JP2536389B2 - 橋脚工法におけるコンクリ―トのク―リング方法 - Google Patents

橋脚工法におけるコンクリ―トのク―リング方法

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JP2536389B2 JP5093413A JP9341393A JP2536389B2 JP 2536389 B2 JP2536389 B2 JP 2536389B2 JP 5093413 A JP5093413 A JP 5093413A JP 9341393 A JP9341393 A JP 9341393A JP 2536389 B2 JP2536389 B2 JP 2536389B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、中空鋼管を用いた橋
脚工法において、該中空鋼管の周囲に打設されるコンク
リートの発熱によるクラックの発生を防止したコンクリ
ートのクーリング方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】高さ40mにも及ぶ高橋脚の施工方法の
一つとして、本出願人は、単純な形状で、かつ、コンク
リートと中空鋼管とを一体化することで所定の曲げせん
断耐力を確保できるようにした急速施工や自動化,省力
化に好適な工法を提案した。この工法は、基礎上に立設
され、脚の断面形状に応じた配列とした複数の中空鋼管
を所要の高さまで縦に継いで所要高さの鋼管群を構築
し、次いで該鋼管群の外側部を滑動型枠により包囲し、
該型枠で囲われた内側に順次コンクリートを打設して前
記各中空鋼管と一体化するものである。
【0003】この工法によれば、各中空鋼管はクレーン
で吊り、急速に構築場所にセット出来、しかも所要の高
さまで縦に継いで行けば良いため、一般に用いられる鉄
筋コンクリートの主筋および横筋の組み合わせによる構
造材の代替物としてその鋼材量に換算して用いることが
でき、得られる鋼管群は単純断面であるから滑動型枠を
用いて連続的にコンクリートを打設でき、さらには表面
がコンクリートにより構成されるのでメンテナンスフリ
ーであるなどの特徴がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この工
法では型枠装置内に大量のコンクリートを連続的に打設
し、硬化させつつ型枠を上昇させるため、硬化時におけ
るコンクリートの反応熱により温度応力が生じ、クラッ
クが発生する惧れが大きかった。
【0005】この対策としては、冷却コンクリートを使
用したり、コンクリート中に硬化遅延剤を添加するなど
の方法があるが、いずれもコンクリートの硬化反応を遅
滞させるものであるため、型枠の移動が円滑に行われ
ず、せっかくの急速施工の特徴を損なう欠点があった。
【0006】この発明は以上の問題を解決するものであ
って、その目的は構造材としての中空鋼管を利用して内
部からコンクリート冷却を行うことによってコンクリー
トの硬化反応を遅滞させることなく行えるとともに、温
度応力を減少させクラックの発生を防止できるようにし
た橋脚工法におけるコンクリートのクーリング方法を提
供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、この発明は、基礎上に立設され、脚の断面形状に応
じた配列とした複数の中空鋼管を所要の高さまで縦に継
いで所要高さの鋼管群を構築し、次いで該鋼管群の外側
部を滑動型枠により包囲し、該型枠で囲われた内側に順
次コンクリートを打設して前記各中空鋼管と一体化する
橋脚工法において、前記各中空鋼管の内部に前記打設コ
ンクリートの冷却用水を通水することを特徴とする。
【0008】またこの発明では前記各中空鋼管の下部を
連通管により相互に連通させることもできる。
【0009】
【作用】以上のクーリング方法によれば、構造材として
の中空鋼管がコンクリート打設時におけるクーリングパ
イプとしての機能を兼用する。
【0010】打設コンクリートの硬化時に発生した熱は
各中空鋼管を伝って内部に通水された水に伝熱され、熱
を奪われることで温度を下げられる。この方法における
冷却効率は各中空鋼管に対するコンクリートの接触表面
積と、コンクリートの発生熱と通水される水の出入口温
度落差、流量に応じて定まる。
【0011】各中空鋼管の下部を連通管により相互に連
通させることで、給水および排水箇所を一ケ所に集中さ
せることが出来る。
【0012】
【実施例】以下、この発明の一実施例を図面を用いて詳
細に説明する。
【0013】各図はこの発明方法における施工手順の概
要を示すものであり、まず図1,2に示すように、基礎
1上に中空鋼管2を得ようとする構造物の長方形断面形
状に応じた配列で立設する。
【0014】次いで通常の型枠などを用いて中空鋼管2
の下部内側及びその周囲にコンクリートCを打設し、前
記基礎1に一体化した下部躯体4aを構築する。
【0015】各中空鋼管2は一定の長さ寸法であり、後
述するクレーンによって吊り込むことができ、所要の高
さまで各鋼管2同士を順次吊り込みつつ縦に継いで行
く。この際接合部には鋼管接続用の作業足場5を配置
し、溶接または他の機械的な接続手段によって中空鋼管
2同士を縦に継ぐ。
【0016】以上の接合作業を所要の計画高さまで反復
することで、図3に示すように、鋼管群2Aが完成す
る。
【0017】次に各中空鋼管2の下部、本実施例では下
部躯体4aにおけるコンクリートCの打設天端より上部
において連通管6を接続配管して各中空鋼管2の下部を
連通するとともに(図2参照)、任意の中空鋼管2に注
水管7を接続し、外部に引き出す。なお、この配管は最
初の中空鋼管2の建込みと同時に行うことができること
は勿論である。また、完成後は任意の鋼管2の上部には
サイホン式の排水管8を配管する。
【0018】注水管7は水源より冷却水を汲上げるポン
プ9に接続されており、ポンプ9の稼動により注水管7
および連通管6を通じて各中空鋼管2内に冷却水が満た
され、上部まで通水された段階で排水管8を通じて排水
される。
【0019】次に下部躯体4aの近傍に並行に立設され
た前述のクレーン10を用いて滑動型枠12を構造物の
周囲にセットする。
【0020】滑動型枠12は、前記構造物の外形(図2
参照)に応じた内側形状を有するもので、図4に示すよ
うに前記鋼管群2Aの頂部に配置された反力台14にP
C鋼線などの吊下手段Wを介して吊下された作業架台1
5の下部に一体に配置され、前記吊下手段Wに設けた図
示しない上昇ジャッキにより順次上昇する。
【0021】以上のコンクリート打設準備作業完了後、
コンクリートCの打設を行う。すなわち、滑動型枠12
の内側にコンクリートCを打設しつつ前記上昇ジャッキ
等により前記反力台14に反力を取りながら作業架台1
5を上昇させることによって、固化したコンクリートは
順次滑動型枠12の下部から脱型され、下部躯体4aに
連続して各鋼管2の外周囲に一体化した主要部分を構成
する本体部躯体4bが順次構築される。
【0022】これと同時にポンプ9を稼動すると注水管
7を通じて冷却水が各鋼管2内に供給され、硬化に伴う
発熱により温度上昇した打設コンクリートCを冷却し、
発熱を抑制する。
【0023】熱交換を終え、対流により各鋼管2の上部
まで流動する水は排水管8を通じて外部に排出される。
この水はそのまま放流しても良いし、回収して温度を下
げた後注水管7側に循環させることもできる。
【0024】コンクリートの硬化に伴う温度上昇は、前
記滑動型枠12の現在位置またはその下方で生じ、長期
間持続する。そして、通水による冷却効率は各中空鋼管
2に対するコンクリートCの接触表面積と、コンクリー
トCの発生熱と通水される水の出入口における温度落
差、流量に応じて定まるので、出入口における供給され
る水と排出される水の温度を計測し、その差に応じて流
量を管理すれば良い。流量の管理方法としては、例えば
排水管8に流量調整弁を設け、これを調整することによ
って行うことができる。
【0025】そして、滑動型枠12の上昇速度はコンク
リートの固化速度に応じて定まるので、作業の中断がな
いかぎり一旦型枠12がセットされ、施工が開始された
場合には、コンクリートの固化速度に応じて施工期間が
定まり、急速施工が可能となるとともに、コンクリート
Cの発熱は各中空鋼管2内への冷却水の通水によって抑
制されるので、急速施工によるコンクリートCのクラッ
クも未然に予防できることになる。
【0026】なお、実施例では各中空鋼管2内に下から
冷却水を通水し、上部側から排出する構成としたが、上
部側から冷却水を各中空鋼管2に供給し、下部側から排
出するようにしても良く、この場合には水位センサー等
により常時水面を検出し、その水面を滑動型枠12の位
置に対応すべく流量調整を行えば、発熱部分のみを重点
的に冷却できる。
【0027】また他の通水方法としては中空鋼管2の内
壁全周に接して冷却水を流下させる構成も採用でき、こ
の場合には水頭圧力が加わらないのでポンプ容量などの
点で有利となる。
【0028】
【発明の効果】以上実施例によって詳細に説明したよう
に、この発明にかかる橋脚工法におけるコンクリートの
クーリング方法にあっては、構造材としての中空鋼管を
利用し、これに通水すれば良いので簡単に実施できると
ともに、打設コンクリートの硬化時に発生した熱は各中
空鋼管を伝って内部に通水された水に伝熱され、熱を奪
われることで温度を下げられるので、急速施工の利点を
享有しつつコンクリート発熱に伴うクラックの発生を抑
制できる。
【0029】また、この方法における冷却効率は各中空
鋼管に対するコンクリートの接触表面積と、コンクリー
トの発生熱と通水される水の出入口の温度落差、流量に
応じて定まるので、出入口温度差に応じて流量管理する
ことにより最適な冷却効率を得られる。
【0030】更にこの発明では、中空鋼管の下部を連通
管により相互に連通させることで、供給および排水箇所
を一ケ所に集中することができるので、構成も簡略化さ
れる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例における鋼管群の構築手順を
示す概念図である。
【図2】同平断面図である。
【図3】完成した鋼管群に通水のための装置を取付けた
状態を示す断面図である。
【図4】同高橋脚の構築手順の全体的な概念説明図であ
る。
【符号の説明】
1 基礎 2 中空鋼管 2A 鋼管群 4 脚躯体 4a 下部躯体 4b 本体部躯体 7 注水管 8 排水管 9 ポンプ 12 滑動型枠

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基礎上に立設され、脚の断面形状に応じ
    た配列とした複数の中空鋼管を所要の高さまで縦に継い
    で所要高さの鋼管群を構築し、次いで該鋼管群の外側部
    を滑動型枠により包囲し、該型枠で囲われた内側に順次
    コンクリートを打設して前記各中空鋼管と一体化する橋
    脚工法において、 前記各中空鋼管の内部に前記打設コンクリートの冷却用
    水を通水することを特徴とする橋脚工法におけるコンク
    リートのクーリング方法。
  2. 【請求項2】 前記各中空鋼管の下部を連通管により相
    互に連通させることを特徴とする請求項1記載の橋脚工
    法におけるコンクリートのクーリング方法。
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