JP5826505B2 - 水濡れに強い情報通信体の製造方法 - Google Patents
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詳しくは本発明は、最近盛んに使用されている、見掛けは通常の葉書であるにも関わらず、複数の葉片が剥離可能に積層されているため、多くの情報を隠蔽状態で伝達することができる葉書に代表される情報通信体の製造方法に関する。
前記疑似接着フィルムシートとしては、例えばケイディケイ株式会社製の商品名「ハガキフィルムドライ」や商品名「ハガキフィルムサーマル」が販売されている。
例えば上下各葉片から積極的に突出した摘み部を設けても構わず、逆に上下各葉片の一部を切り欠くことにより結果として突出して摘みやすくなる摘み部が形成される構成でも構わない。何れにしても前記摘み部は、お互いが一致して重ならず、且つお互いに交錯する位置に形成され、前記摘み部を指で摘んで引き剥がせば確実に疑似接着皮膜同士の間から剥離が開始される。そして一旦剥離が開始されると、水濡れや良好な疑似接着により葉片の紙繊維が解れたり或いは分断したりしやすい状態であっても連続的に剥離して展開することが可能になるのである。
[実施例1:長尺状シートを用いた二つ折り葉書の製造方法]
図1(A)に示すように、本実施例の二つ折り葉書用の長尺状シートS1は、第一葉片1と第一葉片1より幅が広く右下部分に斜線で示される切り欠き部K(疑似接着フィルムシートGの被覆後に打ち抜かれる)を設けた第二葉片2が、折り線3(必ずしも表示される必要はなく折筋やミシン目でも構わない)を介して連接されている。そして第一葉片1及び第二葉片2の外側には切取線5(必ずしも表示される必要はなく折筋やミシン目でも構わない)を介して、マージナル孔6を設けたマージナル部分7が連接され、さらにこのように構成された単位シートt1が切取線4(必ずしも表示される必要はなく折筋やミシン目でも構わない)を介して縦方向に連接されている。そして第一葉片1表面には郵便切手欄、郵便番号欄及び受取人の住所氏名等が記載され、また第二葉片表面には宣伝広告等の一般情報が記載されているが、これら各情報は二つ折り葉書に仕上げられた後に記載されても構わない。
一体化工程では、例えば一対の搬送ローラ22a、22bと一対のヒータパネル23a、23bが交互に配置されており、通過する一体化前の葉書H1を加熱する。そして十分に加熱された後に最終出口に設置されたヒートローラ24a、24bによりさらに加熱・加圧処理を施され、一体化前の葉書H1は剥離可能に疑似接着し一体化されるのである。なお、前記最終出口に設置されるローラは加熱を伴わない単なる加圧ローラでも構わない。このようにして製造された二つ折葉書はベルトコンベア等からなるスタッカ25に順次集積されて最終的に郵便局へ送り出されるのである。
図7(A)に示すように、本実施例の二つ折り葉書用の枚葉状シートS2は、第一葉片41と第一葉片より幅が広く右下部に斜線で示される切り欠き部K(疑似接着フィルムシートGの被覆後に打ち抜かれる)を設けた第二葉片42が、折り線43を介して連接された単位シートt2が2丁印刷されている。そして第一葉片41表面には郵便切手欄、郵便番号欄及び受取人の住所氏名等が記載され、また第二葉片42表面には宣伝広告等の一般情報が記載されているが、これら各情報は二つ折り葉書に仕上げられた後に記載されても構わない。
この後に続く一体化工程等並びに完成した二つ折り葉書H1の開封方法等は前記実施例1と同様なため詳細な説明を省略する。
図12(A)に示すように、本実施例の三つ折り葉書用の長尺状シートS3は、第一葉片71、第二葉片72及び第三葉片73が折り線74、75を介して横方向に連接されている単位シートt3が、切取線76(必ずしも表示される必要はなく折筋やミシン目でも構わない)を介して縦方向に連接されている。そして第一葉片71及び第三葉片73の外側には切取線77(必ずしも表示される必要はなく折筋やミシン目でも構わない)を介してマージナル孔78を設けたマージナル部分79が連接され、さらにこのように構成された単位シートt3が切取線76(必ずしも表示される必要はなく折筋やミシン目でも構わない)を介して縦方向に連接されている。
図15に示すように、本実施例の三つ折り葉書用の長尺シートS4は、各葉片の幅が第一葉片81<第二葉片82<第三葉片83の関係にある。そしてこのような構成から図17に示すような三つ折り葉書が完成する。本実施例と他の実施例との相違は、対向する第一葉片81と第二葉片82の開封に関わる摘み部E、Fの構成が異なる。
図18に示すように、本実施例の三つ折り葉書用の長尺状シートS5は、各葉片の幅が第一葉片91=第二葉片92<第三葉片93の関係にある。そしてこのような構成から図20に示すような三つ折り葉書が完成する。本実施例と他の実施例との相違は、第一葉片91と第二葉片92が剥離不能に接着されていることにある。このような構成のため完成した三つ折り葉書H5は最終的に二つ折り葉書の形態になる。
図21に示すように、本実施例における三つ折り葉書用の枚葉状シートS6は、既述の三つ折り葉書の単位シートt6が、縁辺や折り線の並びを揃えて縦方向に3丁印刷されている。この用紙を図8の左下に積載して繰り出すことにより、実施例2同様に既述の各バリエーションの三つ折り葉書(H2、H3、H4)を製造することができる。基本的な製造方法の流れは実施例2と同様で、一対のヒートローラ53a、53bの上方のみならず、図8中点線で示すように下方にも疑似接着フィルムシートGのロールを待機させておいて、枚葉状シートS6の両面に疑似接着フィルムシートG或いは両面接着フィルムシートJを被覆する点が異なる。
前記実施例2及び6の製造方法は各工程を連続したシステムにより行うものであるが、各工程をそれぞれの加工機で加工する製造方法も可能である。例えば枚葉状シートを一枚ずつラミネート機で被覆した後に、断裁機やトムソン加工機等により単品の葉書用紙に仕上げ、その後折り機で折り畳み、最後に圧着加工機に通して剥離可能に一体化する。即ち、それぞれの加工をそれぞれの専用加工機で行うのである。
例えば摘み部E、Fの形状に格別な制限はない。要は、折り畳んだ際に対向する両葉片の開封縁辺同士で段差を形成すると共に、疑似接着皮膜に被覆されて保護された摘み片が形成されればよく、その形状として直線以外にも曲線や或いは両者混合の形状であっても構わない。
さらに本実施例では葉書を例に説明しているが、それ以外に往復葉書、封書、DM、名刺等あらゆる情報通信体で使用できることは言うまでもない。
H2、H3、H4 三つ折り葉書
S1、S3、S4、S5 長尺状シート
S2、S6 枚葉状シート
G 疑似接着フィルムシート
J 両面接着フィルムシート
E、F 摘み部
K 切り欠き部
P 流れ方向外側の不要部分
R1、R2 断裁部分
t1、t2、t3、t4、t5、t6 単位シート
1、2、41、42、71、72、73、81、82、83、91、92、93、101
、102、103 葉片
3、43、74、75、84、85、94、95、104、105 折り線
31 基材
32 疑似接着層
33 感熱接着剤層
11、18、59 サポートローラ
12、19 ピントラクタ
13a、13b、24a、24b、53a、53b ヒートローラ
14a、14b、54a、54b 打ち抜き装置
16a、16b、52a、52b、57a、57b、60a、60b ニップローラ
17、58 折り畳み装置
15a、15b、20a、20b、55a、55b スリッタ
21a ダイカットローラ
21b バックアップローラ
61 センサ
62a 断裁刃
62b 固定刃
22a、22b、63a、63b 搬送ローラ
23a、23b、64a、64b ヒータパネル
65a、65b 加圧ローラ
25、66 スタッカ
Claims (10)
- 複数の葉片が折り畳まれ或いは切り重ねられると共に、対向する葉片同士が、前記葉片の対向面に形成された疑似接着フィルムシート(G)からなる疑似接着皮膜を介して剥離可能に一体化され、開封側縁辺のコーナー部分において、前記対向する葉片同士が一致せず且つ疑似接着皮膜同士の重なり合いなしに突出し、前記突出した各葉片が前記疑似接着フィルムシートで被覆された摘み部(E、F)を形成すると共に、剥離、開封に際して前記両摘み部(E、F)を指で摘んで引き剥がすようにした情報通信体の製造方法であって、複数の葉片が折り線を介して横方向に連接された単位シートが切取線を介して縦方向に連接された長尺状シートを順次繰り出す繰り出し工程、繰り出された長尺状シートの少なくとも一箇所の疑似接着予定面に疑似接着皮膜を形成する疑似接着皮膜形成工程、疑似接着皮膜が形成された長尺状シートの任意の葉片のコーナー部分に、情報通信体の完成時に前記摘み部(E、F)が形成されるように打ち抜きを施す打ち抜き工程、前記摘み部(E、F)の形成のために打ち抜かれた長尺状シートを前記折り線で折り畳む折り畳み工程、折り畳まれた長尺状シートのマージナル部分を切除する切除工程、マージナル部分が切除された長尺状シートを単位シート毎に断裁する断裁工程及び断裁された単位シートを剥離可能に一体化する一体化工程からなることを特徴とした水濡れに強い情報通信体の製造方法。
- 複数の葉片が折り畳まれ或いは切り重ねられると共に、対向する葉片同士が、前記葉片の対向面に形成された疑似接着フィルムシート(G)からなる疑似接着皮膜を介して剥離可能に一体化され、開封側縁辺のコーナー部分において、前記対向する葉片同士が一致せず且つ疑似接着皮膜同士の重なり合いなしに突出し、前記突出した各葉片が前記疑似接着フィルムシートで被覆された摘み部(E、F)を形成すると共に、剥離、開封に際して前記両摘み部(E、F)を指で摘んで引き剥がすようにした情報通信体の製造方法であって、複数の葉片が折り線を介して横方向に連接された単位シートが切取線を介して縦方向に連接された長尺状シートを順次繰り出す繰り出し工程、繰り出された長尺状シートの少なくとも一箇所の疑似接着予定面に疑似接着皮膜を形成する疑似接着皮膜形成工程、疑似接着皮膜が形成された長尺状シートの任意の葉片のコーナー部分に、情報通信体の完成時に前記摘み部(E、F)が形成されるように打ち抜きを施す打ち抜き工程、前記摘み部(E、F)の形成のために打ち抜かれた長尺状シートの一方のマージナル部分を切除する第一の切除工程、一方のマージナル部分が切除された長尺状シートを前記折り線で折り畳む折り畳み工程、折り畳まれた長尺状シートの残りのマージナル部分を切除する第二の切除工程、残りのマージナル部分が切除された長尺状シートを単位シート毎に断裁する断裁工程及び断裁された単位シートを剥離可能に一体化する一体化工程からなることを特徴とした水濡れに強い情報通信体の製造方法。
- 前記打ち抜き工程と第一の切除工程が入れ替わった請求項2に記載の水濡れに強い情報通信体の製造方法。
- 複数の葉片が折り畳まれ或いは切り重ねられると共に、対向する葉片同士が、前記葉片の対向面に形成された疑似接着フィルムシート(G)からなる疑似接着皮膜を介して剥離可能に一体化され、開封側縁辺のコーナー部分において、前記対向する葉片同士が一致せず且つ疑似接着皮膜同士の重なり合いなしに突出し、前記突出した各葉片が前記疑似接着フィルムシートで被覆された摘み部(E、F)を形成すると共に、剥離、開封に際して前記両摘み部(E、F)を指で摘んで引き剥がすようにした情報通信体の製造方法であって、複数の葉片が折り線を介して横方向に連接された単位シートが印刷された枚葉状シートを等間隔で或いは突き合わせて順次繰り出す繰り出し工程、繰り出された枚葉状シートの少なくとも一箇所の疑似接着予定面に疑似接着皮膜を連続的に形成する疑似接着皮膜形成工程、疑似接着皮膜が形成され連続状態になった枚葉状シートの任意の葉片のコーナー部分に、情報通信体の完成時に前記摘み部(E、F)が形成されるように打ち抜きを施す打ち抜き工程、前記摘み部(E、F)の形成のために打ち抜かれた連続状態の枚葉状シートの流れ方向外側の不要部分(P)を切除する切除工程、流れ方向外側の不要部分(P)が切除された連続状態の枚葉状シートにその流れ方向に折り手段を形成する折り手段形成工程、折り手段が形成された連続状態の枚葉状シートを連続的に前記折り線で折り畳む折り畳み工程、折り畳まれた連続状態の枚葉状シートを単位シート毎に断裁する断裁工程及び断裁された単位シートを剥離可能に一体化する一体化工程からなることを特徴とした水濡れに強い情報通信体の製造方法。
- 前記打ち抜き工程、切除工程及び折り手段形成工程の順序が入れ替わるか、或いは同時に行われる請求項4に記載の水濡れに強い情報通信体の製造方法。
- 複数の葉片が折り畳まれ或いは切り重ねられると共に、対向する葉片同士が、前記葉片の対向面に形成された疑似接着フィルムシート(G)からなる疑似接着皮膜を介して剥離可能に一体化され、開封側縁辺のコーナー部分において、前記対向する葉片同士が一致せず且つ疑似接着皮膜同士の重なり合いなしに突出し、前記突出した各葉片が前記疑似接着フィルムシートで被覆された摘み部(E、F)を形成すると共に、剥離、開封に際して前記両摘み部(E、F)を指で摘んで引き剥がすようにした情報通信体の製造方法であって、複数の葉片が折り線を介して横方向に連接された単位シートが印刷された枚葉状シートを順次繰り出すと共に繰り出された枚葉状シートの少なくとも一箇所の疑似接着予定面に疑似接着皮膜を一枚ずつ形成する疑似接着皮膜形成工程、疑似接着皮膜が形成された枚葉状シートを断裁すると共に該枚葉状シートの任意の葉片のコーナー部分に、情報通信体の完成時に前記摘み部(E、F)が形成されるように打ち抜きを施して単位シートに仕上げる仕上げ工程、断裁され仕上げられた単位シートを前記折り線で折り畳む折り畳み工程及び折り畳まれた単位シートを剥離可能に一体化する一体化工程からなり、それぞれの工程の加工がそれぞれの専用加工機で独立して行われると共に前記疑似接着皮膜形成工程、仕上げ工程、折り畳み工程及び一体化工程に、それぞれ専用のラミネート機、断裁機又はトムソン加工機、折り機及び圧着加工機が用いられることを特徴とした水濡れに強い情報通信体の製造方法。
- 任意の対向面に完全接着剤層を形成する完全接着剤層形成工程が追加された請求項1乃至5の何れかに記載の水濡れに強い情報通信体の製造方法。
- 前記疑似接着皮膜が、基材の一方の面に疑似接着層を形成したドライラミネート方式に対応した疑似接着フィルムシートからなる請求項1乃至6の何れかに記載の水濡れに強い情報通信体の製造方法。
- 前記疑似接着皮膜が、基材の一方の面に疑似接着層を形成し、残るもう一方の面に感熱接着剤層を形成したサーマルラミネート方式に対応した疑似接着フィルムシートからなる請求項1乃至6の何れかに記載の水濡れに強い情報通信体の製造方法。
- 前記疑似接着皮膜が、基材の一方の面に樹脂を剥離可能に積層した2層の積層フィルムシートの少なくとも一方の外側に感熱接着剤層を形成した少なくとも3層からなる疑似接着フィルムシートからなる請求項1乃至6の何れかに記載の水濡れに強い情報通信体の製造方法。
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