JP3538017B2 - プレキャスト柱ユニットおよびそれを使用する柱の構築工法 - Google Patents

プレキャスト柱ユニットおよびそれを使用する柱の構築工法

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JP3538017B2 JP04559998A JP4559998A JP3538017B2 JP 3538017 B2 JP3538017 B2 JP 3538017B2 JP 04559998 A JP04559998 A JP 04559998A JP 4559998 A JP4559998 A JP 4559998A JP 3538017 B2 JP3538017 B2 JP 3538017B2
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耕平 田中
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、コンクリート構
造の建築物,構造物を構築するのに使用するプレキャス
ト柱ユニットおよびそれを用いた柱の構築工法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のプレキャスト柱ユニット
を用いた構築工法としては、図5(A),(B),(C),(D),
(E)に順に示すものがある(特開平4―216747公
報)。この構築工法は、次の,,,の4工程からな
る。
【0003】まず、工程では、図5(A),(B)に示す
ように、柱設置位置の床面101から突き出した柱の主
筋102の上端102Aに、ワイヤーロープ107で吊
られた吊り込み治具105に上端103Aが固定された
複数の主筋103の下端103Bを対向させ、この下端
103Bを上端102Aに接続する。
【0004】次に、工程では、図5(C)に示すよう
に、ワイヤーロープ115,吊り込み治具113,ワイヤ
ーロープ114でもって、主筋103の上方から筒状の
プレキャストコンクリート柱型枠110を降下させ、主
筋103の外周に沿って下降させる。このとき、予め、
足場111を組んでおき、この足場111に登った作業
者112が吊り下げられている柱型枠110内に主筋1
03が入るように位置合わせ補助する。
【0005】次に、工程では、図5(D)に示すよう
に、上記柱型枠110を床面101にまで降ろして接地
させ、鉛直度を下端において調整する。
【0006】次に、工程では、図5(E)に示すよう
に、上記柱型枠110の内側に現場打ちのコンクリート
116をコンクリートホース118で打設する。なお、
図5(E)において、117は上階の梁である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
柱の構築工法には、次の(i),(ii),(iii),(iv),(v)の問
題がある。
【0008】(i) 柱主筋103を地上から施工階まで
持ち上げて位置合わせし、その後、柱型枠110を地上
から施工階まで持ち上げて位置合わせする必要がある。
このような2度の揚げ重ね作業が必要になるので、特
に、高層建築物を構築する場合に、施工時間が長くな
り、施工効率が悪くなる。
【0009】(ii) 施工前において、柱主筋103と柱
型枠110を別々に保管するための場所が必要になる。
【0010】(iii) 図5(C)に示すように、床面から
突き出した主筋102に接続して高くなった柱主筋10
3の先端103Aの更に上方から柱型枠110を吊り下
げて、この柱型枠110の内周面近傍に柱主筋103を
挿入する。ここで、柱主筋103は柱型枠110の内周
面に埋め込まれたフープ筋(図示せず)に極力近接させる
ことが構造上有利であるから、柱型枠110の内周面と
柱主筋103との間のクリアランスは僅かである。この
ため、上記挿入時には、人手による調整が必要になり、
高所作業のための足場が必要になる。しかも、施工階毎
に足場を設置しなければならないので、施工コスト,施
工時間の増大を招く。
【0011】(iv) 柱型枠への柱主筋の挿入を容易にす
るために、複数の柱主筋の上部を結束帯で内側に縮径さ
せる方法を採る場合にも、高所で太径の柱主筋を内側に
縮径させて結束するための人手が必要になり高所作業の
ための足場が必要である。
【0012】(v) 強度アップのために、柱型枠の内側
面内に内蔵されるフープ筋に加え、このフープ筋の互い
に向かい合う対向部分相互間を繋ぐように掛け渡した中
子を設けた場合には、柱主筋を結束帯で縮径することは
できないから、(iii)の問題がそのまま残る。そして、
この中子と柱型枠の内壁面とで囲まれた狭い空間に柱主
筋を挿入することが必要になるから、人手による調整が
一層面倒であり時間も要する。
【0013】そこで、この発明の目的は、施工コスト,
施工時間を削減できるプレキャスト柱ユニットおよびそ
れを使用する柱の構築方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1の発明のプレキャスト柱ユニットは、柱主
筋を挿通させる挿通孔が上下方向に形成されており、剪
断補強筋が埋設された鉄筋コンクリート構造の中空柱型
枠と、上記中空柱型枠に連結され、クレーンケーブルの
吊り金具に吊られる第1の吊りワイヤと、吊り込み用治
具と、上記中空柱型枠の挿通孔に相対移動可能に全長に
亘って落とし込まれ、かつ、上記中空柱型枠の上端部か
ら突出した上端部分を上記吊り込み用治具に着脱自在に
固定されている複数の先組柱主筋と、上記吊り込み用治
具に連結され、上記クレーンケーブルの上記吊り金具に
吊られる第2の吊りワイヤとを備え、上記中空型枠と
上記先組柱主筋とを吊り上げた状態で、上記中空型枠
の下端から上記先組柱主筋が所定寸法だけ下方に突き出
すように、上記第1の吊りワイヤの長さを上記第2の吊
りワイヤの長さよりも長く設定したことを特徴としてい
る。
【0015】この請求項1の発明のプレキャスト柱ユニ
ットは、次のようにして、簡単に組み立てることができ
る。すなわち、立設した柱主筋に重い柱型枠を吊り込む
必要はなく、立設した柱型枠に軽い柱主筋を吊り込むだ
けでよい。しかも、柱主筋は吊り込み治具から抜け落ち
ないように、上端部が吊り込み治具にナットで止められ
て、上側へは移動自在に取り付けられているだけである
ので、上下左右に動かし易く、柱型枠の挿通孔内の所定
箇所への位置合わせも容易にできる。また、この発明
は、柱主筋と柱型枠とがプレキャスト柱ユニットとして
一体に組み立てられているので、従来と異なり、柱主筋
と柱型枠とを別々に保管する必要がなくなり、保管場所
を節減でき管理も容易になる。
【0016】そして、上記プレキャスト柱ユニットは、
柱主筋が柱型枠内に予め位置合わせされた状態で、上記
複数の先組柱主筋が上記吊り込み用治具に着脱自在に係
止されていて、上記中空型枠の挿通孔内でスライド自在
である。したがって、上記中空型枠と吊り込み用治具と
を同時に吊り上げて施工階に揚げ、所定位置に位置合わ
せして、その後、先組柱主筋の下端を床面から突出して
いる柱主筋の上端に接続することができる。したがっ
て、揚げ重ね移動に要する時間を従来に比べて半減で
き、施工効率を向上できる。また、柱主筋を柱型枠内に
予め位置合わせさせているので、施工階毎の位置合わせ
調整のための足場や人手も不要になり、施工コストと時
間を大幅に削減できる。
【0017】そして、上記先組柱主筋を接続した後は、
柱型枠を柱主筋に対して下方にスライドさせて、床面に
接地させればよい。
【0018】また、請求項2の発明は、請求項1に記載
のプレキャスト柱ユニットにおいて、中空柱型枠にその
剪断補強筋の互いに向かい合う対向部分相互間を繋ぐよ
うに掛け渡たされた中子筋を備えていることを特徴とし
ている。
【0019】この請求項2の発明のプレキャスト柱ユニ
ットは、上記中子筋によって強度アップが図れ、かつ、
次のようにして、簡単に組み立てることができる。すな
わち、上記柱型枠内壁面と中子筋とで囲まれる狭い空間
に、複数の柱主筋を同時に挿入する必要はなく、上記狭
い空間に柱主筋を一本ずつ挿入した後に、複数の柱主筋
の上端部を上記吊り込み用治具に着脱自在に係止すれば
よい。このように、予め柱型枠内に柱主筋を挿入して位
置決めしているので、柱型枠が中子を有していても、従
来と異なり、施工の困難性が増すことがない。
【0020】また、請求項3の発明の柱の構築方法は、
請求項1に記載のプレキャスト柱ユニットを使用する柱
の構築方法であって、上記プレキャスト柱ユニットを、
予め作製しておく第1工程と、上記プレキャスト柱ユニ
ットを吊り上げ移動し、上記先組柱主筋の下端を中空柱
型枠の下端から突出させて、先組柱主筋の下端を施工階
床面から突き出した下階柱主筋の上端に連結する第2工
程と、上記プレキャスト柱ユニットの中空柱型枠を上記
先組柱主筋に沿って降下させて上記施工階床面に設置す
る第3工程と、上記プレキャスト柱ユニットにコンクリ
ートを打設して、上記プレキャスト柱ユニットと上記床
とを一体構造にする第4工程とを備えたことを特徴とし
ている。この請求項3の発明では、上記第1工程で、吊
り込み治具に着脱自在に固定される先組柱主筋を立設し
た柱型枠に吊り込んで、プレキャスト柱ユニットを予め
複数個作製する。このように、予め、地上で柱型枠に柱
主筋を吊り込むことで、プレキャスト柱ユニットを作製
するので、施工階で柱型枠を柱主筋に位置合わせして嵌
め入れる作業を削減でき、高所での足場や人手を削減で
き、施工コストと施工時間を削減できる。
【0021】次に、第2工程で、上記プレキャスト柱ユ
ニットを吊り上げ移動し、先組柱主筋の下端を下階柱主
筋の上端に連結する。次に、第3工程で、上記中空柱型
枠を上記先組柱主筋に沿って下降させて施工階床面に設
置する。次に、第4工程で、上記中空柱型枠内にコンク
リートを打設してプレキャスト柱ユニットと床とを一体
構造にして柱を構築できる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、この発明を図示の実施の形
態により詳細に説明する。
【0023】図2に、この発明のプレキャスト柱ユニッ
トの実施形態を示す。このプレキャスト柱ユニット20
は、鉄筋コンクリート構造で四角い筒状の中空柱型枠1
と、四角い枠形状の吊り込み用治具2と、上端部3Aが
治具2に対して係止されて抜け落ちないようにスライド
自在になっている複数本の柱主筋3とを備える。上記吊
り込み用治具2と柱主筋3とが柱主筋先組体5を構成し
ている。この柱主筋先組体5は、上記柱型枠1内で相対
移動可能になっており、柱主筋3が柱型枠1の挿通孔1
Aに挿入され、柱主筋3が柱型枠1の内周面に近接され
ている。そして、上記吊り込み用治具2は、上向きに凸
設された4つの半円枠6に結びつけられたワイヤ7で吊
り金具8に連結されている。この吊り金具8はクレーン
ケーブル10に接続されている。一方、上記柱型枠1の
側壁上端部1Bの対向する4ヶ所に立設された突起11
にワイヤ12が接続されており、このワイヤ12は上記
吊り金具8に接続されている。図2に示すように、上記
ワイヤ12はワイヤ7よりも長くなっている。したがっ
て、上記吊り金具8で上記プレキャスト柱ユニット20
を吊り下げた状態で、柱型枠1の上端1Bから柱主筋3
が所定寸法だけ上方に突き出している。また、この状態
で、柱型枠1の下端から柱主筋3が所定寸法だけ下方に
突き出している。
【0024】次に、図3(A),(B)を参照して、上記プ
レキャスト柱ユニット20の構造をより詳細に説明す
る。まず、柱主筋3は上端部がボルト9で吊り込み用治
具2に係止され、吊り込み用治具2から抜け落ちないよ
うに、かつ、スライド自在になっている。また、上記柱
型枠1は、その側壁15内に埋め込まれた剪断補強筋と
してのフープ筋16を有している。このフープ筋16
は、上記側壁15内を周方向に巻き回されており、軸方
向へ所定間隔を隔てて配設されている。
【0025】この実施形態のプレキャスト柱ユニット2
0は、上記吊り込み用治具2に上記複数の柱主筋3をボ
ルト9で係止して形成した柱主筋先組体5を、地上に立
設した柱型枠1の挿通孔1A内に挿入する(吊り込む)こ
とで、柱主筋3を柱型枠1内周面に近接させた状態に組
むことができる。これにより、このプレキャスト柱ユニ
ット20は、地上において、柱主筋3が予め柱型枠1内
に位置合わせされた状態で組み立てられる。したがっ
て、施工階において柱型枠1を柱主筋3に位置合わせし
て嵌め込む工程が不要になり、施工コストと施工時間を
削減できる。また、資材の保管に関しても、柱主筋3と
柱型枠1とを組み立てたプレキャスト柱ユニット2の状
態で保管すればよいから、従来のように、柱主筋3と柱
型枠1とを別々に保管する場合に比べて、保管場所を節
減でき、管理も容易になる。また、プレキャスト柱ユニ
ット20の組立は、立設した柱型枠1に軽い柱主筋3を
吊り込めばよいので、組立が容易である。さらに、柱主
筋3を撓ませて型枠1に挿入することもできる。
【0026】次に、図1を参照して、上述のようにして
組み立てられた上記プレキャスト柱ユニット20と略同
じ構造のプレキャスト柱ユニット200を使用して柱を
構築する工程を説明する。図1(C)に示すように、この
柱ユニット200は、柱型枠1がワイヤーロープ20
3,型枠吊り込み治具201,ワイヤ202を介して吊り
金具8に吊られる点が、図2の柱ユニット20と異なっ
ている。
【0027】まず、図1(A)に示すように地上31に設
置されたプレキャスト柱ユニット200を、図1(B)に
示すように施工階床面32から突き出した下階柱主筋3
3の上端33Aの上方にクレーン等で吊り上げる。
【0028】次に、図1(C)に示すように、プレキャス
ト柱ユニット200の柱主筋3の下端3Cを上記下階柱
主筋33の上端33Aに対向させ、柱主筋3の下端3C
を下階柱主筋33の上端33Aに溶接や圧接や機械式鉄
筋継ぎ手,重ね継ぎ手等で接続する。
【0029】次に、図1(D)に示すように、クレーンで
ケーブル10を降下させ、柱主筋3に対して柱型枠1を
下方にスライドさせて床面32に接地させ、柱型枠1が
鉛直になるように調整してから床面32に固定する。
【0030】次に、図1(E)に示すように、上記プレキ
ャスト柱ユニット200上に梁型枠35および梁鉄筋3
6を組み込んだ後、柱型枠1内にコンクリート37をコ
ンクリートホース38から打設する。
【0031】このように、この柱構築工法では、地上で
予め柱型枠1と柱主筋3とが組み立てられたプレキャス
ト柱ユニット200を用いているから、柱型枠と柱主筋
とを別々に施工階に持ち上げる場合に比べて、工数を半
減させることができる。また、上記プレキャスト柱ユニ
ット200によって、図5(C)に示した従来のように各
施工階毎に足場を組み作業者が柱主筋に柱型枠を位置調
整しながら嵌入するという手間のかかる工程が必要なく
なる。したがって、各施工階での作業を大幅に軽減で
き、施工コストと施工時間を削減できる。また、上記プ
レキャスト柱ユニット200の組立と、上記プレキャス
ト柱ユニット200を使用した柱の構築とを別のクレー
ンで実行して、同時進行させるようにすれば、施工速度
を倍増できる。
【0032】尚、上記実施形態のプレキャスト柱ユニッ
ト20では、図3に示すように、柱型枠1の剪断補強筋
としてフープ筋16のみを備えたが、図4に示すよう
に、フープ筋16に加えて、中子筋41,42を備えて
もよい。この中子筋41は、柱型枠1の対向する側壁4
3と44を繋ぐように掛け渡されており、中子筋42は
対向する側壁45と46を繋ぐように掛け渡されてい
る。この中子筋41,42を備えた場合には、柱型枠1
をより強固にでき、構築する柱をより強固にすることが
できる。そして、この発明のプレキャスト柱ユニットで
は、地面に設置した柱型枠1の側壁内周面と上記中子筋
41,42との間の空間に柱主筋3を1本ずつ挿入して
から、柱主筋3が吊り込み治具2から下方に抜け落ちず
スライド自在になるように、複数の柱主筋3の上端部を
ボルト9で吊り込み用治具2に係止すればよいから、中
子筋41,42の存在が組立を困難にすることがなく、
容易に組み立てることができる。また、上記実施形態で
は、図1(C)に示すように、柱主筋3と33を接続す
るときに、柱ユニット200をクレーンで吊った状態で
あるが、柱ユニット200を下階柱主筋33の上端33
Aより高い位置に仮受け台等で仮受けし、かつ、柱主筋
3を床面に降下したのち、柱主筋3を1本ずつ持ち上
げ、下階主筋33に接続すると、クレーンを他に転用で
きる。
【0033】
【発明の効果】以上より明らかなように、請求項1の発
明のプレキャスト柱ユニットは、鉄筋コンクリート構造
の中空柱型枠と、上記中空柱型枠の挿通孔に相対移動可
能に全長に亘って落とし込まれ、かつ、上記中空柱型枠
の上端部から突出した部分を吊り込み用治具に着脱自在
に係止されている複数の先組柱主筋とを備えた。
【0034】この請求項1の発明のプレキャスト柱ユニ
ットは、立設した柱型枠に軽い柱主筋を吊り込むだけ
で、簡単に組み立てることができる。しかも、柱主筋を
上下左右に動かし易いので、柱型枠の挿通孔内の所定箇
所への位置合わせも容易にできる。また、この発明は、
柱主筋と柱型枠とがプレキャスト柱ユニットとして一体
に組み立てられているので、従来と異なり、柱主筋と柱
型枠とを別々に保管する必要がなくなり、保管場所を節
減でき管理も容易になる。
【0035】また、上記プレキャスト柱ユニットは、柱
主筋が柱型枠内に予め位置合わせされた状態で、上記複
数の先組柱主筋が上記吊り込み用治具に着脱自在に係止
されていて、上記中空型枠の挿通孔内でスライド自在で
ある。したがって、上記中空型枠と吊り込み用治具とを
同時に吊り上げて施工階に揚げ、所定位置に位置合わせ
して、その後、先組柱主筋の下端を床面から突出してい
る柱主筋の上端に接続することができる。したがって、
柱型枠と柱主筋とを別々に吊り上げる場合に比べて、揚
げ重ね移動に要する時間を半減でき、施工効率を向上で
きる。また、柱主筋を柱型枠内に予め位置合わせさせて
いるので、施工階毎の位置合わせ調整のための足場や人
手も不要になり、施工コストと時間を大幅に削減でき
る。
【0036】また、請求項2の発明は、請求項1に記載
のプレキャスト柱ユニットにおいて、中空柱型枠にその
剪断補強筋の互いに向かい合う対向部分相互間を繋ぐよ
うに掛け渡たされた中子筋を備えている。
【0037】この請求項2の発明のプレキャスト柱ユニ
ットは、上記中子筋によって強度アップが図れ、かつ、
組立においては、柱型枠内壁面と中子筋とで囲まれる狭
い空間に柱主筋を一本ずつ挿入した後に、複数の柱主筋
の上端部を吊り込み用治具に着脱自在に係止すればよ
い。このように、予め柱型枠内に柱主筋を挿入して位置
決めしているので、柱型枠が中子を有していても、従来
と異なり、施工の困難性が増すことがない。
【0038】また、請求項3の発明の柱の構築方法は、
第1工程で、吊り込み治具に着脱自在に係止された先組
柱主筋を立設した柱型枠に吊り込んで、プレキャスト柱
ユニットを予め複数個作製する。このように、予め、地
上で柱型枠に柱主筋を吊り込むことで、プレキャスト柱
ユニットを作製するので、施工階で柱型枠を柱主筋に位
置合わせして嵌入する作業を削減でき、高所での足場や
人手を削減でき、施工コストと施工時間を削減できる。
【0039】そして、第2工程で上記プレキャスト柱ユ
ニットを吊り上げ移動し、先組柱主筋の下端を下階柱主
筋の上端に連結する。このように、中空型枠と吊り込み
用治具とを同時に吊り上げて施工階に揚げて、先組柱主
筋の下端を下階柱主筋の上端に接続するので、柱型枠と
柱主筋とを別々に吊り上げる場合に比べて揚げ重ね移動
に要する時間を半減でき、施工効率を向上できる。ま
た、柱主筋を柱型枠内に予め位置合わせさせているの
で、施工階毎の位置合わせ調整のための足場や人手も不
要になり、施工コストと時間を大幅に削減できる。そし
て、第3工程で中空柱型枠を先組柱主筋に沿って下降さ
せて施工階床面に設置し、第4工程で中空柱型枠内にコ
ンクリートを打設してプレキャスト柱ユニットと床とを
一体構造にして柱を構築できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明のプレキャスト柱ユニットを用いた
柱の構築工法の実施の形態を説明する工程図である。
【図2】 この発明のプレキャスト柱ユニットの実施形
態の斜視図である。
【図3】 図3(A)は上記プレキャスト柱ユニットの横
断面図であり、図3(B)は上記プレキャスト柱ユニット
の縦断面図である。
【図4】 図4(A)は上記プレキャスト柱ユニットの変
形例の横断面図であり、図4(B)は上記変形例の縦断面
図である。
【図5】 従来の柱の構築工法を説明する工程図であ
る。
【符号の説明】
1…柱型枠、1A…挿通孔、2…吊り込み用治具、3…
柱主筋、5…先組柱主筋、7…ワイヤ、8…吊り金具、
10…クレーンケーブル、11…突起、12…ワイヤ、
15…側壁、16…フープ筋、20,200…プレキャ
スト柱ユニット、31…地上、32…施工階床面、33
…下階柱主筋、41,42…中子筋。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平10−2010(JP,A) 特開 平7−71073(JP,A) 実公 平4−13322(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04B 1/16 E04G 21/12 - 21/22 E04C 3/34

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 柱主筋を挿通させる挿通孔が上下方向に
    形成されており、剪断補強筋が埋設された鉄筋コンクリ
    ート構造の中空柱型枠と、 上記中空柱型枠に連結され、クレーンケーブルの吊り金
    具に吊られる第1の吊りワイヤと、 吊り込み用治具と、 上記中空柱型枠の挿通孔に相対移動可能に全長に亘って
    落とし込まれ、かつ、上記中空柱型枠の上端部から突出
    した上端部分を上記吊り込み用治具に着脱自在に固定
    れている複数の先組柱主筋と、 上記吊り込み用治具に連結され、上記クレーンケーブル
    の上記吊り金具に吊られる第2の吊りワイヤとを備え、 上記中空型枠と上記先組柱主筋とを吊り上げた状態
    で、上記中空型枠の下端から上記先組柱主筋が所定寸
    法だけ下方に突き出すように、上記第1の吊りワイヤの
    長さを上記第2の吊りワイヤの長さよりも長く設定した
    ことを特徴とするプレキャスト柱ユニット。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のプレキャスト柱ユニッ
    トにおいて、 上記中空柱型枠にその剪断補強筋の互いに向かい合う対
    向部分相互間を繋ぐように掛け渡たされた中子筋を備え
    ていることを特徴とするプレキャスト柱ユニット。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のプレキャスト柱ユニッ
    トを使用する柱の構築方法であって、 上記 プレキャスト柱ユニットを、予め作製しておく第1
    工程と、 上記プレキャスト柱ユニットを吊り上げ移動し、上記先
    組柱主筋の下端を中空柱型枠の下端から突出させて、先
    組柱主筋の下端を施工階床面から突き出した下階柱主筋
    の上端に連結する第2工程と、 上記プレキャスト柱ユニットの中空柱型枠を上記先組柱
    主筋に沿って降下させて上記施工階床面に設置する第3
    工程と、 上記プレキャスト柱ユニットにコンクリートを打設し
    て、上記プレキャスト柱ユニットと上記床とを一体構造
    にする第4工程とを備えたことを特徴とするプレキャス
    ト柱ユニットを使用する柱の構築方法。
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