JP5901941B2 - 製本型情報通信体及びその製造方法 - Google Patents
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詳しくは、本発明は、最近盛んに使用されている、見掛けは通常の葉書であるにもかかわらず、複数の葉片が剥離可能に積層されているため、多くの情報を隠蔽状態で伝達することができる葉書や封書に代表される情報通信体、特に製本型情報通信体及びその製造方法に関する。
[実施例1:三つ折り製本型葉書J1]
図1は第一の態様の三つ折り製本型葉書の基本用紙S1である。この用紙は第一葉片1、第二葉片2及び第三葉片3がそれぞれ折り線4及び5を介して横方向に連接されている。そして同図(A)に示すように、他の葉片より横幅が短い第一葉片1表面には郵便切手欄、郵便番号欄及び受取人の住所氏名等が記載されている。また、第二葉片2表面と第三葉片3表面には疑似接着フィルムシートGが被覆されている。前記疑似接着フィルムシートGは透明或いは半透明状態なので、内部に記載されている個人的な情報を十分読み取ることができる。前記個人情報はプライバシーを要しない一般情報でも構わず、又それら両情報が混在していても構わない。
実施例1では情報通信体の製本手段を説明するために、三つ折り製本型葉書の一例を引用しているが、本実施例2では前記実施例1と異なる態様の三つ折り製本型葉書を説明する。
図6は第二の態様の三つ折り製本型情報通信体の基本用紙S2である。この用紙は第一葉片21、第二葉片22及び第三葉片23がそれぞれ折り線24及び25を介して横方向に連接されている。そして同図(A)に示すように、他の葉片より横幅が短い第一葉片21表面には郵便切手欄、郵便番号欄及び受取人の住所氏名等が記載されている。また、第二葉片22表面と第三葉片23表面には疑似接着フィルムシートGが被覆されており、前記疑似接着フィルムシートGを透して記載されている個人的な情報を読み取ることができる。なお、前記個人情報はプライバシーを要しない一般情報でも構わず、又それら両情報
が混在していても構わない。
図8及び図9は四つ折り製本型往復葉書を示す。図中上から第一葉片31、第二葉片32及び第四葉片34がそれぞれ疑似接着フィルムシートGにより剥離可能に一体化されている。前記3葉片により往信葉書が構成されており中央の第二葉片32が往信葉書本体となる。そして前記往信葉書本体となる第二葉片32と折り線36により連接されている第三葉片33が単体の葉片で返信葉書を構成している。
本実施例では前記実施例3と異なる態様の四つ折り製本型往復葉書を説明する。
図10は四つ折り製本型往復葉書J4を示す。図中上から第一葉片41、第二葉片42及び第四葉片44がそれぞれ疑似接着フィルムシートGにより剥離可能に一体化されている。前記3葉片により往信葉書が構成されており中央の第二葉片42が往信葉書本体となる。そして前記往信葉書本体となる第二葉片42と折り線46により連接されている第三葉片43が単体の葉片で返信葉書を構成している。
本実施例の三つ折り製本型葉書(実施例1の三つ折り製本葉書に該当)の作製に使用する長尺状シートZ1は、図11(A)に示すように、第一葉片51、第二葉片52及び第三葉片53が折り予定線54、55を介して横方向に連接された単位シートt1が切取線56を介して縦方向に連接されている。そして第一葉片51及び第三葉片53の外側には、切取線58を介してマージナル孔59を設けたマージナル部分60が連接されている。
なお第三葉片53の左下部分には折り予定線55に沿ってコーナーカット部分61が設けられ、さらに外側の切取線58に沿って貫通孔57が設けられている。
即ち、実施例2の三つ折り製本型葉書の製造方法は、それぞれの疑似接着予定面に疑似接着フィルムシートGを被覆して、断面Z字状に折り畳み、単位シート毎に切り出して全体として一体化する流れにより完成する点において実施例1のそれと同じであり、従って詳細な説明は省略する。
実施例3の四つ折り製本型往復葉書の作成に使用する長尺状シートZ2は、図16(A)に示すように、右から第一葉片91、第二葉片92及び第三葉片93が折り予定線95、96を介して横方向に連接され、さらに2列並んだマージナル部分101及びその間の折り予定線97を介して第四葉片94が連接された単位シートt2が切取線98を介して縦方向に連接されている。そして第一葉片91及び第四葉片94の外側には切取線99を介してマージナル孔100が設けられたマージナル部分101がそれぞれ連接されている。なお第一葉片91の左下隅には、折り予定線95及び切取線98に沿ってコーナーカット102が施されている。
混在していても構わない。そして返信葉書本体となる第三葉片93表面には郵便切手欄、郵便番号欄の他返信先の住所氏名等が記載されている。さらに第四葉片94表面には宣伝広告等の一般情報103が記載されている。
その際第四葉片94の外側のマージナル部分101はインタースタッカ等の切除装置(図示省略)により切除しながら引き上げられるのであるが、予め切除した状態で配置しておいても構わない。
即ち、実施例4の四つ折り製本型往復葉書の製造方法は、対応する疑似接着予定面に疑似接着フィルムシートGを被覆して、断面が略S(Z)字状に折り畳み、単位シート毎に切り出して全体として一体化する流れにより完成する点において実施例3のそれと同じであり、従って詳細な説明は省略する。なお、実施例4の四つ折り製本型往復葉書の場合、第二葉片42に貫通孔47を設ける。従って、この場合は、前記実施例3のように第一葉片31の貫通孔37を被覆するフィルムシートFを省略することができるのでより至便である。
例えば、図23に示すように、三つ折り製本型葉書の開封手段として第三葉片133の折り線135側にマイクロミシン等による開封用ミシン136を設けたものでも構わない。この三つ折り製本型葉書は実施例1の三つ折り製本型葉書に対応するもので、このように構成することにより図24に示すような断面状態に一体化される。そして図25に示すように、第一葉片131と第二葉片132は葉片幅の相違により生じる段差を端緒にして開封することができ、第二葉片132と第三葉片133は前記開封用のミシン136を破断して開封することができるのである。
図26は実施例3に対応した四つ折り製本型往復葉書であるが、本実施例では第一葉片141、第二葉片142及び第四葉片144を共通の一枚の疑似接着フィルムシートGで被覆しているところが異なる。そして第一葉片141の折り線145側に開封用ミシン148が設けられており、受取人は同図(B)に示すように開封することができる。なお実施例4の四つ折り製本型往復葉書についても同様に開封ミシンを適用することが可能である。
図28に示すように、枚葉状シートZ3は第一葉片151、第二葉片152及び第三葉片153が折り予定線154及び155を介して横方向に連接された三つ折り製本型葉書の単位シートt3が2丁印刷された枚葉状のシートである。前記単位シートt3のレイアウトは図23(A)及び(B)に示す通りである。なお第三葉片153の右側にはトムソン等の型抜き加工による貫通孔157が予め設けられている。また便宜上開封用ミシン156が記載されているが、このミシンは後のラミネート装置通過後に施されることが好ましい。
図33に示すように、枚葉状シートZ4は、第一葉片181、第二葉片182、第三葉片183及び第四葉片184が折り予定線185、186、187及び切断予定線188を介して横方向に連接された四つ折り製本型往復葉書の単位シートt4が3丁印刷された枚葉状のシートである。なお第一葉片181の右側にはトムソン等の型抜き加工による貫通孔190、丸穴191等が予め設けられている。また、折り予定線187に折りミシンが前記トムソン等の型抜き加工により予め設けられていても構わない。さらに第四葉片184の左側余白部分は予め断裁等により切除されている。また便宜上開封用ミシン189
が記載されているが、このミシンは後のラミネート装置通過後に施されることが好ましい。
例えば、実施例4の四つ折り製本型往復葉書を例に示すと、図37に示すように返信葉書を構成する第三葉片43を折り線46に沿って前記実施例4の折り形態の場合とは逆側に折り返した形態の四つ折り製本型往復葉書やその製造方法であっても構わない。
J1、J2、J5 三つ折り製本型葉書
J3、J4、J6 四つ折り製本型往復葉書
Z1、Z2 長尺状シート
Z3、Z4 枚葉状シート
t1、t2、t3、t4 単位シート
G 疑似接着フィルムシート
H 非接着域
P、Q、R 余白部分
K センサ
M マーク
1、2、3、21、22、23、31、32、33、34、41、42、43、44、51、52、53、91、92、93、94、131、132、133、141、142、143、144、151、152、153、181、182、183、184 葉片
4、5、24、25、35、36、45、46、97、134、135、145、146、154、155、187 折り線
6、26、37、47、57、105、137、147、157、190 貫通孔
106、191 丸穴
7、27、61、102 コーナーカット
11 基材
12 感熱接着剤層
13 疑似接着層
54、55、95、96、154、155、185、186 折り予定線
156、189 開封用ミシン
56、58、98、99、188 切取線
59、100 マージナル孔
60、101 マージナル部分
62、104 個人情報
63、103 一般情報
70、77、110、112、120、168 サポートローラ
70、78、113、121 ピントラクタ
72a、72b、83a、83b、114a、114b、126a、126b、173a、173b ヒートローラ
73a、73b、79a、79b、122a、122b、115a、115b、163a、163b 切除装置
164a、164b 開封ミシン装置
74a、74b、116a、116b、165a、165b ミシン装置
117a、117b 筋入れ装置
75a、75b、118a、118b、161a、161b、169a、169b ニッ
プローラ
76、111、119、167 折り畳み装置
80a、80b、123a、123b、170a、170b 断裁装置
81a、81b、124a、124b、171a、171b 搬送ローラ
81a、81b、125a、125b、172a、172b ヒータパネル
84、127、174 スタッカ
Claims (13)
- 折り線或いは切取線を介して連接された複数の葉片を折り畳み或いは切り重ねることにより生じる任意の対向葉片を疑似接着フィルムシートを介して剥離可能に一体化した製本型情報通信体において、任意の葉片の任意の箇所に設けられた貫通孔に被覆されたフィルムシート又は疑似接着フィルムシートの前記貫通孔に露出している部分で、前記任意の葉片が前記フィルムシート又は疑似接着フィルムシートが被覆された側の面と逆側の面に位置する葉片と剥離不能に接着されたことを特徴とした製本型情報通信体。
- 折り線を介して連接された第一葉片、第二葉片及び第三葉片を断面Z(S)字状に折り畳み、対向する葉片間を疑似接着フィルムシートを介して剥離可能に一体化した製本型情報通信体であって、第三葉片の第二葉片と連接する側と逆側の縁辺に沿って貫通孔を設けると共に第三葉片の裏面側に被覆されたフィルムシート又は疑似接着フィルムシートがその接着剤層により前記貫通孔を通して第二葉片と剥離不能に接着した請求項1に記載の製本型情報通信体。
- 折り線を介して連接された第一葉片、第二葉片及び第三葉片を断面Z(S)字状に折り畳み、対向する葉片間を疑似接着フィルムシートを介して剥離可能に一体化した製本型情報通信体であって、第二葉片の第一葉片と連接する側の縁辺に沿って貫通孔を設けると共に第二葉片の裏面側に被覆された疑似接着フィルムシートがその接着剤層により前記貫通孔を通して第三葉片と剥離不能に接着した請求項1に記載の製本型情報通信体。
- 折り線を介して連接された第一葉片、第二葉片及び第三葉片を断面S(Z)字状に折り畳むと共に第二葉片と第三葉片の間に第四葉片を介在させた製本型情報通信体において、第一葉片と第二葉片及び第二葉片と第四葉片が疑似接着フィルムシートを介して剥離可能に一体化された往信葉書を構成し、第三葉片が返信葉書を構成する往復葉書であって、第一葉片の第二葉片と連接する側と逆側の縁辺に沿って貫通孔を設けると共に前記貫通孔から露出している第一葉片の外面側に被覆されたフィルムシート又は疑似接着フィルムシートがその接着剤層により前記貫通孔を通して第二葉片と剥離不能に接着したことを特徴とした製本型情報通信体。
- 折り線を介して連接された第一葉片、第二葉片及び第三葉片を断面S(Z)字状に折り畳むと共に第二葉片と第三葉片の間に第四葉片を介在させた製本型情報通信体において、第一葉片と第二葉片及び第二葉片と第四葉片が疑似接着フィルムシートを介して剥離可能に一体化された往信葉書を構成し、第三葉片が返信葉書を構成する往復葉書であって、第二葉片の第三葉片と連接する側の縁辺に沿って貫通孔を設けると共に前記貫通孔から露出している第二葉片に被覆された疑似接着フィルムシートがその接着剤層により前記貫通孔を通して第一葉片と剥離不能に接着したことを特徴とした製本型情報通信体。
- 請求項4及び5の何れかに記載の製本型情報通信体において、折り線を介して連接された第一葉片、第二葉片及び第三葉片を断面S(Z)字状に折り畳むと共に第二葉片と第三葉片の間に第四葉片を介在させた折り形態に代えて、返信葉書を構成する第三葉片を前記折り形態の場合とは逆側へ折り込んで第一葉片と対向するようにした製本型情報通信体。
- 開封用のミシンを独立して設けた請求項1乃至6の何れかに記載の製本型情報通信体。
- 折り線を介して横方向に連接すると共に情報通信体の完成後に製本状態として完全接着すべき箇所に貫通孔を設けた単位シートが縦方向に連接された長尺状シートをそのまま或いは一部葉片を折り畳みながら繰り出す繰出し工程、繰り出された長尺状シートの疑似接着予定面と貫通孔にフィルムシート及び/又は疑似接着フィルムシートを被覆する被覆工程、フィルムシート及び/又は疑似接着フィルムシートが被覆された長尺状シートの一方のマージナル部分を切除する第一の切除工程、マージナル部分を切除した長尺状シートを折り畳む折畳み工程、折り畳まれた長尺状シートの残るマージナル部分を切除する第二の切除工程、残るマージナル部分を切除した長尺状シートを天地方向で単位シート毎に断裁する断裁工程、及び断裁された単位シートの対向する疑似接着フィルムシート同士を剥離可能に疑似接着すると共に貫通孔部分で完全接着して製本形態に仕上げる一体化工程からなることを特徴とした製本型情報通信体の製造方法。
- 前記折畳み工程の後で両マージナル部分を同時に切除した請求項8に記載の製本型情報通信体の製造方法。
- 両マージナル部分の各切除工程、単位シート毎に断裁する断裁工程及び一体化工程の順序が入れ替わった請求項8及び9の何れかに記載の製本型情報通信体の製造方法。
- 折り線を介して横方向に連接すると共に情報通信体の完成後に製本状態として完全接着すべき箇所に貫通孔を設けた情報通信体シートが印刷された枚葉状シートをそのまま或いは折り畳みながら繰り出す繰出し工程、繰り出された枚葉状シートの疑似接着予定面と貫通孔にフィルムシート及び/又は疑似接着フィルムシートを被覆する被覆工程、フィルムシート及び/又は疑似接着フィルムシートが被覆された枚葉状シートの流れ方向の余白部分を切除する切除工程及び折り予定線に折りミシン及び/又は折り筋を形成する折り手段形成工程、余白部分を切除すると共に折り手段を形成した枚葉状シートを折り畳む折畳み工程、折り畳まれた枚葉状シートの天地方向の余白部分を除去し情報通信体シート毎に仕上げる断裁工程、及び断裁された情報通信体シートの対向する疑似接着フィルムシート同士を剥離可能に疑似接着すると共に貫通孔部分で完全接着して製本形態に仕上げる一体化工程からなることを特徴とした製本型情報通信体の製造方法。
- ミシンによる開封手段形成工程を設けた請求項8乃至11の何れかに記載の製本型情報通信体の製造方法。
- 情報通信体の単位シート毎に断裁する断裁工程と一体化工程の順序を入れ替えた請求項11及び12の何れかに記載の製本型情報通信体の製造方法。
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