JP5888773B2 - 内燃機関の燃焼制御装置 - Google Patents

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本発明は、自動車エンジンなどの内燃機関の燃焼制御装置に関し、特に、プレイグニッション(過早点火)を確実に検出して適切な制御を実行する燃焼制御装置に関する。
プレイグニッション(以下、プレイグ)は、圧縮行程の混合気が、過熱した点火プラグや、燃焼室内に堆積したカーボンスラッジなどを火種として、本来の点火タイミングよりも早く着火してエンジンの正常な回転を阻害する現象を意味する。
このような異常燃焼状態を放置すると点火プラグやピストンが溶損するなど致命的な影響を受けるおそれがある。そこで、点火サイクル毎に、プレイグの発生の有無を正確に判定して、空燃比や遅角量を制御するなどの適切な燃焼制御を採ることが望まれる。
特開2009−281161号公報 特開2009−036028号公報 特許04420950号公報 特開平11−13520号公報 特願平8−136923号号公報
ここで、プレイグ判定について、特許文献1〜特許文献5などの提案はあるが、簡易な構成で高精度にプレイグを判定できるとは言えない。そして、プレイグ判定に誤判定があると、意味もなく燃焼性能が悪化することになる。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであって、複雑な構成を追加することなく正確にプレイグを判定して最適な燃焼制御を実現できる燃焼制御装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明は、意図的にプレイグを発生させる種々の燃焼実験を繰り返すと共に、プレイグ発生時のイオン信号について検討した。ここで、イオン信号とは、燃焼時に燃焼室に発生するイオンを抽出したものであり、実施例に示すイオン信号検出回路によって取得した。
図1(a)〜図1(d)は、この燃焼実験の結果を示したものであり、点火パルスSGと、圧力信号PRと、イオン信号Voの動作波形を示している。すなわち、正常燃焼時(a)、低レベルのプレイグ発生時(b)、中レベルのプレイグ発生時(c)、及び、高レベルのプレイグ発生時(d)における典型的な波形が示されている。
圧力信号PRは、燃焼室内の圧力を示しており、イオン信号Voが検出されるタイミングで、圧力信号PRが増加するか否かによって燃焼反応の有無が判別される。すなわち、図1(b)〜図1(d)では、イオン信号Voに同期して圧力信号PRが増加しているので、プレイグ発生と考えることができる。
なお、図1(a)では、通電期間中(SG=Hレベル)にイオン信号Voが激しく振動しているが、これは点火コイルの一次電流が電流制限されているためであり、圧力信号PRが全く増加しないことからも、プレイグ状態ではないことが確認される。
ところで、図1(a)〜図1(d)の波形に着目すると、一次コイルの通電時におけるイオン信号を積分演算すると、その積分値の大小レベルに応じてプレイグ判定できるようにも思われる。
しかし、更に検討を進めると、同レベルの早期着火状態であっても、イオン信号の検出レベルは、イオン検出回路の微妙な感度差や、点火プラグの相違などに応じて変化するので、この違いまで累積してしまう積分演算値による判定では、正確性に欠けることが明らかとなった。
図2(a)は、この関係を示す図面であり、同レベルのプレイグを意図的に発生させ、同一レベルのプレイグ状態でイオン検出回路の感度を変化させた場合を示している。図示の通り、同じプレイグ状態であっても、イオン検出回路の感度が少し変っただけで、イオン信号の検出結果(ION1,ION2)が大きく変ることが確認される。なお、季節の違いや地域差などに伴うイオン検出回路の環境温度の変化や、回路素子の特性のばらつきなどによって、イオン検出回路の感度が変化することは避けられず、感度差を解消することは事実上不可能であると考えられる。
そこで、本発明者が更に検討を重ねた結果、積分値に基づいて判定するのではなく、一旦、算出した積分値SUMに基づいて、そのN%位置(SUM*N/100の値を示す位置)が、何処に位置するかによって、点火プラグやイオン検出回路の感度差を吸収して正確なプレイグ判定ができることを確認して本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、一次コイルと二次コイルとからなる点火コイルと、前記一次コイルの通電を制御するスイッチング素子と、前記スイッチング素子に点火信号を供給してON/OFF動作させる制御装置と、前記二次コイルの誘起電圧を受けて放電動作をする点火プラグと、内燃機関の燃焼室に流れるイオン電流に比例した検出信号を出力する信号検出回路と、を有して構成され、前記制御装置は、一次コイルの通電時、及び/又は、これに先行する一次コイルの非通電時に前記検出信号を取得して、燻り状態のレベルを判定する判定手段と、前記スイッチング素子が定常的にON状態である時の前記検出信号を取得する取得手段と、前記判定手段の判定結果に基づき、非燻りレベルとの判定時には前記検出信号について累積値を算出する一方、所定レベルの燻り状態との判定時には、所定の補正演算で補正された補正検出信号について累積値を算出する算出手段と前記判定手段の判定結果に基づき、算出手段が算出した何れか一方の累積値についてのN%(0<N<100)位置を特定する特定手段と、特定されたN%位置に基づいてプレイグ発生を判定して、これに対応する燃焼制御動作を実行する制御手段と、を有して構成されている。
なお、本発明の制御装置は、例えば、自動車エンジンの場合に必ずしもECU(Engine Control Unit)単独を意味せず、ECUの制御下で動作する専用コンピュータ回路、例えば、DSP(Digital Signal Processor)回路なども含んだ概念である。また、取得手段は、スイッチング素子が定常的にON状態である時の検出信号を問題にするので、電流制限機能などが働くことで、点火コイルの一次電流が遮断又は制限されるタイミングでの検出信号は適宜にマスクされる。
本発明において、特定手段が問題にするNの値は、特に限定されないが、燃焼開始位置を正確に特定することを含めプレイグ検出の精度を上げるためには、Nが小さい方が望ましい。一方、Nが余り小さいと、正常燃焼をプレイグと誤判定するおそれが生じるので、5≦N<20に設定するのが望ましい。なお、燃焼開始位置を問題にせず、単に、プレイグ発生の有無だけを判定する場合には、必ずしも、N<20とする必要はなくN<60程度でも良い。
何れにしても、N%位置を評価することによって、点火プラグやイオン検出回路の感度差に拘らず、プレイグ発生の有無を正確に判定することができる。図2(b)は、N=10とした場合の検出位置を破線で示しており、イオン検出回路の検出感度が変って検出信号のレベルが大きく変っても、通電開始から+0.00277[S]程度の位置が、10%位置であると同様に特定されている。
なお、このようにして、プレイグ発生と判定された場合には、その燃焼開始位置やプレイグレベル(深刻度)に応じて、空燃比のリーン側への調整レベルなどが適宜に決定される。なお、プレイグのレベルは、例えば、N%位置のクランク角などによって評価される。
上記した本発明によれば、複雑な構成を追加することなく正確にプレイグを判定して最適な燃焼制御を実現できる。すなわち、ノッキング判定など用途で搭載されているイオン検出回路をそのまま使用してプレイグを判定することができる。
点火パルスSGと圧力信号PRとイオン信号Voの動作波形を示している。 同レベルのプレイグを発生させ、イオン検出回路の感度を変化させた場合の波形や累積値を示している。 実施例に係る燃焼制御装置を示す回路図である。 プレイグ状態の動作を説明するための図面である。 燻り状態の動作を説明するための図面である。 燃焼制御装置の各部の概略波形を示すタイムチャートである。 燃焼制御装置の動作を説明するフローチャートである。 正常燃焼状態とプレイグ状態のサンプルについて、10%位置と熱発生時期とを整理して図示したものである。 プレイグ状態の4サンプルについてイオン信号の変化を示している。
以下、図3〜図7の実施例に基づいて本発明を更に詳細に説明する。図3は、実施例に係る燃焼制御装置DETを示す回路図であり、図6は、燃焼制御装置DET各部の概略波形を示すタイムチャートである。
図3に示す通り、この燃焼制御装置DETは、内燃機関の電子制御ユニットたるECU(Engine Control Unit)と、一次コイルL1と二次コイルL2からなる点火コイルCLと、ECUから受ける点火パルスSGに基づく遷移動作によって一次コイルL1の電流をON/OFF制御するスイッチング素子Qと、二次コイルL2の誘起電圧を受けて放電動作をする点火プラグPGと、イオン信号検出回路IONと、を中心に構成されている。
そして、イオン信号検出回路IONの出力電圧Voは、ECUのA/Dコンバータ(不図示)に供給され、デジタルレベルのイオン信号としてECUのメモリに記憶される。この実施例では、点火プラグPGの燻り、及び、プレイグ発生を検出するため、イオン信号検出回路IONの出力電圧Voは、点火パルスSGの立上りT0タイミング以前から、立下りタイミングT1までのデータ取得区間WINにおいて取得される(図6参照)。
そして、取得値は、点火パルスの立下りタイミングT1後に、点火プラグPGの燻り状態を考慮した上でプレイグ判定がされ、次回の点火サイクルにおける燃焼制御に反映される。なお、このデータ取得区間WINの始期が、一次コイルL1の通電区間より先行するのは、点火プラグPGの燻りの有無や、燻りレベルを判定するためであり、データ取得区間WINの始期は、運転状態などに対応してECUの参照テーブルTBLに適宜値が記憶されている。
以下、図3に基づいて、回路構成について詳述すると、スイッチング素子Qは、ここではIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)が使用されている。そして、スイッチング素子Qのコレクタ端子は、一次コイルL1を経由してバッテリ電圧VBを受けており、エミッタ端子は、グランドに接続されている。
イオン信号検出回路IONは、電流検出回路として機能するOPアンプAMPを中心に構成され、コンデンサC1、ツェナーダイオードZD、ダイオードD1,D2、抵抗R1〜R3を有して構成されている。コンデンサC1とツェナーダイオードZDの並列回路によって、イオン電流検出時のバイアス電圧が生成される。
二次コイルL2の高圧端子は、点火プラグPGに接続され、低圧端子は、前記バイアス電圧を生成するコンデンサC1及びツェナーダイオードZDの並列回路に接続されている。そして、コンデンサC1及びツェナーダイオードZDの並列回路は、ダイオードD1を通して、グランドに接続されている。図示の通り、ダイオードD1のカソード端子がグランドに接続されている。
一方、ダイオードD1のアノード端子は、電流制限抵抗R1を経由してOPアンプの反転入力端子(−)に接続されている。そして、OPアンプAMPの反転入力端子(−)と出力端子の間に、電流検出抵抗R2が接続され、出力端子のグランド間には、負荷抵抗R3が接続されている。また、OPアンプの非反転端子(+)は、グランドに接続され、反転端子(−)には、ダイオードD2のカソード端子が接続されている。なお、ダイオードD2のアノード端子はグランドに接続されている。
上記した構成の燃焼制御装置DETでは、タイミングT1において、点火パルスSGがHレベルからLレベルに変化すると(図6参照)、二次コイルL2に誘起される高電圧によって点火プラグPGが放電する。この放電電流は、点火プラグPG→二次コイルL2→コンデンサC1→ダイオードD1の経路で流れるので、コンデンサC1は、ツェナーダイオードZDの降伏電圧により規定される電圧値に充電される(図3参照)。
そして、この点火プラグPGの放電によって燃焼室の混合気が着火されると、その後、急速に燃焼反応が進行するが、イオン電流iは、電流検出抵抗R2→電流制限抵抗R1→コンデンサC1→二次コイルL2→点火プラグPGの経路で流れる。したがって、イオン信号検出回路IONの出力電圧Voは、Vo=R2*iとなり、イオン電流iに比例した値となる。
ところで、上記した正常な点火動作に先行して、タイミングT0〜T1の一次コイルL1の通電区間において、発熱した点火プラグPGや、燃焼室内のカーボンスラッジなどを火種として過早点火(プレイグ)が生じることがある。図4は、このプレイグ状態の動作を説明するための図面である。
一次コイルL1が通電を開始すると、二次コイルL2には、図4に示す向きの誘起電圧が発生するので、もし、点火プラグPGが過早点火されると、この誘起電圧に基づいて、図示の向きのイオン電流iが流れる。したがって、このイオン信号検出回路IONからは、プレイグ状態でも、これに対応するイオン信号iが得られることになる。
また、点火プラグPGが燻り状態であると、一次コイルL1の通電及び非通電に拘らず、点火プラグPGの漏れ抵抗RLKを構成要素とする電流閉回路が形成されることになる。そのため、燃焼室のイオンが消滅した後もコンデンサC1に残存する残存電荷が、図5の矢印の経路で放電する。そのため、点火プラグの燻り時には、このイオン信号検出回路IONから、コンデンサC1の残存電荷と、点火プラグの漏れ抵抗RLKに対応するイオン信号が検出されることになる。
以上の通り、図3に示すイオン信号検出回路からは、正常燃焼時のイオン信号だけでなく、プレイグ状態や燻り状態でも、各々、イオン信号が得られるので、適宜なタイミングで各イオン信号のレベルや累積値を評価することで、プレイグ発生を正確に判定している。
図7は、この動作を実現するECUの動作を説明するフローチャートである。この実施例では、先ず、データ取得区間WINの初期段階において、適当個数のイオン信号BEFiを時間順次に取得してメモリに記憶しつつ(ST1)、一次コイルL1の通電開始タイミングT0に達するのを待つ(ST2)。なお、このタイミングで記憶されるイオン信号BEFiは、点火プラグPGの燻り判定と燻りレベルを判定するために使用されるので、例えば、1〜2mS程度の時間間隔で数個のデータを取得したので足りる。
次に、一次コイルL1の通電が開始されると(タイミングT0)、通電開始直後のスパイクノイズ(図6(c)参照)が消滅した後に、イオン信号Voをサンプリング間隔で取得して、取得値Vo(k)をメモリに記憶すると共に、取得値Vo(k)について累積演算ΣVo(k)を実行する(ST3)。なお、サンプリング周波数は、特に限定されないが、この実施例では、30KHz程度に設定されている。
また、一次コイルL1の通電開始後であって、スパイクノイズが消滅した直後について、数個のイオン信号の取得値を、燻り判定用に別途メモリに記憶する(ST3)。この記憶値AFTjは、1〜2mS程度の時間間隔で記憶され、ステップST1での記憶値BEFiと合せて燻り判定に使用される。
その後、一次コイルL1の通電区間が終わり、点火タイミングT1に達すると(ST4)、それまでの累積値SUMのN%値を算出すると共に、N%値を示す時間位置Tbを、通電開始タイミングT0からの経過時間で特定する(ST6)。なお、この実施例では、10%位置を特定している。
続いて、燻り判定用に記憶した数個の記憶値BEFi〜AFTjを評価して燻り状態か否かを判定する。ここで、点火プラグPGが燻り状態であれば、通電開始前の記憶値BEFi〜通電開始後の記憶値AFTjは、有意なレベルとなり、しかも、そのレベルが漸減傾向を示す筈である。そこで、記憶値BEFi〜AFTjが一貫して有意レベルを示す場合には、燻り状態であると判定し、各記憶値に基づいて、コンデンサC1の放電動作を推定する。コンデンサC1からの放電電流は、本来は、指数関数的に減少すると思われるが、ここでは、便宜上、直線補完式(E=−a*t+b)で特定することにし、各係数値a,bを特定する(ST6)。
続いて、高レベルの燻り状態が発生しているか否かを判定し(ST7)、もし高レベルの燻り状態が検出された場合には、プレイグ判定を回避する(ST12)。これは、プレイグ判定のために取得したイオン信号に、高レベルの燻り電流が重畳していると思われる以上、正確なプレイグ判定ができないためである。なお、高レベルの燻り電流が検出されたことに対応して、次回からの点火サイクルでは空燃比をリーンにするなどの適宜な燻り対策の燃焼制御が実行されるのは勿論である。
一方、高レベルの燻り状態が発生していないと判定される場合には、全く燻り電流が認められないか否かを判定し、多少とも燻り電流が認められる場合には、10%位置Tbを補正する。補正手法は適宜であるが、例えば、積算演算に使用した全てのデータVo(k)について、直線補完式(E=−a*t+b)を使用して減算補正し、減算結果Vo’(k)=Vo(k)+a*k−b)について、再度、積算演算ΣVo’(k)を実行した上で、10%位置を特定する。
なお、全く燻り電流が認められない場合には、ステップST5の処理で特定された10%位置を使用するが、何れにしても、次に、特定された10%位置が異常レベルか否かを判定する(ST9)。
先に説明した通り、本実施例の10%位置は、通電開始タイミングT0からの経過時間で特定されるが、本発明者の実験結果によれば、プレイグ発生時には、10%位置が有意に変化することが確認されている。
図8(a)は、プレイグが発生していない20サンプルと、プレイグ状態の4サンプルについて、10%位置と熱発生時期とを整理して図示したものである。ここで、四角記号(□)は、通電開始タイミング(図6のT0)を基準とした10%位置の値を示し、菱形記号は、圧力信号に基づいて特定される、通電開始タイミング(T0)を基準とした熱発生時期を示している。
四角記号と菱形記号とを対比すると明らかな通り、熱発生時期が早まったプレイグ状態(右側の4サンプル)では、10%位置が有意に小さいことが確認される。なお、図9は、プレイグ状態の4サンプルについて、イオン信号の変化を示している。図示の通り、燃焼開始タイミングは種々異なるが、波形例1は低レベルのプレイグ状態、他の波形例2〜4は、高レベルのプレイグ状態であると考えることができる。
次に、図8(b)は、図8(a)に示す24サンプルについて、熱発生位置(右向きに増加する横軸)と10%位置(下向きに増加する右縦軸)との相関関係、及び、熱発生位置(横軸)と積算演算ΣVo’(k)(上向きに増加する左縦軸)との相関関係を示している。図8(b)に示す計測結果は、内燃機関及びイオン検出回路の実験条件が共通するので、何れも明確な相関関係を示している。すなわち、熱発生時期が早まると(プレイグ状態)、10%位置(右軸)は、その値が小さくなり、積算演算ΣVo’(k)は、その値が増加する。
一方、内燃機関やイオン検出回路を変更した他の実験結果によれば、積算演算ΣVo’(k)では正確な判定ができないものの、積算演算ΣVo’(k)の10%位置で評価すれば、閾値THを超えるか否かによって正確なプレイグ判定ができることが確認されている。
そこで、本実施例では、積算演算ΣVo’(k)の10%位置が閾値THを超える(下回る)か否かに基づいて、プレイグ判定をしている(ST9〜ST11)。そして、プレイグと判定された場合には、これを抑制する適宜な燃焼制御が実行される。
以上、本発明の実施例について詳細に説明したが、具体的な記載内容は、特に本発明を限定するものではない。特に、図7のフローチャートは一例を示したに過ぎず適宜に変更可能である。
ECU 制御装置
DET 信号検出回路
ST3 取得手段
ST5 特定手段
ST7〜ST11 制御手段

Claims (6)

  1. 一次コイルと二次コイルとからなる点火コイルと、前記一次コイルの通電を制御するスイッチング素子と、前記スイッチング素子に点火信号を供給してON/OFF動作させる制御装置と、前記二次コイルの誘起電圧を受けて放電動作をする点火プラグと、内燃機関の燃焼室に流れるイオン電流に比例した検出信号を出力する信号検出回路と、を有して構成され、
    前記制御装置は、
    一次コイルの通電時、及び/又は、これに先行する一次コイルの非通電時に前記検出信号を取得して、燻り状態のレベルを判定する判定手段と、
    前記スイッチング素子が定常的にON状態である時の前記検出信号を取得する取得手段と、
    前記判定手段の判定結果に基づき、非燻りレベルとの判定時には前記検出信号について累積値を算出する一方、所定レベルの燻り状態との判定時には、所定の補正演算で補正された補正検出信号について累積値を算出する算出手段と
    前記判定手段の判定結果に基づき、算出手段が算出した何れか一方の累積値についてのN%(0<N<100)位置を特定する特定手段と、
    特定されたN%位置に基づいてプレイグ発生を判定して、これに対応する燃焼制御動作を実行する制御手段と、
    を有して構成されていることを特徴とする内燃機関の燃焼制御装置。
  2. N%位置は、一次コイルの通電開始時からの経過時間で特定される請求項1に記載の燃焼制御装置。
  3. N%位置が閾値より小さい場合には、プレイグ発生と判定される請求項1又は2に記載の燃焼制御装置。
  4. 前記判定手段の判定結果に基づき、上限値を超える燻りレベルとの判定時には、プレイグ発生の判定を回避するよう構成されている請求項1〜3の何れかに記載の燃焼制御装置。
  5. N<60に設定されている請求項1〜4の何れかに記載の燃焼制御装置。
  6. 5≦N<20に設定されている請求項5に記載の燃焼制御装置。
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