JP2003272648A - 燃料電池セパレーター用成形材料と、燃料電池セパレーター用成形品の製造方法 - Google Patents

燃料電池セパレーター用成形材料と、燃料電池セパレーター用成形品の製造方法

Info

Publication number
JP2003272648A
JP2003272648A JP2002075961A JP2002075961A JP2003272648A JP 2003272648 A JP2003272648 A JP 2003272648A JP 2002075961 A JP2002075961 A JP 2002075961A JP 2002075961 A JP2002075961 A JP 2002075961A JP 2003272648 A JP2003272648 A JP 2003272648A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
molding material
fuel cell
cell separator
molding
molded product
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002075961A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiro Mitsui
正宏 三井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Bakelite Co Ltd filed Critical Sumitomo Bakelite Co Ltd
Priority to JP2002075961A priority Critical patent/JP2003272648A/ja
Publication of JP2003272648A publication Critical patent/JP2003272648A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Landscapes

  • Fuel Cell (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形材料の粒度分布を最適化し、予備成形品
の厚み精度を向上させることにより、厚み精度、成形
性、導電性に優れた燃料電池セパレーターを成形できる
成形材料及びこれを成形してなる燃料電池セパレーター
成形品を提供する。 【解決手段】 熱硬化性樹脂と黒鉛とを必須成分として
含有し、下記の粒度分布を有し、かつ、0.5mmを越
えるものを実質的に含有しないことを特徴とする燃料電
池セパレーター用成形材料。 (A)0.1mm未満が10重量%以下、(B)0.1
mm以上〜0.25mm未満が30〜60重量%、
(C)0.25mm以上〜0.5mm以下が35〜60
重量%。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃料電池セパレー
ター用成形材料と、燃料電池セパレーター用成形品の製
造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】熱硬化性樹脂と基材とを含有する熱硬化
性樹脂成形材料を製造する場合は、通常、配合する原材
料成分を予備混合し、これを熱ロール、二軸混練装置な
どにより溶融混練し、造粒あるいはシート状または塊状
の成形材料としたものを冷却後に粉砕することにより得
られる。成形材料を成形する場合には種々の成形方法が
あるが、基材含有率が高いなどの理由により成形時の流
動性が小さい成形材料を成形する場合には、圧縮成形法
が用いられることがある。この場合、粒状の成形材料を
そのまま成形する方法のほか、タブレット形状もしくは
成形品と相似形状であり成形品の80〜99%の大きさ
を有する予備成形品を作製して、これを高温の成形金型
内に投入して高圧で成形する方法がある。従来の成形材
料は、成形材料全体に対して樹脂成分が25重量%程度
以上含有されているものが多く、前記のような方法で成
形性に優れた成形品を容易に得ることができた。
【0003】しかし、成形品が燃料電池セパレーターと
して用いられる場合は高い導電性能が要求されるため、
導電性充填材である黒鉛を高い比率で充填することが必
要である。このため、成形時の流動性は極めて小さいも
のになる。しかし、燃料電池セパレーターは一例を挙げ
ると、平面サイズ100cm2以上、製品厚さ3.0m
m以下、最小厚さ寸法0.7mm以下といったように薄
肉の形状であり、表面に複雑かつ細かい溝等を有するも
のである。このような成形品を成形する場合は、予備成
形品を作製してこれを成形する方法を用いても、予備成
形品自体に高い厚み精度が必要になる。しかし、従来の
ような0.5mmを越える大きさの粒子が多く含有され
る成形材料を用いると、厚み精度の高い予備成形品を作
製することが難しいため、これを用いて成形しても目的
とする厚み精度や充填性を有する成形品が得にくいとい
う問題があった。燃料電池セパレーターに関しては、特
定の平均粒径を有する黒鉛粉末を熱硬化性樹脂に配合し
て得られる燃料電池セパレーター用成形材料が開示され
ている(例えば特開2000―21421号公報等)。
しかし、このような方法を用いても、成形性、厚み精
度、導電性などにおいて十分な成形品は得られていなか
った。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、成形材料の
粒度分布を最適化し、予備成形品の厚み精度を向上させ
ることにより、厚み精度、成形性、導電性に優れた燃料
電池セパレーターを成形できる燃料電池セパレーター用
成形材料と、燃料電池セパレーター用成形品の製造方法
に関するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】このような目的は、以下
の本発明(1)〜(3)により達成される。 (1)熱硬化性樹脂と黒鉛とを必須成分として含有し、
下記の粒度分布を有し、かつ、0.5mmを越えるもの
を実質的に含有しないことを特徴とする燃料電池セパレ
ーター用成形材料。 (A)0.1mm未満が10重量%以下、(B)0.1
mm以上〜0.25mm未満が30〜60重量%、
(C)0.25mm以上〜0.5mm以下が35〜60
重量%。 (2)前記熱硬化性樹脂と黒鉛との配合重量比が10:
90〜20:80である上記(1)に記載の燃料電池セ
パレーター用成形材料。 (3)上記(1)または(2)に記載の燃料電池セパレ
ーター用成形材料を用いて、成形品と実質的に相似形状
である予備成形品を成形し、これをさらに成形すること
を特徴とする燃料電池セパレーター用成形品の製造方
法。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の燃料電池セパレー
ター用成形材料と、燃料電池セパレーター用成形品の製
造方法について説明する。本発明の燃料電池セパレータ
ー用成形材料(以下、「成形材料という」)は、熱硬化
性樹脂と黒鉛とを必須成分として含有し、下記の粒度分
布を有し、かつ、0.5mmを越えるものを実質的に含
有しないことを特徴とする。 (A)0.1mm未満が10重量%以下、(B)0.1
mm以上〜0.25mm未満が30〜60重量%、
(C)0.25mm以上〜0.5mm以下が35〜60
重量%。 また、本発明の燃料電池セパレーター用成形品の製造方
法(以下、「製造方法」という)は、前記成形材料を用
いて、成形品と実質的に相似形状である予備成形品を成
形し、これをさらに成形することにより燃料電池セパレ
ーター用成形品を得ることを特徴とする。まず、本発明
の成形材料について説明する。
【0007】本発明の成形材料に用いられる熱硬化性樹
脂としては特に限定されないが、例えばフェノール樹
脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ジアリルフタレ
ート樹脂などが挙げられる。これらの中でも、フェノー
ル樹脂、エポキシ樹脂を用いた場合は、耐熱性、機械的
強度、電気安定性、価格などにおいて優れているととも
に、ベースとなる樹脂を低分子量のものから選択するこ
とができるため、黒鉛などの基材と混合する際に剪断負
荷を下げることができ、また、成形時に流動性を付与し
やすいという点でも好ましいものである。フェノール樹
脂としては特に限定されないが、レゾール型フェノール
樹脂、ノボラック型フェノール樹脂などが挙げられる。
これらの中でも、レゾール型フェノール樹脂が好まし
い。これにより、成形時にアンモニアが発生せず、成形
品中にも存在しないようにすることができる。また、エ
ポキシ樹脂としては特に限定されないが、ビスフェノー
ルA型、ビスフェノールF型などのビスフェノール型、
各種ノボラック型、ビフェニル型、ビフェニルエーテル
型などが挙げられる。これらの中でも、ビスフェノール
型エポキシ樹脂及びまたはオルソクレゾールノボラック
型エポキシ樹脂が好ましい。これらのエポキシ樹脂は、
溶融時に低粘度化するため充填材の高充填化を行うこと
ができ、また、充填材として用いられる黒鉛との密着性
に優れているためである。
【0008】本発明の成形材料には、成形品に導電性を
付与するために黒鉛を配合する。ここで用いられる黒鉛
としては特に限定されないが、例えば、天然黒鉛、人造
黒鉛、膨張黒鉛、土壌黒鉛等が挙げられる。天然黒鉛と
は一般的には鱗片状の黒鉛であり、天然に産出する鉱物
の一種である。また、人造黒鉛については、石炭系コー
クスを熱処理したものと石油系コークスを熱処理したも
のとがあり、形状としては鱗状、針状、塊状、球状、凝
集体のものなどがある。燃料電池セパレーター用として
は取り扱いの容易さ等の点から天然黒鉛及び/又は人造
黒鉛が好適に用いられる。なお、天然黒鉛や人造黒鉛を
後加工により球形状化したものは、成形時に流動性を付
与することができるため、これも好ましいものである。
【0009】本発明の成形材料において、前記熱硬化性
樹脂と黒鉛との配合比は特に限定されないが、熱硬化性
樹脂:黒鉛(重量配合比)が10:90〜20:80で
あることが好ましい。これにより、成形材料製造時の作
業性を良好にでき、成形品の機械的強度や電気的特性を
良好なものとすることができる。熱硬化性樹脂の配合重
量比が前記上限値より多いか、黒鉛の配合重量比が前記
下限値より少ないと、燃料電池セパレーター用として用
いた場合に導電性などの電気的特性が充分でないことが
ある。一方、熱硬化性樹脂の配合重量比が前記下限値よ
り少ないか、黒鉛の配合重量比が前記上限値より多い
と、成形品の成形性や機械的強度が低下することがあ
る。
【0010】本発明の成形材料は、熱硬化性樹脂と黒鉛
とを必須成分として含有し、下記の粒度分布を有し、か
つ、0.5mmを越えるものを実質的に含有しないこと
を特徴とする。 (A)0.1mm未満が10重量%以下、(B)0.1
mm以上〜0.25mm未満が30〜60重量%、
(C)0.25mm以上〜0.5mm以下が35〜60
重量%。 これにより、予備成形品の厚み精度や充填性を向上させ
ることができ、これを成形してなる成形品についても、
同様に厚み精度や充填性を良好なものとすることができ
る。予備成形品の成形を行う際に用いられる金型は、一
般的には下側の金型(下型)に凹型形状の空間が形成さ
れており、これが予備成形体成形時のキャビティであ
る。キャビティは最終成形品に対して80〜99%の大
きさの面積を有しており、ここへ成形材料粒子が一定重
量供給される。上側の金型(上型)は、この成形材料を
下型とともに加圧成形できる凸型形状を有する。予備成
形品は、上型と下型とを所定の温度、圧力、時間によ
り、充填した成形材料を成形することにより得られる。
下型の凹型形状部に成形材料を充填する際には、面方向
における充填量のバラツキを極力小さくすることが好ま
しい。このため、面方向のある部位に特定の粒度の成形
材料が偏らないようにするとともに、充填後の成形材料
の上面を、金型面に対してできるだけ平行かつ平坦にす
ることが好ましい。通常は成形材料供給後にその上面を
直線性の高い冶具などを用いて平坦にするか、あるいは
あらかじめ下型のキャビティ容積に対して過剰な成形材
料を供給しておき、これを前記のような冶具で擦り切る
ことにより平坦にする方法が用いられる。
【0011】本発明の成形材料のうち、(A)0.1m
m未満の粒子は、これより大きな粒子間の空隙に入り、
この空隙を少なくできるが、成形材料中においてこのよ
うに微小な粒子を均一に分散させておくことは難しく、
キャビティに供給した時点で面方向における供給量バラ
ツキの一因になると考えられる。このため、(A)0.
1mm未満の粒子は成形材料全体に対して10重量%以
下とする。10重量%を越えると、予備成形品の厚み精
度や本成形品の成形性に影響を与えるようになるととも
に、作業性や作業環境性上も好ましくない。(B)0.
1mm以上〜0.25mm未満の成形材料と、(C)
0.25mm以上〜0.5mm以下の成形材料は、それ
ぞれ成形材料全体に対して30〜60重量%、35〜6
0重量%とする。そして、0.5mmを越えるものは実
質的に存在しないようにする。これにより、以下の効果
を得ることができる。まず、粒子の最大の大きさが0.
5mm以下であることにより、成形材料をキャビティに
供給した時点で、成形材料粒子間の空隙を比較的小さく
することができ、予備成形品の充填性を向上させること
ができる。また、供給した成形材料の上面を予備成形前
に平坦化することが容易になる。0.5mmを越える大
きさの粒子が特に上面側に存在すると、冶具による平坦
化が難しくなり、場合によっては部分的にスジ状の材料
未充填部を有する予備成形品ができることがある。この
ような予備成形品はそのまま成形しても該部位にかすれ
が残り、本成形品として良品とはなりにくいものであ
る。さらに、(B)と(C)の粒子は、それぞれの大き
さの関係から互いに最密充填構造をとることが容易であ
る。これにより、材料粒子間の空隙をさらに小さくする
ことができ、予備成形品の充填性を向上させることがで
きる。(B)と(C)の粒子の含有量が前記範囲外であ
ると、粒子間の隙間が多くなり、本成形品の成形性に影
響するようになる。
【0012】本発明の成形材料を製造する方法としては
特に限定されないが、例えば、熱硬化性樹脂、黒鉛、必
要に応じて離型剤をヘンシェルミキサーにて均一に混合
する方法が挙げられる。この混合組成物はこのままでも
成形加工でき高導電性を有しているが、さらに均一な導
電性と実用的な機械的強度、気体不透過性を付与すると
ともに取り扱いを容易にするため、加圧ニーダーや加熱
ロールを用いて混練したものを粉砕又は造粒化すること
により成形材料化することもできる。このようにして得
られた粉砕品または造粒品を、前記粒径に相当する特定
の篩を用いて分級する。成形材料化した段階で、すでに
本発明における特定の粒度分布に適合している場合はそ
のまま使用することができる。あるいは、分級により前
記範囲内の粒度をもつ粒子を各々作製し、これを前記範
囲内で配合して混合することにより、同様に特定の粒度
分布としてから用いることもできる。
【0013】次に、本発明の製造方法について説明す
る。本発明の製造方法は、前記成形材料を用い、成形品
と実質的に相似形状の予備成形品を成形し、これをさら
に成形することにより燃料電池セパレーター用成形品を
得ることを特徴とする。ここで予備成形品とは特に限定
されないが、成形方法としては圧縮成形法を用い、最終
成形品の製品面積に対して80〜99%の大きさとし、
厚みは101〜125%とすることが好ましい。成形条
件としては例えば、金型温度を常温〜70℃、成形圧力
5〜100MPa、硬化時間2〜120秒間として行
う。最終成形品に対する予備成形品の面積が80%未満
であると、成形品の周辺部が充填しきれない傾向があ
る。また、99%を超えると、金型内に予備成形品を投
入した時に、熱により膨張してキャビティ内寸法より大
きくなり、金型内で波打ちが発生することがある。この
場合、予備成形品内で温度分布が発生し、成形時に成形
材料の流動性にもバラツキを生ずるようになるため、成
形性に影響することがある。この予備成形品を用いて、
燃料電池セパレーター用成形品を成形する。成形方法と
しては、同様に圧縮成形法を適用する。成形条件として
は例えば、金型温度150〜200℃、成形圧力20〜
200MPa、硬化時間1〜25分間で燃料電池セパレ
ーター用成形品を得ることができる。
【0014】本発明においては、予備成形品を成形する
とき、前記粒度分布を有する成形材料を用いることによ
り、キャビティ内に供給された成形材料の面方向の重量
バラツキを低減し、かつ、材料上面を精度良く平坦化す
ることができる。これにより、厚み精度と充填性に優れ
た予備成形品を得ることができる。この予備成形品を成
形することにより、同様に厚み精度と充填性に優れ、燃
料電池セパレーターとして用いるのに好適な成形品を得
ることができる。
【0015】
【実施例】以下に本発明を実施例により詳しく説明する
が、本発明は実施例に限定されるものではない。
【0016】1.フェノール樹脂の製造 フェノール(P)100kg、87重量%パラホルムア
ルデヒド(F)62kg(F/Pモル比1.70)、酢
酸亜鉛0.5kgを還流コンデンサー撹拌機、加熱装
置、真空脱水装置、スタティックミキサー付きレジン循
環装置を備えた300リッター反応釜内に入れ、還流反
応を3時間行った。この時点のフェノール反応率は92
%であった。その後、脱水を行いながら115℃迄加熱
し、更に115℃、真空度100Torrを1時間維持
して反応を進めた後、冷却バット上に取り出し、フェノ
ール換算での数平均分子量が700のレゾール型フェノ
ール樹脂A(固形)105kgを得た。
【0017】2.成形材料の製造 (実施例1)前記レゾール型フェノール樹脂13重量
%、黒鉛として人造黒鉛(平均粒径50μm)85重量
%、及びステアリン酸2重量%を、ヘンシェルミキサー
を用いて50℃で10分間混合、造粒したのち、衝撃式
粉砕装置を用いて粉砕して成形材料を作製した。これを
分級により3水準の粒度に分けた後、表1に示す割合で
配合して混合し、かかる粒度分布を有する成形材料を得
た。 (実施例2)実施例1と同様の方法で、配合を変更し粒
度分布のみ異なる成形材料を得た。 (実施例3)黒鉛として、人造黒鉛(平均粒径120μ
m)を使用したほかは、実施例1と同様の方法で、配合
を変更し粒度分布のみ異なる成形材料を得た。 (比較例1〜3)実施例1と同様の方法で、配合を変更
し粒度分布のみ異なる成形材料を得た。
【0018】3.予備成形品の作製 実施例及び比較例で得た成形材料を用いて予備成形品を
作製した。120mm×240mm×深さ3.8mmの
キャビティを有する圧縮成形用金型の下型に、キャビテ
ィ容積に対して過剰の成形材料を供給した後、金属棒を
用いて材料上面の擦り切りを行い平滑化した。次いで、
金型温度60℃、成形圧力10MPa、硬化時間30秒
で120mm×240mm×1.7mmの予備成形品を
得た。予備成形品の特性について表1に示す。
【0019】4.成形品の作製 前記予備成形品を用い、圧縮成形法にて、金型温度18
5℃、成形圧力64MPa、硬化時間3分間で125m
m×250mm×1.5mmの成形品を得た。成形品の
特性について表1に示す。
【0020】
【表1】
【0021】5.特性評価方法 (1)予備成形品 成形性:完全充填したものを○、一部でも未充填があ
るものを×とした。 擦り切り性:成形材料を金型に投入した後、まっすぐ
な金属棒にて成形材料上面をならし金型に充填させた。
このとき、成形材料上面が平坦になっているものを○、
筋状の模様が発生した場合を×とした。 離型性:成形後、金型よりきれいに離型するものを
○、材料が金型に付着し残るものを×とした。 厚み精度:中央部1点と四隅の厚みをマイクロメータ
ーで測定し、その(最大値−最小値)を厚み精度とし
た。 (2)成形品 成形性:完全充填したものを○、一部でも未充填があ
るものを×とした。 厚み精度:成形品の中央部1点と四隅の厚みをマイク
ロメーターで測定し、その(最大値−最小値)を厚み精
度とした。 外観:ガス欠け・フクレ等がなく、曇りのないものを
○とし、それ以外のものを×とした。 体積固有抵抗:JIS K 7194に準じて測定し
た。 曲げ強度:JIS K 6911に準じて測定した。
【0022】実施例1〜3は、本発明の成形材料を用い
た予備成形品及び成形品である。これらはいずれも、予
備成形品成形時の擦り切り性、予備成形品の成形性、厚
み精度に優れたものであった。そして、これらを成形し
た成形品についても、成形性、厚み精度は良好であっ
た。一方、比較例1は微粉が多く、予備成形品成形時に
成形材料供給に偏りを生じ、厚み精度が低下した。比較
例2は、成形材料の粒度分布が適切ではなく、同様に厚
み精度が低下した。比較例3は大きな粒子が含有されて
いたため、擦り切り性が低下し、完全充填できなかっ
た。そして、比較例1〜3はいずれも、成形品において
成形性、厚み精度が低下した。
【0023】
【発明の効果】本発明は、熱硬化性樹脂と黒鉛とを必須
成分として含有し、特定の粒度分布を有することを特徴
とする燃料電池セパレーター用成形材料であり、予備成
形品の厚み精度を向上させ、これを成形してなる成形品
の成形性、厚み精度を良好なものとすることができる。
従って本発明は、従来では成形が難しかった薄肉の成形
品でも容易に高精度で製造することができる。このよう
に、本発明は工業的な燃料電池セパレーター用の成形材
料並びに成形品の製造方法として好適である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱硬化性樹脂と黒鉛とを必須成分として
    含有し、下記の粒度分布を有し、かつ、0.5mmを越
    えるものを実質的に含有しないことを特徴とする燃料電
    池セパレーター用成形材料。 (A)0.1mm未満が10重量%以下、 (B)0.1mm以上〜0.25mm未満が30〜60
    重量%、 (C)0.25mm以上〜0.5mm以下が35〜60
    重量%。
  2. 【請求項2】 前記熱硬化性樹脂と黒鉛との含有重量比
    が10:90〜20:80である請求項1に記載の燃料
    電池セパレーター用成形材料。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の燃料電池セパ
    レーター用成形材料を用いて、成形品と実質的に相似形
    状である予備成形品を成形し、これをさらに成形するこ
    とを特徴とする燃料電池セパレーター用成形品の製造方
    法。
JP2002075961A 2002-03-19 2002-03-19 燃料電池セパレーター用成形材料と、燃料電池セパレーター用成形品の製造方法 Pending JP2003272648A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002075961A JP2003272648A (ja) 2002-03-19 2002-03-19 燃料電池セパレーター用成形材料と、燃料電池セパレーター用成形品の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002075961A JP2003272648A (ja) 2002-03-19 2002-03-19 燃料電池セパレーター用成形材料と、燃料電池セパレーター用成形品の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003272648A true JP2003272648A (ja) 2003-09-26

Family

ID=29204889

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002075961A Pending JP2003272648A (ja) 2002-03-19 2002-03-19 燃料電池セパレーター用成形材料と、燃料電池セパレーター用成形品の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003272648A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006164633A (ja) * 2004-12-03 2006-06-22 Jfe Chemical Corp 燃料電池用セパレータおよびその製造方法
JP2006244937A (ja) * 2005-03-07 2006-09-14 Nisshinbo Ind Inc 燃料電池セパレータの製造方法
JP2006286545A (ja) * 2005-04-04 2006-10-19 Nissan Motor Co Ltd 燃料電池用セパレータの製造方法および燃料電池用セパレータの製造装置
JP2013214469A (ja) * 2012-04-04 2013-10-17 Tokai Carbon Co Ltd 燃料電池用セパレータの製造方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006164633A (ja) * 2004-12-03 2006-06-22 Jfe Chemical Corp 燃料電池用セパレータおよびその製造方法
JP2006244937A (ja) * 2005-03-07 2006-09-14 Nisshinbo Ind Inc 燃料電池セパレータの製造方法
JP2006286545A (ja) * 2005-04-04 2006-10-19 Nissan Motor Co Ltd 燃料電池用セパレータの製造方法および燃料電池用セパレータの製造装置
JP2013214469A (ja) * 2012-04-04 2013-10-17 Tokai Carbon Co Ltd 燃料電池用セパレータの製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN102408670A (zh) 一种无氨酚醛模塑料及其制备方法
JP2003272648A (ja) 燃料電池セパレーター用成形材料と、燃料電池セパレーター用成形品の製造方法
JP2001335695A (ja) 熱硬化性樹脂成形材料及びそれを用いた成形体
JP2004216756A (ja) 予備成形体成形金型及び予備成形体を用いた燃料電池セパレーターの製造方法
JP2003170459A (ja) 圧縮成形用金型及びこれを用いて成形してなる燃料電池セパレーター
JP3705211B2 (ja) 炭素質粉末成形材料及び炭素質成形品
CN113966358B (zh) 包含聚酯和铝的成形物体
JP2005047971A (ja) フェノール樹脂成形材料
JP2004204031A (ja) フェノール樹脂成形材料
JP2009274336A (ja) 半導体素子封止用樹脂組成物の製造方法
TWI293314B (en) Method for producing a semiconductor-molding tablet, a semiconductor-molding tablet obtained thereby and a semiconductor device using the same
CN105754360A (zh) 一种秸秆基木塑地热地板及基于氟处理下的地板加工方法
JP2003155328A (ja) タブレット及び半導体装置
JPH07116303B2 (ja) 摩擦板の製造法
JPH0217577B2 (ja)
JP3953307B2 (ja) フェノール樹脂成形材料及びそれを用いた摺動部材
JP2023008688A (ja) 熱硬化性樹脂組成物、熱硬化性樹脂組成物の製造方法、成形品、及び成形品の製造方法
JP2002356620A (ja) 熱可塑性樹脂組成物の製造方法
JP2001106831A (ja) 熱硬化性樹脂成形材料及びそれを用いた成形体
JP2002283378A (ja) 大型薄板状成形品用金型
JP2001261967A (ja) 熱硬化性樹脂成形材料及びそれを用いた成形体
JP2004059678A (ja) 導電性不飽和ポリエステル樹脂成形材料及びこれを成形してなる燃料電池セパレーター
JP2007012439A (ja) 導電性成形材料、燃料電池セパレータ、燃料電池および燃料電池セパレータの製造方法
JP2000264713A (ja) 硫黄組成物の製造方法
JP2007100024A (ja) フェノール樹脂成形材料及びその調製方法