JP5885021B2 - ハードコートフィルム - Google Patents

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Description

本発明は、両面にハードコート層を有するハードコートフィルムに関する。
モバイル用パソコンや電子手帳、携帯電話等の小型電子端末は小型化や薄型化が進んでおり、これに使用される液晶表示装置等の画像表示装置においては、近年益々の軽薄短小化が求められている。また、これら小型電子端末には、画像表示装置の傷つきや破損を防止するためハードコート層を有する透明パネルが設けられることが多く、特に小型電子端末の多機能化によるタッチ入力が可能な小型電子端末の増加に伴い、薄型でありながら良好な傷つき防止性や破損防止性の要請が高まっている。
このような画像表示装置の表示部として使用するハードコートフィルムとしては、例えば、基材の両面にハードコート層を有するハードコートフィルムが開示されている(特許文献1)。当該ハードコートフィルムは、特定の開始剤量の組成物からなる第一のハードコート層及び第二のハードコート層を一定の順序で積層し、第一のハードコート層の膜厚を5〜20μmとし、第二のハードコート層の膜厚を第一のハードコート層の膜厚の±25%以内とすることで、ハードコートフィルムの表面硬度の確保とカールの抑制を行うものである。
しかし、基材の両面にハードコート層を有する構成においては、特許文献1の開示にもあるように両面のハードコート層の膜厚を同程度としなければカールの抑制が困難である。一方、高い表面硬度を確保するために、両面のハードコート層の厚さを10μm程度とすると、良好な加工性が得られにくく、微細なアール加工や穴開け加工において加工端部に欠けや割れが生じる場合があった。このため、当該ハードコートフィルムは、各種の微細加工が施される上記小型電子端末等への適用が困難であった。
特開2011−75705号公報
本発明が解決しようとする課題は、良好な表面硬度、加工性を有しつつ、かつカールを抑制した両面ハードコートフィルムを提供することにある。
本発明においては、基材の一面に第一のハードコート層が設けられ、他面に第二のハードコート層が設けられたハードコートフィルムであって、前記基材の厚さが50〜160μmであり、前記第一のハードコート層の厚さが1〜6μm、鉛筆硬度が2H以上であり、前記第二のハードコート層の厚さが7〜15μm、鉛筆硬度が3H以上であり、前記第一のハードコート層の厚さが、前記第二のハードコート層の厚さの3/5以下であることを特徴とするハードコートフィルムにより、良好な表面硬度、加工性を有しつつ、かつカールの抑制が可能となる。
本発明のハードコートフィルムは、上記構成を有することで、表面の傷つきが生じ難く、加工時にはハードコート層にクラックが生じ難い。このため、使用時の傷つきやハードコート層の剥がれを防止でき、使用時の視認性を好適に保持したスクリーンパネル及び小型電子端末を実現できる。
本発明のハードコートフィルムは、基材の一面に第一のハードコート層が設けられ、他面に第二のハードコート層が設けられたハードコートフィルムであって、前記基材の厚さが50〜160μmであり、前記第一のハードコート層の厚さが1〜6μm、鉛筆硬度が2H以上であり、前記第二のハードコート層の厚さが7〜15μm、鉛筆硬度が3H以上であり、前記第一のハードコート層の厚さが、前記第二のハードコート層の厚さの3/5以下である。
[フィルム基材]
本発明に使用するフィルム基材は、厚さが50〜160μm、好ましくは80〜150μm、より好ましくは90〜130μmである。本発明においては、フィルム基材の厚さを当該範囲とすることで、薄型ハードコートフィルムにおいて、両面にハードコート層を設けた場合にもカールを抑制しやすくなる。また、硬度の高いハードコート層を設けた際の切断加工や打ち抜き加工において、切断刃の押圧による基材の伸びを抑制しやすく、切断刃の接触するハードコート層とは他面のハードコート層の基材の伸びが大きくなりすぎず、ハードコート層の割れを好適に抑制できる。
また、フィルム基材として、弾性率が3〜7GPaのフィルム基材を使用することが好ましく、特に3〜5GPaのフィルム基材を使用することが好ましい。弾性率が当該範囲であると、ハードコートフィルムを形成した際にフィルム基材の変形が生じにくくハードコート層の割れの抑制に好適であり、ハードコートフィルム表面の硬度低下を抑制しやすくなる。また、フィルム基材の柔軟性を確保できるため、ハードコートフィルムの貼り付け時に緩やかな曲面への追従が容易となる。
本発明に使用するフィルム基材は、一般にハードコートフィルムの基材として使用される各種の樹脂フィルム基材を使用でき、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、セロファン、ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロース、アセチルセルロースブチレート、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリメチルペンテン、ポリスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミド、ポリイミド、フッソ樹脂、ナイロン、アクリル樹脂等の樹脂フィルムを挙げることができる。
本発明に使用するフィルム基材は、上記樹脂フィルムのみからなる基材であっても良いが、ハードコート層との密着性を向上させるために上記樹脂フィルムに薄いプライマー層を設けたフィルム基材であってもよい。また、ハードコート層との密着性を向上させる目的で、サンドブラスト法や溶剤処理法などによる表面の凹凸化処理、あるいはコロナ放電処理、クロム酸処理、火炎処理、熱風処理、オゾン・紫外線照射処理、表面の酸化処理などの表面処理を施すことができる。
[第一のハードコート層]
本発明のハードコートフィルムに使用する第一のハードコート層は、フィルム基材と積層した際の鉛筆硬度が2H以上のハードコート層であり、その厚さが1〜6μmである。当該第一のハードコート層は、画像表示装置等に適用する場合には、他面に設けられる第二のハードコート層を表面側とし、当該第二のハードコート層とは裏面側とすることが好ましい。当該構成とすることで、画像表示装置表面の傷付き防止や破損防止効果が特に好適となる。また、当該第一のハードコート層を裏面側として切断加工や打ち抜き加工することで、第二のハードコート層面を裏面側とする場合に比べて割れが生じにくくなり、好適な加工性を実現できる。
本発明に使用する第一のハードコート層は、フィルム基材と積層してハードコートフィルムを形成した際に、ハードコート層表面の鉛筆硬度がH以上、好ましくは2H以上となるようなハードコート層であればよく、各種ハードコート剤の硬化物からなるものを使用できる。このようなハードコート剤としては、例えば、ガラスに10μmの膜厚で塗工した際のJIS K 5600−5−4(1999)に準拠して測定される表面硬度が3H以上となるハードコート剤が使用できる。
本発明に使用する第一のハードコート層を形成するハードコート剤としては、活性エネルギー線硬化型樹脂組成物が好適に使用できる。なかでも、本発明に使用する第一のハードコート層を形成するハードコート剤としては、ウレタン(メタ)アクリレートを含有するハードコート剤を好ましく使用できる。ウレタン(メタ)アクリレートとしては、ハードコート剤に使用される各種ウレタン(メタ)アクリレートが使用でき、なかでも、水酸基と2つ以上の(メタ)アクリロイル基とを有するアクリレート(a1)と、ポリイソシアネート(a2)とを反応させて得られる多官能のウレタン(メタ)アクリレート(A)を必須成分として含有するものが好ましい。
本発明に用いる1分子中に1つの水酸基及び2つ以上の(メタ)アクリロイル基を有するアクリレート(a1)としては、例えば、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート等の多価水酸基含有化合物のポリアクリレート類が挙げられ、これらのポリアクリレート類とε―カプロラクトンとの付加物、これらのポリアクリレート類とアルキレンオキサイドとの付加物、エポキシアクリレート類などが挙げられる。これらのアクリレート(a1)は、単独で用いることも、2種以上を併用することもできる。
また、これらのアクリレート(a1)のうち、1分子中に1つの水酸基及び3〜5つの(メタ)アクリロイル基を有するアクリレートが好ましい。このようなアクリレートとしては、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート等が挙げられ、これらは高硬度の硬化被膜が得られるので特に好ましい。
本発明に用いるポリイソシアネート(a2)としては、例えば、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、1,3−キシリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート等の芳香族イソシアネート化合物;ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、水添メチレンビスフェニレンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート等の脂環式炭化水素に結合したイソシアネート基を2個有する化合物(以下、脂環式ジイソシアネートと略す。);トリメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族炭化水素に結合したイソシアネート基を2個有する化合物(以下、脂肪族ジイソシアネートと略す。)などが挙げられる。これらのポリイソシアネートは、単独で用いることも、2種以上を併用することもできる。
また、これらのポリイソシアネート(a2)は、塗膜に高い靭性を与え、割れ等が発生し難くなるため、脂肪族ジイソシアネート又は脂環式ジイソシアネートが好ましく、中でも、イソホロンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、水添メチレンビスフェニレンジイソシアネート及びヘキサメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネートが好ましい。
本発明に用いるウレタンアクリレート(A)は、前記ポリイソシアネート(a2)と前記アクリレート(a1)の2成分を付加反応させることにより得られる。前記アクリレート(a1)のポリイソシアネート(a2)中のイソシアネート1当量に対する比率は、水酸基当量として、通常、0.1〜50が好ましく、0.1〜10がより好ましく、0.9〜1.3がさらに好ましく、1.01〜1.24が特に好ましい。また、前記ポリイソシアネート(a2)と前記アクリレート(a1)との反応温度は、30〜150℃が好ましく、50〜100℃がより好ましい。なお、反応の終点は、例えば、イソシアネート基を示す2250cm−1の赤外線吸収スペクトルの消失や、JIS K 7301−1995に記載の方法でイソシアネート基含有率を求めることで確認することができる。また、ウレタン(メタ)アクリレート(A)の(メタ)アクリロイル基は、平均が5個以上であることが好ましい。
前記ウレタンアクリレート(A)の分子量は、500〜1,500の範囲が好ましい。分子量がこの範囲であれば、十分に高い硬度の硬化被膜が得られ、硬化収縮が小さくなるので、この硬化被膜を有するフィルムのカールを小さくしやすいため好ましい。
樹脂組成物中の樹脂成分の合計100重量部中の前記ウレタンアクリレート(A)の配合量は、5〜90重量部が好ましく、10〜70重量部がより好ましく、10〜60重量部がさらに好ましい。ウレタンアクリレート(A)の配合量がこの範囲であれば、十分に高い硬度の硬化被膜が得られ、かつ塗膜欠陥がなく、表面の防汚性に優れ、かつ硬化収縮が小さくなるので、この硬化被膜を有するフィルムを小さくしやすいため好ましい。
また、本発明に使用する活性エネルギー線硬化型樹脂組成物には、前記ウレタンアクリレート(A)に加え、ウレタンアクリレート(A)以外のウレタンアクリレート(B)を加えても良い。ウレタンアクリレート(B)としては、ポリオールと前記ポリイソシアネート(a2)とを付加反応させた後、さらに前記の1分子中に1つの水酸基及び2つ以上の(メタ)アクリロイル基を有するアクリレート(a1)を付加反応させたものが挙げられる。このウレタンアクリレート(B)を樹脂組成物中に配合する際の配合量は、前記ウレタンアクリレート(A)100重量部に対して、10〜150重量部が好ましく、50〜130重量部がより好ましい。
上記ハードコート剤として使用する活性エネルギー線硬化型樹脂組成物に使用する光開始剤としては、各種の物が使用できるが、それらのうちでも特に代表的なものを例示すれば、ベンゾフェノン、ベンジル、ミヒラーケトン、チオキサントン、アントラキノン等の水素引き抜きによってラジカルを発生するタイプの化合物等が挙げられる。これらの化合物は、水素引き抜き剤となるメチルアミン、ジエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、トリブチルアミン等の第三アミンと併用するのが一般的である。
別のタイプの光重合開始剤としては、例えば、分子内分裂によってラジカルを発生するタイプの化合物が挙げられる。具体的には、例えば、ベンゾイン、ジアルコキシアセトフェノン、アシルオキシムエステル、ベンジルケタール、ヒドロキシアルキルフェノン、ハロゲノケトン等が挙げられる。
また、第一のハードコート層を形成するハードコート剤として使用する活性エネルギー線硬化型樹脂組成物においては、前記光開始剤を活性エネルギー線硬化型樹脂組成物に配合する際の配合量としては、活性エネルギー線硬化型樹脂組成物の総重量100重量部に対して、1〜10重量部配合することが好ましく、4〜9重量部配合することがさらに好ましい。また、上記第一のハードコート層に使用するハードコート剤への光開始剤の添加量は、後述の第二のハードコート層に使用するハードコート剤への光開始剤の添加量に対して、1〜2倍とすることが好ましく、とりわけ1〜1.3倍が好ましい。
また、必要により、光重合開始剤と併用して、ハイドロキノン、ベンゾキノン、トルハイドノキノン、パラターシャリーブチルカテコールの如き重合禁止剤類などを添加することもできる。
[第二のハードコート層]
本発明のハードコートフィルムに使用する第二のハードコート層は、フィルム基材と積層した際の鉛筆硬度が3H以上のハードコート層であり、その厚さが7〜15μmである。当該第二のハードコート層は、画像表示装置等に適用する場合には、画像表示部の表層となるよう使用することが好ましい。当該構成とすることで、画像表示装置表面に好適な傷付き防止効果や破損防止効果を実現できる。
本発明に使用する第二のハードコート層は、フィルム基材と積層してハードコートフィルムを形成した際に、ハードコート層表面の鉛筆硬度が3H以上となるようなハードコート層であればよく、各種ハードコート剤の硬化物からなるものを使用できる。このようなハードコート剤としては、例えば、ガラスに10μmの膜厚で塗工した際のJIS K 5600−5−4(1999)に準拠して測定される表面硬度が4H以上となるハードコート剤が使用できる。
活性エネルギー線硬化型樹脂組成物には、一般的に、高い鉛筆硬度を得るために、架橋密度の高い多官能アクリレートを使用することが必要になるが、一方で硬化収縮率が大きくなり、フィルム塗工の際にカール・クラック等の作業性・歩留まり性低下の問題が生じる。その問題を回避するため、あらかじめ重合をしてあるポリマーや高分子量オリゴマーを架橋密度の高い多官能アクリレートと配合して、鉛筆硬度と収縮率のバランスを取る方法が提案されている。他にも、硬化前後で構造変化を伴わない骨格、例えばビスフェノールA、イソホロンに代表される環状骨格を有するオリゴマーを架橋密度の高い多官能アクリレートと配合して、高い硬度と収縮率のバランスを取る方法が提案される。
当該ハードコート剤としては、上記第一のハードコート層に使用するハードコート剤と同様のハードコート剤を使用できる。なかでも、前述の通り高い硬度と収縮率のバランスを実現するために、第二のハードコート層に使用するハードコート剤としては、活性エネルギー線硬化後の塗膜が、異なる2種類以上の環状骨格を含有するものであって、その内、少なくとも1つは複素環式化合物であることを特徴とする活性エネルギー線硬化型樹脂組成物であることが好ましい。活性エネルギー線硬化型樹脂として、単官能のものを使用しても構わないが、高い鉛筆硬度を得るためには多官能(メタ)アクリレートが好ましく、例えば、ポリイソシアネート(a2)の中でも、環状骨格を有するポリイソシアネート(a2-1)と1分子中に1つの水酸基及び2つ以上の(メタ)アクロイル基を有するアクリレート(a1−1)との付加反応物してなる環状骨格含有ウレタンアクリレートがあげられる。特に、2つ以上の環状骨格を含有し、その内1つは複素環式の骨格でありながら、多官能なアクリレートと環状骨格を有するポリイソシアネートを付加反応させた環状骨格含有ウレタンアクリレートが好ましいこれにより、活性エネルギー線硬化後に鉛筆硬度とカールのバランスが良好な塗膜を得ることができる。
複素環状骨格を導入する方法としては、例えば、環状骨格を有する多官能(メタ)アクリレートと複素環状骨格を含有する多官能(メタ)アクリレートをそれぞれ配合しても構わないし、前記環状骨格を有するポリイソシアネート(a2-1)と1分子中に1つの水酸基及び2つ以上の(メタ)アクロイル基を有するアクリレート(a1)に(a2-1)と異なる複素環状骨格を含有する多官能(メタ)アクロイル基を有するアクリレート(a1−2)を用いて1分子中に異なる2種類以上の環状骨格を含有し、その内、少なくとも1つは複素環状骨格である活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を得ても構わない。1分子中に2種類以上の環状骨格を導入する方法として他にも例えば、脂環式環状骨格を有するポリイソシアネート(a2−2)の三量体に前記(a1−2)を付加させたものなどがあげられる。
複素環状骨格含有多官能アクリレート(a1−2)としては、例えば、ビス(アクリロキシエチル)ヒドロキシエチルイソシアヌレート(アロニックス M−215)があげられる。単独の複素複素環状骨格含有多官能(メタ)アクリレートとしては、例えば、ビス(アクリロキシエチル)ヒドロキシエチルイソシアヌレート(アロニックス M−215)、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアネートトリアクリレート(アロニックス M−315)、カプロラクトン変性トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート(アロニックス M−325)、ネオペンチルグリコール変性トリメチロールプロパンジアクリレート(カヤラッド R−604)などが挙げられる。
また、本発明に使用する活性エネルギー線硬化型樹脂組成物には高い鉛筆硬度を得るために(メタ)アクリロイル基当量の高い重合体(B)を配合することも好ましい。重合体(B)としては、例えば、側鎖に反応性官能基として、水酸基、カルボキシル基、エポキシ基等を有する(メタ)アクリレート系重合体(b1)に対して、上記の反応性官能基と反応が可能なイソシアネート基、カルボキシル基、酸ハライド基、水酸基、エポキシ基等の官能基を有するα,β−不飽和化合物(b2)を反応させ(メタ)アクリロイル基を有する重合体などが挙げられる。
第二のハードコート層を形成するハードコート剤として使用する活性エネルギー線硬化型樹脂組成物においては、前述した光開始剤を活性エネルギー線硬化型樹脂組成物に配合する際の配合量としては、活性エネルギー線硬化型樹脂組成物の総重量100重量部に対して、1〜10重量部配合することが好ましく、3〜9重量部配合することがさらに好ましい。
本発明に使用する第二のハードコート層を形成するハードコート剤においては、保護層の表面滑り性、耐汚染性、耐指紋付着性等の表面性を高めることを目的に、上記の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物に、フルオロカーボン鎖、ジメチルシロキサン鎖、炭素原子数12以上のハイドロカーボン鎖を有する化合物を含有する組成物からなる添加剤を添加することが好ましい。フルオロカーボン鎖、ジメチルシロキサン鎖、炭素原子数12以上のハイドロカーボン鎖を有する化合物を含有する添加剤の添加量は上記の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物に対し、0.05〜5重量%が好ましく、0.1〜2重量%がより好ましい。
なかでも、フルオロカーボン鎖を含有する化合物は、耐汚染性や耐指紋付着性、マジック拭き取り性等の表面性に優れるため、好適に用いることができる。なかでも、ジイソアシネートを3量体化させたトリイソシアネートと、少なくとも一方の末端に水酸基を有するパーフルオロポリエーテル化合物、および、水酸基と炭素−炭素二重結合を有する単量体であることが好ましい。
トリイソシアネートを得るために使用するジイソシアネートとしては、イソシアネート基が脂肪族的に結合したジイソシアネート、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート;イソシアネート基が芳香族的に結合したジイソシアネート、例えば、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート、トリジンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネートが挙げられる。
少なくとも一方の末端に水酸基を有するパーフルオロポリエーテル化合物としては、繰り返し単位として、−CO−、−CO−、−CFO−等の繰り返し単位を有し、その繰り返し単位の合計が1〜200の化合物であり、少なくとも一方の末端に、−CHOH、−CH−(OCHCH)m−OH、−CHOCHCH(OH)CHOH等の基により水酸基を含有し、一方のみがこれら水酸基含有基である場合には他方の末端がフッ素原子である化合物を使用できる。当該パーフルオロポリエーテル化合物の分子量としては、重量平均分子量が500〜10000程度の分子量であることが好ましい。
水酸基と炭素−炭素二重結合を有する単量体は、特に水酸基を有する(メタ)アクリレート単量体又は水酸基を有するビニル系単量体であることが好ましい。このような単量体としては、例えばヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、アミノエチル(メタ)アクリレート2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート)、アリルアルコール、スチリルフェノール等を例示できる。
本発明のハードコートフィルムにおいては、携帯電話などの小型電子端末に使用されることから、特に耐指紋付着性、指紋の繰り返し拭き取り性に優れるものが好適に用いられ、下記構造式で表されるイソシアヌレート型パーフルオロポリエーテルウレタンアクリレートがもっとも好ましい。
Figure 0005885021
式中、nは1から20の整数である。
また、ジメチルシロキサン鎖を有する化合物を含有する組成物は、表面の滑り性等に優れることから好ましく使用できる。当該化合物としては、例えばジメチルシロキサン骨格に、エチレン基、ポリプロピレン基等のアルキレン基などからなるスペーサーを介して、(メタ)アクリロイル基が導入されたアクリレート等からなる化合物を含有する添加剤を好ましく使用できる。これらアクリレートとしては、ビックケミー社製BYK−UV3500やBYK−UV3570、ダイセル・ユーシービー株式会社製Ebecryl 1360等が挙げられる。
ところが、防汚剤等のフッ素系添加剤は、一般的に活性エネルギー線硬化型樹脂組成物や非フッ素系希釈溶剤と相溶性が悪く、活性エネルギー線硬化樹脂組成物からなるハードコート塗材に添加して用いると防汚性能は発現するものの、塗材安定性不良(例えば、2層分離)、塗材ヘイズ、塗膜ヘイズ、塗膜欠陥(例えば、ハジキ、ブツ)などの品質不良が発生し易い。特に、高分子量型活性エネルギー線硬化型樹脂組成物は、相溶性不良が顕著であり、上記問題が発生し易くなる。そのため、高分子量型活性エネルギー線硬化型樹脂の塗材への使用を避けると、ハードコート塗膜の基本性能である鉛筆硬度とカールのバランス調整が困難となる。そこで、鋭意検討した結果、高分子量型活性エネルギー線硬化型樹脂を少量使用もしくは、全く配合しなくてもハードコート塗膜の鉛筆硬度とカールのバランスを両立する方法として、活性エネルギー線硬化後に異なる2種類以上の環状骨格を含有しており、その内、少なくとも1つは複素環式化合物である塗膜を形成する活性エネルギー線硬化型樹脂組成物にフッ素系防汚剤を組み合わせたハードコート塗材が有効であることを見出した。これにより、ハードコート塗膜の基本性能である鉛筆硬度とカールのバランスが良好で且つ、フッ素系防汚剤を配合しても品質不良が発生しない防汚ハードコート塗材が設計できる。
[ハードコートフィルム]
本発明のハードコートフィルムは、厚さが50〜160μmフィルム基材の一面に、厚さが1〜6μm、鉛筆硬度が2H以上の第一のハードコート層が設けられ、他面に、厚さが7〜15μm、鉛筆硬度が3H以上の第二のハードコート層が設けられたハードコートフィルムであり、第一のハードコート層の厚さが、第二のハードコート層の厚さの3/5以下のハードコートフィルムである。当該構成のハードコートフィルムは、フィルム基材の表裏両面にハードコート層を有することでカールの抑制及び傷付き防止性が良好となる。一方、基材の両面にハードコート層を有するハードコートフィルムとして、鉛筆硬度が2H〜3H以上のハードコート層を使用した場合には、切断加工や打ち抜き加工を行う際にハードコート層の割れ、特に加工刃が接触するハードコート層とは他面のハードコート層の割れが生じやすくなる。しかし、上記本願発明の構成によれば、鉛筆硬度が2H〜3H以上の硬いハードコート層を使用しても、加工刃と接触するハードコート層とは他面のハードコート層の加工刃の押圧による変形が大きくなりすぎず、ハードコート層の割れを好適に抑制できる。
本発明のハードコートフィルムは、第一のハードコート層の厚さを、第二のハードコート層の厚さの3/5以下、好ましくは1/10〜3/5、より好ましくは1/5〜3/5とすることで、カールを抑制しつつ、好適な硬度を保ち、打ち抜き加工の際、第二のハードコート層側から加工刃が進入したときの第一のハードコート層へのストレスを抑制し、第一のハードコート層のクラックを生じ難くすることができる。
本発明のハードコートフィルムは、構成部材の厚みを特定範囲に調整して組み合わせた構成とすることにより、カールが発生し難く、高い表面硬度を保ちながら、耐クラック性すなわち打ち抜き加工性に優れるハードコートフィルムとなる。このため、本発明のハードコートフィルムは微細加工が求められる携帯電子端末のスクリーンパネル用途等に好適に適用できる。
また、本発明のハードコートフィルムは各面に物性値を特定範囲に調整して組み合わせたハードコート層を積層することで、カールが発生し難いハードコートフィルムとなる。このため、本発明のハードコートフィルムは、例えば、印刷層や機能性樹脂層の積層加工性が良好となり、携帯電子端末のスクリーンパネル用途等に加飾や機能付与を可能にできる。
[ハードコートフィルム製造方法]
本発明に使用するハードコートフィルムは、上記フィルム基材の各面に第一のハードコート層に使用するハードコート剤および第二のハードコート層に使用するハードコート剤を順次塗布、硬化させることで製造できる。
ハードコート剤をフィルム基材に塗布する方法としては、例えば、グラビアコート、ロールコート、コンマコート、エアナイフコート、キスコート、スプレーコート、かけ渡しコート、ディップコート、スピンナーコート、ホイーラーコート、刷毛塗り、シルクスクリーンによるベタコート、ワイヤーバーコート、フローコート等が挙げられる。また、オフセット印刷、活版印刷等の印刷方式でも良い。これらの中でも、グラビアコート、ロールコート、コンマコート、エアナイフコート、キスコート、ワイヤーバーコート、フローコートは、より厚さが一定な塗膜が得られるため好ましい。
ハードコート剤の硬化装置は使用するハードコート剤に応じて適宜使用すれば良いが、ハードコート剤として上記活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を使用する場合には、光、電子線、放射線等の活性エネルギー線により硬化させればよい。具体的なエネルギー源又は硬化装置としては、例えば殺菌灯、紫外線用蛍光灯、カーボンアーク、キセノンランプ、複写用高圧水銀灯、中圧または高圧水銀灯、超高圧水銀灯、無電極ランプ、メタルハライドランプ、自然光等を光源とする紫外線、または走査型、カーテン型電子線加速器による電子線等が挙げられる。
これらの中でも特に紫外線であることが好ましく、重合効率化の点で窒素ガス等の不活性ガス雰囲気下で照射することが好ましい。また、必要に応じて熱をエネルギー源として併用し、活性エネルギー線にて硬化した後、熱処理を行ってもよい。
活性エネルギー線を照射する装置として、紫外線を用いる場合には、光発生源として、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、無電極ランプ(フュージョンランプ)、ケミカルランプ、ブラックライトランプ、水銀−キセノンランプ、ショートアーク灯、ヘリウム・カドミニウムレーザー、アルゴンレーザー、太陽光、LED等が挙げられる。また、本発明に使用する活性エネルギー線硬化型樹脂組成物をフィルム基材に塗布し、硬化被膜を形成する際には、閃光的に照射するキセノン−フラッシュランプを使用すると、フィルム基材への熱の影響を小さくできるので好ましい。
本発明のハードコートフィルムの好適な実施態様として、例えば、上記構成のハードコートフィルムに、適用する携帯電子端末等の各種端子に適合する位置に、高透明基材レス粘着テープを介して、第一のハードコート層側表面を当該粘着テープと積層し、第二のハードコート層が表層となるようにガラス板と積層することにより、スクリーンパネルを形成する態様を例示できる。当該スクリーンパネルは、ガラス板の傷つきが特に低減されるため、当該スクリーンパネルを画像表示部表面に有する各種携帯電子端末のディスプレイ用途として極めて有用である。
積層するガラス板は、強化ガラス板であることが好ましい。強化ガラスとしては、例えば、HOYA社製強化ガラス、コーニング社製Gorillaガラス、石塚ガラス社製IG3等が挙げられる。ガラス板を強化する方法としては、物理的強化法と化学的強化法が挙げられる。特に、化学的強化法はイオン交換法と風冷強化法がある。該ガラス板の材質は、フロートガラス、アルカリガラス、無アルカリガラスが挙げられる。
上記にて構成されたスクリーンパネルは、例えば、LCDモジュールを有する筐体に、当該スクリーンパネルがLCDモジュール表面と間隙を隔てて固定された構成の携帯電子端末として好適に適用できる。当該構成においては、スクリーンパネル下部に空隙部を有するために、画像表示部表面のスクリーンパネルは、その表面に衝撃等が加わった際に湾曲する場合がある。湾曲が生じると、その凹部に応力が集中して傷がつきやすくなるが、当該構成によれば好適に傷付を防止できる。
また、本発明のハードコートフィルムの第一のハードコート層に印刷や各種機能性樹脂を塗布後、上記同様の手法でスクリーンパネルを形成することも有用である。印刷や樹脂加工工程等では、加工表面の平滑性が求められるが、本発明のハードコートフィルムであれば、カールが抑制されているため、容易に加工することができる。
以下に実施例および比較例により本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに何ら限定されるものではない。
(合成例1)
<ウレタンアクリレート(A1)の合成>
撹拌機、ガス導入管、コンデンサーおよび温度計を備えたフラスコに、アロニックスM−305〔東亜合成(株)社製ペンタエリスリトールトリアクリレート/ペンタエリスリトールテトラアクリレート=60/40(重量比)混合物、水酸基価116mgKOH/g〕549.1部、ジブチル錫ジアセテート0.1部、スミライザーBHT〔住友化学工業(株)製酸化防止剤〕0.6部、メトキノン〔精工化学工業(株)製重合禁止剤〕0.1部、および、酢酸ブチル160.0部を加え、均一に混合しながら徐々に昇温した。60℃に達したところでデスモジュールH〔住友バイエルウレタン(株)製ヘキサメチレンジイソシアネート、NCO%=50%)90.9部を加えた後、80℃で5時間反応させ、ウレタンアクリレート(A1)800部を得た。
(合成例2)
<ウレタンアクリレート(A2)の合成>
攪拌機、ガス導入管、冷却管、及び温度計を備えたフラスコに、酢酸ブチル250質量部、ノルボルナンジイソシアネート(以下、「NBDI」という。)206質量部、p−メトキシフェノール0.5質量部、ジブチル錫ジアセテート0.5質量部を仕込み、空気を吹き込みながら、70℃に昇温した後、ペンタエリスリトールトリアクリレート(以下、「PE3A」という。)/ペンタエリスリトールテトラアクリレート(以下、「PE4A」という。)混合物(質量比75/25の混合物)795質量部を1時間かけて滴下した。滴下終了後、70℃で3時間反応させ、さらにイソシアネート基を示す2250cm−1の赤外線吸収スペクトルが消失するまで反応を行い、脂環式化合物含有多官能ウレタンアクリレート(A2)/PE4A混合物(質量比80/20の混合物、不揮発分80質量%の酢酸ブチル溶液)を得た。なお、ウレタンアクリレート(A2)の分子量(計算値)は802である。
(合成例3)
<ウレタンアクリレート(A3)の合成>
攪拌機、ガス導入管、冷却管、及び温度計を備えたフラスコに、酢酸ブチル254質量部、イソホロンジイソシアネート(以下、「IPDI」という。)222質量部、p−メトキシフェノール0.5質量部、ジブチル錫ジアセテート0.5質量部を仕込み、70℃に昇温した後、PE3A/PE4A混合物(質量比75/25の混合物)795質量部を1時間かけて滴下した。滴下終了後、70℃で3時間反応させ、さらにイソシアネート基を示す2250cm−1の赤外線吸収スペクトルが消失するまで反応を行い、脂環式化合物含有多官能ウレタンアクリレート(A3)/PE4A混合物(質量比80/20の混合物、不揮発分80質量%の酢酸ブチル溶液)を得た。なお、ウレタンアクリレート(A3)の分子量(計算値)は818である。
(合成例4)
<ウレタンアクリレート(A4)の合成>
攪拌機、ガス導入管、冷却管、及び温度計を備えたフラスコに、酢酸ブチル254質量部、イソホロンジイソシアネート(以下、「IPDI」という。)222質量部、p−メトキシフェノール0.5質量部、ジブチル錫ジアセテート0.5質量部を仕込み、70℃に昇温した後、ビス(アクリロキシエチル)ヒドロキシエチルイソシアヌレート369質量部とPE3A/PE4A混合物(質量比75/25の混合物)398質量部を1時間かけて滴下した。滴下終了後、70℃で3時間反応させ、さらにイソシアネート基を示す2250cm−1の赤外線吸収スペクトルが消失するまで反応を行い、一分子中に脂環式化合物及び複素環式化合物を含有する多官能ウレタンアクリレート(A4)/PE4A混合物(質量比91/9の混合物、不揮発分80質量%の酢酸ブチル溶液)を得た。なお、ウレタンアクリレート(A4)の分子量(計算値)は889である。
(合成例5)
<重合体(B1)の合成>
攪拌機、ガス導入管、冷却管、及び温度計を備えたフラスコに、グリシジルメタクリレート(以下、「GMA」という。)250質量部、ラウリルメルカプタン1.3質量部、メチルイソブチルケトン(以下、「MIBK」という。)1000質量部及び2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(以下、「AIBN」という。)7.5質量部を仕込み、窒素気流下で攪拌しながら、1時間かけて90℃に昇温し、90℃で1時間反応させた。次いで、90℃で攪拌しながら、GMA750質量部、ラウリルメルカプタン3.7質量部、AIBN22.5質量部からなる混合液を2時間かけて滴下した後、100℃で3時間反応させた。その後、AIBN10質量部を仕込み、さらに100℃で1時間反応させた後、120℃付近に昇温し、2時間反応させた。60℃まで冷却し、窒素導入管を、空気導入管に付け替え、アクリル酸(以下、「AA」という。)507質量部、p−メトキシフェノール2質量部、トリフェニルホスフィン5.4質量部を加えて混合した後、空気で反応液をバブリングしながら、110℃まで昇温し、8時間反応させた。その後、p−メトキシフェノール1.4質量部を加え、室温まで冷却後、不揮発分が50質量%になるように、MIBKを加え、重合体(B1)(不揮発分50質量%のMIBK溶液)を得た。なお、得られた重合体(B1)の重量平均分子量は31,000(GPCによるポリスチレン換算による)で、(メタ)アクリロイル基当量は300g/eqであった。
上記で合成した各種ウレタンアクリレート及び/または重合体を用いて、ハードコート塗材となる活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を調製した。
(調整例1)
ウレタンアクリレート(A1)に酢酸ブチルを添加して不揮発分濃度が35%になるように希釈した後、イルガキュア#184〔チバ・スペシャリテイー・ケミカルズ(株)製光重合開始剤、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン〕3.2部を配合し、ハードコート剤(1)を調製した。当該ハードコート剤(1)は、ガラスに10μmの膜厚で塗工した際の表面硬度が3Hであった。
(調製例2)
酢酸エチル23.01質量部、脂環式化合物含有多官能ウレタンアクリレート(A2)/PE4A混合物(質量比80/20の混合物、不揮発分80質量%の酢酸ブチル溶液)19.64質量部、脂環式化合物含有多官能ウレタンアクリレート(A3)/PE4A混合物(質量比80/20の混合物、不揮発分80質量%の酢酸ブチル溶液)19.64質量部、一分子中に脂環式化合物及び複素環式化合物を含有する多官能ウレタンアクリレート(A4)/PE4A混合物(質量比91/9の混合物、不揮発分80質量%の酢酸ブチル溶液)15.71質量部、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(以下、「DPHA」という。)18.86質量部、光開始剤1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(以下、「HCPK」という。)2.51質量部、光開始剤ジフェニル2,4,6−トリメチルベンゾイルホスフィン=オキシド(以下、「TPO」という。)0.63質量部、反応性フッ素防汚剤(オプツールDAC−HP;ダイキン工業株式会社製、不揮発分20質量%)2.0質量部を均一に混合した後、不揮発分が40質量%になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテル(以下、「PGME」という。)で希釈して、ハードコート剤(2)を調製した。当該ハードコート剤(2)は、ガラスに10μmの膜厚で塗工した際の表面硬度が4Hであった。
(調製例3)
酢酸エチル13.74質量部、脂環式化合物含有多官能ウレタンアクリレート(A3)/PE4A混合物(質量比80/20の混合物、不揮発分80質量%の酢酸ブチル溶液)47.08質量部、重合体(B1)(不揮発分50質量%のMIBK溶液)20.92質量部、DPHA12.74質量部、光開始剤HCPK1.30質量部、光開始剤TPO0.92質量部、反応性フッ素防汚剤(オプツールDAC−HP;ダイキン工業株式会社製、不揮発分20質量%)2.0質量部を均一に混合した後、不揮発分が40質量%になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテル(以下、「PGME」という。)で希釈して、ハードコート剤(3)を調製した。当該ハードコート剤(3)は、ガラスに10μmの膜厚で塗工した際の表面硬度が4Hであった。
(実施例1)
基材として厚さ125μmのポリエチレンテレフタレート製フィルム(東洋紡社製コスモシャインA4300、弾性率4GPa)を使用し、当該基材の片面に、上記で調製したハードコート剤(1)を塗布して60℃で90秒間乾燥後、空気雰囲気下で紫外線照射装置(フュージョンUVシステムズ・ジャパン株式会社製「F450」、ランプ:120W/cm、Hバルブ)を用いて、照射光量0.5J/cmで紫外線を照射し、厚さが4μmの第一のハードコート層を形成した。次いで、この基材のもう一方の面に上記で調整したハードコート剤(2)を塗布し、60℃で90秒間乾燥後、空気雰囲気下で紫外線照射装置(フュージョンUVシステムズ・ジャパン株式会社製「F450」、ランプ:120W/cm、Hバルブ)を用いて、照射光量0.5J/cmで紫外線を照射したことで硬化させ、厚さ8μmの第二のハードコート層を形成し、総厚137μmのハードコートフィルムを得た。
(実施例2)
第一のハードコート層厚を5μm、第二のハードコート層厚を10μmとした以外は、実施例(1)と同様にして、総厚140μmのハードコートフィルムを得た。
(実施例3)
第一のハードコート層厚を2μmとした以外は、実施例(2)と同様にして、総厚137μmのハードコートフィルムを得た。
(実施例4)
第一のハードコート層厚を6μmとした以外は、実施例(2)と同様にして、総厚137μmのハードコートフィルムを得た。
(実施例5)
基材に厚さ75μmのポリエチレンテレフタレート製フィルム(東洋紡社製コスモシャインA4300)を用いた以外は、実施例(2)と同様にして、総厚90μmのハードコートフィルムを得た。
(実施例6)
基材に厚さ100μmのポリエチレンテレフタレート製フィルム(東洋紡社製コスモシャインA4300)を用いた以外は、実施例(2)と同様にして、総厚115μmのハードコートフィルムを得た。
(実施例7)
第二のハードコート層を形成するハードコート剤にハードコート剤(3)を使用した以外は実施例(2)と同様にして、総厚140μmのハードコートフィルムを得た。
(比較例1)
第二のハードコート層厚を5μmとした以外は、実施例(2)と同様にして、総厚135μmのハードコートフィルムを得た。
(比較例2)
第一のハードコート層厚を10μmとした以外は、比較例(1)と同様にして、総厚140μmのハードコートフィルムを得た。
(比較例3)
第二のハードコート層厚を10μmとした以外は、比較例(2)と同様にして、総厚145μmのハードコートフィルムを得た。
(比較例4)
第一のハードコート層厚を7μmとした以外は、比較例(3)と同様にして、総厚142μmのハードコートフィルムを得た。
(比較例5)
第一のハードコート層厚を8μm、第二のハードコート層厚を15μmとした以外は、比較例(4)と同様にして、総厚148μmのハードコートフィルムを得た。
(比較例6)
基材に厚さ188μmのポリエチレンテレフタレート製フィルム(東洋紡社製コスモシャインA4300)を用いた以外は、実施例(2)と同様にして、総厚203μmのハードコートフィルムを得た。
上記実施例及び比較例にて得られたハードコートフィルムについて、以下の評価を行った。得られた結果を表1〜2に示す。
(ハードコートフィルムの表面鉛筆硬度の測定)
上記の実施例及び比較例で得られたハードコートフィルムを10cm角に切り、4隅をセロハンテープでガラス板に貼り付け、その表面鉛筆硬度を、JIS K 5600−5−4(1999年版)の規定に基づき、株式会社井元製作所製の塗膜用鉛筆引掻き試験機(手動式)を用いて測定した。
(耐屈曲性試験)
上記の実施例および比較例で得られたハードコートフィルムを5cm×10cm角に切り、第一のハードコート層が外側になるように直径10mm丸棒に巻きつけた。その後、第一のハードコート層表面からマイクロスコープ(50倍)でクラックを観察した。判定基準は下記の通りである。
○:各ハードコート層にクラックがない。
×:各ハードコート層にクラックがある。
(指紋拭き取り性)
上記の実施例および比較例で得られたハードコートフィルムの第二のハードコート層表面に、人差し指の指紋を付着した。その後、指紋をベンコットS−2(旭化成せんい株式会社製)にて指紋をふき取り、指紋が視認できなくなるまでふき取れた回数を測定した。判定基準は以下の通り。
◎:拭き取り回数1〜10回
○:拭き取り回数11〜20回
×:拭き取り回数21回以上
(カールの高さ測定)
上記の実施例及び比較例で得られたハードコートフィルムを10cm角に切り、1日静置後、平滑な面に置き、4隅の浮き上がり高さの平均値をカールの高さとして測定した。判定基準は以下の通り。
◎:4隅のカール平均高さ3mm未満
○:4隅のカール平均高さ3〜5mm
×:4隅のカール平均高さ5mm超
Figure 0005885021
Figure 0005885021
上記表から明らかな通り、本発明のハードコートフィルムは、カールが発生し難く、少なくとも片方の面で3H以上の高い表面硬度を有しながらも、耐屈曲性が高く、割れが生じにくいものであった。一方比較例1のハードコートフィルムは、カールが発生し難く、高い耐屈曲性を有するものの表面硬度がいずれの面でも2Hと低かった。また比較例2〜6のハードコートフィルムは高い表面硬度を有するものの、耐屈曲性試験にてハードコート層にクラックが生じた。

Claims (7)

  1. 基材の一面に第一のハードコート層が設けられ、他面に第二のハードコート層が設けられたハードコートフィルムであって、前記基材の厚さが50〜160μmであり、前記第一のハードコート層の厚さが1〜6μm、鉛筆硬度がH以上であり、前記第二のハードコート層の厚さが7〜15μm、鉛筆硬度が3H以上であり、前記第一のハードコート層の厚さが、前記第二のハードコート層の厚さの3/5以下であることを特徴とするハードコートフィルム。
  2. 前記第一のハードコート層の厚さと前記第二のハードコート層の厚さの和が10μmを越える請求項1に記載のハードコートフィルム。
  3. 前記第一のハードコート層が、水酸基と2個以上の(メタ)アクリロイル基とを有する(メタ)アクリレート化合物と、ポリイソシアネート化合物とを反応させて得られる多官能のウレタン(メタ)アクリレート化合物を必須成分として含有することを特徴とする、活性エネルギー線硬化型樹脂組成物の硬化物からなる層である請求項1又は2に記載のハードコートフィルム。
  4. 前記第二のハードコート層が、ポリイソシアネートと1分子中に1つの水酸基及び2つ以上の(メタ)アクリロイル基を有するアクリレートとの付加反応物であるウレタンアクリレートと、環状骨格を有する多官能(メタ)アクリレートオリゴマーを2種類以上配合して成るハードコート塗材であって、その内少なくとも1つは複素環を有する多官能(メタ)アクリレートである事を特徴とする活性エネルギー線硬化型樹脂組成物の硬化物からなる層である請求項1又は2に記載のハードコートフィルム。
  5. 前記第二のハードコート層側を表層として、画像表示装置上部に設置される請求項1〜4に記載のハードコートフィルム。
  6. 前記第二のハードコート層が、フルオロカーボン鎖、ジメチルシロキサン鎖または炭素原子数12以上のハイドロカーボン鎖を有する化合物を含有するものである請求項1〜5のいずれか1項に記載のハードコートフィルム。
  7. 基材の一面に第一のハードコート層が設けられ、他面に第二のハードコート層が設けられたハードコートフィルムであって、前記基材の厚さが50〜160μmであり、前記第一のハードコート層の厚さが1〜6μm、鉛筆硬度がH以上であり、前記第二のハードコート層の厚さが7〜15μm、鉛筆硬度が3H以上であり、前記第一のハードコート層の厚さが、前記第二のハードコート層の厚さの3/5以下であることを特徴とするハードコートフィルムの切断加工または打ち抜き加工する方法であって、前記第一のハードコート層を裏面側として切断加工または打ち抜き加工されることを特徴とする方法。
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