JP5906864B2 - 感熱記録ライナーレスラベル - Google Patents

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Description

本発明は、プリンタのサーマルヘッドにより印字される感熱発色層と、対象物に接着させるための接着剤層とを有し、剥離紙のない感熱記録ライナーレスラベルに関する。
感熱発色層を有してなるラベル用粘着シートは、近年、価格表示用ラベル、商品表示(バーコード)用ラベル、品質表示用ラベル、計量表示用ラベル、広告宣伝用ラベル(ステッカー)などとしての使用が増加している。その記録方式もインクジェット記録方式、感熱記録方式、感圧記録方式などがある。従来より、感熱発色層とは反対面に、粘着剤層と剥離紙とを積層した構造の一般的なラベル用粘着シートは、前記粘着剤層と前記感熱発色層とが剥離紙を介して接しているため、巻いた状態でも使用できる。更に、前記ラベル用粘着シートは、貼合せ時に前記剥離紙を剥がし、前記粘着剤層を露出し、簡便に貼り合わせることのできるため広く使用されている。
しかし、この従来におけるラベル用粘着シートは、使用時に前記剥離紙を剥離しなければならず、剥離された前記剥離紙は再利用が難しいため、ほとんどの場合は廃棄処分されてしまい、資源の無駄を生じてしまうという問題がある。
そこで、前記感熱発色層の表面に、前記粘着剤層に対して離型性を有する剥離層を形成することによって、前記剥離紙がなくても、巻回して使用することができるロール状の感熱記録ライナーレスラベルが提案されている。
しかし、この感熱記録ライナーレスラベルの場合、前記感熱発色層の表面に前記剥離層を有するため、サーマルヘッドを有するプリンタで印字する際に、前記剥離層が前記サーマルヘッドに付着(スティッキング)してしまい、印字が適正にできないという問題がある。
一方、前記サーマルヘッドを有するプリンタで印字する際における、前記剥離層の前記サーマルヘッドへの付着(スティッキング)を防止するために、前記感熱発色層の表面に、エマルジョン型シリコーン樹脂と、ステアリン酸亜鉛エマルジョン、コロイダルシリカなどの添加剤とを含有する剥離層を積層し、前記感熱発色層と前記剥離層との結着強度を高めることにより、スティッキングを防止可能にした感熱ライナーレスラベルが提案されている(特許文献1参照)。また、前記剥離層と前記感熱発色層との結着強度をより高めるために、前記剥離層と前記感熱発色層との間に、焼成カオリン、コロイダルシリカなどを含有する保護層を積層した感熱記録ライナーレスラベルも提案されている(特許文献2〜3参照)。
しかしながら、これらの感熱記録ライナーレスラベルの場合、前記保護層と前記剥離層との十分な結着強度が得られず、スティッキング防止と、前記粘着剤層に対する前記剥離層の十分な離型性とを同時に兼ね備えることができないという問題がある。
本発明は、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、感熱記録ライナーレスラベルを特にロール状にした際において、前記剥離紙がなくても感熱記録ライナーレスラベル表面の前記離型層と裏面の前記接着剤層とが結着することなく、スムーズに剥離することができ、かつサーマルプリンタにて印字を行っても、前記離型層を形成する物質のスティッキング防止が可能な感熱記録ライナーレスラベルを提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としては、下記の通りである。即ち、
本発明の感熱記録ライナーレスラベルは、支持体と、該支持体の一方の面上に、保温層と、感熱発色層と、バリア層と、離型層とをこの順に少なくとも有し、前記支持体の他方の面上に、接着剤層を有してなり、前記離型層が、硬化シリコーン樹脂を有し、かつ前記バリア層が、水溶性樹脂と架橋剤との硬化物、無機フィラー、及び体積平均粒子径1.0μm〜8.0μmの架橋ポリメタクリル酸メチル粒子を含有し、前記離型層と前記バリア層との接着強度が、前記接着剤層と前記離型層との接着強度より大きいことを特徴とする。
本発明によれば、従来における前記諸問題を解決し、前記目的を達成することができ、感熱記録ライナーレスラベルを特にロール状にした際において、前記剥離紙がなくても感熱記録ライナーレスラベル表面の前記離型層と裏面の前記接着剤層とが結着することなく、スムーズに剥離することができ、かつサーマルプリンタにて印字を行っても、前記離型層を形成する物質のスティッキング防止が可能な感熱記録ライナーレスラベルを提供することができる。
(感熱記録ライナーレスラベル)
本発明の感熱記録ライナーレスラベルは、支持体と、該支持体の一方の面上に、保温層と、感熱発色層と、バリア層と、離型層とをこの順に少なくとも有し、前記支持体の他方の面上に、接着剤層を有してなり、更に、必要に応じて、その他の層を有してなる。
<離型層>
前記離型層は、少なくとも硬化シリコーン樹脂を含有し、更に必要に応じてその他の成分を含有する。
−硬化シリコーン樹脂−
前記硬化シリコーン樹脂としては、特に制限はなく、適宜選択することができるが、硬化型シリコーン樹脂の硬化物が好ましい。
−−硬化型シリコーン樹脂−−
前記硬化型シリコーン樹脂の材料としては、特に制限はなく、適宜選択することができるが、硬化後に副生成物が生成しない点で、付加反応型シリコーン樹脂と架橋剤とを含むことが好ましい。
−−−付加反応型シリコーン樹脂−−−
前記付加反応型シリコーン樹脂としては、特に制限はなく、適宜選択することができるが、剥離力、安全性、公害面及びコストなどの点で、ビニル基、メルカプト基、エポキシ基、メタクリル基、マレイミド基、メタクリルアミド基、チオアクリル基、ヘキセニル基などをシロキサンのケイ素結合(−Si−)の側鎖に有するオルガノポリシロキサンが好ましく、初期の前記接着剤層と前記離型層との接着強度の点で、シロキサンのケイ素結合(−Si−)の側鎖にヘキセニル基を有するオルガノポリシロキサンがより好ましい。
−−−架橋剤−−−
前記架橋剤としては、特に制限はなく、適宜選択することができるが、前記付加反応型シリコーン樹脂との反応性の点で、オルガノハイドロジェンシロキサンが好ましい。なお、前記オルガノハイドロジェンポリシロキサンは、分子の主鎖末端及び側鎖末端の少なくともいずれかに反応性ケイ素(≡SiH)を持った化合物である。
前記感熱記録ライナーレスラベルを特にロール状にした際に、前記接着剤層と前記離型層との接着強度が、経時的に増大するという問題がある。
前記問題の原因としては、前記離型層の架橋不足によりオルガノハイドロジェンポリシロキサン内に残存している反応性ケイ素(≡SiH)と、前記接着剤層に含まれるポリアクリル酸のなどのカルボキシル基(−COOH)とが結合することが挙げられる。
そこで、架橋反応過程において立体障害が起こり難いヘキセニル基を有するオルガノポリシロキサンを用いることにより、オルガノハイドロジェンポリシロキサン内の前記反応性ケイ素(≡SiH)との反応性を高めることができ、残存している前記反応性ケイ素(≡SiH)を低減することが可能となる。
一般には、放射線照射により架橋反応をさせるが、前記付加反応型シリコーン樹脂は、触媒を添加することにより、熱による乾燥工程において架橋反応させることが可能となる。
前記触媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、有機酸金属塩、1,3−ジケトン金属錯塩、金属アルコキシド、白金などが挙げられる。
これらの中でも、硬化反応阻害を引き起こし難い点で白金が好ましい。
前記有機酸金属塩としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫マレエート、2−エチルヘキサン酸亜鉛などが挙げられる。
前記1,3−ジケトン金属錯塩としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ニッケルアセチルアセトナート、亜鉛アセチルアセトナートなどが挙げられる。
前記金属アルコキシドとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、チタンテトラブトキシド、ジルコニウムテトラブトキシドなどが挙げられる。
<バリア層>
前記バリア層は、水溶性樹脂と架橋剤との硬化物、無機フィラー、及び架橋ポリメタクリル酸メチル粒子を少なくとも含有する。
前記バリア層は、画像保護機能と、前記離型層との接着強度の向上とを兼ね備えている。
−水溶性樹脂−
前記水溶性樹脂としては、25℃の水100gに3g以上溶解する樹脂であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリビニルアルコール、澱粉及びその誘導体、メトキシセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等のセルロース誘導体、ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、スチレン/無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、イソブチレン/無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、ポリアクリルアミド、ゼラチン、カゼイン等の水溶性高分子などが挙げられる。
前記水溶性高分子の分子量としては、5,000〜300,000であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、接着強度の点で、10,000〜200,000が好ましい。
これらの中でも、前記スティッキング改善の点で、熱溶解及び軟化し難く、耐熱性の高いものが好ましい。具体的には、反応性カルボニル基を含むポリビニルアルコールが好ましく、ジアセトン変性ポリビニルアルコール及びイタコン酸変性ポリビニルアルコールがより好ましく、イタコン酸変性ポリビニルアルコールが特に好ましい。
−架橋剤−
前記架橋剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、多価アミン化合物、多価アルデヒド化合物、ジヒドラジド化合物、水溶性メチロール化合物、多官能エポキシ化合物、多価金属塩、ホウ酸、乳酸チタンなどが挙げられる。また、これらは、他の公知の架橋剤と併用してもよい。
前記多価アミン化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、エチレンジアミンなどが挙げられる。
前記多価アルデヒド化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、グリオキザール、グルタルアルデヒド、ジアルデヒドなどが挙げられる。
前記ジヒドラジド化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アジピン酸ジヒドラジド、フタル酸ジヒドラジドなどが挙げられる。
前記水溶性メチロール化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、尿素、メラミン、フェノールなどが挙げられる。
前記水溶性樹脂と前記架橋剤との硬化物の定量方法としては、例えば、HS−GC/MS法、CP/MAS法などが挙げられる。
前記水溶性樹脂と前記架橋剤との硬化物の前記バリア層における含有量としては、特に制限はなく、適宜選択することができるが、5質量%〜20質量%が好ましい。
−無機フィラー−
前記無機フィラーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、シリカ、酸化亜鉛、酸化チタン、水酸化亜鉛、硫酸バリウム、クレー、タルク、表面を熱処理されたカルシウム、表面を熱処理されたシリカ、表面を熱処理されたカオリン等の無機系微粉末などが挙げられる。
これらの中でも、前記バリア層と前記離型層との接着強度の点、及び前記バリア層はサーマルヘッドとの直接の接触は無いが、長期にわたって印字を行った際に、サーマルヘッドと前記感熱記録ライナーレスラベルとの耐摩耗性の点で、水酸化アルミニウムが好ましい。
−架橋ポリメタクリル酸メチル粒子−
前記架橋ポリメタクリル酸メチル粒子は、一般的に、メタクリル酸メチルとジビニル化合物とを、ラジカル開始剤と共に反応させてラジカル重合することにより、ポリメタクリル酸メチルの線状高分子が三次元網目構造的に結合しているものである。このような架橋構造をとることにより、ポリメタクリル酸メチルの軟化点が高くなる。
前記ポリメタクリル酸メチルの分析方法としては、例えば、H−NMR法、13C−NMR法などが挙げられる。
前記架橋構造の分析方法としては、例えば、前記ポリメタクリル酸メチルと同様の方法などが挙げられる。
前記架橋ポリメタクリル酸メチル粒子は、前記バリア層と前記離型層との接着強度を高め、サーマルヘッドを有するプリンタで印字する際に、前記離型層中の離型性を有する物質がサーマルヘッドに付着してしまい、印字が適正にできないという不具合を防ぐことができる。
前記架橋ポリメタクリル酸メチル粒子の構造としては、特に制限はなく、目的に応じて選択できるが、前記離型層と前記バリア層との接着強度の点で多孔質であることが好ましい。
前記多孔質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記嵩密度が0.45g/mL〜1.00g/mLであることが好ましい。
前記嵩密度の測定方法としては、例えば、メスシリンダーに、測定する架橋ポリメタクリル酸メチル粒子を加え、体積と質量とを計測し、(計測質量/計測体積)を計算することによって求める方法が挙げられる。
前記架橋ポリメタクリル酸メチル粒子の体積平均粒子径は、1.0μm〜8.0μmであれば、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができるが、発色感度の点で、体積平均粒子径は小さいことが好ましい。前記体積平均粒子径が、1.0μm未満であると、前記サーマルヘッドを有するプリンタで印字する際のスティッキング防止機能が小さくなり、8.0μmを超えると、前記サーマルヘッドと前記感熱発色層との密着性が低下して発色感度が低下する。なお、前記体積平均粒子径の測定方法としては、例えば、レーザー散乱/回折型の粒径測定装置を用いた方法が挙げられる。
前記架橋ポリメタクリル酸メチル粒子の前記バリア層における含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記水溶性樹脂100質量部に対し、前記架橋ポリメタクリル酸メチル粒子25質量部〜100質量部が好ましい。前記含有量が、25質量部未満であると、前記架橋ポリメタクリル酸メチル粒子のスティッキング抑制効果が小さくなることがあり、100質量部を超えると、前記バリア層が前記感熱発色層を隠蔽して、画像濃度低下を抑制できるという効果が小さくなることがある。
<保温層>
前記保温層としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、接着樹脂、フィラーなどを含有し、更に必要に応じてその他の成分を含有することが好ましい。
−結着樹脂−
前記結着樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリビニルアルコール、各種変性ポリビニルアルコール、殿粉及びその誘導体、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロ−スなどのセルロース誘導体、ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、アクリルアミド/アクリル酸エステル共重合体、アクリルアミド−アクリル酸エステル−メタクリル酸三元共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、ポリアクリルアミド、アルギン酸ソーダ、ゼラチン、カゼインなどの水溶性高分子の他、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリブチルメタクリレート、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のエマルジョンなどが挙げられる。
−フィラー−
前記フィラーとしては、特に制限はなく、適宜選択することができ、例えば、無機フィラー、有機フィラーなどが挙げられる。
−−無機フィラー−−
前記無機フィラーとしては、特に制限はなく、適宜選択することができ、例えば、前記バリア層の場合と同様のものが挙げられる。
−−有機フィラー−−
前記有機フィラーとしては、特に制限はなく、適宜選択することができるが、熱保持性の点で熱可塑性中空樹脂粒子が好ましい。
−−−熱可塑性中空樹脂粒子−−−
前記熱可塑性中空樹脂粒子としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、熱可塑性樹脂を殻とし、空気などの気体を内包するものが好ましい。
前記中空は、一般的に、物の中が空になっている構造のことであり、具体的には、空気などの気体を内包できる空間、及び空気などの気体が常時通過できる穴の少なくともいずれかを有する構造である。
−−−−熱可塑性樹脂−−−−
前記熱可塑性樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、スチレン−アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリアセタール樹脂、塩素化ポリエーテル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、尿素−ホルムアルデヒド樹脂類、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂、フラン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、架橋MMA樹脂などが挙げられる。
これらの中でも、中空率が高く、かつ平均粒子径のバラツキが小さくなることから、ブレード塗工に適している点でスチレン−アクリル樹脂と、塩化ビニリデン及びアクリロニトリルを主体とする共重合体樹脂とが好ましい。
前記熱可塑性中空樹脂粒子の体積平均粒子径(粒子外径)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.2μm〜20μmが好ましく、2μm〜5μmがより好ましい。前記体積平均粒子径が、0.2μm未満であると、技術的に中空にするのが難しく、保温層の役割が不十分となることがあり、20μm超えると、塗布乾燥後の表面の平滑性が低下するため感熱発色層の塗布が不均一になることがある。したがって、体積平均粒子径が前記範囲にあると同時に、バラツキの少ない分布ピークの均一なものが好ましい。
前記体積平均粒子径の測定方法としては、例えば、前記架橋ポリメタクリル酸メチル粒子の体積平均粒子径と同様の方法が挙げられる。
前記熱可塑性中空樹脂粒子の中空率としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、熱保持性の点で、30%〜95%が好ましく、80%〜95%がより好ましい。前記中空率が30%未満であると、断熱性が不充分なため、サーマルヘッドからの熱エネルギーが支持体を通じて感熱記録材料の外へ放出され、感度向上効果が不充分となることがある。
前記中空率の測定方法としては、例えば、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いた方法などが挙げられる。
なお、前記中空率は、熱可塑性中空樹脂粒子の外径と内径(中空部の直径)の比であり、下記式(1)で表すことができる。
中空率=(熱可塑性中空樹脂粒子の内径/熱可塑性中空樹脂粒子の外径)×100・・・式(1)
前記熱可塑性中空樹脂粒子の前記保温層における含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、感度及び塗布均一性を保つために、1.0g/m〜3.0g/mが好ましい。前記含有量が、1.0g/m未満であると、充分な感度が得られないことがあり、3.0g/mを超えると前記保温層の接着強度の低下が発生することがある。
<接着強度>
前記離型層と前記バリア層との接着強度は、前記接着剤層と前記離型層との接着強度より大きい。
前記接着強度の測定方法としては、例えば、JIS P0001に記載の方法が挙げられる。
<感熱発色層>
前記感熱発色層としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、ロイコ染料及び顕色剤を含有することが好ましい。また、必要に応じてその他の成分を有してもよい。
−ロイコ染料−
前記ロイコ染料としては、特に制限はなく、目的に応じて選択でき、例えば、電子供与性を示す化合物であり、それ自体無色或いは淡色の染料前駆体であるトリフェニルメタンフタリド系、トリアリルメタン系、フルオラン系、フェノチジアン系、チオフェルオラン系、キサンテン系、インドフタリル系、スピロピラン系、アザフタリド系、クロメノピラゾール系、メチン系、ローダミンアニリノラクタム系、ローダミンラクタム系、キナゾリン系、ジアザキサンテン系、ビスラクトン系などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記ロイコ染料としては、発色特性、耐湿熱光による画像部の褪色及び地肌部の地肌かぶりの品質を考慮すると、2−アニリノ−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(ジ−n−ブチルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(ジ−n−ペンチルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−n−プロピル−N−メチルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−イソプロピル−N−メチルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−イソブチル−N−メチルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−n−アミル−N−メチルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−sec−ブチル−N−エチルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−n−アミル−N−エチルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−iso−アミル−N−エチルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−シクロヘキシル−N−メチルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−メチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−(m−トリクロロメチルアニリノ)−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、2−(m−トリフロロメチルアニリノ)−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、2−(m−トリフロロメチルアニリノ)−3−メチル−6−(N−シクロヘキシル−N−メチルアミノ)フルオラン、2−(2,4−ジメチルアニリノ)−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、2−(N−エチル−p−トルイジノ)−3−メチル−6−(N−エチルアニリノ)フルオラン、2−(N−メチル−p−トルイジノ)−3−メチル−6−(N−プロピル−p−トルイジノ)フルオラン、2−アニリノ−6−(N−n−ヘキシル−N−エチルアミノ)フルオラン、2−(o−クロルアニリノ)−6−ジエチルアミノフルオラン、2−(o−ブロモアニリノ)−6−ジエチルアミノフルオラン、2−(o−クロルアニリノ)−6−ジブチルアミノフルオラン、2−(o−フロロアニリノ)−6−ジブチルアミノフルオラン、2−(m−トリフルオロメチルアニリノ)−6−ジエチルアミノフルオラン、2−(p−アセチルアニリノ)−6−(N−n−アミル−N−n−ブチルアミノ)フルオラン、2−ベンジルアミノ−6−(N−エチル−p−トイジノ)フルオラン、2−ベンジルアミノ−6−(N−メチル−2,4−ジメチルアニリノ)フルオラン、2−ベンジルアミノ−6−(N−エチル−2,4−ジメチルアニリノ)フルオラン、2−ジベンジルアミノ−6−(N−メチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−ジベンジルアミノ−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−(ジ−p−メチルベンジルアミノ)−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−(α−フェニルエチルアミノ)−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−メチルアミノ−6−(N−メチルアニリノ)フルオラン、2−メチルアミノ−6−(N−エチルアニリノ)フルオラン、2−メチルアミノ−6−(N−プロピルアニリノ)フルオラン、2−エチルアミノ−6−(N−メチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−メチルアミノ−6−(N−メチル−2,4−ジメチルアニリノ)フルオラン、2−エチルアミノ−6−(N−メチル−2,4−ジメチルアニリノ)フルオラン、2−ジメチルアミノ−6−(N−メチルアニリノ)フルオラン、2−ジメチルアミノ−6−(N−エチルアニリノ)フルオラン、2−ジエチルアミノ−6−(N−メチル−p−トルイジノ)フルオラン、ベンゾロイコメチレンブルー、2−[3,6−ビス(ジエチルアミノ)]−6−(o−クロルアニリノ)キサンチル安息香酸ラクタム、2−[3,6−ビス(ジエチルアミノ)]−9−(o−クロルアニリノ)キサンチル安息香酸ラクタム、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)フタリド、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジエチルアミノフタリド、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−クロルフタリド、3,3−ビス(p−ジブチルアミノフェニル)フタリド、3−(2−メトキシ−4−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−ヒドロキシ−4,5−ジクロルフェニル)フタリド、3−(2−ヒドロキシ−4−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−メトキシ−5−クロルフェニル)フタリド、3−(2−ヒドロキシ−4−ジメトキシアミノフェニル)−3−(2−メトキシ−5−クロルフェニル)フタリド、3−(2−ヒドロキシ−4−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−メトキシ−5−ニトロフェニル)フタリド、3−(2−ヒドロキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−3−(2−メトキシ−5−メチルフェニル)フタリド、3,6−ビス(ジメチルアミノ)フルオレンスピロ(9,3’)−6’−ジメチルアミノフタリド、6’−クロロ−8’−メトキシ−ベンゾインドリノ−スピロピラン、6’−ブロモ−2’−メトキシ−ベンゾインドリノ−スピロピランが好ましい。
前記ロイコ染料の前記感熱発色層における含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、発色濃度の点で、5質量%〜20質量%が好ましく、10質量%〜15質量%がより好ましい。
−顕色剤−
前記顕色剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記ロイコ染料に対して加熱時に反応して、これを発色させる種々の電子受容性物質が適用される点で、ビスフェノールA、テトラブロモビスフェノールA、没食子酸、サリチル酸、3−イソプロピルサリチル酸、3−シクロヘキシルサリチル酸、3,5−ジ−tert−ブチルサリチル酸、3,5−ジ−α−メチルベンジルサリチル酸、4,4’−イソプロピリデンジフェノール、1,1’−イソプロピリデンビス(2−クロロフェノール)、4,4’−イソプロピリンビス(2,6−ジブロモフェノール)、4,4’−イソプロピリデンビス(2,6−ジクロロフェノール)、4,4’−イソプロピリデンビス(2−メチルフェノール)、4,4’−イソプロピリデンビス(2,6−ジメチルフェノール)、4,4’−イソプロピリデンビス(2−tert−ブチルフェノール)、4,4’−sec−ブチリデンジフェノール、4,4’−シクロヘキシリデンビスフェノール、4,4’−シクロヘキシリデンビス(2−メチルフェノール)、4−tert−ブチルフェノール、4−フェニルフェノール、4−ヒドロキシジフェノキシド、α−ナフトール、β−ナフトール、3,5−キシレノール、チモール、メチル−4−ヒドエロキシベンゾエート、4−ヒドロキシアセトフェノン、ノボラック型フェノール樹脂、2,2’−チオビス(4,6−ジクロロフェノール)、カテコール、レゾルシン、ヒドロキノン、ピロガロール、フロログリシン、フロログリシンカルボン酸、4−tert−オクチルカテコール、2,2’−メチレンビス(4−クロロフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2’−ジヒドロキシジフェニル、p−ヒドロキシ安息香酸エチル、p−ヒドロキシ安息香酸プロピル、p−ヒドロキシ安息香酸ブチル、p−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、p−ヒドロキシ安息香酸−p−クロロベンジル、p−ヒドロキシ安息香酸−o−クロロベンジル、p−ヒドロキシ安息香酸−p−メチルベンジル、p−ヒドロキシ安息香酸−n−オクチル、安息香酸、サリチル酸亜鉛、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、2−ヒドロキシ−6−ナフトエ酸、2−ヒドロキシ−6−ナフトエ酸亜鉛、4−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−クロロジフェニルスルホン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、2−ヒドロキシ−p−トルイル酸、3,5−ジ−tert−ブチルサリチル酸亜鉛、3,5−ジ−tert−ブチルサリチル酸スズ、酒石酸、シュウ酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、ステアリン酸、4−ヒドロキシフタル酸、ホウ酸、チオ尿素誘導体、4−ヒドロキシチオフェノール誘導体、ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸、ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸エチル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸−n−プロピル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸−n−ブチル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸フェニル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸ベンジル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸フェネチル、ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)酢酸、ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)酢酸メチル、ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)酢酸−n−プロピル、1,7−ビス(4−ヒドロキシフェニルチオ)3,5−ジオキサヘプタン、1,5−ビス(4−ヒドロキシフェニルチオ)3−オキサペンタン、4−ヒドロキシフタル酸ジメチル、4−ヒドロキシ−4’−メトキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−エトキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−プロポキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−ブトキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−sec−ブトキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−tert−ブトキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−ベンジロキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−フェノキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−(m−メチルベンジロキシ)ジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−(p−メチルベンジロキシ)ジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−(o−メチルベンジロキシ)ジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−(p−クロロベンジロキシ)ジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−オキシアリルジフェニルスルホンが好ましい。
前記ロイコ染料と前記顕色剤との前記感熱発色層における混合比としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、発色濃度の点で、ロイコ染料1質量部に対し、顕色剤を0.5質量部〜10質量部が好ましく、1質量部〜5質量部がより好ましい。
−その他の成分−
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、結着剤、フィラー、熱可融性物質、架橋剤、顔料、界面活性剤、蛍光増白剤、滑剤などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−−結着剤−−
前記結着剤としては、層の塗工性、及び結着性を向上する限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、澱粉類、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、カゼイン、アラビヤゴム、ポリビニルアルコール、ジイソブチレン/無水マレイン酸共重合体塩、スチレン/無水マレイン酸共重合体塩、エチレン/アクリル酸共重合体塩、スチレン/アクリル共重合体塩、スチレン/ブタジエン共重合体塩エマルジョンなどが挙げられる。
−−フィラー−−
前記フィラーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、炭酸カルシウム、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、二酸化チタン、シリカ、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、タルク、カオリン、アルミナ、クレー等の無機顔料、公知の有機顔料などが挙げられる。
これらの中でも、耐水性の点で、酸性顔料であるシリカ、アルミナ、カオリンが好ましく、発色濃度の点で、シリカがより好ましい。
−−熱可融性物質−−
前記熱可融性物質としては、80℃以上で融解する物質であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、脂肪酸、脂肪酸アミド、N−置換アミド、ビス脂肪酸アミド、ヒドロキシ脂肪酸アミド、脂肪酸金属塩類、p−ベンジルビフェニル、ターフェニル、トリフェニルメタン、p−ベンジルオキシ安息香酸ベンジル、β−ベンジルオキシナフタレン、β−ナフトエ酸フェニル、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸フェニル、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸メチル、ジフェニルカーボネート、テレフタル酸ベンジル、1,4−ジメトキシナフタレン、1,4−ジエトキシナフタレン、1,4−ジベンジルオキシナフタレン、1,2−ジフェノキシエタン、1,2−ビス(4−メチルフェノキシエタン)、1,4−ジフェノキシ−2−ブテン、1,2−ビス(4−メトキシフェニルチオ)エタン、ジベンゾイルメタン、1,4−ジフェニルチオブタン、1,4−ジフェニルチオ−2−ブテン、1,3−ビス(2−ビニルオキシエトキシ)ベンゼン、1,4−ビス(2−ビニルオキシエトキシ)ベンゼン、p−(2−ビニルオキシエトキシ)ビフェニル、p−アリールオキシビフェニル、ジベンゾイルオキシメタン、ジベンゾイルオキシプロパン、ジベンジルジスルフィド、1,1−ジフェニルエタノール、1,1−ジフェニルプロパノール、p−ベンジルオキシベンジルアルコール、1,3−フェノキシ−2−プロパノール、N−オクタデシルカルバモイル−p−メトシカルボニルベンゼン、N−オクタデシルカルバモイルベンゼン、1,2−ビス(4−メトキシフェノキシ)プロパン、1,5−ビス(4−メトキシフェノキシ)−3−オキサペンタン、シュウ酸ジベンジル、シュウ酸ビス(4−メチルベンジル)、シュウ酸ビス(4−クロロベンジル)などが挙げられる。
前記脂肪酸としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ステアリン酸、ベヘン酸などが挙げられる。
前記脂肪酸アミドとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ステアリン酸アミド、エルカ酸アミド、パルミチン酸アミド、ベヘン酸アミド、パルミチン酸アミドなどが挙げられる。
前記N−置換アミドとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、N−ラウリルラウリン酸アミド、N−ステアリルステアリン酸アミド、N−オレイルステアリン酸アミドなどが挙げられる。
前記ビス脂肪酸アミドとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、エチレンビスカプリン酸アミド、エチレンビスベヘン酸アミドなどが挙げられる。
前記ヒドロキシ脂肪酸アミドとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ヒドロキシステアリン酸アミド、メチレンビスヒドロキシステアリン酸アミド、エチレンビスヒドロキシステアリン酸アミド、ヘキサメチレンビスヒドロキシステアリン酸アミドなどが挙げられる。
前記脂肪酸金属塩としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、パルミチン酸亜鉛、ベヘン酸亜鉛などが挙げられる。
−−架橋剤−−
前記架橋剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記バリア層に前記反応性カルボニル基を含むポリビニルアルコールを含有させ場合には、前記バリア層及び前記感熱発色層の少なくとも一方に、N−アミノポリアクリルアミドを架橋剤として含有させることにより架橋反応が起こりやすくなり、発色阻害となる他の架橋剤を添加することなく耐水性を向上させることができるため好ましい。
−−顔料−−
前記顔料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、コントラスト向上の点で、白色顔料が好ましい。
−−−白色顔料−−−
前記白色顔料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、カオリン、クレー、シリカ、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウムなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−−蛍光増白剤−−
前記蛍光増白剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、地肌白色度向上効果及び保護層液の安定性を有することからジアミノスチルベン系化合物が好ましい。
前記感熱発色層の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記ロイコ染料、及び前記顕色剤を、結着剤乃至その他の成分と共に、ボールミル、アトライター、サンドミルなどの分散機により、分散粒径が1μm〜3μmになるまで粉砕分散した後、必要に応じて、填料、熱可融性物質(増感剤)分散液などと共に、一定処方で混合して感熱記録層塗布液を調製し、支持体上に塗布することによって形成することができる。
前記感熱発色層の平均厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、発色濃度の点で、1μm〜50μmが好ましく、3μm〜20μmがより好ましい。
<支持体>
前記支持体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
−支持体の形状等−
前記支持体の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、平板状、シート状、フィルム状などが挙げられる。
前記支持体の構造としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、単層構造、積層構造などが挙げられる。
前記支持体の大きさとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、感熱発色層の大きさなどに応じて適宜選択することができる。
前記支持体の平均厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、利便性の点で、50μm〜2,000μmが好ましく、100μm〜1,000μmがより好ましい。
前記支持体の材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、無機材料、有機材料などが挙げられる。
−無機材料−
前記無機材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ガラス、石英、酸化ケイ素、酸化アルミニウムなどが挙げられる。
−有機材料−
前記有機材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、紙、樹脂などが挙げられる。
−−紙−−
前記紙としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、上質紙、アート紙、コート紙、合成紙などが挙げられる。
これらの中でも、コスト面の点で、上質紙、アート紙が好ましい。
−−樹脂−−
前記樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、セルロース誘導体、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレン、ポリプロピレンなどが挙げられる。
前記セルロース誘導体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、三酢酸セルロースなどが挙げられる。
前記ポリエステルとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレートなどが挙げられる。
前記支持体は、塗布層の接着性を向上させる目的で、コロナ放電処理、酸化反応処理(クロム酸等)、エッチング処理、易接着処理、帯電防止処理等により表面改質することが好ましい。また、前記支持体には、酸化チタン等の白色顔料などを添加して白色にすることが好ましい。
<接着剤層>
前記接着剤層に用いる接着剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、安全面、品質面、コスト面の点で、アクリル系エマルジョンが好ましい。この場合、前記接着剤の液粘度調整に用いる増粘剤としては接着特性を阻害しない同系種のポリアクリル酸が好ましい。
しかしながら、前記ポリアクリル酸は、前記接着剤と比較して分子量が小さく移動しやすいため、前記ポリアクリル酸の官能基であるカルボキシル基(−COOH)が接着剤層界面に配向しやすく、架橋不足によって前記離型層のオルガノハイドロジェンポリシロキサン内に残存している前記反応性ケイ素(≡SiH)と結合し、接着強度を増加させることになる。
したがって、前記ポリアクリル酸は極力少量とすることが好ましいが、塗工性を考慮した場合には、粘度調整が必須となるため、前記ポリアクリル酸を1.0質量%〜3.0質量%含有するアクリルエマルジョンからなる接着剤を用いることがより好ましく、上記含有量の範囲で攪拌時間を調整することにより、前記接着剤の粘度を調整する。前記接着剤を用いることにより、前記離型層と前記接着剤層との経時的な接着強度の変化を低減することが可能となる。
前記接着剤の粘度値としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、塗工性の点で、15,000±5,000mPasが好ましく、15,000±3,000mPasがより好ましい。前記粘度値が10,000mPas未満では、塗工時に泡をかみやすく、塗布スジが出やすくなり、20,000mPasを超えると、塗膜面が不均一になり、接着特性に影響を及ぼすおそれがある。
前記接着剤の塗工方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、バーコード法、ロールコート法、コンマコーター法、グラビアコート法などが挙げられる。
前記接着剤の接着剤層における含有量としては、特に制限はなく、適宜選択することができるが、ラベルを貼る被着体の表面形状にかかわらず、安定した接着力を得ることができ、ダンボールなどの被着体へ接着ラベルを貼り合わせた場合のラベル浮きを改善できる点で、10g/m〜25g/mが好ましい。前記含有量が、10g/m未満であると、ダンボールのような祖面においては、ダンボール表面を接着剤で覆うことができなくなるため、接着力が極端に低下してしまうことがあり、25g/mを超えると、特にロール形状にした場合に、糊のはみ出し、及びコスト面の問題が発生することがある。
<その他の層>
前記その他の層としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記支持体の前記感熱記録層を設ける側の面の反対側の面(裏面)に配される画像調整層が挙げられる。
前記画像調整層には、有機フィラー、滑剤などの他の成分を含有させてもよい。
−画像調整層−
前記画像調整層は、前記感熱記録ライナーレスラベルの画像の保護と、画像のコントラストを調整する機能とを有する。
前記画像調整層としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、顔料、及び水溶性樹脂と架橋剤との硬化物を含有していることが好ましい。
−−顔料−−
前記顔料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、コントラストの調整機能から、白色顔料が好ましい。
−−−白色顔料−−−
前記白色顔料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記感熱発色層と同様のものが挙げられる。
−−水溶性樹脂−−
前記水溶性樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリビニルアルコール、澱粉及びその誘導体、メトキシセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース等のセルロース誘導体、ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、アクリルアミド/アクリル酸エステル共重合体、アクリルアミド/アクリル酸エステル/メタクリル酸三元共重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、イソブチレン/無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、ポリアクリルアミド、アルギン酸ソーダ、ゼラチン、カゼインなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、前記画像調整層への塗布の容易さから、前記水溶性樹脂は、ポリマーエマルジョンの状態で使用することが好ましい。
−−−ポリマーエマルジョン−−−
前記ポリマーエマルジョンとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アクリル酸エステル共重合体、スチレン/ブタジエン共重合体、スチレン/ブタジエン/アクリル系共重合体等のラテックスや酢酸ビニル樹脂、酢酸ビニル/アクリル酸共重合体、スチレン/アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸エステル樹脂、ポリウレタン樹脂等のエマルジョン等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−−架橋剤−−
前記架橋剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記バリア層の場合と同様のものが挙げられる。
−−有機フィラー−−
前記有機フィラーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シリコーン樹脂、セルロース樹脂、エポキシ樹脂、ナイロン樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエチレン樹脂、ホルムアルデヒド系樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記画像調整層の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、支持体上に画像調整層塗布液を塗布して形成する方法が好ましい。
前記画像調整層の塗布方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、スピンコート法、ディップコート法、ニーダーコート法、カーテンコート法、ブレードコート法などが挙げられる。
前記画像調整層の平均厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、発色感度の点で、0.1μm〜10μmが好ましく、0.5μm〜5μmがより好ましい。
<感熱記録ライナーレスラベルの構造>
前記感熱記録ライナーレスラベルの構造としては、特に制限はなく、適宜選択することができ、ロール状、シート状、フィルム状などが挙げられる。
これらの中でも、利便性の点で、ロール状が好ましい。
以下、実施例及び比較例を示して本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。また、特に断わらない限り、各例中の「部」及び「%」はいずれも「質量部」及び「質量%」である。
(比較例1)
<感熱記録ライナーレスラベルの作製>
(1)保温層塗布液の調製
〔A液〕
焼成カオリン(製品名:ウルトラホワイト90、エンゲルハード社製)・・・36部
スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス(製品名:スマーテックスPA−9159、日本エイアンドエル社製、固形分濃度47.5%)・・・10部
水・・・54部
(2)感熱発色層塗布液の調製
〔B液〕
2−アニリノ−3−メチル−6−(ジ−n−ブチルアミノ)フルオラン・・・20部
イタコン酸変性ポリビニルアルコール(変性率1モル%)(製品名:クラレKポリマー KL−318、クラレ社製)の10%水溶液・・・20部
水・・・60部
〔C液〕
4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン・・・20部
イタコン酸変性ポリビニルアルコール(変性率1モル%)(製品名:クラレKポリマー KL−318、クラレ社製)の10%水溶液・・・20部
シリカ(製品名:ミズカシル P−603、水澤化学工業社製)・・・10部
水・・・50部
〔D液〕
上記組成からなる〔B液〕、〔C液〕を、それぞれ平均粒径が1.0μm以下になるようにサンドミルを用いて分散し、染料分散液〔B液〕、顕色剤分散液〔C液〕を調製した。
続いて、〔B液〕と〔C液〕を1部:7部の割合で混合し、固形分を25%に調整し、攪拌して、感熱発色層塗布液〔D液〕を調製した。
(3)バリア層塗布液の調製
〔E−1液〕
焼成カオリン(製品名:ウルトラホワイト90、エンゲルハード社製)・・・20部
イタコン酸変性ポリビニルアルコール(変性率1モル%)(製品名:クラレKポリマー KL−318、クラレ社製)の10%水溶液・・・20部
水・・・60部
上記組成の材料を、サンドミルを用いて24時間分散し、〔E−1液〕を調製した。
〔F−1液〕
上記〔E−1液〕・・・75部
嵩密度0.40g/mL、体積平均粒子径0.3μm、かつ非多孔質形状の架橋ポリメタクリル酸メチル粒子(製品名:PM−030、ガンツ化成社製)・・・5部
ジアセトン変性ポリビニルアルコール(変性率4モル%)(製品名:DM−17、日本酢ビ・ポバール社製)の10%水溶液・・・100部
アジピン酸ジヒドラジドの10%水溶液・・・10部
水・・・85部
上記組成の材料を混合し攪拌して、バリア層塗布液〔F−1液〕を調製した。なお、嵩密度は、メスシリンダー(100mL容量)に、前記体積平均粒子径0.3μm、かつ非多孔質形状の架橋ポリメタクリル酸メチル粒子(製品名:PM−030、ガンツ化成社製)を10mLまで加え、その時の質量を計測し、計測質量/計測体積を計算して求めた。
(4)離型層塗布液の調製
〔G液〕
ビニル基含有硬化型シリコーン樹脂(製品名:BY24−468C、東レダウコーニング社製)・・・100部
硬化触媒(製品名:SRX212、東レダウコーニング社製)・・・3.0部
上記組成の材料を混合し、〔G液〕を調製した。
次に、原紙支持体(坪量約60g/mの上質紙)の表面に、前記保温層用液〔A液〕を乾燥後の付着量が3.0g/mになるようにブレード塗工法で塗布し、乾燥した後、前記感熱発色層塗布液〔D液〕、前記バリア層塗布液〔F−1液〕を乾燥後の付着量がそれぞれ5.0g/m、1.0g/mとなるように、順次積層塗布し、乾燥した後、キャレンダー掛けにより、表面の王研式平滑度が約2,000秒になるように処理した。なお、水溶性樹脂と架橋剤との硬化物は、HS−GC/MSにより硬化していることを確認した。
次に、前記離型層塗布液〔G液〕を乾燥後質量が1.0g/mとなるように塗工し、その後、加熱硬化装置で加熱することにより、離型層の硬化を行い、離型層を設けた感熱記録材料を得た。
(5)接着剤層の形成
次に、アクリル系粘着剤(製品名:オリバイン BPW6111A、トーヨーケム社)を上記離型層を設けた感熱記録材料の離型層の表面に、乾燥後の質量が20g/mとなるように塗布し、乾燥した後、ロール状に巻き取り、支持体と貼り合わせることで、感熱記録ライナーレスラベルを得た。
(比較例2)
<感熱記録ライナーレスラベルの作製>
比較例1における架橋ポリメタクリル酸メチル粒子を、体積平均粒子径10.0μm、嵩密度0.60g/mL、非多孔質形状の架橋ポリメタクリル酸メチル粒子(製品名GM−1005、ガンツ化成社製)に代えた以外は、比較例1と同様にして、比較例2の感熱記録ライナーレスラベルを作製した。
(実施例1)
<感熱記録ライナーレスラベルの作製>
比較例1における架橋ポリメタクリル酸メチル粒子を、体積平均粒子径2.0μm、嵩密度0.50g/mL、非多孔質形状の架橋ポリメタクリル酸メチル粒子(製品名GM−0105、ガンツ化成社製)に代えた以外は、比較例1と同様にして、実施例1の感熱記録ライナーレスラベルを作製した。
(実施例2)
<感熱記録ライナーレスラベルの作製>
比較例1における架橋ポリメタクリル酸メチル粒子を、体積平均粒子径2.0μm、嵩密度0.48g/mL、多孔質形状の架橋ポリメタクリル酸メチル粒子(製品名:GM−0401S、ガンツ化成社製)に代えた以外は、比較例1と同様にして、実施例2の感熱記録ライナーレスラベルを作製した。
(実施例3)
<感熱記録ライナーレスラベルの作製>
実施例2における〔A液〕中の焼成カオリン(製品名:ウルトラホワイト90、エンゲルハード社製)を塩化ビニリデン/アクリロニトリル共重合体(塩化ビニリデン/アクリロニトリルのモル比=6/4、固形分濃度27.5%、体積平均粒径3μm、中空率90%)に代えた以外は、実施例2と同様にして、実施例3の感熱記録ライナーレスラベルを作製した。なお、中空率は、走査型電子顕微鏡(製品番号:S−3700、日立社製)により測定した。
(実施例4)
<感熱記録ライナーレスラベルの作製>
実施例3における〔G液〕中のビニル基含有硬化型シリコーン樹脂(製品名:BY24−468C、東レダウコーニング社製)を、ヘキセニル基を有するオルガノポリシロキサンと、オルガノハイドロジェンポリシロキサンとを含有する硬化型シリコーン樹脂(製品名:LTC1056L、東レダウコーニング社製)に代えた以外は、実施例3と同様にして、実施例4の感熱記録ライナーレスラベルを作製した。
(実施例5)
<感熱記録ライナーレスラベルの作製>
実施例4におけるバリア液〔F−1液〕を、下記〔F−2液〕に代えた以外は、実施例4と同様にして、実施例5の感熱記録ライナーレスラベルを作製した。
〔F−2液〕
上記〔E−1液〕・・・75部
嵩密度0.50g/mL、体積平均粒子径2.0μm、多孔質形状の架橋ポリメタクリル酸メチル粒子(製品名:GM−0105、ガンツ化成社製)・・・5部
イタコン酸変性ポリビニルアルコール(変性率1モル%)(製品名:クラレKポリマー KL−318、クラレ社製)の10%水溶液・・・100部
アジピン酸ジヒドラジドの10%水溶液・・・10部
水・・・90部
上記組成の材料を混合し攪拌して、バリア層塗布液〔F−2液〕を調製した。
(実施例6)
<感熱記録ライナーレスラベルの作製>
実施例5における〔E−1液〕を、下記〔E−2液〕に代えた以外は、実施例5と同様にして、実施例6の感熱記録ライナーレスラベルを作製した。
〔E−2液〕
水酸化アルミニウム・・・20部
イタコン酸変性ポリビニルアルコール(変性率1モル%)(製品名:クラレKポリマー KL−318、クラレ社製)の10%水溶液・・・20部
ポリアミドエピクロロヒドリン樹脂(製品名:WS−525、日本PMC社製)の10%水溶液・・・10部
水・・・60部
上記組成の材料を、サンドミルを用いて24時間分散し、〔E−2液〕を調製した。
(実施例7)
<感熱記録ライナーレスラベルの作製>
実施例6における架橋ポリメタクリル酸メチル粒子を、体積平均粒子径5.0μm、嵩密度0.50g/mL、多孔質形状の架橋ポリメタクリル酸メチル粒子(製品名:GM−0405、ガンツ化成社製)に代えた以外は、実施例6と同様にして、実施例7の感熱記録ライナーレスラベルを作製した。
(比較例3)
<感熱記録ライナーレスラベルの作製>
実施例6における架橋ポリメタクリル酸メチル粒子を、体積平均粒子径0.8μm、嵩密度0.47g/mL、多孔質形状の架橋ポリメタクリル酸メチル粒子に代えた以外は、実施例6と同様にして、比較例3の感熱記録ライナーレスラベルを作製した。
(比較例4)
<感熱記録ライナーレスラベルの作製>
実施例6における架橋ポリメタクリル酸メチル粒子を、体積平均粒子径10.0μm、嵩密度0.57g/mL、多孔質形状の架橋ポリメタクリル酸メチル粒子(製品名:GM−1005−3、ガンツ化成社製)に代えた以外は、実施例6と同様にして、比較例4の感熱記録ライナーレスラベルを作製した。
(比較例5)
<感熱記録ライナーレスラベルの作製>
比較例1におけるバリア液〔F−1液〕を、下記〔F−3液〕に代えた以外は、比較例1と同様にして、比較例5の感熱記録ライナーレスラベルを作製した。
〔F−3液〕
上記〔E−1液〕・・・75部
ジアセトン変性ポリビニルアルコール(変性率4モル%)(製品名:DM−17、日本酢ビ・ポバール社製)の10%水溶液・・・100部
アジピン酸ジヒドラジドの10%水溶液・・・10部
水・・・90部
上記組成の材料を混合し攪拌して、バリア層塗布液〔F−3液〕を調製した。
(比較例6)
<感熱記録ライナーレスラベルの作製>
比較例1におけるバリア液〔F−1液〕を、下記〔F−4液〕に代えた以外は、比較例1と同様にして、比較例6の感熱記録ライナーレスラベルを作製した。
〔F−4液〕
上記〔E−1液〕・・・75部
メチルメタアクリレート−ブチルアクリレート共重合体エマルジョン・・・5部
ジアセトン変性ポリビニルアルコール(変性率4モル%)(製品名:DM−17、日本酢ビ・ポバール社製)の10%水溶液・・・100部
アジピン酸ジヒドラジドの10%水溶液・・・10部
水・・・85部
上記組成の材料を混合し攪拌して、バリア層塗布液〔F−4液〕を調製した。
Figure 0005906864
上記のようにして得た各感熱記録ライナーレスラベルについて、以下のようにして諸特性を評価した。結果を表2に示す。
<剥離特性>
各感熱記録ライナーレスラベルを、前記接着剤層の面と前記離型層との面が接するように2枚重ね、縦300mm×横40mmにカットしてサンプルとした。前記サンプルをSDT型引張圧縮試験器(製品名:SDT−203NA−50、今田製作所製)により、引張りスピード500mm/分の条件下で、荷重の最大値を測定し、その値を剥離性の評価基準とした。
なお、評価は、サンプル作製直後(初期)及び3ヶ月放置後(経時)に行なった。結果を表2の「剥離力」の項に示す。
(評価)
◎:剥離が軽く、剥離に問題なし(荷重:100mN/40mm以下)
○:剥離が若干重いが、剥離に問題なし(荷重:100mN/40mm超、300mN/40mm以下)
△:剥離が重い(荷重:300mN/40mm超、1,000mN/40mm以下)
×:剥離が非常に重い、又は一部でも離型層が剥れバリア層が露出する(荷重:1,000mN/40mm超)
<結着性>
前記接着剤層の形成前の各感熱記録ライナーレスラベルを、前記離型層の加熱硬化の約1分後に、指で10回強く擦り、前記離型層の剥がれ具合の評価を行った。前記離型層の剥がれ具合の評価基準は次の通りである。
(評価)
◎:全く剥がれなし。
○:擦った箇所が、若干光沢が低下したレベル
△:擦った箇所に、ごく一部、離型層の剥がれが確認されるレベル
×:剥がれ発生
<低温低湿環境条件下でのスティッキング性の評価>
各感熱記録ライナーレスラベル及びプリンタ(L’esprit R−12、サトー株式会社製)を5℃、30%RHの低温低湿環境下に1時間放置して調湿した後、印字し、スティッキング性を評価した。
前記スティッキング性が優れている場合は、印字パターンが正確に印字される。一方、前記スティッキング性が劣る場合は、各感熱記録ライナーレスラベルの同一部分に重複して印字されるため、印字パターンが正確に印字されない。印字画像を目視にて確認し、下記の基準により前記スティッキング性の評価を行った。
(評価)
〔スティッキング性の目視によるランク(4水準)〕
◎:スティッキングは発生しない。
○:若干スティッキングは発生するが、品質には問題ない程度である。
△:スティッキングが発生し、品質にも問題がある程度である。
×:完全に搬送されず、スティッキングが発生する。
<感度倍率>
各感熱記録ライナーレスラベルを、薄膜ヘッドを有する感熱印字実験装置(松下電器部品社製)により、ヘッド電力0.45W/ドット、1ライン記録時間20msec/L、走査密度8×385ドット/mmの条件下で、0.1msec毎にパルス巾0.2msec〜1.2msecに印字し、印字濃度をマクベス濃度計(製品番号:RD−914、サカタインクスエンジニアニング社製)で測定し、濃度が1.0となるパルス巾を計算した。
比較例1を基準として次の式で感度倍率を計算した。値が大きいほど感度(熱応答性)が良好である。
感度倍率=(比較例1のパルス巾)/(測定したサンプルのパルス巾)
Figure 0005906864
特許第4409809号公報 特開2003−034076号公報 特開平11−116909号公報

Claims (7)

  1. 支持体と、該支持体の一方の面上に、保温層と、感熱発色層と、バリア層と、離型層とをこの順に少なくとも有し、前記支持体の他方の面上に、接着剤層を有してなり、
    前記離型層が、硬化シリコーン樹脂を有し、かつ前記バリア層が、水溶性樹脂と架橋剤との硬化物、無機フィラー、及び体積平均粒子径1.0μm〜8.0μmの架橋ポリメタクリル酸メチル粒子を含有し
    前記離型層と前記バリア層との接着強度が、前記接着剤層と前記離型層との接着強度より大きいことを特徴とする感熱記録ライナーレスラベル。
  2. 架橋ポリメタクリル酸メチル粒子が、多孔質である請求項1に記載の感熱記録ライナーレスラベル。
  3. 保温層が、熱可塑性中空樹脂粒子を有する請求項1から2のいずれに記載の感熱記録ライナーレスラベル。
  4. 硬化シリコーン樹脂が、硬化型シリコーン樹脂の硬化物であり、
    前記硬化型シリコーン樹脂が、ヘキセニル基を有するオルガノポリシロキサンと、オルガノハイドロジェンポリシロキサンとを含有する請求項1から3のいずれかに記載の感熱記録ライナーレスラベル。
  5. 水溶性樹脂が、イタコン酸変性ポリビニルアルコールである請求項1から4のいずれかに記載の感熱記録ライナーレスラベル。
  6. 無機フィラーが、水酸化アルミニウムである請求項1から5のいずれかに記載の感熱記録ライナーレスラベル。
  7. ロール状である請求項1から6のいずれかに記載の感熱記録ライナーレスラベル。
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