JP2015232160A - 導電フィラー用粉末 - Google Patents

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哲嗣 久世
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Abstract

【課題】導電性に優れ、かつ低コストで得られうる導電フィラー用粉末の提供。【解決手段】導電フィラー用粉末は、Cu−Ag−Bi系合金から形成されている。この合金は、40質量%以上98質量%以下のCuと、1質量%以上30質量%以下のAgと、1質量%以上30質量以下のBiとを含有する。この合金は、下記数式(1)及び(2)を満たす。0.05 ≦ y/x ≦ 0.40 (1)0.05 ≦ y/(x+z) ≦ 0.25 (2)この数式(1)及び(2)において、xは合金におけるCuの含有率を表し、yは合金におけるAgの含有率を表し、zは合金におけるBiの含有率を表す。【選択図】なし

Description

本発明は、導電性樹脂、導電性接着剤、回路用導電ペースト、電子機器等に用いられる導電フィラーに適した粉末に関する。
導電性接着剤の導電フィラーに、銀を主成分とする合金粉末が用いられている。銀の電気抵抗は小さいので、銀を含む接着剤は導電性に優れる。銀粒子の凝集により粒子同士の大きな接触面積が得られるので、この観点からも銀は接着剤の導電性に寄与する。銀粒子の表面に形成される酸化皮膜は成長しにくく、従ってこの銀粒子は耐食性にも優れる。さらに銀は、熱伝導性にも優れる。
銀は貴金属であり、高価である。従って、純銀からなる粉末は、接着剤の材料コストを押し上げる。コスト低減の観点から、銀以外の元素を含む合金の検討が、種々なされている。
特開2007−99851公報には、AgとCuとを含み、両者の合計質量に対するCuの質量が50%以下である導電フィラー用合金が開示されている。
特開平10−21742号公報には、AgとCuとを含む合金からなり、表面におけるAgの濃度が高い粒子が開示されている。
特開平5−114305号公報には、低融点金属であるBi、Zn又はPbを含有するAg−Cu系合金が開示されている。
特開平9−302403号公報には、Ag−Cu系合金からなる導電フィラー用粉末が開示されている。この粉末の円形度は、高い。
特開2007−99851公報 特開平10−21742号公報 特開平5−114305号公報 特開平9−302403号公報
一般的なAg−Cu系フィラー粉末では、Cuの芯の表面にAgがコーティングされている。このコーティングには、手間がかかる。この粉末の製造コストは、高い。導電性と低コストとの両立は、容易ではない。同様の問題は、導電性樹脂、回路用導電ペースト、電子機器等に用いられる導電フィラーでも生じている。
本発明の目的は、導電性に優れ、かつ低コストで得られうる導電フィラー用粉末の提供にある。
本発明に係る導電フィラー用粉末は、Cu−Ag−Bi系合金から形成されている。この合金は、40質量%以上98質量%以下のCuと、1質量%以上30質量%以下のAgと、1質量%以上30質量以下のBiとを含有する。この合金は、下記数式(1)及び(2)を満たす。
0.05 ≦ y/x ≦ 0.40 (1)
0.05 ≦ y/(x+z) ≦ 0.25 (2)
この数式(1)及び(2)において、xは合金におけるCuの含有率を表し、yは合金におけるAgの含有率を表し、zは合金におけるBiの含有率を表す。
好ましくは、この合金は、下記数式(3)をさらに満たす。
0.10 ≦ (y+z)/x ≦ 1.0 (3)
好ましくは、粉末の平均円形度は、0.6以上である。好ましくは、粉末の累積50体積%粒子径(D50)は、1μm以上10μm以下である。
好ましくは、粉末は、アトマイズによって得られる。
本発明に係る導電フィラー用粉末は、Cu−Ag−Bi系合金から形成されているので、純銀粉末よりも材料コストが低い。この粉末はCu及びAgを含んでいるので、導電性に優れる。
Cu−Ag−Bi系合金の中には、微細共晶組織であるAgBi相が存在する。この微細共晶組織は、低温度域(250−500℃)で溶解しうる。この微細共晶組織が融解した後、冷却されて凝固すると、微細共晶組織は消失し、微細共晶組織同士が凝集する。この凝集により、純Ag相、純Bi相及びAgBi相が形成される。
凝集後に形成された純Bi相は、低融点金属であるBi原子の拡散により、金属結合化を起こす。金属結合化により、接触抵抗が低減し、優れた電気伝導性が得られる。凝集後に形成された純Ag相についても、同様に接触抵抗が低減し、優れた電気伝導度が得られる。
この粉末中に存在する一部の純Bi相は、低温度域で溶解する。溶融したBiは、Cu相を覆う。酸化しやすいCu相がBiで覆われることにより、このCu相の酸化が抑制される。酸化の抑制は、電気伝導度の劣化を防ぐ。
Biの融点は271.4℃であり、金属としては極めて低い。さらに、溶湯したBiの粘性は、1×10−3Pa・sであり、他の金属と比較すると小さい。なお、粘性の単位はPa・S(パスカル秒)であり、流体内に1m(メートル)単位で1m/s(メートル毎秒)の速度勾配があるときに、その速度勾配方向に垂直な面において、1Pa(パスカル)の応力が生ずる粘度を1Pa・sという。粉末の製作時にこのBiを含む合金の溶湯が冷却されることにより、粒径が小さな粒子が得られうる。
これらの特性は、上記数式(1)及び(2)を満たす合金粉末において顕著である。
図1は、本発明の一実施形態に係る粉末の合金の成分範囲が示されたグラフである。 図2は、図1の粉末の合金の成分範囲が示されたグラフである。 図3は、図1の粉末の合金の成分範囲が示されたグラフである。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
本発明に係る導電フィラー用粉末は、Cu−Ag−Bi系合金から形成されている。典型的なCu−Ag−Bi系合金は、所定量のCuと所定量のAgと所定量のBiとを含み、残部は不可避的不純物である。他の典型的なCu−Ag−Bi系合金は、所定量のCuと所定量のAgと所定量のBiと所定量の添加元素とを含み、残部が不可避的不純物である。本発明において各元素の比率は、FE−SEM像の分析によって決定される。無作為に抽出された20点において比率が決定され、その平均が算出される。
この合金は、Agを含んでいる。Agの電気抵抗は、金属の中で最も小さい。Agを含む合金から形成された粉末は、導電性及び熱伝導性に優れる。これらの観点から、合金におけるAgの含有率は1質量%以上が好ましく、5質量%以上がより好ましく、10質量%以上が特に好ましい。Agは貴金属であり、高価である。Agを多量に含む粉末の材料コストは高い。コストの観点から、合金におけるAgの含有率は30質量%以下が好ましく、25質量%以下がより好ましく、20質量%以下が特に好ましい。
この合金は、Cuを含んでいる。Cuの電気抵抗は、金属の中ではAgに次いで小さい。Cuを含む合金から形成された粉末は、導電性に優れる。Cuの電気抵抗は、Agのそれと比べれば大きい。一方、CuはAgよりも低価格である。AgとCuとを含む粉末では、高導電性と低コストとが両立されうる。合金におけるCuの含有率は40質量%以上が好ましく、50質量%以上がより好ましく、60質量%以上が特に好ましい。合金の耐食性の観点から、Cuの含有率は、98質量%以下が好ましく、90質量%以下がより好ましく、80質量%以下が特に好ましい。
Cu−Ag合金の融点は、1000℃以上である。アトマイズに供されるCu−Ag合金の溶湯の粘度は、融点が1000℃以下を示す他金属の溶湯の粘度と比較すると大きい。この溶湯から得られる粉末の粒子径(D50)は、大きい。一般的な粒子径(D50)は、20μm以上である。粒子径(D50)が小さい粉末を得るには、溶湯温度を従来よりも高くして粘度を低くする必要がある。しかし、高温の溶湯を得るには、コストがかかる。ガスアトマイズの噴射圧を従来よりも高くすることでも、粒子径(D50)が小さい粉末が得られうる。しかし、高い噴射圧を得るには、コストがかかる。
Biの融点は、271.4℃である。Biは、金属の中でも低い融点を有する金属である。しかも、溶融したBiの粘度は、他の金属の粘度と比較すると低い。Cu−Ag−Bi系合金は、Biを含むので、この合金の溶湯の粘度は、Cu−Ag系合金の粘度と比較すると低い。この溶湯からは、粒子径(D50)が小さい粉末が得られうる。Cu−Ag−Bi系合金では、粒子径(D50)が小さな粉末を得る目的で溶湯温度を従来よりも高くする必要は、無い。この合金ではさらに、粒子径(D50)が小さな粉末を得る目的で噴射圧を従来よりも高くする必要は、無い。
粒子径(D50)が小さな粉末が得られうるとの観点から、合金におけるBiの含有率は1質量%以上が好ましく、5質量%以上がより好ましく、10質量%以上が特に好ましい。Biの電気抵抗は大きい。粉末の導電性の観点から、合金におけるBiの含有率は30質量%以下が好ましく、25質量%以下がより好ましく、20質量%以下が特に好ましい。
この合金は、下記の数式(1)を満たす。
0.05 ≦ y/x ≦ 0.40 (1)
この数式において、xは合金におけるCuの含有率を表し、yは合金におけるAgの含有率を表す。すなわち、Cuの含有率に対するAgの含有率の比(y/x)は、0.05以上0.40以下である。
比(y/x)が0.05以上である合金は、十分な量のAgを含有する。この合金は、導電性に優れる。この観点から、比(y/x)は0.10以上がより好ましく、0.15以上が特に好ましい。比(y/x)が0.40以下である合金の材料コストは、低い。さらに、比(y/x)が0.40以下である合金では、Agのマイグレーションが生じにくい。これらの観点から、比(y/x)は0.35以下がより好ましく、0.30以下が特に好ましい。
図1のグラフには、直線L1−L5が示されている。各直線の方程式は、下記の通りである。
L1:x = 40
L2:x = 98
L3:y = 30
L4:y = 0.05 * x
L5:y = 0.4 * x
図1では、直線L1−L5で囲まれたゾーンに、ハッチングが施されている。上記数式(1)を満たす合金は、このゾーンに含まれる。
この合金は、下記の数式(2)を満たす。
0.05 ≦ y/(x+z) ≦ 0.25 (2)
この数式において、xは合金におけるCuの含有率を表し、yは合金におけるAgの含有率を表し、zは合金におけるBiの含有率を表す。すなわち、CuとBiとの合計含有率に対するAgの含有率の比(y/(x+z))は、0.05以上0.25以下である。
比(y/(x+z))が0.05以上である合金は、十分な量のAgを含有する。この合金は、導電性に優れる。この観点から、比(y/(x+z))は0.10以上がより好ましく、0.15以上が特に好ましい。比(y/(x+z))が0.25以下である合金の材料コストは、低い。さらに、比(y/(x+z))が0.25以下である合金では、AgBi相が形成されやすい。AgBi相は、低温で溶融しうる。これらの観点から、比(y/(x+z))は0.22以下がより好ましく、0.20以下が特に好ましい。
図2のグラフには、直線L1−L5が示されている。各直線の方程式は、下記の通りである。
L1:x + z = 41
L2:x + z = 99
L3:y = 30
L4:y = 0.05 * (x + z)
L5:y = 0.25 * (x + z)
図2では、直線L1、L2、L4及びL5で囲まれたゾーンに、ハッチングが施されている。上記数式(2)を満たす合金は、このゾーンに含まれる。
合金が下記の数式(3)を満たすことが好ましい。
0.10 ≦ (y+z)/x ≦ 1.0 (3)
この数式において、xは合金におけるCuの含有率を表し、yは合金におけるAgの含有率を表し、zは合金におけるBiの含有率を表す。すなわち、Cuの含有率に対する、AgとBiとの合計含有率の比((y+z)/x)は、0.10以上1.0以下が好ましい。
比((y+z)/x)が0.10以上である合金では、高い導電性と低融点とが両立されうる。この観点から、比((y+z)/x)は0.30以上がより好ましく、0.50以上が特に好ましい。比((y+z)/x)が1.0以下である合金では、高い導電性と低コストとが両立されうる。この観点から、比((y+z)/x)は0.95以下がより好ましく、0.90以下が特に好ましい。
図3のグラフには、直線L1−L5が示されている。各直線の方程式は、下記の通りである。
L1:x = 40
L2:x = 98
L3:y + z = 60
L4:y + z = 0.1 * x
L5:y + z = 1.0 * x
図3では、直線L1−L5で囲まれたゾーンに、ハッチングが施されている。上記数式(3)を満たす合金は、このゾーンに含まれる。
本発明に係る導電フィラー用粉末の平均円形度は、好ましくは0.6以上である。平均円形度が0.6以上である粉末が樹脂組成物、接着剤、ペースト等に使用された場合、優れた塗布性を発揮し、かつ導電性のムラが抑制される。この観点から、平均円形度は0.7以上がより好ましく、0.8以上が特に好ましい。
平均円形度は、粉末中から無作為に抽出された1000個の粒子の円形度αの平均値である。円形度αは、下記数式に基づいて算出される。
α=4πS/L
この数式において、Sは粒子の面積であり、Lは粒子の周囲長である。真円の円形度αは、1.0である。粒子の形状が真円から遠ざかるほど、円形度αは小さい。面積Sと周囲長Lとは、粒子の断面画像から測定される。セイシン社の粉体画像解析装置「PITA−3」のセル内に、キャリア液と共に粉末を流し、CCDカメラで各粒子の画像を撮り込むことで、面積Sと周囲長Lとが測定されうる。真円である粒子のの円形度αが1.0なので、粉末の平均円形度は1.0以下である。
導電性の観点から、粉末の累積50体積%粒子径(D50)は、10μm以下が好ましく、8μm以下がより好ましく、7μm以下が特に好ましい。粉末の凝集が抑制されうるとの観点から、粒子径(D50)は1μm以上が好ましく、3μm以上がより好ましく、4μm以上が特に好ましい。粒子径(D50)は、粉体の全体積を100%として累積カーブを求めたとき、その累積カーブが50%となる点の粒子径である。粒子径(D50)は、日機装社のレーザー回折・散乱式粒子径分布測定装置「マイクロトラックMT3000」により測定される。この装置のセル内に、粉末が純水と共に流し込まれ、粒子の光散乱情報に基づいて、粒子径(D50)が検出される。10回の測定の平均値が算出される。
粉末の電気伝導度は、1000AV−1−1以上が好ましく、2000AV−1−1以上がより好ましく、3000AV−1−1以上が特に好ましい。電気伝導度は粉末の電気伝導のしやすさを表す物性値であり、電気伝導度が高い粉末は電気抵抗値が小さい。粉末の電気抵抗には、電流を流したときに接触している粒子の界面近傍に発生する接触抵抗と、粒子の内部に発生するバルク抵抗とがある。本発明に係る粉末では、小さな接触抵抗が達成されている。
Cu−Ag−Bi系合金が、他の元素を含有してもよい。他の元素として、低融点でありかつ電気抵抗が小さな金属が好ましい。他の元素として、Zn、In、Ga、Sn及びPbが例示される。合金における他の元素の含有量は、0.5質量%以上5質量%以下が好ましい。
本発明に係る粉末は、アトマイズによって得られうる。粉末の特性は、材質のみならず、アトマイズの冷却速度にも依存する。ガスアトマイズ法、ディスクアトマイズ法、水アトマイズ法等が、採用されうる。粒子径(D50)が小さな粉末が容易に得られるとの観点から、ガスアトマイズ法及びディスクアトマイズ法が好ましい。この粉末の製造では、コーティング工程は不要である。この粉末の製造コストは、低い。
ガスアトマイズ法では、底部に細孔を有する石英坩堝の中に、原料が投入される。この原料が、アルゴンガス雰囲気中で、高周波誘導炉によって加熱され、溶融する。アルゴンガス雰囲気において、細孔から流出する原料に、アルゴンガスが噴射される。原料は急冷されて凝固し、粉末が得られる。噴射圧の調整により、凝固速度がコントロールされうる。噴射圧が大きいほど、凝固速度は大きい。凝固速度のコントロールにより、所望の粒度分布を有する粉末が得られうる。凝固速度が速いほど、粒度分布の幅は小さい。
ディスクアトマイズ法では、底部に細孔を有する石英坩堝の中に、原料が投入される。この原料が、アルゴンガス雰囲気中で、高周波誘導炉によって加熱され、溶融する。アルゴンガス雰囲気において、細孔から流出する原料が、高速で回転するディスクの上に落とされる。回転速度は、40000rpmから60000rpmである。ディスクによって原料は急冷され、凝固して、粉末が得られる。この粉末にミリングが施されてもよい。
以下、実施例によって本発明の効果が明らかにされるが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるべきではない。
表1−4に示される実施例1−54及び比較例1−42の粉末を得た。各粉末の成分の、表に記載されていない残部は、不可避的不純物である。
各粉末の電気伝導度を測定した。まず、篩を用いて径が45μmを超える粒子を粉末から除去した。この粉末を、直径が25mmであり高さが10mmである円柱状のサンプルホルダー(東陽テクニカ社の粉体インピーダンス測定用四端子サンプルホルダー)に充填した。この粉末に、上下から4Nmの荷重をかけた。この粉末の上側に電流のプラス端子及び電圧のプラス端子を取り付けた。この粉末の下側に電流のマイナス端子及び電圧のマイナス端子を取り付けた。いわゆる四端子法により、電流を流して電圧を測定した。この結果が、下記の表1−4に示されている。
Figure 2015232160
Figure 2015232160
Figure 2015232160
Figure 2015232160
表1−2に示された各実施例の粉末は、上記数式(1)−(3)を満たし、かつ40質量%以上98質量%以下のCuと、1質量%以上30質量%以下のAgと、1質量%以上30質量以下のBiとを含有する。表1−2では、各粉末が、A−Dの格付けで評価されている。この評価の基準は、以下の通りである。以下に示す、平均円形度、粒子径(D50)、電気伝導度を同時に満たす場合に適用される。
格付けA
平均円形度:0.6以上
粒子径(D50):1μm以上10μm以下
電気伝導度:4000AV−1−1以上
格付けB
平均円形度:0.6以上
粒子径(D50):1μm以上10μm以下
電気伝導度:3500AV−1−1以上4000AV−1−1未満
格付けC
平均円形度:0.6以上
粒子径(D50):1μm以上20μm以下
電気伝導度:3000AV−1−1以上3500AV−1−1未満
又は、
平均円形度:0.6以上
粒子径(D50):10μm以上20μm以下
電気伝導度:3500AV−1−1以上4000AV−1−1未満
格付けD
平均円形度:0.6以上
粒子径(D50):1μm以上20μm以下
電気伝導度:3000AV−1−1未満
表3−4に示された各比較例の粉末の格付けは、Eである。この粉末は、組成が本発明の範囲を外れるか、数式(1)を満たさないか、又は数式(2)を満たさないかのいずれかである。
例えば、実施例53に係る粉末は、組織が50Cu−20Ag−30Biである。この粉末の比(y/x)は0.40であり、比(y/(x+z))は0.25であり、数式(1)及び(2)を満たしている。さらにこの粉末では、比((y+z)/x)が1.00であり数式(3)を満たし、円形度が0.77であり、粒子径(D50)が5.7μmである。この粉末は、最も好ましい特性を示している。
例えば、比較例31に係る粉末の電気伝導度は、3510AV-1-1である。この粉末は、優れた導電性を示す。しかし、Cuの含有率が26質量%と低く、Agの含有率が70質量%と高く、比(y/x)が2.69であり、比(y/(x+z))が2.59であるため、本発明の範囲に含まれない。この粉末の材料コストは、高い。
以上の評価結果から、本発明の優位性は明かである。
本発明に係る粉末は、導電性樹脂、導電性接着剤、回路用導電ペースト、電子機器等に用いられ得る。

Claims (5)

  1. 40質量%以上98質量%以下のCuと、1質量%以上30質量%以下のAgと、1質量%以上30質量以下のBiとを含有しており、かつ下記数式(1)及び(2)を満たす、Cu−Ag−Bi系合金から形成されている導電フィラー用粉末。
    0.05 ≦ y/x ≦ 0.40 (1)
    0.05 ≦ y/(x+z) ≦ 0.25 (2)
    (上記数式(1)及び(2)において、xは合金におけるCuの含有率を表し、yは合金におけるAgの含有率を表し、zは合金におけるBiの含有率を表す。)
  2. 上記合金が下記数式(3)をさらに満たす請求項1に記載の粉末。
    0.10 ≦ (y+z)/x ≦ 1.0 (3)
  3. その平均円形度が0.6以上である請求項1又は2に記載の粉末。
  4. その累積50体積%粒子径(D50)が1μm以上10μm以下である請求項1から3のいずれかに記載の粉末。
  5. 0.5質量%以上5質量%以下の添加元素をさらに含んでおり、
    この添加元素がZn、In、Ga、Sn及びPbからなる群から選択された1又は2以上である請求項1から4のいずれかに記載の粉末。
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