建築物の再利用を可能とした安価な増築が可能となり、平面計画や断面計画の更新(二戸一等)を同時に行うことができ、また設備や内外装の更新を居付きのまま同時に行うことができる。
また、本発明によると、増築建物用支柱を鉄骨柱(または鉄骨柱および梁)で構成し、この鉄骨柱(または鉄骨柱および梁)と既存建築物をアンカーボルト等の接続手段で接続して鉄骨柱・既存鉄筋コンクリート部材の合成構造とすることにより、既存建築物の壁交差部と鉄骨柱(または鉄骨柱および梁)の各々の耐力を相乗的に向上させることにより、該鉄骨柱(または、鉄骨柱および鉄骨梁)の部材を経済的に設計でき、水平変形も小さく抑えることができる。
さらに、本発明によると、増築建物用鉄骨柱(または、鉄骨柱および鉄骨梁)と既存建築物の間にダンパーを介在させることにより、既存建築物と鉄骨柱(または、鉄骨柱および鉄骨梁)間の相対変形をダンパーによりエネルギー吸収すること(以下、制振構造という)により、鉄骨柱(または、鉄骨柱および鉄骨梁)の変形を小さく抑えることができて、該鉄骨柱(または、鉄骨柱および鉄骨梁)の部材を経済的に設計でき、水平変形も小さく抑えることができる。
以下、本発明に係る既存建築物の増築構造の実施形態を図を参照して説明する。
図1〜図3は、本発明の実施形態1を示し、図1は壁式構造方式による鉄筋コンクリート建築物の縦断面図、図2は、図1のA−A断面図(平面図)、図3(a)は、図2のB部分、つまり既存建築物1と増築建物用支柱2との接続構造の詳細断面図である。図3(b)は、既存建築物1と増築建物用梁17との接続構造の詳細断面図である。
実施形態1の壁式構造は、壁3と床4からなる平板状の構造要素で既存建築物1が構成されており、柱や梁がなく鉄筋コンクリート(RC造)で剛な構造の構築物である。この壁式構造では壁3と壁3が交差していている部位5が柱の機能をしており、また屋上床6と壁3が交差している部位7が梁の機能をしている。なお、本発明では、実施形態1の壁構造の場合は、外壁と壁、屋上床と壁が交差している部位を外周壁交差部7と称し、実施形態2のラーメン構造の場合は、外周柱及び屋上梁を含む意味で用いる。
本実施形態は、このような既存建築物1に容積率に余裕があり、高さ制限や斜線制限にも余裕がある場合に、この既存建築物1の屋上に一層または二層の増築用建物8を構築するもので、特に、増築用建物8の鉛直荷重を既存建築物1に負担させることがないと共に、増築用建物8の水平力を剛構造である既存建築物1と鉄骨フレームの剛性構造または制振構造で支持することで水平変形を小さくできる。
本実施形態では、増築用建物8の支持構造として既存建築物1の補強を兼ねる増築建物用支柱2を構成し、この増築建物用支柱2を既存建築物1の外側に設置し、所定の接続手段を用いて既存建築物1と増築建物用支柱2を接続している。さらに説明すると、既存建築物1の補強を兼ねる増築建物用支柱2は、例えば、鉄骨、木、鉄筋コンクリート、繊維補強コンクリートの何れかで構成するもので、本実施形態ではH型鋼からなる鉄骨柱2aを用いた例を示す。また、増築建物用支柱2の上部には増築建物用梁17が接合されている。この増築建物用梁17は、増築建物用支柱2と同様、例えば、鉄骨、木、鉄筋コンクリート、繊維補強コンクリートの何れかで構成するもので、本実施形態ではH型鋼からなる鉄骨梁17aを用いた例を示す(増築建物用梁17は省略されることもある)。
図3(a)に示すように、鉄骨柱2aは、既存建築物1の外側に配設され、かつ、外周壁交差部7に設けられたアンカーボルト10により既存建築物1に接合される。すなわち、外周壁交差部7には所定の深さのボルト挿入穴11を穿ちこのボルト挿入穴11にアンカーボルト10を挿入し、接着剤やセメントペーストなどの経時硬化性の充填材12を充填して既存建築物1の外側面に定着したケミカルアンカーを構築する。アンカーボルト10を構築した後に、鉄骨柱2aを既存建築物1の外側面に沿って立設し、スペーサを介在したうえ鉄骨柱2aのフランジ14に開設したボルト挿入孔15にアンカーボルト10を挿入してそのネジ部にナット16を締結する。さらに鉄骨柱2aと既存建築物1の隙間にセメントペーストやモルタル等の充填材13を充填することにより外周壁交差部7と鉄骨柱2aを一体化することにより該鉄骨柱2aの座屈拘束ができると共に、該鉄骨柱2aの耐力向上が可能となる。
図3(b)は、屋上床と梁交差部と鉄骨梁の接合部を示し、詳細構造は図3(a)に示すものと同じである。
既存建築物1の平行な両外側面に沿って設けられる鉄骨柱2aは、所定の間隔をおいて複数本立設され、かつ鉄骨柱上端部は既存建築物1の屋上床6より高い位置まで伸びて設けられている。鉄骨柱2aの下端部は、既存建物1の基礎部の外側に新基礎部を設けてこの新基礎部に固定する場合がある。また、屋上の上部を跨って配設されたH型鋼製の増築建物用鉄骨梁17の両端部が、既存建築物1の両外側に位置する鉄骨柱2aの上端部にボルト接合または溶接接合などにより一体に固着されている。この増築建物用鉄骨梁17aの上に一層又は複数層の増築用建物8が構築される。増築用建物8はできるだけ軽量であるのが望ましく、この点で鉄骨造、木造などの増築部を構築できる。
実施形態1によると、鉄骨柱2a(または鉄骨柱2aおよび鉄骨梁17a)と既存建築物1をアンカーボルト10等の接続手段で接続して合成構造としたことにより、RC造である既存建築物1の耐力と増築建物用の鉄骨柱2a(または鉄骨柱2aおよび鉄骨梁17a)の耐力が合成された相乗効果が発揮される。すなわち、地震時の水平力に対して、既存建築物1と鉄骨柱2a(または鉄骨柱2aおよび鉄骨梁17a)の水平耐力(剛性)の和より大きな水平耐力(剛性)を得ることができる。
なお、実施形態1では鉄骨柱2aの上端に増築建物用鉄骨梁17aを接合し、この増築建物用鉄骨梁17aの上に増築用建物8を構築した例を示したが、増築建物用鉄骨梁17aを省略することもできる。この場合は、例えば鉄骨柱2aの上端部を既存建築物1の屋上床6より上方に伸長して設け、増築用建物8を鉄骨柱2aの上端部で支持させるように構成するとよい。増築建物用鉄骨梁17aを省略する場合も鉄骨柱2aは前記と同様に作用でき、既存建築物1とのアンカーボルト10等の接続手段で接続してなる合成構造により地震時の大きな水平力に対しても円滑に対応できる。
また、実施形態1において、既存建築物1の桁方向に間隔をおいて複数本立設した増築建物用支柱2の間は梁で接合する場合がある(図示省略する)。
図4〜図6は、本発明の実施形態2を示し、図4はラーメン構造(骨組構造)方式による鉄筋コンクリート建築物の縦断面図、図5は、図4のC−C断面図(平面図)、図6(a)は、図5のD部分、つまり既存建築物1と増築建物用支柱2との接続構造の詳細断面図である。図6(b)は、既存建築物1と増築建物用梁17との接続構造の詳細断面図である。
各図に示すラーメン構造の既存建築物1では、実施形態1と同じ建物における構造例が示されている。この既存建築物1の柱18の外側に鉄骨柱2aを立設し、屋上梁20の外側に増築建物用鉄骨梁17aを設け、鉄骨柱2a及び鉄骨梁17aをアンカーボルト10により既存建築物1に接合して合成構造としたこと、また、鉄骨柱2aにより既存建築物1の屋上に設ける増築用建物8の鉛直荷重を支える構成などは実施形態1と同じであるので、実施形態1と同一要素には同一符号を付して詳細説明を省略する。
実施形態2によっても実施形態1と同様に、既存建築物1の本来の耐力と増築用建物8の耐力の相乗効果が発揮され、水平耐力は向上する。
図7、図8は、本発明の実施形態3を示し、図7は壁構造方式による鉄筋コンクリート建築物の縦断面図、図8は、図7のE−E断面図(平面図)である。
図7、図8に示す実施形態3において、既存建築物1は、実施形態2と同様のラーメン構造の構造物であり、この既存建築物1の柱部に平行に両外側に鉄骨柱2aを立設させると共に屋上梁20の上に増築建物支持用の鉄骨梁17aを設け、この鉄骨柱2a、鉄骨梁17aで既存建築物1の屋上に設けた増築用建物8の鉛直荷重を支持させて既存建築物1及び増築用建物8が構成されている。なお、21はコンクリート梁である。この実施形態3では、実施形態1、2におけるアンカーボルト10及び充填材12、13に代えて、既存建築物1と増築建物支持用の鉄骨柱2a、鉄骨梁17aの間に複数のダンパー19を介在させ、このダンパー19を介して既存建築物1と増築用建物8を接続した例を示している。図では、増築建物用鉄骨柱2a及び増築建物用鉄骨梁17aと既存建築物1の両方にダンパー19が配設されているが、ダンパー19は既存建築物1の鉄骨柱2aだけ、または鉄骨梁17aだけに設けてもよい。また、ダンパー19は公知のものを使用して構わない。その他の構成は実施形態1、2と同じである。
実施形態3によると、次の作用が奏される。既述のとおり地震時に剛構造の既存建築物1は変形が小で周期が短いのに対して、鉄骨柱2aで支持された増築用建物8は変形が大で周期が長いため、既存建築物1と鉄骨柱2aの間で相対変形が生じるが、この時、増築用建物8の地震エネルギーを、ダンパー19を介して吸収することができる。これにより増築用建物8の水平変形を小さくできると共に、鉄骨の経済化が可能となる。
なお、既存建築1には、ダンパー19を介して増築用建物8に地震エネルギーが入るため既存建築1の補強が必要となる場合がある。既存建築1の各種の補強方法としては、(1)鉄筋コンクリート壁補強、(2)鉄骨ブレース補強等がある。
なお、実施形態1〜3のいずれの増築構造においても、図9の実施形態4に示すように、既存建築物1の片側に廊下部22を設ける場合がある。この場合は、鉄骨柱2aと平行に間隔をあけて支柱を設け、各階に対応して廊下を設ける。
実施形態1を示し、壁式構造方式による鉄筋コンクリート建築物及び増築部の縦断面図である。 図1のA−A断面図(平面図)である。 (a)は、図1のB部分、つまり既存建築物と増築建物用支柱との接続構造の詳細断面図、(b)は、屋上床と梁交差部と鉄骨梁の接続構造の詳細断面図である。 実施形態2を示し、ラーメン構造による鉄筋コンクリート建築物及び増築部の縦断面図である。 図4のC−C断面図(平面図)である。 (a)は、図5のD部分、つまり既存建築物と増築建物用支柱との接続構造の詳細断面図、(b)は、屋上床と梁交差部と鉄骨梁の接続構造の詳細断面図である。 実施形態3を示し、壁構造方式による鉄筋コンクリート建築物及び増築部の縦断面図である。 図7のE−E断面図(平面図)である。 実施形態4を示し、既存建築物が廊下部を有する場合のラーメン構造による鉄筋コンクリート建築物及び増築部の縦断面図である。
符号の説明
1 既存建築物
2 増築建物用支柱
2a 鉄骨柱
3 壁
4 床
5 壁、床の交差部位
6 屋上床
7 外周壁交差部
8 増築用建物
10 アンカーボルト
11 ボルト挿入穴
12 充填材(接着剤、セメントペースト)
13 充填材(セメントペースト、モルタル)
14 フランジ
15 ボルト挿入孔
16 ナット
17 増築建物用梁
17a 増築建物用鉄骨梁
18 コンクリート柱
19 ダンパー
20 屋上梁
21 コンクリート梁
22 廊下部

Claims (5)

  1. 既存鉄筋コンクリート建築物(以下既存建築物ともいう)の外側に、該既存建築物の補強を兼ねた増築建物用支柱を立設したうえ既存建築物と接続し、前記支柱を介して既存建築物の屋上に一層又は複数層の増築用建物を設け、該増築用建物の鉛直荷重を前記増築建物用支柱で支持させたことを特徴とする既存鉄筋コンクリート建築物の増築構造。
  2. 既存鉄筋コンクリート建築物の外側に、該既存建築物の補強を兼ねた増築建物用支柱を立設したうえ既存建築物と接続し、既存建築物の屋上に架設した増築建物用梁を既存建築物に接続すると共に前記増築建物用支柱に接合し、前記増築建物用梁、柱を介して既存建築物の屋上に一層又は複数層の増築用建物を設け、該増築用建物の鉛直荷重を前記増築建物用支柱で支持させたことを特徴とする既存鉄筋コンクリート建築物の増築構造。
  3. 前記増築建物用支柱と前記増築建物用梁は、鉄骨、木、鉄筋コンクリート、繊維補強コンクリートの何れかからなることを特徴とする請求項1または2に記載の既存鉄筋コンクリート建築物の増築構造。
  4. 前記既存建築物の外周壁交差部の外側に増築建物用支柱(または、支柱および梁)である、鉄骨柱(または、鉄骨柱および鉄骨梁)を設けたうえ、既存建築物に設けたアンカーボルト等の接続手段により既存建築物に接合して合成構造としたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の既存鉄筋コンクリート建築物の増築構造。
  5. 前記既存建築物の外周壁交差部の外部に増築建物用支柱(または、支柱および梁)として鉄骨柱(または、鉄骨柱および鉄骨梁)を設け、該鉄骨柱(または、鉄骨柱および鉄骨梁)と既存建築物の間に弾塑性材料、粘性材料、粘弾性材料等を用いたダンパーを配設し、鉄骨柱(または、鉄骨柱および鉄骨梁)と既存建築物の間に生ずる相対変形をダンパーによりエネルギー吸収するように該鉄骨柱(または、鉄骨柱および鉄骨梁)と既存建築物を接続することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の既存鉄筋コンクリート建築物の増築構造。
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