JP5915935B2 - 燃料電池用セパレータの製造方法 - Google Patents
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Description
アノード側:H2→2H++2e−
カソード側:1/2O2+2H++2e−→H2O
全反応 :H2+1/2O2→H2O
このような燃料電池用セパレータとして、代表的には、水素ガスおよび酸素ガス(空気)等の燃料ガスおよび酸化剤ガスの流路としての溝を、各セパレータの表面に刻設したリブ付セパレータ方式等が挙げられる。
上記予備成形体に十分な流動性を付与することなく作製されたセパレータは、組織不良を生じ易いことから、十分なガス不透過性(ガスリークしない緻密性)を有するものを得難くなる。
すなわち、従来、黒鉛樹脂混合材料としては、黒鉛粉末と熱硬化性樹脂溶液とを万能撹拌機等で混合し、自然乾燥、送風乾燥させて有機溶剤を除去した塊状物を自由粉砕機等で粉砕した後、振動篩等により0.3mm以下程度に分級した成形粉を使用していたが、このような方法で作製した成形粉は、0.1mm以下の粒子の含有割合が50%以上になり、この成形粉を予備成形した場合には、成形粉の粉体流動性が悪く、平板であれば均質に充填されず、セパレータ形状であれば形状に適合した成形粉の充填ができないために、得られた予備成形体を熱圧成形した場合には、組織不良を生じ易く、ガスリークし易いセパレータ材となり易いことを見出した。
燃料電池用セパレータの製造方法であって、
固形分換算で、黒鉛粉末100質量部に対し、熱硬化性樹脂成分を10〜30質量部含む黒鉛樹脂混合材料を用いて、
最大粒子径が1.0mm以下、平均粒子径が0.17〜0.35mm、粒径が0.01〜0.1mmの粒子の含有割合が0〜30質量%、粒径が0.1mmを超え0.5mm以下の粒子の含有割合が60〜90質量%、粒径が0.5mmを超え1.0mm以下の粒子の含有割合が0〜20質量%である造粒粒子を作製した後、
得られた造粒粒子を粉砕処理することなく、造粒粒子の最大粒子径が0.5mm以下になるように粒度調整した成形粉を、
前記熱硬化性樹脂成分の融点以上熱硬化温度未満の温度下で、1〜10MPaの圧力で圧縮成形して予備成形体を作製し、
得られた予備成形体を所定の成形面形状を有する金型で150〜200℃の温度条件下、20〜50MPaの圧力を加えて熱圧成形する
ことを特徴とする燃料電池用セパレータの製造方法
を提供するものである。
これらの黒鉛粉末のうち、曲げ強度や破断歪み等のセパレータ材の機械的特性を考慮すると、人造黒鉛粉末単独あるいは人造黒鉛粉末と天然黒鉛粉末の混合粉末が好ましく、また、上記各黒鉛粉末は、適宜粉砕機により粉砕し篩分けして粒度調整してから使用することが好ましい。
黒鉛粉末の平均粒子径が20μm未満であると、粒子径が10μm以下の粒子の含有割合が大きくなり熱圧成形時の流動性が低下して、得られるセパレータは、組織不良を生じ易くなるとともに、電気抵抗の上昇を招き易くなる。
黒鉛粉末の平均粒子径が60μmを超えると、最大粒子径が150μmを超え、得られるセパレータがガスリークを起こす場合があり、さらに成形品の表面粗さが大きくなり、外周シール面からもガスがリークしやすくなる。
黒鉛粉末の粒度は成形性と固有抵抗などの物性に影響を与え、細かい微粒子をできるだけ分級、除去したものを使用することが好ましい。
本出願書類において、熱硬化性樹脂成分とは、黒鉛粉末の結合剤として機能する、熱硬化性樹脂を主成分とする樹脂成分を意味し、黒鉛樹脂混合材料がさらに硬化剤としてフェノール樹脂硬化剤等の樹脂や硬化促進剤等を含む場合には、該硬化剤及び硬化促進剤も熱硬化性樹脂成分に含まれるものとする。
例えば、フェノール系樹脂、フラン系樹脂、ポリイミド樹脂、ポリカルボジイミド樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ピレン−フェナントレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、エポキシ樹脂、ユリア樹脂、ジアリルフタレート樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、キシレン樹脂等から選ばれる一種以上を用いることができる。
上記熱硬化性樹脂のうち、エポキシ樹脂は、熱圧成形後の成形硬化時に縮合水等のガスの発生を伴わないので、好適に使用することができる。
これらのフェノール樹脂硬化剤のうち、特にフェノールノボラック樹脂が好ましく、フェノールノボラック樹脂を用いることにより、不純物の溶出を抑制し加水分解を生じ難い耐久性の高いセパレータを得やすくなる。
有機溶媒の含有割合が上記範囲内にあることにより、歩留まりが高く、粒度分布がシャープで流動性に優れた黒鉛樹脂混合材料からなる造粒粒子を容易に得ることができる。
本発明において、黒鉛樹脂混合材料が、黒鉛粉末と熱硬化性樹脂成分とを上記割合で含有するものであることにより、得られるセパレータに必要な特性(強度、電気抵抗、気体不透過性等)を容易に付与することができる。
バインダー樹脂液は、上記有機溶媒中に、熱硬化性樹脂を、必要に応じ硬化剤や硬化促進剤とともに添加して、攪拌機にて攪拌、混合することにより作製することができる。攪拌時間は1時間程度が好ましく、攪拌機の回転数は、50〜1000回転/分程度であることが好ましい。
バインダー樹脂液と黒鉛粉末との混合、分散処理は、後述する造粒機で造粒する際に同時に行うことができる。
本発明において、造粒粒子を構成する粒径が0.5mmを超え1.0mm以下の粒子の含有割合は上記のとおりであるが、その含有割合は少ない程好ましい。
造粒粒子中に粒径が0.5mmを超える粒子が含まれる場合、後述する粒度調整時(成形粉調製時)に除去される。
本発明において、造粒粒子の平均粒子径が0.35mmを超え、粒子径が0.5mmを超える粒子を含有する場合には、得られるセパレータの表面が粗くなり、シール性やガス不透過性が低下する。
造粒粒子を目開き0.5mmの篩にかけたときに粒径が0.5mmを超える粒子を含む場合、造粒粒子の最大粒子径は、粒径0.5mmを超える粒子を対象とする篩分け法により求めた値を意味するものとする。また、造粒粒子を目開き0.5mmの篩にかけたときに、粒径が0.5mmを超える粒子を含む場合、造粒粒子の平均粒子径は、粒径が0.5mmを超える粒子の粒度分布を篩分け法により測定し、粒径0.5mm以下の粒子の粒度分布を上記と同様に界面活性剤を含む水中でレーザー回折式粒度分布測定装置により測定し、両粒度分布から算出した値を意味するものとする。
攪拌具の回転軸の方向も適宜設定することができ、攪拌具の回転軸の方向は、略水平方向であってもよいし略垂直方向であってもよい。
図2の例においては、攪拌具6aおよび攪拌具6bが、いずれも略水平方向の回転軸12aおよび回転軸12cを中心に回転駆動するように形成されている。
この場合、黒鉛樹脂混合材料を横方向(水平方向)に掻き上げるアジテータ(アジテータ羽根)とアジテータの中心を通る貫通式チョッパーを有する高速撹拌造粒機を挙げることもでき、具体的には、深江パウテック社製のハイフレックスグラルが挙げられる。
さらに、噴霧する際にバインダー樹脂液に掛ける液圧力は、0.1〜0.3MPaが好ましく、バインダー樹脂液の液圧力を上記範囲内に制御することにより、バインダー樹脂液の霧滴サイズを制御することができる。上記液圧力が0.3MPaを超えると、粒径が0.1mm以下の粒子や、粒径が0.5mmを超える造粒粒子が顕著に多くなり易い。
排出された造粒物は、バットに入れて、加熱せずに室温環境で約一昼夜風乾することにより、有機溶剤成分を除去することが好ましい。
このようにして所望の粒度分布を有する造粒粒子を得ることができる。
造粒粒子が粒径0.5mmを超える粒子を含まない場合には、そのまま成形粉とし、造粒粒子が粒径0.5mmを超える粒子を含む場合には、篩掛けによって粒径が0.5mmを超える粒子を除去することにより容易に粒度調整することができる。
成形粉が粒径0.5mmを超える粒子を含む場合、次工程の予備成形体の作製工程において、不均一な予備成形体が得られ易くなり、セパレータの厚さ精度が悪化するほか、シール面が荒れてガスリークを生じ易くなる。
予備成形体の形状は、得ようとするセパレータ形状に近似した形状であることが好ましく、予備成形体の形状を最適化することにより、所望形状のセパレータを容易に得ることができる。
すなわち、セパレータ形状に対応した形状を有する予備成形用下型を作製し、該下型の周囲に金型枠を嵌め合わせた後、成形粉を投入したホッパーを下型上部まで移動させて、下型上に成形粉を充填し、枡切りした後、上記下型の成形面に対向するように平板形状の上型を嵌めこんで、熱圧成形する方法が好ましい。
また、マニホールドの入口、出口付近はさらに平均厚さが薄くなるので、本部分に対応する箇所には、黒鉛樹脂混合材料の充填量が少なくなるように彫り込み量を調整した下型を用いることが好ましい。
熱圧成形時間は、硬化促進剤の添加量や熱圧成形温度に応じて適宜選択することができ、5〜600秒が好ましく、5〜300秒がより好ましく、5〜60秒がさらに好ましい。また、上記熱圧成形時においては、加圧状態を連続的に維持するのではなく、適時加圧状態を開放して、ガス抜きを行ってもよい。
加圧時の圧力が上記範囲内にあることにより、得られるセパレータに所望の強度およびガス不透過性を付与することができる。
ブラスト処理は、ガスの流路(ガス拡散層)と接する表面粗さRaが0.15〜1.5μmになるように行うことが好ましく、表面粗さRaが0.4〜1.0μmになるように行うことがより好ましい。
ブラスト処理後の表面粗さRaが0.15μm未満である場合には、セパレータ表面において所望の接触角低減効果を得難くなり、セパレータに所望の濡れ性(親水性)を付与し難く、ガス拡散層との接触抵抗も大きくなる。ブラスト処理後の表面粗さRaが1.5μmを超えると、ガス拡散層との接触抵抗低減効果が頭打ちとなり、また、得られるセパレータ外周面におけるシール性が低下し易くなる。
上記ブラスト処理方法のうち、より細かなブラスト材を使用し得るウエットブラスト法が好ましい。
なお、本出願書類において、上記ブラスト材の体積平均粒径は、レーザー回折式粒度分布測定装置により測定された、体積基準積算粒度分布における積算粒度で50%の粒径(平均粒径D50)を意味する。
1.バインダー樹脂液の調製
熱硬化性樹脂バインダーとして、フェノールノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬(株)製、融点約83℃)、硬化剤としてノボラック型フェノール樹脂(明和化成(株)製)を用い、ノボラック型エポキシ樹脂中における全エポキシ基に対するノボラック型フェノール樹脂中における全フェノール性水酸基のモル当量比(ノボラック型フェノール樹脂中における全フェノール性水酸基/ノボラック型エポキシ樹脂中における全エポキシ基)が1.0になるように混合した樹脂成分に対し、さらに硬化促進剤としてイミダゾールを混合し、アセトンに溶解して固形分濃度が55質量%であるバインダー樹脂液を作製した。なお、上記硬化促進剤は、フェノールノボラック型エポキシ樹脂とノボラック型フェノール樹脂との混合樹脂(樹脂成分)100質量部に対して2質量部となるように混合した。
黒鉛粉末として、球形化天然黒鉛粉末(平均粒子径が25μm、最大粒子径が90μmであるもの)を用い、該黒鉛粉末100質量部をダルトン社製スパルタンリューザーの混合槽内に投入して、ミキシングアームおよびチョッパーの回転によって黒鉛粉末を掻き上げ流動した。この流動状態にある黒鉛粉末に対し、噴射口(二流体ノズル)から、上記(1)で調製したバインダー樹脂液を、黒鉛粉末100質量部に対して、固形分換算で20重量部となるように噴霧圧(空気圧)0.4MPa、樹脂溶液圧力0.3MPaで10分間投入した。このとき、ミキシングアームの最大周速度が4m/秒、ミキシングアームの回転数が200rpm、チョッパーの回転数が1500rpmとなるように攪拌、混合し、解砕することにより、造粒物を得た。
得られた造粒物をバットに入れて薄く広げて、16時間放置して自然乾燥させることにより、造粒粒子を得た。
得られた造粒粒子の最大粒子径を篩分け法により測定した。具体的には、得られた黒鉛樹脂混合粒子100gを、直径200mmのJIS−Z8801のステンレス製試験篩に入れ、ロータップ篩振盪機にかけて、全量の黒鉛樹脂混合粒子が通過する最も小さな篩目の目開きを最大粒子径として求めたところ、最大粒子径は0.71mmであった。
また、得られた造粒粒子を、目開きが0.5mm及び1.0mmの篩にかけて、粒径が0.5mmを超え1.0mm以下の粒子の含有割合と、粒径が1.0mmを超える粒子の含有割合とをそれぞれ測定した。また、上記篩分けにより粒径が0.5mmを超え1.0mm以下の粒子を除いた造粒粒子を、界面活性剤を含む水中に分散させ、レーザー回折式粒度分布測定装置により、平均粒子径、粒径が0.01mm以下の粒子、粒径が0.01mmを超え0.1mm以下の粒子、粒径が0.1mmを超え0.5mm以下の粒子の含有割合をそれぞれ測定した。結果を表1に示す。
2.で得られた造粒粒子を目開き0.5mmの篩にかけて粒径が0.5mmを超える粒子を除去することにより、最大粒子径が0.5mm以下になるように粒度調整した成形粉を得た。
予備成形体は、セパレータ形状に対応した形状を有する予備成形用下型を作製し、該下型の周囲に金型枠を嵌め合わせた後、上記成形粉を投入したホッパーを下型上部まで移動させて、下型上に成形粉を充填し、枡切りした後、上記下型の成形面に対向するように平板形状の上型を嵌め込んで、プレス機中で、80℃の温度条件下、6MPaで30秒間押圧成形することにより作製した。
上記下型は、得ようとするセパレータの発電部および発電部の周囲(シール部)、マニホールドの入口、出口付近の厚みを考慮して、それぞれ対応する厚みとなるように彫り込み量が調整されたものであり、かつ所望量の成形粉を充填できるように(成形粉の充填深さが所望の深さになるように)、金型枠に対する下型の嵌め込み位置を上下させ、微調整することにより使用した。
押圧処理終了後、成形型を分解して押圧物を取り出すことにより、所望形状を有する予備成形体を得た。
上記(3)で得られた予備成形体を成形金型中で熱圧成形することにより、燃料電池用セパレータを作製した。
上記セパレータは、発電部として、幅1mm、深さ1mmの溝(凹部)と幅1mmの山(凸部)が縦141mm×横141mmの範囲にサーペンタイン形状に形成されてなる、外形寸法が縦200mm×横200mm、発電部の最大厚さが2.6mm、発電部外周のシール部の厚さが2.6mmであるものであり、上記熱圧成形に供した成形金型も、成形面が上記セパレータに対応する形状を有するように精密に彫り込まれたものを使用した。
上記(3)で得られた予備成形体を成形金型中に投入し、170℃の温度条件下、40MPaで1分間圧縮して熱圧成形した。
得られた熱圧成形物を成形金型から取り出した後、黒鉛板で挟持して電気加熱式硬化炉に載置し温度190℃で5時間保持することにより、後硬化を行った。次いで、後硬化物全体に対してウエットブラスト処理を施すことにより、表面粗さRaが1μmであるセパレータを得た。
<密度(g/cm3)>
アルキメデス法により測定した。
<曲げ強度(MPa)>
得られたセパレータの外周面(厚さ2.6mm)から切り出した、横50mm×縦5mm×厚さ2.6mmの試験片を用い、JIS R1601に規定される方法に準拠して室温下で測定した。
<固有抵抗(mΩ・cm)>
得られたセパレータの外周面(厚さ2.6mm)から切り出した、横50mm×縦5mm×厚さ2.6mmの試験片を用い、長さ方向(横方向)に1Aの直流電流を流し、40mmの端子間の電圧降下を測定することにより算出した。
<ガス透過度(mol・m・m−2・sec−1・MPa−1)>
得られたセパレータを、外周をシールした治具で挟みこみ、ガス流路面側を真空にし、冷却水面側をヘリウムガスで加圧(0.1MPa)したときの、単位時間、単位断面積当たりのヘリウムガスの漏れ量をヘリウムリークディテクターで測定することにより算出した。
<厚さ平行度(μm)>
セパレータの厚さ25点を測定して最大値と最小値を求め、最大値から最小値を引くことにより算出した。
実施例1の「1.バインダー樹脂液の調製」において、バインダー樹脂液の固形分濃度を55質量%から65質量%に変更し、実施例1の「2.造粒粒子の調製」において、バインダー樹脂液の投入時間を10分間から8分間に変更して、表1に示す粒度分布を有する造粒粒子を作製し、得られた造粒粒子を目開き0.5mmの篩に通して粒径が0.5mmを超える粒子を除去した成形粉を得、この成形粉を用いて予備成形体を作製した以外は、実施例1と同様にして燃料電池用セパレータを作製した。
得られたセパレータの密度、曲げ強度、固有抵抗、ガス透過率、厚さ平行度を実施例1と同様の方法で測定した。結果を表1に示す。
実施例1の「1.バインダー樹脂液の調製」において、バインダー樹脂液の固形分濃度を55質量%から45質量%に変更し、実施例1の「2.造粒粒子の調製」において、ダルトン社製スパルタンリューザーを深江パウテック社製ハイフレックスグラルに変更し、アジテータおよびチョッパーの回転によって黒鉛粉末を掻き上げ流動させ、この流動状態にある黒鉛粉末に対し、噴射口(二流体ノズル)から、バインダー樹脂液を、黒鉛粉末100質量部に対して、固形分換算で20重量部となるように噴霧圧(空気圧)0.3MPa、樹脂溶液の液圧力0.25MPaで25分間投入し、このとき、アジテータの最大周速度が3m/秒、アジテータの回転数が150rpm、チョッパーの回転数が2500rpmとなるように攪拌、混合し、解砕することにより、表1に示す粒度分布を有する造粒粒子を作製し、得られた造粒粒子を目開き0.5mmの篩に通して粒径が0.5mmを超える粒子を除去した成形粉を得、この成形粉を用いて予備成形体を作製した以外は、実施例1と同様にして燃料電池用セパレータを作製した。
得られたセパレータの密度、曲げ強度、固有抵抗、ガス透過率、厚さ平行度を実施例1と同様の方法で測定した。結果を表1に示す。
実施例1の「1.バインダー樹脂液の調製」において、バインダー樹脂液の固形分濃度を55質量%から50質量%に変更し、実施例1の「2.造粒粒子の調製」において、黒鉛粉末として、球形化天然黒鉛粉末に代えて、人造黒鉛電極粉砕物(平均粒子径が50μm、最大粒子径が150μmであるもの)を用い、バインダー樹脂液の投入量を黒鉛粉末100質量部に対して20質量部から25質量部に変更するとともに、バインダー樹脂液の投入時間を10分間から13分間に変更して、表1に示す粒度分布を有する造粒粒子を作製し、得られた造粒粒子を目開き0.5mmの篩に通して粒径が0.5mmを超える粒子を除去した成形粉を得、この成形粉を用いて予備成形体を作製した以外は、実施例1と同様にして燃料電池用セパレータを作製した。
得られたセパレータの密度、曲げ強度、固有抵抗、ガス透過率、厚さ平行度を実施例1と同様の方法で測定した。結果を表1に示す。
(実施例1〜実施例4で得られた何れの造粒粒子においても、粒径が1.0mmを超える粒子は含まれなかったため、表1において、粒径が1.0mmを超える粒子の含有割合は、記載を割愛する)。
実施例1の「2.黒鉛樹脂混合粒子の調製」において、ダルトン社製スパルタンリューザーをハイスピードミキサー(深江パウテック社製)に変更し、攪拌羽の最大周速度10m/秒、回転数500rpmで、300秒間撹拌することにより、表2に示す粒度分布を有する造粒粒子を作製し、得られた造粒粒子を目開き0.5mmの篩に通して粒径が0.5mmを超える粒子を除去した成形粉を得、この成形粉を用いて予備成形体を作製した以外は、実施例1と同様にして燃料電池用セパレータを作製した。
得られたセパレータの密度、曲げ強度、固有抵抗、ガス透過率、厚さ平行度を実施例1と同様の方法で測定した。結果を表2に示す。
実施例1の「1.バインダー樹脂液の調製」において、バインダー樹脂液の固形分濃度を55質量%から35質量%に変更し、実施例1の「2.造粒粒子の調製」において、バインダー樹脂液の投入時間を10分間から18分間に変更して、表2に示す粒度分布を有する造粒粒子を作製し、得られた造粒粒子を目開き0.5mmの篩に通して粒径が0.5mmを超える粒子を除去した成形粉を得、この成形粉を用いて予備成形体を作製した以外は、実施例1と同様にして燃料電池用セパレータを作製した。
得られたセパレータの密度、曲げ強度、固有抵抗、ガス透過率、厚さ平行度を実施例1と同様の方法で測定した。結果を表2に示す。
実施例1の「1.バインダー樹脂液の調製」において、バインダー樹脂液の固形分濃度を55質量%から80質量%に変更し、実施例1の「2.造粒粒子の調製」において、バインダー樹脂液の投入時間を10分間から7分間に変更して、表2に示す粒度分布を有する造粒粒子を作製し、得られた造粒粒子を目開き0.5mmの篩に通して粒径が0.5mmを超える粒子を除去した成形粉を得、この成形粉を用いて予備成形体を作製した以外は、実施例1と同様にして燃料電池用セパレータを作製した。
得られたセパレータの密度、曲げ強度、固有抵抗、ガス透過率、厚さ平行度を実施例1と同様の方法で測定した。結果を表2に示す。
実施例1の「2.造粒粒子の調製」において、バインダー樹脂液の投入時間を10分間から3分間に変更して、表2に示す粒度分布を有する造粒粒子を作製し、得られた造粒粒子を目開き0.5mmの篩に通して粒径が0.5mmを超える粒子を除去した成形粉を得、この成形粉を用いて予備成形体を作製した以外は、実施例1と同様にして燃料電池用セパレータを作製した。
得られたセパレータの密度、曲げ強度、固有抵抗、ガス透過率、厚さ平行度を実施例1と同様の方法で測定した。結果を表2に示す。
実施例1の「2.造粒粒子の調製」において、バインダー樹脂液の投入時間を10分間から35分間に変更して、表2に示す粒度分布を有する造粒粒子を作製し、得られた造粒粒子を目開き0.5mmの篩に通して粒径が0.5mmを超える粒子を除去した成形粉を得、この成形粉を用いて予備成形体を作製した以外は、実施例1と同様にして燃料電池用セパレータを作製した。
得られたセパレータの密度、曲げ強度、固有抵抗、ガス透過率、厚さ平行度を実施例1と同様の方法で測定した。結果を表2に示す。
実施例1の「1.バインダー樹脂液の調製」において、バインダー樹脂液の固形分濃度を55質量%から50質量%に変更し、実施例1の「2.造粒粒子の調製」において、ダルトン社製スパルタンリューザーを万能混合機(ダルトン社製25AM−QR)に変更し、自転回転数150rpm、公転回転数100rpmで、1時間撹拌、混合した後、得られた混合物をバットに薄く広げて、16時間放置することにより自然乾燥させた後、自由粉砕機(奈良式粉砕機)で粉砕することにより、表2に示す粒度分布を有する造粒粒子を作製し、得られた造粒粒子を目開き0.5mmの篩に通して粒径が0.5mmを超える粒子を除去した成形粉を得、この成形粉を用いて予備成形体を作製した以外は、実施例1と同様にして燃料電池用セパレータを作製した。
得られたセパレータの密度、曲げ強度、固有抵抗、ガス透過率、厚さ平行度を実施例1と同様の方法で測定した。結果を表2に示す。
2 溝(ガス流路)
3 ガス拡散電極(カソード電極)
4 ガス拡散電極(アノード電極)
M 固体高分子電解質膜
S シール材
5 混合槽
6a ミキシングアーム
6b チョッパー
12a 回転軸
12b 回転軸
13 アーム
14 攪拌棒
Claims (1)
- 燃料電池用セパレータの製造方法であって、
固形分換算で、黒鉛粉100質量部に対し、熱硬化性樹脂成分を10〜30質量部含む黒鉛樹脂混合材料を用いて、
最大粒子径が1.0mm以下、平均粒子径が0.17〜0.35mm、粒径が0.01〜0.1mmの粒子の含有割合が0〜30質量%、粒径が0.1mmを超え0.5mm以下の粒子の含有割合が60〜90質量%、粒径が0.5mmを超え1.0mm以下の粒子の含有割合が0〜20質量%である造粒粒子を作製した後、
得られた造粒粒子を粉砕処理することなく、造粒粒子の最大粒子径が0.5mm以下になるように粒度調整した成形粉を、
前記熱硬化性樹脂成分の融点以上熱硬化温度未満の温度下で、1〜10MPaの圧力で圧縮成形して予備成形体を作製し、
得られた予備成形体を所定の成形面形状を有する金型で150〜200℃の温度条件下、20〜50MPaの圧力を加えて熱圧成形する
ことを特徴とする燃料電池用セパレータの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012085232A JP5915935B2 (ja) | 2012-04-04 | 2012-04-04 | 燃料電池用セパレータの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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