JP5900474B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、記録シート上に形成されたページの画像を熱定着させることにより、印刷処理を実行するプリンター、複写機等の画像形成装置に関し、特に、省エネルギーのためにページ毎にページの画像に対応する目標定着温度を決定する画像形成装置における、ページ間の定着温度の温度変更を制御する技術に関する。
プリンター、複写機等の画像形成装置では、画像データに基づいて複数枚の記録シート上に順次トナー像形成し、当該記録シートを、加熱回転体による定着位置を通過させて当該トナー像を熱定着することにより、印刷処理が実行される。トナー像を熱定着させるのに必要な定着温度は、記録シートへのトナー付着量や記録シート上に形成される画像の種類等の条件により異なる。
これらの条件が異なっても定着不良が生じないようにするために、記録シートのページの熱定着時において加熱回転体の表面温度が維持されるべき目標定着温度を、通常、熱定着するのに最も多い加熱量を必要とする印刷条件下でも良好な定着性を確保することが可能な温度に設定することも考えられるが、このような設定をした場合には、上記のような加熱量を必要としないページのトナー像の熱定着を行う場合に必要以上に電力を消費することになり、省エネの観点から望ましくない。
このような電力消費量を低減する技術として、例えば、特許文献1には、各ページの画像内容に応じてそれぞれのページの熱定着時において加熱回転体の表面温度が維持されるべき目標定着温度を変化させる技術が開示されている。これにより、ページの画像内容に応じて定着温度の過不足が生じないように定着温度を調整することができ、熱定着に要する電力消費量を低減することができる。
又、特許文献2には、上記のようにページによって目標定着温度を変化させた場合に発生する、目標定着温度を低い温度から高い温度まで上昇させる動作を行うことにより発生する待ち時間を低減する技術が開示されている。
具体的には、先行ページの目標定着温度よりも先行ページに続く次のページの目標定着温度の方が所定温度以上高い場合に、先行ページより前のページの定着温度を、紙間期間(ページの熱定着を順次行う場合における、先行ページと当該先行ページに続く次ページの紙間が加熱回転体による定着位置を通過する時間)を利用して段階的に上昇させる(当該前のページについて決定された目標定着温度より上昇させる)ことにより、当該次のページの熱定着時までに加熱回転体の表面温度が当該次ページについて決定された目標定着温度まで上昇するように制御することが可能な画像形成装置が開示されている。
これにより、ページ間の目標定着温度差が大きい場合においても、紙間期間における昇温量を少なくすることができ、昇温量を増加させるために、紙間期間を延長することなく定着温度の昇温動作に起因する待ち時間を低減することができる。
特開平10−039673号公報 特開2013−76890号公報
しかしながら、特許文献2に開示されている待ち時間低減技術では、先行ページの直前に、先行ページの目標定着温度と同じ目標定着温度のページが連続して存在している場合には、待ち時間を低減することができるが、そのようなページが存在していない場合(例えば、先行ページが1ページ目である場合)には、紙間期間における昇温量を少なくすることができず、待ち時間を低減することができないという問題が生じる。
本発明は、上述のような問題に鑑みて為されたものであって、ページ毎に目標定着温度を決定する画像形成装置において、先行ページについて決定した目標定着温度から、次ページについて決定した目標定着温度まで定着温度を昇温させる昇温動作に起因する待ち時間を、先行ページの存在位置にかかわらず低減することが可能な画像形成装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る画像形成装置は、紙間を空けて搬送される複数枚の記録シート上に順次トナー像を形成し、当該記録シートを加熱回転体による定着位置を通過させてトナー像を熱定着する画像形成装置であって、印刷すべき各ページの画像情報を取得する画像取得手段と、取得した画像情報に基づいて、それぞれのページの熱定着時において加熱回転体の表面温度が維持されるべき目標定着温度を決定する定着温度決定手段と、先行ページの目標定着温度が第1の温度、先行ページに続く次ページの目標定着温度が第1の温度よりも高い第2の温度と決定された場合において、当該第1から第2の温度までの差分が所定値を超える場合には、前記差分に相当する温度量の昇温を行うべき期間として、前記先行ページの熱定着動作の期間の全部又は一部と、前記先行ページと前記次ページの間の紙間が定着位置を通過する時間である紙間期間と、を確保し、確保した期間における昇温量を調整して前記次ページの熱定着動作が開始されるまでに加熱回転体の表面温度が第2の温度に到達するように昇温制御を行う温度制御手段と、前記先行ページの画像情報に基づいて、前記先行ページの画像が、光沢ムラが生じやすい画像であるか否かの判定を行う判定手段と、を備え、前記温度制御手段は、前記先行ページの画像が、光沢ムラが生じやすい画像であると判定される場合には、前記熱定着動作期間の全部又は一部における昇温量を、光沢ムラが許容される限界値を超えないように、前記判定結果が否定的である場合の昇温量よりも抑制し、昇温量を抑制した分だけ、前記紙間期間における昇温量を増加させるように調整して前記昇温制御を行う
こで、前記温度制御手段は、確保した前記紙間期間の紙間の大きさを前記規定値としたときに、確保した期間内では前記差分に相当する温度量の内の一部の昇温を行うことができない場合には、前記一部の昇温量に相当する分だけ、前記紙間の大きさを前記規定値よりも増加させて前記紙間期間の昇温量を調整して前記昇温制御を行うこととすることができる。
ここで、前記判定手段は、前記画像情報が文字画像を示すか否かにより前記判定を行い、前記画像情報が文字画像でない場合に光沢ムラが生じやすいと判定することとすることができる。又、前記判定手段は、前記画像情報からトナー付着量を算出し、算出したトナー付着量が閾値を超えるか否かにより前記判定を行い、閾値を超える場合に光沢ムラが生じやすいと判定することとすることができる。
又、前記判定手段は、前記画像情報がカラー画像を示すか否かにより前記判定を行い、前記画像情報がカラー画像を示す場合に光沢ムラが生じやすいと判定する
こととすることができる。
上記構成を備えることにより、先行ページに続く次ページの目標定着温度が、先行ページの目標定着温度よりも高い場合において、両者の目標定着温度の差分が所定値を超える場合には、当該差分に相当する温度量の昇温を行うべき期間として、先行ページの熱定着動作の期間の全部又は一部と両者のページ間の紙間が定着位置を通過する時間である紙間期間とが確保されるので、両ページ間の目標定着温度差が大きい場合においても、上記昇温を行うべき期間として確保された先行ページの熱定着動作期間の全部又は一部において、昇温が行われる分だけ、紙間期間の昇温量を少なくすることができる。その結果、ページ間における定着温度の昇温動作に起因する待ち時間を少なくすることができ、その分、印刷処理の生産性を高めることができる。
ここで、前記先行ページの画像情報に基づいて、前記先行ページの画像が、光沢ムラが生じやすい画像であるか否かの判定を行う判定手段を備え、前記温度制御手段は、前記先行ページの画像が、光沢ムラが生じやすい画像であると判定される場合には、前記熱定着動作期間の全部又は一部における昇温量を、光沢ムラが許容される限界値を超えないように、前記判定結果が否定的である場合の昇温量よりも抑制し、昇温量を抑制した分だけ、前記紙間期間における昇温量を増加させるように調整して前記昇温制御を行うこととしてもよい。
これにより、先行ページの画像が、光沢ムラが生じやすい画像であるか否かの判定が行われ、光沢ムラが生じやすい画像であると判定される場合には、確保された熱定着動作期間の全部又は一部の昇温量が、光沢ムラが許容される限界値を超えないように、判定結果が否定的である場合の昇温量よりも抑制され、昇温量が抑制された分だけ、確保された紙間期間の昇温量が増加するように昇温制御が行われるので、先行ページの熱定着動作期間の全部又は一部において昇温が行われても、先行ページに光沢ムラが生じないようにすることができる。
又、本発明の別の一形態に係る画像形成装置は、紙間を空けて搬送される複数枚の記録シート上に順次トナー像を形成し、当該記録シートを加熱回転体による定着位置を通過させてトナー像を熱定着する画像形成装置であって、印刷すべき各ページの画像情報を取得する画像取得手段と、取得した画像情報に基づいて、それぞれのページの熱定着時において加熱回転体の表面温度が維持されるべき目標定着温度を決定する定着温度決定手段と、先行ページの目標定着温度が第1の温度、先行ページに続く次ページの目標定着温度が第1の温度よりも高い第2の温度と決定された場合において、当該第1から第2の温度までの差分が所定値を超える場合には、前記差分に相当する温度量の昇温を行うべき期間として、前記先行ページの熱定着動作の期間の全部又は一部と、前記先行ページと前記次ページの間の紙間が定着位置を通過する時間である紙間期間と、を確保し、確保した期間における昇温量を調整して前記次ページの熱定着動作が開始されるまでに加熱回転体の表面温度が第2の温度に到達するように昇温制御を行う温度制御手段と、前記先行ページを搬送方向に複数の領域に分割した分割領域毎に、各分割領域に形成されるべき画像が、光沢ムラが生じやすい画像であるか否かの判定を行う判定手段と、を備え、前記温度制御手段は、光沢ムラが生じやすいと判定された分割領域の熱定着動作期間における昇温量を、光沢ムラが許容される限界値を超えないように、前記判定結果が否定的である場合の昇温量よりも抑制し、昇温量を抑制した分だけ、前記紙間期間における昇温量を増加させるように調整して前記昇温制御を行うこととしてもよい。
これにより、先行ページを搬送方向に複数の領域に分割した分割領域毎に、各分割領域に形成されるべき画像が、光沢ムラが生じやすい画像であるか否かの判定が行われ、光沢ムラが生じやすい画像であると判定される場合には、確保された熱定着動作期間の全部又は一部の内、光沢ムラが生じやすいと判定された分割領域の熱定着動作期間における昇温量が、判定結果が否定的である場合の昇温量よりも抑制され、昇温量が抑制された分だけ、確保された紙間期間の昇温量が増加するように昇温制御が行われるので、先行ページの熱定着動作期間の全部又は一部において昇温が行われても、先行ページに光沢ムラが生じないようにすることができる。
さらに、当該分割領域の画像が、光沢ムラが生じやすい画像でないと判定される場合には、当該分割領域の熱定着動作期間の昇温量を、光沢ムラが許容される限界値を超える昇温量とすることができるので、ページ単位で上記の判定が行われる場合に比較して、光沢ムラが生じやすい画像でないと判定された分割領域の熱定着動作期間の昇温量を、光沢ムラが許容される限界値より多くできる分だけ、先行ページが、光沢ムラが生じやすい画像を含むページである場合における昇温率を高めることができる。
従って、その分、紙間期間に配分される昇温量を少なくすることができる。その結果、ページ間における定着温度の昇温動作に起因する待ち時間を少なくすることができ、その分、印刷処理の生産性を高めることができる。
ここで、前記温度制御手段は、前記先行ページの目標定着温度が、当該先行ページの直前のページの目標定着温度と同じであり、確保した期間内では前記差分に相当する温度量の内の一部の昇温を行うことができない場合には、当該一部の昇温を行うべき期間として、目標定着温度が同じページ間の紙間が定着位置を通過する期間と、前記先行ページの直前のページの熱定着動作期間の少なくとも何れかの期間を確保して前記昇温制御を行うこととしてもよい。
これにより、先行ページの目標定着温度が、当該先行ページの直前のページの目標定着温度と同じであり、かつ、確保した期間内では両者の目標定着温度の差分に相当する温度量の内の一部の昇温を行うことができない場合には、当該一部の昇温を行うべき期間として、目標定着温度が同じページ間の紙間が定着位置を通過する時間と前記先行ページの直前のページの熱定着動作期間の少なくとも何れかが確保されるので、紙間期間を延長することなく、加熱回転体の表面温度を次ページの目標定着温度まで昇温させることができる。
その結果、先行ページと目標定着温度が同じページが、先行ページの直前のページに存在する場合において、ページ間における定着温度の昇温動作に起因する待ち時間を、当該直前のページが存在しない場合より少なくすることができ、印刷処理の生産性をより高めることができる。
プリンター1の構成を示す図である。 定着装置5の構成を示す断面図である。 制御部60の構成と制御部60の制御対象となる主構成要素との関係を示す図である。 定着温度選択テーブルの具体例を示す。 紙間昇温テーブルの具体例を示す。 熱定着期間昇温テーブルの具体例を示す。 制御部60が行う定着温度制御処理の動作を示すフローチャートである。 制御部60が行う昇温量配分制御処理の動作を示すフローチャートである。 定着温度制御処理において、ステップS707の通知を受けた定着制御部50が、当該通知に応じて行う紙間昇温処理の動作を示すフローチャートである。 定着温度制御処理において、ステップS707の通知を受けた定着制御部50が、当該通知に応じて行う熱定着期間昇温処理の動作を示すフローチャートである。 定着温度制御処理による、印刷処理の生産性を高める効果の具体例を模式的に示す図である。 制御部60が行う昇温量配分制御処理の動作の変形例1の一部を示すフローチャートである。 制御部60が行う昇温量配分制御処理の動作の変形例1の残りの一部を示すフローチャートである。 図12及び図13の変形例における熱定着期間昇温処理の動作を示すフローチャートである。 制御部60が行う昇温量配分制御処理の動作の変形例2の一部を示すフローチャートである。 制御部60が行う昇温量配分制御処理の動作の変形例2の残りの一部を示すフローチャートである。 制御部60が行う昇温量配分制御処理の動作の変形例3の一部を示すフローチャートである。 制御部60が行う昇温量配分制御処理の動作の変形例3の残りの一部を示すフローチャートである。
(実施の形態)
以下、本発明に係る一形態の画像形成装置の実施の形態を、タンデム型カラーデジタルプリンター(以下、単に「プリンター」という。)に適用した場合を例にして説明する。
[1]プリンターの構成
先ず、本実施の形態に係るプリンター1の構成について説明する。図1は、本実施の形態に係るプリンター1の構成を示す図である。同図に示すように、このプリンター1は、画像プロセス部3、給紙部4、定着装置5、制御部60を備えている。
プリンター1は、ネットワーク(例えばLAN)に接続され、外部の端末装置(不図示)や図示しない表示部を有する操作パネルから印刷指示を受け付けると、その指示に基づいてイエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックの各色のトナー像を形成し、これらを記録シートへ多重転写してフルカラーの画像を形成することにより、記録シートへの印刷処理を実行する。以下、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各再現色をY、M、C、Kと表し、各再現色に関連する構成要素の番号にこのY、M、C、Kを添字として付加する。
画像プロセス部3は、作像部3Y、3M、3C、3K、露光部10、中間転写ベルト11、二次転写ローラー45などを有している。作像部3Y、3M、3C、3Kの構成は、いずれも同様の構成であるため、以下、主として作像部3Yの構成について説明する。
作像部3Yは、感光体ドラム31Yと、その周囲に配設された帯電器32Y、現像器33Y、一次転写ローラー34Y、および感光体ドラム31Yを清掃するためのクリーナー35Yなどを有しており、感光体ドラム31Y上にY色のトナー像を作像する。現像器33Yは、感光体ドラム31Yに対向し、感光体ドラム31Yに帯電トナーを搬送する。中間転写ベルト11は、無端状のベルトであり、駆動ローラー12と従動ローラー13に張架されて矢印C方向に周回駆動される。又、従動ローラー13の近傍には、中間転写ベルト上に残留するトナーを除去するためのクリーナー21が配置されている。
露光部10は、レーザーダイオードなどの発光素子を備え、制御部60からの駆動信号によりY〜K色の画像形成のためのレーザー光Lを発し、作像部3Y、3M、3C、3Kの各感光体ドラムを露光走査する。この露光走査により、帯電器32Yにより帯電された感光体ドラム31Y上に静電潜像が形成される。作像部3M、3C、3Kの各感光体ドラム上にも同様にして静電潜像が形成される。
各感光体ドラム上に形成された静電潜像は、作像部3Y、3M、3C、3Kの
各現像器により現像されて各感光体ドラム上に対応する色のトナー像が形成され
る。形成されたトナー像は、作像部3Y、3M、3C、3Kの各一次転写ローラー(図1では、作像部3Yに対応する一次転写ローラーのみ符号34Yを付し、他の一次転写ローラーについては、符号を省略している。)により、中間転写ベルト11上の同じ位置で重ね合わされるように、中間転写ベルト11上にタイミングをずらして順次一次転写された後、二次転写ローラー45による静電力の作用により中間転写ベルト11上のトナー像が一括して記録シート上に二次転写される。
トナー像が二次転写された記録シートは、さらに定着装置5に搬送され、記録シート上のトナー像(未定着画像)が、定着装置5において加熱及び加圧されて記録シートに熱定着された後、排出ローラー71により排紙トレイ72に排出される。
給紙部4は、記録シート(図1の符号Sで表す)を収容する給紙カセット41と、給紙カセット41内の記録シートを搬送路43上に1枚ずつ繰り出す繰り出しローラー42と、繰り出された記録シートを二次転写位置46に送り出すタイミングをとって記録シートを搬送するタイミングローラー44などを備えている。
給紙カセットは、1つに限定されず、複数であってもよい。記録シートとしては、大きさや厚さの異なる用紙(普通紙、厚紙)やOHPシートなどのフィルムシートを利用できる。給紙カセットが複数ある場合には、大きさ又は厚さ又は材質の異なる記録シートを複数の給紙カセットに収納することとしてもよい。
タイミングローラー44は、中間転写ベルト11上の同じ位置で重ね合わされるように中間転写ベルト11上に一次転写されたトナー像が二次転写位置46に搬送されるタイミングに合わせて、記録シートをニ次転写位置46に搬送する。そして、二次転写位置46において、ニ次転写ローラー45により中間転写ベルト11上のトナー像が一括して記録シート上に二次転写される。
繰り出しローラー42、タイミングローラー44等の各ローラーは、搬送モーター(不図示)を動力源とし、歯車ギヤーやベルトなどの動力伝達機構(不図示)を介して回転駆動される。この搬送モーターとしては、例えば、高精度の回転速度の制御が可能なステッピングモーターが使用される。
[2]定着装置の構成
次に定着装置5の構成について説明する。図2は、定着装置5の構成を示す断面図である。同図の符号Sは、未定着画像が形成された記録シートを示す。同図に示すように、定着装置5は、定着制御部50、定着ローラー51、加熱ローラー53、定着ローラー51と加熱ローラー53とによって張架される定着ベルト52、定着ベルト52を介して定着ローラー51を押圧して定着ニップnを形成する加圧ローラー54、加圧ローラー54を回転駆動させる加圧ローラー駆動モーター55、ヒーター電源56、ヒーター57、温度センサー58等から構成され、定着制御部50によって定着装置5全体の動作が制御される。又、定着ニップnより、搬送方向(同図の矢印Dの示す方向)上流側には、記録シートの先端を検出する通紙センサー81が配置され、検出結果を定着制御部50に出力する。
定着ローラー51、定着ベルト52、加熱ローラー53は、加圧ローラー54が、加圧ローラー駆動モーター55により矢印A方向に回転駆動されることにより、矢印B方向に従動回転する。加圧ローラー駆動モーター55の駆動は、定着制御部50により制御され、これにより、定着ベルト52及び加圧ローラー54の回転速度が制御される。定着ベルト52の通紙領域を挟んで加熱ローラー53と対向する領域内には、定着ベルト52の表面温度を検出する温度センサー58が配置されている。
定着制御部50は、温度センサー58の検出する検出温度に応じて加熱ローラー53の加熱量を制御し、各ページの熱定着時における定着ベルト52の表面温度が、後述する定着温度制御処理において、制御部60によって当該ページについて決定された目標定着温度になるように制御する。ここで、「目標定着温度」とは、各ページの熱定着時において定着ベルト52の表面温度が維持されるべき温度のことをいう。
又、定着制御部50は、後述する定着温度制御処理により、昇温を行うべき期間として確保された、特定のページの熱定着動作期間又は特定のページとその次のページとの間の紙間期間に昇温量が配分された場合には、当該熱定着動作期間又は紙間期間の間に、配分された昇温量分だけ定着ベルト52の表面温度が昇温するように加熱ローラー53の加熱量を制御する。
具体的には、定着制御部50は、後述する紙間昇温処理、熱定着期間昇温処理を実行することにより、加熱ローラー53の内部に配置されているヒーター57への電力供給量を制御してその加熱量を制御し、当該熱定着動作期間又は紙間期間において、定着ベルト52の表面温度が、配分された昇温量分だけ昇温するように制御する。
ここで、「紙間期間」とは、ページの熱定着を順次行う場合における、先行ページと当該先行ページに続く次ページの紙間(先行ページの画像形成可能な画像領域(以下、「画像領域」という。)と次ページの画像領域との間に挟まれた領域)が定着位置(定着ニップn)を通過する時間のことをいう。
定着ローラー51は、円筒状の金属製の芯金511の外周面を、弾性層512で被覆して構成される。定着ローラー51は、例えば、肉厚2〜5mmの円柱状の芯金511の外周面に厚さ2〜10mmの弾性層512を形成し、外径20〜50mmのローラーとして構成することができる。芯金511に用いる金属としては、例えば、アルミニウム、鉄、SUS(ステンレス)等の金属を使用することができる。弾性層512としては、シリコーンゴム、シリコーンスポンジ等の弾性体を使用することができる。
定着ベルト52は、周回駆動される無端状のベルトであり、加熱ローラー53により加熱され、熱定着動作時に記録シートSと接触して記録シート上の未定着画像を熱定着させる。定着ベルト52は、基層、弾性層、離型層が、この順に積層されて構成される。定着ベルト52としては、例えば、外径60〜120mmで、基層の厚さが50〜100μm、弾性層の厚さが50〜200μm、離型層の厚さが10〜30μmのものを用いることができる。
基層としては、ポリイミドやポリアミド等の耐熱性の樹脂を用いることができる。弾性層としては、シリコーンゴムなどの耐熱弾性材料を用いることができる。離型層としては、例えば、PFA(四フッ化エチレン・パーフルオロアルコキシエチレン共重合体)、PTFE(四フッ化エチレン)、FEP(四フッ化エチレン・六フッ化エチレン共重合体)、PFEP(四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体)等のフッ素樹脂を使用することができる。
加熱ローラー53は、中空円筒状の金属製の芯金531と、その外周面を被覆するコート層532とを有し、芯金531の内部(中空部)には、ヒーター57が配置されている。加熱ローラー53としては、例えば、外径約25mm(芯金531の厚さ約1mm、コート層532の厚さ約20μm)のローラーを用いることができる。芯金531に用いる金属としては、例えば、アルミニウム、鉄、SUS(ステンレス)等の金属を使用することができる。コート層532は、定着ベルト52との磨耗による劣化防止のために設けられる。コート層532としては、例えば、PTFEを用いることができる。又、ヒーター533としては、例えば、ハロゲンヒーターランプを用いることができる。
加圧ローラー54は、中空円筒状の金属製の芯金541と、その外周面を被覆する弾性層542と、弾性層542の外周面を被覆する離型層543とから構成される。加圧ローラー54としては、例えば、外径35mm(芯金541の厚さ2mm、弾性層542の厚さ4mm、離型層543の厚さ約30μm)のローラーを用いることができる。
芯金541に用いる金属としては、例えば、アルミニウム、鉄、SUS(ステンレス)等の金属を使用することができる。弾性層542としては、例えば、シリコーンゴム、シリコーンスポンジ、フッ素ゴム等の弾性材料を用いることができる。離型層543としては、定着ベルト52の離型層と同様の材料を用いることができる。
なお、図示していないが、定着装置5には、定着ローラー51、加熱ローラー53、加圧ローラー54の長手方向両端部を支え、かつ、これらの部材を覆っているフレームが設けられている。このフレームには、記録シートの出入口部や、定着ローラー51、加熱ローラー53、加圧ローラー54の長手方向両端部を支えている付近において、必要に応じて隙間が設けられている。
[3]制御部の構成
図3は、制御部60の構成と制御部60の制御対象となる主構成要素との関係を示す図である。制御部60は、所謂コンピュータであって、同図に示されるように、CPU(Central Processing Unit)601、通信インターフェース(I/F)部602、ROM(Read Only Memory)603、RAM(Random Access Memory)604、画像データ記憶部605、トナー付着量算出部606、画像領域判定部607、閾値記憶部608などを備える。
通信I/F部602は、LANカード、LANボードといったLANに接続するためのインターフェースである。ROM603には、画像プロセス部3、給紙部4、定着装置5、操作パネル7、画像読取装置8等を制御するためのプログラム、後述する定着温度制御処理を実行するプログラム、定着温度選択テーブルなどが格納されている。
ここで、「定着温度選択テーブル」とは、トナー付着量算出部606により算出される、後述するページ当たりのトナー付着量と、当該トナー付着量のページの熱定着に用いる目標定着温度との対応関係を示すテーブルのことをいう。定着温度選択テーブルは、後述する定着温度制御処理において、ページ毎の目標定着温度を決定するのに用いられ、ページのトナー付着量に応じて、定着温度選択テーブルから対応する目標定着温度が当該ページの目標定着温度として選択される。図4は、定着温度選択テーブルの具体例を示す。当該具体例においては、ページのトナー付着量の範囲に応じて、130℃、135℃、150℃、160℃の各目標定着温度が対応づけられている。
図3の説明に戻って、RAM604は、CPU601のプログラム実行時のワークエリアとして用いられる。
画像データ記憶部605は、通信I/F部602や画像読取装置8を介して入力された、印刷用の画像データを記憶している。
トナー付着量算出部605は、印刷用の画像データのY、M、C、Kの各色のトナーを付着させる画素(以下、「トナー付着画素」という。)の数をページ毎にカウントして、各色についてカウントしたトナー付着画素数の総数を算出した後、重量換算することにより、当該ページのトナー付着量を算出する。
重量換算に用いる換算係数は、予めプリンター1の製造者が試験等を行うことにより設定されるものとする。又、重量換算せず、各色のトナー付着画素数をトナー付着量として用いることとしてもよい。
画像領域判定部607は、各ページの画像データの示す画像が、文字画像であるか否かを判定する。文字画像か否かを判定する技術は、公知の技術であり、当該判定技術としては、様々な方法を用いることができる。例えば、画像データ記憶部605に記憶されている1ページ分の印刷用の画像データの画素の主走査方向と副走査方向の総画素数の分布を取得して、当該分布の周期性を検出することにより、当該判定を行うことができる。
文字画像の場合、文字が並んでいる行間、列間では、トナー付着画素の総画素数が0となるため、この総画素数が0となっている部分が一定の間隔で連続するという周期性が認められる。この周期性を検出することにより当該判定を行うことができる(特開2007−259466号公報、段落0058〜0060の記載、図6、図7の記載参照)。
1ページ分の画像データ全体にこの周期性が認められる場合又は当該画像データが、当該周期性が認められる部分と余白領域とから構成される場合に当該ページの画像が、文字画像であると判定し、当該周期性が画像の一部のみに認められる場合(文字画像と文字画像以外の画像(以下、「非文字画像」という。)が含まれていると判定される場合)又は当該周期性が画像の全部に認められず、画像全体が非文字画像である場合には、文字画像でないと判定する。
ここで、非文字画像には、例えば、写真やグラフィック画像等の絵柄画像、モノクロや単色のカラーのベタ画像等が該当する。
以下の代替判定方法を用いた場合においても上記と同様に判定する。すなわち、ページの画像が文字画像のみ、又は、文字画像と余白領域を含む場合には、「文字画像である」と判定し、ページの画像が非文字画像のみ、又は、文字画像と非文字画像を含む場合には、「文字画像でない」と判定する。
文字画像が否かの代替の判定方法として、以下に示すエッジ検出処理による方法を用いることができる。1ページ分の画像データの各画素を順次注目画素とし、その注目画素と周辺画素を抽出してそれらの画素に対してエッジ検出フィルターを用いたフィルター処理を施すことにより、画像の輪郭を構成するエッジ画素を検出するエッジ検出処理を行う。そして、このエッジ検出処理により、エッジ画素が検出された場合に、当該注目画素をエッジ画素と判定し、当該注目画素と当該注目画素に隣接する画素との画素値(階調値)の差分を算出し、所定の閾値よりも大きな値を有するものが一定個数以上有る場合に当該注目画素が文字画像を構成するエッジ画素であると判定し、このように判定されたエッジ画素が、予め定められた閾値以上存在する場合に文字画像であると判定し、当該閾値未満である場合に文字画像でないと判定する(特開2013−74495号公報、段落0065の記載を参照)。
又、端末装置からページ記述言語(PDL)で記述された画像データが取得される場合には、各ページの画像データが示す画像が文字画像で有るか否かは、PDLを解析して文字に関連するコマンド(例えば、文字サイズを指定するコマンドやフォントを設定するコマンドなど)が含まれているか否かにより判定することができる。
閾値記憶部608は、後述する定着温度制御処理において用いる各種の閾値を記憶している。具体的には、紙間昇温上限値、熱定着期間昇温上限値、光沢ムラ許容限界値を記憶している。上記の各種の閾値は、プリンターの製造者が予め試験等を行うことにより設定される。
ここで、「紙間昇温上限値」とは、紙間期間がデフォルト時間(例えば、0.5秒)である場合における、昇温可能な定着ベルト52の表面温度の最大値のことをいい、具体的にはヒーター57への供給電力を最大値(例えば、デューティー比100%の1200W)とした時にデフォルト時間に昇温できる定着ベルト52の表面温度の昇温量のことをいう。ここでは、紙間昇温上限値を8℃とする。
ここで、「デフォルト時間」とは、紙間の大きさが規定値(ここでは、プリンター1において、設定可能な最短の紙間の大きさ)のときの紙間期間に相当する時間のことをいう。
又、「熱定着期間昇温上限値」とは、1ページ分のトナー像を定着ニップnにおいて熱定着するのに要する期間(1ページ分の画像形成が可能な画像領域が定着位置(定着ニップn)を通過する時間(以下、「熱定着動作期間」という。))において、昇温可能な定着ベルト52の表面温度の最大値のことをいい、具体的にはヒーター57への供給電力を最大値とした時に熱定着動作期間(例えば、2秒)に昇温できる定着ベルト52の表面温度の昇温量のことをいう。ここでは、熱定着期間昇温上限値を23℃とする。
又、「光沢ムラ許容限界値」とは、熱定着動作期間中に定着ベルト52の表面温度を昇温させた場合に、肉眼視において、熱定着後のトナー像の光沢ムラが許容される、熱定着動作期間中に生じる当該表面温度の温度差の限界値のことをいう。ここでは、光沢ムラ許容限界値を15℃とする。
CPU601は、ROM603に格納されている各種プログラムを実行することにより、画像プロセス部3、給紙部4、定着装置5、操作パネル7、画像読取装置8等を制御し、後述する定着温度制御処理を実行する。CPU601は、定着制御部50と互いに通信可能なように構成され、定着制御部50を介して定着装置5を制御する。
定着制御部50は、CPU、ROM、RAM等から構成され、ROMには、後述する紙間昇温処理、熱定着期間昇温処理を実行するプログラム、昇温テーブル等が記憶されている。昇温テーブルは、紙間昇温テーブルと熱定着期間昇温テーブルとから構成され、プリンター1の製造者が、予め試験等を行うことにより作成される。
「紙間昇温テーブル」とは、後述する紙間昇温処理において、紙間期間に配分された昇温量分だけ、当該紙間期間において定着ベルト52の表面温度を昇温させるのに必要な供給電力を特定するためのテーブルのことをいい、具体的には、昇温開始時の定着ベルト52の表面温度(以下、「昇温開始時温度」という。)と、デフォルト時間の昇温量と、必要供給電力との対応関係を示すテーブルのことをいう。図5は、紙間昇温テーブルの具体例を示す。
同図に示すように、紙間昇温テーブルには、昇温開始時温度毎に、紙間昇温上限値(ここでは、8℃)までのデフォルト時間の各昇温量に対する必要供給電力が示されている。
又、「熱定着期間昇温テーブル」とは、後述する熱定着期間昇温処理において、ページの熱定着動作期間に配分された昇温量分だけ、当該熱定着動作期間において定着ベルト52の表面温度を昇温させるのに必要な供給電力を特定するためのテーブルのことをいい、具体的には、昇温開始時温度と、熱定着動作期間の昇温量と、必要供給電力との対応関係を示すテーブルのことをいう。図6は、熱定着期間昇温テーブルの具体例を示す。
同図に示すように、熱定着期間昇温テーブルには、昇温開始時温度毎に、熱定着期間昇温上限値(ここでは、23℃)までの熱定着動作期間の各昇温量に対する必要供給電力が示されている。
図3の説明に戻って、操作パネル7は、液晶ディスプレイ、液晶ディスプレイに積層されたタッチパネルや各種指示を入力するための操作ボタン等から構成され、タッチパネルや操作ボタン等の操作を介してユーザーから各種指示の入力を受け付ける。画像読取装置8は、スキャナなどの画像入力装置から構成され、用紙等の記録シートに記載されている文字、図形、写真などの画像の情報を読取り、画像データを形成する。
[4]定着温度制御処理
図7は、制御部60が行う定着温度制御処理の動作を示すフローチャートである。制御部60は、通信I/F部602又は操作パネル7、画像読取装置8を介して、画像データ及び印刷条件を示す印刷ジョブを取得すると(ステップ701)、取得した印刷ジョブの各ページの画像データの画像処理を行い(ステップS702)、ビットマップ形式の印刷用の画像データを画像情報として取得し(ステップ703)、取得した画像情報を解析して、Y、M、C、Kの各色のトナー付着画素の数をページ毎にカウントして、各ページのトナー付着量(t)を算出する(ステップS704)。
次に制御部60は、ROM603に記憶されている定着温度選択テーブルを参照して各ページのトナー付着量(t)に対応する目標定着温度を特定し、特定した目標定着温度を当該ページの目標定着温度として決定する(ステップS705)。
さらに、制御部60は、後述する昇温量配分制御処理を行い(ステップS706)、ステップS705において決定した各ページの目標定着温度及びステップS706において昇温を行うべき期間として確保した熱定着動作期間及び紙間期間に関するページ番号、確保した期間において配分した昇温量、及び当該紙間期間の設定時間を定着制御部50に通知する(ステップS707)。
次に制御部60が行う昇温量配分制御処理の動作について説明する。図8は、上記動作を示すフローチャートである。制御部60は、ページ番号を示す変数iを0に初期化した後(ステップS801)、変数iの値を1増加させ(ステップS802)、(i+1)ページについて決定した目標定着温度(Ti+1)とiページについて決定した目標定着温度(Ti)との差分d(d=Ti+1−Ti)を算出し(ステップS803)、差分dが、紙間昇温上限値(T01)を超えるか否かを判定する(ステップS804)。
差分dが、紙間昇温上限値(T01)を超える場合(ステップS804:YES)、制御部60は、差分dに相当する温度量の昇温の一部を行うべき期間として、iページと(i+1)ページとの間の紙間期間(i)(ここでは、紙間期間は、デフォルト時間に初期設定されるものとする。)を確保し、当該紙間期間(i)の昇温量として紙間昇温上限値(T01)に相当する昇温量を配分し(ステップS807)、差分dの昇温量の内、T01を配分した後の残りの昇温量(d−T01)が、光沢ムラ許容限界値(Tl)を超えるか否かを判定する(ステップS808)。
差分dが、紙間昇温上限値(T01)を超えない場合(ステップS808:NO)、制御部60はさらに、差分dが、0より大きく、T01以下であるか否かを判定し(ステップS805)、ステップS805の判定結果が肯定的である場合には(ステップS805:YES)、差分dに相当する温度量の昇温の全部を行うべき期間として、iページと(i+1)ページとの間の紙間期間(i)を確保し、当該紙間期間(i)の昇温量として差分dの昇温量を配分する(ステップS806)。
次に、制御部60は、ステップS808の判定結果が肯定的である場合には(ステップS808:YES)、画像領域判定部607を介してiページの画像データの示す画像が、文字画像であるか否かを判定することにより、iページの画像データの示す画像が、光沢ムラが生じやすい画像か否か(光沢ムラが生じにくい画像か)を判定する(ステップS810)。すなわち、iページの画像が文字画像である場合に「光沢ムラが生じやすい画像である」と判定し、当該画像が文字画像でない場合に「光沢ムラが生じにくい画像である」と判定する。
ここでは、「文字画像」とは、文字画像のみからなる画像又は文字画像と余白領域とからなる画像のことをいい、文字画像と非文字画像とを含む画像は、文字画像でないと判定するものとする。
そして、ステップS810の判定結果が肯定的である場合に(ステップS810:YES)、制御部60は、差分dに相当する温度量の昇温の一部を行うべき期間として、iページの熱定着動作期間を確保し、当該熱定着動作期間の昇温量として光沢ムラ許容限界値(Tl)に相当する昇温量を配分し(ステップS811)、不足分の昇温量(差分dの昇温量−(配分済みの昇温量の総量))を算出する(ステップS814)。
ここで、ステップS810の判定結果が否定的である場合には(ステップS810:NO)、制御部60はさらに、上記の残りの昇温量(d−T01)が、熱定着期間昇温上限値(T02)を超えるか否かを判定し(ステップS812)、判定結果が肯定的である場合に(ステップS812:YES)、差分dに相当する温度量の昇温の一部を行うべき期間として、iページの熱定着動作期間を確保し、当該熱定着動作期間の昇温量として熱定着期間昇温上限値(T02)に相当する昇温量を配分した後(ステップS813)、ステップS814の処理に移行する。一方、ステップS812の判定結果が否定的である場合には(ステップS812:NO)、制御部60は、差分dに相当する温度量の昇温の残りの一部を行うべき期間として、iページの熱定着動作期間を確保し、当該熱定着動作期間の昇温量として上記の残りの昇温量(d−T01)を配分し(ステップS809)、(i+1)ページが最終ページであるか否かを判定する(ステップS817)。
又、ステップS808の判定結果が否定的である場合にも(ステップS808:NO)、制御部60は、同様にステップS809の処理に続いてステップS817の処理に移行する。さらに、ステップS805の判定結果が否定的である場合には(ステップS805:NO)、制御部60は、ステップS817の処理に移行する。
そして、制御部60は、ステップS814において不足分の昇温量の算出を行った後、ヒーター57への供給電力を最大値(例えば、デューティー比100%の1200W)とした時に、当該不足分の昇温量分だけ昇温するのに必要な、デフォルト時間からの紙間延長時間(te)を算出し(ステップS815)、差分dに相当する温度量の昇温の一部を行うべき期間として確保した、iページと(i+1)ページとの間の紙間期間(i)を、デフォルト時間より、算出した紙間延長時間(te)分だけ延長した時間に設定し(ステップS816)、ステップS817の処理に移行する。
次に定着温度制御処理において、ステップS707の通知を受けた定着制御部50が、当該通知に応じて行う紙間昇温処理の動作について説明する。図9は、上記の動作を示すフローチャートである。
定着制御部50は、通紙センサー81からの検出結果を監視し、昇温を行うべき期間として確保された熱定着動作期間に関するページ番号のページ(以下、「昇温ページ」という。)の画像が形成された記録シートの先端が通紙センサー81を通過したことを検出すると(ステップS901)、第1タイマーを起動して時間計測を開始し(ステップS902)、第1タイマーを起動した時点(記録シートの先端が通紙センサー81を通過した時点)からの経過時間により、昇温ページの記録シートの画像領域の後端が定着ニップnを通過したか否かを判定する(ステップS903)。
ここで、記録シートの先端が通紙センサー81を通過した時点から、当該記録シートの画像領域の後端が定着ニップnを通過するまでの時間(ta)は、予めプリンター1の製造者により測定され、記録シートの搬送方向のサイズ毎に定着制御部50のROMに記憶されているものとする。そして、定着制御部50は、タイマーで計測した経過時間と、ROMに記憶されているtaとを比較することにより、ステップS903の判定を行うものとする。
なお、taは、記録シートの先端から、当該記録シートにおける画像領域の先端までの距離、記録シートの搬送方向の画像領域のサイズ、搬送速度、通紙センサー81から定着ニップnまでの距離に基づいて、予め算出して、定着制御部50のROMに記憶させておくこととしてもよい。
ステップS903の判定結果が肯定的である場合に(ステップS903:YES)、定着制御部50は、温度センサー58から定着ベルト52の表面温度(St)を取得するとともに(ステップS904)、第1タイマーをリセットして時間計測を停止する(ステップS905)。
次に定着制御部50は、ROMに記憶されている紙間昇温テーブルを参照して
取得したSt及び昇温ページと当該昇温ページの次のページとの間の紙間期間に配分された昇温量(紙間期間がデフォルト時間より延長されている場合には、デフォルト時間に換算した昇温量)に対応する供給電力を特定し、特定した供給電力を加熱ローラー53のヒーター57に供給するとともに、第2タイマーを起動して定着温度制御処理において当該紙間期間について設定された設定時間の時間計測を開始し(ステップS906)、当該紙間期間(設定時間)が経過するまで(ステップS907:YES)、定着ベルト52の表面温度を昇温させる。
なお、設定された紙間期間に対応するように、制御部60側では、画像プロセス部3の画像形成速度の制御や定着装置5への記録シートの給紙タイミングを調整するためのタイミングローラー44の駆動の制御等が実行される。
次に定着温度制御処理において、ステップS707の通知を受けた定着制御部50が、当該通知に応じて行う熱定着期間昇温処理の動作について説明する。図10は、上記の動作を示すフローチャートである。
定着制御部50は、通紙センサー81からの検出結果を監視し、昇温ページの画像が形成された記録シートの先端が通紙センサー81を通過したことを検出すると(ステップS1001)、第3タイマーを起動して時間計測を開始し(ステップS1002)、第3タイマーを起動した時点(記録シートの先端が通紙センサー81を通過した時点)からの経過時間により、昇温ページの記録シートの画像領域の先端が定着ニップnに到達したか否かを判定する(ステップS1003)。
ここで、記録シートの先端が通紙センサー81を通過した時点から、当該記録シートの画像領域の先端が定着ニップnを通過するまでの時間(tb)は、予めプリンター1の製造者により測定され、定着制御部50のROMに記憶されているものとする。そして、定着制御部50は、第3タイマーで計測した経過時間と、ROMに記憶されているtbとを比較することにより、ステップS1003の判定を行うものとする。
なお、tbは、記録シートの先端から、当該記録シートにおける画像領域の先端までの距離、搬送速度、通紙センサー81から定着ニップnまでの距離に基づいて、予め算出して、定着制御部50のROMに記憶させておくこととしてもよい。
ステップS1003の判定結果が肯定的である場合に(ステップS1003:YES)、定着制御部50は、温度センサー58から定着ベルト52の表面温度(St)を取得する(ステップS1004)。そして、定着制御部50は、ROMに記憶されている熱定着間昇温テーブルを参照して取得したSt及び昇温ページに配分された昇温量に対応する供給電力を特定し、特定した供給電力を加熱ローラー53のヒーター57に供給する(ステップS1005)。
そして、定着制御部50は、図9のステップS903の場合と同様にして昇温ページの記録シートの画像領域の後端が定着ニップnを通過したか否かを判定し(ステップS1006)、通過した場合に(ステップS1006:YES)、第3タイマーをリセットして時間計測を停止して、熱定着期間昇温処理を終了する(ステップS1007)。
以下、本実施の形態の定着温度制御処理による、印刷処理の生産性を高める効果について、具体例を挙げて説明する。図11(a)は、印刷ジョブの2ページ目について決定された目標定着温度(160℃)の方が1ページ目について決定された目標定着温度(130℃)よりも30℃高い場合において、両ページ間の紙間期間のみを利用して定着温度を2ページ目について決定された目標定着温度まで昇温させた場合の具体例を模式的に示す図である。
同図の両矢印1Aは、1ページ目の熱定着動作期間を、両矢印DIは、デフォルト時間を、両矢印DEは、2ページ目について決定された目標定着温度まで昇温させるのに必要なデフォルト時間の延長時間(以下、「紙間延長時間」という。)を、両矢印2Aは、2ページ目の熱定着動作期間をそれぞれ表す。
同図において、熱定着動作期間1A、2Aを2.0秒、デフォルト時間DIを0.5秒とし、紙間昇温上限値(T01)を8℃としている。この条件で昇温した場合には、同図に示すように、定着温度を2ページ目について決定された目標定着温度まで昇温させるのに、紙間期間をデフォルト時間DIより1.4秒延長しないと(すなわち、紙間延長時間DEを1.4秒とし、1ページ目と2ページ目の間の紙間期間を1.9秒にしないと)、当該目標定着温度まで昇温できない。
図11(b)は、図11(a)と同様に、2ページ目について決定された目標定着温度(160℃)の方が1ページ目について決定された目標定着温度(130℃)よりも30℃高い場合において、本実施の形態の定着温度制御処理により定着温度を2ページ目について決定された目標定着温度まで昇温させた場合の具体例を模式的に示す図である。
同図の両矢印1Bは、1ページ目の熱定着動作期間を、両矢印DIは、デフォルト時間を、点線両矢印DED2は、1ページ目の画像が、光沢ムラが生じやすい画像である場合における紙間延長時間を、両矢印2BD1は、1ページ目の画像が、光沢ムラが生じにくい画像である場合における、2ページ目の熱定着動作期間を、点線両矢印2BD2は、1ページ目の画像が、光沢ムラが生じやすい画像である場合における、2ページ目の熱定着動作期間をそれぞれ表す。又、同図の符号D1で示す直線部分の傾きは、1ページ目の画像が、光沢ムラが生じにくい画像である場合における、熱定着動作期間の昇温率を表し、符号D2で示す点線の直線部分の傾きは、1ページ目の画像が、光沢ムラが生じやすい画像である場合における、熱定着動作期間の昇温率を表す。
同図において、図11(a)の場合と同様に、熱定着動作期間2BD1、2BD2を2.0秒、デフォルト時間DIを0.5秒とし、紙間昇温上限値(T01)を8℃としている。そして、熱定着期間昇温上限値(T02)を23℃、光沢ムラ許容限界値(Tl)を15℃としている。
本実施の形態の定着温度制御処理により昇温した場合には、同図に示すように、図11(a)のように、紙間期間のみを利用して定着温度を昇温させる場合に比べ、短い紙間期間(0.5秒〜0.9秒)で2ページ目について決定された目標定着温度まで昇温させることができる。
具体的には、1ページ目の画像が、光沢ムラが生じにくい文字画像である場合には、熱定着動作期間の昇温量(昇温率D1での昇温量)として、T02に相当する昇温量(23℃)が得られるので、デフォルト時間に昇温すべき昇温量が、デフォルト時間の紙間昇温上限値(T01)である8℃以下の昇温量(7℃)となり、デフォルト時間内に2ページ目について決定された目標定着温度まで昇温させることができる。その結果、デフォルト時間(0.5秒)を延長することなく、2ページ目について決定された目標定着温度まで昇温させることができる。
又、1ページ目の画像が、光沢ムラが生じやすい非文字画像を含む画像の場合においても、熱定着動作期間の昇温量(昇温率D2での昇温量)として、Tlに相当する昇温量(15℃)が得られるので、デフォルト時間に昇温すべき昇温量が、15℃となり、図11(a)の場合におけるデフォルト時間に昇温すべき昇温量(22℃)に比べ、昇温量が少なくてすみ、その分、図11(a)の場合における紙間延長時間DE(1.4秒)より短い紙間延長時間DED2(0.4秒)で2ページ目について決定された目標定着温度まで昇温させることができる。
このように、本実施の形態の定着温度制御処理では、先行ページよりも先行ページに続く次ページの方が、目標定着温度が高く、両者の差が紙間昇温上限値を超える場合に、両差の差分に相当する温度量の昇温を行うべき期間として、先行ページの熱定着動作期間と両ページ間の紙間期間とが確保され、両期間に当該温度量に相当する昇温量が配分されるので、両ページ間の目標定着温度差が大きい場合においても、紙間期間の昇温量を少なくすることができる。その結果、ページ間における定着温度の昇温動作に起因する待ち時間が少なくなり、その分、印刷処理の生産性を高めることができる。
(変形例)
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明が上述の実施の形態に限定されないのは勿論であり、以下のような変形例を実施することができる。
(1)本実施の形態では、定着温度制御処理において、ページ単位で当該ページの画像が、光沢ムラが生じやすい画像かを否かを判定し、光沢ムラが生じやすい画像である場合には、当該ページの熱定着動作期間に昇温したときに、光沢ムラが生じない範囲の昇温量(光沢ムラ許容限界値(Tl)に相当する昇温量)を配分することとしたが、ページを搬送方向に複数の領域に分割した分割領域毎に、上記の判定を行い、当該判定結果に応じて昇温量の配分を行うこととしてもよい。
具体的には、ページの画像領域を記録シートの搬送方向に例えば、4つに等分割し、図8に示す本実施の形態の昇温量配分制御処理を図12、図13に示すように変形することとしてもよい。図12及び図13は、制御部60が行う昇温量配分制御処理の動作の変形例1を示すフローチャートである。図12及び図13において、図8の昇温量配分制御処理における処理内容と同一の処理内容については、図8のステップ番号と同一のステップ番号を付与して、当該処理内容についての説明を省略し、以下、両者の相違点を中心に説明する。
制御部60は、ステップS810の判定結果が肯定的である場合に(ステップS810:YES)、差分dに相当する温度量の昇温の一部を行うべき期間として、iページの熱定着動作期間を確保し、さらに記録シート上に形成されるiページの画像領域を、記録シートの搬送方向に4つに等分割し(ステップS1201)、等分割した分割領域毎に、当該分割領域の画像情報に基づいて当該分割領域の示す画像が、文字画像か否かを判定することにより、当該分割領域の画像が、光沢ムラが生じやすい画像か否か(光沢ムラが生じにくい画像か)を分割領域毎に判別する(ステップS1202)。
以下、等分割した4つの分割領域の内、搬送方向の最前部の分割領域を「第一分割領域」、第一分割領域に続く分割領域を「第二分割領域」、第二分割領域に続く分割領域を「第三分割領域」、第三分割領域に続く、搬送方向の最後部の分割領域を「第四分割領域」と呼ぶこととする。
そして、制御部60は、「光沢ムラが生じにくい画像である」と判別した分割領域には、当該分割領域の熱定着動作期間の昇温量としてT02/4を仮配分し、「光沢ムラが生じやすい画像である」と判別した分割領域には、当該分割領域の熱定着動作期間の昇温量としてTl/4を仮配分し(ステップS1203)、各分割領域に仮配分した昇温量の合計の昇温量(tT)を算出する(ステップS1204)。
次に、制御部60は、差分dの昇温量の内、T01を配分した後の残りの昇温量(d−T01)が、第一分割領域〜第四分割領域の各分割領域に仮配分した昇温量の合計の昇温量(tT)を超えるか否かを判定する(ステップS1205)。そして、ステップS1205の判定結果が肯定的である場合には(ステップS1205:YES)、制御部60は、確保したiページの熱定着動作期間の昇温量がtTとなるように、ステップS1203において、各分割領域に仮配分した昇温量を、当該分割領域の熱定着動作期間の昇温量として配分した後(ステップS1206)、ステップS814の処理に移行する。
ステップS1205の判定結果が否定的である場合には(ステップS1205:NO)、制御部60は、ステップS1203において第一分割領域〜第四分割領域の各分割領域に仮配分した昇温量に、(d−T01)とtTとの比(d−T01)/tTを乗算した昇温量を、確保したiページの熱定着動作期間における、当該分割領域の熱定着動作期間の昇温量として配分する(ステップS1207)。
図14は、本変形例(図12及び図13の変形例)における熱定着期間昇温処理の動作を示すフローチャートである。なお、本変形例における紙間昇温処理は、図9の本実施の形態における紙間昇温処理と同様にして行われる。
図14において、図10に示す本実施の形態の熱定着期間昇温処理と同一の処理内容については、図10のステップ番号と同一のステップ番号を付与して、当該処理内容についての説明を省略し、以下、両者の相違点を中心に説明する。
定着制御部50は、ステップS1004の処理を行った後、ROMに記憶されている熱定着間昇温テーブルを参照して取得したSt及び昇温ページの第一分割領域に配分された昇温量(熱定着動作期間に換算した昇温量(具体的には、分割領域に配分された昇温量の4倍の昇温量))に対応する供給電力を特定し、特定した供給電力を加熱ローラー53のヒーター57に供給する(ステップS1301)。
次に、定着制御部50は、昇温ページの記録シートの第二分割領域に相当する領域の先端が、定着ニップnに到達したか否かを判定する(ステップS1302)。
ここで、記録シートの先端が通紙センサー81を通過した時点から、当該記録シートの画像領域の第二分割領域に相当する領域の先端が定着ニップnを通過するまでの時間(tc)は、予めプリンター1の製造者により記録シートの搬送方向のサイズ毎に測定され、定着制御部50のROMに記憶されているものとする。そして、定着制御部50は、タイマーで計測した経過時間と、ROMに記憶されている、当該記録シートの搬送方向のサイズに対応するtcとを比較することにより、ステップS1302の判定を行うものとする。
なお、tcは、記録シートの先端から、当該記録シートにおける画像領域の先端までの距離、当該画像領域のサイズ、搬送速度、通紙センサー81から定着ニップnまでの距離に基づいて、予め算出して、定着制御部50のROMに記憶させておくこととしてもよい。
又、後述するステップS1305、ステップS1308の判定についても、ステップ1302の判定と同様にして行うものとする。
ステップS1302の判定結果が肯定的である場合に(ステップS1302:YES)、定着制御部50は、温度センサー58から定着ベルト52の表面温度(St2)を取得し(ステップS1303)、ROMに記憶されている熱定着間昇温テーブルを参照して取得したSt2及び昇温ページの第二分割領域に配分された昇温量(ステップS1301の場合と同様に熱定着動作期間に換算した昇温量)に対応する供給電力を特定し、特定した供給電力を加熱ローラー53のヒーター57に供給する(ステップS1304)。
そして、昇温ページの記録シートの第三分割領域に相当する領域の先端が、定着ニップnに到達すると(ステップS1305:YES)、定着制御部50は、温度センサー58から定着ベルト52の表面温度(St3)を取得し(ステップS1306)、ROMに記憶されている熱定着間昇温テーブルを参照して取得したSt3及び昇温ページの第三分割領域に配分された昇温量(ステップS1301の場合と同様に熱定着動作期間に換算した昇温量)に対応する供給電力を特定し、特定した供給電力を加熱ローラー53のヒーター57に供給する(ステップS1307)。
さらに、昇温ページの記録シートの第四分割領域に相当する領域の先端が、定着ニップnに到達すると(ステップS1308:YES)、定着制御部50は、温度センサー58から定着ベルト52の表面温度(St4)を取得し(ステップS1309)、ROMに記憶されている熱定着間昇温テーブルを参照して取得したSt4及び昇温ページの第四分割領域に配分された昇温量(ステップS1301の場合と同様に熱定着動作期間に換算した昇温量)に対応する供給電力を特定し、特定した供給電力を加熱ローラー53のヒーター57に供給した後(ステップS1310)、ステップS1006の処理に移行する。
なお、本変形例では、ページの画像領域を4つに等分割したが、分割する数は4つに限定されず、5つ以上であってもよいし、3つ以下であってもよい。又、分割は予め分割領域の大きさを定めておけば良く、等分割に限定されない。
このように、本変形例では、ページの画像領域を記録シートの搬送方向に複数に分割した分割領域毎に、光沢ムラが生じやすい画像か否か(光沢ムラが生じにくい画像か)が判別され、光沢ムラが生じにくいと判別された分割領域については、光沢ムラが生じない範囲の昇温量(Tl/4)よりも多い昇温量(T02/4)が割配分されるので、その分、ページ単位で上記の判別を行って昇温量を配分する場合に比べ、非文字画像を含む画像のページにおける熱定着動作期間の昇温量を多くすることができる。
その結果、本実施の形態のように、ページ単位で上記の判別を行う場合に比べ、先行ページが非文字画像を含む画像である場合における、先行ページと当該先行ページに続く次ページとの紙間期間の昇温量を少なくすることができる。従って、ページ間における定着温度の昇温動作に起因する待ち時間が少なくなり、その分、印刷処理の生産性を高めることができる。
図11(c)は、図11(a)、(b)と同様に、2ページ目について決定された目標定着温度(160℃)の方が1ページ目(ここでは、1ページ目の画像は、光沢ムラが生じやすい画像(ここでは、第一分割領域〜第三分割領域の画像は、光沢ムラが生じにくい画像であり、第四分割領域の画像は、光沢ムラが生じやすい画像であるものとする。)について決定された目標定着温度(130℃)よりも30℃高い場合において、本変形例の定着温度制御処理により定着温度を2ページ目について決定された目標定着温度まで昇温させた場合の具体例を模式的に示す図である。
同図の両矢印1Cは、1ページ目の熱定着動作期間を、両矢印DIは、デフォルト時間を、両矢印DE3は、紙間延長時間を、両矢印2Cは、2ページ目の熱定着動作期間をそれぞれ表す。又、同図の符号DD1で示す実線部分の直線の傾きは、第一分割領域から第三分割領域までの領域における昇温率を表し、符合DD2で示す点線部分の直線の傾きは、第四分割領域における昇温率を表す。
同図において、図11(a)の場合と同様に、デフォルト時間を0.5秒とし、紙間昇温上限値(T01)を8℃としている。そして、熱定着動作期間を2秒、熱定着期間昇温上限値(T02)を23℃、光沢ムラ限界値を15℃としている。
本変形例により昇温した場合には、1ページ目の画像が、光沢ムラが生じやすい画像である場合において、図11(b)の場合に比べ、短い紙間期間(0.6秒)で2ページ目について決定された目標定着温度まで昇温させることができる。
具体的には、図11(c)に示すように、分割領域の画像が、光沢ムラが生じにくい画像である領域(第一分割領域から第3分割領域までの領域)における昇温率DD1を、光沢ムラが生じやすい領域(第四分割領域)における昇温率DD2よりも大きくすることができる分だけ、図11(b)の場合に比べ、短い紙間延長時間(1ページ目の画像が、光沢ムラが生じやすい画像である場合の図11(b)の紙間延長時間DED2(0.4秒)より短い紙間延長時間DE3(0.1秒))で2ページ目について決定された目標定着温度まで昇温させることができる。
(2)本実施の形態では、定着温度制御処理において、隣接するページ間の目標定着温度の差分dが、紙間昇温上限値(T01)を超え、先行ページの熱定着動作期間に昇温量を配分しても差分dだけ昇温できない場合に、不足分の昇温量分だけ、紙間期間をデフォルト時間より延長する(図8のステップS816)こととしたが、先行ページと目標定着温度が同じページが、先行ページの1つ前のページに存在する場合には、当該不足分の昇温量の昇温を行うべき期間として、両者のページ間の紙間期間及び当該前のページの熱定着動作期間を確保し、両者の期間に不足分の昇温量を配分することとしてもよい。
具体的には、図8に示す本実施の形態の昇温量配分制御処理を図15及び図16に示すように変形することとしてもよい。図15及び図16は、制御部60が行う昇温量配分制御処理の動作の変形例2を示すフローチャートである。図15及び図16において、図8の昇温量配分制御処理における処理内容と同一の処理内容については、図8のステップ番号と同一のステップ番号を付与して、当該処理内容についての説明を省略し、以下、両者の相違点を中心に説明する。
制御部60は、ステップS814の処理を行った後、(i−1)ページが有り(ステップS1401:YES)、(i−1)ページについて決定した目標定着温度(Ti-1)とiページについて決定した目標定着温度(Ti)とが等しい場合に(ステップS1402:YES)、ステップS814において算出した不足分の昇温量(ld)が、紙間昇温上限値(T01)を超えるか否かを判定する(ステップ1403)。
ステップS1403の判定結果が否定的である場合には(ステップS1403:NO)、制御部60は、不足分の昇温量の昇温を行うべき期間として、(i−1)ページとiページとの間の紙間期間(i−1)を確保し、当該紙間期間(i−1)の昇温量として不足分の昇温量(ld)を配分した後(ステップS1404)、ステップS817の処理に移行する。
ステップS1403の判定結果が肯定的である場合には(ステップS1403:YES)、制御部60は、不足分の昇温量の一部の昇温を行うべき期間として、(i−1)ページとiページとの間の紙間期間(i−1)を確保し、当該紙間期間(i−1)の昇温量として紙間昇温上限値(T01)に相当する昇温量を配分し(ステップS1405)、T01を配分した後の残りの昇温量(ld−T01)が、光沢ムラ許容限界値(Tl)を超えるか否かを判定する(ステップS1406)。
ステップS1406の判定結果が肯定的である場合に(ステップS1406:YES)、図8のステップS810の判定処理と同様にして、(i−1)ページの画像データの示す画像が、光沢ムラが生じやすい画像か否か(光沢ムラが生じにくい画像か)を判定する(ステップS1407)。
ステップS1406の判定結果が否定的である場合に(ステップS1406:NO)、制御部60は、不足分の昇温量の一部の昇温を行うべき期間として、(i−1)ページの熱定着動作期間を確保し、当該熱定着動作期間の昇温量として上記の残りの昇温量(ld−T01)を配分した後(ステップS1408)、ステップS817の処理に移行する。
ステップS1407の判定結果が肯定的である場合に(ステップS1407:YES)、制御部60は、不足分の昇温量の一部の昇温を行うべき期間として、(i−1)ページの熱定着動作期間を確保し、当該熱定着動作期間の昇温量として光沢ムラ許容限界値(Tl)に相当する昇温量を配分し(ステップS1409)、不足分の昇温量ld'(ステップS814において算出した不足分の昇温量(ld)−(配分済みの昇温量の総量))を算出し(ステップS1412)、不足分の昇温量ld'分だけ昇温するのに必要な、デフォルト時間からの紙間延長時間(te')を算出し(ステップS1413)、(i−1)ページとiページとの間の紙間期間(i−1)を、デフォルト時間より、算出した紙間延長時間(te')分だけ延長した時間に設定し(ステップS1414)、ステップS817の処理に移行する。
ステップS1407の判定結果が否定的である場合には(ステップS1407:NO)、制御部60は、上記の残りの昇温量(ld−T01)が、熱定着期間昇温上限値(T02)を超えるか否かを判定し(ステップS1410)、判定結果が肯定的である場合に(ステップS1410:YES)、不足分の昇温量の一部の昇温を行うべき期間として、(i−1)ページの熱定着動作期間を確保し、当該熱定着動作期間の昇温量として熱定着期間昇温上限値(T02)に相当する昇温量を配分した後(ステップS1411)、ステップS1412の処理に移行する。
又、ステップS1410の判定結果が否定的である場合には(ステップS1410:NO)、制御部60は、ステップS1408の処理に移行する。
なお、紙間期間及び熱定着動作期間の昇温処理は、図9、図10の本実施の形態における紙間昇温処理、熱定着期間昇温処理と同様にして行われる。
ここで、上記の変形例では、隣接するページ間の目標定着温度の差分dが、紙間昇温上限値(T01)を超え、先行ページの熱定着動作期間に昇温量を配分しても差分dだけ昇温できない場合において、先行ページの1つ前のページと先行ページとの間の紙間期間への不足量の昇温量の配分を優先させることとしたが、不足量の昇温量を1つ前のページの熱定着動作期間に優先的に配分することとしてもよい。
具体的には、図15及び図16に示す昇温量配分制御処理を図17及び図18に示すように変形することとしてもよい。図17及び図18は、制御部60が行う昇温量配分制御処理の動作の変形例3を示すフローチャートである。図17及び図18において、図15及び図16の昇温量配分制御処理における処理内容と同一の処理内容については、図15及び図16のステップ番号と同一のステップ番号を付与して、当該処理内容についての説明を省略し、以下、両者の相違点を中心に説明する。
制御部60は、ステップS1402の判定結果が肯定的である場合に(ステップS1402:YES)、ステップS814において算出した不足分の昇温量(ld)が、光沢ムラ許容限界値(Tl)を超えるか否かを判定する(ステップS1501)。
ステップS1501の判定結果が否定的である場合には(ステップS1501:NO)、制御部60は、不足分の昇温量の昇温を行うべき期間として、(i−1)ページの熱定着動作期間を確保し、当該熱定着動作期間の昇温量としてステップS814において算出した不足分の昇温量(ld)に相当する昇温量を配分した後(ステップS1502)、ステップS817の処理に移行する。
ステップS1501の判定結果が肯定的である場合には(ステップS1501:YES)、制御部60は、ステップS1407の判定処理を行い、ステップS1407の判定結果が肯定的である場合(ステップS1407:YES)、ステップS1409、ステップS1412の処理に移行する。
ステップS1407の判定結果が否定的である場合には(ステップS1407:NO)、制御部60は、ステップS814において算出した不足分の昇温量(ld)が、熱定着期間昇温上限値(T02)を超えているか否かを判定し(ステップS1503)、超えている場合には(ステップS1503:YES)、ステップS1411、ステップS1412の処理に移行し、超えていない場合には(ステップS1503:NO)、ステップS1502、ステップS817の処理に移行する。
又、制御部60は、ステップS1412の処理を行った後、ステップS1412において算出した不足分の昇温量(ld')が、紙間昇温上限値(T01)を超えているか否かを判定し(ステップS1504)、超えている場合には(ステップS1504:YES)、不足分の昇温量(ld')の一部の昇温を行うべき期間として、(i−1)ページとiページとの間の紙間期間(i−1)を確保し、当該紙間期間(i−1)の昇温量として紙間昇温上限値(T01)に相当する昇温量を配分し(ステップS1505)、ステップS1413、ステップS1414、ステップS817の処理に移行する。
ステップS1504の判定結果が、否定的である場合には(ステップS1504:NO)、制御部60は、不足分の昇温量(ld')の昇温を行うべき期間として、(i−1)ページとiページとの間の紙間期間(i−1)を確保し、当該紙間期間(i−1)の昇温量としてステップS1412において算出した不足分の昇温量(ld')に相当する昇温量を配分した後(ステップS1506)、ステップS817の処理に移行する。
このように、本変形例(2)では、隣接するページ間の目標定着温度の差分dが、紙間昇温上限値(T01)を超え、差分dに相当する温度量の昇温の一部を行うべき期間として確保した先行ページの熱定着動作期間に昇温量を配分しても差分dだけ昇温できない場合においても、先行ページと目標定着温度が同じページが、先行ページの1つ前のページに存在する場合には、不足分の昇温量の昇温を行うべき期間として、両者のページ間の紙間期間又は1つ前のページの熱定着動作期間を新たに確保し、新たに確保した期間に不足分の昇温量が配分されるので、不足分の昇温量の昇温を行うのに必要な紙間延長時間をより短くしたり、或いは、なくしたりすることができる。
その結果、先行ページと目標定着温度が同じページが、先行ページの1つ前のページに存在する場合において、定着温度の昇温処理を伴う印刷処理の生産性を本実施の形態の場合よりも高めることができる。
(3)(2)の図15及び図16、図17及び図18の2つの変形例において、ステップS1407の判定結果が肯定的である場合に、(1)の変形例のステップS1201〜ステップS1207の処理と同様の処理を行い、(i−1)ページについても、分割した分割領域毎に、当該ページの熱定着動作期間の昇温量の配分を行うこととしてもよい。
(4)本実施の形態の定着温度制御処理においては、隣接するページ間の目標定着温度の差分が紙間昇温上限値(T01)超える場合に、先行ページの熱定着動作期間に当該差分に相当する昇温量の内の一部の昇温量を配分することとしたが、上記差分がT01を超えない場合においても、当該熱定着動作期間に当該差分に相当する昇温量の内の一部を配分することとしてもよい。本変形例は、変形例(1)〜(3)についても同様に適用できる。
(5)本実施の形態及び(1)〜(4)の変形例では、定着温度制御処理において、ページ又は分割領域の画像が、文字画像であるか否かにより、光沢ムラが生じやすい画像か否か(光沢ムラが生じにくい画像か)の判定を行うこととしたが、他の方法により判定することとしてもよい。
例えば、ページ又はページの分割領域のトナー付着量によって当該判定を行うこととしてもよい。具体的には、当該トナー付着量が、閾値を超えた場合に、光沢ムラが生じやすい画像であると判定し、当該閾値以下の場合には、光沢ムラが生じにくい画像であると判定することとしてもよい。当該判定に用いる閾値は、予めプリンター1の製造者が試験等を実施することにより設定するものとする。
又、ページ又は分割領域の画像が、カラー画像か否かにより当該判定を行うこととしてもよい。すなわち、カラー画像である場合に、光沢ムラが生じやすい画像であると判定し、カラー画像でない場合には、光沢ムラが生じにくい画像であると判定することとしてもよい。上記において、「カラー画像である場合」には、カラー画像を一部に含む画像(例えば、カラー画像と白黒画像からなる画像)も含まれるものとする。
カラー画像か否かの判定は、画像処理により得られる、Y、M、C、Kの各色のトナー付着画素数に基づいて判定することができる。具体的には、Y、M、Cの各色のトナー付着画素数が0の場合には、「カラー画像でない」と判定し、Y、M、Cの何れかの色のトナー付着画素数が0でない場合には、「カラー画像である」と判定することができる。
(6)本実施の形態では、熱定着期間昇温処理において、昇温ページの記録シートの画像領域の先端が定着ニップnに到達したときに(ステップS1003:YES)、供給電力をヒーター57に供給して、熱定着動作期間の昇温を開始させることとしたが、熱定着動作期間の昇温開始のタイミングは、ステップS1005において配分された昇温量分だけ、昇温させるのに必要な供給電力を熱定着動作期間内に供給できるのであれば、熱定着動作期間の開始時に限定されず、熱定着動作期間の途中からであってもよい。
本発明は、記録シート上に形成されたページの画像を熱定着させることにより、印刷処理を実行するプリンター、複写機等の画像形成装置に関し、特に、省エネルギーのためにページ毎にページの画像に対応する目標定着温度を決定する画像形成装置における、ページ間の定着温度の温度変更を制御する技術として利用できる。
1 プリンター
3 画像プロセス部
3Y〜3K 作像部
4 給紙部
5 定着装置
7 操作パネル
8 画像読取装置
10 露光部
11 中間転写ベルト
12 駆動ローラー
13 従動ローラー
21、35Y クリーナー
31Y 感光体ドラム
32Y 帯電器
33Y 現像器
34Y 一次転写ローラー
41 給紙カセット
42 繰り出しローラー
43 搬送路
44 タイミングローラー
45 二次転写ローラー
46 二次転写位置
50 定着制御部
51 定着ローラー
52 定着ベルト
53 加熱ローラー
54 加圧ローラー
55 加圧ローラー駆動モーター
56 ヒーター電源
57 ヒーター
58 温度センサー
60 制御部
71 排出ローラー
72 排紙トレイ

Claims (7)

  1. 紙間を空けて搬送される複数枚の記録シート上に順次トナー像を形成し、当該記録シートを加熱回転体による定着位置を通過させてトナー像を熱定着する画像形成装置であって、
    印刷すべき各ページの画像情報を取得する画像取得手段と、
    取得した画像情報に基づいて、それぞれのページの熱定着時において加熱回転体の表面温度が維持されるべき目標定着温度を決定する定着温度決定手段と、
    先行ページの目標定着温度が第1の温度、先行ページに続く次ページの目標定着温度が第1の温度よりも高い第2の温度と決定された場合において、当該第1から第2の温度までの差分が所定値を超える場合には、
    前記差分に相当する温度量の昇温を行うべき期間として、前記先行ページの熱定着動作の期間の全部又は一部と、前記先行ページと前記次ページの間の紙間が定着位置を通過する時間である紙間期間と、を確保し、確保した期間における昇温量を調整して前記次ページの熱定着動作が開始されるまでに加熱回転体の表面温度が第2の温度に到達するように昇温制御を行う温度制御手段と、
    前記先行ページの画像情報に基づいて、前記先行ページの画像が、光沢ムラが生じやすい画像であるか否かの判定を行う判定手段と、を備え、
    前記温度制御手段は、前記先行ページの画像が、光沢ムラが生じやすい画像であると判定される場合には、前記熱定着動作期間の全部又は一部における昇温量を、光沢ムラが許容される限界値を超えないように、前記判定結果が否定的である場合の昇温量よりも抑制し、昇温量を抑制した分だけ、前記紙間期間における昇温量を増加させるように調整して前記昇温制御を行う
    ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 紙間を空けて搬送される複数枚の記録シート上に順次トナー像を形成し、当該記録シートを加熱回転体による定着位置を通過させてトナー像を熱定着する画像形成装置であって、
    印刷すべき各ページの画像情報を取得する画像取得手段と、
    取得した画像情報に基づいて、それぞれのページの熱定着時において加熱回転体の表面温度が維持されるべき目標定着温度を決定する定着温度決定手段と、
    先行ページの目標定着温度が第1の温度、先行ページに続く次ページの目標定着温度が第1の温度よりも高い第2の温度と決定された場合において、当該第1から第2の温度までの差分が所定値を超える場合には、
    前記差分に相当する温度量の昇温を行うべき期間として、前記先行ページの熱定着動作の期間の全部又は一部と、前記先行ページと前記次ページの間の紙間が定着位置を通過する時間である紙間期間と、を確保し、確保した期間における昇温量を調整して前記次ページの熱定着動作が開始されるまでに加熱回転体の表面温度が第2の温度に到達するように昇温制御を行う温度制御手段と、
    前記先行ページを搬送方向に複数の領域に分割した分割領域毎に、各分割領域に形成されるべき画像が、光沢ムラが生じやすい画像であるか否かの判定を行う判定手段と、を備え、
    前記温度制御手段は、光沢ムラが生じやすいと判定された分割領域の熱定着動作期間における昇温量を、光沢ムラが許容される限界値を超えないように、前記判定結果が否定的である場合の昇温量よりも抑制し、昇温量を抑制した分だけ、前記紙間期間における昇温量を増加させるように調整して前記昇温制御を行う
    ことを特徴とする画像形成装置。
  3. 前記温度制御手段は、前記先行ページの目標定着温度が、当該先行ページの直前のページの目標定着温度と同じであり、確保した期間内では前記差分に相当する温度量の内の一部の昇温を行うことができない場合には、当該一部の昇温を行うべき期間として、目標定着温度が同じページ間の紙間が定着位置を通過する期間と、前記先行ページの直前のページの熱定着動作期間の少なくとも何れかの期間を確保して前記昇温制御を行う
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 前記温度制御手段は、確保した前記紙間期間の紙間の大きさを前記規定値としたときに、確保した期間内では前記差分に相当する温度量の内の一部の昇温を行うことができない場合には、
    前記一部の昇温量に相当する分だけ、前記紙間の大きさを前記規定値よりも増加させて前記紙間期間の昇温量を調整して前記昇温制御を行う
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  5. 前記判定手段は、前記画像情報が文字画像を示すか否かにより前記判定を行い、前記画像情報が文字画像でない場合に光沢ムラが生じやすいと判定する
    ことを特徴とする請求項又はに記載の画像形成装置。
  6. 前記判定手段は、前記画像情報からトナー付着量を算出し、算出したトナー付着量が閾値を超えるか否かにより前記判定を行い、閾値を超える場合に光沢ムラが生じやすいと判定する
    ことを特徴とする請求項又はに記載の画像形成装置。
  7. 前記判定手段は、前記画像情報がカラー画像を示すか否かにより前記判定を行い、前記画像情報がカラー画像を示す場合に光沢ムラが生じやすいと判定する
    ことを特徴とする請求項又はに記載の画像形成装置。
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