JP5876609B1 - 導電フィラー用粉末 - Google Patents

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Abstract

【課題】導電性に優れ、かつ低コストで得られうる導電フィラー用粉末の提供。【解決手段】導電フィラー用粉末は、複数の粒子2からなる。それぞれの粒子2の材質は、Cu−Bi系合金である。この合金は、0.1質量%以上10質量%以下のBiを含有する。この合金は、下記数式(1)を満たす第一CuBi相8と、下記数式(2)を満たす第二CuBi相10とを含む。0.010 ≦ x/y ≦ 1 (1)0 < x/y ≦ 0.005 (2)この数式(1)及び(2)において、xはBiの質量含有率を表し、yはCuの質量含有率を表わす。粒子2の表層部12における第一CuBi相8の比率P1は、5質量%以上である。【選択図】図2

Description

本発明は、導電性樹脂、導電性接着剤、導電ペースト、電子機器、電子部品等に用いられる導電フィラーに適した粉末に関する。
導電性物質に含有されるフィラーとして、銅を主成分とする合金粉末が知られている。銅の電気抵抗は小さいので、銅を含むフィラーは導電性に優れる。銅粒子の凝集により粒子同士の大きな接触面積が得られるので、この観点からも銅はフィラーの導電性に寄与する。さらに銅は、熱伝導性にも優れる。
銅は、酸化しやすい。換言すれば、銅は大気中の酸素と反応しやすい。この反応により酸化被膜が生じる。この酸化被膜は、導電性を阻害する。銅を主成分とする合金からなるフィラーでは、酸化防止処理、酸化被膜除去処理等の表面処理が必要である。
特開2015−74806公報には、Cuと1−30質量%のAgとを含む合金からなる導電フィラーが開示されている。このフィラーでは、粒子の表層にAgの濃度が高いAgCu相が存在している。
特開平5−114305号公報には、Ag−Cu系合金からなる粉末が開示されている。この粉末は、Bi、Zn又はPbを含有する。Bi、Zn及びPbの融点は、低い。
特開2013−163185公報には、Cu−Bi系合金からなるフィラーが開示されている。このフィラーは、50−99質量%のCuと、1−50質量%のBiとを含有する。
特開2014−28380公報には、Cu−Bi系合金からなるフィラーが開示されている。このフィラーは、Cuと、1−50質量%のBiとを含有する。
特開2015−74806公報 特開平5−114305号公報 特開2013−163185公報 特開2014−28380公報
一般的なCu系粉末では、Cuの表面に、有機溶剤による表面処理が施されている。この表面処理には、手間がかかる。この粉末の製造コストは、高い。導電性と低コストとの両立は、容易ではない。
本発明の目的は、導電性に優れ、かつ低コストで得られうる導電フィラー用粉末の提供にある。
本発明に係る導電フィラー用粉末は、複数の粒子からなる。それぞれの粒子の材質は、0.1質量%以上10質量%以下のBiを含み、かつ残部がCu及び不可避的不純物である合金である。この合金は、下記数式(1)を満たす第一CuBi相と、下記数式(2)を満たす第二CuBi相とを含む。この粒子は、その厚みが100nmである表層部を有している。この表層部における第一CuBi相の比率P1は、5質量%以上である。
0.010 ≦ x/y ≦ 1 (1)
0 < x/y ≦ 0.005 (2)
この数式(1)及び(2)において、xはBiの質量含有率を表し、yはCuの質量含有率を表わす。
他の観点によれば、本発明に係る導電フィラー用粉末は、複数の粒子からなる。それぞれの粒子の材質は、0.1質量%以上10質量%以下のBiと、元素X1とを含み、かつ残部がCu及び不可避的不純物である合金である。この元素X1は、Sn、In、Zn、Ga及びPbからなる群より選択された1種又は2種以上である。この合金は、下記数式(1)を満たす第一CuBi相と、下記数式(2)を満たす第二CuBi相とを含む。この粒子は、その厚みが100nmである表層部を有している。この表層部における第一CuBi相の比率P1は、5質量%以上である。
0.010 ≦ x/y ≦ 1 (1)
0 < x/y ≦ 0.005 (2)
この数式(1)及び(2)において、xはBiの質量含有率を表し、yはCuの質量含有率を表わす。好ましくは、元素X1の含有率は、1質量%以上10質量%以下である。
好ましくは、粉末の累積50体積%粒子径(D50)は、1μm以上10μm以下である。
本発明に係る導電フィラー用粉末は、Cuを含有するので、導電性に優れる。この粉末の製造には、コーティング等の表面処理は不要である。従って、この粉末の製造には、手間がかからない。この粉末は、低コストで得られうる。
図1は、本発明の一実施形態に係る粉末に含まれる粒子が示された模式的断面図である。 図2は、図1において矢印Iで示された部分の拡大図である。 図3は、図1において矢印IIIで示された部分の拡大図である。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
本発明に係る導電フィラー用粉末は、多数の粒子の集合である。図1に、この粒子2の断面が拡大されて示されている。この粒子2の材質は、合金である。この合金はCu及びBiを含んでいる。
好ましくは、この合金は、
(1)Cu
(2)Bi
及び
(3)不可避的不純物
のみを含む。
図2及び3に示されるように、この合金は、Cu相4、Bi相6、第一CuBi相8及び第二CuBi相10を有している。Bi相6、第一CuBi相8及び第二CuBi相10は、Cu相4中に分散して析出している。
Cu相4の主成分は、Cuである。Cu相4が、Cuのみを含んでもよい。Cu相4が、Cuと共に、少量の他の元素を含んでもよい。Cu相4におけるCuの比率は90質量%以上である。Cuは、導電性である。
Bi相6の主成分は、Biである。Bi相6が、Biのみを含んでもよい。Bi相6が、Biと共に、少量の他の元素を含んでもよい。Bi相6におけるBiの比率は90質量%以上である。Biの導電性は、低い。
第一CuBi相8は、Cu及びBiを含有する。この第一CuBi相8は、CuとBiとの化合物を含みうる。第一CuBi相8は、下記数式(1)を満たす。
0.010 ≦ x/y ≦ 1 (1)
この数式(1)において、xはBiの質量含有率を表し、yはCuの質量含有率を表わす。
上記数式(1)から明かなとおり、第一CuBi相8におけるBiの含有率xは、比較的大きい。換言すれば、第一CuBi相8では、Biが濃化している。従って、この第一CuBi相8の導電性は、小さい。
第二CuBi相10は、Cu及びBiを含有する。この第二CuBi相10は、CuとBiとの化合物を含みうる。第二CuBi相10は、下記数式(2)を満たす。
0 < x/y ≦ 0.005 (2)
この数式(2)において、xはBiの質量含有率を表し、yはCuの質量含有率を表わす。
上記数式(2)から明かなとおり、第二CuBi相10におけるBiの含有率xは、比較的小さい。一方、Cuの含有率は、比較的大きい。換言すれば、第二CuBi相10では、Cuが濃化している。従って、この第二CuBi相10は、導電性に優れる。
図2及び3において二点鎖線Lで示されているのは、境界線である。境界線Lは仮想の線であり、実際には粒子2において境界線Lは視認され得ない。この境界線Lにより、粒子2は、表層部12とコア14とに区画される。表層部12の厚みT(図2参照)は、100nmである。
図2及び3から明らかなように、第一CuBi相8は、主に表層部12に存在している。前述の通り、第一CuBi相8におけるBiの含有率xは、大きい。この第一CuBi相8が表層部12に存在するので、コア14のCu相4におけるCuの、大気中の酸素との反応が、抑制されうる。さらに、コア14の第二CuBi相10におけるCuの、大気中の酸素との反応も、抑制されうる。この第一CuBi相8は、粉末の導電性の経時劣化を抑制しうる。
第一CuBi相8の融点は、低い。この粉末が例えば導電ペーストに用いられ加熱されたとき、比較的低温(例えば250−600℃)で、第一CuBi相8の微細共晶組織が融解する。融解後の冷却により、微細共晶組織が消滅する。
微細共晶組織の消滅時に、Biが凝集して純Bi相が形成される。Biの融点は低い。純Bi相のBi原子は、拡散により粒子2同士の金属結合を生じさせる。この金属結合により、粒子2間の接触抵抗が低減される。冷却後の生成物は、導電性に優れる。
前述の通り、第一CuBi相8は主として表層部12に存在する。従って、微細共晶組織の消滅によって形成される純Bi相も、主として表層部12に存在する。この粒子2では、コア14の全部又は一部が、Biによって覆われる。従って、コア14に存在するCuの酸化が抑制される。酸化の抑制により、電気伝導度の経時劣化が抑制される。
微細共晶組織の消滅時に、Cuが凝集して純Cu相が形成される。この純Cu相を有する粒子2同士の接触抵抗は、小さい。冷却後の生成物は、導電性に優れる。
粉末の導電性の観点から、表層部12における第一CuBi相8の比率P1は、5質量%以上が好ましく、6質量%以上がより好ましく、7質量%以上が特に好ましい。この比率P1は、10質量%以下が好ましい。
図2及び3から明らかなように、第二CuBi相10は、主にコア14に存在している。前述の通り、第二CuBi相10は、Cuを多く含む。このCuは、大気中の酸素を反応しにくい。この粒子2では、電気伝導度の経時劣化が抑制される。
第二CuBi相10のBiは、エレクトロマイグレーションを抑制する。従ってこの粒子2では、電気伝導度の経時劣化が抑制される。
前述の通り、第一CuBi相8は、上記数式(1)を満たす。換言すれば、第一CuBi相8における比(x/y)は、0.010以上1以下である。比(x/y)が0.010以上である第一CuBi相8は、電気伝導度の経時劣化を抑制する。この観点から、比(x/y)は0.10以上がより好ましく、0.20以上が特に好ましい。比(x/y)が1以下である第一CuBi相8は、粉末の導電性を阻害しにくい。この観点から、比(x/y)は0.50以下がより好ましく、0.30以下が特に好ましい。
前述の通り、第二CuBi相10は、上記数式(2)を満たす。換言すれば、第二CuBi相10における比(x/y)は、0を超えて0.005以下である。比(x/y)が0を超える第二CuBi相10では、エレクトロマイグレーションが抑制されうる。この観点から、比(x/y)は0.0005以上がより好ましく、0.001以上が特に好ましい。比(x/y)が0.005以下である第二CuBi相10は、導電性に優れる。この観点から、比(x/y)は0.003以下がより好ましく、0.002以下が特に好ましい。
合金におけるBiの量は、0.1質量%以上10質量%以下が好ましい。この量が0.1質量%以上である合金では、エレクトロマイグレーションが抑制される。この量が0.1質量%以上である合金では、電気伝導度の経時劣化が抑制される。これらの観点から、この量は0.3質量%以上がより好ましく、0.5質量%以上が特に好ましい。この量が10質量%以下である合金では、Biによる導電性阻害が少ない。この観点から、この量は7質量%以下がより好ましく、5質量%以下が特に好ましい。
導電性の観点から、合金におけるCuの量は90質量%以上が好ましく、92質量%以上がより好ましく、94質量%以上が特に好ましい。本発明において各元素の比率は、FE−SEM像の分析によって決定される。無作為に抽出された20点において比率が決定され、その平均が算出される。
導電性の観点から、粉末の累積50体積%粒子径(D50)は、15μm以下が好ましく、12m以下がより好ましく、10μm以下が特に好ましい。粉末の凝集が抑制されうるとの観点から、粒子径(D50)は1μm以上が好ましく、3μm以上がより好ましく、4μm以上が特に好ましい。粒子径(D50)は、粉体の全体積を100%として累積カーブが求められたとき、その累積カーブが50%となる点の粒子径である。粒子径(D50)は、日機装社のレーザー回折・散乱式粒子径分布測定装置「マイクロトラックMT3000」により測定される。この装置のセル内に、粉末が純水と共に流し込まれ、粒子2の光散乱情報に基づいて、粒子径(D50)が検出される。10回の測定の平均値が算出される。
Cu−Bi合金の融点は、Cuの融点よりも低い。溶融したCu−Bi合金の粘度は、溶融したCuの粘度よりも低い。この合金から、アトマイズにより、容易に微細な粉末が得られうる。その理由は、
(1)高温な溶湯が準備される必要がない
(2)アトマイズの噴射圧が高圧である必要がない
及び
(3)微細噴射ノズルが採用される必要がない
ことにある。
合金が、元素X1をさらに含んでもよい。元素X1は、Sn、In、Zn、Ga及びPbからなる群より選択された1種又は2種以上である。元素X1を含む場合、好ましくは、この合金は、
(1)Cu
(2)Bi
(3)元素X1
及び
(4)不可避的不純物
のみを含む。
元素X1を含む合金の融点は、低い。溶融した合金の粘度は、低い。この合金から、アトマイズにより、容易に微細な粉末が得られうる。その理由は、
(1)高温な溶湯が準備される必要がない
(2)アトマイズの噴射圧が高圧である必要がない
及び
(3)微細噴射ノズルが採用される必要がない
ことにある。
合金における元素X1の含有率は、1質量%以上が好ましく、2質量%以上がより好ましく、3質量%以上が特に好ましい。導電性の観点から、含有率は10質量%以下が好ましい。
合金が元素X1を含む場合も、Biの含有率は0.1質量%以上が好ましく、0.3質量%以上がより好ましく、0.5質量%以上が特に好ましい。この含有率は、10質量%以下が好ましく、7質量%以下がより好ましく、5質量%以下が特に好ましい。
粉末の電気伝導度は、500AV−1−1以上が好ましく、700AV−1−1以上がより好ましく、1000AV−1−1以上が特に好ましい。電気伝導度が高い粉末では、電気抵抗値が小さい。粉末の電気抵抗には、接触している粒子2の間に発生する接触抵抗と、粒子2の内部に発生するバルク抵抗とがある。本発明に係る粉末では、小さな接触抵抗によって優れた導電性が達成されている。
本発明に係る粉末は、アトマイズによって得られうる。粉末の特性は、材質のみならず、アトマイズの冷却速度にも依存する。ガスアトマイズ法、ディスクアトマイズ法、水アトマイズ法等が、採用されうる。粒子径が小さな粉末が容易に得られるとの観点から、ガスアトマイズ法及びディスクアトマイズ法が好ましい。この粉末の製造では、コーティング工程は不要である。この粉末の製造コストは、低い。
ガスアトマイズ法では、底部に細孔を有する石英坩堝の中に、原料が投入される。この原料が、アルゴンガス雰囲気中で、高周波誘導炉によって加熱され、溶融する。アルゴンガス雰囲気において、細孔から流出する原料に、アルゴンガスが噴射される。原料は急冷されて凝固し、粉末が得られる。噴射圧の調整により、凝固速度がコントロールされうる。噴射圧が大きいほど、凝固速度は大きい。凝固速度のコントロールにより、所望の粒度分布を有する粉末が得られうる。凝固速度が速いほど、粒度分布の幅は小さい。
ディスクアトマイズ法では、底部に細孔を有する石英坩堝の中に、原料が投入される。この原料が、アルゴンガス雰囲気中で、高周波誘導炉によって加熱され、溶融する。アルゴンガス雰囲気において、細孔から流出する原料が、高速で回転するディスクの上に落とされる。回転速度は、40000rpmから60000rpmである。ディスクによって原料は急冷され、凝固して、粉末が得られる。この粉末にミリングが施されてもよい。
以下、実施例によって本発明の効果が明らかにされるが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるべきではない。
表1及び2に示される実施例1−20及び比較例1−20の粉末を得た。各粉末の成分の、表に記載されていない残部は、不可避的不純物である。
各粉末の電気伝導度を測定した。まず、篩を用いて径が45μmを超える粒子を粉末から除去した。この粉末を、直径が25mmであり高さが10mmである円柱状のサンプルホルダー(東陽テクニカ社の粉体インピーダンス測定用四端子サンプルホルダー)に充填した。この粉末に、上下から4Nmの荷重をかけた。この粉末の上側に電流のプラス端子及び電圧のプラス端子を取り付けた。この粉末の下側に電流のマイナス端子及び電圧のマイナス端子を取り付けた。いわゆる四端子法により、電流を流して電圧を測定した。この結果が、下記の表1及び2に示されている。
Figure 0005876609
Figure 0005876609
表1では、各粉末が、A−Dの格付けで評価されている。この評価の基準は、以下の通りである。
格付けA
粒子径(D50):1μm以上10μm以下
電気伝導度:1000AV−1−1以上
格付けB
粒子径(D50):10μm以上
電気伝導度:1000AV−1−1以上
格付けC
粒子径(D50):1μm以上10μm以下
電気伝導度:500AV−1−1以上1000AV−1−1未満
格付けD
粒子径(D50):1μm以上10μm以下
電気伝導度:500AV−1−1未満
表2に示された各比較例の粉末の格付けは、Eである。この粉末は、
(1)組成が本発明の範囲を外れる
(2)数式(1)を満たさない
(3)数式(2)を満たさない
及び
(4)比率P1が本発明の範囲を外れる
のうちのいずれかに該当する。
例えば、実施例7に係る粉末は、組織が99Cu−1Biである。第一CuBi相における比(x/y)は0.22であり、数式(1)を満たしている。第二CuBi相におけるx/yは0.0020であり、数式(2)を満たしている。さらにこの粉末では、表層部における第一CuBi相の比率P1は、7.4%である。粒子径(D50)は8.7μmであり、電機伝導度は1380AV−1−1である。この粉末は、最も好ましい特性を示している。
例えば、比較例1に係る粉末の電気伝導度は、1050AV-1-1である。この粉末は、優れた導電性を示す。しかし、比率P1は2.5%と低いので、大気中の酸素と反応しやすい。この粉末では、導電性の経時劣化が生じやすい。
以上の評価結果から、本発明の優位性は明かである。
本発明に係る粉末は、導電性樹脂、導電性接着剤、回路用導電ペースト、電子機器等に用いられ得る。

Claims (4)

  1. 複数の粒子からなり、
    それぞれの粒子の材質が、0.1質量%以上10質量%以下のBiを含み、かつ残部がCu及び不可避的不純物である合金であり、
    上記合金が、下記数式(1)を満たす第一CuBi相と、下記数式(2)を満たす第二CuBi相とを含んでおり、
    上記粒子が、その厚みが100nmである表層部を有しており、
    上記表層部における第一CuBi相の比率P1が、5質量%以上である導電フィラー用粉末。
    0.010 ≦ x/y ≦ 1 (1)
    0 < x/y ≦ 0.005 (2)
    (上記数式(1)及び(2)において、xはBiの質量含有率を表し、yはCuの質量含有率を表わす。)
  2. 複数の粒子からなり、
    それぞれの粒子の材質が、0.1質量%以上10質量%以下のBiと、元素X1とを含み、かつ残部がCu及び不可避的不純物である合金であり、
    上記元素X1が、Sn、In、Zn、Ga及びPbからなる群より選択された1種又は2種以上であり、
    上記合金が、下記数式(1)を満たす第一CuBi相と、下記数式(2)を満たす第二CuBi相とを含んでおり、
    上記粒子が、その厚みが100nmである表層部を有しており、
    上記表層部における第一CuBi相の比率P1が、5質量%以上である導電フィラー用粉末。
    0.010 ≦ x/y ≦ 1 (1)
    0 < x/y ≦ 0.005 (2)
    (上記数式(1)及び(2)において、xはBiの質量含有率を表し、yはCuの質量含有率を表わす。)
  3. 上記元素X1の含有率が1質量%以上10質量%以下である請求項2に記載の粉末。
  4. その累積50体積%粒子径(D50)が1μm以上10μm以下である請求項1から3のいずれかに記載の粉末。
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