JP5902594B2 - 屋根架構付き施設 - Google Patents

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Description

本発明は例えば廃棄物処分場、競技場等のように相対的に地盤面レベルが低い底面部と、底面部の周囲を包囲し、レベルが底面部のレベルより上に位置する法面部を有する下部構造と、その上空に構築される屋根架構と、屋根架構を支持する中柱とを構成要素とする屋根架構付き施設に関するものである。
例えば廃棄物処分場、または屋外、もしくは屋内競技場、劇場等のように、下部構造が相対的に地盤面レベルの低い平坦な、あるいは平坦に近い底面を持つ底面部と、その周囲を包囲し、底面部よりレベルの高い傾斜面を持つ法面部を備える施設の上空に上部構造としての屋根架構を構築する場合、屋根架構はドーム構造や空気膜構造等のようにスパン方向両側、あるいは周辺部において下部構造に支持される場合を除き、下部構造の周辺部以外の領域に立設される柱に支持される必要がある(特許文献1〜3参照)。
但し、競技場においては施設の目的(用途)上、競技が行われるフィールドである底面部に柱を配置することはできないから、屋根架構を支持する柱を下部構造上に立設するとすれば、観客席である法面部に配置せざるを得ない。
施設が廃棄物処分場である場合に、底面の全面に地中への水の浸透を遮断するための遮水工事が施される場合には、特許文献1、2のように底面部上に柱を立設することは、必然的に柱が遮水層を貫通することになるため、遮水層の連続性を損なうことになる。この場合、遮水層が柱の立設に先行して施工されている場合には、遮水層を損傷させることになるため、遮水層の柱が貫通した部分の遮水性を確保するための特別な処理が不可欠になるが、特許文献1、2には具体的な遮水性確保の方法は示されていない。
特開2006−122791号公報(段落0012〜0022、図2〜図4) 特開2004−344838号公報(段落0009〜0019、図1〜図6) 特開2004−162429号公報(段落0017〜0027、図1〜図5)
仮に柱周りの遮水性確保の方法があるとしても、特許文献1、2のように遮水層を貫通する柱を設置することをすれば、一定の深さ(厚さ)を有することによって遮水性能を保有することができる遮水層の機能を損なう可能性があるため、遮水工事が実施された廃棄物処分場の底面部に柱を立設することは望ましいことではない。特許文献3は張力構造の屋根(吊り屋根)をその周辺に立設された支柱に支持させ、屋根の張力を支柱に負担させる形態を採用することで、底面部に柱を立設させる必要から解放させている。
施設が廃棄物処分場である場合にはまた、基本的に底面部が方形状等、整形な形状をしているとは限らないため、例えば遮水層が敷設された底面部を外した領域の法面部に柱を立設するとすれば、平面上、柱が規則的に、すなわち格子状に配列しなくなる。底面部が不整形な形状をすることは、フィールドが整形でない競技場等においても生じ得る。
柱が格子状に配列しなければ、平面上の周辺部分で支持可能な吊り屋根等以外の形態を持つ屋根架構の鉛直荷重を柱に伝達するための梁のスパン割りが不均等になる。梁は柱の頭部(頂部)をつなぐように架設されるため、柱の頭部が格子状に配列していなければ、同一直線上に配置される梁の幅を部分的に相違させるか、梁を並列させる必要が生ずる等、梁の設計と施工が複雑化する可能性がある。梁幅を一定に保つ目的で、柱の頭部を平面上、同一直線上に配置しようとする結果、部分的に隣接する頭部間距離が極端に相違することになれば、距離の相違に応じて梁成を部分的に相違させなければならなくなることも起こり得る。
図1−(a)は屋根架構を支持する本発明の中柱の脚部の配置状態を示すが、例えばここに示す脚部の配置位置がそのまま中柱の頭部の配置位置でもあるとすれば、桁行方向(長手方向)を向く梁を、全中柱の頭部を通るように同一線上に配置することができない。この場合には、桁行方向を向く中心線の下側においてはY2通り上の頭部を通る梁とY3通り上の頭部を通る梁の2本の梁を架設するか、Y2通り上の頭部とY3通り上の頭部に跨る幅の梁を架設する必要が生ずる。中心線の上側においてはY5通り上の頭部を通る梁とY6通り上の頭部を通る梁の2本の梁を架設するか、Y5通り上の頭部とY6通り上の頭部に跨る幅の梁を架設する必要が生ずる。
いずれの方法でも梁の寸法が統一されなくなれば、梁の製作コストが上昇する。梁幅を大きくするか、梁を幅方向に並列させる必要が生ずれば、中柱の配置数を必要以上に多くする必要も生じ、施工コストの上昇も招く。
本発明は上記背景より、下部構造の底面部が不整形な平面形状をしている場合にも、底面部を外した領域に柱を立設しながらも、吊り屋根等以外の形態の屋根架構の鉛直荷重を全柱に伝達する梁の寸法を統一させることを可能にする屋根架構付き施設を提案するものである。
請求項1に記載の発明の屋根架構付き施設は、相対的に地盤面レベルが低く、任意の平面形状を持つ底面部と、この底面部の周囲を包囲し、前記底面部のレベルより上に位置する法面部を有する下部構造と、この下部構造の上空を覆う屋根架構と、この屋根架構を支持し、前記屋根架構のスパン方向と桁行方向のそれぞれに間隔を置いて配列する複数本の中柱とを備え、
全部の前記中柱の脚部は前記底面部を外した前記法面部に定着され、
前記スパン方向に配列する複数本の前記中柱の頭部は前記スパン方向を向く直線上に一定の間隔を置いて配列し、前記桁行方向に配列する複数本の前記中柱の頭部は前記桁行方向を向く直線上に一定の間隔を置いて配列し、
平面図で見たとき、少なくともいずれかの前記中柱の頭部脚部と同一位置になく、その中柱は鉛直に対して傾斜しながら前記スパン方向と前記桁行方向の少なくともいずれかの方向に向かって傾斜していることを構成要件とする。
「任意の平面形状を持つ底面部」とは、底面部の平面形状が方形状、多角形状等、整形である場合と、不規則な形状の不整形である場合を含む意味であり、底面部の底面は平坦な、あるいは平坦に近い平面、もしくは曲面、あるいは両者の組み合わせからなる。下部構造の底面部が整形でない平面を持つ場合があるため、本発明の施設は主に前記した廃棄物処分場が対象になるが、底面部は整形の平面形状を持つ場合も包含するから、地盤面レベルが低い底面部とその周囲を包囲し、底面部より上に位置する法面部を有し、すり鉢形状の下部構造を持つ競技場、劇場等の施設(構造物)も対象になる。「法面部」は底面部から下部構造の周辺にかけて地盤面の低いレベルから高いレベルへ傾斜した面から構成される場合と、底面部から下部構造の周辺にかけて面が階段状に連続する場合と、図2に示すように傾斜面と平面が交互に繰り返される場合等がある。
請求項1における「屋根架構」からは、下部構造の周囲に配置される側柱にのみ支持されることが可能な、前記したドーム屋根や空気膜屋根、吊り屋根等は除かれ、「屋根架構」は屋根架構の下に配置される複数本の中柱によって、または中柱と屋根架構の周辺に配置される側柱によって支持される形態の、屋根架構自体が形態安定性を有する屋根架構を指す。屋根架構は中柱のみによって支持される場合と、図2に示すように中柱と側柱によって支持される場合がある。
底面部3の平面形状に関係なく、全部の中柱6(以下、全中柱6と言う)の脚部61は図1−(a)に示すように平面図で見たとき、、法面部4に配置され、基礎7や地盤等、下部構造2のいずれかの部分に定着される。図1−(a)は法面部4に定着された中柱6の脚部61の位置を示しており、図1−(a)中、平面上の中央部寄りの不規則な実線は底面部3と法面部4の境界を示している。「平面」とは平面図で見たときの意味である。以下、「平面図で見たとき」を単に「平面上」とも言う。
「屋根架構のスパン方向と桁行方向のそれぞれに間隔を置いて配列する複数本の中柱」とは、図1−(a)、図9に示すように中柱6が屋根架構5のスパン方向(短手方向)に間隔を置いて2本以上、配列し、桁行方向(長手方向)にも間隔を置いて2本以上、配列することを言う。中柱6の脚部61が底面部3を外した法面部4に配置されることは、中柱6の各方向への配列本数にも関係ない。図9−(b)に示すように中柱6がスパン方向に3本以上、配列する場合は、スパン方向の中央寄りに位置する2本の中柱6、6が底面部3を跨いで対向する。屋根架構5を支持する中柱6の数は図9−(a)に示す、スパン方向に2本、桁行方向に2本の場合が最小になる。スパン方向は屋根架構5の主に短手方向を指し、桁行方向は長手方向を指すが、これらの両方向は水平二方向を区別するための便宜的な称呼に過ぎず、必ずしも短手方向と長手方向で区別されるとは限らない。
スパン方向に配列する複数本の中柱6の頭部62は図1−(b)、図9−(a)、(b)に示すようにスパン方向を向く直線(X通り(Xn:n=1〜11))上に一定の間隔を置いて配列し、桁行方向に配列する複数本の中柱6の頭部62は桁行方向を向く直線(Y通り(Ym:m=1〜7))上に一定の間隔を置いて配列する。但し、スパン方向に配列する中柱6の脚部61は必ずしもスパン方向を向く直線(X通り(Xn))上に位置する必要も、一定の間隔で配列する必要もなく、桁行方向に配列する中柱6の脚部61は必ずしも桁行方向を向く直線(Y通り(Ym))上に位置する必要も、一定の間隔で配列する必要もない。図1−(b)、図9中、屋根架構5に接合された中柱6の頭部62の位置を○で示している。以下、主にスパン方向を向く直線をX通り、桁行方向を向く直線をY通りと言う。
「中柱6の頭部62がスパン方向を向く直線(X通り)上に一定の間隔を置いて配列すること」は、スパン方向に2本の中柱6、6が配列する図1−(b)で言えば、頭部62がX3通り、X5通り、X7通り、X9通りの各直線(通り)上に配列し、各直線上でスパン方向に隣接する中柱6、6の頭部62、62間の距離が等しいことである。スパン方向に3本以上の中柱6が配列する図9−(b)で言えば、頭部62がX1通り、X2通り、X3通り、X4通りの各直線(通り)上に配列し、各直線上でスパン方向に隣接する中柱6、6の頭部62、62間の距離が等しいか、あるいは例えばスパン方向の(桁行方向を向く)中心線に関して線対称となるような規則的な間隔を置いて頭部62が配列することを言い、頭部62、62間の距離は必ずしも等間隔である必要はない。
同様に「中柱6の頭部62が桁行方向を向く直線(Y通り)上に一定の間隔を置いて配列すること」は、図1−(b)では頭部62がY3通り、Y5通りの各直線(通り)上に配列し、各直線上で桁行方向に隣接する中柱6、6の頭部62、62間の距離が等しいことであり、図9−(b)では隣接する頭部62、62間距離が等しいか、Xn通り上の各頭部62が規則的な間隔で配列することである。
「中柱6の頭部62がスパン方向を向く直線(X通り)上に一定の間隔を置いて配列し、桁行方向を向く直線(Y通り)上に一定の間隔を置いて配列すること」の結果、図1−(b)、図9−(a)、(b)に示すように全中柱6の頭部62はスパン方向Xと桁行方向Yの2方向の直線(通り芯)が描く格子上に均等に配列することになる。
スパン方向に配列する中柱6の頭部62がX通り上に一定の間隔を置いて配列することで、屋根架構5の荷重を中柱6に伝達する、スパン方向を向く梁、もしくは梁に相当する部材のスパン割りが均等になる。また桁行方向に配列する中柱6の頭部62がY通り上に一定の間隔を置いて配列することで、屋根架構5の荷重を中柱6に伝達する、桁行方向を向く梁、もしくは梁に相当する部材のスパン割りも均等になる。「梁に相当する部材」は屋根架構5が例えば図2に示すように上弦材52と下弦材51を持つ立体トラス構造である場合の下弦材51のように、屋根架構5の一部を構成し、屋根架構5の下面側に配置される部材を指す。以下、梁は「梁に相当する部材」を含む。
この結果、スパン方向と桁行方向の各方向の同一線上に配置されるべき梁を並列させる必要がなくなり、梁の幅と成を統一することが可能になり、梁の設計と施工が単純化される。同一線上の梁の幅と成が統一され、並列させる必要もないことで、梁の製作コストの上昇は回避される。中柱6の配置数を必要以上に多くする必要も生じないため、施工コストの上昇も回避される。
請求項1における「平面図で見たとき、いずれかの中柱の頭部脚部と同一位置にない」とは、平面図で見たときに(平面上、頭部62の位置と脚部61の位置が一致(重複)しないことであり、その中柱6は鉛直に対して傾斜する傾斜柱になる。「平面図で見たとき、頭部脚部と同一位置にない中柱が鉛直に対して傾斜しながらスパン方向と桁行方向の少なくともいずれかの方向に向かって傾斜している」とは、頭部が脚部と同一位置にない中柱が鉛直に対して傾斜すると同時に、平面上はスパン方向と桁行方向の少なくともいずれかの方向に向かっても傾斜することを言う。
「中柱が平面上はスパン方向と桁行方向の少なくともいずれかの方向に向かって傾斜している」とは、中柱6の材軸が平面上、スパン方向と桁行方向のいずれかの方向への成分を持って傾斜することを言い、図1−(a)のように材軸が平面上、スパン方向を向く場合と、桁行方向を向く場合の他、図9−(a)、(b)のように材軸がスパン方向と桁行方向のいずれの方向にも向き、スパン方向と桁行方向のいずれの方向への成分を持っている場合がある。立面上は中柱6がその脚部61から頭部62へかけてスパン方向、もしくは桁行方向の外側から中央側へ向かって、または中央側から外側へ向かって傾斜することになる。図9−(a)、(b)に示すように平面上、中柱6の材軸がスパン方向と桁行方向のいずれにも傾斜している場合には、中柱6はスパン方向にも桁行方向にも傾斜することになる。
例えば中柱6が脚部61から頭部62へかけてスパン方向、もしくは桁行方向の外側から中央側へ向かって傾斜する場合は、図9−(a)に示すように中柱6の頭部62が平面上、脚部61よりスパン方向、もしくは桁行方向の中央寄りに位置する。脚部61から頭部62へかけて中央側から外側へ向かって傾斜する場合は、図9−(b)中、頭部62がX2通りとY2通り、X2通りとY3通り、X3通りとY2通り、X3通りとY3通りの各交点上に位置する4本の中柱6のように脚部61が平面上、頭部62よりスパン方向、もしくは桁行方向の中央寄りに位置する。図9−(b)中、頭部62がX2通りとY2通り等の交点上に位置する4本の中柱6の脚部61は平面上、頭部62より桁行方向の中央寄りに位置している。
「中柱の頭部62が平面上、脚部61よりスパン方向、もしくは桁行方向の中央寄りに位置する」とは、図9−(a)に示すようにスパン方向で言えば、頭部62がスパン方向(短手方向)の中心線寄りに位置することであり、桁行方向で言えば、頭部62が桁行方向(長手方向)の中心線寄りに位置することである。スパン方向の中心線は桁行方向を向き、桁行方向の中心線はスパン方向を向く。図9−(a)、(b)では各方向の中心線を一点鎖線で示している。
図9−(b)の例を詳しく言えば、頭部62がX2通りとY2通り、X2通りとY3通り、X3通りとY2通り、X3通りとY3通りの各交点上に位置する4本の中柱6はスパン方向には「頭部62が脚部61よりスパン方向の中央寄りに位置する」が、桁行方向には「脚部61が頭部62より桁行方向の中央寄りに位置する」。この4本の中柱6以外の中柱6は「頭部62が脚部61よりスパン方向の中央寄りに位置する」と共に、「頭部62が脚部61より桁行方向の中央寄りに位置する」。
いずれにしても、頭部62が平面上、脚部61と同一位置にない中柱6は図1−(b)のA−A線断面図である図2に示すように脚部61から頭部62へかけてスパン方向、もしくは桁行方向の外側から中央側へ向かって、もしくはスパン方向、もしくは桁行方向の中央側から外側へ向かって傾斜する傾斜柱(斜め柱)になる(請求項1)。
図1の例では脚部61がX3通り上に位置し、スパン方向に対向する2本の中柱6、6の内、脚部61がX3通りとY2通りの交点上に位置する中柱6が脚部61から頭部62へかけてスパン方向の外側から中央側へ向かって傾斜する。脚部61がX5通り上とX7通り上に位置する各2本の中柱6、6はスパン方向の中央部を挟んで対向し、共に脚部61から頭部62へかけてスパン方向の外側から中央側へ向かい、互いに交差するように傾斜する(請求項2)。図1−(a)中、脚部61がX3通りとY5通りの交点に位置する中柱6と、X9通りとY3通り、X9通りとY5通りの各交点に位置する中柱6の頭部62は(b)に示すように脚部61と同一位置にあるため、これらの中柱6は鉛直柱になる。
請求項2は請求項1において「平面図で見たとき、スパン方向と桁行方向の少なくともいずれかの方向に向かって傾斜している中柱がスパン方向、もしくは桁行方向の中央部を挟んで互いに対向し、この対向する中柱が互いに逆向きに傾斜していることを要件にしている。この要件は傾斜柱の中柱6、6がスパン方向と桁行方向の少なくともいずれかの方向にその方向の中央部(中心線)を挟んで対向し、その対向する中柱6、6が脚部61から頭部62へかけてスパン方向、もしくは桁行方向の外側から中央側へ向かって、または中央側から外側へ向かって傾斜していることを言う。
「逆向き」とは、対向する中柱6、6の内の一方が例えば脚部61から頭部62へかけてスパン方向の外側から中央側へ向かって傾斜すれば、他方も脚部61から頭部62へかけてスパン方向の外側から中央側へ向かって傾斜することであり、一方が脚部61から頭部62へかけてスパン方向の中央側から外側へ向かって傾斜すれば、他方も脚部61から頭部62へかけてスパン方向の中央側から外側へ向かって傾斜することである。
図9−(b)の例で言えば、前記した頭部62がX2通りとY2通り、X2通りとY3通り、X3通りとY2通り、X3通りとY3通りの各交点上に位置する4本の中柱6はスパン方向には「脚部61から頭部62へかけてスパン方向の外側から中央側へ向かって傾斜」し、桁行方向には「脚部61から頭部62へかけてスパン方向の中央側から外側へ向かって傾斜」しているが、各方向共、中心線を挟んで互いに対向し、中心線に関して対称位置にある中柱6、6同士は互いに逆向きに傾斜している。
図9−(a)の例ではスパン方向に中心線(中央部)を挟んで互いに対向する2本の中柱6、6が脚部61から頭部62へかけてスパン方向の外側から中央側へ向かって傾斜すると同時に、桁行方向に中心線(中央部)を挟んで互いに対向する2本の中柱6、6が脚部61から頭部62へかけて桁行方向の外側から中央側へ向かって傾斜している(請求項4)。
請求項4は「平面図で見たとき、スパン方向に向かって傾斜している中柱がスパン方向の中央部を挟んで互いに対向し、この対向する中柱が互いに逆向きに傾斜し、平面図で見たとき、桁行方向に向かって傾斜している中柱が桁行方向の中央部を挟んで互いに対向し、この対向する中柱が互いに逆向きに傾斜していること」を要件にしている。
この要件は請求項2の要件をスパン方向と桁行方向の双方に満たし、スパン方向に向かって傾斜しているいずれかの中柱6、6がスパン方向に対向し、桁行方向に向かって傾斜しているいずれかの中柱6、6が桁行方向に対向することであり、スパン方向に対向する中柱6、6の少なくともいずれかは桁行方向に対向する中柱6、6のいずれかを兼ねることもある。図9−(a)の例ではいずれの中柱6も他の中柱6と「スパン方向に互いに対向しながら、桁行方向にも互いに対向する」関係にあるから、請求項4で言う「スパン方向に対向する中柱6、6」の一方と「桁行方向に対向する中柱6、6」の一方を兼ねている。
図9−(b)の例では前記した頭部62がX2通りとY2通り、X2通りとY3通り、X3通りとY2通り、X3通りとY3通りの各交点上に位置する4本の中柱6以外の各中柱6はスパン方向の中心線に関して対称位置にある中柱6とは「スパン方向の中央部を挟んで互いに対向し、この対向する中柱が互いに逆向きに傾斜する」関係にある。また桁行方向の中心線に関して対称位置にある中柱6とは「桁行方向の中央部を挟んで互いに対向し、この対向する中柱が互いに逆向きに傾斜する」関係にあり、前記4本の中柱6以外の各中柱6は請求項4で言う「スパン方向に対向する中柱6、6」の一方と「桁行方向に対向する中柱6、6」の一方を兼ねている。
一方、前記4本の各中柱6も、スパン方向の中心線に関して対称位置にある中柱6とは「スパン方向の中央部を挟んで互いに対向し、この対向する中柱が互いに逆向きに傾斜する」関係にあり、桁行方向の中心線に関して対称位置にある中柱6とは「桁行方向の中央部を挟んで互いに対向し、この対向する中柱が互いに逆向きに傾斜する」関係にあり、いずれの中柱6も請求項4で言う「スパン方向に対向する中柱6、6」の一方と「桁行方向に対向する中柱6、6」の一方を兼ねている。
請求項1ではいずれかの中柱6が鉛直に対して傾斜する傾斜柱になることで、屋根架構5の鉛直荷重を負担した状態で、常に脚部61と頭部62間の偏心距離に応じた曲げモーメントを負担することになるが、その中柱6は屋根架構5に作用するスパン方向、もしくは桁行方向の水平荷重の内、中柱6の材軸に平行な成分を軸方向力として負担することができるため、スパン方向、もしくは桁行方向の水平荷重による曲げモーメントが低減される利点を持つ。
傾斜した中柱6の水平面に対する傾斜角度がθの場合、中柱6の頭部62に作用する水平荷重Pの内、中柱6の材軸に平行な成分P・cosθは中柱6に軸方向力として負担され、中柱6の材軸に垂直な成分P・sinθが中柱6に曲げモーメントを作用させるが、0°<θ<90°よりsinθ<1であるため、中柱6が鉛直に立設されている場合より曲げモーメントは低減される。
スパン方向、もしくは桁行方向に向かって傾斜している中柱がスパン方向、もしくは桁行方向の中央部を挟んで互いに対向し、この対向する中柱が互いに逆向きに傾斜している請求項2では、スパン方向、もしくは桁行方向に対向する一組の中柱6、6が互いに交差する向きに傾斜することで、柱として屋根架構5の鉛直荷重を負担しながら、スパン方向、もしくは桁行方向の水平荷重に対する抵抗要素として機能することが可能になる。
前記のように傾斜柱は屋根架構5に作用する水平荷重の一部を軸方向力として負担することができるため、請求項2ではスパン方向、もしくは桁行方向に対向する2本の中柱6、6が互いに交差する向きに傾斜することで、正負の方向のスパン方向、もしくは桁行方向の水平荷重に対し、2本の中柱6、6が交互に水平荷重の一部を負担する状況が成立する。対向する2本の中柱6、6が、繰り返される水平荷重の一部を交互に負担することで、2本で対になって水平荷重に対する抵抗要素としての機能を有することになる。
スパン方向に中心線を挟んで2本で対になる傾斜柱の中柱6、6は図1−(b)で言えば、頭部62がX5通りとY3通り、X5通りとY5通り、X7通りとY3通り、X7通りとY5通りの各交点上に位置する中柱6、6になる。図9−(a)で言えば、頭部62がX1通り上とX2通り上に位置する中柱6、6になり、これらの中柱6、6は桁行方向にも中心線を挟んで2本で対になる。図9−(a)、(b)に示す例では、前記のように全中柱6が「スパン方向と桁行方向に中心線を挟んで2本で対になる傾斜柱」(請求項4)に該当している。
前記のように図1−(a)、(b)、図9−(a)、(b)の例ではスパン方向、もしくは桁行方向の中央部を挟んでスパン方向、もしくは桁行方向に対向する中柱6、6の頭部62、62がスパン方向、もしくは桁行方向の中心線に関して線対称に配置されているが、中柱6、6の頭部62、62は必ずしも各方向の中心線に関して線対称に配置される必要はない。中柱6、6の頭部62、62が各方向の中心線に関して線対称に配置された場合には、図9−(b)に示すように底面部3のスパン方向の幅が桁行方向に変化する、あるいは相違する場合にも、スパン方向の中心線を挟んだ両側の2本の中柱6、6の頭部62、62がスパン方向の中心線からの距離が等しい位置に配置されることになる。
この場合、スパン方向の中心線を挟んだ両側の2本の中柱6、6の頭部62、62がスパン方向の中心線からの距離が等しい位置に配置された上で、「スパン方向に配列する複数本の中柱6、6の頭部62、62がスパン方向を向く直線(X通り)上に一定の間隔を置いて配列すること」で、屋根架構5の鉛直荷重はスパン方向に配列する複数本の中柱6、6に均等に負担される状態になる。屋根架構5の鉛直荷重がスパン方向の複数本の中柱6、6に均等に負担される状態は、図1に示すように屋根架構5の周辺に側柱8が配置される場合と、配置されない場合にも言える。
請求項1は前記のように平面図で見たとき(平面上)、少なくともいずれかの中柱6の頭部62脚部61と同一位置になく、その中柱6スパン方向と桁行方向の少なくともいずれかの方向に向かって傾斜していることを要件にする。請求項1での「少なくともいずれかの中柱6」とは、屋根架構5を支持するいずれか1本の中柱6が脚部61から頭部62へかけてスパン方向、もしくは桁行方向の外側から中央側へ、または中央側から外側へ向かって傾斜することを言う。この要件を備えることで、中柱6は屋根架構5に作用するスパン方向、もしくは桁行方向の水平荷重の内、中柱6の材軸に平行な成分を軸方向力として負担することができ、スパン方向、もしくは桁行方向の水平荷重によって中柱6に生ずる曲げモーメントが低減される利点を持つ。
そこで、平面図で見たとき、頭部62脚部61と同一位置にない少なくとも一部の中柱6スパン方向に向かって傾斜し、平面図で見たとき、頭部62脚部61と同一位置にない少なくとも一部の中柱6桁行方向に向かって傾斜している場合(請求項3)には、スパン方向と桁行方向の水平荷重の内、各方向の中柱6の材軸に平行な成分を軸方向力として負担することができるため、スパン方向と桁行方向の水平二方向の水平荷重による曲げモーメントが低減されることになる。
この場合、平面上、スパン方向に向かって傾斜する中柱6がスパン方向の水平荷重の内、中柱6の材軸に平行な成分を軸方向力として負担し、平面上、桁行方向に向かって傾斜する中柱6が桁行方向の水平荷重の内、中柱6の材軸に平行な成分を軸方向力として負担する。図9−(a)の例では全中柱6が「脚部61から頭部62へかけてスパン方向に向かって傾斜する」と同時に、「脚部61から頭部62へかけて桁行方向に向かって傾斜」しているため、各中柱6は請求項3で言う「平面図で見たとき、スパン方向に向かって傾斜した中柱6」と「平面図で見たとき、桁行方向に向かって傾斜した中柱6」を兼ねている。請求項3における「少なくとも一部の中柱6」とは、屋根架構5を支持する全中柱6の内、スパン方向と桁行方向の各方向に付き、いずれか1本の中柱6の意味である。
請求項3において、平面図で見たとき、スパン方向に向かって傾斜している中柱がスパン方向の中央部を挟んで互いに対向し、この対向する中柱が互いに逆向きに傾斜し、平面図で見たとき、桁行方向に向かって傾斜している中柱が桁行方向の中央部を挟んで互いに対向し、この対向する中柱が互いに逆向きに傾斜している場合(請求項4)には、対向する一組の中柱6、6が互いに交差する向きに傾斜することで、柱として屋根架構5の鉛直荷重を負担しながら、桁行方向の水平荷重に対する抵抗要素として機能することが可能になる。
請求項4ではスパン方向と桁行方向のそれぞれの方向に対向する各2本の中柱6、6が互いに交差する向きに傾斜することで、スパン方向と桁行方向の正負の向きの水平荷重に対し、2本の中柱6、6が交互に水平荷重の一部を負担する状況が成立する。対向する2本の中柱6、6が、繰り返される水平荷重の一部を交互に負担することで、2本で対になって水平荷重に対する抵抗要素としての機能を有することになる。「2本で対になる傾斜柱の中柱」は図9−(a)ではX1通り上でスパン方向(短手方向)に対向する中柱6、6と、X2通り上でスパン方向に対向する中柱6、6であり、Y1通り上で桁行方向(長手方向)に対向する中柱6、6と、Y2通り上で桁行方向に対向する中柱6、6である。この例ではスパン方向に対向する中柱6、6は桁行方向に対向する中柱6、6を兼ねている。
図9−(a)、(b)に示す例では頭部62が配列するスパン方向と桁行方向の通り芯(Xn通り、Ym通り)に対し、脚部61が不規則に配列しているが、各方向の通り芯に平行な直線上に配列することもある。
スパン方向に配列する中柱の頭部がスパン方向を向く直線上に一定の間隔を置いて配列し、桁行方向に配列する中柱の頭部が桁行方向を向く直線上に一定の間隔を置いて配列するため、屋根架構の荷重を中柱に伝達する、スパン方向を向く梁(梁に相当する部材を含む)と桁行方向を向く梁(梁に相当する部材を含む)のスパン割りを均等にすることができる。
この結果、スパン方向と桁行方向の各方向の同一線上に配置されるべき梁を並列させる必要がなくなり、梁の幅と成を統一することが可能になり、梁の設計と施工が単純化される。同一線上の梁の幅と成が統一され、並列させる必要もないことで、梁の製作コストの上昇が回避され、中柱の配置数を必要以上に多くする必要も生じないため、施工コストの上昇も回避される。
また少なくともいずれかの中柱の頭部が平面上、脚部と同一位置になく、その中柱が平面上、スパン方向、もしくは桁行方向に向かって傾斜することで、その中柱が屋根架構に作用するスパン方向、もしくは桁行方向の水平荷重の内、中柱の材軸に平行な成分を軸方向力として負担することができるため、スパン方向、もしくは桁行方向の水平荷重によって中柱に生ずる曲げモーメントを低減させることができる。
特にスパン方向、もしくは桁行方向に向かって傾斜した中柱がスパン方向、もしくは桁行方向の中央部を挟んで互いに対向し、この対向する中柱が互いに逆向きに傾斜する場合には、対向する一組の中柱が柱として屋根架構の鉛直荷重を負担しながら、水平荷重の一部を負担することができるため、スパン方向、もしくは桁行方向の水平荷重に対する抵抗要素として機能することが可能である。
(a)は中柱が屋根架構のスパン方向に2本、桁行方向に4本配列し、屋根架構の周囲に配列する側柱と共に屋根架構を支持する形式の屋根架構付き施設としての廃棄物処分場の下部構造における中柱の脚部の配置状態を示した平面図(伏図)、(b)は屋根架構の平面図(伏図)である。 図1−(b)のA−A線の断面図である。 図1−(b)のB−B線の断面図である。 図1に示す下部構造の底面部と法面部を示した平面図である。 図1−(b)のC−C線の断面図である。 (a)は図4に示す下部構造の底面部における遮水層の構成例を示した縦断面図、(b)は図4に示す下部構造の法面部における遮水層の構成例を示した縦断面図である。 (a)は傾斜柱となる図2−(a)の中柱の脚部の詳細例を示した縦断面図、(b)は(a)に直交する方向の縦断面図である。 (a)は傾斜柱となる図2−(a)の中柱の頭部の詳細例を示した側面図、(b)は(a)に直交する方向の側面図、(c)は(b)の詳細図、(d)は(c)のD−D線断面図である。 (a)は屋根架構を支持する中柱の本数が最小の場合の中柱の脚部と頭部の配置例を示した平面図、(b)はスパン方向と桁行方向にそれぞれ4本の中柱が配置される場合の脚部と頭部の配置例を示した平面図である。
以下、図面を用いて本発明を実施するための最良の形態を説明する。
図1−(a)、(b)は相対的に地盤面レベルが低く、任意の平面形状を持つ底面部3と、底面部3の周囲を包囲し、底面部3のレベルより上に位置する法面部4を有する下部構造2と、下部構造2の上空を覆う屋根架構5と、屋根架構5を支持し、屋根架構5のスパン方向と桁行方向のそれぞれに間隔を置いて配列する複数本の中柱6とを備える屋根架構付き施設1の具体的な平面図の例を示す。図1−(a)は下部構造2の平面を、(b)は屋根架構5の平面を示す。図1−(b)のA−A線の断面を図2に、B−B線の断面を図3に示す。スパン方向は図1−(a)、(b)中、短手方向を指し、桁行方向は長手方向を指すが、各方向は便宜的に呼び分けているだけである。
全中柱6の脚部61は底面部3を外した法面部4に定着され、スパン方向に配列する複数本の中柱6の頭部62はスパン方向を向く直線(X通り)上に一定の間隔を置いて配列し、桁行方向に配列する複数本の中柱6の頭部62は桁行方向を向く直線(Y通り)上に一定の間隔を置いて配列する。少なくともいずれかの中柱6の頭部62は平面上、脚部61と同一位置になく、その中柱6は鉛直に対して傾斜した傾斜柱になり、同時に平面上はスパン方向と桁行方向の少なくともいずれかの方向に向かって傾斜する。傾斜の方向には脚部61から頭部62へかけてスパン方向、もしくは桁行方向の外側から中央側へ向かって傾斜する場合と、脚部61から頭部62へかけてスパン方向、もしくは桁行方向の中央側から外側へ向かって傾斜する場合がある。
図1〜図3は屋根架構付き施設1が廃棄物処分場である場合の例を示しているが、本発明の屋根架構付き施設1は、下部構造2が底面部3とその周囲を包囲し、底面部3より上に位置する法面部4を有するすり鉢形状をし、その上空に屋根架構5が架設される施設全般を対象にするため、施設の種別、形態は問われない。
図1〜図3に示す屋根架構付き施設1の下部構造2の底面部3は図2、図3、図5に示すように水平な、もしくは水平に近い平面、もしくは曲面を持ち、その周辺の法面部4は底面部3から次第に、または段階的にレベルが上昇する傾斜面を持つ。屋根架構付き施設1が廃棄物処分場である場合、下部構造2は地下構造物のように地表面のレベルより低いレベルに構築されることになるため、底面部3と法面部4は地盤を根切りすることにより形成されるが、施設の種別によっては底面部3のレベルが地表面のレベルにあることもあるため、下部構造2は地上構造物として構築されることもある。
図4は図1−(b)のC−C線の断面図である図5の具体的な平面を示しているが、図1〜図3に示す例では法面部4周囲の地表面から地盤面レベルの低い底面部3までには廃棄物を搬入する車両が通行するための斜路42が形成され、底面部3と法面部4の周囲とはこの斜路42を通じて往来可能になる。斜路42は法面部4の一部になるため、底面部3の平面形状は図4において太線で示した、斜路42を含む法面部4との境界線が描く形状になる。この底面部3と法面部4の境界線は図1−(a)中にも実線で示してある。図5中、破線で示されている中柱6は底面部3の先にある法面部4に定着され、鉛直に立設されている、図1−(a)におけるX9通り上の2本の中柱6、6を示している。
屋根架構付き施設1が廃棄物処分場である場合、底面部3には図6−(a)に示すような遮水層31が形成され、法面部4には(b)に示すような遮水層41が形成される。底面部3と法面部4のいずれにおいても遮水層31、41の最下層にはコンクリートの層が形成されるが、廃棄物から発生する浸出水(浸透水)は法面部4からより底面部3から地盤(地山)中に漏出し易いことから、底面部3の遮水層31はコンクリート層を含め、法面部4の遮水層41より厚く形成される。
屋根架構付き施設1が廃棄物処分場である場合には、底面部3の全面、あるいはほぼ全面に地盤中への浸出水の漏出を防止するための遮水層31が形成されることから、この遮水層31を保護する目的から、図1−(a)に示すように中柱6の脚部61は底面部3の周囲の法面部4に配置され、定着される。脚部61は例えば法面部4に部分的に構築された基礎(フーチング)7に、もしくは地盤中に定着される。基礎7の下には杭が埋設されることもある。
図1に示す例では(b)に示す立体トラス構造の屋根架構5の主要な弦材(下弦材51と上弦材52)の位置を基準とした通り芯をスパン方向Yと桁行方向Xに記入している。図1では図2、図3に示すように屋根架構5(下部構造2)の周囲に、屋根架構5を中柱6と共に支持する側柱8が屋根架構5(下部構造2)の周方向に間隔を置いて配列している場合の例を示しているが、屋根架構5が中柱6にのみ支持される場合には側柱8は不在になる。
図1〜図3では屋根架構5がスパン方向と桁行方向等、水平二方向に互いに交差しながら、各方向に並列して配置される下弦材51と上弦材52、及び上下弦材51、52間に架設される束材53と斜材54、並びに並列する下弦材51、51同士と上弦材52、52同士を互いにつなぐつなぎ材55を基本的な構成要素とする立体トラスの形態の例を示している。但し、屋根架構5が単独で形態を維持する能力を持ち、中柱6、または中柱6と側柱8に支持された状態で安定する形式であれば屋根架構5の形式は問われず、屋根架構5はコンクリート(プレキャストコンクリートを含む)の床版(スラブ)の連結により構成されることもある。
図1の例では屋根架構5の鉛直荷重をスパン方向と桁行方向にそれぞれ配列する複数本の中柱6の頭部62とスパン方向と桁行方向につなぐ梁のスパン割りが均等になるよう、中柱6の頭部62の位置を図1−(b)に○で示すようにスパン方向と桁行方向に均等に配列させている。この(b)に示す各頭部62の位置に沿い、(a)では底面部3(の遮水層31)を外した法面部4内の、各中柱6の頭部62の位置から平面上の距離が大きくならない領域内に脚部61を配置している。図1の例では前記した傾斜柱になる中柱6がスパン方向にのみ傾斜するよう、各中柱6の頭部62が通るスパン方向の通り芯(Xn通り)上に脚部61を配置しているが、図9−(a)、(b)に示すように必ずしも頭部62が通るスパン方向の通り芯(Xn通り)、もしくは桁行方向の通り芯(Ym通り)上に脚部61が位置する必要はない。
図1の例では複数本の中柱6の軸線(材軸)を桁行方向に等間隔に、平行に配置させるために、桁行方向に等間隔で並列するX3通り、X5通り、X7通り、X9通り上に、スパン方向に配列する複数本(2本)の中柱6を配列させながら、(a)に実線で示す、不規則な平面形状の底面部3を外した法面部4に脚部61を配置したときの脚部61(基礎7)の配置状態を示している。図1−(a)では脚部61を支持する基礎7を□で表している。中柱6の脚部61は桁行方向にはY2通り、Y3通り、Y5通り、Y6通り上に配置されている。図1−(a)では桁行方向を向くY4通りがスパン方向の中心線になり、スパン方向を向くX6通りが桁行方向の中心線になる。
図1−(a)に実線で示す底面部3を外したY2、Y3、Y5、Y6通り上の位置に各中柱6の脚部61の位置が決まっているとすれば、頭部62の位置は脚部61の位置にある程度、拘束されることになるが、(b)では(a)におけるスパン方向の中心線(Y4通り)寄り(Y3通り及びY5通り上)に位置するいずれかの脚部61の位置(中心)を通り、桁行方向を向く直線(Y3通り及びY5通り)上に全中柱6の頭部62を配置している。結果として、スパン方向に配列する複数本の中柱6の頭部62はスパン方向を向く直線(Xn通り:n=1〜4)上に一定の間隔を置いて配列し、桁行方向に配列する複数本の中柱6の頭部62は桁行方向を向く直線(Ym通り:m=1〜4)上に一定の間隔を置いて配列する。
図1では頭部62が(b)におけるX3とY3、X5とY3、X5とY5、X7とY3、X7とY5の各交点に位置する中柱6が脚部61から頭部62へかけてスパン方向外側からスパン方向中央側へ向かって傾斜した傾斜柱になっている。X3通り上でスパン方向に対向する2本の中柱6、6の内、脚部61がX3とY2の交点に位置し、頭部62がX3とY3の交点に位置する中柱6が傾斜柱であり、脚部61と頭部62がX3とY5の交点に位置する中柱6と、X9通り上でスパン方向に対向する2本の中柱6、6は鉛直柱になっている。
X5通り上でスパン方向に対向する中柱6、6と、X7通り上でスパン方向に対向する中柱6、6は図2に示すように脚部61から頭部62へかけて互いに対向(接近)する側へ傾斜している。傾斜柱は屋根架構5の鉛直荷重の内、中柱6の材軸方向成分を軸方向圧縮力として負担することに加え、水平荷重の内、中柱6の材軸方向成分を軸方向圧縮力として負担することができることから、水平荷重に対する抵抗要素として機能する能力を持つ。このため、対向する中柱6、6が互いに交差する向きに傾斜しながら対になることで、対向する方向の正負の水平荷重に対する耐震要素になる。
図7は図2における右側の、傾斜柱である中柱6の脚部61と基礎7との取合い例を示す。(a)は図2における右側の中柱6の脚部61の拡大図であり、(b)はその側面を示す。この傾斜柱の中柱6は屋根架構5の鉛直荷重により脚部61が最大になる曲げモーメントを受けるため、ここでは中柱6の本体として使用された鋼管6aの下端部を、鋼管6aの下端に接合されたベースプレート6bと共に根巻きコンクリート6cで包囲することにより脚部61を形成し、脚部61側から基礎7側へかけて次第に脚部61の断面を増している。この中柱6は材軸が水平に対して傾斜していることから、脚部61内に配筋される主筋6dは材軸に平行なまま基礎7に定着される。脚部61全体は法面部4の領域内の地盤中に埋設される。
図8は図2における右側の中柱6の頭部62と屋根架構5との取合い例を示す。(a)は図2における右側の中柱6の頭部62の拡大図、(b)はその側面図、(c)は(b)の詳細図、(d)は(c)のD−D線断面図である。ここでは、屋根架構5の下弦材51から主に中柱6の頭部62に屋根架構5の鉛直荷重と水平荷重が伝達され、下弦材51と頭部62との間で曲げモーメントが極力、伝達されないよう、下弦材51と頭部62を実質的にピン接合している。具体的には中柱6の本体である鋼管6aの上端にH形鋼等の形鋼(鋼材)からなる連結部材6eを、その底面に一体化したベースプレート6fにおいて溶接等により接合し、上面に一体化した上部プレート6gにおいて下弦材51に複数本のボルト9により接合している。
図8では特に下弦材51の底面と上部プレート6gとの間に、上部プレート6gの面積より小さい面積の調整プレート10を介在させた状態で、下弦材51と上部プレート6gとの間にボルト9を挿通させることで、下弦材51の頭部62に対する回転変形を許容し、下弦材51からの曲げモーメントが頭部62に伝達されないようにしている。
図9−(a)、(b)は屋根架構付き施設1が廃棄物処分場に限定されない一般的な施設を想定し、下部構造2の底面部3が任意の平面形状を持つ場合の、底面部3に対する中柱6の配置例と、中柱6と屋根架構5との関係を示している。図9−(a)は底面部3の平面形状が不等辺の四角形状で、平面上、底面部3の領域内に全中柱6の頭部62が配置される場合の例である。
この場合、全中柱6の脚部61は法面部4内に配置されるが、頭部62はスパン方向を向く通り芯X1、X2上と桁行方向を向く通り芯Y1、Y2上に等間隔で配列する。脚部61はスパン方向と桁行方向の各方向を向く通り芯とは無関係に法面部4内に配置され、全脚部61は必ずしも互いに規則的に配列する必要はなく、また図1の例のように頭部62の位置に従い、頭部62と一定の関係を保つように、あるいは中柱6の材軸がスパン方向か桁行方向のいずれかの方向に平行になるように配列する必要もない。
図9−(a)、(b)では中柱6の脚部61(基礎7)を□で、頭部62を○で示しているが、平面上、頭部62の位置と脚部61の位置が一致しない中柱6は傾斜柱になる。図9中、脚部61と頭部62をつなぐ1本の実線で示す中柱6の材軸がスパン方向と桁行方向のいずれかに平行であれば、中柱6はその平行な方向に傾斜し、(a)、(b)に示すように材軸がスパン方向と桁行方向のいずれにも平行でなければ、中柱6はいずれの方向にも傾斜する。材軸がスパン方向と桁行方向のいずれかに平行であれば、中柱6はその平行な方向の水平荷重に対して抵抗力を発揮し、材軸がいずれにも平行でなければ、中柱6はいずれの方向にも水平荷重に対して抵抗力を発揮する。
図9−(a)の例では中柱6の材軸がスパン方向と桁行方向のいずれにも平行でないため、中柱6はいずれの方向の水平荷重に対して抵抗力を発揮する。またスパン方向の中心線と桁行方向の中心線のいずれに関しても、対向する中柱6、6同士が互いに対向する方向に向かって傾斜しているため、スパン方向と桁行方向のいずれの方向にも対向する中柱6、6が対になって正負の向きの水平荷重に対して抵抗力を発揮する。図9−(a)に示されている4本の中柱は脚部61から頭部62へかけてスパン方向の外側から中央側へ向かって傾斜すると同時に、桁行方向の外側から中央側へ向かっても傾斜している。
図9−(b)は底面部3の平面形状が凹多角形状で、平面上、底面部3の領域内に全中柱6の頭部62が配置される場合の例である。全中柱6の脚部61は法面部4内に配置されている。この例においても、脚部61はスパン方向と桁行方向の各方向を向く通り芯とは無関係に法面部4内に配置されるが、頭部62はスパン方向を向く通り芯X1〜X4上と桁行方向を向く通り芯Y1〜Y4上に等間隔で配列する。
また全中柱6の材軸がスパン方向と桁行方向のいずれにも平行でないため、中柱6はいずれの方向にも水平荷重に対して抵抗力を発揮し、スパン方向と桁行方向のいずれの方向にも対向する中柱6、6が対になって正負の向きの水平荷重に対して抵抗力を発揮する状態にある。図9−(b)の例ではスパン方向の中心線に関しても、桁行方向の中心線に関しても、中柱6が線対称の関係で配置されているため、スパン方向と桁行方向のそれぞれに付き、線対称の関係にある中柱6、6同士が対になり、正負の向きの水平荷重に対して抵抗力を発揮する。
図9−(b)において頭部62がX2とY2、X2とY3の各交点上に位置する2本の中柱6、6と、X3とY2、X3とY3の各交点上に位置する2本の中柱6、6はスパン方向には「脚部61から頭部62へかけてスパン方向の外側から中央側へ向かって傾斜し」、桁行方向には「脚部61から頭部62へかけて桁行方向の中央側から外側へ向かって傾斜し」ている。いずれの方向にも、これらの4本の中柱6は中心線を挟んで対向する中柱6と対になり、互いに逆向きに傾斜する関係にあるため、スパン方向と桁行方向のいずれの方向にも対向する中柱6、6が対になって正負の向きの水平荷重に対して抵抗力を発揮する状態にある。
これらの4本の中柱6以外の中柱6はスパン方向にも桁行方向にも、脚部61から頭部62へかけて外側から中央側へ向かって傾斜しているため、図9−(a)の例と同じく、スパン方向と桁行方向のいずれの方向にも対向する中柱6、6が対になって正負の向きの水平荷重に対して抵抗力を発揮する状態にある。
1……屋根架構付き施設、
2……下部構造、
3……底面部、31……遮水層、
4……法面部、41……遮水層、42……斜路、
5……屋根架構、
51……下弦材、52……上弦材、53……束材、54……斜材、55……つなぎ材、
6……中柱、61……脚部、62……頭部、
6a……鋼管、6b……ベースプレート、6c……根巻きコンクリート、6d……主筋、6e……連結部材、6f……ベースプレート、6g……上部プレート、
7……基礎、
8……側柱、
9……ボルト、10……調整プレート。

Claims (4)

  1. 相対的に地盤面レベルが低く、任意の平面形状を持つ底面部と、この底面部の周囲を包囲し、前記底面部のレベルより上に位置する法面部を有する下部構造と、この下部構造の上空を覆う屋根架構と、この屋根架構を支持し、前記屋根架構のスパン方向と桁行方向のそれぞれに間隔を置いて配列する複数本の中柱とを備え、
    全部の前記中柱の脚部は前記底面部を外した前記法面部に定着され、
    前記スパン方向に配列する複数本の前記中柱の頭部は前記スパン方向を向く直線上に一定の間隔を置いて配列し、前記桁行方向に配列する複数本の前記中柱の頭部は前記桁行方向を向く直線上に一定の間隔を置いて配列し、
    平面図で見たとき、少なくともいずれかの前記中柱の頭部脚部と同一位置になく、その中柱は鉛直に対して傾斜しながら前記スパン方向と前記桁行方向の少なくともいずれかの方向に向かって傾斜していることを特徴とする屋根架構付き施設。
  2. 平面図で見たとき、前記スパン方向と前記桁行方向の少なくともいずれかの方向に向かって傾斜している前記中柱は前記スパン方向、もしくは前記桁行方向の中央部を挟んで互いに対向し、この対向する前記中柱は互いに逆向きに傾斜していることを特徴とする請求項1に記載の屋根架構付き施設。
  3. 平面図で見たとき、頭部が脚部と同一位置にない少なくとも一部の前記中柱前記スパン方向に向かって傾斜し、
    平面図で見たとき、頭部が脚部と同一位置にない少なくとも一部の前記中柱前記桁行方向に向かって傾斜していることを特徴とする請求項1に記載の屋根架構付き施設。
  4. 平面図で見たとき、前記スパン方向に向かって傾斜している前記中柱は前記スパン方向の中央部を挟んで互いに対向し、この対向する前記中柱は互いに逆向きに傾斜し、
    平面図で見たとき、前記桁行方向に向かって傾斜している前記中柱は前記桁行方向の中央部を挟んで互いに対向し、この対向する前記中柱は互いに逆向きに傾斜していることを特徴とする請求項3に記載の屋根架構付き施設。
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