JP5326954B2 - 感熱記録材料 - Google Patents

感熱記録材料 Download PDF

Info

Publication number
JP5326954B2
JP5326954B2 JP2009211551A JP2009211551A JP5326954B2 JP 5326954 B2 JP5326954 B2 JP 5326954B2 JP 2009211551 A JP2009211551 A JP 2009211551A JP 2009211551 A JP2009211551 A JP 2009211551A JP 5326954 B2 JP5326954 B2 JP 5326954B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
recording material
heat
layer
acid
resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2009211551A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011056894A (ja
Inventor
秀夫 相原
悠平 藤本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2009211551A priority Critical patent/JP5326954B2/ja
Publication of JP2011056894A publication Critical patent/JP2011056894A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5326954B2 publication Critical patent/JP5326954B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Heat Sensitive Colour Forming Recording (AREA)

Description

本発明は、コンピューターのアウトプット、電卓などのプリンタ分野、医療計測用のレコーダ分野、低速並びに高速ファクシミリ分野、自動券売機分野、感熱複写分野、ハンディターミナル分野、POSシステムのラベル分野等において広く用いられている感熱記録材料に関し、特に食酢などに対する耐酸性及び耐水性、塗布層の接着性を改良した感熱記録材料に関するものである。
従来、紙、合成紙、プラスチックフィルム等の支持体上に無色又は淡色のロイコ染料と該ロイコ染料を接触時発色させる顕色剤とを主成分とする感熱発色層を設け、該ロイコ染料と該顕色剤との間の熱、圧力等による発色反応を利用した記録材料は種々提案されている。この種の感熱記録材料は現像、定着等の煩雑な処理を施す必要がなく、比較的簡単な装置で短時間に記録することができること、騒音の発生が少ないこと、更にコストが安いこと等の利点により、図書、文書などの複写に用いられるほか、電子計算機、ファクシミリ、発券機、ラベルプリンター、レコーダー、ハンディターミナル用などの記録材料として広く使用されている。
感熱記録材料としては、速やかに高濃度に発色し、発色した画像及び地肌の堅牢性の高いものが要望されている。更に近年では、ラベル、領収書等の記録画像の信頼性が重視される分野で多量に使用されるようになっている。従って、食品に含まれる水及び酸性成分物質、包装に使用される有機高分子材料に含まれる可塑剤や油脂類等に対して画像消色や画像のハガレがない安定性の高いものが要望されている。
従来は、これらの欠点を改良するため、感熱発色層上に水溶性樹脂と架橋剤を主成分とする保護層を設けること等により改善を試みているが、従来の水溶性樹脂や架橋剤を用いた場合、高温高湿環境下での低トルクプリンターでの印字搬送性に不具合があったり、POSラベル等の用途では各種の水分付着の機会に曝されるために、保護層が溶解し、画像流れ、濃度低下、施した印刷が水により脱落するという欠点を有し、耐水性は若干向上するものの未だ不十分であった。
この問題に対し、特許文献1〜2には水溶性樹脂としてジアセトン変性ポリビニルアルコール、架橋剤としてヒドラジン化合物からなる保護層が提案されているが、印字搬送性は良好であるが、耐水性が不十分であり、また特に食酢のような酸性物質の浸漬により塗布層が溶解し、画像消失、印刷剥がれを起こすという問題を有していた。
この問題に対し、特許文献3〜4には、水溶性樹脂としてジアセトン変性ポリビニルアルコール、架橋剤としてN−アミノポリアクリルアミドからなる保護層が提案されているが、食酢等酸性物質に対する効果はあるものの塗布層が水や酸浸漬ではがれたり等十分とは言えない。
本発明は、印字搬送性が良好なジアセトン変性ポリビニルアルコール、架橋剤としてヒドラジン化合物からなる保護層を用いた場合の従来技術の問題点を克服し、特に酢などの酸性物質や水、油が付着した場合に画像が消えたり、塗布層が脱落したりすることがなく画像安定性に優れた感熱記録材料の提供を目的とする。
上記課題は、次の1)〜6)の発明によって解決される。
1)支持体上に、フィラー、樹脂を主成分とするアンダーコート層、ロイコ染料と加熱時に該ロイコ染料を発色させる顕色剤を主成分とする感熱発色層、及びジアセトン変性ポリビニルアルコールと架橋剤を主成分とする保護層、とを有する感熱記録材料において、該アンダーコート層中に樹脂としてジアセトン変性ポリビニルアルコールを含有し、かつ該感熱発色層中に架橋剤としてN−アミノポリアクリルアミドを含有することを特徴とする感熱記録材料。
2)感熱発色層中にジアセトン変性ポリビニルアルコールを含有することを特徴とする1)に記載の感熱記録材料。
3)N−アミノポリアクリルアミドの分子量が10000〜100000で、ヒドラジド化率が50%以上であることを特徴とする1)又は2)記載の感熱記録材料。
4)感熱発色層中のN−アミノポリアクリルアミドの重量比が、感熱発色層全重量に対し1〜10重量%であることを特徴とする1)〜3)の何れかに記載の感熱記録材料
5)感熱発色層中にフィラーとして、水酸化アルミニウム及び/又は炭酸カルシウムを含有することを特徴とする1)〜4)のいずれかに記載の感熱記録材料。
6)保護層中に結着剤としてジアセトン変性ポリビニルアルコールを含有し、架橋剤としてN−アミノポリアクリルアミドを含有することを特徴とする請求項1)〜5)の何れかに記載の感熱記録材料。
本発明によれば、特に酢などの酸性物質や水、油が付着した場合に画像が消えたり、塗布層が脱落したりすることがなく、画像安定性に優れた感熱記録材料が提供される。
また、本発明の感熱記録材料は、特に食酢のような酸性物質や水に対して画像部及び地肌部の保存安定性に優れ、且つ発色特性、高温高湿環境下での低トルクプリンターでの印字搬送性に優れているので、感熱記録装置のメカニズムが簡単でコンパクト化が容易であり、記録材料が取扱い易く安価であるので、情報処理分野(卓上計算機、コンピューター等のアウトプット)、医療計測用のレコーダー分野、低〜高速ファクシミリ分野、自動券売機分野(乗車券、入場券)、感熱複写分野、POSシステムのラベル分野、タグ分野等多岐に渡って用いることができる。
以下、上記本発明について詳細に説明する。
本発明においては、ジアセトン変性ポリビニルアルコールを、アンダーコート層および保護層に必須成分として含有させ、感熱記録層には必要に応じ含有させることができる。ジアセトン変性ポリビニルアルコールとは、ジアセトン基を持つ単量体とビニルエステルとを共重合して得た樹脂をケン化することにより得られるものであり、架橋剤としては反応性の観点からヒドラジン化合物が使用されることが多い。これらの架橋反応機構は、ジアセトン変成ポリビニルアルコールのカルボニル基への(1)付加反応、(2)脱水反応の2段階で進み、架橋して成膜することで耐水化する。しかしながら、この反応は、酸性条件下で、耐水性を有する脱水反応生成物から、耐水性を有しない付加反応生成物への逆反応が促進されるために、記録材料が酸に曝されると、成膜状態から溶解することとなる。このとき、架橋剤がモノ又はジヒドラジド化合物の場合には、反応架橋点が酸により解離すると直ぐに付加反応生成物に戻るために溶解するが、本発明で使用される架橋剤のN−アミノポリアクリルアミドは高分子構造を有しているため、分子内に架橋点となり得るヒドラジド基を多数有することから、架橋点が多次元化することにより、一部の架橋点が解離しても、脱水反応生成物からなる膜構造を保持することができるので、溶解しにくいものとなる。無論、同様の原理により、これにより得られた成膜状態の耐水性も向上することとなる。
このとき、N−アミノポリアクリルアミドは、感熱発色層に含有させるが、必要に応じ保護層、アンダーコート層にも含有させることが可能である。保護層に含有させた場合には、特に酢などの酸性物質や水、油が付着した場合に画像消色を防止する効果が大きく、感熱発色層に含有させた場合には、アンダーコート層と感熱発色層、感熱発色層と保護層の層間結着力の向上効果が大きく、特にアンダーコート層にジアセトン変成ポリビニルアルコールを含有させた場合に顕著な効果が得られる。
また、N−アミノポリアクリルアミドは下記式〔化1〕の構造式で示され、
Figure 0005326954
分子量10000〜100000でヒドラジド化率[構造式の中のカルボン酸の数に対し、−NHNHがついている数の比率(mol%)を意味する。]が50%以上であることが好ましい。分子量10000未満では架橋点の高分子構造が弱いため、容易に解離し、溶解するという不具合を有し、一方、100000を超えると水に対する溶解性が低下し、塗布液に含有させた場合に不安定となる。更に、ヒドラジド化率が50%未満では、架橋点となり得るヒドラジドが分子内に少ないために、ジアセトン変成ポリビニルアルコールとの架橋反応性に劣り、効果が不十分であるが、50%以上で効果が十分なものとなる。更に好ましくは、ヒドラジド化率は80%以上である。
本発明においては、感熱発色層にN−アミノポリアクリルアミドを必須で含有させるが、N−アミノポリアクリルアミドの添加量は、感熱発色層全重量に対して1〜10重量%が好ましく、1重量%未満では架橋反応性が劣り耐水化反応が不十分となり、10重量%を超えると架橋反応性が高まり、液のポットライフに問題を生じると共に、かえってN−アミノポリアクリルアミド自身の水溶性のため耐水性に劣るものとなる。更に好ましい添加量は、コスト及び使用時の使い勝手等の観点から1.5〜5.0重量%である。
また、保護層に含有させる場合のN−アミノポリアクリルアミド添加量は、ジアセトン変成ポリビニルアルコール1.0重量部に対し0.05〜0.6重量部が好ましい。
ジアセトン変成ポリビニルアルコールは下記の構造式で示されるものであり、
Figure 0005326954
ジアセトン基を有する単量体とビニルエステルとの共重合体の部分または完全ケン化物であって、ジアセトン基をもつ単量体とビニルエステルとを共重合して得た樹脂をケン化することにより製造される。分子量は、特に限定されないが、30000〜150000が好ましい。30000未満であると接着性が低下し、150000を上回る場合塗布液にした場合の粘度が高く、塗工性に問題が発生しやすい。ケン化度は、特に限定されないが、耐水性の面から80モル%以上が好ましい。
ジアセトン変性ポリビニルアルコールにおいて、ジアセトン基を有する単量体の含有量としては特に限定されないが、全単量体に対して0.5〜10モル%程度、より好ましくは1〜5モル%程度である。
その他、本発明においては、架橋剤として、特に保護層の架橋剤として、ヒドラジド基を有するヒドラジン化合物を機能を損なわない範囲で併用することも可能であり、その例としてはカルボヒドラジド、シュウ酸ヒドラジド、ギ酸ヒドラジド、酢酸ヒドラジド、マロン酸ジヒドラジド、コハク酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、アゼライン酸ヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド、ドデカン二酸ジヒドラジド、マレイン酸ジヒドラジド、フマル酸ヒドラジド、イタコン酸ジヒドラジド、安息香酸ヒドラジド、グルタル酸ジヒドラジド、ジグリコール酸ヒドラジド、酒石酸ジヒドラジド、リンゴ酸ジヒドラジド、イソフタル酸ヒドラジド、テレフタル酸ジヒドラジド等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、他の公知の架橋剤と組み合わせてもよい。
また、本発明で使用されるN−アミノポリアクリルアミドと併用して感熱発色層または保護層に含有させるフィラーは、塩基性のものがよく、その例としては、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、タルク、アルカリ性の珪酸類が挙げられるが、サーマルヘッドとのマッチング(カス付着、摩耗)等から水酸化アルミニウムと炭酸カルシウムが好ましい。
また、塩基性フィラーと併用して含有させるフィラーとしては公知のものが使用でき、その例としては、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、二酸化チタン、シリカ、硫酸バリウム、タルク、カオリン、アルミナ、クレー等の無機顔料、又は公知の有機顔料などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
更に、層の塗工性、結着性の向上のため、必要に応じてバインダーを併用しても良い。その例としては、澱粉類、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、カゼイン、アラビヤゴム、ポリビニルアルコール、ジイソブチレン/無水マレイン酸共重合体塩、スチレン/無水マレイン酸共重合体塩、エチレン/アクリル酸共重合体塩、スチレン/アクリル酸共重合体塩、スチレン/ブタジエン共重合体塩エマルジョンなどが挙げられるが、これらに限られるものではない。
また、必要に応じて界面活性剤、熱可融性物質、蛍光増白剤、その他の助剤を添加することもできるが、近年は、地肌部の白色化、見栄えの良さから蛍光増白剤を含有させている。
本発明で用いられるロイコ染料は電子供与性を示す化合物であり、単独で又は2種以上混合して適用される。例えば、それ自体無色又は淡色の染料前駆体であって従来公知の、トリフェニルメタンフタリド系、トリアリルメタン系、フルオラン系、フェノチジアン系、チオフェルオラン系、キサンテン系、インドフタリル系、スピロピラン系、アザフタリド系、クロメノピラゾール系、メチン系、ローダミンアニリノラクタム系、ローダミンラクタム系、キナゾリン系、ジアザキサンテン系、ビスラクトン系等のロイコ化合物を用いることができる。
中でも、発色特性及び耐湿熱光による画像部の褪色及び地肌部の地肌かぶりの品質から、以下に示すようなものが挙げられる。
2−アニリノ−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(ジ−n−ブチルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(ジ−n−ペンチルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−n−プロピル−N−メチルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−イソプロピル−N−メチルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−イソブチル−N−メチルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−n−アミル−N−メチルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−sec−ブチル−N−エチルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−n−アミル−N−エチルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−iso−アミル−N−エチルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−シクロヘキシル−N−メチルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−メチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−(m−トリクロロメチルアニリノ)−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、2−(m−トリフロロメチルアニリノ)−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、2−(m−トリフロロメチルアニリノ)−3−メチル−6−(N−シクロヘキシル−N−メチルアミノ)フルオラン、2−(2,4−ジメチルアニリノ)−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、2−(N−エチル−p−トルイジノ)−3−メチル−6−(N−エチルアニリノ)フルオラン、2−(N−メチル−p−トルイジノ)−3−メチル−6−(N−プロピル−p−トルイジノ)フルオラン、2−アニリノ−6−(N−n−ヘキシル−N−エチルアミノ)フルオラン、2−(o−クロルアニリノ)−6−ジエチルアミノフルオラン、2−(o−ブロモアニリノ)−6−ジエチルアミノフルオラン、2−(o−クロルアニリノ)−6−ジブチルアミノフルオラン、2−(o−フロロアニリノ)−6−ジブチルアミノフルオラン、2−(m−トリフルオロメチルアニリノ)−6−ジエチルアミノフルオラン、2−(p−アセチルアニリノ)−6−(N−n−アミル−N−n−ブチルアミノ)フルオラン、2−ベンジルアミノ−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−ベンジルアミノ−6−(N−メチル−2,4−ジメチルアニリノ)フルオラン、2−ベンジルアミノ−6−(N−エチル−2,4−ジメチルアニリノ)フルオラン、2−ジベンジルアミノ−6−(N−メチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−ジベンジルアミノ−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−(ジ−p−メチルベンジルアミノ)−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−(α−フェニルエチルアミノ)−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−メチルアミノ−6−(N−メチルアニリノ)フルオラン、2−メチルアミノ−6−(N−エチルアニリノ)フルオラン、2−メチルアミノ−6−(N−プロピルアニリノ)フルオラン、2−エチルアミノ−6−(N−メチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−メチルアミノ−6−(N−メチル−2,4−ジメチルアニリノ)フルオラン、2−エチルアミノ−6−(N−メチル−2,4−ジメチルアニリノ)フルオラン、2−ジメチルアミノ−6−(N−メチルアニリノ)フルオラン、2−ジメチルアミノ−6−(N−エチルアニリノ)フルオラン、2−ジエチルアミノ−6−(N−メチル−p−トルイジノ)フルオラン、ベンゾロイコメチレンブルー、2−[3,6−ビス(ジエチルアミノ)]−6−(o−クロルアニリノ)キサンチル安息香酸ラクタム、2−[3,6−ビス(ジエチルアミノ)]−9−(o−クロルアニリノ)キサンチル安息香酸ラクタム、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)フタリド、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジエチルアミノフタリド、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−クロルフタリド、3,3−ビス(p−ジブチルアミノフェニル)フタリド、3−(2−メトキシ−4−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−ヒドロキシ−4,5−ジクロルフェニル)フタリド、3−(2−ヒドロキシ−4−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−メトキシ−5−クロルフェニル)フタリド、3−(2−ヒドロキシ−4−ジメトキシアミノフェニル)−3−(2−メトキシ−5−クロルフェニル)フタリド、3−(2−ヒドロキシ−4−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−メトキシ−5−ニトロフェニル)フタリド、3−(2−ヒドロキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−3−(2−メトキシ−5−メチルフェニル)フタリド、3,6−ビス(ジメチルアミノ)フルオレンスピロ(9,3′)−6′−ジメチルアミノフタリド、6′−クロロ−8′−メトキシ−ベンゾインドリノ−スピロピラン、6′−ブロモ−2′−メトキシ−ベンゾインドリノ−スピロピラン等である。
ロイコ染料の感熱発色層における含有量は5〜20重量%が好ましく、10〜15重量%がより好ましい。
また、本発明における顕色剤としては、加熱時にロイコ染料と反応して発色させる種々の電子受容性物質が用いられ、その具体例としては次に示すようなフェノール性化合物、有機又は無機酸性化合物、あるいはそれらのエステルや塩などが挙げられる。
ビスフェノールA、テトラブロモビスフェノールA、没食子酸、サリチル酸、3−イソプロピルサリチル酸、3−シクロヘキシルサリチル酸、3,5−ジ−tert−ブチルサリチル酸、3,5−ジ−α−メチルベンジルサリチル酸、4,4′−イソプロピリデンジフェノール、1,1′−イソプロピリデンビス(2−クロロフェノール)、4,4′−イソプロピリンビス(2,6−ジブロモフェノール)、4,4′−イソプロピリデンビス(2,6−ジクロロフェノール)、4,4′−イソプロピリデンビス(2−メチルフェノール)、4,4′−イソプロピリデンビス(2,6−ジメチルフェノール)、4,4−イソプロピリデンビス(2−tert−ブチルフェノール)、4,4′−sec−ブチリデンジフェノール、4,4′−シクロヘキシリデンビスフェノール、4,4′−シクロヘキシリデンビス(2−メチルフェノール)、4−tert−ブチルフェノール、4−フェニルフェノール、4−ヒドロキシジフェノキシド、α−ナフトール、β−ナフトール、3,5−キシレノール、チモール、メチル−4−ヒドロキシベンゾエート、4−ヒドロキシアセトフェノン、ノボラック型フェノール樹脂、2,2′−チオビス(4,6−ジクロロフェノール)、カテコール、レゾルシン、ヒドロキノン、ピロガロール、フロログリシン、フロログリシンカルボン酸、4−tert−オクチルカテコール、2,2′−メチレンビス(4−クロロフェノール)、2,2′−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2′−ジヒドロキシジフェニル、p−ヒドロキシ安息香酸エチル、p−ヒドロキシ安息香酸プロピル、p−ヒドロキシ安息香酸ブチル、p−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、p−ヒドロキシ安息香酸−p−クロロベンジル、p−ヒドロキシ安息香酸−o−クロロベンジル、p−ヒドロキシ安息香酸−p−メチルベンジル、p−ヒドロキシ安息香酸−n−オクチル、安息香酸、サリチル酸亜鉛、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、2−ヒドロキシ−6−ナフトエ酸、2−ヒドロキシ−6−ナフトエ酸亜鉛、4−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4′−クロロジフェニルスルホン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、2−ヒドロキシ−p−トルイル酸、3,5−ジ−tert−ブチルサリチル酸亜鉛、3,5−ジ−tert−ブチルサリチル酸スズ、酒石酸、シュウ酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、ステアリン酸、4−ヒドロキシフタル酸、ホウ酸、チオ尿素誘導体、4−ヒドロキシチオフェノール誘導体、ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸、ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸エチル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸n−プロピル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸n−ブチル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸フェニル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸ベンジル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸フェネチル、ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)酢酸、ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)酢酸メチル、ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)酢酸n−プロピル、1,7−ビス(4−ヒドロキシフェニルチオ)−3,5−ジオキサヘプタン、1,5−ビス(4−ヒドロキシフェニルチオ)−3−オキサペンタン、4−ヒドロキシフタル酸ジメチル、4−ヒドロキシ−4′−メトキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4′−エトキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4′−イソプロポキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4′−プロポキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4′−ブトキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4′−イソプロポキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4′−sec−ブトキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4′−tert−ブトキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4′−ベンジロキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4′−フェノキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4′−(m−メチルベンジロキシ)ジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4′−(p−メチルベンジロキシ)ジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4′−(o−メチルベンジロキシ)ジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4′−(p−クロロベンジロキシ)ジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4′−オキシアリルジフェニルスルホン、2,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホンなどである。
中でも、高感度発色特性、耐湿熱光等による画像部の褪色及び地肌部の地肌かぶりの品質から、4−ヒドロキシ−4′−イソプロポキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4′−オキシアリルジフェニルスルホン、2,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン等のジフェニルスルホン化合物が好ましく、このときの添加量は、ロイコ染料1重量部に対し、2〜4重量部が特に好ましい。
感熱発色層は、更に熱可融性物質を含有することが好ましい。その例としては、例えば、ステアリン酸、ベヘン酸等の脂肪酸類;ステアリン酸アミド、エルカ酸アミド、パルミチン酸アミド、ベヘン酸アミド等の脂肪酸アミド類;N−ラウリルラウリン酸アミド、N−ステアリルステアリン酸アミド、N−オレイルステアリン酸アミド等のN−置換アミド類;メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、エチレンビスカプリン酸アミド、エチレンビスベヘン酸アミド等のビス脂肪酸アミド類;ヒドロキシステアリン酸アミド、メチレンビスヒドロキシステアリン酸アミド、エチレンビスヒドロキシステアリン酸アミド、ヘキサメチレンビスヒドロキシステアリン酸アミド等のヒドロキシ脂肪酸アミド類;ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、パルミチン酸亜鉛、ベヘン酸亜鉛等の脂肪酸金属塩類;p−ベンジルビフェニル、ターフェニル、トリフェニルメタン、p−ベンジルオキシ安息香酸ベンジル、β−ベンジルオキシナフタレン、β−ナフトエ酸フェニル、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸フェニル、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸メチル、ジフェニルカーボネート、テレフタル酸ベンジル、1,4−ジメトキシナフタレン、1,4−ジエトキシナフタレン、1,4−ジベンジルオキシナフタレン、1,2−ジフェノキシエタン、1,2−ビス(4−メチルフェノキシエタン)、1,4−ジフェノキシ−2−ブテン、1,2−ビス(4−メトキシフェニルチオ)エタン、ジベンゾイルメタン、1,4−ジフェニルチオブタン、1,4−ジフェニルチオ−2−ブテン、1,3−ビス(2−ビニルオキシエトキシ)ベンゼン、1,4−ビス(2−ビニルオキシエトキシ)ベンゼン、p−(2−ビニルオキシエトキシ)ビフェニル、p−アリールオキシビフェニル、ジベンゾイルオキシメタン、ジベンゾイルオキシプロパン、ジベンジルジスルフィド、1,1−ジフェニルエタノール、1,1−ジフェニルプロパノール、p−ベンジルオキシベンジルアルコール、1,3−フェノキシ−2−プロパノール、N−オクタデシルカルバモイル−p−メトキシカルボニルベンゼン、N−オクタデシルカルバモイルベンゼン、1,2−ビス(4−メトキシフェノキシ)プロパン、1,5−ビス(4−メトキシフェノキシ)−3−オキサペンタン、シュウ酸ジベンジル、シュウ酸ビス(4−メチルベンジル)、シュウ酸ビス(4−クロロベンジル)、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
更に、感熱発色層には、上記顕色剤、ロイコ染料、熱可融性物質以外にも、感熱記録材料を構成するのに慣用的に用いられる各種材料を適宜用いることができ、例えば、結着剤、架橋剤、顔料、界面活性剤、滑剤等を併用することができる。
感熱発色層の形成方法は特に制限はなく、一般に知られている方法により形成することができ、例えば、ロイコ染料と顕色剤を別々に、結着剤その他の成分と共に、ボールミル、アトライター、サンドミル等の分散機により、分散粒径が1〜3μmになるまで粉砕分散した後、必要に応じて填料、熱可融性物質(増感剤)を分散液等と共に、一定処方で混合して感熱発色層塗布液を調製し、支持体上に塗布することによって形成することができる。
感熱発色層の厚みは、感熱発色層の組成や感熱記録材料の用途等により異なり一概には規定できないが、1〜50μmが好ましく、3〜20μmがより好ましい。
本発明における支持体としては、その形状、構造、大きさ等について特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、形状としては、例えば、平板状などが挙げられ、構造としては、単層構造であっても積層構造であってもよく、大きさとしては、感熱記録材料の大きさ等に応じて適宜選択することができる。
支持体の材料には特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、種々の無機材料や有機材料を用いることができる。無機材料としては、例えば、ガラス、石英、シリコン、酸化シリコン、酸化アルミニウム、SiO、金属等が挙げられる。有機材料としては、例えば、上質紙、アート紙、コート紙、合成紙等の紙;三酢酸セルロース等のセルロース誘導体;ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレン、ポリプロピレン等の高分子フィルムなどが挙げられる。これらの中でも、上質紙、アート紙、コート紙、高分子フィルムが特に好ましい。これらは、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
支持体は、塗布層の接着性を向上させる目的で、コロナ放電処理、酸化反応処理(クロム酸等)、エッチング処理、易接着処理、帯電防止処理、等により表面改質することが好ましい。また、支持体には、酸化チタン等の白色顔料などを添加して白色にすることが好ましい。
支持体の厚みについては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、50〜2,000μmが好ましく、100〜1,000μmがより好ましい。
本発明におけるアンダーコート層は支持体と感熱発色層との間に設ける。
アンダーコート層を設けることにより、ロイコ染料の光酸化反応に関与する酸素を遮断することができるため、光による地肌部(非印字部)の変色を更に大幅に抑えることができる。
アンダーコート層は、バインダー樹脂、フィラーが主成分である。バインダー樹脂としてジアセトン変性ポリビニルアルコールを含有させるが、そのジアセトン変性ポリビニルアルコールの含有量は、アンダーコート層全重量に対し3〜30%が好ましい。更に必要に応じその他の樹脂を併用できる。その例としては、澱粉類、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、カゼイン、アラビヤゴム、ポリビニルアルコール、ジイソブチレン/無水マレイン酸共重合体塩、スチレン/無水マレイン酸共重合体塩、エチレン/アクリル酸共重合体塩、スチレン/アクリル酸共重合体塩、スチレン/ブタジエン共重合体塩エマルジョンなどが挙げられるが、これらに限られるものではない。
フィラーとしては、炭酸カルシウム、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、二酸化チタン、シリカ、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、タルク、カオリン、アルミナ、クレー等の無機顔料、又は公知の有機顔料などが挙げられる。これらの中で発色性を向上する目的から中空粒子が好ましい。中空粒子としては、熱可塑性樹脂を殼とする中空率30〜95%程度の微小中空粒子又はポーラスな顔料などが挙げられる。ここで、中空粒子とは、熱可塑性樹脂を殻とし、内部に空気、その他の気体を含有し、すでに発泡状態となっている中空粒子を意味する。また、中空率とは、中空微粒子の外径基準の体積と内径基準の体積の比を意味する。
熱可塑性樹脂を殼としてなる中空率30〜95%程度の微小中空粒子は、内部に空気その他の気体を含有するもので、既に発泡状態となっている微小中空粒子である。この微小中空粒子の平均粒径は、0.4〜20μmが好ましく、0.5〜10μmがより好ましい。この平均粒子径(粒子外径)が0.2μmより小さいものは、技術的に中空にするのが難しいし、アンダーコート層の役割が不十分となる。一方、20μmより大きいものは、塗布乾燥後の表面の平滑性が低下するため、感熱発色層の塗布が不均一になり、更に均一にするために必要量以上の感熱発色層塗布液を塗布しなければならない。従って、このような微小中空粒子の分布は粒子径が上記の範囲にあると同時に、バラツキが少なく分布スペクトラムの均一なものが好ましい。更に、本発明において、プラスチック球状中空粒子は、中空率が30%以上のものが使用できるが、70%以上のものがより好ましい。中空率が30%未満のものは断熱性が不十分なため、熱エネルギーが支持体を通じて外へ放出され、熱の効率が悪くなるので好ましくない。
微小中空粒子は、上述したように、熱可塑性樹脂を殼とするものであるが、この熱可塑性樹脂としては、特に塩化ビニリデンとアクリロニトリルを主体とする共重合体樹脂が好ましい。
また、アンダーコート層に用いられるポーラスな材料としては、尿素ホルムアルデヒド樹脂等の有機顔料(不透明粉末)やシラス土等の無機材料があるが、これらに限定されるものではない。
アンダーコート層の形成方法には特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、感熱発色層上にアンダーコート層塗布液を塗布する方法が好適である。
塗布方法には特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、スピンコート法、ディップコート法、ニーダーコート法、カーテンコート法、ブレードコート法などが挙げられる。
塗布の後、乾燥させるが、この場合の乾燥の温度には特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、100〜250℃程度が好ましい。
アンダーコート層の乾燥後の付着量は、1.0〜5.0g/mが好ましく、2.0〜4.0g/mがより好ましい。
本発明の感熱記録材料は、支持体の感熱発色層を設ける側の面と反対側の面にバック層を有することが好ましい。バック層は、バインダー樹脂、フィラー、滑剤、顔料等のその他の成分を含有する。
本発明の感熱記録材料の層構成は、通常、オーバーコート層、感熱層、アンダーコート層、支持体、バック層よりなるものである。
バインダー樹脂としては、水分散性樹脂及び水溶性樹脂の何れかが用いられ、具体的には、従来公知の水溶性高分子、水性高分子エマルジョンなどが挙げられる。
水溶性高分子としては、例えば、ポリビニルアルコール、澱粉及びその誘導体、メトキシセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース等のセルロース誘導体、ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、アクリルアミド/アクリル酸エステル共重合体、アクリルアミド/アクリル酸エステル/メタクリル酸三元共重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、イソブチレン/無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、ポリアクリルアミド、アルギン酸ソーダ、ゼラチン、カゼイン等が挙げられる。これらは、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
水性高分子エマルジョンとしては、例えば、アクリル酸エステル共重合体、スチレン/ブタジエン共重合体、スチレン/ブタジエン/アクリル系共重合体等のラテックスや酢酸ビニル樹脂、酢酸ビニル/アクリル酸共重合体、スチレン/アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸エステル樹脂、ポリウレタン樹脂等のエマルジョンが挙げられる。これらは、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
フィラーとしては、無機フィラー又は有機フィラーを用いることができる。
無機フィラーとしては、例えば、炭酸塩、ケイ酸塩、金属酸化物、硫酸化合物、等が挙げられる。有機フィラーとしては、例えば、シリコーン樹脂、セルロース樹脂、エポキシ樹脂、ナイロン樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエチレン樹脂、ホルムアルデヒド系樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂等が挙げられる。
バック層の形成方法には特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、支持体上にバック層塗布液を塗布する方法が好適である。
塗布方法には特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、スピンコート法、ディップコート法、ニーダーコート法、カーテンコート法、ブレードコート法などが挙げられる。
バック層の厚みは特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.1〜10μmが好ましく、0.5〜5μmがより好ましい。
感熱記録材料が感熱記録ラベルである場合の第1形態では、支持体の感熱発色層を設ける側と反対側の面(裏面、バック層を有する場合はバック層面)上に、粘着剤層と剥離紙を有し、更に必要に応じてその他の層を有する。
粘着剤層の材料には特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ユリア樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、酢ビ系樹脂、酢酸ビニル−アクリル系共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アクリル系樹脂、ポリビニルエーテル系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合体、ポリスチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリアミド系樹脂、塩素化ポリオレフィン系樹脂、ポリビニルブチラール系樹脂、アクリル酸エステル系共重合体、メタクリル酸エステル系共重合体、天然ゴム、シアノアクリレート系樹脂、シリコーン系樹脂などが挙げられる。これらは、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用しても構わない。
また、第2形態では、支持体の感熱発色層を設ける側と反対側の面(裏面、バック層を有する場合はバック層面)上に、加熱によって粘着性を発現する感熱粘着層を有し、更に必要に応じてその他の層を有する。
感熱粘着層は、熱可塑性樹脂及び固体可塑剤(例えば、ベンゾトリアゾール化合物、トリフェニルホスフィン化合物、ヒドロキシ安息香酸エステル化合物など)を含有し、更に必要に応じて粘着付与剤を含有する。熱可塑性樹脂は、粘着力及び接着力を付与するものである。熱溶融性物質は、常温では固体であるため、樹脂に可塑性は与えないが、加熱により溶融して樹脂を膨潤乃至軟化させて粘着性を発現させるものである。また、粘着付与剤は粘着性を向上させる働きを有するものである。
感熱記録材料が感熱記録磁気紙である場合は、支持体の感熱発色層を設ける側と反対側の面(裏面、バック層を有する場合はバック層面)上に、磁気記録層を有し、更に必要に応じてその他の層を有する。
磁気記録層には、例えば、酸化鉄、バリウムフェライト等と塩ビ系やウレタン系樹脂、ナイロン系樹脂等を用い、支持体上に塗工形成するか、又は、蒸着、スパッタリング等の方法により樹脂を用いずに形成する。
磁気記録層は支持体の感熱発色層を設ける側と反対側の面に設けることが好ましいが、支持体と感熱発色層との間、あるいは感熱発色層上の一部に設けてもよい。
本発明の感熱記録材料の形状に特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ラベル状、シート状、ロール状などが挙げられる。
本発明の感熱記録材料を用いた記録は、使用目的によって、熱ペン、サーマルヘッド、レーザー加熱等で行うことができ、特に限定されない。
本発明の感熱記録材料は、生鮮食料品、弁当、惣菜用等のPOS分野;図書、文書等の複写分野;ファクシミリ等の通信分野;券売機、レシート、領収書等の発券分野;航空機業界のバッゲージ用タグなどの各種分野に好適に用いられる。
以下、実施例及び比較例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例により限定されるものではない。また、特に断らない限り、「部」及び「%」は何れも重量部及び重量%を示す。
実施例1
次の手順で感熱記録材料を作製した。
<アンダーコート層塗工液の調製>
[A液]
・スチレン/アクリル共重合体(固形分27.5%、中空率50%、フィラーとして
使用、商品名は、ローペイクHP−91) 30部
・スチレン/ブタジエン共重合体ラテックス(固形分47.5%) 20部
・ジアセトン変性ポリビニルアルコール(商品名 日本酢ビ・ポバール(株)製DM
−17以下、同じ)の10%水溶液 20部
・水 30部
を混合撹拌しアンダーコート層塗工液を調製した。

<感熱発色層塗布液の調製>
下記組成からなる[B液]及び[C液]を、それぞれ平均粒径が1.0μm以下になるようにサンドミルを用いて分散し、染料分散液[B液]、顕色剤分散液[C液]を調製した。
[B液]
・2−アニリノ−3−メチル−6−(ジ−n−ブチルアミノ)フルオラン 10部
・ジアセトン変性ポリビニルアルコールの10%水溶液 10部
・水 35部
[C液]
・4−ヒドロキシ−4′−イソプロポキシジフェニルスルホン 30部
・テトラブロモビスフェノールA 10部
・ジアセトン変性ポリビニルアルコールの10%水溶液 50部
・炭酸カルシウム粉末 10部
・水 175部
続いて、上記染料分散液[B液]と顕色剤分散液[C液]を、次の割合で混合し、攪拌して、感熱発色層塗布液[D液]を調製した。
[D液]
・染料分散液[B液] 55部
・顕色剤分散液[C液] 275部
・N−アミノポリアクリルアミド(前記〔化1〕で示すもの)
(分子量10000、ヒドラジド化率50%)10%水溶液 20.4部
<保護層塗布液の調製>
下記組成物をサンドミルを用いて、24時間分散して、[E液]を調製した。
[E液]
・水酸化アルミニウム
(平均粒径0.6μm、昭和電工株式会社製、ハイジライトH−43M) 20部
・イタコン酸変性ポリビニルアルコール[(株)クラレ製 クラレKポリマー
KL−318、分散剤として機能]の10%水溶液 20部
・水 60部
続いて、下記組成物を混合し、攪拌して保護層塗布液[F液]を調製した。
[F液]
・上記[E液] 75部
・ジアセトン変性ポリビニルアルコールの10%水溶液 100部
・アジピン酸ジヒドラジド水溶液(固形分=10質量%) 15部
・45%室温硬化型シリコーンゴム 0.5部
・アンモニアの1%水溶液 5部
・水 90部
次に、厚さ95μmのポリプロピレンフィルム(ユポコーポレーション社製:ユポFPH−95)の表面に、乾燥後のアンダーコート層付着量が4.0g/m、感熱発色層付着量が6.0g/m、保護層の付着量が4.0g/mになるように、[A液]、[D液]、[F液]を順次塗布し乾燥させ、キャレンダー掛けにより、表面の王研式平滑度が約2,000秒になるように処理して、実施例1の感熱記録材料を作製した。
(実施例2)
実施例1における[B液]、[C液]中のジアセトン変性ポリビニルアルコールの10%水溶液を、イタコン酸変性ポリビニルアルコールに変えた以外は実施例1と同様にして実施例2の感熱記録材料を作製した。
(実施例3)
実施例1における[D液]中のN−アミノポリアクリルアミドを、分子量20000、ヒドラジド化率50%に変えた点以外は、実施例1と同様にして、実施例3の感熱記録材料を作製した。
(実施例4)
実施例1における[D液]中のN−アミノポリアクリルアミドを、分子量90000、ヒドラジド化率50%のものに変えた点以外は、実施例1と同様にして、実施例4の感熱記録材料を作製した。
(実施例5)
実施例1における[D液]中のN−アミノポリアクリルアミドを、分子量10000、ヒドラジド化率85%のものに変えた点以外は、実施例1と同様にして、実施例5の感熱記録材料を作製した。
(実施例6)
実施例1における[D液]中のN−アミノポリアクリルアミドの添加量20.4部を、6.7部に変えた点以外は、実施例1と同様にして、実施例5の感熱記録材料を作製した。
(実施例7)
実施例1における[D液]中のN−アミノポリアクリルアミドの添加量20.4部を、10.1部に変えた点以外は、実施例1と同様にして、実施例7の感熱記録材料を作製した。
(実施例8)
実施例1における[D液]中の、N−アミノポリアクリルアミドの10%水溶液の添加量を34.7部に変えた点以外は、実施例1と同様にして、実施例8の感熱記録材料を作製した。
(実施例9)
実施例1における[D液]中の、N−アミノポリアクリルアミドの10%水溶液の添加量を73.3部に変えた点以外は、実施例1と同様にして、実施例9の感熱記録材料を作製した。
(実施例10)
実施例1における[C液]中の炭酸カルシウム粉末を、水酸化アルミニウム粉末に変えた点以外は、実施例1と同様にして、実施例10の感熱記録材料を作製した。
(実施例11)
実施例1における[C液]中の炭酸カルシウム粉末を、シリカ粉末に変えた点以外は、実施例1と同様にして、実施例11の感熱記録材料を作製した。
(実施例12)
実施例1における[F液]にN−アミノポリアクリルアミド(分子量10000、ヒドラジド化率50%)の10%水溶液を20.4部加えた以外は、実施例1と同様にして、実施例12の感熱記録材料を作製した。
(比較例1)
実施例1における[A液]中のジアセトン変性ポリビニルアルコール添加しない以外は、実施例1と同様にして、比較例1の感熱記録材料を作製した。
(比較例2)
実施例1における[A液]中のジアセトン変性ポリビニルアルコールを、イタコン酸変性ポリビニルアルコールにした以外は実施例1と同様にして、比較例2の感熱記録材料を作製した。
(比較例3)
実施例1における[D液]中のN−アミノポリアクリルアミドを除いた点以外は、実施例1と同様にして比較例3の感熱記録材料を作製した。
(比較例4)
実施例1におけるアンダーコート層を除いた点以外は、実施例1と同様にして比較例4の感熱記録材料を作製した(アンダーコート層が必須不可欠の層であることを立証するための例)。
(比較例5)
実施例1における[F液]中のジアセトン変性ポリビニルアルコールを、イタコン酸変性ポリビニルアルコールにし、N−アミノポリアクリルアミド(分子量10000、ヒドラジド化率50%)の10%水溶液をポリアミドエピクロルヒドリンの10%水溶液に変えた以外は実施例1と同様にして比較例5の感熱記録材料を作製した。
得られた各感熱記録材料について、以下のようにして、諸特性を評価した。結果を表1に示す。
<感度倍率>
各感熱記録材料を松下電器部品(株)製薄膜ヘッドを有する感熱印字実験装置を用いて、ヘッド電力0.45W/ドット1ライン記録時間20msec/L、走査密度8×385ドット/mmの条件下で、1msec毎にパルス巾0.2〜1.2msecに印字し、印字濃度をマクベス濃度計RD−914で測定し、濃度が1.0となるパルス巾を計算した。
比較例1を基準として、
(比較例1のパルス巾)/(測定したサンプルのパルス巾)=感度倍率
として計算した。この値が大きいほど感度(熱応答性)が良好である。
<耐食酢性>
各感熱記録材料を、150℃のホットスタンプに1秒間接触させて発色させた後、穀物酢(ミツカン製)に30分間浸漬して、浸漬後の画像濃度をマクベス濃度計(RD−914型、マクベス社製)で測定した。また浸漬直後、保護層表面を指で30往復擦り、画像のハガレ有無の観察をした。
<耐水性>
各感熱記録材料を、150℃のホットスタンプに1秒間接触させて発色させた後、水中に15時間浸漬し、浸漬後の画像濃度をマクベス濃度計(RD−914型、マクベス社製)で測定した。また浸漬直後、保護層表面を指で30往復擦り、画像のハガレ有無の観察をした。
<高温高湿搬送性>
40℃、95%RHの条件下において、セイコーエプソン株式会社製のTM−T88IIプリンターで印字して、印字長(mm)を測定した。
Figure 0005326954
特開平8−151421号公報 特開平11−314457号公報 特開平2008−68580号公報 特開平2008−213259号公報

Claims (6)

  1. 支持体上に、フィラー、樹脂を主成分とするアンダーコート層、ロイコ染料と加熱時に該ロイコ染料を発色させる顕色剤を主成分とする感熱発色層、及びジアセトン変性ポリビニルアルコールと架橋剤を主成分とする保護層、とを有する感熱記録材料において、該アンダーコート層中に樹脂としてジアセトン変性ポリビニルアルコールを含有し、かつ該感熱発色層中に架橋剤としてN−アミノポリアクリルアミドを含有する、ことを特徴とする感熱記録材料。
  2. 感熱発色層中にジアセトン変性ポリビニルアルコールを含有することを特徴とする請求項1に記載の感熱記録材料。
  3. N−アミノポリアクリルアミドの分子量が10000〜100000で、ヒドラジド化率が50%以上であることを特徴とする請求項1又は2記載の感熱記録材料。
  4. 感熱発色層中のN−アミノポリアクリルアミドの重量比が、感熱発色層全重量に対し1〜10重量%であることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の感熱記録材料。
  5. 感熱発色層中にフィラーとして、水酸化アルミニウム及び/又は炭酸カルシウムを含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の感熱記録材料。
  6. 保護層中に結着剤としてジアセトン変性ポリビニルアルコールを含有し、架橋剤としてN−アミノポリアクリルアミドを含有することを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の感熱記録材料。
JP2009211551A 2009-09-14 2009-09-14 感熱記録材料 Expired - Fee Related JP5326954B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009211551A JP5326954B2 (ja) 2009-09-14 2009-09-14 感熱記録材料

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009211551A JP5326954B2 (ja) 2009-09-14 2009-09-14 感熱記録材料

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011056894A JP2011056894A (ja) 2011-03-24
JP5326954B2 true JP5326954B2 (ja) 2013-10-30

Family

ID=43945103

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009211551A Expired - Fee Related JP5326954B2 (ja) 2009-09-14 2009-09-14 感熱記録材料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5326954B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013018269A (ja) * 2011-07-14 2013-01-31 Dainippon Printing Co Ltd 感熱紙
JP2013056484A (ja) * 2011-09-09 2013-03-28 Oji Holdings Corp 感熱記録材料
JP5966595B2 (ja) * 2012-05-16 2016-08-10 株式会社リコー 感熱記録材料の製造方法

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3783416B2 (ja) * 1997-08-25 2006-06-07 王子製紙株式会社 感熱記録体
CN100465194C (zh) * 2003-11-12 2009-03-04 大塚化学株式会社 聚丙烯酰肼以及树脂用交联或固化剂
JP2008229987A (ja) * 2007-03-19 2008-10-02 Ricoh Co Ltd 感熱記録材料
JP2008279673A (ja) * 2007-05-11 2008-11-20 Ricoh Co Ltd 感熱記録材料、感熱記録ラベル、感熱記録券紙及び感熱記録方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011056894A (ja) 2011-03-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5186962B2 (ja) 感熱記録材料
JP5471208B2 (ja) 感熱記録材料
JP2008068580A (ja) 感熱記録材料
EP1816003B1 (en) Method for producing a thermosensitive recording material
JP5186952B2 (ja) 感熱記録材料、感熱記録ラベル、感熱記録磁気紙、及び感熱記録方法
JP2018192806A (ja) 感熱記録材料
JP5906864B2 (ja) 感熱記録ライナーレスラベル
JP6060629B2 (ja) 感熱記録ラベル
JP4968833B2 (ja) 感熱記録材料
JP2008062527A (ja) 感熱記録材料
JP5326954B2 (ja) 感熱記録材料
JP2019111726A (ja) 感熱記録媒体、感熱記録媒体の製造方法、及び物品
JP2007230233A (ja) 感熱記録材料及びその製造方法
JP4249577B2 (ja) 感熱記録材料
JP5032924B2 (ja) 感熱記録材料
JP2008254436A (ja) 感熱記録材料
JP5194866B2 (ja) 感熱記録用粘着ラベル
JP4825155B2 (ja) 感熱記録材料
JP2011224817A (ja) 感熱記録材料およびその製造方法
JP2006082373A (ja) 感熱記録材料
JP4584841B2 (ja) 感熱記録材料及び感熱記録用粘着ラベル
JP2008023957A (ja) 感熱記録用粘着ラベル
JP2020152022A (ja) 感熱記録媒体、及び感熱記録媒体の製造方法
JP5298693B2 (ja) 感熱記録材料
JP2008207428A (ja) 感熱記録材料及び感熱記録用粘着ラベル

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120705

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130606

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130625

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130708

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5326954

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees