JP3638590B2 - 多層階建築物の構築方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、多層階建築物の構築方法に係わり、特に、各階の床スラブの端縁にプレキャストコンクリートによって形成された手摺り等の非耐力壁が設けられた多層階建築物の構築方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、床スラブの端縁に、プレキャストコンクリート製の非耐力壁が設けられた、たとえば、手摺りが設けられた多層階建築物を構築する一例として、図32ないし図40に示す方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
これらの図に示す多層階建築物は、最下層階の床スラブSの下方の1階部分に、駐車場等に使用される空間部Pを備えた構造となっており、前記床スラブSの両側縁部に、後述する非耐力壁としてのプレキャストコンクリート製の手摺りが設けられ、これらの床スラブSや手摺りが多層状に構築される。
【0004】
ついで、これらの図に示す多層階建築物の構築方法について説明する。
まず、図32に示すように、地盤G中に構築された基礎1上に、前記空間部Pを形成するための複数の柱2を立ち上げ、これらの柱2上に前記床スラブS用の型枠3を組み上げた後に、この型枠3内に配筋を行なって(図示略)コンクリートCを打設し、このコンクリートが所定強度を発現した時点で前記型枠3を取り外して、図33に示すように最下層階(2階部分)の床スラブS1を構築する。
なお、図32において符号Jは、前記型枠3を支持するための支保工を示す。
【0005】
このように構築された前記床スラブS1は、その両側部の一方が廊下Dで、他方がベランダEとなされ、中央部が居住領域Fとなされている。
【0006】
ついで、図33に示すように、前記居住領域Fの、前記廊下DやベランダEとの境界部分に、プレキャストコンクリート製の耐力壁としての壁パネル4を建て付けて、図34に示すように、前記居住領域Fを画成する。
この壁パネル4は、予め工場等において製作されて建築現場へ搬入された後に、クレーン等を用いて、前記床スラブS1の所定位置に設置され、適宜の接続方法を用いて前記床スラブS1に建て付けられる。
【0007】
これより、プレキャストコンクリート製の非耐力壁である手摺り5を、図34および図35に示すように、前記床スラブS1の各端縁に建て付けて最下層階の施工を完了する。
この手摺り5の建て付けは、前述した壁パネル4と同様の方法で行なわれ、これらの壁パネル4や手摺り5の建て付けは、2階部分の床スラブS1の全領域にわたって行なわれる。
【0008】
つぎに、構築された2階部分の床スラブS1上に多数の支保工Jや、先行して建て付けられている前記壁パネル4を支持体として、図35に示すように、直上階(3階部分)の床スラブ用型枠3を組み上げ、この型枠3内に配筋を行なった後に、図36に示すようにコンクリートを打設することにより、3階部分の床スラブS2を構築する。
【0009】
この後に、構築された前記3階部分の床スラブS2に、図37に示すように、壁パネル4を建て込み、その後に、図37および図38に示すように、手摺り5を建て込んで3階部分の施工を完了する。
【0010】
さらに、前記3階部分の床スラブS2上に、この床スラブS2上に建て込まれた壁パネル4および床スラブ2上に立て付けられた多数の支保工Jを支持体として、図39に示すように4回部分の床スラブ用型枠3を組み上げ、以降、同様の工程で上層階の構築を行ない、多層階建築物を構築する。
【0011】
【特許文献1】
特開2002−371519号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前述した従来の構築方法にあっては、次のような改善すべき問題点が残されている。
すなわち、従来の構築方法では、まず、床スラブSを先行構築し、この床スラブS上に壁パネル4や手摺り5を順次建て付けるようにしているが、この壁パネル4や手摺り5の建て付け作業を床パネルS上で行なう際に、図37において3階部分に例示するように、この床パネルSの周縁部が開放され、防護設備のない状態であるために、安全性の確保が難しい。
【0013】
また、特に、前記手摺り5の建て付けに際して、この手摺り5と床スラブSとの目地6が、図40に示すように、手摺り5の幅方向全長にわたって形成され、この目地6に対する仕上げ処理や防水処理等の作業が、手摺り5の外面側の作業として行なわれる。
この作業を床スラブS上から行なおうとすると、前記手摺り5の上端部から外側へ向けて屈み込むようにして行なわなければならず、作業性が悪いばかりでなく、安全面で好ましくない。
【0014】
さらに、上層階の床スラブ用型枠3の組み上げ作業においても、図36に示すように、建て込まれている手摺り5よりも上方の作業であり、かつ、前述したように作業者保護のための防護設備がないことから安全性の確保という点から好ましくない。
【0015】
そして、このような不具合は、上層階に行くにしたがい作業領域が高所となることからその対策が必要である。
【0016】
一方、このような不具合への対処策として、従来では、図39に示すように、建築物の側部に架設足場Iを組み上げ、この架設足場I上で前述した手摺り5の建て付けや目地6の処理作業、あるいは、型枠3の組立作業を行なうことが実施されている。
【0017】
しかしながら、前述した架設足場Iにあっては、作業員の作業領域や歩行領域となる踏み板部分の幅が短く、また、前記踏み板を支持する支柱用の補強部材が踏み板側に突出して作業領域や歩行領域がさらに狭くなっており、この結果、作業員の動きが制約され、あるいは、歩行の円滑性が損なわれているといった解決すべき課題が残されている。
【0018】
本発明は、作業員の作業や歩行の安全性を高めつつ施工性に優れた多層階建築物の構築方法を提供することにより、従来において残されている課題を解決せんとするものである。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に記載の多層階建築物の構築方法は、前述した課題を解決するために、多層階建築物の上下階を画成する床スラブと、この床スラブの外端部に建て付けられるプレキャストコンクリート製の非耐力壁とを備える多層階建築物の構築方法であって、 記非耐力壁を、多層階建築物の階高と略等しい高さとするとともに、その高さ方向の途中に、同一階の前記床スラブを形成するための床スラブ用型枠が突き当てられてこの床スラブ用型枠の一部を構成するようにし、かつ、前記床スラブ用型枠が突き当てられる部分に、前記床スラブから上方へ突出してこの床スラブの外端部の上部を閉塞する目隠し部を形成し、この目隠し部の幅方向両端下部に、前記床スラブの下方に延びる連結壁部を形成しておき、下層階に建て付けられた前記非耐力壁の前記目隠し部の上に、上層階の非耐力壁を、前記連結壁部を介して建て付けた後に、この上層階の非耐力壁の内側で、その高さ方向の途中に、この非耐力壁を型枠の一部として上層階の床スラブ用型枠を組み上げ、この床スラブ用型枠内にコンクリートを打設して上層階の床スラブを構築することにより、前記非耐力壁の目隠し部を前記床スラブの外端部から上方に立ち上げることを特徴とする。
本発明の請求項2に記載の多層階建築物の構築方法は、請求項1に記載の前記上層階の非耐力壁の建て付けに先立って、前記下層階の床スラブ上に、下層階の部屋を画成する耐力壁を建て付けることを特徴とする。
本発明の請求項3に記載の多層階建築物の構築方法は、請求項1または請求項2に記載の前記上層階の非耐力壁に、前記上層階の床スラブ用型枠内へ突出する接続鉄筋を設けておき、この接続鉄筋を、前記上層階の床スラブ用型枠内に打設されるコンクリート内に埋め込むことにより、前記上層階の非耐力壁と床スラブとを接合することを特徴とする。
本発明の請求項4に記載の多層階建築物の構築方法は、請求項1ないし請求項3の何れかに記載の前記上下の非耐力壁同士の接合部において、これらの非耐力壁の何れか一方に、接合方向に沿う金属スリーブを埋設するとともに、この金属スリーブを前記接合部に連通させておき、他方に、前記金属スリーブ内に挿入される接続鉄筋を突設しておき、この接続鉄筋を前記金属スリーブ内に挿入した後に、この金属スリーブ内にグラウト材を充填して硬化させることにより、前記上下の非耐力壁を接合することを特徴とする。
本発明の請求項5に記載の多層階建築物の構築方法は、請求項1ないし請求項4の何れかに記載の前記上層階の床スラブ用型枠内にコンクリートを打設するのに先立って、この上層階の床スラブ用型枠の一部を構成する上層階の非耐力壁を、その内側に位置する構造物にサポートを介して連結することを特徴とする。
本発明の請求項6に記載の多層階建築物の構築方法は、請求項5に記載の前記構造物が前記下層階の床スラブであることを特徴とする。
本発明の請求項7に記載の多層階建築物の構築方法は、請求項5に記載の前記構造物が、前記下層階の床スラブ上に建て付けられた耐力壁であることを特徴とする。
本発明の請求項8に記載の多層階建築物の構築方法は、請求項1ないし請求項7の何れかに記載の前記非耐力壁が手摺りであることを特徴とする。
本発明の請求項9に記載の多層階建築物の非耐力壁は、多層階建築物の床スラブの外端部に建て付けられるプレキャストコンクリート製の非耐力壁であって、多層階建築物の階高と略等しい高さを有し、かつ、その高さ方向の途中に同一階の前記床スラブを形成するための床スラブ用型枠が突き当てられることにより、前記床スラブ用型枠の一部を構成するようになされているとともに、前記床スラブ用型枠が突き当てられる部分に、前記床スラブから上方へ突出してこの床スラブの外端部の上部を閉塞する目隠し部が形成され、この目隠し部の幅方向両端下部に、前記床スラブの下方に延びる連結壁部がそれぞれ形成されていることを特徴とする。
本発明の請求項10に記載の多層階建築物の非耐力壁は、請求項9に記載の前記連結壁部が上下方向に分割されて、上下の非耐力壁を接合する連結ブロックとなされていることを特徴とする
本発明の請求項11に記載の多層階建築物の非耐力壁は、請求項9または請求項10の何れかに記載の前記非耐力壁が手摺りであることを特徴とする
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態について、図1ないし図15を参照して説明する。
なお、本実施形態における多層階建築物の基本構成は、図32ないし図40に示した従来の多層階建築物と同様の構成として説明する。
すなわち、非耐力壁として手摺りを例示し、かつ、1階部分に駐車場等の空間部を有する多層階建築物に適用した例について説明し、共通部分については同一符号を用いて説明を簡略化する。
【0021】
まず、本実施形態に係わる多層階建築物の構築方法の説明に先立って、この構築方法に好適に用いられる非耐力壁としての手摺りの構成について、図1を参照して説明する。
【0022】
図1および図2において符号20で示す本実施形態に係わる手摺りは、多層階建築物Bの階高Hと略等しい高さを有し、図3に示すように、その高さ方向の途中に同一階の床スラブSを形成するための床スラブ用型枠3が突き当てられて(図1および図2においては、床スラブ用型枠3によって構築された床スラブSが突き当てられた状態を示してあり、前記床スラブ用型枠3は、前記床スラブSを取り囲んで設置される)、この床スラブ用型枠3の一部を構成するようになされていることを基本構成としている。
【0023】
詳述すれば、前記手摺り20は工場等で予め成形されるプレキャストコンクリート製の手摺りであって、内部に多数の鉄筋が埋め込まれて(図示略)、所定強度が確保されている。
【0024】
図1ないし図3に示すように、前記手摺り20は、同一階の床スラブ用型枠3が突き当てられる部分に、床スラブSから少なくとも上方へ突出してこの床スラブSの外端部の上部を閉塞する目隠し部21が形成されているとともに、この目隠し部21の幅方向両端下部に、同一階の床スラブSの下方へ延びる連結壁部22がそれぞれ形成された構成となっている。
【0025】
前記各連結壁部22は、断面が矩形状に形成されており、この各連結壁部22に連続する前記目隠し部21の両端部は、その厚みが前記各連結壁部22の厚みと同等となされ、各連結壁部22から目隠し部21の両端を貫通するように2本の主筋23がそれぞれ埋め込まれている。
また、前記目隠し部21の、前記連結壁部22に連続する部位以外の部位は、その厚みが薄く形成されており、この肉薄の部分には、手摺り20の重量軽減や採光、あるいは、視野の拡大等を目的とした多数のスリット24が形成されている。
【0026】
前記各連結壁部22の下部内方には、前記各主筋23と同軸状に金属スリーブ25が埋め込まれている。
これらの金属スリーブ25は、図4および図5に詳述するように、その下端が前記各連結壁部22の下端面に開口され、また、上端部には、前記主筋23の下端部が所定長さ挿入されるとともに、この主筋23が溶接等によって連結されている。
さらに、前記各金属スリーブ25には、その軸方向に間隔をおいた2箇所の側壁に、この金属スリーブ25の内部に連通させられた注入管26が取り付けられており、これらの注入管26は、前記連結壁部22の、建築物の内側の面から外部へ突出させられている。
【0027】
また、前記手摺り20の目隠し部21の上端には、前記主筋23の端部が所定長さ突出させられており、この突出させられている主筋23の端部を接続鉄筋として、上層階の手摺り20と下層階の手摺り20とが接合されるようになっている。
すなわち、上層階の手摺り20を下層階の手摺り20上に接合する際に、下層階の手摺り20から突出する前記主筋23が、図5に示すように、上部に積層される上層階の手摺り20の連結脚部22に埋設されている金属スリーブ25の下端部へ所定長さ挿入され、この後に、図5に矢印で示すように、前記金属スリーブ25内にグラウト材としての高強度の無収縮性モルタルが注入され、この無収縮性モルタルの硬化によって、前記下層階の主筋23が前記金属スリーブ25を介して上層階の主筋23へ接合され、これによって、下層階の手摺り20と上層階の手摺り20とが接合される。
【0028】
さらに、前記金属スリーブ25の内部で、長さ方向の略中間部には内方突起25aが周方向に間隔をおいて複数突設されており、これらの内方突起25aは、挿入される主筋23の挿入長さ、すなわち、飲み込み長さを規制するとともに、付き合わされる下層階の手摺り20と上層階の手摺り20との間に形成される目地27の寸法を規制するようになっている。
【0029】
なお、図4および図5において符号28は、前記金属スリーブ25を取り囲んで配設されるスパイラル筋であり、この金属スリーブ25とともに前記手摺り20のコンクリート中に埋め込まれて一体化されることにより、前記金属スリーブ25とコンクリートとの接合強度を高めるようになっている。
【0030】
また、図3において符号29は、前記手摺り20の内側に、前記床スラブ用型枠3が組み上げられた際に、この床スラブ用型枠3内に突出させられて、床スラブ用型枠3内に打設される床スラブ用コンクリートと一体化される接続鉄筋を示す。
この接続鉄筋29は、前記手摺り20の内側(建築物躯体側)で、前記床スラブ用型枠3が付き合わされる部位に、手摺り20の幅方向に所定間隔をおいて多数設けられ、その基部は、前記手摺り20内に配設されている鉄筋(図示略)へ接続されている。
【0031】
ついで、このように構成された手摺り20を用いた多層階建築物Bの構築方法について、図6ないし図15を参照して説明する。
【0032】
本実施形態が適用される多層階建築物は、前述した従来の多層階建築物と同様に、最下層階(2階部分)の床スラブS1の下方の1階部分に、駐車場等に使用される空間部Pを備え、前記床スラブSの両側縁部に、後述する非耐力壁としての、前述した構成のプレキャストコンクリート製の手摺り20が設けられ、これらが多層状に構築される。
【0033】
詳述すれば、まず、図6に示すように、基礎1上に、複数の柱2、梁7、および、これらの柱2と梁7上に構築された最下層階(2階部分)の床スラブS1とによって空間部Pが形成される。
【0034】
ついで、図6および図7に示すように、前記居住領域Fの、前記廊下DやベランダEとの境界部分に、プレキャストコンクリート製の耐力壁としての壁パネル4を建て付けて、図6に示すように、前記居住領域Fを画成する。
【0035】
ついで、前記床スラブS1の両端縁に、図6および図7に示すように、手摺り5を建て付けるのであるが、この最下層階の手摺りは従来と同様の構成であり、これらの手摺り5を前記床スラブS1の各端縁の上面に建て付けて2階部分の施工を完了する。
【0036】
このようにして、2階部分の床スラブS1上に、壁パネル4および手摺り5を建て付けた後に、前記各手摺り5上に、図6および図8に示すように、本実施形態の手摺り20を順次吊り上げて所定位置に位置合わせしつつ下降させて、下方の手摺り5に接合することにより、図9に示すように、前記手摺り5上に手摺り20を建て付ける。
【0037】
このような両手摺り5と手摺り20との接合は次の手順で行なわれる。
図4に示すように、下方の手摺り5と上方の手摺り20とを、下方の手摺り5の上面から突出する主筋23に、上方の手摺り20の連結壁部22の下部に埋設されている金属スリーブ25とが同軸となるように位置合わせした後に、上方の手摺り20を下降させて、図5に示すように、前記各金属スリーブ25内に前記各主筋23を挿入させつつ付き合わせる。
ここで、前記金属スリーブ25内に挿入された下方の手摺り20の主筋23は、前記金属スリーブ25の内部に突設されている内方突起25aに当接させられることによって、その挿入長さ、すなわち飲み込み長さが規制される。
この結果、前記下方の手摺り5と上方の手摺り20との間に所定の隙間、すなわち目地27が形成される。
【0038】
これより、前記金属スリーブ25内に、下方の注入管26を介して高強度の無収縮性モルタルを注入して、前記金属スリーブ25と上下の主筋23との間の隙間に充満させて硬化させる。
これによって、上下の主筋23と金属スリーブ25とが強固に連結されることとなり、この結果、前記上下の手摺り5と手摺り20とが強固に接合される。
【0039】
ここで、前記目地27部分においては、前記金属スリーブ2内に注入される無収縮性モルタルを前記目地27部分まで注入するか、あるいは、両手摺り5・20の接合に先立って、下方の手摺り20の突き合わせ面上に敷きモルタルを盛っておくことにより塞がれる。
【0040】
ついで、前記目地27の外面処理を行なって、両手摺り5・20の接合部の仕上げ処理を行なう。
【0041】
このような両手摺り5・20の位置合わせ作業や突き合わせ作業、前記金属スリーブ25への無収縮性モルタルの注入作業は、前記床スラブS1上で行なわれるが、この床スラブS1の側縁部には下方の手摺り5が立ち上げられて、実質的に作業領域である床スラブS1の側縁が前記手摺り5によって塞がれていることから、作業者の安全性が高められ、あるいは、前記床スラブS2上に落とした物が、この床スラブS2の側縁部まで転がった場合にあっても、前記手摺り5によって捕捉されて下方への落下が防止される。
【0042】
また、本実施形態においては、両手摺り5・20との目地27部分の仕上げ処理を行なう場合においても、この目地27部分が、下方の手摺り5の上面の高さにあることから、作業員は、屈むような無理な姿勢をとることなく楽な姿勢で、手摺り5の内側から作業を行なうことができる。
しかも、目地仕上げ作業中において、作業員は、床スラブS1の端縁において、下方の手摺り5によって保護された状態で作業を行なうことができ、また、前記目地27の幅が短く、手摺り5の内側から容易に手が届く範囲の作業であるので、その作業の安全性が確保される。
【0043】
このように、2階部分の手摺り5上に上方の手摺り20を建て付けた後に、これらの手摺り20の内側に、上層階(3階部分)の床スラブ用型枠3を組み上げるのであるが、この床スラブ用型枠3の組み付けに先立って、図10に示すように、前記各手摺り20と下方の床スラブS1との間にサポート30を設置して各手摺り20の倒れ方向の支持を行なう。
【0044】
前記サポート30は前記手摺り20の倒れ方向の支持を目的としているが、その機能を確保するためには、前記床スラブS1に対する設置角度が重要となる。
そして、この設置角度を適正に確保しようとすると、前記サポート30と、床スラブS1の内側に建て込まれている壁パネル4とが干渉してしまう場合がある。
その場合には、図10に示すように、前記サポート30を、前記壁パネル4に形成されている開口部(窓や玄関等の出入り口を設置するために設けられている)を通して壁パネル4の内側へ引き込むことによって対処可能である。
【0045】
ついで、前記床スラブS1上に多数の支保工Jを設置し、これらの支保工J、および、既に立て付けられている壁パネル4を支持体として上層階(3階部分)の床スラブ用型枠3を、図10および図11に示すように組み上げる。
【0046】
そして、この床スラブ用型枠3は、図10に示すように、その側縁部が前記各手摺り20の目隠し部21の内側に突き合わされて、この手摺り20が前記床スラブ用型枠3の一部を構成するようになっている。
【0047】
また、必要に応じて前記上方の手摺り20の上端部にワイヤ31の一端部を固定し、このワイヤ31の他端部を、前記床スラブ用型枠3を貫通させた後に前記床スラブS1に固定することによって、前記手摺り20の倒れ防止、あるいは、後述するように前記床スラブ用型枠3内に打設されるコンクリートの打設圧に対するずれ防止を行なう。
【0048】
このワイヤ31は、前述したように前記床スラブ用型枠3を貫通させることとなるが、前記床スラブ用型枠3の、前記貫通部分にスリーブ等を設置しておき、このスリーブを通して前記ワイヤ31を設置し、コンクリート打設後にワイヤ31を除去することによって床スラブS1に影響されることなく設置可能である。
また、ワイヤ31を除去した後に、前記スリーブを目地モルタル等によって塞ぐことにより、前記床スラブS1の外観を整えることができる。
【0049】
ついで、前記床スラブ用型枠3内に図示しない配筋を行なった後に、図36に示すようにコンクリートを打設することにより、図12および図13に示すように、3階部分の床スラブS2を構築する。
この後に、構築された前記3階部分の床スラブS2に、図14に示すように、壁パネル4を建て込んで3階部分の施工を完了する。
【0050】
ここで、隣り合う手摺り20間には、数センチ程度の目地が鉛直方向に形成され、この目地を介して前記床スラブ用型枠3内のコンクリート打設空間が外部へ連通させられ、この目地部分から前記床スラブ用型枠3内に打設されたコンクリートの水分が漏れることが考えられるために、前記コンクリートの打設に先立って、この目地部分の内側にシール材を詰め込んでおく。
【0051】
このような上層階の床スラブSのコンクリートを打設するに際して、前述したように、床スラブ用型枠3の一部を構成する手摺り20が、サポート30や必要に応じて設置されるワイヤ31によって支持されていることから、コンクリートの打設圧等による前記手摺り20の位置ずれが防止される。
【0052】
さらに、図14および図15に示すように、前記3階部分の床スラブS2上に、図10および図11に示す方法により床スラブ用型枠3を組み上げるとともにコンクリートを打設して4階部分の床スラブを構築し、以降、同様の工程で順次上層階の構築を行なって多層階建築物を構築する。
【0053】
そして、各階毎の床スラブ用型枠3の組立作業等における床スラブ用型枠3の下方の作業においても、その作業領域となる床スラブSの端縁に、手摺り20の目隠し部21が上方へ立ち上げられ、また、床スラブ用型枠3の上方での組立作業や配筋作業にあっても、その側端縁部から上方に向かって手摺り20の目隠し部21が立ち上げられていることにより、この手摺り20の目隠し部21が保護柵となって、物品の落下が防止されるとともに作業者の作業や歩行の安全性が確保される。
また、前述した作業足場が下層階の床スラブS上やその上方の型枠上であることから、その作業領域が広く確保されて作業性が向上する。
【0054】
しかも、前記手摺り20が、床スラブ用型枠3の一部として用いられていることにより、この床スラブ用型枠3の、床スラブSの端縁側における枠組み作業が不要となる。
したがって、各階ごとの諸作業の殆んどが、建築物の躯体の内側での作業となり、従来必要とされていた、躯体の外部に設置される架設足場が不要となる。
この結果、架設足場の設置作業や撤去作業が不要になることにより、事故の発生確率が大幅に低減され、かつ、全体としての施工費が軽減される。
また、架設足場が不要となることにより、建築現場における強風時の対策が極めて容易なものとなる。
【0055】
ここで、前記手摺り20の支持をなす前記サポート30やワイヤ31は、その内側の固定部位として、前述した下層階の床スラブS以外に、この床スラブS上に建て込まれている壁パネル4とすることもできる。
【0056】
ついで、本発明の第2の実施形態について図16ないし図21を参照して説明する。
【0057】
これらの図において符号40は、本実施形態に係わる手摺りを示す。
この手摺り40は、目隠し部21の下方に連設されている各連結壁部22の端部を分割して連結ブロック41としたものであり、この連結ブロック41を介して上下の手摺り40を接合するようにしたものである。
【0058】
このような構成とするのは以下の理由による。
すなわち、工場で生産した手摺り20はトラックで建築現場へ搬入しなければならないが、前述したように手摺り20の高さを多層階建築物Bの階高に合わせた場合、トラックの積載高さが道路交通法に定められている規制高さを超えてしまうことがある。
このために、前記連結壁部22を上下に分割することにより、手摺りのトラック積載時の高さを抑えるようにしたものであり、したがって、前記連結ブロック41の高さは、階高と前記規制された積載高さとの関係で設定される。
【0059】
さらに詳述すれば、本実施形態においては、前記手摺り40の幅方向両端部には、上下方向に沿ってそれぞれ2本の平行な主筋23が設けられ、これらの各主筋23は、前記連結壁部22の下端および目隠し部21の上端から所定長さ突出させられて接続鉄筋となされている。
【0060】
前記連結ブロック41の内部には、前記実施形態において示した金属スリーブ25と同様の金属スリーブ25が、図18に示すように、上下に開口した状態で並行に一対埋設されており、これらの各金属スリーブ25の外周部を取り囲むようにしてスパイラル筋28が配設されている。
また、各金属スリーブ25の内面の長さ方向中間部には内方突起25aが設けられ、さらに、側壁には、その内部に連通する一対の注入管26が長さ方向に間隔をおいて取り付けられている。
そして、これらの各注入管26は、前記連結ブロック41の外部へ突出させられており、この連結ブロック41は、前記注入管26が建築物の内側へ向くように建て付けられるようになっている。
【0061】
本実施形態においては、図16に示すように、下方の手摺り40(5)上に連結ブロック41を積層し、さらに、この連結ブロック41上に上方の手摺り40を積層して接合される。
前記手摺り40が4階部分まで構築された状態を図17に示す。
【0062】
各階毎の接合方法について詳述すれば、図18に示すように、前記連結ブロック41を、その金属スリーブ25が下方の手摺り40の主筋23と同軸となるように位置合わせした後に下降させて、前記主筋23を金属スリーブ25内に下方から挿入する。
【0063】
ついで、上方の手摺り40を、その下方から突出する主筋23が連結ブロック41の金属スリーブ25と同軸となるように位置合わせした後に下降させることにより、前記主筋23を金属スリーブ25内に上方から挿入する。
このような設置作業において、前記各主筋23の先端が金属スリーブ25内の内方突起25aに当接することによってそれぞれの相対位置が規制され、図19に示すように、それぞれの対向面間に所定間隔の目地27が形成される。
【0064】
これより、前記下方の注入管26から前記金属スリーブ25の内部へ高強度の無収縮性モルタルを注入する。
この無収縮性モルタルが硬化することよって、上下の手摺り40が、前記金属スリーブ25および各主筋23を介して、前記連結ブロック41を挟み込むようにして接合される。
【0065】
この後に、前記目地27に対する仕上げ処理が行なわれるのであるが、この目地27部分は、図19に示すように、環状のパッキン42を介装しておき、その内部に前記注入管26から注入される無収縮性モルタルを充満させるか、あるいは、予め、敷きモルタルを盛りつけておき、手摺り40や連結ブロック41のつき合わせを行なった後に、はみ出した敷きモルタルの処理を行なうか、あるいは、前記パッキン42の内側に敷きモルタルを盛りつけておき、このパッキン42によって、前記手摺り40や連結ブロック41の接合時における前記敷きモルタルの外部へのはみ出しを防止するといった処理が可能である。
【0066】
そして、前記連結ブロック41は、図20に示すように、略四角錐台状に形成したり、図21に示すように側部に丸みをつけたりすることにより、意匠的な効果を付与することもできる。
【0067】
図22ないし図25は、前述した第2の実施形態の変形例である。
この変形例においては、連結ブロック43に上下方向の貫通孔44を形成し、下方の手摺り40に設けられる主筋23の、手摺り40の上端からの突出長さを、前記連結ブロック43の高さ分延長しておき、さらに、上方の手摺り40の連結壁部22の下端部に、金属スリーブ25を埋設した構成としておく。
【0068】
そしてこの変形例における上下の手摺り40と連結ブロック43の接合は、以下の手順で行なわれる。
まず、図24に示すように、前記連結ブロック43を下方の手摺り40上に、連結ブロック43を、その貫通孔44内に下方の手摺り40から突出する主筋23を下方から貫通させつつ設置する。
このとき、下方の手摺り40の、前記連結ブロック43との突き合わせ部には敷きモルタルを盛りつけておく。
【0069】
ここで、連結ブロック43を下方の手摺り40上に設置した状態で、下方の手摺り40の上方から突出する主筋23は、前記連結ブロック43を貫通してこの連結ブロック43の上方へ突出させられており、必要に応じて、前記連結ブロック43の貫通孔44内にモルタルを注入して、この貫通孔44と主筋23との隙間を埋める。
【0070】
これより、図25に示すように、前記連結ブロック43上に、上方の手摺り40を、その下端部に取り付けられている金属スリーブ25内に、前記連結ブロック43の上方に突出している主筋23を挿入しつつ設置する。
必要に応じ、この上方の手摺り40の設置に先立って、その下方に位置する連結ブロック43の上面に敷きモルタルを盛りつけた後に、前記連結ブロック43と上方の手摺り40とを突き合わせる。
【0071】
ついで、図25に矢印で示すように、前記金属スリーブ25内に、下方の注入管26から高強度の無収縮性モルタルを注入して硬化させることにより、上下の手摺り40と連結ブロック43が相互に接合される。
【0072】
このような構成とすることにより、前述した金属スリーブ25を内装した前記連結ブロック41では、製造上の問題から、その高さが金属スリーブ25の高さによって制限されるが、本変形例では、前記金属スリーブ25による制約がなくなり、高さ設定の自由度が大きくなる利点がある。
【0073】
さらに、図26ないし図28は、図22に示す連結ブロック43の製造方法の一例である。
この製造方法は、断面形状が矩形状の環状ブロック45を用い、この環状ブロック45を基盤X上にセットし、前記環状ブロック45内の所定位置に金属管46をセットし、これらの金属管46と前記環状ブロック45との間にコンクリート47を打設して、前記金属管46と環状ブロック45を一体化するものである。
【0074】
このような連結ブロック43の製造方法において、前記金属管46を除去可能な構成とすることによって、図22に示すような、コンクリートのみの連結ブロックとすることも可能である。
【0075】
図29および図30は本発明の第3の実施形態を示すものである。
本実施形態に示す手摺り50は、前記各実施形態において示した手摺り20・40の目隠し部21に改良を加えたもので、図29に示すように、この目隠し部21の中央部に開口51を形成し、この開口51内に、図30に示すように、アルミニウム合金製あるいは合成樹脂製の格子52を取り付けた構成としたものである。
【0076】
前記格子52は、手摺り50の本体部分を製作した後に、前記開口51内に固定金具を用いて取り付けたり、あるいは、手摺り50の本体部分の製作用型枠内に前記格子2を設置しておき、前記型枠内に打設されるコンクリートと一体化する方法等によって取り付けられる。
【0077】
このように構成された本実施形態に係わる手摺り50は、重量集中部分となる目隠し部21の軽量化を図る目的と、手摺り部分の開口面積を大きくして、廊下DやベランダEからの視野を拡大する目的、また、採光性を良好にする目的等に基づいて改良されたものである。
【0078】
なお、前述した各実施形態において示した各構成部材の諸形状や寸法等は一例であって、設計要求等に基づき種々変更可能である。
たとえば、前記実施形態において、床スラブ用コンクリート打設時における手摺り20の傾倒防止構造として、ワイヤ31を用いた例について示したが、これに代えて、図31に示すように、前記手摺り20の内面側に突設されている接続鉄筋29を、床スラブ用型枠3に組み込まれた床スラブ用鉄筋70に点溶接等によって接続することにより、前記手摺り20の支持を行なうようにしてもよい。
また、図12および図13に示すように、前記手摺り20を建て付けた後に、この手摺り20の内側に、開口部である両連結壁部22間を覆うように防護ネットNを取り付けるようにしてもよい。
この防護ネットNは、前記手摺り20の内側にフックを介して取り付けるか、あるいは、下方に位置する手摺り20のスリット24にロープによって固定する方法等によって設置される。
このように防護ネットNを設置することによって、手摺り20の開口部を極力なくして、作業の安全性をより一層高めることができる。
【0079】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の請求項1ないし請求項8に記載の多層階建築物の構築方法によれば、前記非耐力壁を、多層階建築物の階高と略等しい高さとするとともに、その高さ方向の途中に、同一階の前記床スラブを形成するための床スラブ用型枠が突き当てられてこの床スラブ用型枠の一部を構成するようにし、かつ、前記床スラブ用型枠が突き当てられる部分に、前記床スラブから上方へ突出してこの床スラブの外端部の上部を閉塞する目隠し部を形成し、この目隠し部の幅方向両端下部に、前記床スラブの下方に延びる連結壁部を形成しておき、下層階に建て付けられた前記非耐力壁の前記目隠し部の上に、上層階の非耐力壁を前記連結壁部を介して建て付けた後に、この上層階の非耐力壁の内側で、その高さ方向の途中に、この非耐力壁を型枠の一部として上層階の床スラブ用型枠を組み上げ、この床スラブ用型枠内にコンクリートを打設して上層階の床スラブを構築するようにしたから、つぎのような優れた効果を奏する。
上層階の施工作業を行なうのに先立って、この上層階の作業領域の側縁部に、既に構築された下層階の構築物によって支持された非耐力壁を立ち上げておくことができ、また、上層階の床スラブの構築においても、この床スラブ構築用型枠の外端部の上部を覆うように、前記非耐力壁の目隠し部が立ち上げられる。
したがって、上層階の作業領域の外端部に、前記非耐力壁による保護柵を先行形成することができる。
この結果、作業領域の側縁部からの物品の落下を防止することができるとともに、施工作業時や歩行時における作業者の安全性を確保することができる。
また、前記非耐力壁を、床スラブ用型枠の一部として用いることにより、この床スラブ用型枠の、床スラブの端縁側における型枠組み上げ作業が不要となる。
したがって、各階ごとの諸作業の殆んどを非耐力壁の内側、換言すれば、構築される建築物の躯体の内側での作業とすることができ、従来必要とされていた、躯体の外部に設置される架設足場を不要にすることができる。
本発明の請求項9ないし請求項11に記載の多層階建築物の非耐力壁によれば、多層階建築物の階高と略等しい高さを有し、かつ、その高さ方向の途中に同一階の前記床スラブを形成するための床スラブ用型枠が突き当てられることにより、前記床スラブ用型枠の一部を構成するようにし、前記床スラブ用型枠が突き当てられる部分に、前記床スラブから上方へ突出してこの床スラブの外端部の上部を閉塞する目隠し部を形成し、この目隠し部の幅方向両端下部に、前記床スラブの下方に延びる連結壁部をそれぞれ形成したことにより、前述した本発明の多層階構築物の構築方法を実施する際に、作業領域に対する防護柵を容易に形成することができる。
そして、前記目隠し部の幅方向両端下部に、同一階の床スラブの下方へ延びる連結壁部を形成したことにより、上層階の床スラブと下層階の床スラブとの間に開口部を形成して、採光性を確保することができる。
また、本発明の請求項10に記載の多層階建築物の非耐力壁によれば、連結壁部を上下方向に分割して、上下の非耐力壁を接合する連結ブロックとしたことにより、非耐力壁の搬送時における高さを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態を示すもので、多層階建築物の一部の正面図である。
【図2】 本発明の第1の実施形態を示すもので、多層階建築物の一部の縦断面側面図である。
【図3】 本発明の第1の実施形態を示す手摺りの外観斜視図である。
【図4】 本発明の第1の実施形態を示すもので、上層階の手摺りと下層階の手摺りとの接合前の状態を示す拡大縦断面図である。
【図5】 本発明の第1の実施形態を示すもので、上層階の手摺りと下層階の手摺りとの接合状態を示す拡大縦断面図である。
【図6】 本発明の第1の実施形態が適用された多層階構築物の構築手順を示す拡大縦断面図である。
【図7】 本発明の第1の実施形態が適用された多層階構築物の構築手順を示す正面図である。
【図8】 本発明の第1の実施形態が適用された多層階構築物の構築手順を示す正面図である。
【図9】 本発明の第1の実施形態が適用された多層階構築物の構築手順を示す正面図である。
【図10】 本発明の第1の実施形態が適用された多層階構築物の構築手順を示す縦断面側面図である。
【図11】 本発明の第1の実施形態が適用された多層階構築物の構築手順を示す正面図である。
【図12】 本発明の第1の実施形態が適用された多層階構築物の構築手順を示す縦断面側面図である。
【図13】 本発明の第1の実施形態が適用された多層階構築物の構築手順を示す正面図である。
【図14】 本発明の第1の実施形態が適用された多層階構築物の構築手順を示す縦断面側面図である。
【図15】 本発明の第1の実施形態が適用された多層階構築物の構築手順を示す正面図である。
【図16】 本発明の第2の実施形態が適用された多層階構築物の構築手順を示す正面図である。
【図17】 本発明の第2の実施形態が適用された多層階構築物の一部を示す正面図である。
【図18】 本発明の第2の実施形態を示すもので、上部手摺りと下部手摺りと連結ブロックとの接合前の状態を示す拡大縦断面図である。
【図19】 本発明の第2の実施形態を示すもので、上部手摺りと下部手摺りと連結ブロックとの接合状態を示す拡大縦断面図である。
【図20】 本発明の第2の実施形態の変形例を示すもので、上部手摺りと下部手摺りと連結ブロックとの接合部を示す外観斜視図である。
【図21】 本発明の第2の実施形態の変形例を示すもので、上部手摺りと下部手摺りと連結ブロックとの接合部を示す外観斜視図である。
【図22】 本発明の第2の実施形態の変形例を示すもので、上部手摺りと下部手摺りと連結ブロックとの接合前の状態を示す外観斜視図である。
【図23】 本発明の第2の実施形態の変形例を示すもので、上部手摺りと下部手摺りと連結ブロックとの接合前の状態を示す拡大縦断面図である。
【図24】 本発明の第2の実施形態の変形例を示すもので、上部手摺りと下部手摺りと連結ブロックとの接合途中の状態を示す拡大縦断面図である。
【図25】 本発明の第2の実施形態の変形例を示すもので、上部手摺りと下部手摺りと連結ブロックとの接合状態を示す拡大縦断面図である。
【図26】 本発明の第2の実施形態の他の変形例を示すもので、連結ブロックの外観斜視図である。
【図27】 本発明の第2の実施形態の他の変形例を示すもので、連結ブロックの成形途中の状態を示す拡大縦断面図である。
【図28】 本発明の第2の実施形態の他の変形例を示すもので、連結ブロックの拡大縦断面図である。
【図29】 本発明の第3の実施形態を示す非耐力壁としての手摺りを示す分解斜視図である。
【図30】 本発明の第3の実施形態を示す非耐力壁としての手摺りを示す外観斜視図である。
【図31】 本発明の変形例を示すもので、非耐力壁の支持構造を示す要部の拡大縦断面図である。
【図32】 従来における多層階建築物の構築方法を示す縦断面側面図である。
【図33】 従来における多層階建築物の構築方法を示す縦断面側面図である。
【図34】 従来における多層階建築物の構築方法を示す縦断面側面図である。
【図35】 従来における多層階建築物の構築方法を示す縦断面側面図である。
【図36】 従来における多層階建築物の構築方法を示す縦断面側面図である。
【図37】 従来における多層階建築物の構築方法を示す縦断面側面図である。
【図38】 従来における多層階建築物の構築方法を示す正面図である。
【図39】 従来における多層階建築物の構築方法を示す縦断面側面図である。
【図40】 従来における多層階建築物の構築方法を示す正面図である。
【符号の説明】
1 基礎
2 柱
3 床スラブ用型枠
4 壁パネル(耐力壁)
5 手摺り(非耐力壁)
6 目地
7 梁
20 手摺り(非耐力壁)
21 目隠し部
22 連結壁部
23 主筋(接続鉄筋)
24 スリット
25 金属スリーブ
25a 内方突起
26 注入管
27 目地
28 スパイラル筋
29 接続鉄筋
30 サポート
31 ワイヤ
40 手摺り
41 連結ブロック
42 パッキン
43 連結ブロック
44 貫通孔
45 環状ブロック
46 金属管
47 コンクリート
50 手摺り
51 開口
52 格子
70 床スラブ用鉄筋
B 多層階建築物
C コンクリート
D 廊下
E ベランダ
F 居住領域
G 地盤
I 架設足場
J 支保工
N 防護ネット
P 空間部
S 床スラブ
S1 床スラブ(2階部分)
S2 床スラブ(3階部分)
X 基盤

Claims (11)

  1. 多層階建築物の上下階を画成する床スラブと、この床スラブの外端部に建て付けられるプレキャストコンクリート製の非耐力壁とを備える多層階建築物の構築方法であって、前記非耐力壁を、多層階建築物の階高と略等しい高さとするとともに、その高さ方向の途中に、同一階の前記床スラブを形成するための床スラブ用型枠が突き当てられてこの床スラブ用型枠の一部を構成するようにし、かつ、前記床スラブ用型枠が突き当てられる部分に、前記床スラブから上方へ突出してこの床スラブの外端部の上部を閉塞する目隠し部を形成し、この目隠し部の幅方向両端下部に、前記床スラブの下方に延びる連結壁部を形成しておき、下層階に建て付けられた前記非耐力壁の前記目隠し部の上に、上層階の非耐力壁を、前記連結壁部を介して建て付けた後に、この上層階の非耐力壁の内側で、その高さ方向の途中に、この非耐力壁を型枠の一部として上層階の床スラブ用型枠を組み上げ、この床スラブ用型枠内にコンクリートを打設して上層階の床スラブを構築することにより、前記非耐力壁の目隠し部を前記床スラブの外端部から上方に立ち上げることを特徴とする多層階建築物の構築方法。
  2. 前記上層階の非耐力壁の建て付けに先立って、前記下層階の床スラブ上に、下層階の部屋を画成する耐力壁を建て付けることを特徴とする請求項1に記載の多層階建築物の構築方法。
  3. 前記上層階の非耐力壁に、前記上層階の床スラブ用型枠内へ突出する接続鉄筋を設けておき、この接続鉄筋を、前記上層階の床スラブ用型枠内に打設されるコンクリート内に埋め込むことにより、前記上層階の非耐力壁と床スラブとを接合することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の多層階建築物の構築方法。
  4. 前記上下の非耐力壁同士の接合部において、これらの非耐力壁の何れか一方に、接合方向に沿う金属スリーブを埋設するとともに、この金属スリーブを前記接合部に連通させておき、他方に、前記金属スリーブ内に挿入される接続鉄筋を突設しておき、この接続鉄筋を前記金属スリーブ内に挿入した後に、この金属スリーブ内にグラウト材を充填して硬化させることにより、前記上下の非耐力壁を接合することを特徴とする請求項1ないし請求項3の何れかに記載の多層階建築物の構築方法。
  5. 前記上層階の床スラブ用型枠内にコンクリートを打設するのに先立って、この上層階の床スラブ用型枠の一部を構成する上層階の非耐力壁を、その内側に位置する構造物にサポートを介して連結することを特徴とする請求項1ないし請求項4の何れかに記載の多層階建築物の構築方法。
  6. 前記構造物が前記下層階の床スラブであることを特徴とする請求項5に記載の多層階建築物の構築方法。
  7. 前記構造物が、前記下層階の床スラブ上に建て付けられた耐力壁であることを特徴とする請求項5に記載の多層階建築物の構築方法。
  8. 前記非耐力壁が手摺りであることを特徴とする請求項1ないし請求項7の何れかに記載の多層階建築物の構築方法。
  9. 多層階建築物の床スラブの外端部に建て付けられるプレキャストコンクリート製の非耐力壁であって、多層階建築物の階高と略等しい高さを有し、かつ、その高さ方向の途中に同一階の前記床スラブを形成するための床スラブ用型枠が突き当てられることにより、前記床スラブ用型枠の一部を構成するようになされているとともに、前記床スラブ用型枠が突き当てられる部分に、前記床スラブから上方へ突出してこの床スラブの外端部の上部を閉塞する目隠し部が形成され、この目隠し部の幅方向両端下部に、前記床スラブの下方に延びる連結壁部がそれぞれ形成されていることを特徴とする多層階建築物の非耐力壁。
  10. 前記連結壁部が上下方向に分割されて、上下の非耐力壁を接合する連結ブロックとなされていることを特徴とする請求項9に記載の多層階建築物の非耐力壁
  11. 前記非耐力壁が手摺りであることを特徴とする請求項9または請求項10の何れかに記載の多層階建築物の非耐力壁
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