JP5858915B2 - 繰返し屈曲用途向けフレキシブル回路基板、これを用いた電子機器及び携帯電話 - Google Patents

繰返し屈曲用途向けフレキシブル回路基板、これを用いた電子機器及び携帯電話 Download PDF

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Description

本発明は、携帯電話等の電子機器における繰返し屈曲用途部位に好適に用いられるフレキシブル回路基板に関するものである。
近年、携帯電話、ノート型パソコン、デジタルカメラ、ゲーム機などに代表される電子機器は、小型化、薄型化、軽量化が急速に進み、これらに使用される材料には、小スペースにおいても部品を収納できる高密度で高性能な材料が望まれるようになっている。この要求に応える材料として、薄く、狭いスペースに折り込むことが可能で、高耐屈曲性を有するフレキシブル回路基板が広汎に使用されるようになってきた。しかしながら、高密度化の要求の高い折畳み型携帯電話や摺動型携帯電話等の可動部に用いられるフレキシブル回路基板に対しては、より柔軟で折り曲げが容易となる材料が求められている。従来のフレキシブル回路基板では、より多層化や小屈曲半径化すると長期間の使用後に断線を起こすといった問題が生じ、十分な耐屈曲性を有するものは必ずしも得られていなかった。そこで、さらなる高耐屈曲性を実現するためにフレキシブル回路基板の薄化が検討されており、その一手法として、材料であるポリイミド絶縁層と金属箔層を薄化する研究が行われている。
例えば、特許第3356568号公報(特許文献1)においては、初期引張弾性率が400kg/mm以上(3.92GPa以上)のポリイミド重合体からなる厚さ10μm以下のポリイミドフィルムの片面又は両面に、厚みが10μm以下の銅層を直接形成してなるフレキシブル銅張積層板が提案されている。しかし、特許文献1に示されたフレキシブル銅張積層板を用いて作成したフレキシブル回路基板は、ある程度の高耐屈曲性は有するものの、近年の狭ギャップの摺動屈曲試験においては、ポリイミドフィルムの剛性が低すぎるために最適構成には至っていない。また、フレキシブル銅張積層板の製造過程で、一度ポリイミドフィルムを製造し、それに対して銅層を形成することを前提としているため、製造時のハンドリング性の問題からポリイミドフィルムに一定以上の初期引張弾性率を有することが必要であり、加えてポリイミド層の薄肉化にも限界を有していた。
また、特開2007−273766号公報(特許文献2)においては、引張弾性率が5GPa以下で、厚さ10〜15μmのポリイミドフィルムの片面又は両面に、引張弾性率が40GPa以下で、厚みが7〜15μmの金属箔層を設けた配線基板用積層体が提案されている。しかし、特許文献2に示された配線基板用積層体においては、ギャップ2mm以上の摺動屈曲試験においては、その屈曲性能は満足するものの、更なる狭ギャップの摺動試験においては十分な屈曲性能を発現できない。
特許第3356568号公報 特開2007−273766号公報
上記の特許文献1、2のように、従来の高耐屈曲性のフレキシブル回路基板の考え方は、銅箔にかかる引張応力を抑制するために、積層板中のポリイミドフィルムを薄く柔らかくすることで、耐屈曲性を向上させることを目指していた。しかしながら、近年の狭ギャップの摺動屈曲では、むしろ、このような従来の考えだけでは良好な屈曲性能が発現できず、材料構成の最適化を行わなければ耐屈曲性能を向上できない結果となっている。
本発明は、上記従来技術が有する課題に鑑みてなされたものであり、繰返し屈曲用途に用いた場合に高い耐屈曲性を備え、例えば携帯電話のスライド部分等のように、曲げ半径の小さい狭ギャップの摺動部に使用しても、優れた耐屈曲性を発現できるフレキシブル回路基板を提供することを目的とする。また、上記フレキシブル回路基板を摺動部分に搭載したことで、繰返し屈曲に対して優れた耐久性を備えた電子機器を提供することを目的とする。
本発明者等は、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、フレキシブル回路基板を構成するポリイミド絶縁層、配線回路、及び配線回路上に設けられる回路保護層について、特定の厚みや弾性率の範囲の材料を構成材料とし、これらを組合せ適用することで、2mm未満の狭ギャップ摺動用途の耐屈曲性においても、特異的に優れた耐屈曲性能を発現し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、ポリイミド絶縁層の上に任意のパターンに形成された配線回路を有し、更に配線回路の上に回路保護層が設けられた繰返し屈曲用途向けのフレキシブル回路基板であって、前記ポリイミド絶縁層は、25℃における引張弾性率が4〜6GPaであると共に、厚みが14〜17μmの範囲であり、また、前記配線回路の厚みが7〜13μmの範囲であって、前記配線回路の厚さ(tc)と前記ポリイミド絶縁層の厚さ(tp)との比(tc/tp)が0.4〜0.95の範囲にあり、更に、回路保護層の厚みが15〜30μmの範囲であることを特徴とする繰返し屈曲用途向けフレキシブル回路基板である。
また、本発明は、上記フレキシブル回路基板を摺動部分に搭載したことを特徴とする電子機器である。更に、本発明は、上記フレキシブル回路基板をスライド部分に搭載したことを特徴とする携帯電話である。
本発明のフレキシブル回路基板は、回路基板に要求される狭ギャップの連続摺動屈曲特性が高いことから、特に、折畳み型またはスライド型携帯電話等の電子機器に用いられるフレキシブル回路基板の屈曲部位に適して用いることができる。更に、小型液晶などの折り曲げ用途にも好適に用いることができる。
図1は、実施例における繰り返し摺動試験の説明図である。 図2は、図1に示した繰り返し摺動試験における試験用回路基板サンプルのX-X’断面図である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のフレキシブル回路基板は、ポリイミドを絶縁層とし、その上に配線回路が形成され、更に配線回路の上には、回路保護層が設けられている。本発明において、ポリイミド絶縁層は、単一の層のみからなるものであっても複数層からなるものであってもよいが、ポリイミド絶縁層として、25℃における引張弾性率が4〜6GPaの範囲で、かつ厚みが14〜17μmの範囲にあることが必要である。ポリイミド絶縁層の弾性率が4GPaに満たないと、ポリイミド絶縁層の剛性が低すぎるためにフレキシブル回路基板の耐屈曲性が低下することに加え、フレキシブル積層板の加工時において取り扱いが困難となる。また、6GPaを超えると、ポリイミド絶縁層の剛性が高すぎるためにフレキシブル回路基板の耐屈曲性が低下する。同様に、ポリイミド絶縁層の厚みが、14μmに満たないと、ポリイミド絶縁層の剛性が低すぎるためにフレキシブル回路基板の耐屈曲性の低下および加工時において取り扱いが困難となり、17μmを超えると、ポリイミド絶縁層の剛性が高すぎるためにフレキシブル回路基板の耐屈曲性が低下する。特に、本発明のフレキシブル回路基板が、スライド式携帯電話のスライド部分等のように、小型電子機器の摺動屈曲部位に用いられる場合には、特に優れた耐屈曲性が要求され、そのような観点からポリイミド絶縁層の厚みは、好ましくは16±1.5μmであるのが良く、より好ましくは16±1μmの範囲であるのが良く、更に好ましくは15μmを超え17μm以下の範囲であるのが良い。そして、上記のように摺動屈曲部位に用いられる場合には、ポリイミド絶縁層の引張弾性率を4.5〜5GPaの範囲とすることがより好ましい。
ポリイミド絶縁層の引張弾性率を上記範囲に制御するには、下記で詳しく説明するように、ポリイミド絶縁層を構成するポリイミド樹脂に適したものを選択したり、例えばポリイミド前駆体(「ポリアミド酸」とも言う。)溶液をイミド化する際の加熱処理条件等を調整することで、最適なポリイミド絶縁層を形成することが可能である。なお、ポリイミド樹脂の引張弾性率は、ポリイミドを構成する構成単位によっても変化し、これら構成単位は、ポリイミド原料となるジアミンやテトラカルボン酸二無水物の種類によって決定される。
引張弾性率が上記範囲のポリイミド絶縁層を得るには、ポリイミドを構成する原料成分を適宜選択し、単層で柔軟な化学構造を有するポリイミドを用いる手法や、弾性率の異なる複数層のポリイミド層によって全体として上記範囲に調整する手法など公知の手法を適用することができる。なお、本発明においてポリイミドとは、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリシロキサンイミド等の分子構造中にイミド基を有するポリマーをいう。
ポリイミド絶縁層は、例えば、配線回路を形成する金属箔等の上にポリイミド前駆体の溶液を塗布し、乾燥、硬化の加熱処理を行うことで、前記ポリイミド前駆体をポリイミドに変換し形成することが出来る。ここで使用されるポリイミド前駆体の溶液は、公知の方法で製造することができ、代表的には、テトラカルボン酸二無水物とジアミンをほぼ等モル、有機溶媒中に溶解させて、0〜100℃で30分〜24時間攪拌し反応させることにより得ることが出来る。重合に用いる有機溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−N−ピロリドン、ジメチルスルフォキシド、硫酸ジメチル、フェノール、ハロゲン化フェノール、シクロヘキサノン、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジグライム、トリグライム等が挙げられ、これらを2種類以上併用することもできる。ポリイミド前駆体溶液の粘度は、500〜100000cPの範囲であることが好ましい。この範囲を外れると、コーター等による塗工作業の際にフィルムに厚みムラ、スジ等の不良が発生し易くなる。
ポリイミドの原料であるテトラカルボン酸二無水物とジアミンについては、本発明におけるポリイミド絶縁層の特性に応じて、それぞれその1種又は2種以上を適宜選択して使用することができる。即ち、本発明においては、ポリイミド絶縁層の引張り弾性率を4〜6GPaの範囲にすることが必要であり、このような特性を満たすに適したポリイミド絶縁層とするための原料が選択される。フレキシブル回路基板の絶縁層は耐屈曲特性の他、耐熱性、熱膨張係数に代表される寸法安定性にも優れることが必要であり、そのためには、ポリイミド絶縁層の少なくとも1層に熱膨張係数が30×10−6/℃未満、好ましくは16×10−6〜28×10−6/℃の範囲である低熱膨張係数のポリイミド層(以下、「低熱膨張性ポリイミド層」という。)を設けるのが良い。ポリイミド層の熱膨張係数がこの範囲を外れると、銅箔の熱膨張係数との差が大きくなるため、フレキシブル積層板の寸法変化が大きくなり、更に積層板にカールが生じてしまう。
ポリイミド絶縁層を形成するポリイミドとしては、下記一般式(1)に示される構成単位を有するものが挙げられる。
Figure 0005858915

ここで、一般式(1)中のAr1は、二価の芳香族ジアミン残基を表し、Ar2は、四価の芳香族テトラカルボン酸残基を表す。芳香族ジアミン残基Ar1は、ジアミン(HN−Ar−NH)より構成され、Arとしては、次の芳香族ジアミン残基を例示することができる。
Figure 0005858915
また、芳香族テトラカルボン酸残基Arは、酸無水物(O(OC)Ar(CO)O)によって表される化合物が挙げられ、Arとしては、次に表わされる芳香族酸二無水物残基を例示することができる。
Figure 0005858915
上記低熱膨張性ポリイミド層としては、一般式(2)で表される構造単位を有するものが好ましい。
Figure 0005858915

式中、Rは、−CH3、−C2H5、−OCH3、又は−OC2H5のいずれかの置換基である。好ましくは、Rは−CH3であるのが良い。また、式中、x、yは、それぞれの構成単位の構成比率を表し、xは0.4〜0.6の範囲、yは0.6〜0.4の範囲とすることが好ましく、x+y=1である。xとyの割合において、xが0.4より小さくなると、ポリイミドの熱膨張係数が大きくなり、フレキシブル回路基板とした際の絶縁層に要求される寸法安定性が低下したり、回路基板を形成する積層板のカールが生じやすくなる傾向にある。一方、xが0.6より大きくなると、ポリイミドの引張弾性率が大きくなり、フレキシブル回路基板の耐屈曲性が低下する傾向にある。
ポリイミド絶縁層を複数層とする場合、配線回路を形成する金属箔等と接する層は、熱膨張係数が30×10−6/℃以上の高熱膨張係数のポリイミド絶縁層(以下、「高熱膨張性ポリイミド層」という。)とすることが好ましい。高熱膨張性ポリイミド層としては、一般式(3)で表される構造単位を有するポリイミドで構成されることが好ましい。

Figure 0005858915

式中、R1は下記構造式(4)及び(5)で表される基から選択される少なくとも1種の基であり、R2は下記(6)及び(7)で表される基から選択される少なくとも1種の基である。また、下記構造式(6)中、Xは−SO2−、−CO−及び直結合のいずれかである。
Figure 0005858915

ポリイミド絶縁層を複数層から形成する場合の好ましい層構成は、高熱膨張性ポリイミド層/低熱膨張性ポリイミド層を順次積層する構成であるのが良く、より好ましくは、高熱膨張係数ポリイミド層/低熱膨張性ポリイミド層/高熱膨張性ポリイミド層であるのが良い。また、ポリイミド絶縁層を複数層から形成する場合の、低熱膨張性ポリイミド層と高熱膨張性ポリイミド層の好ましい比率は、それぞれの合計厚みを基準として、低熱膨張性ポリイミド層/高熱膨張性ポリイミド層は1〜40であるのが良く、更に好ましくは2〜30であるのが良い。
本発明のフレキシブル回路基板の配線回路は、ポリイミド絶縁層上に任意のパターンに形成されたものである。配線回路パターンは特に制限されるものではないが、通常、線幅40〜150μm程度の配線が、一定の間隔をもって形成されている。配線回路は、銅、アルミニウム、ステンレス、鉄、銀、パラジウム、ニッケル、コバルト、クロム、モリブデン、タングステンまたはそれらの合金を構成元素とする金属から形成される。通常、配線回路は銅箔等の金属箔から形成されることが多く、その場合、配線回路の形成はこれら金属箔を任意のパターンにエッチング加工して形成することが出来る。金属箔としては、銅箔または合金銅箔が好ましく用いられ、また、圧延銅箔、電解銅箔のいずれも用いることができる。
配線回路の厚みは、7〜13μmの範囲であることが必要である。配線回路の厚さが7μmに満たないと、安価かつ安定的な銅箔供給が困難となることに加え、フレキシブル回路基板の剛性が低すぎるために加工時において取り扱いが困難となる。また、13μmより厚いと耐屈曲性が著しく低下する。また本発明では、上記配線回路の厚さをtc、上記ポリイミド絶縁層の厚さをtpとした場合における、配線回路とポリイミド絶縁層の厚さの関係であるtc/tpは、0.4〜0.95の範囲とすることが必要である。このtc/tpの値が0.4に満たないと、配線回路で送受信される電気容量の不足、あるいは高屈曲の発現が困難となり、0.95を超えると高屈曲性の発現が困難となる。配線回路として電解銅箔を原料に用いる場合には、配線回路の厚さが7〜10μmであり、かつ、配線回路の引張弾性率が15〜40GPaの範囲となるようにするのが好ましく、更には、上記tc/tpの値を0.4〜0.7の範囲とすることが好ましい。また、配線回路として圧延銅箔を原料に用いる場合には、配線回路の厚さが8〜13μmであり、かつ、配線回路の引張弾性率が8〜30GPaの範囲となるようにするのが好ましく、更には、上記tc/tpの値を0.5〜0.9の範囲とすることが好ましい。電解銅箔又は圧延銅箔から配線回路を形成する場合、上記のような厚み範囲や引張弾性率を示す銅箔については、市販されているものから適宜選択して使用することができる。なお、ここでいう配線回路の引張弾性率は、実施例でも説明するように、エッチング等により所定のパターンの配線回路を形成する前の金属張積層板の金属層から求めることができる。
本発明のフレキシブル回路基板における回路保護層は、市販されている公知のカバーレイフィルムやカバーコート材等を用いることができるが、その厚みは15〜30μmの範囲とすることが必要である。回路保護層としてカバーレイフィルムを用いる場合、通常、ポリイミド層の一方の面(配線回路との接触面側)にエポキシ樹脂等のような熱硬化性樹脂からなる接着層を有するものが用いられる。好ましいカバーレイフィルムの態様としては、厚み8〜17μmの熱硬化性樹脂の接着層と厚み7〜13μmのポリイミド層との2層を有するものが挙げられ、例えば、銅箔等をエッチングして所定のパターンを形成した配線回路とした後、この配線回路上に接着層が直接接するようにして用いられる。
本発明のフレキシブル回路基板は、i)厚み14〜17μm、25℃における引張弾性率が4〜6GPaのポリイミド絶縁層、ii)厚み7〜13μmの配線回路、及びiii)厚み15〜30μmの回路保護層を備えた積層体からなり、配線回路の厚さ(tc)とポリイミド絶縁層の厚さ(tp)との関係tc/tpは0.4〜0.95の範囲にあるものである。このような条件を全て充足するフレキシブル回路基板は、ポリイミドを絶縁層とすることから耐熱性や寸法安定性に優れるばかりでなく、耐屈曲特性において著しく良好な結果を示すものであることから、優れた耐屈曲性を発現するフレキシブル回路基板とすることができる。即ち、折畳み型携帯電話や電子辞書等のヒンジ部分などのように開閉動作を頻繁に行ったり、スライド型携帯電話のスライド部分、DVD等の光ピックアップ部分などのように摺動動作を連続して行うような繰返し屈曲用途に適したフレキシブル回路基板とすることができる。特に、本発明のフレキシブル回路基板は、2mm未満の狭ギャップでの摺動屈曲試験において、屈曲寿命が100,000回以上の結果を示して連続摺動屈曲特性に優れることから、スライド型携帯電話のスライド部分などのような、小型電子機器の摺動屈曲部分に好適である。また、2mmを大きく上回るギャップで数千万回以上の屈曲寿命を求められるDVD等の光ピックアップ部分における高速摺動屈曲試験においても、同様に好適である。
以下、本発明を実施例により詳細に説明する。尚、実施例等で用いられる略号は、次の通りである。
DMAc:N,N−ジメチルアセトアミド
m−TB:2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル
ODA:4,4’−ジアミノジフェニルエーテル
TPE−R:1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン
BAPP:2,2’−ビス(4−アミノフェノキシフェニル)プロパン
PMDA:無水ピロメリット酸
BPDA:3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物
銅箔A:三井金属鉱業株式会社製 高屈曲電解銅箔(厚さ9μm)
銅箔B:JX日鉱日石金属株式会社製 高屈曲圧延銅箔(厚さ12μm)
また、実施例等におけるポリイミド絶縁層の引張弾性率の評価は、以下の方法による。
引張り弾性率:東洋精機(株)製ストログラフR-1を用いて、以下の条件で測定した(IPC-TM-650, 2.4.19に準拠)。
サンプルサイズ:12.7mm×165.1mm
チャック間距離:101.7mm
クロスヘッドスピード:50mm/min
弾性率:歪1.5%未満の弾性領域にて算出
測定環境:室温(23℃)、湿度(50%)
[合成例1]
熱電対及び攪拌機を備えると共に窒素導入が可能な反応容器に、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)を入れた。この反応容器に2,2’−ビス[4−アミノフェノキシフェニル]プロパン(BAPP)を容器中で撹拌しながら溶解させた。次にピロメリット酸二無水物(PMDA)および3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)を加えた。モノマーの投入総量が12wt%で各酸無水物のモル比率(PMDA:BPDA)が95:5となるように投入した。その後、3時間撹拌を続け、ポリアミド酸aの樹脂溶液を得た。このポリアミド酸aの樹脂溶液の溶液粘度は2,000cpsであった。なお、ポリアミド酸aにより作成したポリイミドフィルムの熱膨張係数を測定したところ54×10-6/Kであった。
[合成例2]
熱電対及び攪拌機を備えると共に窒素導入が可能な反応容器に、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)を入れた。この反応容器に2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル(m−TB)および4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(ODA)を容器中で撹拌しながら溶解させた。これらのモル比率(m−TB:ODA)は55:45とした。次にピロメリット酸二無水物(PMDA)を加えた。モノマーの投入総量は15wt%とした。その後、3時間撹拌を続け、ポリアミド酸bの樹脂溶液を得た。このポリアミド酸bの樹脂溶液の溶液粘度は25,000cpsであった。なお、ポリアミド酸bにより作成したポリイミドフィルムの熱膨張係数を測定したところ19×10-6/Kであった。
[合成例3]
熱電対及び攪拌機を備えると共に窒素導入が可能な反応容器に、N,N−ジメチルアセトアミドを入れた。この反応容器に2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル(m−TB)および1,3−ビス[4−アミノフェノキシ]ベンゼン(TPE−R)を容器中で撹拌しながら溶解させた。これらのモル比率(m−TB:TPE−R)は90:10とした。次にピロメリット酸二無水物(PMDA)および3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)を加えた。モノマーの投入総量が15wt%で各酸無水物のモル比率(PMDA:BPDA)が80:20となるように投入した。その後、3時間撹拌を続け、ポリアミド酸cの樹脂溶液を得た。このポリアミド酸cの樹脂溶液の溶液粘度は20,000cpsであった。なお、ポリアミド酸bにより作成したポリイミドフィルムの熱膨張係数を測定したところ17×10-6/Kであった。
[実施例1]
長さ1000m×幅1080mmの長尺状の銅箔Aに対して、上記で準備したポリアミド酸溶液aを塗布し、乾燥させ(硬化後は膜厚2μmの熱可塑性の高熱膨張性ポリイミドを形成)、その上にポリアミド酸bを塗布し、乾燥させ(硬化後は膜厚12μmの低熱熱膨張性ポリイミドを形成)、更にその上にポリアミド酸aを塗布し乾燥させ(硬化後は膜厚2μmの熱可塑性の高熱膨張性ポリイミドを形成)、15分以上かけて340℃まで昇温させることによりイミド化反応を行って、3層構造からなるポリイミド絶縁層(厚さ16μm)を備えた片面銅張積層板を得た。
次いで、この片面銅張積層板のポリイミド絶縁層に対して、上記と同じサイズの別の銅箔Aをロール表面の設定温度385℃、プレスロール間の線圧150kN/cm、及び通過時間3秒間で連続的に熱圧着して、両面銅張積層板を作製した。
なお、ポリイミド絶縁層の引張弾性率(25℃)は、上記と同様の条件で作製した両面銅張積層板の両側の銅箔をエッチング除去してポリイミド絶縁層を得て、このポリイミド絶縁層を用いて引張弾性率を測定した。その結果、5.0GPaであった。一方、配線回路層となる銅箔の引張弾性率は、23.0GPaであった。
次に、上記で得られた両面銅張積層板の片側に所定のマスクを被せ、塩化鉄/塩化銅系溶液を用いてエッチングを行い、線幅130μmかつスペース幅180μmで配線パターンを形成した(逆側銅箔は全面エッチングオフした)。そして、片側に形成された配線パターン上に、厚さ12.5μmのポリイミド層(引張り弾性率:4.1GPa)と厚さ15μmのエポキシ樹脂接着層とからなるカバーレイフィルムCを熱圧着プレスで被覆し、摺動試験用回路基板サンプル1を得た。
上記の摺動試験用回路基板サンプル1の繰り返し摺動試験は、携帯電話等に使用される屈曲形態のひとつであるスライド屈曲を模擬した試験であり、屈曲半径、摺動サイクル速度、摺動ストロークが個別に設定可能で試験終了を回路の抵抗値上昇にて判断できる試験機を用いて実施した。図1に示すように、回路基板サンプルに対して、2枚の板7により決められたギャップ長6で屈曲部を設け、片側を固定部4で固定し、反対側も固定部5で固定した後、図1(a-1)と(a-2)に示すように、固定部4側の板を図中の太矢印のように繰り返し往復運動させることで、往復運動する部分のストローク量に応じた領域において、回路基板サンプルは繰り返しの摺動屈曲を受ける。試験条件については、図1及び図2に示したように、回路保護層(カバーレイフィルム)1を内側にして、キャップ長を1.5mm(すなわち屈曲半径を0.75mm)、摺動サイクル速度を15r.p.m.、及び摺動ストロークを38.0mmとして、回路基板サンプルにおける配線回路の初期抵抗値が10%上昇した時点での摺動回数を屈曲寿命とした。この方法で回路基板サンプル1の試験を実施したところ、屈曲寿命は308,300回であった。表1に、回路基板サンプル1の層構成と試験結果をまとめて示す。
Figure 0005858915
[実施例2]
銅箔Bを用いた以外は、実施例1と同様にして両面銅張積層板を得た。この実施例2に係る両面銅張積層板について、実施例1と同様にしてポリイミド絶縁層、及び配線回路となる銅箔の引張弾性率(25℃)を測定したところ、それぞれ5.0GPa及び12.0GPaであった。次いで、実施例1と同様の回路基板作製工程を経て得られた回路基板サンプル2を、実施例1と同じ摺動試験条件にて評価したところ、屈曲寿命は193,200回であった。結果を表1に示す。
[実施例3]
厚さ10μmのポリイミド層(引張り弾性率:4.1GPa)と厚さ15μmのエポキシ樹脂接着層とからなるカバーレイフィルムEを用いた以外は、実施例1と同様にして摺動試験用回路基板サンプル3を得た。そして、実施例1と同じ摺動試験条件にて評価したところ、屈曲寿命は382,500回であった。結果を表1に示す。
[比較例1]
銅箔Aに対して、実施例1と同様の方法でポリアミド酸a(硬化後は膜厚2.5μmの熱可塑性の高熱膨張性ポリイミドを形成)、ポリアミド酸b(硬化後は膜厚20μmの低熱熱膨張性ポリイミドを形成)、及びポリアミド酸a(硬化後は膜厚2.5μmの熱可塑性の高熱膨張性ポリイミドを形成)の順で塗布し、乾燥させ、イミド化させて得られた3層構造からなるポリイミド絶縁層(厚さ25μm)を有した片面銅張積層板を作製した。次いで、この片面銅張積層板のポリイミド絶縁層に対して、実施例1と同様に銅箔Aを連続熱圧着することで、比較例1に係る両面銅張積層板を得た。
この比較例1に係る両面銅張積層板について、実施例1と同様にしてポリイミド絶縁層、及び配線回路層となる銅箔の引張弾性率(25℃)を測定したところ、それぞれ5.0GPa及び23.0GPaであった。次いで、実施例1と同様の回路基板作製工程を経て得られた回路基板サンプル4を、実施例1と同じ摺動試験条件にて評価したところ、屈曲寿命は10,000回であった。結果を表1に示す。
[比較例2]
銅箔Aに対して、実施例1と同様の方法でポリアミド酸a(硬化後は膜厚2μmの熱可塑性の高熱膨張性ポリイミドを形成)、ポリアミド酸c(硬化後は膜厚16μmの低熱熱膨張性ポリイミドを形成)、及びポリアミド酸a(硬化後は膜厚2μmの熱可塑性の高熱膨張性ポリイミドを形成)の順で塗布し、乾燥させ、イミド化させて得られた3層構造からなるポリイミド絶縁層(厚さ20μm)を有した片面銅張積層板を作製した。次いで、この片面銅張積層板のポリイミド絶縁層に対して、実施例1と同様に銅箔Aを連続熱圧着することで、比較例2に係る両面銅張積層板を得た。
この比較例2に係る両面銅張積層板について、実施例1と同様にしてポリイミド絶縁層、及び配線回路層となる銅箔の引張弾性率(25℃)を測定したところ、それぞれ7.5GPa及び23.0GPaであった。次いで、実施例1と同様の回路基板作製工程を経て得られた回路基板サンプル5を、実施例1と同じ摺動試験条件にて評価したところ、屈曲寿命は16,700回であった。結果を表1に示す。
[比較例3]
銅箔Bに対して、実施例1と同様の方法でポリアミド酸a(硬化後は膜厚2.5μmの熱可塑性の高熱膨張性ポリイミドを形成)、ポリアミド酸b(硬化後は膜厚20μmの低熱熱膨張性ポリイミドを形成)、及びポリアミド酸a(硬化後は膜厚2.5μmの熱可塑性の高熱膨張性ポリイミドを形成)の順で塗布し、乾燥させ、イミド化させて得られた3層構造からなるポリイミド絶縁層(厚さ25μm)を有した片面銅張積層板を作製した。次いで、この片面銅張積層板のポリイミド絶縁層に対して、実施例1と同様に銅箔Bを連続熱圧着することで、比較例3に係る両面銅張積層板を得た。
この比較例3に係る両面銅張積層板について、実施例1と同様にしてポリイミド絶縁層、及び配線回路層となる銅箔の引張弾性率(25℃)を測定したところ、それぞれ5.0GPa及び12.0GPaであった。次いで、実施例1と同様の回路基板作製工程を経て得られた回路基板サンプル6を、実施例1と同じ摺動試験条件にて評価したところ、屈曲寿命は29,200回であった。結果を表1に示す。
[比較例4]
銅箔Bに対して、実施例1と同様の方法でポリアミド酸a(硬化後は膜厚2μmの熱可塑性の高熱膨張性ポリイミドを形成)、ポリアミド酸c(硬化後は膜厚16μmの低熱熱膨張性ポリイミドを形成)、及びポリアミド酸a(硬化後は膜厚2μmの熱可塑性の高熱膨張性ポリイミドを形成)の順で塗布し、乾燥させ、イミド化させて得られた3層構造からなるポリイミド絶縁層(厚さ20μm)を有した片面銅張積層板を作製した。次いで、この片面銅張積層板のポリイミド絶縁層に対して、実施例1と同様に銅箔Bを連続熱圧着することで、比較例4に係る両面銅張積層板を得た。
この比較例4に係る両面銅張積層板について、実施例1と同様にしてポリイミド絶縁層、及び配線回路層となる銅箔の引張弾性率(25℃)を測定したところ、それぞれ7.5GPa及び12.0GPaであった。次いで、実施例1と同様の回路基板作製工程を経て得られた回路基板サンプル7を、実施例1と同じ摺動試験条件にて評価したところ、屈曲寿命は16,700回であった。結果を表1に示す。
[比較例5]
カバーレイフィルムCのかわりにカバーレイフィルムDを用いた以外は実施例1と同様にした。すなわち、実施例1で得られた両面銅張積層板を同様の方法で片側に配線パターンを形成した後、厚さ25μmのポリイミド絶縁層(引張り弾性率:4.1GPa)と厚さ30μmのエポキシ樹脂接着層とから形成されるカバーレイフィルムDを熱圧着プレスで被覆し、摺動試験用回路基板サンプル8を得た。この回路基板サンプル8を、実施例1と同じ摺動試験条件にて評価したところ、屈曲寿命は1,100回であった。結果を表1に示す。
[比較例6]
カバーレイフィルムCのかわりにカバーレイフィルムDを用いた以外は実施例2と同様にした。すなわち、実施例2で得られた両面銅張積層板を同様の方法で片側に配線パターンを形成した後、厚さ25μmのポリイミド絶縁層(引張り弾性率:4.1GPa)と厚さ30μmのエポキシ樹脂接着層とから形成されるカバーレイフィルムDを熱圧着プレスで被覆し、摺動試験用回路基板サンプル9を得た。この回路基板サンプル9を、実施例1と同じ摺動試験条件にて評価したところ、屈曲寿命は2,600回であった。結果を表1に示す。
上記の実施例及び比較例で得られた繰り返し摺動試験の結果(表1)から明らかなように、ポリイミド絶縁層の引張弾性率が4〜6GPaかつ、厚みが14〜17μmの範囲にあり、銅配線回路の厚みが7〜13μmの範囲にある銅張積層板に対し、厚みが15〜30μmの範囲にあるカバーレイフィルムを設けたフレキシブル回路基板は、摺動試験において良好な屈曲寿命を示す。そのため、携帯電話を含む各種電子機器における繰返し屈曲用途向けのフレキシブル回路基板として、好適に用いることが出来る。
1・・・回路保護層
1a・・・回路保護層のポリイミド層
1b・・・回路保護層の接着層
2・・・配線回路
3・・・ポリイミド絶縁層
4・・・固定部
5・・・固定部
6・・・ギャップ長
7・・・板

Claims (5)

  1. ポリイミド絶縁層の上に任意のパターンに形成された配線回路を有し、更に配線回路の上に回路保護層が設けられた繰返し屈曲用途向けのフレキシブル回路基板であって、前記ポリイミド絶縁層は、25℃における引張弾性率が4〜6GPaであると共に、厚みが15μm超17μm以下の範囲であり、また、前記配線回路が厚さ7〜10μmの電解銅箔から形成されたものであると共に、該電解銅箔の引張弾性率が15〜40GPaの範囲であり、前記配線回路の厚さ(tc)と前記ポリイミド絶縁層の厚さ(tp)との比(tc/tp)が0.4〜0.7の範囲にあり、更に、回路保護層の厚みが15〜30μmの範囲であることを特徴とする繰返し屈曲用途向けフレキシブル回路基板。
  2. ポリイミド絶縁層の上に任意のパターンに形成された配線回路を有し、更に配線回路の上に回路保護層が設けられた繰返し屈曲用途向けのフレキシブル回路基板であって、前記ポリイミド絶縁層は、25℃における引張弾性率が4〜6GPaであると共に、厚みが15μm超17μm以下の範囲であり、また、前記配線回路が厚さ8〜13μmの圧延銅箔から形成されたものであると共に、該圧延銅箔の引張弾性率が8〜30GPaの範囲であり、前記配線回路の厚さ(tc)と前記ポリイミド絶縁層の厚さ(tp)との比(tc/tp)が0.5〜0.9の範囲にあり、更に、回路保護層の厚みが15〜30μmの範囲であることを特徴とする繰返し屈曲用途向けフレキシブル回路基板。
  3. 回路保護層がカバーレイフィルムによって形成されたものであり、該カバーレイフィルムが、厚さ8〜17μmの熱硬化性樹脂からなる接着層と、厚さ7〜13μmのポリイミド層との2層を有して、配線回路に接着層が直接接している請求項1又は2に記載の繰返し屈曲用途向けフレキシブル回路基板。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の繰返し屈曲用途向けフレキシブル回路基板を摺動部分に搭載したことを特徴とする電子機器。
  5. 請求項1〜3のいずれかに記載の繰返し屈曲用途向けフレキシブル回路基板をスライド部分に搭載したことを特徴とする携帯電話。
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