JP3426492B2 - 柱梁主筋先組中空プレキャストコンクリート柱ユニットおよびこの柱ユニットを用いた柱構築方法 - Google Patents

柱梁主筋先組中空プレキャストコンクリート柱ユニットおよびこの柱ユニットを用いた柱構築方法

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JP3426492B2 JP04965098A JP4965098A JP3426492B2 JP 3426492 B2 JP3426492 B2 JP 3426492B2 JP 04965098 A JP04965098 A JP 04965098A JP 4965098 A JP4965098 A JP 4965098A JP 3426492 B2 JP3426492 B2 JP 3426492B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、柱主筋および梁
主筋を先組した中空プレキャストコンクリート柱(以
下、中空PC柱と言う)ユニット、および、この柱ユニ
ットを用いた柱構築方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、コンクリート柱構築用の型枠を使
用した柱の構築工法として特開平4−216747号公
報に開示されているような方法がある。この柱の構築工
法においては、図13に示すような4工程によって中空
PC柱型枠を使用して柱を構築する。
【0003】すなわち、 図13(a)および図13(b)
に示すように、柱設置位置の床面から突出している柱主
筋1の上端に、当該階の柱主筋2の下端を接続する。
図13(c)に示すように、上記柱主筋2の上方から、こ
の柱主筋2に外挿して内側にフープ筋を内蔵した中空断
面の中空PC柱型枠3を吊り込む。 図13(d)に示す
ように、上記中空PC柱型枠3の垂直度を下側で調整し
てサポータ4で支持する。 図13(e)に示すように、
上記中空PC柱型枠3上に梁主筋および梁剪断補強筋で
鉄筋籠5を組み立て、さらに梁型枠6を組み立てる。そ
して、中空PC柱型枠3および梁型枠6の内部に現場打
ちのコンクリート7を打設する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の中空PC柱型枠を使用した柱の構築工法には以下の
ような問題がある。 (a)地上から各施工階まで柱主筋2や梁主筋等の鉄筋
と中空PC柱型枠3と梁型枠6を揚重しなければなら
ず、高層建築物に適用する場合には、施工高さ(揚重高
さ)が高くなるために揚重に要する時間が長くなり、施
工効率が悪くなってしまう。 (b)上記柱主筋2の長さは1階分階高長さであるの
で、総ての階で柱主筋2と柱主筋1との接続を行わなけ
ればならず、柱構築に時間と労力を要する。 (c)上記梁鉄筋籠5を施工階で組み立てると施工に時
間と手間が掛かるので、通常は梁主筋と梁剪断補強筋と
を先組して梁主筋先組鉄筋籠(図示せず)を作成して、当
該階の柱主筋2の先端上方から中空PC柱型枠3や上記
梁主筋先組鉄筋籠を吊り込む。その場合に、柱主筋2は
構造上なるべくフープ筋に近づけるのが有利であるため
に、中空PC柱型枠3の内壁面を柱主筋2に近接させた
状態で中空PC柱型枠3を柱主筋2に外挿することにな
る。ところが、床面から突出している柱主筋1の上端に
接続された当該階の柱主筋2の先端の位置は高く、その
高い位置にある当該階の柱主筋2の先端からこの柱主筋
2の外側すれすれに中空PC柱型枠3を外挿するために
は人手による調整が必要である。したがって、高所作業
のための足場8を施工階毎に組み立てなければならず、
そのための時間と経費を要する。 (d)(c)の問題を解決するために、複数の柱主筋2の
上部を結束帯(図示せず)によって内側に縮径させる方法
がある。ところが、高所で太径の柱主筋2を内側に縮径
させて結束するには人手が必要であり、(c)の場合と同
様に高所作業のための足場8が必要である。また、中空
PC柱型枠3にはフープ筋のみが内蔵されている場合に
は問題ない。ところが、上記フープ筋の互いに向かい合
っている対向部分相互間を繋ぐように架け渡して中子筋
(剪断補強筋の一種)が設けられる場合には、柱主筋2の
上部を結束帯によって内側に縮径できない。したがっ
て、その場合には、(c)の方法を取らざるを得ない。
尚、(c)の方法を取る場合であっても、上部中子筋が設
けられた中空PC柱型枠を柱主筋2に外挿する際に、上
記中空PC柱型枠における上部中子筋と内壁面とで囲ま
れる狭い空間に柱主筋を挿入することになるために施工
が面倒であり、時間を要する。 (e)柱と梁との接合部であるパネルゾーン部の柱剪断
補強筋(図示せず)を組み立てねばならず、このパネルゾ
ーン部における柱剪断補強筋の組み立ては狭隘部での作
業となるので、施工が面倒で時間を要する。また、上記
梁主筋先組鉄筋籠のパネルゾーン部に予め柱剪断補強筋
を組み込んでおき、この梁主筋先組鉄筋籠を、床から突
出している柱主筋に上から外挿する方法もある。しかし
ながら、この方法では上記外挿作業が困難を窮める。 (f)施工階で梁型枠6を組み立てなければならず、そ
の作業のために時間を要する。
【0005】そこで、この発明の目的は、各施工階毎の
揚重回数が少なく、各施工階毎に足場を設ける必要がな
く、施工効率の高い柱梁主筋先組中空PC柱ユニット、
および、この柱ユニットを用いた柱構築方法を提供する
ことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に係る発明の柱梁主筋先組中空PC柱ユニ
ットは、長手方向に所定の間隔で第1柱剪断補強筋が埋
設された鉄筋コンクリート構造の筒体を成す中空PC柱
型枠と、複数の梁主筋に外接して長手方向に所定の間隔
で梁剪断補強筋を巻き回した構成を有すると共に,上記
中空PC柱型枠の上端部に載置された梁主筋先組鉄筋籠
と、所定の配列で先組されると共に,上記梁主筋先組鉄
筋籠を貫通して上記中空PC柱型枠中に,この中空PC
柱型枠の全長に亘って,上記梁主筋先組鉄筋籠および中
空PC柱型枠と相対移動可能に挿入された複数の先組柱
主筋を備えて、上記中空PC柱型枠,梁主筋先組鉄筋籠
および先組柱主筋は、吊り上げられた状態で、上記中空
PC柱型枠および梁主筋先組鉄筋籠が上記先組柱主筋に
対して上方にスライドして、上記先組柱主筋の下端部が
中空PC柱型枠の下端から突出するようになっている
とを特徴としている。
【0007】上記構成によれば、中空PC柱型枠と梁主
筋先組鉄筋籠と先組柱主筋とが柱梁主筋先組中空PC柱
ユニットとして一体に構成されている。したがって、各
施工階毎に中空PC柱型枠と梁主筋先組鉄筋籠と先組柱
主筋とを個別に揚重する必要がなく、各施工階毎の揚重
回数が少なくなる。さらに、上記柱梁主筋先組中空PC
柱ユニットの組み立ては各施工階で行う必要がなく、ス
トックヤードで一括して行われる。したがって、上記柱
梁主筋先組中空PC柱ユニットの組み立て時に必要な足
場は、上記ストックヤードに1回組み立てれば事足り
る。以上のことによって、柱の施工効率が高められる。
【0008】さらに、各施工階毎に足場の解体および組
み立てを行う必要がなく、柱構築のコストダウンが図ら
れる。
【0009】また、請求項2に係る発明は、請求項1に
係る発明の柱梁主筋先組中空PC柱ユニットにおいて、
上記先組柱主筋の長さが2階分階高長さであることを特
徴としている。
【0010】上記構成によれば、施工階分の柱梁主筋先
組中空PC柱ユニットを揚重することによって上記施工
階とその上階との2階分の柱主筋が同時に揚重される。
したがって、柱の施工効率が更に高められる。さらに、
上記先組柱主筋の長さは2階分階高長さであるために、
各階毎に上記先組柱主筋を床から突出している柱主筋に
接続する必要がなく、上記接続作業が従来の略半分にな
る。
【0011】また、請求項3に係る発明は、請求項1に
係る発明の柱梁主筋先組中空PC柱ユニットにおいて、
上記先組柱主筋における上記梁主筋先組鉄筋籠との交差
領域に、上記先組柱主筋の集合体の外周を巻き回して上
記先組柱主筋の長手方向に所定の間隔で配置された第2
柱剪断補強筋を備えたことを特徴としている。
【0012】上記構成によれば、上記先組柱主筋と梁主
筋先組鉄筋籠との交差領域に形成される第2柱剪断補強
筋が、上記ストックヤードにおいて上記柱梁主筋先組中
空PC柱ユニットに先組される。こうして、施工階での
柱剪断補強筋の組み立て作業を無くして柱の施工効率が
更に高められる。
【0013】また、請求項4に係る発明は、請求項1に
係る発明の柱梁主筋先組中空PC柱ユニットにおいて、
上記中空PC柱型枠の側面における上端部に、上記梁主
筋先組鉄筋籠の下側を覆う梁型枠が取り付けられている
ことを特徴としている。
【0014】上記構成によれば、施工階において上記中
空PC柱型枠近傍の梁型枠を組み立てる必要がなく、柱
の施工効率が更に高められる。
【0015】また、請求項5に係る発明の柱構築方法
は、柱剪断補強筋が埋設された鉄筋コンクリート構造の
筒体を成す中空PC柱型枠と,この中空PC柱型枠の上
端部に載置された梁主筋先組鉄筋籠と,所定の配列で先
組されると共に上記梁主筋先組鉄筋籠を貫通して上記中
空PC柱型枠中に全長に亘って上記梁主筋先組鉄筋籠お
よび中空PC柱型枠と相対移動可能に挿入された2階分
階高長さを有する複数の先組柱主筋とを,吊り上げた状
態で,上記中空PC柱型枠および梁主筋先組鉄筋籠が上
記先組柱主筋に対して上方にスライドして,上記先組柱
主筋の下端部が中空PC柱型枠の下端から突出するよう
に組み立てて,柱梁主筋先組中空PC柱ユニットを作成
しておく第1工程と、上記柱梁主筋先組中空PC柱ユニ
ットを吊り上げて移動する際に,上記中空PC柱型枠を
貫通している上記先組柱主筋の下端部を中空PC柱型枠
の下端から突出させて,施工階床面から突出している下
階の柱主筋の上端部に連結する第2工程と、上記中空P
C柱型枠を梁主筋先組鉄筋籠と共に下降させて上記施工
階床面に設置させる第3工程と、上記柱梁主筋先組中空
PC柱ユニットにコンクリートを打設して,上記柱梁主
筋先組中空PC柱ユニットの中空PC柱型枠と上記施工
階床面とを一体構造にする第4工程を備えたことを特徴
としている。
【0016】上記構成によれば、例えばストックヤード
において、中空PC柱型枠と梁主筋先組鉄筋籠と先組柱
主筋とが、予め柱梁主筋先組中空PC柱ユニットとして
一体に組み立てられて保管されている。したがって、各
施工階毎に中空PC柱型枠と梁主筋先組鉄筋籠と先組柱
主筋とを個別に揚重する必要がなく、各施工階毎の揚重
回数が少なくなる。さらに、上記柱梁主筋先組中空PC
柱ユニットの組み立ては各施工階で行う必要がなく、上
記ストックヤードで一括して行われる。したがって、上
記柱梁主筋先組中空PC柱ユニットの組み立て時に必要
な足場は、上記ストックヤードに1回組み立てれば事足
りる。以上のことによって、柱の施工効率が高められ
る。
【0017】さらに、各施工階毎に足場の解体および組
み立てを行う必要がなく、柱構築のコストダウンが図ら
れる。さらに、上記先組柱主筋の長さは2階分階高長さ
であるために、各階毎に上記先組柱主筋を床から突出し
ている柱主筋に接続する必要がなく、上記接続作業が従
来の略半分になる。
【0018】また、請求項6に係る発明は、請求項5に
係る発明の柱構築方法において、上記第1工程において
作成される柱梁主筋先組中空PC柱ユニットは、上記中
空PC柱型枠の側面における上端部に上記梁主筋先組鉄
筋籠の下側を覆うように梁型枠が取り付けられている柱
梁主筋先組中空PC柱ユニットであることを特徴として
いる。
【0019】上記構成によれば、施工階において上記中
空PC柱型枠近傍の梁型枠を組み立てる必要がなく、建
物の施工効率がさらに高められる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、この発明を図示の実施の形
態により詳細に説明する。図1は、第1実施の形態の柱
梁主筋先組中空PC柱ユニットにおける要部拡大断面を
示す。また、図2は、上記柱梁主筋先組中空PC柱ユニ
ットがストックヤードに保管された状態を示す。図2に
おいて、柱梁主筋先組中空PC柱ユニット11は、中空
PC柱型枠12と、上記パネルゾーン部を中空PC柱型
枠12の箇所に位置させて中空PC柱型枠12上に水平
方向に載置された梁主筋先組鉄筋籠13と、上方から梁
主筋先組鉄筋籠13の上記パネルゾーン部を貫通して中
空PC柱型枠12内に挿通された先組柱主筋14とで構
成される。尚、15は、柱梁主筋先組中空PC柱ユニッ
ト11をストックヤード床面16上に支持するサポータ
である。
【0021】上記中空PC柱型枠12は、図1(a)およ
び図1(b)に示すように、内部に矩形の第1柱剪断補強
筋17が長手方向に所定の間隔で埋設された鉄筋コンク
リート構造の四角筒体である。尚、中空PC柱型枠12
は必ずしも四角筒体である必要はなく、円筒体等の他の
筒体であっても差し支えない。また、中空PC柱型枠と
して、図1(c)に示すように、中空PC柱型枠に、その
第1柱剪断補強筋17'の互いに向かい合っている対向
部分相互間を繋ぐように架け渡して中子筋18,18が
設けられる中空PC柱型枠12'であってもよい。
【0022】上記梁主筋先組鉄筋籠13は、図1(b)に
示すように、水平方向に配設された複数の梁主筋19
と、この梁主筋19の長手方向に所定の間隔で梁主筋1
9に外接して巻き付け固定された矩形の梁剪断補強筋2
0で構成される。尚、梁主筋先組鉄筋籠13における中
空PC柱型枠12との接合部であるパネルゾーン部21
には梁剪断補強筋20は設けられていない。
【0023】上記先組柱主筋14は、中空PC柱型枠1
2の内壁面の近傍に矩形状に配列されて上記内壁面に沿
って垂直方向に延在している。さらに、中空PC柱型枠
12の中央部にも垂直方向に延在して配列されている。
この先組柱主筋14の上端部には雄ねじ14aが形成さ
れている。そして、先組柱主筋14の先端部を吊込治具
24に設けられた穴に挿通し、ナット25を雄ねじ14
aに螺合することによって、先組柱主筋14の先端部が
吊込治具24に抜けないように係止される。こうして、
先組柱主筋14の配列が上述した所定の配列に保持され
るのである。
【0024】ここで、上記先組柱主筋14は、上下2階
分の階高の長さを有している。そして、図2に示すよう
に、中空PC柱型枠12の下端をストックヤード床面1
6に当接させた場合におけるストックヤード床面16か
ら梁主筋先組鉄筋籠13の上部までの距離が、下1階分
の階高の長さになるようになっている。
【0025】上記構成を有する柱梁主筋先組中空PC柱
ユニット11は、図3に示すような手順でストックヤー
ド床面16上で組み立てられる。すなわち、先ず、図3
(a)に示すように、ストックヤード床面16上に下1階
分の中空PC柱型枠12が立設されてサポータ15で支
持される。次に、図3(b)に示すように、梁主筋先組鉄
筋籠13が、そのパネルゾーン部21を中空PC柱型枠
12における上端面の中央部に位置させてクレーン31
で中空PC柱型枠12上に水平に載置される。そして、
図3(c)に示すように、梁主筋先組鉄筋籠13がサポー
タ32で支持される。
【0026】次に、上記吊込治具24に取り付けられて
中空PC柱型枠12の内壁面に沿うように或は中空PC
柱型枠12の中央部に位置するように配列された先組柱
主筋14が、吊込治具24と共にクレーン31で吊り上
げられる。そして、図3(d)に示すように、矩形状に配
列された先組柱主筋14が中空PC柱型枠12の内壁面
に沿うように挿入されて、柱梁主筋先組中空PC柱ユニ
ット11が完成する。尚、こうして形成された柱梁主筋
先組中空PC柱ユニット11においては、中空PC柱型
枠12と梁主筋先組鉄筋籠13とは、先組柱主筋14に
対して垂直方向に移動可能になっている。そして、柱梁
主筋先組中空PC柱ユニット11は、柱構築時には、図
3(e)に示すようにクレーン33によって吊り上げられ
て、施工階まで運ばれるのである。尚、全部の先組柱主
筋14を一度に中空PC柱型枠12内に挿入しないで1
本ずつ別々に挿入し、その後全先組柱主筋14の上端部
を吊込治具24で保持してもよい。
【0027】次に、上記構成の柱梁主筋先組中空PC柱
ユニット11を用いた柱の構築方法について説明する。
ここで、柱梁主筋先組中空PC柱ユニット11は、図4
(a)に示すように、地上のストックヤード床面16上に
保管されている。また、図4(b)に示すように、柱立設
作業を行うN階の床面からは、(N−1)階の柱主筋35
の先端が突出している。
【0028】上述したように、上記ストックヤードに中
空PC柱型枠12,梁主筋先組鉄筋籠13および先組柱
主筋14が一体となって保管されている柱梁主筋先組中
空PC柱ユニット11が、図4(c)に示すように、クレ
ーン33によって吊り上げられてN階まで揚重される。
ここで、先組柱主筋14は吊込治具24を介して吊り上
げられる一方、中空PC柱型枠12および梁主筋先組鉄
筋籠13は吊込治具37と吊りワイヤロープ39a,39
bとを介して吊り上げられるのであるが、その場合に、
吊込治具24用の吊りワイヤロープ38の長さと吊込治
具37用の吊りワイヤロープ39の長さは、中空PC柱
型枠12,梁主筋先組鉄筋籠13および先組柱主筋14
が吊り上げられた状態で、中空PC柱型枠12および梁
主筋先組鉄筋籠13が先組柱主筋14に対して上方にス
ライドして、先組柱主筋14の下端部40が中空PC柱
型枠12の下端から接合作業代分だけ突出するように設
定されている。
【0029】そして、上記クレーン33によってN階ま
で揚重された柱梁主筋先組中空PC柱ユニット11にお
ける先組柱主筋14の下端(上記接合作業代分だけ突出
している)が、N階の床面から突出している(N−1)階
の柱主筋35の上端に溶接,圧接,機械式継ぎ手,重ね継
ぎ手等によって接合される。
【0030】そうした後、上記クレーン33の吊りフッ
ク41が更に下降されて、中空PC柱型枠12が、梁主
筋先組鉄筋籠13を載置した状態で先組柱主筋14に沿
って施工床面42に当接するまで下降する。そして、梁
主筋先組鉄筋籠13がサポータ43で支持され、吊込治
具24が除去されて、図4(d)に示す状態となる。その
後、図4(e)に示すように、梁型枠44を形成してサポ
ータ45で支持し、中空PC柱型枠12及び梁型枠44
の内部にコンクリート47をコンクリートホース46を
介して打設する。そして、図4(f)に示すように梁48
および(N+1)階の床49が形成されると、(N+1)階
の中空PC柱型枠50がクレーン33で吊り上げられて
先組柱主筋14に外挿される。
【0031】以後、詳述はしないが、(N+1)階の梁主
筋先組鉄筋籠(図示せず)および(N+1)階の梁型枠(図
示せず)を組み立てた後、(N+1)階の中空PC柱型枠
50および梁型枠の内部にコンクリートを打設する。以
下、図4(b)に戻り、先組柱主筋14の先端を(N−1)
階の柱主筋35の先端と見なして、(N+2)階および
(N+3)階の柱構築を行うのである。
【0032】上述のように、本実施の形態においては、
上記柱立設作業階であるN階分の中空PC柱型枠12
と、パネルゾーン部21を中空PC柱型枠12の箇所に
位置させて中空PC柱型枠12上に水平方向に載置され
たN階分の梁主筋先組鉄筋籠13と、上方から梁主筋先
組鉄筋籠13のパネルゾーン部21を貫通して中空PC
柱型枠12内に挿通されたN階〜(N+1)階の2階分の
階高長さを有する先組柱主筋14とで、柱梁主筋先組中
空PC柱ユニット11を構成している。
【0033】そして、上記柱梁主筋先組中空PC柱ユニ
ット11を用いて、N階〜(N+1)階の2階分の柱と梁
とを構築する場合には、 (a) 上記中空PC柱型枠12,梁主筋先組鉄筋籠13お
よび先組柱主筋14が一体化された状態で柱梁主筋先組
中空PC柱ユニット11をN階に揚重し、先組柱主筋1
4の下端を(N−1)階からの柱主筋35の上端に接続す
る。そして、梁主筋先組鉄筋籠13が載置された中空P
C柱型枠12をN階の床面に当接させる。 (b) N階分の梁型枠44を揚重して組み立てる。 (c) 上記中空PC柱型枠12および梁型枠44の内部
にコンクリート47を打設する。 (d) (N+1)階分の中空PC柱型枠50を先組柱主筋
14に外挿する。 (e) (N+1)階分の梁主筋先組鉄筋籠および梁型枠を
揚重して組み立てる。 (f) 上記(N+1)階分の中空PC柱型枠50および(N
+1)階分の梁型枠の内部にコンクリートを打設する。 ことによって行われる。
【0034】すなわち、本実施の形態によれば、上記柱
梁主筋先組中空PC柱ユニット11のN階への揚重(図
4(c))と、N階への梁型枠44の揚重と、(N+1)階分
の中空PC柱型枠50の揚重(図4(f))と、(N+1)階
分の梁主筋先組鉄筋籠の揚重と、(N+1)階分の梁型枠
の揚重との5回の揚重作業で、N階と(N+1)階との2
階分の柱および梁を構築できるのである。これに対し
て、従来の柱構築方法によってN階と(N+1)階との柱
および梁を構築する場合には、梁鉄筋を梁主筋先組鉄筋
籠で作成する場合であっても、N階と(N+1)階分の柱
主筋の揚重と、N階と(N+1)階への足場の揚重と、N
階と(N+1)階分の中空PC柱型枠の揚重と、N階と
(N+1)階への梁主筋先組鉄筋籠の揚重と、N階と(N
+1)階への梁型枠の揚重との、都合10回の揚重作業
が必要である。したがって、本実施の形態によれば、揚
重に要する時間を半分に短縮して施工効率を上げること
ができるのである。さらに、先組柱主筋14の長さは2
階分階高長さを有しているので、(N+1)階では、先組
柱主筋14と床から突出した柱主筋35との接続を省略
でき、上記接続に要する時間と労力とを略半減できる。
【0035】また、上記中空PC柱型枠12と梁主筋先
組鉄筋籠13と先組柱主筋14をストックヤード床面1
6上で組み立てるので、柱梁主筋先組PC柱ユニット1
1の組み立て作業と柱構築作業とを平行して行うことが
でき、施工効率が更に良くなる。さらに、柱施工階での
面倒な先組柱主筋14に対する中空PC柱型枠50の外
挿作業を少なくできる。また、先組柱主筋14を中空P
C柱型枠12に挿入する際に使用する足場はストックヤ
ード床面16上に一度組み立てれば良く、足場組み立て
の時間と経費とを節約できる。
【0036】また、上記柱梁主筋先組PC柱ユニット1
1の組み立てに際しては、従来のごとく立設された柱主
筋に重い中空PC柱型枠12を吊り込むのではなく、立
設された中空PC柱型枠12に軽い先組柱主筋14を吊
り込むので、個々の先組柱主筋14の中空PC柱型枠1
2に対する位置合わせを容易にできる。その際に、先組
柱主筋14は、吊込治具24から抜け落ちないようにナ
ット25で上端部が止められ、且つ、吊込治具24に対
して上下左右に動き易くなっているので、上記位置合わ
せが更に容易になる。特に、中子筋18が設けられた中
空PC柱型枠12'を用いる場合には、先組柱主筋14
を1本ずつ挿入してから吊込治具24で保持することも
可能となり、複数の柱主筋を中子筋と柱型枠内壁面とで
囲まれる狭い空間に同時に挿入する必要がなくなる。し
たがって、中子筋18を有する中空PC柱型枠12'へ
の先組柱主筋14の吊り込みが容易になる。
【0037】ところで、上述のようにして構築された柱
の上記パネルゾーン部21(図1(b)参照)における先組
柱主筋14には、柱剪断補強筋が設けられてはいない。
したがって、パネルゾーン部21には、施工階で柱剪断
補強筋を取り付ける必要がある。ところが、この作業は
狭隘部での作業となるために、面倒で時間を要する。
【0038】そこで、第2実施の形態の柱梁主筋先組中
空PC柱ユニット51では、図5に示すように、先組柱
主筋14のパネルゾーン部21に、矩形状に配列された
先組柱主筋14に外接して矩形の第2柱剪断補強筋52
を所定の間隔で固定して先組しておくのである。尚、図
5(b)は図5(a)のA−A矢視断面図であり、図5(c)は
図5(a)B−B矢視断面図である。
【0039】上記第2柱剪断補強筋52は、以下のよう
にして柱梁主筋先組中空PC柱ユニット51に先組され
る。すなわち、例えば、図5(c)に示すような中子筋1
8を有する中空PC柱型枠12'上に梁主筋先組鉄筋籠
13を水平に載置した後、図6に示すように、梁主筋先
組鉄筋籠13における梁剪断補強筋20が無いパネルゾ
ーン部21に、必要な本数の第2柱剪断補強筋52を挿
入して積層しておく。そうした後、先組柱主筋14を、
上方から第2柱剪断補強筋52内を挿通して中空PC柱
型枠12'に挿入する。そして、第2柱剪断補強筋52
を先組柱主筋14に沿って上方に移動させて、パネルゾ
ーン部21内に垂直方向に当間隔に配置して先組柱主筋
14に固定するのである。
【0040】あるいは、以下のような方法も可能であ
る。すなわち、梁主筋先組鉄筋籠13におけるパネルゾ
ーン部21に面して互いに対向している2本の梁剪断補
強筋20,20に、必要な本数の第2柱剪断補強筋52
を垂直方向に当間隔に予め固定しておく。そして、先組
柱主筋14を、上方から第2柱剪断補強筋52内を挿通
して中空PC柱型枠12'に挿入するのである。
【0041】このように、本実施の形態によれば、柱施
工階での面倒なパネルゾーン21への柱剪断補強筋の組
み立て作業が不要となる。したがって、更に柱の施工効
率を高めることができる。
【0042】上述の説明においては、1本の柱に1本の
梁の中央部を接続する場合に用いる柱梁主筋先組中空P
C柱ユニット11,51について説明している。しかし
ながら、この発明は、柱と梁との他の接続状態にも適用
可能である。
【0043】図7は、1本の柱に1本の梁の端部を接続
する場合に用いる柱梁主筋先組中空PC柱ユニット55
である。尚、図7(a)は側面図であり、図7(b)は平面図
である。この柱梁主筋先組中空PC柱ユニット55は、
図5に示す柱梁主筋先組中空PC柱ユニット51におけ
るパネルゾーン部21より一方側の鉄筋籠を除去し、残
った鉄筋籠における上側の梁主筋19と下側の梁主筋1
9との端部同士を連結したような構成を有している。ま
た、図8は、1本の柱に90度の角度で2本の梁の端部
を接続する場合に用いる柱梁主筋先組中空PC柱ユニッ
ト56である。また、図9は、1本の柱に互いに直交す
る2本の梁の交差部を接続する場合に用いる柱梁主筋先
組中空PC柱ユニット57である。
【0044】図10〜図12は他の実施の形態を示す。
図10に示す柱梁主筋先組中空PC柱ユニット61は、
柱梁主筋先組中空PC柱ユニット11における中空PC
柱型枠12と梁主筋先組鉄筋籠13との交差部に、梁型
枠62,63を予め組み込んだ構成を有している。この
柱梁主筋先組中空PC柱ユニット61の形成は、ストッ
クヤード床面16上に立設された中空PC型枠12の
両側面における上端部に梁型枠62,63の一端側を取
り付ける。そうした後に、この梁型枠62,63の上か
ら梁主筋先組鉄筋籠13を載置し、中空PC柱型枠12
内に先組柱主筋14を挿入することによって行われる。
尚、梁主筋先組鉄筋籠13の両端部に梁型枠を設けてい
ないのは、梁主筋先組鉄筋籠13の両端に次の梁主筋先
組鉄筋籠の端を接続するための作業代を空けておくため
である。
【0045】こうして、上記施工階での組み立て作業が
面倒な中空PC柱型枠12と梁主筋先組鉄筋籠13との
交差部の梁型枠62,63を、予め柱梁主筋先組中空P
C柱ユニット11に組み込んでおくことによって、さら
に施工効率を上げることができる。
【0046】図11に示す柱梁主筋先組中空PC柱ユニ
ット65は、柱梁主筋先組中空PC柱ユニット11と同
じ構成を有する2つの柱梁主筋先組中空PC柱ユニット
66,67の梁主筋先組鉄筋籠の先端同士を接続した構
成を有している。この柱梁主筋先組中空PC柱ユニット
65の揚重は次のようにして行う。すなわち、第1の吊
込治具70と吊りワイヤロープ71a,71b,72a,72
bとで、2つの先組柱主筋73,74の吊込治具68,6
9が同時に吊り上げられる。また、第2の吊込治具75
と吊りワイヤロープ76a,76bとで、連結された2つ
の梁主筋先組鉄筋籠77,78が同時に吊り上げられ
る。また、第2の吊込治具75と吊りワイヤロープ79
a,79b,80a,80bとで、2つの中空PC柱型枠81,
82が同時に吊り上げられる。
【0047】その場合、上記第1の吊込治具70用の吊
りワイヤロープ71a,71b,72a,72bの長さと、第
2の吊込治具75用の吊りワイヤロープ76a,76b,7
9a,79b,80a,80bとの長さは、2つの中空PC柱
型枠81,82と2つの梁主筋先組鉄筋籠77,78と2
つの先組柱主筋73,74が吊り上げられた状態で、中
空PC柱型枠81,82および梁主筋先組鉄筋籠77,7
8が先組柱主筋73,74に対して上方にスライドし
て、先組柱主筋73,74の下端部83,84が中空PC
柱型枠81,82の下端から接合作業代分だけ突出する
ように設定されている。
【0048】こうして、上記2つの柱梁主筋先組中空P
C柱ユニット66,67を同時に揚重することによっ
て、さらに施工効率を上げることができるのである。
【0049】また、図12に示す柱梁主筋先組中空PC
柱ユニット91は、上記パネルゾーン部を貫通する下側
の梁主筋(下端筋)93と上記パネルゾーン部の両側に配
設された梁剪断補強筋94とを梁剪断補強筋94に沿っ
て上端部を残してコンクリート95で覆って形成された
ハーフPC梁92を形成する。そして、上記梁主筋先組
鉄筋籠に代わって、ハーフPC梁92のパネルゾーン部
を臨む端部を中空PC柱型枠96上に載置する。そし
て、ハーフPC梁92のパネルゾーン部を貫通して中空
PC柱型枠96内に先組柱主筋97を挿入した構成を有
している。98は吊込治具であり、99は第2柱剪断補
強筋である。尚、図12(a)は正面図であり、図12(b)
は側面図である。
【0050】尚、上記各実施の形態においては、上記先
組柱主筋14の長さが上下2階分の階高の長さである場
合を例に説明しているが、この発明はこれに限定される
ものではない。最上階に用いる先組柱主筋の長さは上下
2階分の階高の長さを必要とはせず、床面から突出して
いる下階の柱主筋の長さ分だけ短くともよい。また、建
物の階数が奇数階である場合の最上階に用いる先組柱主
筋の長さは、1階分の階高の長さであればよい。
【0051】
【発明の効果】以上より明らかなように、請求項1に係
る発明の柱梁主筋先組中空PC柱ユニットは、第1柱剪
断補強筋が埋設された中空PC柱型枠と、この中空PC
柱型枠の上端部に載置された梁主筋先組鉄筋籠と、所定
の配列で先組されると共に上記梁主筋先組鉄筋籠を貫通
して上記中空PC柱型枠中に全長に亘って相対移動可能
に挿入された複数の先組柱主筋で一体に構成されている
ので、各施工階毎に中空PC柱型枠と梁主筋先組鉄筋籠
と先組柱主筋とを個別に揚重する必要がない。したがっ
て、各施工階毎の揚重回数を少なくできる。さらに、上
記柱梁主筋先組中空PC柱ユニットの組み立ては各施工
階で行う必要がなく、例えばストックヤード等で一括し
て行うことができる。したがって、上記柱梁主筋先組中
空PC柱ユニットの組み立て時に必要な足場は、上記ス
トックヤードに1回組み立てれば事足りる。すなわち、
この発明によれば、柱の施工効率を高めることができ
る。
【0052】さらに、各施工階毎に足場の解体および組
み立てを行う必要がなく、柱構築のコストダウンを図る
ことができる。
【0053】また、請求項2に係る発明の柱梁主筋先組
中空PC柱ユニットは、上記先組柱主筋の長さを2階分
階高長さにしているので、施工階とその上の階との2階
分の柱主筋を同時に揚重できる。したがって、柱の施工
効率を更に高めることができる。さらに、上記先組柱主
筋の長さは2階分階高長さであるので、各階毎に上記先
組柱主筋を床から突出している柱主筋に接続する必要が
なく、上記接続作業を従来の略半分にできる。
【0054】また、請求項3に係る発明の柱梁主筋先組
中空PC柱ユニットは、上記先組柱主筋における上記梁
主筋先組鉄筋籠との交差領域に、上記先組柱主筋の長手
方向に所定の間隔で第2柱剪断補強筋を配置したので、
施工階での柱剪断補強筋の組み立て作業を無くして柱の
施工効率を更に高めることができる。
【0055】また、請求項4に係る発明の柱梁主筋先組
中空PC柱ユニットは、上記中空PC柱型枠の側面にお
ける上端部に、上記梁主筋先組鉄筋籠の下側を覆う梁型
枠を取り付けたので、施工階において上記中空PC柱型
枠近傍の梁型枠を組み立てる必要がない。したがって、
柱構築の施工効率をさらに高めることができる。
【0056】また、請求項5に係る発明の柱構築方法
は、第1工程において、中空PC柱型枠と梁主筋先組鉄
筋籠と2階分階高長さを有する複数の先組柱主筋とで請
求項1に係る発明の柱梁主筋先組中空PC柱ユニットを
作成しておき、第2工程において、上記柱梁主筋先組中
空PC柱ユニットを吊り上げて移動して上記先組柱主筋
を施工階床面から突出している下階の柱主筋に連結し、
第3工程において、上記中空PC柱型枠を上記梁主筋先
組鉄筋籠と共に下降させて上記施工階床面に設置させ、
第4工程において、上記柱梁主筋先組中空PC柱ユニッ
トにコンクリートを打設して上記中空PC柱型枠と施工
階床面とを一体構造にするので、各施工階毎に中空PC
柱型枠と梁主筋先組鉄筋籠と先組柱主筋とを個別に揚重
する必要がない。したがって、各施工階毎の揚重回数を
少なくできる。さらに、上記柱梁主筋先組中空PC柱ユ
ニ+ットの組み立てをストックヤード等で一括して行う
ことができる。したがって、上記柱梁主筋先組中空PC
柱ユニットの組み立て時に必要な足場は上記ストックヤ
ードに1回組み立てれば事足りる。すなわち、この発明
によれば、柱の施工効率を高めることができる。
【0057】さらに、各施工階毎に足場の解体および組
み立てを行う必要がないので、柱構築のコストダウンを
図ることができる。さらに、上記先組柱主筋の長さは2
階分階高長さであるために、各階毎に上記先組柱主筋を
床から突出している柱主筋に接続する必要がなく、上記
接続作業を従来の略半分にできる。
【0058】また、請求項6に係る発明の柱構築方法に
おける上記第1工程において作成される柱梁主筋先組中
空PC柱ユニットは、上記中空PC柱型枠の側面におけ
る上端部に上記梁主筋先組鉄筋籠の下側を覆うように梁
型枠が取り付けられている柱梁主筋先組中空PC柱ユニ
ットであるので、施工階において上記中空PC柱型枠近
傍の梁型枠を組み立てる必要がなく、建物の施工効率を
更に高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の柱梁主筋先組中空PC柱ユニットに
おける要部拡大断面図である。
【図2】図1に示す柱梁主筋先組中空PC柱ユニットが
ストックヤードに保管された状態を示す図である。
【図3】図1に示す柱梁主筋先組中空PC柱ユニットの
作成手順を示す図である。
【図4】図1に示す柱梁主筋先組中空PC柱ユニットを
用いた柱の構築方法を示す図である。
【図5】図1とは異なる柱梁主筋先組中空PC柱ユニッ
トにおける要部拡大図である。
【図6】図5に示す柱梁主筋先組中空PC柱ユニットに
おける第2柱剪断補強筋の先組方法の説明図である。
【図7】図1および図5とは異なる柱梁主筋先組中空P
C柱ユニットを示す要部拡大図である。
【図8】図1,図5および図7とは異なる柱梁主筋先組
中空PC柱ユニットを示す平面図である。
【図9】図1,図5,図7および図8とは異なる柱梁主筋
先組中空PC柱ユニットを示す平面図である。
【図10】図1,図5,図7〜図9とは異なる柱梁主筋先
組中空PC柱ユニットを吊り上げた状態を示す図であ
る。
【図11】図1,図5,図7〜図10とは異なる柱梁主筋
先組中空PC柱ユニットを吊り上げた状態を示す図であ
る。
【図12】図1,図5,図7〜図11とは異なる柱梁主筋
先組中空PC柱ユニットを示す図である。
【図13】従来の中空PC柱型枠を使用した柱構築方法
を示す図である。
【符号の説明】
11,51,55,56,57,61,65,91…柱梁主筋
先組中空PC柱ユニット、12,12',81,82,96
…中空PC柱型枠、13,77,78…梁主筋先組鉄筋
籠、14,73,74,97…先組柱主筋、 17,17'…
第1柱剪断補強筋、18…中子筋、
19,93…梁主筋、20,94…梁剪断補強筋、
21…パネルゾーン部、24,37,70,75,9
8…吊込治具、44,62,63…梁型枠、 5
2,99…第2柱剪断補強筋、92…ハーフPC梁。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−121249(JP,A) 特開 昭62−55377(JP,A) 特開 平6−322817(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04B 1/16 E04G 21/14

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長手方向に所定の間隔で第1柱剪断補強
    筋が埋設された鉄筋コンクリート構造の筒体を成す中空
    プレキャストコンクリート柱型枠と、 複数の梁主筋に外接して長手方向に所定の間隔で梁剪断
    補強筋を巻き回した構成を有すると共に、上記中空プレ
    キャストコンクリート柱型枠の上端部に載置された梁主
    筋先組鉄筋籠と、 所定の配列で先組されると共に、上記梁主筋先組鉄筋籠
    を貫通して上記中空プレキャストコンクリート柱型枠中
    に、この中空プレキャストコンクリート柱型枠の全長に
    亘って、上記梁主筋先組鉄筋籠および中空プレキャスト
    コンクリート柱型枠と相対移動可能に挿入された複数の
    先組柱主筋を備えて、 上記中空プレキャストコンクリート柱型枠,梁主筋先組
    鉄筋籠および先組柱主筋は、吊り上げられた状態で、上
    記中空プレキャストコンクリート柱型枠および梁主筋先
    組鉄筋籠が上記先組柱主筋に対して上方にスライドし
    て、上記先組柱主筋の下端部が中空プレキャストコンク
    リート柱型枠の下端から突出するようになっている こと
    を特徴とする柱梁主筋先組中空プレキャストコンクリー
    ト柱ユニット。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の柱梁主筋先組中空プレ
    キャストコンクリート柱ユニットにおいて、 上記先組柱主筋の長さが2階分階高長さであることを特
    徴とする柱梁主筋先組中空プレキャストコンクリート柱
    ユニット。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の柱梁主筋先組中空プレ
    キャストコンクリート柱ユニットにおいて、 上記先組柱主筋における上記梁主筋先組鉄筋籠との交差
    領域に、上記先組柱主筋の集合体の外周を巻き回して上
    記先組柱主筋の長手方向に所定の間隔で配置された第2
    柱剪断補強筋を備えたことを特徴とする柱梁主筋先組中
    空プレキャストコンクリート柱ユニット。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の柱梁主筋先組中空プレ
    キャストコンクリート柱ユニットにおいて、 上記中空プレキャストコンクリート柱型枠の側面におけ
    る上端部に、上記梁主筋先組鉄筋籠の下側を覆う梁型枠
    が取り付けられていることを特徴とする柱梁主筋先組中
    空プレキャストコンクリート柱ユニット。
  5. 【請求項5】 柱剪断補強筋が埋設された鉄筋コンクリ
    ート構造の筒体を成す中空プレキャストコンクリート柱
    型枠と、この中空プレキャストコンクリート柱型枠の上
    端部に載置された梁主筋先組鉄筋籠と、所定の配列で先
    組されると共に上記梁主筋先組鉄筋籠を貫通して上記中
    空プレキャストコンクリート柱型枠中に全長に亘って上
    記梁主筋先組鉄筋籠および中空プレキャストコンクリー
    ト柱型枠と相対移動可能に挿入された2階分階高長さを
    有する複数の先組柱主筋とを、吊り上げた状態で、上記
    中空プレキャストコンクリート柱型枠および梁主筋先組
    鉄筋籠が上記先組柱主筋に対して上方にスライドして、
    上記先組柱主筋の下端部が中空プレキャストコンクリー
    ト柱型枠の下端から突出するように組み立てて、柱梁主
    筋先組中空プレキャストコンクリート柱ユニットを作成
    しておく第1工程と、 上記柱梁主筋先組中空プレキャストコンクリート柱ユニ
    ットを吊り上げて移動する際に、上記中空プレキャスト
    コンクリート柱型枠を貫通している上記先組柱主筋の下
    端部を中空プレキャストコンクリート柱型枠の下端から
    突出させて、施工階床面から突出している下階の柱主筋
    の上端部に連結する第2工程と、 上記中空プレキャストコンクリート柱型枠を梁主筋先組
    鉄筋籠と共に下降させて上記施工階床面に設置させる第
    3工程と、 上記柱梁主筋先組中空プレキャストコンクリート柱ユニ
    ットにコンクリートを打設して、上記柱梁主筋先組中空
    プレキャストコンクリート柱ユニットの中空プレキャス
    トコンクリート柱型枠と上記施工階床面とを一体構造に
    する第4工程を備えたことを特徴とする柱構築方法。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の柱構築方法において、 上記第1工程において作成される柱梁主筋先組中空プレ
    キャストコンクリート柱ユニットは、上記中空プレキャ
    ストコンクリート柱型枠の側面における上端部に上記梁
    主筋先組鉄筋籠の下側を覆うように梁型枠が取り付けら
    れている柱梁主筋先組中空プレキャストコンクリート柱
    ユニットであることを特徴とする柱構築方法。
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