JP5883135B2 - 新規インダンスルファミド誘導体 - Google Patents

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Description

本発明は、新規インダンスルファミド誘導体、およびそれを有効成分とするてんかんの治療剤に関する。
てんかんは最も頻度の高い中枢神経疾患の1つであり、全世界で約5,000万人以上の患者がいる。世界保健機関の定義では「種々の病因によってもたらされる慢性の脳疾患であり、大脳ニューロンの過剰な放電から由来する反復性の発作(てんかん発作)を主徴とし、それに変異に富んだ臨床ならびに検査所見の表出が伴う」とされる。
てんかんの発作としては、例えば、単純部分発作、複雑部分発作及び二次性全般化発作等の部分発作、欠神発作、ミオクロニー発作、間代発作、強直発作、強直間代発作、脱力発作、West症候群及びLennox−Gastaut症候群等が知られている。てんかんの治療は、抗てんかん薬(AED)による薬物療法が中心である。てんかん治療の目標はてんかん発作の消失と治療に伴う副作用を発現させないことである。抗てんかん薬物を用いた治療は原則として単剤よりはじめられる。単剤治療は通常2−3種類の異なる薬剤で順次行い、それでも奏功しない場合には、多剤併用治療を行う。新たに発病したてんかん患者の約70%は抗てんかん薬治療で発作の寛解が期待できる。しかしながら、残りの約30%の患者では多剤併用療法を含む薬物治療によっても、てんかん発作は抑制され難いことが知られている。
てんかんの治療用に上市されている薬物として、例えばカルバマゼピン、エトサクシミド、フェノバルビタール、フェニトイン、プリミドン、バルプロ酸ナトリウム、ゾニサミド、フェルバメート、ガバペンチン、ラモトリギン、トピラマート、チアガビン、レベチラセタム、オクスカルバゼピン、エスリカルバゼピン、プレガバリン、ラコサミド、ルフィナミド、トリメタジオン、スルチアム、アセタゾラミド、ビガバトリン、ベンゾジアゼピン系薬物(クロナゼパム、クロバザム、ニトラゼパム、ジアゼパム)、ペランパネル、レチガビンなどがある。(非特許文献1)
これら既存の抗てんかん薬は、神経細胞の過剰興奮を抑制することにより効果を発現するものである。
抗てんかん薬による薬物療法の重大な課題の1つに、神経機能抑制による毒性症状(めまい、眼振、複視、眠気、嘔吐、運動失調、精神症状、倦怠感、意欲の消失などの症状)がある。これらは、ほとんどの従来の抗てんかん薬において用量依存的に出現する副作用であり、治療薬選択・用量の制限につながる重大な課題である。
また、これらは長期服用を必要とするてんかん患者の生活の質を大きく低下させる。よって、より有効用量と神経毒性用量の乖離した薬剤が求められている。
これまでに1−インダンスルファミドとして、特許文献1ないし2、および非特許文献2記載の低分子化合物などが知られている。
米国特許第3383414号 米国特許第3709677号
Shrivastavaら,"An overview on antiepileptic drugs",Drug Discoveries & Therapeutics.,6巻,4号,178−193頁,2012年 Claudiu T. Supuranら, "Novel sulfamides as potential carbonic anhydrase isoenzymes inhibitors", Bioorg. Med. Chem., Vol. 21,1379−1385, 2013.
本発明の課題は、マウスキンドリングモデルにおいて発作重症度(スコア)の改善作用を有する新規な化合物を提供することにある。
マウス角膜キンドリングモデルは、てんかんの病態モデルとして簡便かつ有用であることが知られている(Epilepsy Research Vol. 92,2010, p163−169)。本発明者らは、てんかんの病態モデルとしてキンドリングモデルによるスクリーニングを重ね、また、神経毒性症状の低減についても鋭意研究を続けてきた。
その結果、新規な化学構造を有する1−インダンスルファミド化合物が、てんかん、もしくは痙攣発作に対して高い抑制効果を有することを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、
1)下記の群から選択される一の化合物又はその薬剤学的に許容される塩、
(1)N−[(1S)−2,2,5,7−テトラフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]スルファミド、
(2)N−[(1S)−2,2,4,7−テトラフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]スルファミド、
(3)(+)−N−(2,2,4,6,7−ペンタフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)スルファミド、
(4)N−[(1S*)−5−シアノ−2,2−ジフルオロ−7−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]スルファミド、
(5)(−)−N−(7−クロロ−2,2,5−トリフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)スルファミド、
(6)(−)−N−(7−クロロ−2,2,4−トリフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)スルファミド、
(7)(−)−N−(7−クロロ−2,2−ジフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)スルファミド、
(8)(−)−N−(7−クロロ−2,2,6−トリフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)スルファミド、
(9)(+)−N−(5−クロロ−2,2,7−トリフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)スルファミド、
(10)N−[(1S)−2,2−ジフルオロ−7−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]スルファミド、
(11)N−[(1S)−2,2,5−トリフルオロ−7−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]スルファミド、
(12)N−[(1S*)−2,2,4−トリフルオロ−7−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]スルファミド、
(13)N−[(1S*)−7−(ジフルオロメチル)−2,2−ジフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]スルファミド、
(14)N−[(1R*,2R*)−2,4,7−トリフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]スルファミド、
(15)(−)−N−[(1R*,2R*)−7−クロロ−2,4−ジフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]スルファミド、
(16)(+)−N−[(1R*,2R*)−7−クロロ−2,4−ジフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]スルファミド、
(17)(−)−N−[(1R*,2R*)−7−クロロ−2,5−ジフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]スルファミド、
(18)(+)−N−[(1R*,2R*)−4−クロロ−7−フルオロ−2−メトキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]スルファミド、
(19)(+)−N−(7−クロロ−4−フルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)スルファミド、
(20)(±)−N−(5−フルオロ−7−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)スルファミド、
(21)(−)−N−(4−フルオロ−7−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)スルファミド、
(22)(+)−N−(4−フルオロ−7−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)スルファミド、
(23)(+)−N−(7−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)スルファミド、
(24)(±)−N−(5−クロロ−7−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)スルファミド、
(25)(−)−N−(4−クロロ−7−フルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)スルファミド、
(26)(+)−N−(7−クロロ−5−シアノ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)スルファミド、
(27)(−)−N−(7−クロロ−5−シアノ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)スルファミド、
(28)(−)−N−(5−クロロ−7−フルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)スルファミド、
(29)N−[(1S)−4,7−ジフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]スルファミド、
(30)(+)−N−(7−クロロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)スルファミド、
(31)(+)−N−(5−シアノ−7−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)スルファミド、
(32)(−)−N−(5−シアノ−7−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)スルファミド、
(33)N−[(1S)−7−クロロ−5−フルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]スルファミド、及び
(34)(−)−N−(4,6,7−トリフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)スルファミド;
2)下記の群から選択される一の化合物又はその薬剤学的に許容される塩、
(1)N−[(1S)−2,2,5,7−テトラフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]スルファミド、
(2)N−[(1S)−2,2,4,7−テトラフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]スルファミド、
(3)(−)−N−(7−クロロ−2,2,5−トリフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)スルファミド、
(4)(−)−N−(7−クロロ−2,2−ジフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)スルファミド、
(5)N−[(1S)−2,2−ジフルオロ−7−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]スルファミド、
(6)N−[(1S)−2,2,5−トリフルオロ−7−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]スルファミド、
(7)N−[(1S)−4,7−ジフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]スルファミド、
(8)N−[(1S)−7−クロロ−5−フルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]スルファミド、及び
(9)(−)−N−(4,6,7−トリフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)スルファミド;
3)N−[(1S)−2,2,5−トリフルオロ−7−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]スルファミド又はその薬剤学的に許容される塩;
5)(−)−N−(7−クロロ−2,2,5−トリフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)スルファミド又はその薬剤学的に許容される塩;
6)N−[(1S)−2,2,5,7−テトラフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]スルファミド又はその薬剤学的に許容される塩;
7)N−[(1S)−2,2−ジフルオロ−7−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]スルファミド又はその薬剤学的に許容される塩;
8)N−[(1S)−4,7−ジフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]スルファミド又はその薬剤学的に許容される塩;および
9)上記1)から3)および5)から8)のいずれかに記載の化合物又はその薬剤学的に許容される塩を有効成分とするてんかん治療のための医薬に関する。
本発明の化合物またはその薬剤学的に許容される塩は、キンドリングマウスモデルにおいて、発作抑制作用(ED50)を示す。従って本発明にかかる化合物は、てんかん治療剤としての利用可能性を有している。
実施例1の化合物を投与した場合における試験例2の結果を示すグラフである。 実施例11の化合物を投与した場合における試験例2の結果を示すグフである。 実施例6の化合物を投与した場合における試験例2の結果を示すグラフである。
以下、本発明の内容について詳細に説明する。
本発明に係る化合物には、結晶多形が存在することもあるが、特定の結晶形のみに限定されることはなく、いずれかの結晶形の単一物であっても混合物であってもよく、また、本発明に係る化合物には非晶質体も含まれる。
さらに、本発明に係る化合物は薬剤学的に許容される塩、各種の溶媒和物を形成してもよい。
以下に、本明細書において記載する用語、記号等の意義を説明する。
本明細書における「薬剤学的に許容される塩」とは、本願化合物と塩を形成し、かつ薬剤学的に許容されるものであれば特に限定されない。
「溶媒和物」とは反応や結晶化の際に使用した溶媒が化合物の分子やイオンと共有結合を形成せずに結晶中に取り込まれた状態にあることを意味する。溶媒和物の例としては、水和物やアルコール(エタノール)和物等が挙げられる。
本願化合物の製造における原料化合物、中間体および各種試薬は、塩や溶媒和物を形成していてもよく、いずれも出発原料、使用する溶媒等により異なり、また反応を阻害しない限りにおいて特に限定されない。用いる溶媒についても、出発原料、試薬等により異なり、また反応を阻害せず出発物質をある程度溶解するものであれば特に限定されないことは言うまでもない。本願化合物がフリー体として得られる場合、本願化合物が形成していてもよい塩またはそれらの溶媒和物には、常法に従って変換することができる。
また、本願化合物または中間体について得られる種々の異性体(例えば幾何異性体、光学異性体、回転異性体、立体異性体、互変異性体等)は、通常の分離手段、例えば、再結晶、ジアステレオマー塩法、酵素分割法、種々のクロマトグラフィー(例えば薄層クロマトグラフィー、カラムクロマトグラフィー、ガスクロマトグラフィー等)を用いることにより精製し、単離することができる。
本願化合物またはその薬剤学的に許容し得る塩は、常法により製剤化が可能であり、剤形としては、例えば、経口剤(錠剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤、シロップ剤等)、注射剤(静脈内投与用、筋肉内投与用、皮下投与用、腹腔内投与用)、外用剤(経皮吸収製剤(軟膏剤、貼付剤等)、点鼻剤、坐剤等)とすることができる。
これらの錠剤、カプセル剤、顆粒剤、粉末等の固形製剤は、通常0.001〜99.5重量%、好ましくは0.01〜90重量%等の本願化合物またはその薬剤学的に許容し得る塩を含むことができる。
経口用固形製剤を製造する場合には、本願化合物またはその薬剤学的に許容し得る塩に、必要に応じて、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、着色剤などを添加し、常法により錠剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤にすることができる。また、これら製剤は必要に応じて皮膜コーティングを施してもよい。
賦形剤としては、例えば、乳糖、コーンスターチ、結晶セルロース等を、結合剤としては、例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等を、崩壊剤としては、例えば、カルボキシメチルセルロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム等を挙げることができる。
滑沢剤としては、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム等を、着色剤としては、例えば、酸化チタン等を挙げることができる。
皮膜コーティング剤としては、例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース等が挙げられる。
上述したいずれの添加剤についても、もちろんこれらに限定される訳ではない。
注射剤(静脈内投与用、筋肉内投与用、皮下投与用、腹腔内投与用)を製造する場合には、本願化合物またはその薬剤学的に許容し得る塩に、必要に応じて、pH調整剤、緩衝剤、懸濁化剤、溶解補助剤、抗酸化剤、保存剤(防腐剤)、等張化剤などを添加し、常法により製造することができる。また、凍結乾燥して、用時溶解型の凍結乾燥製剤としてもよい。これらの注射剤は静脈内、皮下、筋肉内等に投与することができる。
pH調整剤や緩衝剤としては、例えば、有機酸又は無機酸及び/又はその塩等を、懸濁化剤としては、例えば、メチルセルロース、ポリソルベート80、カルボキシメチルセルロースナトリウム等を、溶解補助剤としては、例えば、ポリソルベート80、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート等を、抗酸化剤としては、例えば、α−トコフェロール等を、保存剤としては、例えば、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル等を、等張化剤としては、ブドウ糖、塩化ナトリウム、マンニトール等を挙げることができるが、もちろんこれらに限定される訳ではない。
これらの注射剤は、通常0.00001〜99.5重量%、好ましくは0.0001〜90重量%の本願化合物またはその薬剤学的に許容し得る塩を含むことができる。
外用剤を製造する場合には、本願化合物またはその薬剤学的に許容し得る塩に、基剤原料を添加し、必要に応じて、上述した乳化剤、保存剤、pH調整剤、着色剤等を加えて、常法により、経皮吸収製剤(軟膏剤、貼付剤等)、点鼻剤、坐剤等などを製造することができる。
使用する基剤原料としては、医薬品、医薬部外品、化粧品等に通常使用される各種原料を用いることが可能で、例えば動植物油、鉱物油、エステル油、ワックス類、高級アルコール類、精製水などの原料が挙げられる。
これらの外用剤は、通常0.00001〜99.5重量%、好ましくは0.0001〜90重量%の本願化合物またはその薬剤学的に許容し得る塩を含むことができる。
本発明にかかる医薬の投与量は、通常、症状、年齢、性別、体重等に応じて異なるが、所望の効果を奏するのに十分な量であればよい。例えば、成人の場合、1日あたり約0.1〜5000mg(好ましくは0.5〜1000mg、より好ましくは1〜600mg)が、1日または複数日の間に1回または1日に2〜6回に分けて使用される。
本発明には、本願化合物の同位体標識された化合物も含まれる、これは1つ又はそれ以上の原子が自然界に通常見出される原子質量か質量数と異なった原子質量か質量数を有する原子で置き換えられていること以外、本願化合物と同一である。本願化合物に組み入れることができる同位元素は、例えば、水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素、硫黄および塩素の同位元素であり、H、H、11C、14C、13N、15O、18F、32P、および35S等が含まれる。
前述の同位元素および/または他の同位元素を含む本願化合物またはその薬学的に許容できる誘導体(例えば、塩)は本願明細書の特許請求の範囲内にある。本発明の同位体標識化合物、例えば、Hおよび/または14Cなどの放射性同位元素が組み入れられた化合物は医薬および/または基質の組織分布アッセイに有用である。Hと14Cはそれらの調製と検出の容易さのため有用と考えられている。同位元素11Cおよび18FはPET(陽電子放射断層撮影)で有用と考えられており、脳イメージングですべて有用である。Hなどのより重い同位元素による置換は、より高い代謝的安定性による生体内半減期を増加又は必要用量の減少等のある種の治療上の利点を生じさせ、それ故に、ある状況下では有用と考えられている。本願化合物の同位体標識化合物は容易に利用可能な同位体ラベルされた試薬を非同位体ラベルされた試薬の代わりに用いて、実施例に開示された手順を行うことによって一様に調製することができる。
本願化合物は生理活性低分子化合物の標的タンパクを捕捉するためのケミカルプローブとすることができる。すなわち、本願化合物は、当該化合物の活性発現に必須な構造部分とは異なる部分に、J. Mass Spectrum. Soc. Jpn. Vol. 51, No. 5 2003, p492−498またはWO2007/139149等に記載の手法で標識基、リンカー等を導入することでアフィニティークロマトグラフィー、フォトアフィニティープローブ等に変換することができる。
ケミカルプローブに用いる標識基、リンカー等は、例えば以下の(1)ないし(5)からなる群に示される基が挙げられる。
(1)光親和性標識基(例えば、ベンゾイル基、ベンゾフェノン基、アジド基、カルボニルアジド基、ジアジリジン基、エノン基、ジアゾ基およびニトロ基等)および化学親和性基(例えば、アルファー炭素原子がハロゲン原子で置換されたケトン基、カルバモイル基、エステル基、アルキルチオ基、α、β−不飽和ケトン、エステル等のマイケル受容体、およびオキシラン基等)等のタンパク質標識基、
(2)−S−S−、−O−Si−O−、単糖(グルコース基、ガラクトース基等)または二糖(ラクトース等)等の開裂可能なリンカー、および酵素反応で開裂可能なオリゴペプチドリンカー、
(3)ビオチン、3−(4,4−ジフルオロ−5,7−ジメチル−4H−3a,4a−ジアザ−4−ボラ−s−インダセン−3−イル)プロピオニル基等のフィッシングタグ基、
(4)125I、32P、H、14Cなどの放射性標識基;フルオレセイン、ローダミン、ダンシル、ウンベリフェロン、7−ニトロフラザニル、3−(4,4−ジフルオロ−5,7−ジメチル−4H−3a,4a−ジアザ−4−ボラ−s−インダセン−3−イル)プロピオニル基等の蛍光標識基;ルミフェリン、ルミノール等の化学発光基;ランタノイド金属イオン、ラジウムイオン等の重金属イオン等の検出可能なマーカーまたは
(5)ガラスビーズ、ガラスベット、マイクロタイタープレート、アガロースビーズ、アガロースベッド、ポリスチレンビーズ、ポリスチレンベッド、ナイロンビーズ、ナイロンベッド等の固相担体と結合させる基等。
上記の(1)ないし(5)からなる群より選択される標識基等を上記文献に記載の方法等に準じて本願化合物に導入して調製されるプローブは、新たな創薬ターゲットの探索等に有用な標識タンパクの同定のためのケミカルプローブとして用いることができる。
本発明の化合物は、例えば、以下の実施例に記載した方法により製造することができ、また、当該化合物の効果は、以下の試験例に記載した方法により確認することができる。ただし、これらは例示的なものであって、本発明は、如何なる場合も以下の具体例に制限されるものではなく、また本発明の範囲を逸脱しない範囲で変化させてもよい。
文献名等が記載されている化合物は、その文献等に従って製造したことを示す。
また、本明細書に使用される略号は当業者に周知の慣用的な略号である。本明細書においては下記の略号を使用する。
BAST:ビス(2−メトキシエチル)アミノサルファートリフルオリド
Bn:ベンジル
Boc:tert−ブトキシカルボニル
DCM:ジクロロメタン
DMF:N,N−ジメチルホルムアミド
DMSO:ジメチルスルホキシド
H−NMR:プロトン核磁気共鳴スペクトルメトリー
HPLC:高速液体クロマトグラフィー
I.D.:Internal Diameter (内径)
LC−MS:液体クロマトグラフィー−マススペクトルメトリー
m−:メタ
n−:ノルマル
NBS:N−ブロモスクシンイミド
o−:オルト
p−:パラ
PPTS:ピリジニウムパラトルエンスルホナート
SelectfluorTM:N−フルオロ−N’−クロロメチル−トリエチレンジアミン−ビス(テトラフルオロボレート)
t−:ターシャリー
TBS:ターシャリーブチルジメチルシリル
TEA:トリエチルアミン
THF:テトラヒドロフラン
THP:テトラヒドロピラン
Z(Cbz):ベンジルオキシカルボニル
以下の実施例及び製造例中の「室温」は通常約10℃から約35℃を示す。%は特記しない限り重量パーセントを示す。ただし、シリカゲルクロマトグラフィーにおける溶媒の比は、混合する溶媒の容量比を示す。
プロトン核磁気共鳴スペクトルの化学シフトは、テトラメチルシランに対するδ単位(ppm)で記録され、カップリング定数はヘルツ(Hz)で記録されている。分裂パターンの略号は以下の通りである。s:シングレット、d:ダブレット、t:トリプレット、q:カルテット、m:マルチプレット、brs:ブロードシングレット。
化合物の光学分割には、GILSON社製HPLCシステム(ポンプ;マスターポンプModel 305、スレイブポンプModel 306、ポンプヘッド50SC、ダイナミックミキサーModel 811D/A、圧力モジュールModel 806、
UV検出器;UV−VISディテクター Model 155、インジェクター、フラクションコレクター;Model 215、カラム:DAICEL社製CHIRALPAK(登録商標)AD−H,IA,IB,IC,ID,IE,IF、DAICEL社製CHIRALCEL(登録商標) OD−H,OJ−Hのいずれか、カラムサイズ:2cmφ×25cm)を用いた。旋光性(+/−)は、UV検出器によるフラクション検出に引き続き、日本分光OR−2090型旋光度検出器(水銀キセノン(Hg−Xe)ランプ、150W)を用いて測定した。
クロマトグラフィーに関して、シリカゲルカラムクロマトグラフィーと記載がある場合は、YAMAZEN社製パラレルプレップ(カラム:YAMAZEN社製 Hi−FlashTM Column(Silicagel)、サイズ;S(16×60mm)、M(20×75mm)、L(26×100mm)、2L(26×150mm)、3L(46×130mm)のいずれか)、または、富士シリシア化学株式会社製クロマトグラフィー用シリカゲル球状PSQ 60BTM、富士シリシア化学株式会社製クロマトグラフィー用シリカゲルBW−300TM、ワコーゲルC−200(和光純薬工業)、もしくはMerck Ltd. Japanシリカゲル60TM(70〜230mesh)を用いた。また、NHシリカゲルカラムクロマトグラフィーと記載がある場合は、YAMAZEN社製パラレルプレップ(カラム:YAMAZEN社製 Hi−FlashTM Column(Amino)、サイズ;S(16×60mm)、M(20×75mm)、L(26×100mm)、2L(26×150mm)、3L(46×130mm)のいずれか)、あるいは、FUJI SILISIA CHEMICAL LTD. NH SILICA GEL(200〜350mesh)を用いた。
本明細書中の化合物名の標記において、(±)−および(RS)−はラセミ体を、(+)−、(−)−、(R)−および(S)−はそれぞれエナンチオマーの(+)型、(−)型、(R)−体および(S)−体であることを示す。また、立体配置中の「*」は、相対配置を表し、特に記載がない場合にはいずれか1のエナンチオマーを示す。さらに「(1R*,2R*)」のように標記されている場合には、相対配置については、各不斉中心の関係を示すものとする。すなわち(1R,2R)または(1S,2S)のいずれか1の特定のエナンチオマーを示す。
実施例1
N−[(1S)−2,2,5,7−テトラフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]スルファミドの合成
Figure 0005883135
Figure 0005883135
(1)2,5,7−トリフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−オンの合成
5,7−ジフルオロ−1−インダノン(CASNo.84315−25−3,500mg,2.97mmol)のメタノール溶液(20mL)に、SelectfluorTM(1.16g,3.27mmol)を室温で加えた。2時間加熱還流して室温に戻した後、溶媒を減圧下留去した。残渣にDCMを加え不溶物を除去した後、溶媒を減圧下留去した。残渣をアセトニトリル(10mL)と5N塩酸(5mL)の混合溶媒に溶解し、室温で1時間撹拌した。反応液を減圧濃縮した後、酢酸エチルと水を加え分液を行った。有機相を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去し、乾燥して標記化合物(547mg,2.94mmol)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):3.11−3.36(m,1H),3.49−3.77(m,1H),5.10−5.40(m,1H),6.82(td,J=9.0,1.9Hz,1H),6.90−7.04(m,1H).
Figure 0005883135
(2)2,2,5,7−テトラフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−オンの合成
実施例1−(1)で得た化合物(540mg,2.90mmol)およびTEA(1.21mL,8.70mmol)のDCM溶液(20mL)に、0℃で、t−ブチルジメチルシリルトリフルオロメタンスルフォナート(1.00mL,4.35mmol)を加え、室温で5時間攪拌した。反応液にジエチルエーテルと飽和炭酸ナトリウム水溶液を加え分液を行った。有機相を1N塩酸、飽和炭酸ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去し、減圧下乾燥した。残渣をアセトニトリル(20mL)に溶解し、SelectfluorTM(1.13g,3.19mmol)を室温で加え、室温で11時間撹拌したのち、溶媒を減圧下留去した。残渣にDCMを加え不溶物を除去した後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(YAMAZEN,Hi−FlashTMColumn,Size:L,毎分20mL,酢酸エチル/n−ヘプタン=10%→50%)で精製して標記化合物(532mg,2.61mmol)を白色固体として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):3.57(t,J=12.4Hz,2H),6.74−6.94(m,1H),6.95−7.08(m,1H).
Figure 0005883135
(3)2,2,5,7−テトラフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−アミンの合成
実施例1−(2)で得た化合物(377mg,1.85mmol)のイソプロパノール溶液(16mL)に、酢酸アンモニウム(4.27g,55.4mmol)を室温で加え、30分間加熱還流した。シアノ水素化ホウ素ナトリウム(348mg,5.54mmol)を加え、さらに7時間加熱還流した。室温に戻した後、反応液に酢酸エチルと2N水酸化ナトリウム水溶液を加え分液を行った。有機相を減圧濃縮した後、残渣に水を加え、酢酸エチルと1N塩酸を加え分液を行った。水相を2N水酸化ナトリウム水溶液でアルカリ性とし、酢酸エチルで抽出した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去し、乾燥して標記化合物(210mg,1.02mmol)を得た。
ESI−MS;m/z206[M+H]
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):3.26−3.55(m,2H),4.59(dd,J=13.3,5.3Hz,1H),6.61−6.86(m,2H).
Figure 0005883135
(4)ベンジル N−(2,2,5,7−テトラフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)スルファモイルカルバメートの合成
実施例1−(3)で得た化合物(200mg,0.975mmol)をDCM(10mL)に溶解し、[(ベンジルオキシ)カルボニル]{[4−(ジメチルイミニオ)ピリジン−1(4H)−イル]スルフォニル}アミド(CASNo.1037211−09−8,654mg,1.95mmol,WO2008083248に記載の方法に準じて調製した)、TEA(0.55mL,3.90mmol)を室温で加え、24時間加熱還流した。室温に戻した後、反応液に酢酸エチルと1N塩酸を加え分液を行った。有機相を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン=30%)で精製して標記化合物(316mg,0.755mmol)を白色固体として得た。
ESI−MS;m/z441[M+Na]
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):3.25−3.54(m,2H),5.14−5.38(m,3H),5.72(brs,1H),6.72(t,J=9.4Hz,1H),6.79(d,J=7.8Hz,1H),7.30−7.46(m,5H).
Figure 0005883135
(5)N−[(1S)−2,2,5,7−テトラフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]スルファミドの合成
実施例1−(4)で得た化合物(310mg,0.741mmol)のメタノール−酢酸エチル溶液(5mL−5mL)に10%パラジウム炭素(30mg,0.028mmol)を室温で加え、室温で水素雰囲気下、30分間攪拌した。反応液に酢酸エチルを加え、セライトろ過にてパラジウム炭素を除去した。ろ液を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(YAMAZEN,Hi−FlashTMColumn,Size:M,毎分10mL,酢酸エチル/n−ヘプタン=30%→70%)で精製して標記化合物のラセミ体(181mg,0.637mmol)を得た。得られたラセミ体(180mg,0.633mmol)をHPLC(CHIRALPAK(登録商標)IA,20mmI.D.x250mm,毎分10mL,エタノール/n−ヘキサン=15%)にて光学分割して、2種類の光学活性化合物のうち2番目に溶出した保持時間44分の標記光学活性化合物S体(76mg,0.267mmol;98%ee)を白色固体として得た。
ESI−MS;m/z307[M+Na]
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):3.32−3.60(m,2H),4.70(brs,2H),4.93(d,J=9.3Hz,1H),5.30(q,J=9.3Hz,1H),6.70−6.86(m,2H).
実施例2
N−[(1S)−2,2,4,7−テトラフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]スルファミドの合成
Figure 0005883135
実施例1と同様の方法により、4,7−ジフルオロ−1−インダノン(CASNo.130408−16−1,6.15g,36.6mmol)から、標記化合物のラセミ体(2.13g,7.49mmol)を得た。
ESI−MS;m/z307[M+Na]
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):3.33−3.63(m,2H),4.73(brs,2H),5.01(d,J=8.4Hz,1H),5.35(q,J=9.8Hz,1H),6.97−7.16(m,2H).
得られたラセミ体(180mg,0.633mmol)をHPLC(CHIRALCEL(登録商標)OD−H,20mmI.D.x250mm,毎分10mL,エタノール/n−ヘキサン=15%)にて光学分割して、2種類の光学活性化合物のうち2番目に溶出した標記光学活性化合物S体(45mg,0.158mmol;99%ee)を得た。得られた光学活性化合物をダイセル製CHIRALCEL(登録商標)OD−H(4.6mmI.D.x150mm,毎分1mL,エタノール/n−ヘキサン=15%)で分析したところ、保持時間は12分であった。
実施例3
(+)−N−(2,2,4,6,7−ペンタフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)スルファミドの合成
Figure 0005883135
実施例1と同様の方法により、4,6,7−トリフルオロ−1−インダノン(CASNo.1260008−80−7,250mg,1.34mmol)から、標記化合物のラセミ体(73mg,0.242mmol)を得た。得られたラセミ体(70mg,0.232mmol)をHPLC(CHIRALPAK(登録商標)IC,20mmI.D.x250mm,毎分10mL,エタノール/n−ヘキサン=10%)にて光学分割して、2種類の光学活性化合物のうち最初に溶出した保持時間40分の標記光学活性化合物(+)体(31mg,0.103mmol;>99%ee)を得た。
ESI−MS;m/z325[M+Na]
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):3.34−3.61(m,2H),4.78(brs,2H),5.14(brs,1H),5.29−5.48(m,1H),6.89−7.04(m,1H).
実施例4
N−[(1S*)−5−シアノ−2,2−ジフルオロ−7−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]スルファミドの合成
Figure 0005883135
Figure 0005883135
(1)2,2−ジフルオロ−7−メチル−1−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−カルボニトリルの合成
実施例1−(1)および実施例1−(2)と同様の方法により7−メチル−1−オキソインダン−5−カルボニトリル(CASNo.1337833−67−6,1.00g,5.84mmol)から、標記化合物を(600mg,2.90mmol)を得た。
ESI−MS;m/z208[M+H]
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):2.71(s,3H),3.57(t,J=12.8Hz,2H),7.53(s,1H),7.60(s,1H).
Figure 0005883135
(2)N−[(1S*)−5−シアノ−2,2−ジフルオロ−7−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]スルファミドの合成
実施例1−(3)から実施例1−(5)と同様の方法により、実施例4−(1)で得た化合物(157mg,0.759mmol)から、標記化合物のラセミ体(59.0mg,0.205mmol)を得た。得られたラセミ体(59.0mg,0.205mmol)をHPLC(CHIRALPAK(登録商標)IF,20mmI.D.x250mm,毎分10mL,エタノール/n−ヘキサン=20%)にて光学分割して、2種類の光学活性化合物のうち2番目に溶出した保持時間41分の標記光学活性化合物(23.4mg,0.081mmol;>99%ee)を得た。
ESI−MS;m/z310[M+Na]
H−NMR(400MHz,DMSO−d)δ(ppm):2.42(s,3H),3.29−3.45(m,1H),3.47−3.63(m,1H),4.86−4.97(m,1H),6.85(brs,2H),7.58−7.70(m,3H).
実施例5
(−)−N−(2,2,6,7−テトラフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)スルファミドの合成
Figure 0005883135
Figure 0005883135
(1)2,2,6,7−テトラフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−アミンの合成
実施例1−(1)と同様の方法により、4−ブロモ−6,7−ジフルオロ−1−インダノン(CASNo.881189−76−0,2.45g,9.92mmol)から、4−ブロモ−2,6,7−トリフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−オン(2.30g,8.68mol)を得た。実施例1−(2)と同様の方法により、4−ブロモ−2,6,7−トリフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−オン(2.30g,8.68mmol)から、4−ブロモ−2,2,6,7−テトラフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−オン(1.80g,6.38mmol)を得た。4−ブロモ−2,2,6,7−テトラフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−オン(1.80g,6.38mmol)のエタノール溶液(10mL)に、ヒドロキシアミン塩酸塩(0.90g,12.8mmol)を加え、12時間加熱還流した。反応液を室温に戻した後、減圧濃縮した。残渣をDCMと水で順次洗浄した後、減圧下乾燥した。残渣をメタノール(20mL)に溶解し、濃硫酸(0.6mL)とパラジウム炭素(90mg)を室温で加え、室温で水素雰囲気下、12時間攪拌した。反応液をろ過してパラジウム炭素を除去した。ろ液を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して標記化合物(700mg,3.41mmol)を得た。
ESI−MS;m/z206[M+H]
Figure 0005883135
(2)(−)−N−(2,2,6,7−テトラフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)スルファミドの合成
実施例1−(3)から実施例1−(5)と同様の方法により、実施例5−(1)で得た化合物(700mg,3.41mmol)から、標記化合物のラセミ体(120mg,0.423mmol)を得た。得られたラセミ体(110mg,0.387mmol)をHPLC(CHIRALPAK(登録商標)IC,20mmI.D.x250mm,毎分10mL,エタノール/n−ヘキサン=20%)にて光学分割して、2種類の光学活性化合物のうち最初に溶出した保持時間20分の標記光学活性化合物(−)体(38mg,0.134mmol;>99%ee)を得た。
ESI−MS;m/z307[M+Na]
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):3.29−3.58(m,2H),4.75(brs,2H),5.05(d,J=9.7Hz,1H),5.38(q,J=9.7Hz,1H),6.94−7.02(m,1H),7.14−7.23(m,1H).
実施例6
(−)−N−(7−クロロ−2,2,5−トリフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)スルファミドの合成
Figure 0005883135
Figure 0005883135
(1)7−クロロ−2,5−ジフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−オンの合成
7−クロロ−5−フルオロ−1−インダノン(CASNo.1260008−48−7,1.08g,5.85mmol)のメタノール溶液(30mL)に、SelectfluorTM(2.49g,7.02mmol)を室温で加え、2時間加熱還流した。室温に戻した後、溶媒を減圧下留去した。残渣にDCMを加え不溶物を除去した後、溶媒を減圧下留去した。残渣をアセトニトリル(20mL)と5N塩酸(10mL)の混合溶媒に溶解し、室温で1時間撹拌した。反応液を減圧濃縮した後、酢酸エチルと水を加え分液を行った。有機相を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去し、乾燥して標記化合物(1.13g,5.58mmol)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):3.13−3.33(m,1H),3.47−3.71(m,1H),5.25(ddd,J=51.0,8.0,4.5Hz,1H),7.07(dt,J=7.6,2.0Hz,1H),7.14(dd,J=8.8,2.0Hz,1H).
Figure 0005883135
(2)7−クロロ−2,2,5−トリフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−オンの合成
実施例6−(1)で得た化合物(1.13g,5.58mmol)およびTEA(3.11mL,22.3mmol)のDCM溶液(30mL)に、0℃で、t−ブチルジメチルシリルトリフルオロメタンスルフォナート(2.56mL,11.2mmol)を加えて、室温で2時間攪拌した。反応液にジエチルエーテルと飽和炭酸ナトリウム水溶液を加え分液を行った。有機相を1N塩酸、飽和炭酸ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去した。残渣をアセトニトリル(30mL)に溶解し、SelectfluorTM(2.17g,6.11mmol)を室温で加え、室温で3時間撹拌した後、反応液を減圧濃縮した。残渣にDCMを加え不溶物を除去した後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(YAMAZEN,Hi−FlashTMColumn,Size:L,毎分20mL,酢酸エチル/n−ヘプタン=0%→30%)で精製して標記化合物(1.11g,5.03mmol)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):3.47−3.63(m,2H),7.06−7.13(m,1H),7.17−7.23(m,1H).
Figure 0005883135
(3)7−クロロ−2,2,5−トリフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−アミンの合成
実施例6−(2)で得た化合物(1.10g,4.98mmol)のイソプロパノール溶液(40mL)に、酢酸アンモニウム(11.5g,150mmol)を室温で加え、30分間加熱還流した。シアノ水素化ホウ素ナトリウム(940mg,15.0mmol)を加え、さらに12時間加熱還流した。室温に戻した後、反応液に酢酸エチルと2N水酸化ナトリウム水溶液を加え分液を行った。有機相を減圧濃縮した後、残渣に水を加え、酢酸エチルと1N塩酸を加え分液を行った。水相を2N水酸化ナトリウム水溶液でアルカリ性とし、酢酸エチルで抽出した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(YAMAZEN,Hi−FlashTMColumn,Size:L,毎分20mL,酢酸エチル/n−ヘプタン=10%→50%)で精製して標記化合物(699mg,3.15mmol)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):3.24−3.41(m,1H),3.47−3.65(m,1H),4.50(d,J=14.6Hz,1H),6.85−6.93(m,1H),7.02(dd,J=9.0,2.2Hz,1H).
Figure 0005883135
(4)tert−ブチル N−(7−クロロ−2,2,5−トリフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)スルファモイルカルバメートの合成
実施例6−(3)で得た化合物(699mg,3.15mmol)をDCM(20mL)に溶解し、[(t−ブチルオキシ)カルボニル]{[4−(ジメチルイミニオ)ピリジン−1(4H)−イル]スルフォニル}アミド[CASNo.872496−91−8,1.90g,6.31mmol,Organic Letters,,2241(2001)に記載の方法に準じて調製した]、TEA(1.76mL,12.6mmol)を室温で加え、12時間加熱還流した。室温に戻した後、反応液に酢酸エチルと1N塩酸を加え分液を行った。有機相を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン=30%)で精製して標記化合物(1.08g,2.69mmol)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):1.49(s,9H),3.28−3.55(m,2H),5.07−5.36(m,1H),5.51−5.70(m,1H),6.89(d,J=7.8Hz,1H),7.07(d,J=9.2Hz,1H),7.29(brs,1H).
Figure 0005883135
(5)(−)−N−(7−クロロ−2,2,5−トリフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)スルファミドの合成
実施例6−(4)で得た化合物(1.08g,2.69mmol)の酢酸エチル溶液(25mL)に、4N塩酸の酢酸エチル溶液(26.9mL,108mmol)を室温で加え5時間攪拌した。反応液を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(YAMAZEN,Hi−FlashTMColumn,Size:L,毎分20mL,酢酸エチル/n−ヘプタン=30%→70%)で精製して標記化合物のラセミ体(627mg,2.09mmol)を得た。得られたラセミ体(200mg,0.665mmol)をHPLC(CHIRALPAK(登録商標)IB,20mmI.D.x250mm,毎分10mL,エタノール/n−ヘキサン=10%)にて光学分割して、2種類の光学活性化合物のうち2番目に溶出した保持時間49分の標記光学活性化合物(−)体(83mg,0.276mmol;96%ee)を得た。
ESI−MS;m/z323[M+Na]
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):3.35−3.64(m,2H),4.74(brs,2H),4.86(d,J=8.6Hz,1H),5.07−5.28(m,1H),6.83−6.95(m,1H),7.09(dd,J=8.7,2.3Hz,1H)
実施例7
(−)−N−(7−クロロ−2,2,4−トリフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)スルファミドの合成
Figure 0005883135
実施例6と同様の方法により、7−クロロ−4−フルオロ−1−インダノン(CASNo.881190−28−9,1.70g,9.21mmol)から、標記化合物のラセミ体(183mg,0.609mmol)を得た。得られたラセミ体(110mg,0.366mmol)をHPLC(CHIRALPAK(登録商標)AD−H,20 mmI.D.x250mm,毎分10mL,エタノール/n−ヘキサン=10%)にて光学分割して、2種類の光学活性化合物のうち最初に溶出した保持時間48分の標記光学活性化合物(−)体(46mg,0.153mmol;>99%ee)を得た。
ESI−MS;m/z323[M+Na]
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):3.36−3.63(m,2H),4.74(brs,2H),4.88(d,J=8.2Hz,1H),5.16−5.34(m,1H),7.06(t,J=8.4Hz,1H),7.31(dd,J=8.4,4.4Hz,1H).
実施例8
(−)−N−(7−クロロ−2,2−ジフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)スルファミドの合成
Figure 0005883135
実施例6と同様の方法により、7−クロロ−1−インダノン(CASNo.34911−25−6,2.48g,14.9mmol)から、標記化合物のラセミ体(1.44g,5.09mmol)を得た。得られたラセミ体(430mg,1.52mmol)をHPLC(CHIRALPAK(登録商標)IB,20mmI.D.x250mm,毎分10mL,エタノール/n−ヘキサン=10%)にて光学分割して、2種類の光学活性化合物のうち2番目に溶出した保持時間43分の標記光学活性化合物(−)体(194mg,0.686mmol;>99%ee)を得た。
ESI−MS;m/z305[M+Na]
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):3.35−3.63(m,2H),4.72(brs,2H),4.81(d,J=8.2Hz,1H),5.24(ddd,J=12.4,8.3,4.2Hz,1H),7.12−7.21(m,1H),7.30−7.37(m,2H).
実施例9
(−)−N−(7−クロロ−2,2,6−トリフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)スルファミドの合成
Figure 0005883135
実施例6と同様の方法により、7−クロロ−6−フルオロ−1−インダノン(CASNo.881190−95−0,1.00g,5.42mmol)から、標記化合物のラセミ体(243mg,0.808mmol)を得た。得られたラセミ体(200mg,0.665mmol)をHPLC(CHIRALPAK(登録商標)IA,20mmI.D.x250mm,毎分10mL,エタノール/n−ヘキサン=25%)にて光学分割して、2種類の光学活性化合物のうち2番目に溶出した保持時間24分の標記光学活性化合物(85mg,0.283mmol;>99%ee)を得た。
ESI−MS;m/z323[M+Na]
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):3.33−3.60(m,2H),4.76(brs,2H),4.90(d,J=7.8Hz,1H),5.16−5.35(m,1H),7.10−7.23(m,2H).
実施例10
(+)−N−(5−クロロ−2,2,7−トリフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)スルファミドの合成
Figure 0005883135
実施例6と同様の方法により、5−クロロ−7−フルオロ−1−インダノン(CAS No.1273613−81−2,550mg,2.98mmol)から、標記化合物のラセミ体(149mg,0.496mmol)を得た。得られたラセミ体(140mg,0.466mmol)をHPLC(CHIRALPAK(登録商標)IF,20mmI.D.x250mm,毎分10mL,エタノール/n−ヘキサン=30%)にて光学分割して、2種類の光学活性化合物のうち2番目に溶出した保持時間23分の標記光学活性化合物(+)体(65.7mg,0.283mmol;>99%ee)を得た。
ESI−MS;m/z323[M+Na]
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):3.30−3.60(m,2H),4.76(brs,2H),5.04(d,J=9.0Hz,1H),5.21−5.36(m,1H),7.02−7.12(m,2H).
実施例11
N−[(1S)−2,2−ジフルオロ−7−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]スルファミドの合成
Figure 0005883135
Figure 0005883135
(1)2−フルオロ−7−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−オンの合成
7−メチル−1−インダノン(CASNo.39627−61−7,513mg,3.51mmol)をメタノール(18mL)に溶解し、SelectfluorTM(1.49g,4.21mmol)を室温で加え、2時間加熱還流した。室温に戻した後、溶媒を減圧下留去した。残渣にDCMを加え不溶物を除去した後、溶媒を減圧下留去した。残渣をアセトニトリル(10mL)と5N塩酸(5mL)の混合溶媒に溶解し、室温で30分間撹拌した。反応液を減圧濃縮した後、酢酸エチルと水を加え、分離した水相を酢酸エチルで2回抽出した。得られた有機相を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。濾過後、溶媒を減圧下留去し、乾燥して標記化合物(555mg,3.38mmol)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):2.64(s,3H),3.18(ddd,J=23.4,16.8,4.3Hz,1H),3.57(ddd,J=16.8,7.8,7.5Hz,1H),5.21(ddd,J=51.2,7.8,4.3Hz,1H),7.17(d,J=7.4Hz,1H),7.26(d=,J=7.4Hz,1H),7.51(t,J=7.4Hz,1H).
Figure 0005883135
(2)2,2−ジフルオロ−7−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−オンの合成
実施例11−(1)で得た化合物(555mg,3.38mmol)およびTEA(1.88mL,13.49mmol)をDCM(30mL)に溶解し、0℃に冷却した後、t−ブチルジメチルシリルトリフルオロメタンスルフォナート(1.55mL,6.74mmol)を加えた。反応混合液を室温で1.5時間攪拌した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、分離した水相をDCMで抽出した。得られた有機相を飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥した。不溶物を濾過後、溶媒を減圧下留去した。残渣をアセトニトリル(20mL)に溶解し、SelectfluorTM(1.32g,3.73mmol)を室温で加え、室温で1時間撹拌した。溶媒を減圧下で留去し、残渣をDCMに溶解させ、不溶物を濾過で除去した。濾液を減圧下で濃縮し、生じた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(YAMAZEN,Hi−FlashTMColumn,Size:L,毎分20mL,酢酸エチル/n−ヘプタン=15%→20%)で精製して標記化合物(563mg,3.09mmol)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):2.66(s,3H),3.51(t,J=13.1Hz,2H),7.23(d,J=7.8Hz,1H),7.28(d,J=7.8Hz,1H),7.57(t,J=7.8Hz,1H).
Figure 0005883135
(3)2,2−ジフルオロ−7−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−オールの合成
実施例11−(2)の方法で得た化合物(1.09g,5.99mmol)をメタノール(20mL)に溶解し、水素化ホウ素ナトリウム(453mg,12.0mmol)を0℃で加えた。反応混合液を0℃で45分間撹拌した後、水と酢酸エチルを加えた。分離した水相を酢酸エチルで2回抽出し、得られた有機相を飽和食塩水で洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥した。濾過後、溶媒を減圧下で留去し、乾燥して標記化合物(1.05g,5.72mmol)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):2.23(brs,1H),2.43(s,3H),3.26−3.39(m,1H),3.44−3.58(m,1H),5.08−5.15(m,1H),7.07(d,J=7.8Hz,1H),7.10(d,J=7.8Hz,1H),7.23−7.26(m,1H).
Figure 0005883135
(4)1−アジド−2,2−ジフルオロ−7−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデンの合成
実施例11−(3)で得た化合物(1.05g,5.72mmol)のDCM(25mL)溶液に、TEA(3.59mL,25.8mmol)とクロロメタンスルホン酸クロリド(1.02mL,11.4mmol)を0℃で加えた。反応混合液を室温で2時間撹拌した後、ジエチルエーテルで反応液を希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えた。分離した水相をジエチルエーテルで3回抽出し、得られた有機相を飽和食塩水で洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥した。濾過後、溶媒を減圧下で留去した。生じた残渣をDMF(50mL)に溶解し、アジ化ナトリウム(753mg,11.6mmol)を室温で加えた。反応混合液を70℃で2時間加熱撹拌した後、室温に戻し、水とジエチルエーテルを加えた。分離した水相をジエチルエーテルで3回抽出した後、得られた有機相を水および飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。濾過後、濾液を減圧下で濃縮し、生じた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(YAMAZEN,Hi−FlashTMColumn,Size:L,毎分20mL,酢酸エチル/n−ヘプタン=20%)で精製して標記化合物(641mg,3.06mmol)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):2.41(s,3H),3.30−3.43(m,1H),3.51(ddd,J=20.3,16.8,10.9Hz,1H),4.77(d,J=13.3Hz,1H),7.09(d,J=7.8Hz,1H),7.14(d,J=7.8Hz,1H),7.26−7.31(m,1H).
Figure 0005883135
(5)N−(2,2−ジフルオロ−7−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)スルファミドの合成
実施例11−(4)で得た化合物(641mg,3.06mmol)を水(4mL)及びTHF(16mL)に溶解させ、トリフェニルホスフィン(1.21g,4.61mmol)を室温で加えたのち、80℃で1時間加熱撹拌した。反応混合液を室温に戻した後、酢酸エチル(20mL)と1N塩酸(20mL)を加えた。分離した有機相を1N塩酸(10mL)で2回抽出した。得られた水相をまとめ、2N水酸化ナトリウム水溶液(20mL)を加えて、液性をアルカリ性とした。水相を酢酸エチルで3回抽出し、有機相を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。濾過後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣とTEA(1.1mL,7.89mmol)をDCM(26mL)に溶解させ、スルファモイルクロリド(CASNo.7778−42−9,915mg,7.92mmol、US200896903に記載の方法に準じて調製した)を室温で少量ずつ加えた。反応混合液を室温で1時間撹拌した後、1N塩酸(20mL)を加えた。水相をDCMで2回抽出し、有機相を硫酸マグネシウムで乾燥した。濾過後、濾液を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(YAMAZEN,Hi−FlashTMColumn,Size:L,毎分20mL,酢酸エチル/n−ヘプタン=50%→65%)で精製して標記化合物(348mg,1.33mmol)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):2.45(s,3H),3.32−3.56(m,2H),4.70−4.80(m,3H),5.17−5.26(m,1H),7.06(d,J=7.4Hz,1H),7.12(d,J=7.4Hz,1H),7.23−7.29(m,1H).
Figure 0005883135
(6)N−[(1S)−2,2−ジフルオロ−7−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]スルファミドの合成
実施例11−(5)で得たラセミ化合物(348mg,1.33mmol)をHPLC(CHIRALPAK(登録商標)IA,20mmI.D.x250mm,毎分10mL,エタノール/n−ヘキサン=15%)にて光学分割して、2種類の光学活性化合物のうち2番目に溶出した保持時間25分の標記光学活性化合物S体(107mg,0.409mmol;>99%ee)を白色固体として得た。
ESI−MS;m/z285[M+Na]
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):2.45(s,3H),3.32−3.56(m,2H),4.70−4.80(m,3H),5.17−5.26(m,1H),7.06(d,J=7.4Hz,1H),7.12(d,J=7.4Hz,1H),7.23−7.29(m,1H).
実施例12
N−[(1S)−2,2,5−トリフルオロ−7−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]スルファミドの合成
Figure 0005883135
Figure 0005883135
(1)7−ブロモ−2,2,5−トリフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−オンの合成
実施例5−(1)および実施例5−(2)と同様の方法により、7−ブロモ−5−フルオロ−1−インダノン(CASNo.1260016−95−2,4.55g,19.9mmol)から、標記化合物(5.10g,19.2mmol)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):3.53(t,J=12.5Hz,2H),7.14(d,J=7.6Hz,1H),7.41(d,J=8.4Hz,1H).
Figure 0005883135
(2)7−ブロモ−2,2,5−トリフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−オールの合成
実施例11−(3)と同様の方法により、実施例12−(1)で得た化合物(5.10g,19.2mmol)から、標記化合物(4.78g,17.9mmol)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):2.50(s,1H),3.38(td,J=17.0,2.7Hz,1H),3.50−3.69(m,1H),5.06(dd,J=12.5,4.3Hz,1H),6.95(dd,J=8.0,1.0Hz,1H),7.22(dd,J=8.6,2.3Hz,1H).
Figure 0005883135
(3)2−[(7−ブロモ−2,2,5−トリフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)オキシ]テトラヒドロ−2H−ピランの合成
実施例12−(2)で得た化合物(2.78g,10.4mmol)および3,4−ジヒドロ−2H−ピラン(2.18mL,23.9mmol)のDCM溶液(40mL)に、PPTS(52mg,0.208mmol)を室温で加えた。その後、室温で86時間撹拌した。溶媒を減圧下留去した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(YAMAZEN,Hi−FlashTMColumn,Size:M,毎分10mL,酢酸エチル/n−ヘプタン=10%→25%)で精製し、標記化合物(3.42g,9.74mmol)を約1:1のラセミ体のジアステレオマー混合物として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):1.51−1.84(m,6H),3.26−3.52(m,1H),3.52−3.68(m,2H),4.05−4.19(m,1H),5.00−5.21(m,2H),6.92(d,J=8.2Hz,1H),7.21(dt,J=8.2,2.6Hz,1H).
Figure 0005883135
(4)2−[(2,2,5−トリフルオロ−7−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)オキシ]テトラヒドロ−2H−ピランの合成
実施例12−(3)で得た化合物(1.70g,4.84mmol)の1,4−ジオキサン溶液(10mL)に2Mジメチル亜鉛のヘキサン溶液(4.84mL,9.68mmol)を滴下した。その後、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンジクロロパラジウム(II)(177mg,0.242mmol)を加え、窒素気流下にて100℃で3時間撹拌した。反応液を室温に冷却した後、反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機相を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(YAMAZEN,Hi−FlashTMColumn,Size:M,毎分10mL,酢酸エチル/n−ヘプタン=0%→25%)で精製し、標記化合物(1.06g,3.70mmol)を約1:1のラセミ体のジアステレオマー混合物として得た。
ESI−MS;m/z309[M+Na]
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):1.51−1.90(m,6H),2.35(s,1.5H),2.43(s,1.5H),3.19−3.29(m,1H),3.45−3.64(m,2H),3.98−4.11(m,1H),4.88(t,J=3.4Hz,0.5H),4.95(d,J=5.1Hz,0.5H),5.01(dd,J=11.6,2.8Hz,0.5H),5.16(d,J=11.7Hz,0.5H),6.74−6.81(m,2H).
Figure 0005883135
(5)2,2,5−トリフルオロ−7−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−オールの合成
実施例12−(4)で得た化合物(1.06g,3.70mmol)をメタノール(10mL)に溶解し、その溶液にPPTS(46mg,0.185mmol)を加えた。その後、60℃で1時間撹拌した。反応液を室温に冷却した後、反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機相を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(YAMAZEN,Hi−FlashTMColumn,Size:M,毎分10mL,酢酸エチル/n−ヘプタン=5%→25%)で精製し、標記化合物(692mg,3.42mmol)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):2.23(dd,J=5.7,2.5Hz,1H),2.42(s,3H),3.30(td,J=16.8,5.2Hz,1H),3.50(td,J=16.8,11.6Hz,1H),5.05(dd,J=12.1,5.1Hz,1H),6.77(d,J=8.2Hz,1H),6.82(d,J=10.2Hz,1H).
Figure 0005883135
(6)1−アジド−2,2,5−トリフルオロ−7−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデンの合成
実施例12−(5)で得た化合物(692mg,3.42mmol)とTEA(1.43mL,10.3mmol)のDCM(10mL)溶液に、クロロメタンスルホニル クロライド(765mg,5.13mmol)を0℃で加えた。その後、室温で2時間撹拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、ジエチルエーテルで抽出した。有機相を1N塩酸、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣のDMF(10mL)溶液にアジ化ナトリウム(442mg,6.80mmol)を室温で加え、70℃で2時間加熱攪拌した。反応混合物を室温に戻した後、ジエチルエーテルと水を加えた。水相をジエチルエーテルで抽出した後、有機相を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(YAMAZEN,Hi−FlashTMColumn,Size:M,毎分10mL,酢酸エチル/n−ヘプタン=10%→30%)で精製し、標記化合物(320mg,1.41mmol)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):2.41(s,3H),3.30−3.56(m,2H),4.74(d,J=13.3Hz,1H),6.81(d,J=7.8Hz,1H),6.86(d,J=9.4Hz,1H).
Figure 0005883135
(7)2,2,5−トリフルオロ−7−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−アミンの合成
実施例12−(6)で得た化合物(320mg,1.41mmol)を水(1mL)及びTHF(5mL)に溶解させたのち、トリフェニルホスフィン(554mg,2.11mmol)を室温で加え、80℃で2時間加熱攪拌した。反応混合物を室温に戻した後、酢酸エチルと1N塩酸を加え分液した。得られた水相を5N水酸化ナトリウム水溶液を加えて塩基性とした。水相を酢酸エチルで3回抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過後、濾液を減圧下で濃縮して、標記化合物(180mg,0.895mmol)を得た。
ESI−MS;m/z202[M+H]
Figure 0005883135
(8)t−ブチル N−(2,2,5−トリフルオロ−7−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)スルファモイルカルバメートの合成
実施例12−(7)で得た化合物(180mg,0.895mmol)をDCM(10mL)に溶解し、[(t−ブチルオキシ)カルボニル]{[4−(ジメチルイミニオ)ピリジン−1(4H)−イル]スルフォニル}アミド(297mg,0.984mmol)、TEA(0.374mL,2.68mmol)を室温で加え、65.5時間加熱還流した。室温に戻した後、反応液に1N塩酸を加え酢酸エチルと分液を行った。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去し、標記化合物(257mg,0.676mmol)を得た。
ESI−MS;m/z403[M+Na]
Figure 0005883135
(9)N−[(1S)−2,2,5−トリフルオロ−7−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]スルファミドの合成
実施例12−(8)で得た化合物(257mg,0.676mmol)をメタノール(4mL)に溶解し、4N塩酸の酢酸エチル溶液(3.38mL,13.5mmol)を室温で加え14時間攪拌した。反応液を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)で精製して標記化合物のラセミ体(162mg,0.578mmol)を得た。得られたラセミ体(162mg,0.578mmol)をHPLC(CHIRALPAK(登録商標)IF,20mmI.D.x250mm,毎分10mL,エタノール/n−ヘキサン=10%)にて光学分割して、2種類の光学活性化合物のうち2番目に溶出した保持時間30分の標記光学活性化合物(S)体(71mg,0.253mmol;98%ee)を白色固体として得た。
ESI−MS;m/z303[M+Na]
H−NMR(400MHz,DMSO−d)δ(ppm):2.37(s,3H),3.20−3.31(m,1H),3.38−3.64(m,1H),4.79(dd,J=14.3,8.8Hz,1H),6.77(s,2H),6.90−7.03(m,2H),7.51(d,J=9.0Hz,1H).
実施例13
N−[(1S*)−2,2,4−トリフルオロ−7−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]スルファミドの合成
Figure 0005883135
Figure 0005883135
(1)7−ブロモ−2,2,4−トリフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−オンの合成
実施例1−(1)および実施例1−(2)と同様の方法により、7−ブロモ−4−フルオロ−1−インダノン(CASNo.881189−73−7,4.00g,17.5mmol)から、標記化合物(2.94g,11.1mmol)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):3.54(t,J=12.7Hz,2H),7.30(t,J=8.6Hz,1H),7.64(dd, J=8.6,4.3Hz,1H).
Figure 0005883135
(2)7−ブロモ−2,2,4−トリフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−オールの合成
実施例11−(3)と同様の方法により、実施例13−(1)で得た化合物(1.94g,7.32mmol)から、標記化合物(1.96g,7.32mmol)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):2.51(dd,J=4.5,1.8Hz,1H),3.43−6.22(m,2H),5.10(dd,J=12.1,4.5Hz,1H),6.98(t,J=8.6Hz,1H),7.44(dd,J=8.6,4.5Hz,1H).
Figure 0005883135
(3)2−[(2,2,4−トリフルオロ−7−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)オキシ]テトラヒドロ−2H−ピランの合成
実施例12−(3)および実施例12−(4)と同様の方法により、実施例13−(2)で得た化合物(1.95g,7.30mmol)から、標記化合物(2.42g,6.92mmol)を約1:1のラセミ体のジアステレオマー混合物として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):1.51−1.81(m,6H),3.36−3.65(m,3H),4.06−4.20(m,1H),5.05(d,J=12.1Hz,0.5H),5.11(brs,0.5H),5.17(d,J=10.5Hz,0.5H),5.23−5.25(m,0.5H),6.95(td,J=8.6,6.1Hz,1H),7.43(dt,J=8.6,4.3Hz,1H).
Figure 0005883135
(4)2,2,4−トリフルオロ−7−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−オールの合成
実施例12−(5)と同様の方法により、実施例13−(3)で得た化合物(800mg,2.28mmol)から、標記化合物(321mg,1.59mmol)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):2.55(dd,J=6.2,2.7Hz,1H),2.39(s,3H),3.33−3.55(m,2H),5.07−5.12(m,1H),6.95(t,J=8.0Hz,1H),7.08(dd,J=8.0,4.5Hz,1H).
Figure 0005883135
(5)2,2,4−トリフルオロ−7−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−
実施例12−(6)および12−(7)と同様の方法により、実施例13−(4)で得た化合物(321mg,1.59mmol)から、標記化合物(85mg,0.422mmol)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):1.43(brs,2H),2.40(s,3H),3.31−3.51(m,2H),4.38(d,J=14.4Hz,1H),6.90(t,J=8.4Hz,1H),7.04(dd,J=8.4,4.9Hz,1H).
Figure 0005883135
(6)N−[(1S*)−2,2,4−トリフルオロ−7−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]スルファミドの合成
実施例13−(5)で得た化合物(85mg,0.422mmol)をDCM(4mL)に溶解し、その溶液にTEA(177μL,1.27mmol)とスルファモイルクロリド(4mL,0.159M DCM溶液)を0℃にて順次加えた。室温で1時間撹拌した。反応混合物に2N塩酸を加えて酸性とし、酢酸エチルで抽出した。有機相を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(YAMAZEN,Hi−FlashTMColumn, Size:M,毎分10mL,酢酸エチル/n−ヘプタン=20%→50%)で精製し、標記化合物のラセミ体(69mg,0.246mmol)を得た。
ESI−MS;m/z303[M+Na]
得られたラセミ体(48mg,0.171mmol)をHPLC(CHIRALPAK(登録商標)IC,20mmI.D.x250mm,毎分10mL,エタノール/n−ヘキサン=10%)にて光学分割して、2種類の光学活性化合物のうち2番目に溶出した保持時間34分の標記光学活性化合物(8mg,0.029mmol;>99%ee)を得た。
H−NMR(400MHz,DMSO−d)δ(ppm):2.37(s,3H),3.20−3.31(m,1H),3.38−3.64(m,1H),4.79(dd,J=14.3,8.8Hz,1H),6.77(s,2H),6.90−7.03(m,2H),7.51(d,J=9.0Hz,1H).
実施例14
N−[(1S*)−7−(ジフルオロメチル)−2,2−ジフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]スルファミドの合成
Figure 0005883135
Figure 0005883135
(1)7−ブロモ−2,2−ジフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−オンの合成
実施例1−(1)および実施例1−(2)と同様の方法により、7−ブロモ−1−インダノン(CASNo.125114−77−4,2.00g,9.48mmol)から、標記化合物(1.96g,7.95mmol)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):3.53(t,J=12.9Hz,2H),7.43(d,J=7.8Hz,1H),7.55(t,J=7.8Hz,1H),7.65(t,J=7.8Hz,1H).
Figure 0005883135
(2)7−ブロモ−2,2−ジフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−オールの合成
実施例11−(3)と同様の方法により、実施例14−(1)で得た化合物(1.96g,7.95mmol)から、標記化合物(1.98g,7.95mmol)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):2.46(dd,J=4.5,1.8Hz,1H),3.39(td,J=16.9,3.3Hz,1H),3.56−3.66(m,1H),5.11(dd,J=12.3,4.5Hz,1H),7.20−7.25(m,2H),7.46(dd,J=6.6,1.6Hz,1H).
Figure 0005883135
(3)2−[(7−ブロモ−2,2−ジフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)オキシ]テトラヒドロ−2H−ピランの合成
実施例12−(3)と同様の方法により、実施例14−(2)で得た化合物(1.98g,7.95mmol)から標記化合物(2.53g,7.60mmol)を約1:1のラセミ体のジアステレオマー混合物として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):1.50−1.84(m,6H),3.26−3.39(m,1H),3.53−3.68(m,2H),4.07−4.23(m,1H),5.04−5.25(m,2H),7.18−7.23(m,2H),7.45(t,J=5.7Hz,1H).
Figure 0005883135
(4)2,2−ジフルオロ−3−[(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−4−カルバルデヒドの合成
実施例14−(3)で得た化合物(2.00g,6.00mmol)をTHF(30mL)に溶解し、ドライアイス−エタノールバスで冷却した。その溶液にn−ブチルリチウム(2.68mL,2.69M ヘキサン溶液)を滴下した。そのまま20分攪拌後、DMF(0.70mL,9.00mmol)を加えた。その後、室温で3時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機相を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(YAMAZEN,Hi−FlashTMColumn,Size:L,毎分20mL,酢酸エチル/n−ヘプタン=5%→33%)で精製し、標記化合物(1.09g,3.86mmol)を約1:1のラセミ体のジアステレオマー混合物として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):1.49−1.85(m,6H),3.28−3.41(m,1H),3.51−3.65(m,2H),3.87−4.10(m,1H),5.02−5.04(m,1H),5.51(dd,J=11.7,2.0Hz,0.5H),5.71(dd,J=11.1,1.8Hz,0.5H),7.47−7.56(m,2H),7.80−7.88(m,1H),10.19(s,0.5H),10.48(s,0.5H).
Figure 0005883135
(5)2−[(7−ジフルオロメチル−2,2−ジフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)オキシ]テトラヒドロ−2H−ピランの合成
実施例14−(4)で得た化合物(1.09g,3.87mmol)をDCM(19mL)に溶解した。その溶液に撹拌下、BAST(2.14mL,11.6mmol)と水(6.96μL、0.386mmol)を室温にて滴下した。その後、室温で15時間撹拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機相を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(YAMAZEN,Hi−FlashTMColumn,Size:L,毎分20mL,酢酸エチル/n−ヘプタン=5%→25%)で精製し、標記化合物(747mg,2.46mmol)を約1:1のラセミ体のジアステレオマー混合物として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):1.48−1.97(m,6H),3.17−3.75(m,3H),3.95−4.18(m,1H),4.95(brs,1H),5.23−5.28(m,0.5H),5.42(d,J=10.9Hz,0.5H),6.79−7.28(m,1H),7.34−7.61(m,3H).
Figure 0005883135
(6)7−(ジフルオロメチル)−2,2−ジフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−オールの合成
実施例14−(5)で得た化合物(747mg,2.46mmol)のメタノール溶液(12mL)に、PPTS(61.7mg,0.245mmol)を室温で加えた。その後、60℃で1時間撹拌した。反応液を室温に冷却した後、反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機相を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(YAMAZEN,Hi−FlashTMColumn,Size:M,毎分10mL,酢酸エチル/n−ヘプタン=5%→67%)で精製し、標記化合物(459mg,2.09mmol)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):2.47(dd,J=6.0,2.9Hz,1H),3.33−3.59(m,2H),5.34(dt,J=11.5,6.0Hz,1H),7.04(t,J=55.6Hz,1H),7.37(dd,J=7.6,0.8Hz,1H),7.45(t,J=7.6Hz,1H),7.50(d,J=7.6Hz,1H).
Figure 0005883135
(7)7−(ジフルオロメチル)−2,2−ジフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−アミンの合成
実施例12−(6)および12−(7)と同様の方法により、実施例14−(6)で得た化合物(160mg,0.727mmol)から、標記化合物(85mg,0.388mmol)を得た。
ESI−MS;m/z200[M+H]
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):1.56(brs,2H),3.29−3.54(m,2H),4.62(dd,J=12.7,6.8Hz,1H),7.32(d,J=8.0Hz,1H),7.3
Figure 0005883135
(8)N−[(1S*)−7−(ジフルオロメチル)−2,2−ジフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]スルファミドの合成
実施例1−(4)および実施例1−(5)と同様の方法により、実施例14−(7)で得た化合物(85mg,0.388mmol)から、標記化合物のラセミ体(30mg,0.176mmol)を得た。
ESI−MS;m/z321[M+Na]
H−NMR(400MHz,DMSO−d)δ(ppm):3.37−3.62(m,2H),5.01−5.07(m,1H),6.91(s,2H),7.29(t,J=55.6Hz,1H),7.47(d,J=7.6Hz,1H),7.52(d,J=7.6Hz,1H),7.56(d,J=7.6Hz,1H),7.81(d,J=9.4Hz,1H).
得られたラセミ体(30mg,0.176mmol)をHPLC(CHIRALPAK(登録商標)IA,20mmI.D.x250mm,毎分10mL,エタノール/n−ヘキサン=15%)にて光学分割して、2種類の光学活性化合物のうち2番目に溶出した標記光学活性化合物(8mg,0.101mmol;>99%ee)を得た。得られた光学活性化合物をダイセル製CHIRALPAK(登録商標)IA(4.6mmI.D.x150mm,毎分1mL,エタノール/n−ヘキサン=15%)にて分析したところ、保持時間は12分であった。
実施例15
N−[(1R*,2R*)−2,4,7−トリフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]スルファミドの合成
Figure 0005883135
Figure 0005883135
(1)2,4,7−トリフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−オンの合成
4,7−ジフルオロ−1−インダノン(CASNo.130408−16−1,5.04g,30.0mmol)のメタノール溶液(100mL)に、SelectfluorTM(11.7g,33.0mmol)を室温で加え、4時間加熱還流した。室温に戻した後、反応液に5N塩酸を加え、室温で1時間撹拌した。反応液を減圧濃縮した後、酢酸エチルと飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え分液を行った。有機相を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去し、乾燥して標記化合物(5.56g,29.9mmol)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):3.11−3.26(m,1H),3.62−3.73(m,1H),5.23(ddd,J=50.4,7.8,4.1Hz,1H),7.03−7.09(m,1H),7.32−7.37(m,1H).
Figure 0005883135
(2)N−[(1R*,2R*)−2,4,7−トリフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]スルファミドの合成
実施例15−(1)で得た化合物(931mg,5.00mmol)のイソプロパノール(30mL)溶液に酢酸アンモニウム(7.71g,100mmol)および硫酸マグネシウム(12.0g,100mmol)を室温で加え、2時間加熱還流した。シアノ水素化ホウ素ナトリウム(943mg,15.0mmol)を加え、さらに5時間加熱還流した。室温に戻した後、反応液を減圧濃縮した。残渣にジエチルエーテルと2N塩酸を加え分液を行った。水相を2N水酸化ナトリウム水溶液で中性とし、酢酸エチルで抽出した。有機相を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去し、乾燥して(1RS,2RS)−2,4,7−トリフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−アミンおよび(1RS,2SR)−2,4,7−トリフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−アミンのジアステレオ混合物(170mg,0.91mmol)を得た。このジアステレオ混合物(168mg,0.90mmol)をDCM(10mL)に溶解し、[(t−ブチルオキシ)カルボニル]{[4−(ジメチルイミニオ)ピリジン−1(4H)−イル]スルフォニル}アミド(353mg,1.17mmol)、TEA(0.13mL,0.90mmol)を室温で加え、15時間室温で撹拌した。反応液に酢酸エチルと1N塩酸を加え分液を行った。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン=20%→30%)で精製して、(1RS,2RS)−[t−ブチル N−(2,4,7−テトラフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)スルファモイルカルバメート]および(1RS,2SR)−[t−ブチル N−(2,4,7−テトラフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)スルファモイルカルバメート]のジアステレオ混合物(190mg,0.52mmol)を得た。このジアステレオ混合物(183mg,0.50mmol)をメタノール(2mL)に溶解し、4N塩酸の酢酸エチル溶液(2mL)を室温で加え、16時間室温で撹拌した。溶媒を減圧下留去し、乾燥して標記化合物の混合物を得た。得られた混合物をHPLC(CHIRALPAK(登録商標)IA,20mmI.D.x250mm,毎分10mL,エタノール/n−ヘキサン20%)にて分取して、計4種類の光学活性化合物のうち、2番目に溶出した保持時間14分の標記光学活性化合物(76mg,0.267mmol;>99%ee)を得た。
ESI−MS;m/z289[M+Na]
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):3.22(dd,J=24.8,18.0Hz,1H),3.39−3.52(m,1H),4.58(brs,1H),4.73(brs,2H),5.15(d,J=16.6Hz,1H),5.58−5.61(m,1H),6.93−7.01(m,1H),7.02−7.09(m,1H).
実施例16
(−)−N−[(1R*,2R*)−7−クロロ−2,4−ジフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]スルファミド(16a)および(+)−N−[(1R*,2R*)−7−クロロ−2,4−ジフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]スルファミド(16b)の合成
Figure 0005883135
Figure 0005883135
(1)7−クロロ−2,4−ジフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−オンの合成
実施例15−(1)と同様の方法により、7−クロロ−4−フルオロ−1−インダノン(CASNo.881190−28−9,1.85g,10.0mmol)から、標記化合物(181mg,0.637mmol)を得た。このものの物性値は以下の通りである。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):3.09−3.22(m,1H),3.60−3.70(m,1H),5.25(ddd,J=50.8,8.0,4.5Hz,1H),7.27−7.31(m,1H),7.36−7.39(m,1H).
Figure 0005883135
(2)(−)−N−[(1R*,2R*)−7−クロロ−2,4−ジフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]スルファミド(16a)および(+)−N−[(1R*,2R*)−7−クロロ−2,4−ジフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]スルファミド(16b)の合成
実施例15−(2)と同様の方法により、実施例16−(1)で得た化合物(405mg,2.00mmol)から、4つの異性体混合物を得た。得られた混合物をHPLC(CHIRALPAK(登録商標)IF,20mmI.D.x250mm,毎分10mL,エタノール/n−ヘキサン=20%)にて分取して、計4種類の光学活性化合物のうち、最初に溶出した保持時間9分の標記光学活性化合物(−)体(8.2mg,0.029mmol;>99%ee)、2番目に溶出した保持時間12分の標記光学活性化合物(+)体(8.3mg,0.029mmol;>99%ee)をそれぞれ得た。
標記光学活性化合物(−)体の物性値は以下の通りである。
ESI−MS;m/z305,307[M+Na]
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):3.21(dd,J=25.4,18.4Hz,1H),3.40−3.56(m,1H),4.73(brs,3H),5.03(d,J=16.2Hz,1H),5.56(dd,J=49.2,4.7Hz,1H),7.05(t,J=8.4Hz,1H),7.23−7.29(m,1H).
標記光学活性化合物(+)体の物性値は、標記化合物(−)体の物性値と一致した。
ESI−MS;m/z305,307[M+Na]
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):3.21(dd,J=25.4,18.4Hz,1H),3.40−3.56(m,1H),4.73(brs,3H),5.03(d,J=16.2Hz,1H),5.56(dd,J=49.2,4.7Hz,1H),7.05(t,J=8.4Hz,1H),7.23−7.29(m,1H).
実施例17
(−)−N−[(1R*,2R*)−7−クロロ−2,5−ジフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]スルファミドの合成
Figure 0005883135
実施例15−(2)と同様の方法により、実施例6−(1)で得た化合物(1.06g,5.23mmol)から、4つの異性体(2つのラセミ体のジアステレオマー)混合物を得た。得られた混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(WAKO,Presep(登録商標) Silicagel(HC―N),Size:3L,毎分60mL,酢酸エチル/n−ヘプタン=30%→60%)で精製して、標記化合物のラセミ体(177mg,0.626mmol)を得た。得られたラセミ体(175mg,0.619mmol)をHPLC(CHIRALPAK(登録商標)IB,20mmI.D.x250mm,毎分10mL,エタノール/n−ヘキサン=10%)にて分取して、2種類の光学活性化合物のうち2番目に溶出した保持時間40分の標記光学活性化合物(−)体(67mg,0.237mmol;99%ee)を得た。
ESI−MS;m/z305[M+Na]
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):3.21(dd,J=25.4,18.4Hz,1H),3.40−3.56(m,1H),4.73(brs,3H),5.03(d,J=16.2Hz,1H),5.56(dd,J=49.2,4.7Hz,1H),7.05(t,J=8.4Hz,1H),7.23−7.29(m,1H).
実施例18
(+)−N−[(1R*,2R*)−4−クロロ−7−フルオロ−2−メトキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]スルファミドの合成
Figure 0005883135
Figure 0005883135
(1)(1RS,2RS)−2−ブロモ−4−クロロ−7−フルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−オールの合成
4−クロロ−7−フルオロ−1−インダノン(CASNo.1260018−63−0,900mg,4.88mmol)のメタノール溶液(30mL)に、水素化ホウ素ナトリウム(221mg,5.85mmol)を室温で加え、室温で20分間攪拌した。反応液に0℃で2N塩酸(5mL)を加え、酢酸エチルと水を加え分液した。有機相を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をトルエン(50mL)に溶解し、室温でパラトルエンスルホン酸一水和物(100mg,0.53mmol)を加え、20分間加熱還流した。反応液を室温に冷却し、NHシリカゲルを用いてろ過し、溶媒を減圧下留去した。残渣をTHF(30mL)と水(10mL)に溶解し、室温でNBS(842mg,4.73mmol)を加え、室温で20時間攪拌した。反応液に酢酸エチルと飽和食塩水を加え分液を行った。有機相を飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(YAMAZEN,Hi−FlashTMColumn,Size:L,毎分40mL,酢酸エチル/n−ヘプタン=0%→40%)で精製して標記化合物(675mg,2.54mmol)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):2.43(d,J=4.5Hz,1H),3.28(dd,J=17.8,4.5Hz,1H),3.78(dd,J=17.8,6.5Hz,1H),4.41−4.45(m,1H),5.60−5.62(m,1H),6.92−6.97(m,1H),7.29(dd,J=8.8,4.3Hz,1H).
Figure 0005883135
(2)(1RS,2RS)−1−アジド−4−クロロ−7−フルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−オールの合成
実施例18−(1)で得られた化合物(675mg,2.54mmol)をTHF(10mL)に溶解し、水酸化カリウム(357mg,6.36mmol)を室温で加え、室温で2時間攪拌した。反応液に酢酸エチルと飽和食塩水を加え分液した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をエタノール(12mL)と水(4mL)に溶解し、室温で塩化アンモニウム(204mg,3.81mmol)とアジ化ナトリウム(248mg,3.81mmol)を加え、2時間加熱還流した。反応液を室温に冷却し、酢酸エチルと飽和食塩水を加え分液を行った。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(YAMAZEN,Hi−FlashTMColumn,Size:L,毎分40mL,酢酸エチル/n−ヘプタン=0%→40%)で精製して標記化合物(452mg,1.99mmol)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):2.91(dd,J=17.2,3.7Hz,1H),3.36−3.42(m,1H),4.50−4.53(m,1H),4.98(d,J=2.9Hz,1H),6.95−6.99(m,1H),7.30(dd,J=8.6,4.3Hz,1H).
Figure 0005883135
(3)t−ブチル[(1RS,2RS)−4−クロロ−7−フルオロ−2−ヒドロキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]カルバメートの合成
実施例18−(2)で得られた化合物(452mg,1.99mmol)をTHF(6mL)と水(2mL)に溶解し、室温でトリフェニルホスフィン(781mg,2.99mmol)を加え、2時間加熱還流した。酢酸エチルと2N塩酸を加え分液した。水相を5N水酸化ナトリウム水溶液でアルカリ性とし、DCMで抽出した。有機相を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をメタノール(5mL)に溶解し、ジ−t−ブチル ジカーボネート(650mg,2.99mmol)を加え、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(YAMAZEN,Hi−FlashTMColumn,Size:L,毎分40mL,酢酸エチル/n−ヘプタン=0%→60%)で精製して標記化合物(313mg,1.04mmol)を得た。
ESI−MS;m/z324[M+Na]
Figure 0005883135
(4)t−ブチル[(1RS,2RS)−4−クロロ−7−フルオロ−2−メトキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]カルバメートの合成
実施例18−(3)で得られた化合物(313mg,1.04mmol)をTHF(5mL)と50%水酸化ナトリウム水溶液(5mL)に溶解し、室温で塩化ベンジルトリエチルアンモニウム(23mg,0.10mmol)とヨウ化メチル(294mg,2.08mmol)を加え、室温で14時間攪拌した。反応液に酢酸エチルと飽和食塩水を加え分液を行った。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(YAMAZEN,Hi−FlashTMColumn,Size:L,毎分40mL,酢酸エチル/n−ヘプタン=0%→40%)で精製して標記化合物(321mg,1.02mmol)を得た。
ESI−MS;m/z338[M+Na]
Figure 0005883135
(5)(+)−N−[(1R*,2R*)−4−クロロ−7−フルオロ−2−メトキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]スルファミドの合成
実施例18−(4)で得られた化合物(321mg,1.02mmol)に室温で4N塩酸の酢酸エチル溶液(2mL)を加え、室温で10分間攪拌した。溶媒を減圧下留去し、得られた残渣をDCM(5mL)に溶解し、0℃でスルファモイルクロリド(235mg,2.03mmol)とTEA(0.425mL,3.05mmol)を加え、室温で20分間攪拌した。反応液に酢酸エチルと2N塩酸水溶液を加え分液を行った。有機相を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(YAMAZEN,Hi−FlashTMColumn Amino,Size:L,毎分40mL,酢酸エチル/n−ヘプタン=30%→90%)で精製して標記化合物のラセミ体(187mg,0.634mmol)を得た。得られたラセミ体(187mg,0.634mmol)をHPLC(CHIRALPAK(登録商標)ID,20 mmI.D.x250mm,毎分10mL,酢酸エチル/n−ヘキサン=10%)にて光学分割して、2種類の光学活性化合物のうち2番目に溶出した保持時間31分の標記光学活性化合物(+)体(50.2mg,0.170mmol;>99%ee)を得た。
ESI−MS;m/z317[M+Na]
H−NMR(400MHz,DMSO−d6)δ(ppm):3.06−3.15(m,1H),3.32(s,3H),3.89−3.92(m,1H),4.78(dd,J=15.8,8.2Hz,1H),5.25(dd,J=15.8,6.0Hz,1H),5.87−5.93(m,1H),6.10−6.14(m,1H),7.37−7.45(m,1H),7.91(dd,J=7.7,1.9Hz,1H).
実施例19
N−[(1S)−4,7−ジフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]スルファミドの合成
Figure 0005883135
Figure 0005883135
(1)t−ブチル N−(4,7−ジフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)スルファモイルカルバメートの合成
4,7−ジフルオロ−2,3−ジヒドロ−1−インデン−1−アミン(CASNo.625471−13−8,1.19g,11.2mmol)のDCM(50mL)溶液に、[(t−ブチルオキシ)カルボニル]{[4−(ジメチルイミニオ)ピリジン−1(4H)−イル]スルフォニル}アミド(3.70g,12.3mmol)、TEA(4.66mL,33.5mmol)を室温で加え、75時間室温で撹拌した。反応液に酢酸エチルと1N塩酸を加え分液を行った。有機相を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去し、標記化合物(3.82g,11.0mmol)を得た。
ESI−MS;m/z371[M+Na]
H−NMR(400MHz,DMSO−d)δ(ppm):1.44(s,9H),2.02(ddt,J=13.3,8.8,4.6,1H),2.36−2.45(m,1H),2.81(ddd,J=15.4,8.0,4.0Hz,1H),3.03(dt,J=15.4,7.5Hz,1H),5.00(td,J=8.0,4.1Hz,1H),7.00−7.06(m,1H),7.13(td,J=8.5,3.7Hz,1H),8.20(d,J=9.4Hz,1H),10.91(brs,1H).
Figure 0005883135
(2)N−[(1S)−4,7−ジフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]スルファミドの合成
実施例19−(1)で得た化合物(3.81g,11.0mmol)のメタノール溶液(10mL)に、4N塩酸の酢酸エチル溶液(41.1mL,165mmol)を室温で加え、14時間室温で撹拌した。溶媒を減圧下留去し、乾燥して標記化合物の混合物を得た。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)で精製して標記化合物のラセミ体(2.24g,9.02mmol)を得た。得られたラセミ体(900mg,3.63mmol)をHPLC(CHIRALPAK(登録商標)IA,20mmI.D.x250mm,毎分10mL,エタノール/n−ヘキサン=30%)にて光学分割して、2種類の光学活性化合物のうち2番目に溶出した保持時間19分の標記光学活性化合物S体(380mg,1.53mmol;>99%ee)を白色固体として得た。
ESI−MS;m/z271[M+Na]
H−NMR(400MHz,DMSO−d)δ(ppm):2.17−2.24(m,1H),2.35−2.44(m,1H),2.80(ddd,J=16.2,8.7,4.2Hz,1H),3.05(dt,J=16.2,7.8Hz,1H),4.95(td,J=8.2,3.5Hz,1H),6.64(brs,2H),7.00−7.14(m,3H).
実施例20
(+)−N−(7−クロロ−4−フルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)スルファミドの合成
Figure 0005883135
実施例19と同様の方法により、7−クロロ−4−フルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−アミン(CASNo.1337367−67−5,198mg,1.07mmol)から、標記化合物のラセミ体(229mg,0.87mmol)を得た。
ESI−MS;m/z287[M+Na]
得られたラセミ体(190mg,0.72mmol)をHPLC(CHIRALPAK(登録商標)AD−H,20mmI.D.x250mm,毎分10mL,エタノール/n−ヘキサン=30%)にて光学分割して、2種類の光学活性化合物のうち2番目に溶出した保持時間30分の標記光学活性化合物(+)体(73mg,0.28mmol;>99%ee)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):2.39−2.55(m,2H),2.96−3.03(m,1H),3.10−3.19(m,1H),4.53(d,J=6.6Hz,1H),4.64(brs,2H),5.06(td,J=6.6,2.5Hz,1H),6.97(t,J=8.8Hz,1H),7.19(dd,J=8.8,4.1Hz,1H).
実施例21
N−[(1S)−7−クロロ−5−フルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]スルファミドの合成
Figure 0005883135
Figure 0005883135
(1)t−ブチル N−(7−クロロ−5−フルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)スルファモイルカルバメートの合成
実施例19−(1)と同様の方法により、7−クロロ−5−フルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−アミン(CASNo.1337210−62−4,110mg,0.593mmol)から、標記化合物(200mg,0.548mmol)を得た。
ESI−MS;m/z387[M+Na]
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):1.50(s,9H),2.26−2.52(m,2H),2.88(ddd,J=16.5,8.5,2.1Hz,1H),3.18(dt,J=16.5,8.5Hz,1H),5.00(d,J=6.3Hz,1H),5.17(brs,1H),6.84−6.93(m,1H),6.93−7.05(m,1H).
Figure 0005883135
(2)N−[(1S)−7−クロロ−5−フルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]スルファミドの合成
実施例19−(2)と同様の方法により、実施例21−(1)で得た化合物(195mg,0.535mmol)から、標記化合物のラセミ体(118mg,0.446mmol)を得た。得られたラセミ体(60mg,0.227mmol)をHPLC(CHIRALCEL(登録商標)OJ−H,20mmI.D.x250mm,毎分10mL,エタノール/n−ヘキサン=20%)にて光学分割して、2種類の光学活性化合物のうち2番目に溶出した保持時間67分の標記光学活性化合物(26.4mg,0.10mmol;>99%ee)を得た。
ESI−MS;m/z287[M+Na]
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):2.29−2.60(m,2H),2.91(ddd,J=16.6,8.5,2.1Hz,1H),3.18(dt,J=16.6,8.5Hz,1H),4.47(d,J=5.7Hz,1H),4.63(brs,2H),4.91−5.12(m,1H),6.86−6.93(m,1H),6.94−7.02(m,1H).
実施例22
(+)−N−(7−クロロ−5−シアノ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)スルファミド(22a)および(−)−N−(7−クロロ−5−シアノ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)スルファミド(22b)の合成
Figure 0005883135
Figure 0005883135
(1)t−ブチル N−(7−クロロ−5−シアノ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)スルファモイルカルバメートの合成
実施例19−(1)と同様の方法により、7−クロロ−5−シアノ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−アミン(CASNo.1337127−29−3,3.1g,16.1mmol)から、標記化合物(5.45g,14.7mmol)を得た。
ESI−MS;m/z394[M+Na]
H−NMR(400MHz,DMSO−d)δ(ppm):1.42(s,9H),2.03(ddt,J=13.6,7.9,3.0Hz,1H),2.23−2.38(m,1H),2.78−2.90(m,1H),3.12(dt,J=16.5,8.4Hz,1H),4.91(td,J=8.2,2.6Hz,1H),7.72(d,J=1.2Hz,1H),7.82(d,J=1.2Hz,1H),8.13(d,J=8.2Hz,1H),10.96(s,1H).
Figure 0005883135
(2)(+)−N−(7−クロロ−5−シアノ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)スルファミド(22a)および(−)−N−(7−クロロ−5−シアノ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)スルファミド(22b)の合成
実施例19−(2)と同様の方法により、実施例22−(1)で得た化合物(5.40g,14.5mmol)から、標記化合物のラセミ体(3.50g,12.9mmol)を得た。得られたラセミ体(570mg,2.01mmol)をHPLC(CHIRALPAK(登録商標)IC,20mmI.D.x250mm,毎分10mL,エタノール/n−ヘキサン=30%)にて光学分割して、保持時間26分の標記光学活性化合物(+)体(252mg,0.927mmol;>99%ee)および保持時間34分の標記光学活性化合物(−)体(251mg,0.924mmol;>99%ee)を得た。
保持時間26分の標記光学活性化合物(+)体の物性値は以下の通りである。
ESI−MS;m/z294[M+Na]
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):2.19−2.34(m,2H),2.77−2.91(m,1H),3.15(dt,J=16.5,8.5Hz,1H),4.86(ddd,J=9.1,6.0,3.6Hz,1H),6.66(s,2H),7.00(d,J=9.1Hz,1H),7.71(d,J=1.2Hz,1H),7.80(d,J=1.2Hz,1H).
保持時間34分の標記光学活性化合物(−)体の物性値は以下の通りである。
ESI−MS;m/z294[M+Na]
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):2.19−2.34(m,2H),2.77−2.91(m,1H),3.15(dt,J=16.5,8.5Hz,1H),4.86(ddd,J=9.1,6.0,3.6Hz,1H),6.66(s,2H),7.00(d,J=9.1Hz,1H),7.71(d,J=1.2Hz,1H),7.80(d,J=1.2Hz,1H).
実施例23
(−)−N−(5−クロロ−7−フルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)スルファミドの合成
Figure 0005883135
Figure 0005883135
(1)t−ブチル N−(5−クロロ−7−フルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)スルファモイルカルバメートの合成
実施例19−(1)と同様の方法により、5−クロロ−7−フルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−アミン(CASNo.1337693−39−6,96mg,0.517mmol)から、標記化合物(176mg,0.482mmol)を得た。
ESI−MS;m/z387[M+Na]
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):1.49(s,9H),2.26−2.37(m,1H),2.40−2.53(m,1H),2.86(ddd,J=16.5,8.6,3.9Hz,1H),3.12(dt,J=16.5,8.6Hz,1H),5.05(td,J=6.8,3.2Hz,1H),5.31(d,J=6.8Hz,1H),6.88−6.97(m,1H),7.07(s,1H),7.15(brs,1H).
Figure 0005883135
(2)(−)−N−(5−クロロ−7−フルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)スルファミドの合成
実施例19−(2)と同様の方法により、実施例23−(1)で得た化合物(176mg,0.482mmol)から、標記化合物のラセミ体(114mg,0.431mmol)を得た。得られた化合物(110mg,0.416mmol)をHPLC(CHIRALPAK(登録商標)IE,20mmI.D.x250mm,毎分10mL,エタノール/n−ヘキサン=20%)にて光学分割して、2種類の光学活性化合物のうち2番目に溶出した保持時間28分の標記光学活性化合物(−)体(46mg,0.174mmol;>99%ee)を得た。
ESI−MS;m/z287[M+Na]
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):2.18−2.39(m,1H),2.46−2.65(m,1H),2.87(ddd,J=16.6,8.6,5.3Hz,1H),3.00−3.18(m,1H),4.64(brs,3H),5.12(td,J=7.5,4.3Hz,1H),6.90−6.99(m,1H),7.07(d,J=1.0Hz,1H).
実施例24
(+)−N−(7−クロロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)スルファミドの合成
Figure 0005883135
Figure 0005883135
(1)t−ブチル N−(7−クロロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)スルファモイルカルバメートの合成
実施例19−(1)と同様の方法により、7−クロロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−アミン(CASNo.67120−37−0,203mg,1.21mmol)から、標記化合物(213mg,0.614mmol)を得た。
ESI−MS;m/z369[M+Na]
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):1.50(s,9H),2.26−2.38(m,1H),2.38−2.47(m,1H),2.89(ddd,J=16.4,8.5,2.4Hz,1H),3.13−3.25(m,1H),5.01−5.07(m,1H),5.16(d,J=5.5Hz,1H),7.15−7.25(m,4H).
Figure 0005883135
(2)(+)−N−(7−クロロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)スルファミドの合成
実施例19−(2)と同様の方法により、実施例24−(1)で得た化合物(213mg,0.614mmol)から、標記化合物のラセミ体(108mg,0.438mmol)を得た。得られたラセミ体(30mg,0.122mmol)をHPLC(CHIRALPAK(登録商標)IC,20mmI.D.x250mm,毎分10mL,エタノール/n−ヘキサン=20%)にて光学分割して、2種類の光学活性化合物のうち2番目に溶出した保持時間34分の標記光学活性化合物(+)体(12.1mg,0.049mmol;>99%ee)を得た。
ESI−MS;m/z269[M+Na]
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):2.31−2.55(m,2H),2.86−2.98(m,1H),3.19(dt,J=16.6,8.5Hz,1H),4.50(d,J=5.5Hz,1H),4.63(brs,2H),5.06(td,J=6.6,2.2Hz,1H),7.16−7.26(m,3H).
実施例25
(+)−N−(5−シアノ−7−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)スルファミド(25a)および(−)−N−(5−シアノ−7−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)スルファミド(25b)の合成
Figure 0005883135
実施例19と同様の方法により、5−シアノ−7−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−アミン(CASNo.1337245−99−4,0.50g,2.90mmol)から標記化合物のラセミ体(220mg,0.875mmol)を得た。得られたラセミ体(109mg,0.432mmol)をHPLC(CHIRALPAK(登録商標)IF,20mmI.D.x250mm,毎分10mL,エタノール/n−ヘキサン=20%)にて光学分割した。得られた両光学活性化合物をCHIRALPAK(登録商標)IF(4.6mmI.D.x150mm,毎分1mL,エタノール/n−ヘキサン=20%)で分析した。保持時間8分の標記光学活性化合物(+)体(46mg,0.182mmol;>99%ee)および保持時間9分の標記光学活性化合物(−)体(44mg,0.177mmol;>99%ee)を得た。
(+)体の物性値は以下の通りである。
ESI−MS;m/z274[M+Na]
H−NMR(400MHz,DMSO−d)δ(ppm):2.14−2.35(m,2H),2.37(s,3H),2.76(ddd, J=16.1,8.3,3.3Hz,1H),3.09(ddd, J=16.1,8.3,8.3Hz,1H),4.77−4.85(m,1H),6.71(brs,2H),6.94(d,J=9.0Hz,1H),7.45(s,1H),7.53(s,1H).
(−)体の物性値は以下の通りである。
ESI−MS;m/z274[M+Na]
H−NMR(400MHz,DMSO−d)δ(ppm):2.14−2.35(m,2H),2.37(s,3H),2.76(ddd, J=16.1,8.3,3.3Hz,1H),3.09(ddd, J=16.1,8.3,8.3Hz,1H),4.77−4.85(m,1H),6.71(brs,2H),6.94(d,J=9.0Hz,1H),7.45(s,1H),7.53(s,1H).
実施例26
(±)−N−(5−フルオロ−7−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)スルファミドの合成
Figure 0005883135
Figure 0005883135
(1)t−ブチル N−(5−フルオロ−7−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)スルファモイルカルバメートの合成
実施例19−(1)と同様の方法により、5−フルオロ−7−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−アミン(CASNo.1337122−58−3,95mg,0.575mmol)から、標記化合物(187mg,0.543mmol)を得た。
ESI−MS;m/z367[M+Na]
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):1.51(s,9H),2.19−2.47(m,5H),2.82(ddd,J=16.6,8.3,3.2Hz,1H),3.07(dt,J=16.6,8.3Hz,1H),4.87−5.10(m,2H),6.67−6.85(m,2H),7.19(brs,1H).
Figure 0005883135
(2)(±)−N−(5−フルオロ−7−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)スルファミドの合成
実施例19−(2)と同様の方法により、実施例26−(1)で得た化合物(185mg,0.537mmol)から、標記化合物のラセミ体(9mg,0.037mmol)を得た。
ESI−MS;m/z267[M+Na]
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):2.32−2.47(m,5H),2.75−2.90(m,1H),3.08(dt,J=16.7,8.4Hz,1H),4.30(d,J=8.2Hz,1H)4.61(brs,2H),4.89−5.04(m,1H),6.68−6.82(m,2H).
実施例27
(+)−N−(7−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)スルファミドの合成
Figure 0005883135
実施例19と同様の方法により、7−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−アミン(CASNo.168902−78−1,437mg,2.97mmol)から標記化合物のラセミ体(224mg,1.91mmol)を得た。H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):2.33−2.45(m,5H),2.81−2.91(m,1H),3.04−3.16(m,1H),4.29(d,J=7.4Hz,1H),4.56(brs,2H),4.99−5.08(m,1H),7.03(d,J=7.4Hz,1H),7.10(d,J=7.4Hz,1H),7.20(t,J=7.4Hz,1H).
得られたラセミ体(174mg,0.769mmol)をHPLC(CHIRALPAK(登録商標)IE,20mmI.D.x250mm,毎分10mL,エタノール/n−ヘキサン=15%)にて光学分割して、2種類の光学活性化合物のうち最初に溶出した標記光学活性化合物(+)体(67mg,0.295mmol;>99%ee)を得た。このものをCHIRALPAK(登録商標)IE(4.6mmI.D.x150mm,毎分1mL,エタノール/n−ヘキサン=15%)で分析したところ、保持時間は6分であった。このものの物性値は以下の通りである。
ESI−MS;m/z249[M+Na]
実施例28
(+)−N−(4−フルオロ−7−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)スルファミド(28a)および(−)−N−(4−フルオロ−7−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)スルファミド(28b)の合成
Figure 0005883135
Figure 0005883135
(1)ベンジル N−(4−フルオロ−7−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)スルファモイルカルバメートの合成
実施例1−(4)と同様の方法により、4−フルオロ−7−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−アミン(CASNo.1337048−34−6,117mg,0.708mmol)から、標記化合物(248mg,0.655mmol)を得た。
ESI−MS;m/z401[M+Na]
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):2.05−2.16(m,1H),2.19−2.32(m,4H),2.83(ddd,J=16.7,8.7,3.3Hz,1H),2.87−2.98(m,1H),4.94−5.03(m,1H),5.09−5.15(m,1H),5.17−5.25(m,2H),6.87(t,J=8.4Hz,1H),6.93−7.00(m,1H),7.35−7.40(m,5H).
Figure 0005883135
(2)(+)−N−(4−フルオロ−7−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)スルファミド(28a)および(−)−N−(4−フルオロ−7−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)スルファミド(28b)の合成
実施例1−(5)と同様の方法により、実施例28−(1)で得た化合物(245mg,0.647mmol)から、標記化合物のラセミ体(144mg,0.589mmol)を得た。得られたラセミ体(130mg,0.532mmol)をHPLC(CHIRALPAK(登録商標)IA,20mmI.D.x250mm,毎分10mL,エタノール/n−ヘキサン=15%)にて光学分割して、保持時間21分の標記光学活性化合物(−)体(28b)(57mg,0.233mmol;>99%ee)および保持時間25分の標記光学活性化合物(+)体(28a)(53mg,0.217mmol;>99%ee)を得た。
(−)体の物性値は以下の通りである。
ESI−MS;m/z267[M+Na]
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):2.32−2.48(m,5H),2.94(dt,J=16.7,5.9Hz,1H),3.06(dt,J=16.7,8.3Hz,1H),4.34(d,J=7.4Hz,1H),4.62(brs,2H),4.95−5.08(m,1H),6.89(t,J=8.5Hz,1H),6.99(dd,J=8.5,4.9Hz,1H).
(+)体の物性値は以下の通りである。
ESI−MS;m/z267[M+Na]
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):2.32−2.48(m,5H),2.94(dt,J=16.7,5.9Hz,1H),3.06(dt,J=16.7,8.3Hz,1H),4.34(d,J=7.4Hz,1H),4.62(brs,2H),4.95−5.08(m,1H),6.89(t,J=8.5Hz,1H),6.99(dd,J=8.5,4.9Hz,1H).
実施例29
(−)−N−(4,6,7−トリフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)スルファミドの合成
Figure 0005883135
実施例1−(4)および実施例1−(5)と同様の方法により、4,6,7−トリフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−アミン(CASNo.1337125−68−4,1.10g,5.90mmol)から、標記化合物のラセミ体(370mg,1.39mmol)を得た。得られたラセミ体(340mg,1.28mmol)をHPLC(CHIRALPAK(登録商標)IC,20mmI.D.x250mm,毎分10mL,エタノール/n−ヘキサン=20%)にて光学分割して、2種類の光学活性化合物のうち最初に溶出した保持時間18分の標記光学活性化合物(−)体(157mg,0.590mmol;>99%ee)を得た。
ESI−MS;m/z289[M+Na]
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):2.20−2.39(m,1H),2.53−2.76(m,1H),2.80−2.97(m,1H),2.98−3.16(m,1H),4.54−4.83(m,3H),5.13−5.29(m,1H),6.87(ddd,J=10.0,7.8,5.9Hz,1H).
実施例30
(±)−N−(5−クロロ−7−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)スルファミドの合成
Figure 0005883135
実施例1−(4)と同様の方法により、5−クロロ−7−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−アミン(CASNo.1337697−66−1,121mg,0.666mmol)からベンジル N−(5−クロロ−7−メチル2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)スルファモイルカルバメート(196mg,0.497mmol)を得た。実施例1−(5)と同様の方法により、ベンジル N−(5−クロロ−7−メチル2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)スルファモイルカルバメート(168mg,0.425mmol)から標記化合物のラセミ体(71mg,0.272mmol)を得た。
ESI−MS;m/z283[M+Na]
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):2.34−2.46(m,5H),2.84(ddd,J=16.5,7.3,4.3Hz,1H),3.08(ddd,J=16.5,8.4,8.4,1H),4.25(d,J=7.8Hz,1H),4.56(brs,2H),4.94−5.04(m,1H),7.03(s,1H),7.08(s,1H).
実施例31
(−)−N−(4−クロロ−7−フルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)スルファミドの合成
Figure 0005883135
4−クロロ−7−フルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−アミン(CASNo.1337690−24−0,371mg,2.00mmol)とTEA(0.697mL,5.00mmol)のDCM溶液(10mL)に、スルファモイルクロリド(462mg,4.00mmol)を0℃で加え、反応混合液を室温で3時間撹拌した。反応液に酢酸エチルと水を加え分液を行った。有機相を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン=20%→33%)で精製して標記化合物のラセミ体(165mg,0.623mmol)を得た。得られたラセミ体(139mg,0.525mmol)をHPLC(CHIRALPAK(登録商標)IA,20 mmI.D.x250mm,毎分10mL,エタノール/n−ヘキサン=25%)にて光学分割して、2種類の光学活性化合物のうち2番目に溶出した保持時間22分の標記光学活性化合物(−)体(52mg,0.196mmol;>99%ee)を得た。
ESI−MS;m/z287,289[M+Na]
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):2.26−2.34(m,1H),2.57−2.66(m,1H),2.88−2.96(m,1H),3.08−3.16(m,1H),4.63(brs,2H),4.66(brs,1H),5.19−5.24(m,1H),6.90(t,J=8.8Hz,1H),7.24−7.27(m,1H).
(参考例1) N−[(1S)−2,2,5,7−テトラフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]スルファミドのX線回折実験
実施例1−(5)で得た白色固体をメタノールおよびトルエンに溶かし、溶媒蒸発法により再結晶化した。得られた単結晶を用いてX線回折実験を行った。結晶学的データおよび構造解析結果を表1に、原子座標データを表2に示す。かかる結果より、標記化合物の絶対構造を特定した。
Figure 0005883135
Figure 0005883135
(参考例2) N−[(1S)−2,2−ジフルオロ−7−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]スルファミドのX線回折実験
実施例11−(6)で得た白色固体をエタノールおよびn−ヘキサンに溶かし、温度勾配法で得られた微結晶をさらにエーテルに溶かして溶媒蒸発法で再結晶化した。得られた単結晶を用いてX線回折実験を行った。結晶学的データおよび構造解析結果を表3に、原子座標データを表4に示す。かかる結果より、標記化合物の絶対構造を特定した。
Figure 0005883135
Figure 0005883135
(参考例3) N−[(1S)−2,2,5−トリフルオロ−7−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]スルファミドのX線回折実験
実施例12−(9)で得た白色固体をエタノールに溶かし、トルエンをリザーバーとする蒸気拡散法により再結晶化した。得られた単結晶を用いてX線回折実験を行った。結晶学的データおよび構造解析結果を表5に、原子座標データを表6に示す。かかる結果より、標記化合物の絶対構造を特定した。
Figure 0005883135
Figure 0005883135
(参考例4) N−[(1S)−4,7−ジフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]スルファミドのX線回折実験
実施例19−(2)で得た白色固体をエタノールに溶かし、溶媒蒸発法により再結晶化した。得られた単結晶を用いてX線回折実験を行った。結晶学的データおよび構造解析結果を表7に、原子座標データを表8に示す。かかる結果より、標記化合物の絶対構造を特定した。
Figure 0005883135
Figure 0005883135
薬理試験例
本発明者らは、本発明化合物の効果を確認するために、以下の試験を行った。本試験は、化合物の痙攣発作に対する抑制効果を評価するモデルである。キンドリングモデルはヒトのてんかん病態をよく反映し、臨床予測性が高いモデルである。
また、本発明者らは、本発明化合物の神経毒性の程度に関して、運動失調を指標としたロータロッド試験によって測定した。
なお、特許文献1の実施例4、特許文献2の実施例5b、および非特許文献2の化合物17として開示されている以下の化合物
Figure 0005883135
を当該特許文献1の製法に従い製造し、対照化合物として用いた。
試験例1
マウス角膜電気刺激キンドリングモデル
C57Bl/6雄性マウスを用いて、生理的食塩水で湿らせた銅電極から角膜に1日2回の通電刺激(4.0mA、50Hz、3秒間)を10日間行い、キンドリングモデルを作製した。Racine(Clin. Neurophysiol. 1972:32:281−294) の指標によって発作重症度を評価した。指標は、スコア1,軽度の顔面クローヌス及びまばたき;2,重度の顔面クローヌス、点頭、咀嚼;3,片側又は交互の前肢クローヌス;4,立ち上がり及び転倒を伴う両側前肢クローヌス;5,立ち上がり及び転倒を伴う両側前肢クローヌス;6,強直性前肢及び/又は後肢伸張、である。実験には、スコア4以上を示すマウスを試験に供した。
化合物は媒体(0.45%メチルセルロース/4.5%クレモフォア/10%DMSO)に溶解した後、マウスに経口もしくは腹腔内投与した。コントロールとして、媒体だけを経口投与した。
各化合物を経口投与から1時間経過後もしくは腹腔内投与後20分後に、上記条件で角膜電気刺激を与えた。刺激後にマウスを、発作の発現を30秒間観察してRacineの指標によって発作重症度を評価した。各群でマウス4〜10匹を用い、各化合物に関して用量ごとに平均スコアを計算した。さらに有効な化合物に関しては、スコア2以下に減弱された動物を有効と判断し、試験に用いた50%の動物が有効性を示す有効量(ED50)を算出した。
抗痙攣作用の実験結果を表9に示す。本発明化合物は対照化合物と比べて強力な抗痙攣作用を示した。
Figure 0005883135
試験例2
ラット扁桃体キンドリングモデル試験
試験には、雄性Wistar Kyotoラット(日本チャールス・リバー)を用いた。キンドリング用電極を埋め込むために、ラットをペントバルビタール(65mg/kg、腹腔内投与)にて麻酔し、Paxinos and Watsonのアトラスをもとに右半球の扁桃体基底外側部に3極電極を埋め込んだ。埋め込み手術後、1週間の回復期間をおき、電気刺激を開始した。扁桃体へ1日1回、電気刺激(500μA、1ミリ秒の単相性矩形波パルスを1秒あたり50回の頻度で1秒間)を与え、Racineらの方法(1972)に基づいた発作重症度においてstage5の発作が連続3回発現するまで刺激を継続し、キンドリングモデルを完成させた。
薬物の抗痙攣作用を後発射(脳波(EEG)上のてんかん様スパイク)が誘発される電流閾値(ADT)を測定することにより確認した。キンドリング完成ラットでの扁桃体の後発射閾値は、初回40μAの電気刺激から開始し、電流強度を25%ずつ段階的に上げ測定した。
試験日当日の朝に3秒間以上の後発射を誘発する最小電流量を投与前の後発射閾値とした。試験日の午後に、化合物は媒体(ポリエチレングリコール200/蒸留水/DMSOの1:1:1の混合液)に溶解し、経口投与した。コントロールとして、媒体だけを経口投与した。化合物投与60分後に、投与後の後発射閾値を再度測定した。それぞれのラットにおいて、投与前の閾値に対する投与後の閾値の変化率(%)を算出した。結果は、平均±標準誤差で表した。(4−9匹)統計学的な検定は、ダネット型多重比較検定によって行った。
図1〜3が示すように、試験化合物(1,11,6)は、ラット扁桃体キンドリングモデルにおいて用量依存的な後発射閾値の上昇を示した。
これらの結果は、化合物の痙攣発作に対する抑制効果を示すものである。
試験例3
ロータロッド試験
測定はロータロッド(室町機械社、MK−660C)を用いた。ロッド(棒)は停止状態から次第に加速し180秒後に40回転/分の速度になるように調節した。
動物はddY系雄性5週齢マウス(日本エスエルシー)を使用した。試験実施当日に前記の測定条件でトレーニングを行ない、再現性良く1分間以上ロッドに乗っていることができたマウスを選び試験に供した。
化合物は媒体(0.45%メチルセルロース/4.5%クレモフォア/10%DMSO)に溶解した後、マウスに経口投与もしくは腹腔内投与した。コントロールとして、媒体だけを経口投与もしくは腹腔内投与した。各化合物群でマウス6−10匹を用いた。化合物ごとにロータロッドから落下するまでの時間を測定し、媒体対照群の落下時間の平均値の50%まで短縮する用量(TD50)を算出した。
また、本発明化合物の安全域を評価する目的で角膜電気刺激キンドリングマウスを用いての発作抑制作用(ED50)とロータロッド試験での神経毒性作用(TD50)を比較した治療係数(TD50/ED50)を算出した。
上記の通り算出されたED50、TD50および治療係数を表10に示す。この結果から試験例3で測定した化合物は対照化合物に比して高い治療係数を示し、より安全性の優れた化合物であると考えられる。
Figure 0005883135

Claims (8)

  1. 下記の群から選択される一の化合物又はその薬剤学的に許容される塩、
    (1)N−[(1S)−2,2,5,7−テトラフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]スルファミド、
    (2)N−[(1S)−2,2,4,7−テトラフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]スルファミド、
    (3)(+)−N−(2,2,4,6,7−ペンタフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)スルファミド、
    (4)N−[(1S*)−5−シアノ−2,2−ジフルオロ−7−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]スルファミド、
    (5)(−)−N−(7−クロロ−2,2,5−トリフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)スルファミド、
    (6)(−)−N−(7−クロロ−2,2,4−トリフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)スルファミド、
    (7)(−)−N−(7−クロロ−2,2−ジフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)スルファミド、
    (8)(−)−N−(7−クロロ−2,2,6−トリフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)スルファミド、
    (9)(+)−N−(5−クロロ−2,2,7−トリフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)スルファミド、
    (10)N−[(1S)−2,2−ジフルオロ−7−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]スルファミド、
    (11)N−[(1S)−2,2,5−トリフルオロ−7−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]スルファミド、
    (12)N−[(1S*)−2,2,4−トリフルオロ−7−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]スルファミド、
    (13)N−[(1S*)−7−(ジフルオロメチル)−2,2−ジフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]スルファミド、
    (14)N−[(1R*,2R*)−2,4,7−トリフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]スルファミド、
    (15)(−)−N−[(1R*,2R*)−7−クロロ−2,4−ジフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]スルファミド、
    (16)(+)−N−[(1R*,2R*)−7−クロロ−2,4−ジフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]スルファミド、
    (17)(−)−N−[(1R*,2R*)−7−クロロ−2,5−ジフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]スルファミド、
    (18)(+)−N−[(1R*,2R*)−4−クロロ−7−フルオロ−2−メトキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]スルファミド、
    (19)(+)−N−(7−クロロ−4−フルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)スルファミド、
    (20)(±)−N−(5−フルオロ−7−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)スルファミド、
    (21)(−)−N−(4−フルオロ−7−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)スルファミド、
    (22)(+)−N−(4−フルオロ−7−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)スルファミド、
    (23)(+)−N−(7−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)スルファミド、
    (24)(±)−N−(5−クロロ−7−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)スルファミド、
    (25)(−)−N−(4−クロロ−7−フルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)スルファミド、
    (26)(+)−N−(7−クロロ−5−シアノ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)スルファミド、
    (27)(−)−N−(7−クロロ−5−シアノ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)スルファミド、
    (28)(−)−N−(5−クロロ−7−フルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)スルファミド、
    (29)N−[(1S)−4,7−ジフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]スルファミド、
    (30)(+)−N−(7−クロロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)スルファミド、
    (31)(+)−N−(5−シアノ−7−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)スルファミド、
    (32)(−)−N−(5−シアノ−7−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)スルファミド、
    (33)N−[(1S)−7−クロロ−5−フルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]スルファミド、及び
    (34)(−)−N−(4,6,7−トリフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)スルファミド。
  2. 下記の群から選択される一の化合物又はその薬剤学的に許容される塩、
    (1)N−[(1S)−2,2,5,7−テトラフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]スルファミド、
    (2)N−[(1S)−2,2,4,7−テトラフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]スルファミド、
    (3)(−)−N−(7−クロロ−2,2,5−トリフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)スルファミド、
    (4)(−)−N−(7−クロロ−2,2−ジフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)スルファミド、
    (5)N−[(1S)−2,2−ジフルオロ−7−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]スルファミド、
    (6)N−[(1S)−2,2,5−トリフルオロ−7−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]スルファミド、
    (7)N−[(1S)−4,7−ジフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]スルファミド、
    (8)N−[(1S)−7−クロロ−5−フルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]スルファミド、及び
    (9)(−)−N−(4,6,7−トリフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)スルファミド。
  3. N−[(1S)−2,2,5−トリフルオロ−7−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]スルファミド又はその薬剤学的に許容される塩。
  4. (−)−N−(7−クロロ−2,2,5−トリフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)スルファミド又はその薬剤学的に許容される塩。
  5. N−[(1S)−2,2,5,7−テトラフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]スルファミド又はその薬剤学的に許容される塩。
  6. N−[(1S)−2,2−ジフルオロ−7−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]スルファミド又はその薬剤学的に許容される塩。
  7. N−[(1S)−4,7−ジフルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]スルファミド又はその薬剤学的に許容される塩。
  8. 請求項1から請求項3及び請求項5から請求項8のいずれか一項に記載の化合物又はその薬剤学的に許容される塩を有効成分とするてんかん治療のための医薬組成物。
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