JP2639361B2 - 鋼管・コンクリート複合構造橋脚の施工方法 - Google Patents
鋼管・コンクリート複合構造橋脚の施工方法Info
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Description
れる鋼管・コンクリート複合構造橋脚の施工方法に関す
る。
上に配筋される主筋に横筋を組み合わせて鉄筋を施工
し、これの外周に型枠を配置し、コンクリートを打設す
る方法が取られている。
の施工方法では比較的高さが低い橋脚などには適合する
が、高橋脚の施工に適用した場合には、強度を確保する
上で多数の主筋や横方向の鉄筋や隅角部のハンチ筋、あ
るいは組立て用鉄筋などが輻湊し、配筋作業、特に高橋
脚を構築する場合には荷重が大きくなることから主筋が
多数配列されるが、そのときの横鉄筋の組立作業は困難
さを増すとともに、型枠材やセパレータの組立およびそ
の解体撤去、作業足場などの組立や解体撤去などの作業
工数が膨大となり、多人数の熟練労務者を必要とするた
め、短期急速施工の点においても著しく不利であり、建
設コストも極めて高いものとなっていた。型枠の解体作
業を省略するためにプレキャスト型枠等の埋殺し型枠を
用いることもあるが、型枠の組立、継ぎ目処理などの手
間は除去されない。
たもので、十分な曲げ強度およびせん断強度をもつ橋脚
を急速施工可能な鋼管・コンクリート複合構造橋脚の施
工方法を提供することを目的とする。
め、本発明の鋼管・コンクリート複合構造橋脚の施工方
法は請求項1に記載したように、単一の中空鋼管を基礎
に立設し、次いで、当該中空鋼管を吊り上げ支持台とし
て滑動型枠装置を配置し、次いで、当該滑動型枠装置に
設けた滑動型枠の内側にコンクリートを打設して前記中
空鋼管の周囲にコンクリートを被覆するものである。ま
た、本発明の鋼管・コンクリート複合構造橋脚の施工方
法は請求項2に記載したように、中空鋼管を予め分割さ
れたセグメントを高さ方向及び周方向に接合することに
よって基礎に立設し、次いで、当該中空鋼管を吊り上げ
支持台として滑動型枠装置を配置し、次いで、当該滑動
型枠装置に設けた滑動型枠の内側にコンクリートを打設
して前記中空鋼管の周囲にコンクリートを被覆するもの
である。また、本発明の鋼管・コンクリート複合構造橋
脚の施工方法は、前記中空鋼管を単一とするものであ
る。
造橋脚の施工方法は請求項4に記載したように、中空鋼
管を基礎に立設し、次いで、当該中空鋼管を吊り上げ支
持台として滑動型枠装置を配置し、次いで、当該滑動型
枠装置に設けた滑動型枠の内側にコンクリートを打設し
て前記中空鋼管の周囲にコンクリートを被覆する鋼管・
コンクリート複合構造橋脚の施工方法であって、前記コ
ンクリート打設工程の前に、前記中空鋼管の外周囲を包
囲した状態で構造断面の表面側に沿ってPCストランド
を巻回するものである。
造橋脚の施工方法は、請求項4の中空鋼管内にタワーク
レーンを設置するものである。
造橋脚の施工方法は、請求項5のタワークレーンに所定
の作業足場を昇降自在に取り付けたものである。
工方法においては、まず、クレーンを用いて中空鋼管の
先行建込みを行い、所定の配筋作業を行った後、中空鋼
管を吊り上げ支持台として滑動型枠装置を配置し、次い
で、当該滑動型枠装置を上昇させながら、滑動型枠の内
側にコンクリートを連続打設していくので、急速施工が
可能となるとともに、スリップフォーム工法の特性上、
足場や型枠の組立、解体並びに撤去の作業が不要とな
る。
横筋とする場合、上述した急速施工能力はさらに向上す
る。
する場合、当該クレーンだけでかなりの領域をカバーす
ることが可能となり、クレーンの設置台数を少なくする
ことができる。
自在に取り付けた場合、中空鋼管のセグメントの接合、
鉄筋保持金具の取付け、ブラケットの盛り替え等の各作
業を安全確実にかつ効率よく行うことができる。
橋脚の施工方法の実施例について、添付図面を参照して
説明する。
合構造橋脚の施工方法の手順を示すフローチャートであ
る。本実施例においては、まず、図2(a) に示すように
基礎1上に中空鋼管2の立ち上がり部分を立設し、当該
中空鋼管2の下部内側にコンクリート21を打設して基
礎1との一体化を図るとともに、通常の型枠などを用い
て中空鋼管2の周囲にコンクリート22を打設し、下部
躯体3aを構築する(図1、ステップ101)。
厚みが10数mm程度のものを使用するが、径や肉厚に
応じて所定の大きさのセグメントに予め分割しておき、
これらを溶接や高力ボルト接合によって現場で接合して
いくのがよい。かかるセグメントは、高さ方向に継いで
いく輪切り状のものでもよいし、当該輪切り状のものを
さらに周方向に分割したパネル状のものでもよい。
のコンクリート21の上にタワークレーン7を設置し、
次いで、当該タワークレーン7を用いて中空鋼管のパネ
ル状セグメント2aを所定位置に建て込み、溶接等によ
って順次接合する(図1、ステップ102)。セグメン
ト2aの接合にあたっては、タワークレーン7のポスト
に昇降自在に取り付けた作業足場42を利用して行う。
なお、中空鋼管のセグメント2aの建込みに伴って、タ
ワークレーン7を適宜クライミングさせるとともに、作
業足場42も上方に移動させる。
所定高さまで組み上げた後、その上端付近にブラケット
9を固着し、PC鋼線等で形成したワイヤー41を介し
て滑動型枠装置8を吊り下げる(図1、ステップ10
3)。すなわち、中空鋼管2は、滑動型枠装置8を支持
しながらこれを吊り上げていくための吊り上げ支持台と
して機能する。
は、後述する縦筋を所定位置において固定するための鉄
筋保持金具12を溶接等で取り付ける。かかる鉄筋保持
金具12は、予め地上において中空鋼管2のセグメント
2aに固着しておいてもよいし、所定位置に建て込んだ
後で作業足場42を利用して取り付けるようにしてもよ
い。
ッキ等の油圧ジャッキ(図示せず)を備えてあり、ワイ
ヤー41を反力として装置全体を上昇させることができ
るようになっている。
吊り込んで鉄筋保持金具12に位置決めするとともに、
機械継手、圧接等によって先行施工された縦筋に連結す
る(図1、ステップ104)。縦筋5aの吊込みにあた
っては、ある程度地上で先組しておくのがよい。
から、図4の詳細図に示すように、滑動型枠装置8の作
業足場10に設置された鋼線リールスタンド13からP
Cストランド5bを繰り出し、これを自動巻き付け機1
4によって縦筋5aに所定のピッチで螺旋状に巻き付け
ていく(図1、ステップ105)。鋼線リールスタンド
13は、PCストランド5bを繰り出しながら作業足場
10に設けたレール上を走行し、中空鋼管2の回りを周
回できるようになっている。
度の径のものを縦筋5aの回りに数百mmピッチで巻き
付けるのがよい。かかるPCストランド5bを巻き付け
ることにより、コンクリートの側方を拘束して当該コン
クリートの圧縮強度を向上させるとともに、コンクリー
トのひび割れ、肌落ちあるいは剥落を防止し、破壊に至
るまでの靱性を大きくして耐震性を向上させることがで
きる。
ッキを作動させて滑動型枠装置8を上昇させつつ、当該
滑動型枠装置8に設けた型枠11と中空鋼管2との間に
コンクリートを連続打設する(図1、ステップ10
6)。
形成した腹起材を型枠11の背面に取り付けておき、当
該腹起材によってコンクリートの圧力を支持するように
構成しておくのがよい。
示す橋脚の中間躯体3bを構築する。なお、橋脚の高さ
があまり高くない場合には、中空鋼管2を一度に設計高
さまで組み上げた後で滑動型枠装置を配置してコンクリ
ート打設を行い、橋脚が高い場合には、中空鋼管の建込
み作業をコンクリート打設に先行させながら並行して行
い、必要に応じてブラケット9を上方に盛り替えるよう
にしてもよい。
する上部躯体3cを構築し、橋脚の躯体3の施工を完了
する。上部躯体3cの構築にあたっては、中空鋼管2と
橋桁4との一体性を高めるため、中空鋼管2の上部内側
に予め蓋等(図示せず)を設けておき、当該蓋の上方に
コンクリートを充填するのがよい。
示したものであり、ほぼ円形の中空鋼管2の周囲にコン
クリート31が被覆され、さらに、当該コンクリート3
1の表面近傍には、縦筋5aおよび横筋としてのPCス
トランド5bからなる鉄筋5が配筋されている。
ンクリート複合構造橋脚の施工方法によれば、まず、中
空鋼管を先行建て込みし、所定の配筋を行った後、当該
中空鋼管に反力をとって滑動型枠装置を上昇させながら
コンクリートを連続的に打設するようにしたので、短期
間に橋脚の躯体を構築することができ、高さのある橋脚
の急速施工が可能となるとともに、スリップフォーム工
法の特性上、作業足場や型枠の組立、解体並びに撤去が
不要となる。
動巻き付け機等を用いて縦筋に巻回するようにすれば、
その急速施工能力はさらに向上する。
は、中空鋼管とコンクリートとの合成構造となり、当該
中空鋼管に大きな曲げ耐力およびせん断耐力を負担させ
ることができる。
するようにしたので、当該タワークレーン1台の作業半
径でかなりの領域をカバーすることが可能となり、従来
のように、橋脚の近傍に2台、3台と設置する必要がな
くなる。
業足場を取り付けるようにしたので、中空鋼管のセグメ
ントの接合、滑動型枠装置を吊持するためのブラケット
の取付けおよび取り外し、並びに鉄筋保持金具の取付け
を安全確実にかつ効率よく行うことが可能となる。
したが、曲げ耐力等をすべて中空鋼管2に負担させ、主
筋5aを実質的に省略できる場合には、縦筋の配筋工程
を省略してもよい。かかる構成の場合には、煩雑な縦筋
の配筋作業を省いて全体の工期をさらに短縮することが
できる。
明の鋼管・コンクリート複合構造橋脚の施工方法によれ
ば、短期間に橋脚の躯体を構築することができ、高さの
ある橋脚の急速施工が可能となるとともに スリップフ
ォーム工法の特性上、作業足場や型枠の組立、解体並び
に撤去が不要になる。また、請求項2に係る本発明の鋼
管・コンクリート複合構造橋脚の施工方法によれば、短
期間に橋脚の躯体を構築することができ、高さみある橋
脚の急速施工が可能となるとともに、スリップフォーム
工法の特性上、作業足場や型枠の組立、解体並びに撤去
が不要になる。また、請求項3に係る本発明の鋼管・コ
ンクリート複合構造橋脚の施工方法によれば 短期間に
橋脚の躯体を構築することができ、高さのある橋脚の急
速施工が可能となるとともに、スリップフォーム工法の
特性上、作業足場や型粋の組立、解体並びに撤去が不要
になる。また、請求項4に係る本発明の鋼管・コンクリ
ート複合構造橋脚の施工方法によれば、短期間に橋脚の
躯体を構築することができ、高さのある橋脚の急速施工
が可能となるとともに、スリップフォーム工法の特性
上、作業足場や型枠の組立、解体並びに撤去が不要にな
る。また,PCストランドの使用によって急速施工能力
がさらに向上するとともに、十分な曲げ強度およびせん
断強度をもつ橋脚を施工することが可能になる。また、
請求項5に係る本発明の鋼管・コンクリート複合構造橋
脚の施工方法によれば、請求項4の効果に加えて、鋼管
内に設置したタワークレーンでかなりの領域をカバーす
ることが可能となり、従来のように、橋脚の近傍に2
台、3台と設置する必要がなくなる。また、請求項6に
係る本発明の鋼管・コンクリート複合構造橋脚の施工方
法によれば、請求項5の効果に加えて、中空鋼管の接
合、滑動型枠装置を吊持するためのブラケットの取付け
および取り外し、並びに鉄筋保持金具の取付けを安全確
実にかつ効率よく行うことが可能となる。
施工方法の手順を示したフローチャート。
様子を示した図、(b)は、中空鋼管のセグメントをコン
クリート打設に先行して建て込んでいく様子を示した
図。
として滑動型枠装置を上昇させコンクリートを連続打設
していく様子を示した断面図、(b) は同じく側面図。
構造橋脚の施工方法によって形成された橋脚を橋軸方向
から見た断面図、(b) は同じく橋軸に直交する方向から
見た側面図。
Claims (6)
- 【請求項1】単一の中空鋼管を基礎に立設し、次いで、
当該中空鋼管を吊り上げ支持台として滑動型枠装置を配
置し、次いで、当該滑動型枠装置に設けた滑動型枠の内
側にコンクリートを打設して前記中空鋼管の周囲にコン
クリートを被覆することを特徴とする鋼管・コンクリー
ト複合構造橋脚の施工方法。 - 【請求項2】 中空鋼管を予め分割されたセグメントを
高さ方向及び周方向に接合することによって基礎に立設
し、次いで、当該中空鋼管を吊り上げ支持台として滑動
型枠装置を配置し、次いで、当該滑動型枠装置に設けた
滑動型枠の内側にコンクリートを打設して前記中空鋼管
の周囲にコンクリートを被覆することを特徴とする鋼管
・コンクリート複合構造橋脚の施工方法。 - 【請求項3】 前記中空鋼管を単一とする請求項2記載
の鋼管・コンクリート複合構造橋脚の施工方法。 - 【請求項4】 中空鋼管を基礎に立設し、次いで、当該
中空鋼管を吊り上げ 支持台として滑動型枠装置を配置
し、次いで、当該滑動型枠装置に設けた滑動型枠の内側
にコンクリートを打設して前記中空鋼管の周囲にコンク
リートを被覆する鋼管・コンクリート複合構造橋脚の施
工方法であって、前記コンクリート打設工程の前に、前
記中空鋼管の外周囲を包囲した状態で構造断面の表面側
に沿ってPCストランドを巻回することを特徴とする鋼
管・コンクリート複合構造橋脚の施工方法。 - 【請求項5】 前記中空鋼管内にタワークレーンを設置
した請求項4記載の鋼管・コンクリート複合構造橋脚の
施工方法。 - 【請求項6】 前記タワークレーンに所定の作業足場を
昇降自在に取り付けた請求項5記載の鋼管・コンクリー
ト複合構造橋脚の施工方法。
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JP6301575A JP2639361B2 (ja) | 1994-11-10 | 1994-11-10 | 鋼管・コンクリート複合構造橋脚の施工方法 |
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- 1994-11-10 JP JP6301575A patent/JP2639361B2/ja not_active Expired - Fee Related
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