JP5878309B2 - 不織布の製造方法 - Google Patents
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Description
また高価ではあるが、樹脂に柔軟剤をあらかじめ練りこむことで繊維がしなやかになり肌触りが大幅に向上することが知られている。
尚、不織布に関しては、構成繊維の配向方向を見て、一般的に繊維の配向方向に沿う方向をMD方向又は長手方向、それと直交する方向をCD方向又は幅方向として、以下説明する。また、以下の説明では、MD方向(長手方向)の不織布を搬送する方向とロールを周方向に回転させることによりシートを搬送する方向とは同じ方向を意味し、不織布のCD方向(幅方向)とロール回転軸方向とは同じ方向を意味する。また、図中のZ方向は、搬送する不織布5の厚み方向である。
図1〜図4は、本発明の不織布の製造方法に用いられる加工装置(以下、単に加工装置ともいう。)の一実施形態を模式的に示したものである。
脂肪酸アミド化合物としては、脂肪酸モノアミド化合物、脂肪酸ジアミド化合物、飽和脂肪酸モノアミド化合物、不飽和脂肪酸ジアミド化合物等が挙げられ、具体的には、ラウリン酸アミド、ミリスチン酸アミド、パルミチン酸アミド、ステアリン酸アミド、ベヘン酸アミド、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、モンタン酸アミド、N,N’−メチレン−ビス−ラウリン酸アミド、N,N’−メチレン−ビス−ミリスチン酸アミド、N,N’−メチレン−ビス−パルミチン酸アミド、N,N’−メチレン−ビス−ベヘン酸アミド、N,N’−メチレン−ビス−オレイン酸アミド、N,N’−メチレン−ビス−エルカ酸アミド、N,N’−エチレン−ビス−オレイン酸アミド、N,N’−エチレン−ビス−エルカ酸アミド等が挙げられる。肌触り向上の観点から好ましくはエルカ酸アミドがよい。
シリコーン系化合物としては、変性シリコーン系化合物、シリコーン系重合体等が挙げられ、なかでも変性シリコーン系化合物としては、アミノ変性シリコーン、ジアミノ変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン等が挙げられる。肌触り向上の観点から好ましくはアミノ変性シリコーン、ジアミノ変性シリコーンがよい。
高級アルコールとしては、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、リノリルアルコールなどが挙げられる。肌触りの観点から好ましくはステアリルアルコールがよい。
界面活性剤としては、アニオン性、カチオン性、両性イオン性及びノニオン性の界面活性剤等を用いることができる。 アニオン性の界面活性剤の例としては、アルキルホスフェートナトリウム塩、ジアルキルホスフェートナトリウム塩、ジアルキルスルホサクシネートナトリウム塩、アルキルベンゼンスルホネートナトリウム塩、アルキルスルホネートナトリウム塩、アルキルサルフェートナトリウム塩、セカンダリーアルキルサルフェートナトリウム塩等が挙げられる。(いずれのアルキルも炭素数8〜22が好ましい。)
カチオン性の界面活性剤の例としては、アルキル(又はアルケニル)トリメチルアンモニウムハライド、ジアルキル(又はアルケニル)ジメチルアンモニウムハライド、アルキル(又はアルケニル)ピリジニウムハライド等が挙げられ、これらの化合物は、炭素数6〜18のアルキル基又はアルケニル基を有するものが好ましい。上記ハライド化合物におけるハロゲンとしては、塩素、臭素等が挙げられる。
両性イオン性の界面活性剤の例としては、アルキル(炭素数1〜30)ジメチルベタイン(、アルキル(炭素数1〜30)アミドアルキル(炭素数1〜4)ジメチルベタイン、アルキル(炭素数1〜30)ジヒドロキシアルキル(炭素数1〜30)ベタイン、スルフォベタイン型両性界面活性剤等のベタイン型両性イオン性界面活性剤や、アラニン型[アルキル(炭素数1〜30)アミノプロピオン酸型、アルキル(炭素数1〜30)イミノジプロピオン酸型等]両性界面活性剤、グリシン型[アルキル(炭素数1〜30)アミノ酢酸型等]両性界面活性剤などのアミノ酸型両性界面活性剤、アルキル(炭素数1〜30)タウリン型などのアミノスルホン酸型両性界面活性剤が挙げられる。
ノニオン性の界面活性剤の例としては、グリセリン脂肪酸エステル、ポリ(好ましくはn=2〜10)グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル等の多価アルコール脂肪酸エステル(いずれも好ましくは脂肪酸の炭素数8〜22)、アミノ変性シリコーン等が挙げられる。
本発明では、柔軟剤21として、上述した化合物の中から選ばれた1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
柔軟剤塗布部2により塗布される柔軟剤21は、その塗布坪量に特に制限はないが、不織布の表面エネルギーを上げて不織布を柔軟にし、不織布の風合い向上の観点から、0.01〜30wt%の範囲内とすることが好ましく、べたつかず、肌触り向上の効果が高い観点から0.1〜10wt%の範囲内とすることが更に好ましい。この塗布量は、柔軟剤21を塗布する前と塗布した後の塗布対象物の重量差から求めることができる(下記の式参照)。
塗布量(wt%)=塗布後の重量(g)÷塗布前の重量(g)×100−100
また、不織布5に柔軟剤21を均一に塗布する観点から、柔軟剤塗布部2のノズル22と、搬送される不織布5との間隔は、1mm〜500mmであることが好ましく、むらを抑えるために5mm〜100mmであることが更に好ましい。尚、本実施形態の加工装置1のように、起毛加工部4を具備している場合には、後述する起毛加工部4の凸ロール41により起毛される側に、柔軟剤21が塗布されるように、柔軟剤塗布部2が配されることが好ましい。
不織布のトータル延伸倍率 = {周方向(MD方向)の不織布の延伸倍率 × 不織布のMD方向の延伸面積率} + {回転軸方向(CD方向)の不織布の延伸倍率 × 不織布の回転軸方向(CD方向)の延伸面積率} +{未延伸部分(実質的に延伸されない部分を含む)の延伸倍率(1倍) × 不織布の未延伸の面積率}
= {周方向(MD方向)の機械延伸倍率 × 不織布のMD方向の延伸面積率 × (ロール周速/供給速度)} + {回転軸方向(CD方向)の機械延伸倍率 × 不織布のCD方向の延伸面積率 × (ロール通過後の不織布幅/ロール通過前の元の不織布幅)} + {未延伸部分(実質的に延伸されない部分を含む)の延伸倍率(1倍) × 不織布の未延伸の面積率} ・・・(1)
本実施態様のような部分延伸加工ではなく、通常一般に行われている一軸延伸等の全体延伸の場合には、供給速度よりも平滑ロールの周速度の方が大きくなるため先ほどのV1/V2が1よりも小さくなり、例えば通常のスパンボンド不織布では1.3倍以上の不織布のトータル延伸倍率(一軸延伸ではV2/V1により求められる)があると不織布に破れ等が生じてしまう。そのため、不織布のトータル延伸倍率を上げることができないが、本実施態様においては、1.3倍以上の不織布のトータル延伸倍率があっても不織布に破れ等が生じ難い。
スパンボンド不織布を用いる場合、スパンボンド不織布の有するエンボスによる複数個の熱融着部は、各熱融着部の面積が、0.05〜10mm2であることが好ましく、0.1〜1mm2であることが更に好ましい。前記熱融着部の数は、10〜250個/cm2であることが好ましく、35〜65個/cm2であることが更に好ましい。前記熱融着部の形状は、特に制限されず、例えば、円形、菱形、三角形等の任意の形状であってもよい。スパンボンド不織布の一面の表面積に占める熱融着部の合計面積の割合は、5〜30%であることが好ましく、10〜20%であることが更に好ましい。
また、スパンボンド不織布は、単層のものでもよく、複数層積層されたものでもよい。
元のスパンボンド不織布又は起毛加工後に得られるスパンボンド不織布を、X方向(幅方向、CD方向)に200mm、Y方向(長手方向、MD方向)に50mmの寸法の長方形形状の測定片を切り出す。この切り出された長方形形状の測定片を測定サンプルとする。この測定サンプルを、X方向が引張方向となるように、引張試験機(例えば、オリエンテック社製テンシロン引張り試験機「RTA−100」)のチャックに取り付ける。チャック間距離は150mmとする。測定サンプルを300mm/分で引っ張り、サンプル破断までの最大荷重点をX方向の破断強度とする。また、Y方向(長手方向、MD方向)に200mm、X方向(幅方向、CD方向)に50mmの寸法の長方形形状の測定片を切り出し、これを測定サンプルとする。この測定サンプルを、そのY方向が引張方向となるように引張試験機のチャックに取り付ける。上述したX方向の破断強度の測定方法と同様の手順によってY方向の破断強度を求める。
スパンボンド不織布を用いた場合に、スパンボンド不織布の表面から起毛した不織布の構成繊維が短い理由として、本発明者は、部分延伸加工部3のスチールマッチングエンボスローラー33によりスパンボンド不織布を延伸する際に、スパンボンド不織布の熱融着部に弱化点を形成し、その後、起毛加工部4の凸ロール41により表面を加工するため、弱化点の形成された熱融着部からスパンボンド不織布の構成繊維である連続長繊維が破断し、熱融着部から切断された繊維が形成されるためと推測している。
起毛した構成繊維を不織布は、風合いの観点から、起毛した構成繊維の本数が10本/cm〜80本/cmであることが好ましく、20本/cm〜50本/cmであることが肌触りの観点から更に好ましい。80本/cm以上になると繊維によっては起毛した構成繊維が硬く、風合いが必ずしもよいとは言えなくなってしまったり、また起毛した構成繊維が手などに引っかかりやすく、とがったものに引っかかった衝撃で不織布が破けたり、手のささくれにひっかかり怪我をしたり、新たな問題が生じやすいためである。起毛した構成繊維の本数は、以下のように計測する。
図5は、起毛した構成繊維の本数を測定する方法を示した模式図である。サンプリングおよび測定環境は22℃65%RH環境下にて行う。先ず、測定する不織布から、鋭利なかみそりで、20cm×20cmの測定片を切り出し、図5(a)に示すように、測定片を起毛側が外向きになるように山折りして測定サンプル104を形成する。次に、この測定サンプル104を、A4サイズの黒い台紙の上に載せ、図5(b)に示すように、さらにその上に、縦1cm×横1cmの穴107をあけたA4サイズの黒い台紙を載せる。このとき、図5(b)に示すように、測定サンプル104の折り目105が、上側の黒い台紙の穴107から見えるように配置する。両台紙には、富士共和製紙株式会社の「ケンラン(黒)連量265g」を用いた。その後、上側の台紙の穴107の両側それぞれから、折り目105に沿って外方に5cmはなれた位置に、50gのおもりをそれぞれ載せ、測定サンプル104が完全に折りたたまれた状態を作る。次に、図5(c)に示すように、マイクロスコープ(KEYENCE社製VHX−900)を用いて、30倍の倍率で、台紙の穴107内を観察し、測定サンプル104の折り目105から0.2mm上方に平行移動した位置に形成される仮想線108よりも上方に起毛している起毛した繊維の本数を計測する。このとき測定する不織布において、起毛加工の施された部位の幅が1cm以上の場合は、起毛加工の施された部位を含むように、20cm×20cmの測定片を3片切り出して計測する。また、起毛加工の施された部位の幅が1cm以下の場合は、無作為に20cm×20cmの測定片を3片切り出して計測する。以上の操作を、測定する不織布に対して3枚分計測し、計9箇所の平均をとり、起毛した構成繊維の本数とする。
さらに、意匠性を持たせるため、ストライプ状に起毛したり、パターン的に模様をつけて部分的に起毛させたりすることも好ましい。
樹脂にプロピレン樹脂を用い、目付け13g/m2、繊維径16μm、熱圧着部(エンボスによる熱融着部)の面積率13%のスパンボンドとメルトブローンの積層不織布(スパンボンド-メルトブローン-スパンボンド)を元の原料不織布に用いた(以下、スパンボンドAと略す)。図1〜図4に示した前述の加工装置1の中で、起毛加工部4(図4)は用いずに、まずスプレーを用いて柔軟剤溶液を塗布し、その後部分延伸加工を施した実施例1の不織布を得た。柔軟剤溶液の塗布においては、柔軟剤21としてエルカ酸アミド(Wako製cis-13-ドコセン酸アミド)を用いた。エルカ酸アミドはエタノール150gにエルカ酸アミド7.5g入れ、50℃で20分撹拌の後、1時間放置し、室温(25℃)とした(以降この柔軟剤溶液をエルカ酸アミド溶液とする)。次に、部分延伸加工部3においては、用いたスチールマッチングエンボスローラー33のロールにおける各凸部310は、その高さが2.8mmであり、ロール31の各凸部310とロール32の各凸部との噛み合いの深さDは、2.7mmであった。また、機械延伸倍率は2.9倍であり、回転軸方向に隣り合う凸部310同士の距離(ピッチP2)は、7mmであり、周方向に隣り合う凸部310同士の距離(ピッチP1)は、7mmであった。スチールマッチエンボスのロールの周速度V2は10m/minであり、不織布の搬送速度V1は13m/minであった。不織布のトータル延伸倍率は1.7倍であった。不織布の熱圧着部のピッチと、凹凸ロールの凸部のピッチとの比(不織布の熱圧着部のピッチ/凸部のピッチ)はMD方向(ロール周方向)が0.41、CD方向(ロール回転軸方向)が0.24で行った。不織布の熱圧着部の面積率と不織布のトータル延伸倍率の比は、0.076であった。
実施例1と同じスパンボンドAを元の原料不織布に用いた。まずスプレーを用いて柔軟剤溶液を塗布し、その後部分延伸加工を施した実施例2の不織布を得た。柔軟剤溶液の塗布においては、柔軟剤21としてジアミノ変性シリコーン(信越シリコーン製KF−860)を用いた。ジアミノ変性シリコーンはヘキサン150gに7.5g溶かし、室温にて20分撹拌し溶液を得た(以降この柔軟剤溶液をジアミノ変性シリコーン溶液とする)。それ以外は、実施例1と同様にして、実施例2の不織布を得た。
実施例1と同じスパンボンドAを元の原料不織布に用いた。まずスプレーを用いて柔軟剤溶液を塗布し、その後部分延伸加工を施した実施例3の不織布を得た。柔軟剤溶液の塗布においては、柔軟剤21としてステアリルアルコール(花王製)を用いた。ステアリルアルコールはヘキサン150gに7.5g入れ、50℃にて20分撹拌後、1時間室温にて放置し、室温(25℃)の溶液を得た(以降、この柔軟剤溶液をステアリルアルコール溶液とする)。それ以外は、実施例1と同様にして、実施例3の不織布を得た。
実施例1と同じスパンボンドAを元の原料不織布に用いた。実施例1と同様の条件で、まずエルカ酸アミド溶液をスプレーにより塗布と部分延伸加工を施し、更に起毛加工を施した実施例7の不織布を得た。起毛加工部4においては、用いた凸ロール41の各凸部410の高さは、最大0.07mmであり、突起の密度が約2000個/cm2の凸ロールを用いた。不織布の搬送方向に対して、逆方向に4倍の速度で凸ロールを回転させた。抱き角は60度であった。それぞれの搬送速度は13m/分であった。以上のようにエルカ酸アミドを塗布、部分延伸加工、起毛加工を組み合わせて実施例4の不織布を得た。
実施例1と同じスパンボンドAを元の原料不織布に用いた。実施例2と同様の条件で、まずジアミノ変性シリコーン溶液をスプレーにより塗布と部分延伸加工を施し、更に起毛加工を施した実施例8の不織布を得た。起毛加工の条件は実施例4と同様にして、実施例5の不織布を得た。
実施例1と同じスパンボンドAを元の原料不織布に用いた。実施例3と同様の条件で、まずステアリルアルコール溶液をスプレーにより塗布と部分延伸加工を施し、更に起毛加工を施した実施例6の不織布を得た。起毛加工の条件は実施例4と同様にして、実施例6の不織布を得た。
樹脂にエチレンプロピレン共重合体の樹脂を用い、目付け15g/m2、繊維径15μm、熱圧着部(エンボスによる熱融着部)の面積率18%のスパンボンドとメルトブローンの積層不織布(スパンボンド-メルトブローン-スパンボンド)を元の原料不織布に用いた(以下、スパンボンドBと略す)。実施例1と同様にまずスプレーを用いてエルカ酸アミド溶液を塗布し、その後部分延伸加工を施した実施例7の不織布を得た。不織布の熱圧着部の面積率と不織布のトータル延伸倍率の比は、0.106であった。それ以外は、実施例1と同様にして、実施例7の不織布を得た。
実施例7と同じスパンボンドBを元の原料不織布に用いた。まずスプレーを用いてジアミノ変性シリコーン溶液を塗布し、その後部分延伸加工を施した実施例8の不織布を得た。それ以外は、実施例7と同様にして、実施例8の不織布を得た。
実施例7と同じスパンボンドBを元の原料不織布に用いた。まずスプレーを用いてステアリルアルコール溶液を塗布し、その後部分延伸加工を施した実施例9の不織布を得た。それ以外は、実施例7と同様にして、実施例12の不織布を得た。
実施例7と同じスパンボンドBを元の原料不織布に用いた。実施例7と順番を変え、まず部分延伸加工を施し、その後スプレーを用いてエルカ酸アミド溶液を塗布し実施例10の不織布を得た。それ以外は、実施例7と同様にして、実施例10の不織布を得た。
実施例7と同じスパンボンドBを元の原料不織布に用いた。実施例8と順番を変え、まず部分延伸加工を施し、その後スプレーを用いてジアミノ変性シリコーン溶液を塗布し実施例11の不織布を得た。それ以外は、実施例8と同様にして、実施例11の不織布を得た。
実施例7と同じスパンボンドBを元の原料不織布に用いた。実施例9と順番を変え、まず部分延伸加工を施し、その後スプレーを用いてステアリルアルコール溶液を塗布し実施例12の不織布を得た。それ以外は、実施例9と同様にして、実施例12の不織布を得た。
実施例7と同じスパンボンドBを元の原料不織布に用いた。実施例7と同様の条件で、まずエルカ酸アミド溶液をスプレーにより塗布と部分延伸加工を施し、更に起毛加工を施した実施例13の不織布を得た。起毛加工部4においては、用いた凸ロール41の各凸部410の高さは、最大0.07mmであり、突起の密度が約2000個/cm2の凸ロールを用いた。不織布の搬送方向に対して、逆方向に4倍の速度で凸ロールを回転させた。抱き角は60度であった。それぞれの搬送速度は13m/分であった。以上のようにエルカ酸アミドを塗布、部分延伸加工、起毛加工を組み合わせて実施例13の不織布を得た。
実施例7と同じスパンボンドBを元の原料不織布に用いた。実施例8と同様の条件で、まずジアミノ変性シリコーン溶液をスプレーにより塗布と部分延伸加工を施し、更に起毛加工を施した実施例14の不織布を得た。起毛加工の条件は実施例13と同様にして、実施例14の不織布を得た。
実施例7と同じスパンボンドBを元の原料不織布に用いた。実施例9と同様の条件で、まずステアリルアルコール溶液をスプレーにより塗布と部分延伸加工を施し、更に起毛加工を施した実施例15の不織布を得た。起毛加工の条件は実施例13と同様にして、実施例15の不織布を得た。
実施例1のスパンボンドAを比較例1の不織布とした。
実施例1と同じスパンボンドA(比較例1の不織布)を元の原料不織布に用いた。スプレーを用いてエルカ酸アミド溶液を塗布し、比較例2の不織布を得た。
実施例1と同じスパンボンドA(比較例1の不織布)を元の原料不織布に用いた。スプレーを用いてジアミノ変性シリコーン溶液を塗布し、比較例3の不織布を得た。
実施例1と同じスパンボンドA(比較例1の不織布)を元の原料不織布に用いた。スプレーを用いてステアリルアルコール溶液を塗布し、比較例4の不織布を得た。
実施例1と同じスパンボンドA(比較例1の不織布)を元の原料不織布に用いた。実施例1と同じ条件で部分延伸加工のみ施し、比較例5の不織布を得た。
実施例10のスパンボンドBを比較例6の不織布とした。
実施例7と同じスパンボンドB(比較例6の不織布)を元の原料不織布に用いた。スプレーを用いてエルカ酸アミド溶液を塗布し、比較例7の不織布を得た。
実施例7と同じスパンボンドB(比較例6の不織布)を元の原料不織布に用いた。スプレーを用いてジアミノ変性シリコーン溶液を塗布し、比較例8の不織布を得た。
実施例7と同じスパンボンドB(比較例6の不織布)を元の原料不織布に用いた。スプレーを用いてステアリルアルコール溶液を塗布し、比較例9の不織布を得た。
実施例7と同じスパンボンドB(比較例6の不織布)を元の原料不織布に用いた。実施例1と同じ条件で部分延伸加工のみ施し、比較例10の不織布を得た。
〔肌触りの官能評価〕
実施例1〜15、比較例1〜10で得られた不織布について、スパンボンドA(比較例1の不織布)を基準(2点)とし、さらにスパンボンドB(比較例7の不織布)を基準(3点)とし、更に花王株式会社製のメリーズパンツのびのびWalker(登録商標)の外層体に用いられているエアースルー不織布を基準(10点)としたときの10段階の官能評価(10点に近づく程より良い風合い)を行い、各不織布について3枚の平均値を、整数桁に四捨五入して求め、表1、表2に示した。
実施例1〜15、比較例1〜10で得られた不織布について、1時間以上乾燥させた後に25cm×20cmの3枚重量を測定した。その後何も加工していない不織布を基準として、塗布量を小数点第1位を四捨五入して求め、表1、表2に示した。
表2に示す結果からも表1に示す結果と同様のことが示されている。即ち、表2に示す結果から、実施例10〜15の不織布のように、柔軟剤塗布と部分延伸を組み合わせることで、比較例8〜10の不織布に比べ、肌触りの大幅な向上が見られ、特に、実施例10〜12の不織布のように、柔軟剤塗布後の部分延伸加工ではさらに大幅な肌触りの向上が見られた。
表1・表2に示す結果から、柔軟剤塗布と部分延伸加工とを施せば、不織布の種類によらず、さまざまな不織布の肌触りを向上できることが期待できる。
2 柔軟剤塗布部
21 柔軟剤
22 ノズル
3 部分延伸加工部
31,32 凹凸ロール
310 ロール31の周面に有する凸部
310a 凸部310におけるエッジ
320 ロール32の周面に有する凹部
320a 凹部320における窪み始めのエッジ
33 スチールマッチングエンボスローラー
34,35 搬送ロール
4 起毛加工部
41 凸ロール
410 凸ロール41の周面に有する凸部
42,43 搬送ロール
5 加工前の不織布
5’ 部分延伸加工の施された不織布
5’’ 部分延伸加工及び起毛加工の施された不織布
Claims (7)
- スパンボンド不織布、又はスパンボンドの層とメルトブローンの層との積層不織布に、柔軟剤を塗布する工程と、該不織布の複数箇所それぞれに50℃以下の温度で部分延伸加工を施す工程とを具備する不織布の製造方法。
- 前記スパンボンド不織布又は前記積層不織布に、前記柔軟剤を塗布し、その後、前記部分延伸加工を施す請求項1に記載の不織布の製造方法。
- 前記部分延伸加工の施された不織布に、該不織布の構成繊維を起毛する起毛加工を施す請求項1又は2に記載の不織布の製造方法。
- 前記柔軟剤として、アミノ変性シリコーン、ジアミノ変性シリコーン、脂肪酸アミド化合物、または高級アルコールを用いる請求項1〜3の何れか1項に記載の不織布の製造方法。
- 前記部分延伸加工は、一対の凹凸ロールを用いて行い、
一方のロールが周面に複数個の凸部を有し、他方のロールが周面に一方の前記ロールの前記凸部に対応する位置に該凸部が入り込む凹部を有しており、
前記不織布を一対の前記凹凸ロール間に供給し、該不織布に前記部分延伸加工を施す請求項1〜4の何れか1項に記載の不織布の製造方法。 - 請求項1〜5に記載の不織布の製造方法で製造された不織布。
- 請求項6に記載の不織布を少なくとも一部の構成部材として用いた吸収性物品。
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