JP6432762B2 - ハードコートフィルム及び画像表示装置 - Google Patents

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Description

本発明は、基材の両面にハードコート層を有するハードコートフィルムに関する。
モバイル用パーソナルコンピュータ、電子手帳、携帯電話等の小型電子端末には、より一層の小型化及び薄型化が求められている。それに伴って、前記小型電子端末に設置される画像表示装置にも小型化及び薄型化が求められている。
前記画像表示装置のうち、いわゆるタッチパネル機能が搭載されたものには、通常、タッチ入力した際に生じうる画像表示部の傷つきや破損等を防止することを目的として、前記画像表示部の上面にハードコートフィルム等が設置される。
前記ハードコートフィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート基材の両面に、特定の硬化性樹脂組成物を用いて形成された第一及び第二のハードコート層を備え、第二のハードコート層の膜厚が第一のハードコート層の膜厚の±25%以内であるハードコートフィルムが、高硬度でカールを抑制できるものとして知られている(例えば、特許文献1参照。)。
しかし、画像表示装置の搭載された電子機器の使用環境が広範となる一方で、より一層優れた視認性等が求められるなかで、例えば前記画像表示装置が80℃程度の温度環境下におかれた場合に、前記ハードコートフィルムのカールや歪みが生じ、その結果、表示される画像の視認性を低下させる場合があった。
特開2011−75705号公報
本発明が解決しようとする課題は、熱の影響によるカールや歪みの発生を防止可能な両面ハードコートフィルムを提供することである。
本発明者等は、2種の特定のハードコート層を各面に有するハードコートフィルムであれば、前記課題を解決できることを見出した。
すなわち、本発明は、基材の一方の面に厚さ1μm〜6μmの第一のハードコート層(X)が設けられ、他方の面に厚さ6μm超え15μm以下の第二のハードコート層(Y)が設けられたハードコートフィルムであって、前記第二のハードコート層(Y)の塑性硬さが、前記第一のハードコート層(X)の塑性硬さよりも大きいことを特徴とするハードコートフィルムに関するものである。
本発明のハードコートフィルムは、上記構成を有することで、良好な表面硬度を備え、カールの発生を抑制でき、熱の影響によるカールや歪みの発生を実用上問題ないレベルに抑制することができる。また、本発明のハードコートフィルムは、打ち抜き加工等を施した場合であっても、ハードコート層のひび割れ(クラック)等を引き起こさないレベルの加工性に優れる。また、本発明のハードコートフィルムは、画像表示装置の表示部の上部に設置した場合であっても、熱の影響による歪みの発生を抑制でき、その結果、優れた視認性を維持できることから、例えばスクリーンパネルや電子端末を構成する画像表示装置の製造に使用することが可能である。
本発明のハードコートフィルムは、基材の一方の面に厚さ1μm〜6μmの第一のハードコート層(X)が設けられ、他方の面に厚さ6μm超え15μm以下の第二のハードコート層(Y)が設けられたハードコートフィルムであって、前記第二のハードコート層(Y)の塑性硬さが、前記第一のハードコート層(X)の塑性硬さよりも大きいことを特徴とするものである。
前記第一のハードコート層(X)と前記第二のハードコート層(Y)の塑性硬さは、適宜調整できるが、前記課題を解決するためには、第二のハードコート層(Y)の塑性硬さが、第一のハードコート層(X)の塑性硬さよりも大きくなるよう調整することが必要である。
前記第一のハードコート層(X)の表面は、その割れをより一層抑制し、かつ、熱等の影響によるハードコートフィルムの歪みを防止するうえで、850N/mm以下の塑性硬さであることが好ましく、750N/mm以下の塑性硬さであることがより好ましい。前記塑性硬さの下限は、300N/mmであることが好ましい。
また、前記第二のハードコート層(Y)の表面は、850N/mm以下の塑性硬さであることが好ましく、750N/mm以下の塑性硬さであることがより好ましい。前記塑性硬さの下限は、300N/mmであることが好ましい。
なお、上記塑性硬さは、本発明のハードコートフィルムを構成する第一のハードコート層(X)及び第二のハードコート層(Y)の表面を、フィッシャースコープHM2000Xyp(フィッシャーインストルメンツ社)を用い、稜間角136°のビッカース圧子を1mN荷重にて押し込んで測定した値であって、前記押込み荷重・押込み深さ曲線において前記荷重を解いた時に、ハードコート層の圧痕が弾性回復する初期の曲線の傾き(接線)に基づき算出される値を表す。
また、本発明のハードコートフィルムを構成する第一のハードコート層(X)及び第二のハードコート層(Y)のマルテンス硬さは、本発明のハードコートフィルムのカールを抑制するうえで、200N/mm以上であることが好ましく、200N/mm〜300N/mmであることがより好ましい。
なお、上記マルテンス硬さは、本発明のハードコートフィルムを構成する第一のハードコート層(X)及び第二のハードコート層(Y)の表面を、フィッシャースコープHM2000Xyp(フィッシャーインストルメンツ社)を用い、稜間角136°のビッカース圧子を1mN荷重にて押し込んで測定した値であって、ビッカース圧子によりハードコート層の表面を押し込んだときの試験荷重と押し込み表面積から求められるハードコート層の硬さ(凹み難さ)を表し、ハードコート層の表面の硬さの指標となるものである。
また、本発明のハードコートフィルムとしては、そのハードコートフィルムを構成する第一のハードコート層(X)からなる面の鉛筆硬度がH以上であるものを使用することが、より一層高硬度で、傷つきにくいハードコートフィルムを得ることができるため好ましく、特に、後述する第二のハードコート層(Y)からなる面の鉛筆硬度を3H以上に設定するうえで好ましい。
また、本発明のハードコートフィルムとしては、そのハードコートフィルムを構成する前記第二のハードコート層(Y)からなる面の鉛筆硬度が3H以上であるものを使用することが、その表面の傷付防止性をより一層向上するうえで好ましい。
本発明のハードコートフィルムとしては、300μm以下の厚さのものを使用することが好ましく、10μm〜200μmの厚さのものを使用することがより好ましく、50μm〜150μmの厚さのものを使用することがさらに好ましく、80μm〜140μmの厚さのものを使用することがさらに好ましい。前記範囲の厚さを備えたハードコートフィルムは、例えば各種画像表示装置のディスプレイ用に使用する場合であれば、その画像表示装置の薄型化に貢献することができる。また、本発明のハードコートフィルムは、前記範囲の薄型の厚さであっても、カールや歪みの発生を効果的に防止することができる。
また、本発明のハードコートフィルムとしては、透明性の高いものを使用することが、画像表示装置のディスプレイに適用した際に、良好な視認性を確保できるため好ましい。本発明のハードコートフィルムの全光線透過率は85%以上であることが好ましく、88%以上であることがより好ましく、90%以上であることが特に好ましい。
また、本発明のハードコートフィルムは、その片面または両面の一部または全部に、加飾層や粘着剤層を有していてもよい。前記加飾層としては、例えば文字、図形、記号をはじめ、隠ぺい用の額縁状の縁取り等によって構成されるものが挙げられる。
[基材]
本発明のハードコートフィルムを構成する基材としては、厚さが50μm〜160μmのものを使用することが好ましく、60μm〜130μmのものを使用することがより好ましく、70μm〜130μmのものを使用することがさらに好ましい。前記範囲の厚さの基材を使用することによって、薄型で、かつ、カールの発生させにくいハードコートフィルムを得ることができる。
また、前記範囲の厚さの基材を使用することによって、切断加工や打ち抜き加工する際に前記基材の伸び等を抑制でき、その結果、ハードコート層(X)及びハードコート層(Y)の両方の割れを抑制することができる。
前記基材としては、弾性率が3GPa〜7GPaの基材を使用することが好ましく、3GPa〜5GPaのフィルム基材を使用することがより好ましい。前記範囲の弾性率を備えた基材を使用することによって、ハードコート層(X)及びハードコート層(Y)の割れを抑制でき、かつ、ハードコートフィルムの表面硬度の低下を抑制することができる。また、前記弾性率を備えた基材を使用することによって、良好な柔軟性を確保できるため、本発明のハードコートフィルムを、緩やかな曲面部に貼付することも可能である。
前記基材としては、一般にハードコートフィルムの基材として使用される各種の樹脂フィルム基材を使用することができる。
前記樹脂フィルム基材としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、セロファン、ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロース、アセチルセルロースブチレート、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリメチルペンテン、ポリスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミド、ポリイミド、フッ素樹脂、ナイロン、アクリル樹脂等を用いて得られる基材を使用することができる。なかでも、前記樹脂フィルム基材としては、ポリエチレンテレフタレート、トリアセチルセルロース、ポリカーボネート、アクリル樹脂を用いて得られる樹脂フィルム基材を使用することが好ましい。
前記基材は、上記樹脂フィルムのみからなる基材であってもよいが、ハードコート層(X)及び(Y)との密着性をより一層向上させることを目的として、上記樹脂フィルム基材の表面にプライマー層を有するものであってもよい。
また、前記基材としては、ハードコート層(X)及び(Y)との密着性をより一層向上させることを目的として、サンドブラスト法や溶剤処理法などによる表面の凹凸化処理、コロナ放電処理、クロム酸処理、火炎処理、熱風処理、オゾン処理、紫外線照射処理、表面の酸化処理等が施されたものを使用することができる。
[第一のハードコート層(X)]
本発明のハードコートフィルムは、前記基材の一方の面に第一のハードコート層(X)を有する。
前記第一のハードコート層(X)としては、厚さ1μm〜6μmのものを使用する。前記ハードコート層(X)は、後述する第二のハードコート層(Y)の厚さの3/5以下の厚さであるものを使用することが好ましく、1/10〜3/5の厚さであるものを使用することがより好ましく、1/5〜3/5の厚さのものを使用することが、前記ハードコートフィルムを打ち抜き加工する際に、例えば第二のハードコート層(Y)側から加工刃が進入したときの第一のハードコート層(X)へのストレスを低減でき、その結果、第一のハードコート層(X)の割れを抑制できるため好ましい。
また、前記ハードコートフィルムを構成する第一のハードコート層(X)の塑性硬さは、第二のハードコート層(Y)の塑性硬さよりも小さくなるよう調整される。これにより、熱等の影響によって生じうる本発明のハードコートフィルムの歪みを抑制することができる。
前記第一のハードコート層(X)からなる面の塑性硬さは、その組成及び厚さ等を適宜調整することによって、任意の硬さに設定することができる。
なお、前記第一のハードコート層(X)それ自体の硬さを、他のハードコート層の硬さと比較する際には、例えば、所定の標準基材の表面にハードコート層(X)等を形成し、その塑性硬さを測定し比較等することによって評価することができる。具体的には、後述する厚さ100μmのポリエチレンテレフタレートフィルムの表面に、第一のハードコート層(X)を形成し、その塑性硬さを測定等することによって評価することができる。
前記第一のハードコート層(X)それ自体の塑性硬さは、その割れをより一層抑制するうえで、850N/mm以下であることが好ましく、750N/mm以下であることがより好ましく、700N/mm以下であることがさらに好ましい。前記塑性硬さの下限は、300N/mmであることが好ましい。
前記第一のハードコート層(X)それ自体の塑性硬さは、それを形成可能なハードコート剤を、前記標準基材として厚さ100μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡株式会社製コスモシャインA4300、弾性率4GPa)に塗布した後、空気雰囲気下で紫外線照射装置(フュージョンUVシステムズ・ジャパン株式会社製「F450」、ランプ:120W/cm、Hバルブ)を用いて、照射光量0.5J/cmで紫外線を照射し硬化させることによって、厚さ10μmの塗膜(ハードコート層)を形成し、各塗膜の硬さを、フィッシャースコープHM2000Xyp(フィッシャーインストルメンツ社)を用い、稜間角136°のビッカース圧子を1mN荷重にて押し込んで測定した値を指す。
また、前記第一のハードコート層(X)それ自体のマルテンス硬さは、本発明のハードコートフィルムのカールを抑制するうえで、マルテンス硬さが200N/mm以上のものを使用することが好ましく、200N/mm〜300N/mmのものを使用することが好ましい。
なお、前記第一のハードコート層(X)それ自体のマルテンス硬さは、それを形成可能なハードコート剤を、前記標準基材として厚さ100μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡株式会社製コスモシャインA4300、弾性率4GPa)に塗布した後、空気雰囲気下で紫外線照射装置(フュージョンUVシステムズ・ジャパン株式会社製「F450」、ランプ:120W/cm、Hバルブ)を用いて、照射光量0.5J/cmで紫外線を照射し硬化させることによって、厚さ10μmの塗膜(ハードコート層)を形成し、各塗膜の硬さを、フィッシャースコープHM2000Xyp(フィッシャーインストルメンツ社)を用い、稜間角136°のビッカース圧子を1mN荷重にて押し込んで測定した値を指す。
前記第一のハードコート層(X)は、本発明のハードコートフィルムを、例えば画像表示装置等を製造する際に使用する場合に、前記画像表示装置を構成する画像表示部と接する側の層を構成することが好ましい。前記構成とすることで画像表示装置の傷つきを防止することができる。
前記第一のハードコート層(X)は、ハードコート剤を用いることによって形成することができる。
前記ハードコート剤としては、例えば活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を使用することができる。
前記活性エネルギー線硬化型樹脂組成物としては、多官能(メタ)アクリレートを含有するものを使用することが好ましく、ウレタン(メタ)アクリレートを含有するものを使用することがより好ましい。
前記ウレタン(メタ)アクリレートとしては、従来、ハードコート剤に使用される各種ウレタン(メタ)アクリレートを使用することができる。なかでも、前記ウレタン(メタ)アクリレートとしては、水酸基と2個以上の(メタ)アクリロイル基とを有するアクリレート(x1)、及び、ポリイソシアネート(x2)を反応させることによって得られる多官能のウレタン(メタ)アクリレート(x)を使用することが、前記所定の塑性硬さやマルテンス硬さを備えた第一のハードコート層(X)を形成するうえで好ましい。
前記水酸基と2個以上の(メタ)アクリロイル基とを有するアクリレート(x1)としては、分子中に1個の水酸基及び3個〜5個の(メタ)アクリロイル基を有するアクリレートを使用することが好ましく、例えばトリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート等のポリアクリレート、前記ポリアクリレートとε−カプロラクトンとの付加物、前記ポリアクリレートとアルキレンオキサイドとの付加物、水酸基を有するエポキシアクリレート等を、単独または2種以上組み合わせ使用することが、前記した所定の塑性硬さ、マルテンス硬さを備え、かつ、カールや加熱による歪みの発生をより一層抑制可能なハードコート層(X)を形成するうえで好ましい。
前記アクリレート(x1)との反応に使用可能なポリイソシアネート(x2)としては、例えば2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、1,3−キシリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート等の芳香族イソシアネート;ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、水添メチレンビスフェニレンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート等の脂環式ポリイソシアネート;トリメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ポリイソシアネートなどを単独または2種以上組み合わせ使用することができる。
前記ポリイソシアネート(x2)としては、第一のハードコート層(X)に高い靭性を与え、その割れ等を防止するうえで、脂肪族ジイソシアネートまたは脂環式ジイソシアネートを使用することが好ましく、なかでも、イソホロンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、水添メチレンビスフェニレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート及びジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネートからなる群より選ばれる1種以上を使用することが好ましい。
前記ウレタン(メタ)アクリレート(x)は、例えば前記アクリレート(x1)と前記ポリイソシアネート(x2)とを反応させることによって製造することができる。前記反応は、前記ポリイソシアネート(x2)が有するイソシアネート基1当量に対し、前記アクリレート(x1)が有する水酸基が0.1当量〜50当量となる範囲で行うことが好ましく、0.1当量〜10当量で行うことがより好ましく、0.9当量〜1.3当量で行うことがさらに好ましく、1.01当量〜1.24当量で行うことが特に好ましい。
前記反応の際の温度は、30℃〜150℃であることが好ましく、50℃〜100℃であることがより好ましい。なお、反応の終点は、例えば、イソシアネート基を示す2250cm−1の赤外線吸収スペクトルの消失や、JIS K 7301−1995に記載の方法でイソシアネート基含有率を求めることで確認することができる。
また、前記ウレタン(メタ)アクリレート(x)としては、(メタ)アクリロイル基を、平均5個〜10個有するものを使用することが好ましい。
また、前記ウレタン(メタ)アクリレート(x)としては、500〜1,500の範囲の分子量を有するものを使用することが、十分に高い硬度を備え、カールの発生を実用上問題ないレベルに抑制でき、熱等に起因した歪みの発生の抑制されたハードコートフィルムを得るうえで好ましい。
前記ウレタン(メタ)アクリレート(x)は、前記ハードコート層(X)の形成に使用可能なハードコート剤に含まれる樹脂成分の合計100質量部に対して、5質量部〜90質量部含まれることが好ましく、10質量部〜70重量部含まれることがより好ましく、10質量部〜60質量部含まれることがさらに好ましい。ウレタン(メタ)アクリレートの含有量が前記範囲であるハードコート剤を使用することによって、十分に高い硬度を備えたハードコート層(X)を形成することができ、かつハードコート層(X)の硬化収縮が小さくなり、かつ欠陥がなくなるので、ハードコート層(X)を備えたハードコートフィルムのカールを実用上問題ないレベルに抑制しつつ、ハードコートフィルムを加熱した際に生じうるその歪みも効果的に抑制できるため好ましい。
前記ハードコート層(X)の形成に使用可能なハードコート剤は、前記ウレタンアクリレート(x)の他に、必要に応じて、ウレタンアクリレート(x)以外のその他のウレタンアクリレートを含有してもよい。
前記その他のウレタンアクリレートとしては、ポリオールと前記ポリイソシアネート(x2)とを付加反応させることによってイソシアネート基を有するポリウレタンを製造し、前記ポリウレタンと、分子中に1つの水酸基及び2個以上の(メタ)アクリロイル基を有するアクリレート(x1)とを付加反応させることによって得られるものを使用することができる。
前記その他のウレタンアクリレートは、前記ウレタンアクリレート(x)100質量部に対して、10質量部〜150質量部の範囲で使用することが好ましく、50質量部〜130質量部の範囲で使用することが、ハードコート層(X)の塑性硬さ、マルテンス硬さ等を適宜調整するうえで好ましい。
前記ハードコート層(X)の形成に使用可能なハードコート剤としては、例えば光重合開始剤を含有するものを使用することができる。
前記光重合開始剤としては、例えばベンゾフェノン、ベンジル、ミヒラーケトン、チオキサントン、アントラキノン等の水素引き抜きによってラジカルを発生するタイプの化合物を使用することができる。これらの化合物は、水素引き抜き剤となるメチルアミン、ジエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、トリブチルアミン等の第三アミンと併用するのが一般的である。
前記光重合開始剤としては、前記したもののほかに、例えばベンゾイン、ジアルコキシアセトフェノン、アシルオキシムエステル、ベンジルケタール、ヒドロキシアルキルフェノン、ハロゲノケトン等を使用することもできる。
前記光重合開始剤は、前記第一のハードコート層(X)を形成するハードコート剤の不揮発分の全量に対して、1質量%〜10質量%含まれることが好ましく、4質量%〜9質量%含まれることがより好ましい。また、第一のハードコート層(X)を形成するハードコート剤に含まれる光重合開始剤の量は、後述する第二のハードコート層(Y)を形成するハードコート剤に含まれる光重合開始剤の量に対して、1倍〜2倍であることが好ましく、1倍〜1.3倍であることがより好ましい。
また、前記ハードコート層(X)の形成に使用可能なハードコート剤としては、必要により、前記光重合開始剤と併用して、ハイドロキノン、ベンゾキノン、トルハイドノキノン、パラターシャリーブチルカテコールの如き重合禁止剤等を含有するものを使用することができる。
[第二のハードコート層(Y)]
本発明のハードコートフィルムは、前記基材の他方の面に第二のハードコート層(Y)を有する。具体的には、本発明のハードコートフィルムは、前記基材のうち、前記第一のハードコート層(X)が設けられた面とは逆の面に、前記第二のハードコート層(Y)が設けられたものである。
前記第二のハードコート層(Y)としては、厚さ6μmを超え15μm以下のものを使用し、好ましくは7μm〜15μmのものを使用する。これにより、ハードコートフィルムのカールの発生や熱の影響による歪みを抑制できるとともに、その良好な打ち抜き加工性等を付与することができる。
前記第二のハードコート層(Y)としては、ハードコートフィルムの加熱による歪みを防止するうえで、前記第一のハードコート層(X)の表面の塑性硬さよりも大きな値を示すものを使用する。
本発明のハードコートフィルムとしては、第一のハードコート層(X)の厚さが第二のハードコート層(Y)の厚さの3/5以下であるものが好ましい。その際、前記第二のハードコート層(Y)の塑性硬さは、前記第一のハードコート層(X)の塑性硬さよりも10N/mm以上大きな値を示すものであることが、ハードコートフィルムが加熱された際に生じうるその歪みをより一層効果的に防止することができるため好ましい。
前記第二のハードコート層(Y)からなる面の塑性硬さは、その組成及び厚さ等を適宜調整することによって、任意の硬さに設定することができる。
なお、前記第二のハードコート層(Y)それ自体の硬さを、他のハードコート層の硬さと比較する際には、例えば、所定の標準基材の表面にハードコート層(Y)等を形成し、その塑性硬さを測定し比較等することによって評価することができる。具体的には、後述する厚さ100μmのポリエチレンテレフタレートフィルムの表面に、第一のハードコート層(Y)を形成し、その塑性硬さを測定等することによって評価することができる。
前記第二のハードコート層(Y)それ自体の塑性硬さは、850N/mm以下であることが好ましく、750N/mm以下であるものを使用することがより好ましい。前記塑性硬さの下限は、300N/mmであることが好ましい。
前記第二のハードコート層(Y)それ自体の塑性硬さは、それを形成可能なハードコート剤を、標準基材として厚さ100μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡株式会社製コスモシャインA4300、弾性率4GPa)に塗布した後、空気雰囲気下で紫外線照射装置(フュージョンUVシステムズ・ジャパン株式会社製「F450」、ランプ:120W/cm、Hバルブ)を用いて、照射光量0.5J/cmで紫外線を照射し硬化させることによって、厚さ10μmの塗膜(ハードコート層)を形成し、各塗膜の硬さを、フィッシャースコープHM2000Xyp(フィッシャーインストルメンツ社)を用い、稜間角136°のビッカース圧子を1mN荷重にて押し込んで測定した値を指す。
また、前記第二のハードコート層(Y)それ自体のマルテンス硬さは、本発明のハードコートフィルムのカールを抑制するうえで、マルテンス硬さが200N/mm以上のものを使用することが好ましく、200N/mm〜300N/mmのものを使用することが好ましい。
なお、前記第二のハードコート層(Y)それ自体のマルテンス硬さは、それを形成可能なハードコート剤を、標準基材として厚さ100μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡株式会社製コスモシャインA4300、弾性率4GPa)に塗布した後、空気雰囲気下で紫外線照射装置(フュージョンUVシステムズ・ジャパン株式会社製「F450」、ランプ:120W/cm、Hバルブ)を用いて、照射光量0.5J/cmで紫外線を照射し硬化させることによって、厚さ10μmの塗膜(ハードコート層)を形成し、各塗膜の硬さを、フィッシャースコープHM2000Xyp(フィッシャーインストルメンツ社)を用い、稜間角136°のビッカース圧子を1mN荷重にて押し込んで測定した値を指す。
前記第二のハードコート層(Y)は、本発明のハードコートフィルムを、例えば画像表示装置等を製造する際に使用する場合に、前記画像表示装置を構成する画像表示部と接する側の反対側の層(表面層)を構成することが好ましい。これにより、画像表示装置の画像表示部の傷つきや破損を防止することができる。
前記第二のハードコート層(Y)は、ハードコート剤を用いることによって形成することができる。
前記ハードコート剤としては、例えば活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を使用することができる。
前記活性エネルギー線硬化型樹脂組成物としては、前記第一のハードコート層(X)の形成に使用可能なものとして例示したものと同様のものを使用することができるが、本発明のハードコートフィルムを構成する前記第二のハードコート層(Y)からなる面の塑性硬さ等を、前記第一のハードコート層(X)からなる面のそれよりも大きくするうえで、高架橋密度の層を形成可能なものを使用することが好ましい。
一方、高架橋密度の層を形成可能な活性エネルギー線硬化型樹脂組成物は、一般に、硬化収縮率が大きいため、ハードコートフィルムのカールやクラックの一因となる場合がある。よって、前記ハードコート層(Y)の形成に使用可能な活性エネルギー線硬化型樹脂組成物としては、高架橋密度の層を形成可能で、かつ、硬化収縮率の小さいものを使用することが好ましい。
前記ハードコート層(Y)の形成に使用可能な活性エネルギー線硬化型樹脂組成物としては、(メタ)アクリロイル基を有する化合物を含有するものを使用することができる。
前記(メタ)アクリロイル基を有する化合物としては、例えば(メタ)アクリロイル基と環状骨格を有する化合物を含有するものを使用することが好ましく、(メタ)アクリロイル基と異なる2種以上の環状骨格を有する化合物を使用することがより好ましく、そのうち少なくとも1種が複素環式構造である化合物を使用することが、高い鉛筆硬度とカールの抑制を両立するうえで好ましい。また、本発明のハードコートフィルムを打ち抜き加工等する際に生じうる、第二のハードコート層(Y)の割れを抑制し、本発明のハードコートフィルムが加熱された際に生じうるその歪みの発生をより一層効果的に抑制するうえで好ましい。
前記(メタ)アクリロイル基を有する化合物としては、具体的には多官能(メタ)アクリレートを含有するものを使用することが好ましく、ウレタン(メタ)アクリレートを含有するものを使用することがより好ましい。
前記ウレタン(メタ)アクリレートとしては、例えば環状骨格を有するウレタン(メタ)アクリレートを含有するものを使用することが好ましく、異なる2種以上の環状骨格を有するウレタン(メタ)アクリレートを使用することがより好ましく、そのうち少なくとも1種が複素環式構造であるウレタン(メタ)アクリレートを使用することが、ハードコートフィルムのカールの発生をより一層効果的に抑制でき、かつ、打ち抜き加工等する際に生じうる、第二のハードコート層(Y)の割れを抑制し、本発明のハードコートフィルムが加熱された際に生じうるその歪みの発生をより一層効果的に抑制するうえで好ましい。
前記ウレタン(メタ)アクリレートとしては、例えば水酸基と2個以上の(メタ)アクリロイル基とを有するアクリレート(y1)、及び、ポリイソシアネート(y2)を反応させることによって得られる多官能のウレタン(メタ)アクリレート(y)を使用することが、前記所定の塑性硬さやマルテンス硬さを備えた第二のハードコート層(Y)を形成できるため好ましい。
前記アクリレート(y1)としては、前記アクリレート(x1)と同様のものを使用することができるが、環状骨格を有するアクリレートを使用することが好ましく、2個以上の環状骨格を有するアクリレートを使用することがより好ましく、うち1個が複素環式構造であるアクリレートを使用することがさらに好ましい。
環状骨格を有するアクリレートとしては、具体的には、ビス(アクリロキシエチル)ヒドロキシエチルイソシアヌレート(アロニックス M−215、東亞合成株式会社製)、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアネートトリアクリレート(アロニックス M−315、東亞合成株式会社製)、カプロラクトン変性トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート(アロニックス M−325、東亞合成株式会社製)、ネオペンチルグリコール変性トリメチロールプロパンジアクリレート(カヤラッド R−604、日本化薬株式会社製)等の複素環状骨格を有する多官能アクリレートを使用することができる。
前記ポリイソシアネート(y2)としては、前記ポリイソシアネート(x2)と同様のものを使用することができるが、環状骨格を有するポリイソシアネートを使用することが好ましく、2個以上の環状骨格を有するポリイソシアネートを使用することがより好ましく、うち1個が複素環式構造であるウレタン(メタ)アクリレートを使用することがさらに好ましい。
前記アクリレート(y1)と前記ポリイソシアネート(y2)との反応は、前記アクリレート(x1)と前記ポリイソシアネート(x2)との反応と同様の方法で行うことができる。
第二のハードコート層(Y)の形成に使用可能なハードコート剤としては、光重合開始剤を含有するものを使用することができる。前記光重合開始剤としては、前記第一のハードコート層(X)の形成に使用可能なハードコート剤に使用できるものとして例示した光重合開始剤と同様のものを使用することができる。
前記光重合開始剤は、前記第二のハードコート層(Y)を形成するハードコート剤の不揮発分の全量に対して、1質量%〜10質量%含まれることが好ましく、3質量%〜9質量%含まれることがより好ましい。
また、前記第二のハードコート層(Y)を形成するハードコート剤としては、前記第二のハードコート層(Y)の滑り性、耐汚染性、耐指紋性等を付与することを目的として、各種添加剤を含有するものを使用することができる。
前記添加剤としては、例えばフルオロカーボン鎖、ジメチルシロキサン鎖、または、炭素原子数12以上のハイドロカーボン鎖を有する化合物を使用することができる。
なかでも、前記添加剤としては、フルオロカーボン鎖を含有する化合物を使用することが、耐汚染性、耐指紋付着性、マジック拭き取り性等の表面特性を第二のハードコート層(Y)に付与するうえで好ましく、ポリ(パーフルオロアルキレンエーテル)鎖の片末端または両末端に2価の連結基を介して複素環が結合し、該複素環は2価の連結基を介して2個以上の(メタ)アクリロイル基を結合した化合物を使用することがより好ましい。
前記添加剤は、前記ハードコート剤の不揮発分に対して0.05質量%〜5質量%の範囲で使用することが好ましく、0.1質量%〜2質量%の範囲で使用することがより好ましい。
[ハードコートフィルムの製造方法]
本発明のハードコートフィルムは、はじめに前記基材の一方の面に、第一のハードコート層(X)を形成するハードコート剤を塗布し、乾燥させた後、硬化させることで第一のハードコート層(X)を形成する工程(1)、第一のハードコート層(X)が設けられた面に対して逆の面に、第二のハードコート層(Y)を形成するハードコート剤を塗布し乾燥させた後、硬化させることで第二のハードコート層(Y)を形成する工程(2)を経ることによって製造することができる。
また、前記ハードコートフィルムは、はじめに前記基材の一方の面に第二のハードコート層(Y)を形成し、次に、前記基材の他方の面(第二のハードコート層(Y)が設けられた面に対して逆側の面)に第一のハードコート層(X)を形成することによって製造することもできる。
ハードコート剤を基材に塗布する方法としては、例えば、グラビアコート法、ロールコート法、コンマコート法、エアナイフコート法、キスコート法、スプレーコート法、かけ渡しコート法、ディップコート法、スピンナーコート法、ホイーラーコート法、刷毛塗り法、シルクスクリーン法によるベタコート法、ワイヤーバーコート法、フローコート法等が挙げられる。また、オフセット印刷法、活版印刷法等の印刷方式を採用することもできる。なかでも、前記塗布方法としては、グラビアコート法、ロールコート法、コンマコート法、エアナイフコート法、キスコート法、ワイヤーバーコート法、フローコート法を適用することが、厚さが均一なハードコート層を形成できるため好ましい。
ハードコート剤の塗布面を硬化させハードコート層(X)及びハードコート層(Y)を形成する方法としては、例えば前記ハードコート剤が活性エネルギー線硬化型樹脂を含有するものである場合には、その塗布面に、光、電子線、放射線等の活性エネルギー線を照射する方法が挙げられる。
前記活性エネルギー線の照射装置としては、例えば殺菌灯、紫外線用蛍光灯、カーボンアーク、キセノンランプ、複写用高圧水銀灯、中圧または高圧水銀灯、超高圧水銀灯、無電極ランプ、メタルハライドランプ、自然光等を光源とする紫外線、または走査型、カーテン型電子線加速器による電子線等が挙げられる。
活性エネルギー線としては、紫外線を用いることが好ましい。前記紫外線は、紫外線による硬化反応を効率よく行う上で、窒素ガス等の不活性ガス雰囲気下で照射してもよく、空気雰囲気下で照射してもよい。また、必要に応じて熱をエネルギー源として併用し、活性エネルギー線を照射した後、加熱してもよい。
活性エネルギー線として紫外線を用いる場合には、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、無電極ランプ(フュージョンランプ)、ケミカルランプ、ブラックライトランプ、水銀−キセノンランプ、ショートアーク灯、ヘリウム・カドミニウムレーザー、アルゴンレーザー、太陽光、LED等が挙げられる。また、本発明に使用する活性エネルギー線硬化型樹脂組成物をフィルム基材に塗布し、硬化被膜を形成する際には、閃光的に照射するキセノン−フラッシュランプを使用すると、基材への熱の影響を小さくできるので好ましい。
[ハードコートフィルム]
上記方法で得た本発明のハードコートフィルムは、例えば第二のハードコート層(Y)側から打ち抜き加工刃を挿入させた場合であっても、その加工刃と接触する第二のハードコート層(Y)とは他面を構成する第一のハードコート層(X)の変形を抑制でき、その結果、ハードコート層(X)及び(Y)の両方の割れを好適に抑制できる。
前記方法で得た本発明のハードコートフィルムは、カールを発生させにくく、加熱後の歪みを生じさせにくいことから、例えば携帯電子端末等に設置される画像表示装置の製造に使用することができる。
その際、前記ハードコートフィルムを構成する第一のハードコート層(X)が前記画像表示部と接する側の層を構成し、前記ハードコートフィルムを構成する第二のハードコート層(Y)がその反対側の層(表面層)を構成するよう調整することが好ましい。
また、本発明のハードコートフィルムは、画像表示装置を構成する画像表示部に適合する位置に、例えば透明な粘着テープを介して、積層することができる。その際、前記ハードコートフィルムを構成する第一のハードコート層(X)に、前記粘着テープが積層するように調整することにより、前記第二のハードコート層(Y)が画像表示装置の表面層となることが好ましい。本発明のハードコートフィルムは、第一のハードコート層(X)に、例えば透明な粘着テープを介してガラス板に貼付された後、前記画像表示部上に第二のハードコート層(Y)が表面側になるように積層されても良い。
前記ガラス板は、強化ガラス板であることが好ましい。強化ガラスとしては、例えば、HOYA社製強化ガラス、コーニング社製Gorillaガラス、旭硝子株式会社製Dragontrailガラス、石塚ガラス株式会社製IG3等が挙げられる。ガラス板を強化する方法としては、物理的強化法と化学的強化法が挙げられる。特に、化学的強化法はイオン交換法と風冷強化法がある。該ガラス板の材質は、フロートガラス、アルカリガラス、無アルカリガラスが挙げられる。
前記強化ガラスとしては、例えば板状の強化ガラスであればその表裏面が物理的強化法または化学的強化法等によって強化されたもの、その表裏側面の全6面が物理的強化法または化学的強化法等によって強化された、いわゆる6面強化ガラスを使用することもできる。
上記画像表示装置は、スクリーンパネル等として使用することができる。前記スクリーンパネルは、例えば、LCDモジュールを有する筐体に、LCDモジュール表面と間隙を隔てた位置に固定されることが、傷つきを防止するうえで好ましい。
前記画像表示装置に設置されたハードコートフィルムの第一のハードコート層(X)の表面には、必要に応じて各種印刷層や機能層が設けられていてもよい。前記印刷層や機能層を設ける工程では、加工表面の平滑性が求められるが、本発明のハードコートフィルムであれば、カールが抑制されているため、容易に加工することができる。
例えば、本発明のハードコートフィルムを構成する第一のハードコート層(X)または第二のハードコート層(Y)の一部または全部に印刷層を設ける場合、その印刷方法としては、例えば、シルク印刷方式、スクリーン印刷方式、グラビア印刷方式、熱転写印刷方式などが挙げられる。中でも隠蔽性の高い加飾層を印刷できるシルク印刷方式、スクリーン印刷方式、熱転写印刷方式が好ましい。
前記方法で得た本発明のハードコートフィルムは、良好な表面硬度を備え、カールの発生を抑制でき、加工性に優れ、かつ、熱の影響による歪みの発生を実用上問題ないレベルに抑制することができ、画像表示装置の表示部の上部に設置した場合であっても、上記歪みに起因した視認性の低下を引き起こすことなく、優れた視認性を維持できることから、例えばスクリーンパネルや電子端末を構成する画像表示装置の製造に使用することが可能である。
以下に実施例および比較例により本発明をより具体的に説明する。
(合成例1)
<ウレタンアクリレート(A1)の合成>
攪拌機、ガス導入管、冷却管及び温度計を備えたフラスコに、酢酸ブチル250質量部、ノルボルナンジイソシアネート206質量部、p−メトキシフェノール0.5質量部、ジブチル錫ジアセテート0.5質量部を仕込み、空気を吹き込みながら、70℃に昇温した後、ペンタエリスリトールトリアクリレート(以下、「PE3A」と省略。)とペンタエリスリトールテトラアクリレート(以下、「PE4A」と省略。)との混合物(質量比PE3A/PE4A=75/25の混合物)795質量部を1時間かけて滴下した。
滴下終了後、70℃で3時間、前記反応を継続させ、さらにイソシアネート基を示す2250cm−1の赤外線吸収スペクトルが消失するまで反応させることによって、ウレタンアクリレート(A1)とPE4Aとを含有する酢酸ブチル溶液(不揮発分80質量%)を得た。なお、ウレタンアクリレート(A1)の分子量(計算値)は802であった。
(合成例2)
<ウレタンアクリレート(A2)の合成>
攪拌機、ガス導入管、冷却管及び温度計を備えたフラスコに、酢酸ブチル254質量部、イソホロンジイソシアネート222質量部、p−メトキシフェノール0.5質量部、ジブチル錫ジアセテート0.5質量部を仕込み、70℃に昇温した後、PE3AとPE4Aとの混合物(質量比PE3A/PE4A=75/25の混合物)795質量部を1時間かけて滴下した。
滴下終了後、70℃で3時間、前記反応を継続させ、さらにイソシアネート基を示す2250cm−1の赤外線吸収スペクトルが消失するまで反応させることによって、ウレタンアクリレート(A2)とPE4Aとを含有する酢酸ブチル溶液(不揮発分80質量%)を得た。なお、ウレタンアクリレート(A2)の分子量(計算値)は818であった。
(合成例3)
<ウレタンアクリレート(A3)の合成>
攪拌機、ガス導入管、冷却管及び温度計を備えたフラスコに、酢酸ブチル254質量部、イソホロンジイソシアネート222質量部、p−メトキシフェノール0.5質量部、ジブチル錫ジアセテート0.5質量部を仕込み、70℃に昇温した後、ビス(アクリロキシエチル)ヒドロキシエチルイソシアヌレート369質量部、及び、PE3AとPE4Aとの混合物(質量比PE3A/PE4A=75/25の混合物)398質量部を1時間かけて滴下した。
滴下終了後、70℃で3時間、前記反応を継続させ、さらにイソシアネート基を示す2250cm−1の赤外線吸収スペクトルが消失するまで反応させることによって、ウレタンアクリレート(A3)とPE4Aとを含有する酢酸ブチル溶液(不揮発分80質量%)を得た。なお、ウレタンアクリレート(A3)の分子量(計算値)は889であった。
(合成例4)
<ウレタンアクリレート(A4)の合成>
撹拌機、ガス導入管、コンデンサー及び温度計を備えたフラスコに、PE3AとPEA4との混合物(質量比PE3A/PE4A=60/40の混合物)549.1質量部、ジブチル錫ジアセテート0.1質量部、スミライザーBHT〔住友化学工業(株)製、酸化防止剤〕0.6質量部、メトキノン〔精工化学工業(株)製、重合禁止剤〕0.1質量部、および、酢酸ブチル160.0質量部を加え、均一に混合しながら徐々に昇温した。60℃に達したところでデスモジュールH〔住友バイエルウレタン(株)製、ヘキサメチレンジイソシアネート、NCO%=50質量%)90.9質量部を加えた後、80℃で5時間反応させることによって、ウレタンアクリレート(A4)とPE4Aとを含有する酢酸ブチル溶液(不揮発分80質量%)を得た。
(合成例5)
<ウレタンアクリレート(A5)>
撹拌機、空気導入管、コンデンサー及び温度計を備えたフラスコに、アロニックスM−305〔東亜合成(株)製、PE3AとPE4Aとの混合物〕535.5質量部、ジブチル錫ジアセテート0.1質量部、スミライザーBHT〔住友化学工業(株)製、酸化防止剤〕1.9質量部、メトキノン〔精工化学工業(株)製、重合禁止剤〕0.2質量部、および、酢酸ブチル161.6質量部を加え、均一に混合しながら徐々に昇温した。60℃に達したところでデスモジュールI〔住友バイエルウレタン(株)製、イソホロンジイソシアネート〕111質量部を加えた後、80℃で5時間反応させることによって、ウレタンアクリレート(A5)とPE4Aとを含有する酢酸ブチル溶液(不揮発分80質量%)を得た。
(調製例1)
酢酸エチル23.01質量部、合成例1で得たウレタンアクリレート(A1)とPE4Aとを含有する酢酸ブチル溶液19.64質量部、合成例2で得たウレタンアクリレート(A2)とPE4Aとを含有する酢酸ブチル溶液19.64質量部、合成例3で得たウレタンアクリレート(A3)とPE4Aとを含有する酢酸ブチル溶液15.71質量部、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート18.86質量部、光開始剤である1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン2.51質量部、光開始剤であるジフェニル2,4,6−トリメチルベンゾイルホスフィンオキシド0.63質量部、反応性フッ素防汚剤(オプツールDAC−HP;ダイキン工業株式会社製、不揮発分20質量%)2.0質量部を均一に混合した後、不揮発分が40質量%になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルで希釈することによってハードコート剤(1)を調製した。
なお、前記ハードコート剤(1)を、標準基材として厚さ100μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡株式会社製コスモシャインA4300、弾性率4GPa)に塗布した後、空気雰囲気下で紫外線照射装置(フュージョンUVシステムズ・ジャパン株式会社製「F450」、ランプ:120W/cm、Hバルブ)を用いて、照射光量0.5J/cmで紫外線を照射し硬化させることによって、厚さ10μmの塗膜(ハードコート層)を形成した。前記塗膜の硬さを、フィッシャースコープHM2000Xyp(フィッシャーインストルメンツ社)を用い、稜間角136°のビッカース圧子を1mN荷重で押し込み測定して得られたハードコート層それ自体の塑性硬さは、698N/mmであり、マルテンス硬さは287N/mmであった。
(調製例2)
酢酸エチル23.01質量部、合成例1で得たウレタンアクリレート(A1)とPE4Aとを含有する酢酸ブチル溶液19.64質量部、合成例2で得たウレタンアクリレート(A2)とPE4Aとを含有する酢酸ブチル溶液19.64質量部、合成例3で得たウレタンアクリレート(A3)とPE4Aとを含有する酢酸ブチル溶液15.71質量部、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート18.86質量部、光開始剤である1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン2.51質量部、光開始剤であるジフェニル2,4,6−トリメチルベンゾイルホスフィンオキシド0.63質量部を均一に混合した後、不揮発分が40質量%になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルで希釈することによってハードコート剤(2)を調製した。なお、前記ハードコート剤(2)を前記標準基材に塗布等し形成されたハードコート層それ自体の塑性硬さは、682N/mmであり、マルテンス硬さは257N/mmであった。
(調製例3)
酢酸エチル34.66質量部、合成例2で得たウレタンアクリレート(A2)とPE4Aとを含有する酢酸ブチル溶液47.08質量部、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート12.74質量部、光開始剤である1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン1.30質量部、光開始剤であるジフェニル2,4,6−トリメチルベンゾイルホスフィンオキシド0.92質量部、反応性フッ素防汚剤(オプツールDAC−HP;ダイキン工業株式会社製、不揮発分20質量%)2.0質量部を均一に混合した後、不揮発分が40質量%になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルで希釈することによってハードコート剤(3)を調製した。なお、前記ハードコート剤(3)を前記標準基材に塗布等し形成されたハードコート層それ自体の塑性硬さは、530N/mmであり、マルテンス硬さは220N/mmであった。
(調製例4)
合成例4で得たウレタンアクリレート(A4)とPE4Aとを含有する酢酸ブチル溶液と、酢酸ブチルとを混合し不揮発分濃度が35質量%である混合液を調製した後、イルガキュア#184〔チバ・スペシャリテイー・ケミカルズ(株)製、光重合開始剤、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン〕3.2質量部を配合することによってハードコート剤(4)を調製した。なお、前記ハードコート剤(4)を前記標準基材に塗布等し形成されたハードコート層それ自体の塑性硬さは、804N/mmであり、マルテンス硬さは262N/mmであった。
(調製例5)
合成例5で得たウレタンアクリレート(A5)の酢酸ブチル溶液と、酢酸ブチルとを混合することによって不揮発分濃度を35質量%に調整した後、イルガキュア#184〔チバ・スペシャリテイー・ケミカルズ(株)製、光重合開始剤、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン〕5質量部を配合することによってハードコート剤(5)を調製した。なお、前記ハードコート剤(5)を前記標準基材に塗布等し形成されたハードコート層それ自体の塑性硬さは、646N/mmであり、マルテンス硬さは222N/mmであった。
(実施例1)
基材として、厚さ125μmのポリエチレンテレフタレートからなるフィルム(コスモシャインA4300、東洋紡株式会社製、弾性率4GPa)を使用し、当該基材の片面に、上記で調製したハードコート剤(2)を塗布し、60℃で90秒間乾燥した後、空気雰囲気下で紫外線照射装置(フュージョンUVシステムズ・ジャパン株式会社製「F450」、ランプ:120W/cm、Hバルブ)を用いて、照射光量0.5J/cmで紫外線を照射することによって、厚さが3μmの第一のハードコート層を形成した。
次に、前記基材の他方の面に、上記ハードコート剤(1)を塗布し、60℃で90秒間乾燥した後、空気雰囲気下で紫外線照射装置(フュージョンUVシステムズ・ジャパン株式会社製「F450」、ランプ:120W/cm、Hバルブ)を用いて、照射光量0.5J/cmで紫外線を照射し厚さ10μmの第二のハードコート層を形成することによって、総厚138μmのハードコートフィルム(X−1)を得た。
前記ハードコートフィルム(X−1)を10cm角に切り、第二のハードコート層が上面となるようにガラス板上に置き、その4隅をセロハンテープで固定し、その第一のハードコート層の表面の鉛筆硬度を、JIS K 5600−5−4(1999年版)の規定に基づき、株式会社井元製作所製の塗膜用鉛筆引掻き試験機(手動式)を用いて測定したところ、第一のハードコート層の表面の鉛筆硬度はHであった。また、前記ハードコートフィルムを10cm角に切り、第一のハードコート層が上面となるようにガラス板上に置き、その4隅をセロハンテープで固定し、その第二のハードコート層の表面の鉛筆硬度を、JIS K 5600−5−4(1999年版)の規定に基づき、株式会社井元製作所製の塗膜用鉛筆引掻き試験機(手動式)を用いて測定したところ、第二のハードコート層の表面の鉛筆硬度は3Hであった。
また、前記ハードコートフィルム(X−1)を構成する構成する第一のハードコート層からなる面と第二のハードコート層からなる面の塑性硬さを、フィッシャースコープHM2000Xyp(フィッシャーインストルメンツ社)を用い、稜間角136°のビッカース圧子を1mN荷重にて押し込んで測定した。その結果、前記ハードコートフィルム(X−1)を構成する構成する第二のハードコート層からなる面の塑性硬さ(731N/mm)は、それを構成する第一のハードコート層からなる面の塑性硬さ(611N/mm)よりも大きかった。
(実施例2)
基材として厚さ125μmのポリエチレンテレフタレートからなるフィルムの代わりに、厚さ100μmのポリエチレンテレフタレートからなるフィルム(コスモシャインA4300、東洋紡株式会社製、弾性率4GPa)を使用したこと以外は、実施例1と同様にして、総厚113μmのハードコートフィルム(X−2)を得た。
前記ハードコートフィルム(X−2)を構成する第一のハードコート層及び第二のハードコート層の表面の鉛筆硬度を、上記実施例1と同様の方法で測定したところ、第一のハードコート層の表面の鉛筆硬度はHであり、第二のハードコート層の表面の鉛筆硬度は3Hであった。
また、前記ハードコートフィルム(X−2)を構成する構成する第一のハードコート層からなる面と第二のハードコート層からなる面の塑性硬さを上記同様の方法で測定したところ、前記ハードコートフィルム(X−2)を構成する構成する第二のハードコート層からなる面の塑性硬さ(667N/mm)は、それを構成する第一のハードコート層からなる面の塑性硬さ(480N/mm)よりも大きかった。
(実施例3)
基材として厚さ125μmのポリエチレンテレフタレートからなるフィルムの代わりに、厚さ75μmのポリエチレンテレフタレートからなるフィルム(コスモシャインA4300、東洋紡株式会社製、弾性率4GPa)を使用したこと以外は、実施例1と同様にして、総厚88μmのハードコートフィルム(X−3)を得た。
前記ハードコートフィルム(X−3)を構成する第一のハードコート層及び第二のハードコート層の表面の鉛筆硬度を、上記実施例1と同様の方法で測定したところ、第一のハードコート層の表面の鉛筆硬度はFであり、第二のハードコート層の表面の鉛筆硬度は2Hであった。
また、前記ハードコートフィルム(X−3)を構成する構成する第一のハードコート層からなる面と第二のハードコート層からなる面の塑性硬さを上記同様の方法で測定したところ、前記ハードコートフィルム(X−3)を構成する構成する第二のハードコート層からなる面の塑性硬さ(249N/mm)は、それを構成する第一のハードコート層からなる面の塑性硬さ(202N/mm)よりも大きかった。
(実施例4)
第一のハードコート層の厚さを3μmから6μmに変更したこと以外は、実施例3と同様にして、総厚91μmのハードコートフィルム(X−4)を得た。
前記ハードコートフィルム(X−4)を構成する第一のハードコート層及び第二のハードコート層の表面の鉛筆硬度を、上記実施例1と同様の方法で測定したところ、第一のハードコート層の表面の鉛筆硬度はFであり、第二のハードコート層の表面の鉛筆硬度は2Hであった。
また、前記ハードコートフィルム(X−4)を構成する構成する第一のハードコート層からなる面と第二のハードコート層からなる面の塑性硬さを上記同様の方法で測定したところ、前記ハードコートフィルム(X−4)を構成する構成する第二のハードコート層からなる面の塑性硬さ(261N/mm)は、それを構成する第一のハードコート層からなる面の塑性硬さ(226N/mm)よりも大きかった。
(実施例5)
ハードコート剤(2)の代わりにハードコート剤(5)を使用したこと以外は、実施例1と同様の方法で、総厚138μmのハードコートフィルム(X−5)を得た。
前記ハードコートフィルム(X−5)を構成する第一のハードコート層及び第二のハードコート層の表面の鉛筆硬度を、上記実施例1と同様の方法で測定したところ、第一のハードコート層の表面の鉛筆硬度はFであり、第二のハードコート層の表面の鉛筆硬度は3Hであった。
また、前記ハードコートフィルム(X−5)を構成する構成する第一のハードコート層からなる面と第二のハードコート層からなる面の塑性硬さを上記同様の方法で測定したところ、前記ハードコートフィルム(X−5)を構成する構成する第二のハードコート層からなる面の塑性硬さ(707N/mm)は、それを構成する第一のハードコート層からなる面の塑性硬さ(586N/mm)よりも大きかった。
(実施例6)
ハードコート剤(2)の代わりにハードコート剤(3)を使用したこと以外は、実施例1と同様の方法で、総厚138μmのハードコートフィルム(X−6)を得た。
前記ハードコートフィルム(X−6)を構成する第一のハードコート層及び第二のハードコート層の表面の鉛筆硬度を、上記実施例1と同様の方法で測定したところ、第一のハードコート層の表面の鉛筆硬度はHであり、第二のハードコート層の表面の鉛筆硬度は3Hであった。
また、前記ハードコートフィルム(X−6)を構成する構成する第一のハードコート層からなる面と第二のハードコート層からなる面の塑性硬さを上記同様の方法で測定したところ、前記ハードコートフィルム(X−6)を構成する構成する第二のハードコート層からなる面の塑性硬さ(712N/mm)は、それを構成する第一のハードコート層からなる面の塑性硬さ(488N/mm)よりも大きかった。
(実施例7)
ハードコート剤(1)の代わりにハードコート剤(4)を使用したこと以外は、実施例1と同様の方法で、総厚138μmのハードコートフィルム(X−7)を得た。
前記ハードコートフィルム(X−7)を構成する第一のハードコート層及び第二のハードコート層の表面の鉛筆硬度を、上記実施例1と同様の方法で測定したところ、第一のハードコート層の表面の鉛筆硬度はHであり、第二のハードコート層の表面の鉛筆硬度は2Hであった。
また、前記ハードコートフィルム(X−7)を構成する構成する第一のハードコート層からなる面と第二のハードコート層からなる面の塑性硬さを上記同様の方法で測定したところ、前記ハードコートフィルム(X−7)を構成する構成する第二のハードコート層からなる面の塑性硬さ(894N/mm)は、それを構成する第一のハードコート層からなる面の塑性硬さ(632N/mm)よりも大きかった。
(実施例8)
ハードコート剤(2)の代わりにハードコート剤(3)を使用し、ハードコート剤(1)の代わりにハードコート剤(5)を使用したこと以外は、実施例1と同様の方法で、総厚138μmのハードコートフィルム(X−8)を得た。
前記ハードコートフィルム(X−8)を構成する第一のハードコート層及び第二のハードコート層の表面の鉛筆硬度を、上記実施例1と同様の方法で測定したところ、第一のハードコート層の表面の鉛筆硬度はHであり、第二のハードコート層の表面の鉛筆硬度は2Hであった。
また、前記ハードコートフィルム(X−8)を構成する構成する第一のハードコート層からなる面と第二のハードコート層からなる面の塑性硬さを上記同様の方法で測定したところ、前記ハードコートフィルム(X−8)を構成する構成する第二のハードコート層からなる面の塑性硬さ(668N/mm)は、それを構成する第一のハードコート層からなる面の塑性硬さ(486N/mm)よりも大きかった。
(実施例9)
ハードコート剤(2)の代わりにハードコート剤(5)を使用し、ハードコート剤(1)の代わりにハードコート剤(2)を使用したこと以外は、実施例1と同様の方法で、総厚138μmのハードコートフィルム(X−9)を得た。
前記ハードコートフィルム(X−9)を構成する第一のハードコート層及び第二のハードコート層の表面の鉛筆硬度を、上記実施例1と同様の方法で測定したところ、第一のハードコート層の表面の鉛筆硬度はHであり、第二のハードコート層の表面の鉛筆硬度は3Hであった。
また、前記ハードコートフィルム(X−9)を構成する構成する第一のハードコート層からなる面と第二のハードコート層からなる面の塑性硬さを上記同様の方法で測定したところ、前記ハードコートフィルム(X−9)を構成する構成する第二のハードコート層からなる面の塑性硬さ(678N/mm)は、それを構成する第一のハードコート層からなる面の塑性硬さ(578N/mm)よりも大きかった。
(実施例10)
第一のハードコート層の厚さを1μmとし、第二のハードコート層の厚さを8μmとした以外は、実施例1と同様の方法で、総厚134μmのハードコートフィルム(X−10)を得た。
前記ハードコートフィルム(X−10)を構成する第一のハードコート層及び第二のハードコート層の表面の鉛筆硬度を、上記実施例1と同様の方法で測定したところ、第一のハードコート層の表面の鉛筆硬度はFであり、第二のハードコート層の表面の鉛筆硬度は2Hであった。
また、前記ハードコートフィルム(X−10)を構成する構成する第一のハードコート層からなる面と第二のハードコート層からなる面の塑性硬さを上記同様の方法で測定したところ、前記ハードコートフィルム(X−10)を構成する構成する第二のハードコート層からなる面の塑性硬さ(649N/mm)は、それを構成する第一のハードコート層からなる面の塑性硬さ(546N/mm)よりも大きかった。
(比較例1)
ハードコート剤(2)の代わりにハードコート剤(4)を使用したこと以外は、実施例1と同様の方法で、総厚138μmのハードコートフィルム(X’−1)を得た。
前記ハードコートフィルム(X’−1)を構成する第一のハードコート層及び第二のハードコート層の表面の鉛筆硬度を、上記実施例1と同様の方法で測定したところ、第一のハードコート層の表面の鉛筆硬度はHであり、第二のハードコート層の表面の鉛筆硬度は3Hであった。
また、前記ハードコートフィルム(X’−1)を構成する構成する第一のハードコート層からなる面と第二のハードコート層からなる面の塑性硬さを上記同様の方法で測定したところ、前記ハードコートフィルム(X’−1)を構成する構成する第二のハードコート層からなる面の塑性硬さ(708N/mm)は、それを構成する第一のハードコート層からなる面の塑性硬さ(754N/mm)よりも小さかった。
(比較例2)
基材として、厚さ75μmのポリエチレンテレフタレートからなるフィルム(コスモシャインA4300、東洋紡株式会社製、弾性率4GPa)を使用した以外は、比較例1と同様にして、総厚88μmのハードコートフィルム(X’−2)を得た。
前記ハードコートフィルム(X’−2)を構成する第一のハードコート層及び第二のハードコート層の表面の鉛筆硬度を、上記実施例1と同様の方法で測定したところ、第一のハードコート層の表面の鉛筆硬度はFであり、第二のハードコート層の表面の鉛筆硬度は2Hであった。
また、前記ハードコートフィルム(X’−2)を構成する構成する第一のハードコート層からなる面と第二のハードコート層からなる面の塑性硬さを上記同様の方法で測定したところ、前記ハードコートフィルム(X’−2)を構成する構成する第二のハードコート層からなる面の塑性硬さ(267N/mm)は、それを構成する第一のハードコート層からなる面の塑性硬さ(380N/mm)よりも小さかった。
(比較例3)
ハードコート剤(1)の代わりにハードコート剤(3)を使用したこと以外は、実施例1と同様の方法で、総厚138μmのハードコートフィルム(X’−3)を得た。
前記ハードコートフィルム(X’−3)を構成する第一のハードコート層及び第二のハードコート層の表面の鉛筆硬度を、上記実施例1と同様の方法で測定したところ、第一のハードコート層の表面の鉛筆硬度はHであり、第二のハードコート層の表面の鉛筆硬度は3Hであった。
また、前記ハードコートフィルム(X’−3)を構成する構成する第一のハードコート層からなる面と第二のハードコート層からなる面の塑性硬さを上記同様の方法で測定したところ、前記ハードコートフィルム(X’−3)を構成する構成する第二のハードコート層からなる面の塑性硬さ(564N/mm)は、それを構成する第一のハードコート層からなる面の塑性硬さ(602N/mm)よりも小さかった。
(比較例4)
ハードコート剤(2)の代わりにハードコート剤(1)を使用したこと以外は、実施例1と同様の方法で、総厚138μmのハードコートフィルム(X’−4)を得た。
前記ハードコートフィルム(X’−4)を構成する第一のハードコート層及び第二のハードコート層の表面の鉛筆硬度を、上記実施例1と同様の方法で測定したところ、第一のハードコート層の表面の鉛筆硬度はHであり、第二のハードコート層の表面の鉛筆硬度は3Hであった。
また、前記ハードコートフィルム(X’−4)を構成する構成する第一のハードコート層からなる面と第二のハードコート層からなる面の塑性硬さを上記同様の方法で測定したところ、前記ハードコートフィルム(X’−4)を構成する構成する第二のハードコート層からなる面の塑性硬さ(567N/mm)は、それを構成する第一のハードコート層からなる面の塑性硬さ(621N/mm)よりも小さかった。
(比較例5)
第一のハードコート層の厚さを10μmとし、第二のハードコート剤に使用するハードコート剤にハードコート剤(4)を使用したこと以外は、実施例1と同様の方法で、総厚145μmのハードコートフィルム(X’−5)を得た。
前記ハードコートフィルム(X’−5)を構成する第一のハードコート層及び第二のハードコート層の表面の鉛筆硬度を、上記実施例1と同様の方法で測定したところ、第一のハードコート層の表面の鉛筆硬度はHであり、第二のハードコート層の表面の鉛筆硬度は2Hであった。
また、前記ハードコートフィルム(X’−5)を構成する構成する第一のハードコート層からなる面と第二のハードコート層からなる面の塑性硬さを上記同様の方法で測定したところ、前記ハードコートフィルム(X’−5)を構成する構成する第二のハードコート層からなる面の塑性硬さ(901N/mm)は、それを構成する第一のハードコート層からなる面の塑性硬さ(695N/mm)よりも大きかった。
(ハードコートフィルムを加熱した後の歪みの評価方法)
上記ハードコートフィルムを20cm×20cm角に切り、80℃環境下に1時間放置した試験フィルムを、黒地の平滑な面の上に置き、その試験フィルムの表面に映る光(蛍光灯の光)の歪みを目視で観察した。
○:歪みなし
×:歪みあり
(ハードコートフィルムのカールの高さの測定方法)
上記ハードコートフィルムを10cm角に切り、25℃の環境下に1日静置した後、平滑な面の上に置いた。
前記平滑な面に対して、ハードコートフィルムの4隅の浮き上がりの高さを測定し、その平均値をカールの高さとした。前記平均値をもとに下記評価基準に従って評価した。
◎:4隅のカールの高さ(平均値)が3mm未満
○:4隅のカールの高さ(平均値)が3以上5mm未満
×:4隅のカールの高さ(平均値)が5mm超
(ハードコートフィルム加熱後のカールの高さ測定方法)
上記ハードコートフィルムを10cm角に切り、80℃の環境下に1時間静置した後、25℃の環境下の平滑な面の上に置いて30分間静置した。
前記平滑な面に対して、ハードコートフィルムの4隅の浮き上がりの高さを測定し、その平均値を加熱後のカールの高さとした。前記平均値をもとに下記評価基準に従って評価した。
◎:4隅のカールの高さ(平均値)が5mm未満
○:4隅のカールの高さ(平均値)が5以上8mm未満
×:4隅のカールの高さ(平均値)が8mm超
(打ち抜き加工性)
ビク刃(刃角42度)を用いてハードコートフィルムを構成する第二のハードコート層側から直径3mmの円形に打ち抜いた。第二のハードコート層の表面からマイクロスコープ(300倍)を用いて、第一のハードコート層および第二のハードコート層のクラック発生状況を観察した。判定基準は下記のとおりである。
◎:第一および第二のハードコート層にクラックが発生していなかった。
○:第一および第二のハードコート層にごくわずかにクラックが発生していたが、実用上問題となるレベルの著しいクラックは発生していなかった。
△:第一および第二のハードコート層にわずかなクラックが発生していた。
×:第一および第二のハードコート層に著しいクラックが発生していた。
Figure 0006432762
Figure 0006432762
Figure 0006432762

Claims (8)

  1. 基材の一方の面に厚さ1μm〜6μmの第一のハードコート層(X)が設けられ、他方の面に厚さ6μm超え15μm以下の第二のハードコート層(Y)が設けられたハードコートフィルムであって、前記第二のハードコート層(Y)の塑性硬さが、前記第一のハードコート層(X)の塑性硬さよりも大きく、前記ハードコートフィルムの前記第一のハードコート層(X)によって構成される面の鉛筆硬度がH以上であり、前記第二のハードコート層(Y)によって構成される面の鉛筆硬度が3H以上であることを特徴とするハードコートフィルム。
  2. 前記第一のハードコート層(X)の厚さが、前記第二のハードコート層(Y)の厚さの3/5以下である請求項1に記載のハードコートフィルム。
  3. 前記第一のハードコート層(X)及び第二のハードコート層(Y)の塑性硬さが850N/mm以下である請求項1に記載のハードコートフィルム。
  4. 前記基材の厚さが50μm〜160μmである請求項1に記載のハードコートフィルム。
  5. 前記第一のハードコート層(X)の厚さと前記第二のハードコート層(Y)の厚さとの和が10μmを超える請求項1に記載のハードコートフィルム。
  6. 前記第一のハードコート層(X)の一部または全部に加飾層または粘着剤層が設けられたものである請求項1に記載のハードコートフィルム。
  7. 請求項1〜のいずれか1項に記載のハードコートフィルムが画像表示部の上面に設置された画像表示装置。
  8. 前記ハードコートフィルムを構成する第一のハードコート層(X)が前記画像表示部と接する側の層を構成し、前記ハードコートフィルムを構成する第二のハードコート層(Y)がその反対側の層(表面層)を構成する請求項に記載の画像表示装置。
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