JP5858890B2 - 水田作業機の整地フロート - Google Patents

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Description

本発明は、全条に相当する横幅を有する整地体を設けてある水田作業機の整地フロートに関する。
この種の水田作業機の整地フロートとしては、全条に相当する横幅を備えた整地体の上面に圃面上の泥水を誘導する泥水誘導部を備えた構造のもの、及び整地体の上面に乗りあがってきた泥水が横端部から隣接条側へ流動することを抑制するための立ち上がり壁体を設けたものが知られている(特許文献1)。
特開2010−172283号(段落番号〔0021〕〔0066〕、図3、図4、図5、図16)
上記のように、全条に亘る横幅を備えた整地体を用いたものでは、横幅方向で複数個に分割された整地体を用いた構造のものに比べて整地体通過跡を少なくし、良好な整地跡を形成し易いものである。その反面、整地体の前縁による泥押し量が増えるという問題が生じやすいものであるが、上記の特許文献1に示される構造のものでは、整地体の上面側に泥水を誘導するように構成したことで、整地体の前方の泥水が左右横方向に多量に流れて、隣接する既植苗に悪影響を及ぼす虞が少なくなるようにしている。また、整地体の横端部に立ち上がり壁体を備えたものでは、整地体の上面側に乗りあがってきた泥水の横端部から隣接条側へ流れることをも抑制するので、より一層既植苗への悪影響を軽減し得る点で有用なものである。
しかしながら、この構造のものにおいても、整地体の対地姿勢の変化や沈み込み深さ、あるいは車速の影響などによって、整地体の前縁での泥押しが多くなる場合がある。そうした場合に、ある程度は前述の上面側への乗り上がりや立ち上がり壁体での流れ止め機能で対応できるが、さらに多くなりすぎると、整地体の前縁で押された泥水の横側方への流動を抑制しきれずに隣接条側へ流れる虞があり、この点で改善の余地があった。
本発明の目的は、全条に相当する横幅を有する整地フロートを用いながら、泥押しによる隣接条への悪影響をより一層抑制して、植付が良好に行われ易い水田作業機の整地フロートを提供することにある。
上記課題を解決するために本発明の水田作業機の整地フロートにおいて講じた技術手段は下記のとおりである。
〔解決手段1〕
解決手段1にかかる発明では、全条に相当する横幅を有した整地体と、その整地体の横外方への泥波の拡散を抑止する波除け板とが備えられ、前記整地体は、横長長方形状のフロート本体部と、そのフロート本体部の左右方向での中央位置から前記フロート本体部の前端縁よりも前方に向けて一体に延出された前方張出部を備え、前記波除け板は、前記整地体の横最外側端縁との間に、その整地体の進行に伴って生じた泥波の後方側への通過を許す程度の所定間隔を隔てて配設されているとともに、前記波除け板は、前記整地体の横最外側端縁における前後方向長さよりも長く形成されていて、その前端部が前記整地体の横最外側端縁近くの前端部よりも前方側に位置し、その後端部が、前記整地体の横最外側端縁近くの後端部よりも後方側に位置し、前記整地体の横最外側端縁近くの前端部から前方側への前記波除け板の突出量が、前記整地体の横最外側端縁近くの後端部から後方側への前記波除け板の突出量よりも大きくなるように配設されている。
〔解決手段1にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手段1によれば、全条に亘る横幅を備えている整地体での泥押し量が多くなって、整地体の前縁に沿って横外方側へ流れる泥波の発生量が増えた場合にも、整地体の横最外側端に達した泥波を、整地体の横最外側端縁と波除け板との間に形成された所定間隔を通して後方側へ流すことが可能となる。
したがって、整地体の前縁に沿って横外方へ流れる泥波が、波除け板の存在箇所を越えて隣接する既植苗側へ流れ込む虞を極力低減し、隣接条への悪影響を少なくし得る利点がある。
また、波除け板の前端部が整地体の横最外側端縁の前端よりも前方側に突出した状態となるので、整地体の前縁に沿って横外方へ流れる泥波の量が多い場合にも、波除け板の存在箇所を越えて泥波が隣接する既植苗側へ流れ込む虞をより一層低減し、隣接条への悪影響を少なくし得る利点がある。
さらにまた、波除け板の後端部が整地体の横最外側端縁の後端よりも後方側に突出した状態となるので、整地体の横最外側端縁と波除け板との間の所定間隔を通って後方へ流れた泥波の流れ方向を、確実に後方側へ向けるように案内することができ、後方に向かう泥波の流れが隣接条側へ拡散する傾向を抑制し得る利点がある。
〔解決手段2
解決手段2にかかる発明の構成によると、前記波除け板は、前記整地体の横最外側端部に対して、横幅方向に沿う遠近方向、又は前後方向、又は上下方向で取付位置を調節可能に構成されている。
〔解決手段2にかかる発明の作用及び効果〕
解決手段2によれば、整地体に対する波除け板の相対位置を調節して、波除け板がもっと前方、又は後方、あるいは上下いずれかの方向、又は所定間隔幅の調節など、より適切な位置を設定して使用し得る便利さがある。
乗用型田植機を示す全体側面図である。 乗用型田植機を示す全体平面図である。 整地フロートを示す側面図である。 整地フロートを示す平面図である。 整地フロートを示す後面図である。 整地フロートを示す底面図である。 図6におけるVII-VII線断面図である。 図6におけるVIII-VIII線断面図である。 図6におけるIX-IX線断面図である。 図6におけるX-X線断面図である。 図6におけるXI-XI線断面図である。 波除け板の取付箇所を示す分解斜視図である。 別実施形態における整地フロートの側面図である。 別実施形態における波除け板の取付箇所を示す分解斜視図である。
〔全体構成〕
水田作業機の一例である乗用型田植機について説明する。
図1及び図2に示すように、乗用型田植機は、推進車輪としての前後車輪11、12を装備した走行機体1の前部にエンジン3等を備えた原動部4を設け、その原動部4の後方側にステアリングハンドル5A及び運転座席5B等を備えた操縦部5を設けてある。そして走行機体1の後方に昇降リンク機構6を介して4条植えの苗植付装置7が昇降自在に装備されている。
苗植付装置7は、4条分のマット状苗を載置可能な苗のせ台8と、苗のせ台8の下方に位置する前後向き姿勢の植付伝動ケース9と、植付伝動ケース9の後端部の左右に装備された苗植付機構10とを備えて、左右に往復横移動する苗のせ台8から所定量の苗を苗植付機構10で取り出し圃場面へ植付作動するように構成されている。
そして、この苗植付装置7は、植付伝動ケース9に対して後支点x周りで上下揺動自在に整地フロート2を装備させてあり、この整地フロート2によって植付箇所の前方側で圃場の泥面を整地しながら苗植付作業を行うように構成されている。
〔整地フロートについて〕
整地フロート2について説明する。
図3及び図4に示すように、整地フロート2は、全植付条数の植付幅に相当する横幅Lを有する整地体20と、その整地体20の横側方箇所に設けられた波除け板30とを備えて構成されている。
図4中において仮想線分aは、整地フロート2の位置と対応させた植付対象箇所の相対的な位置を示している。また、同図の仮想線分bは整地フロート2の位置と対応させた前後車輪11,12の通過跡に相当する位置を示している。同図の一点鎖線cは整地フロート2の左右横幅方向での中心位置を示す中心線である。
整地体20は、横長長方形状のフロート本体部21と、フロート本体部21の左右方向での中央位置から前方に向けて延出される前方張出部22と、フロート本体部21の左右方向二箇所から後方に向けて延出される左右一対の後方張出部23とで構成されている。
前方張出部22は、フロート本体部21の前端の左右中央位置から前方に向かって張り出されたものであり、植付制御に使用されるセンサフロートとしての機能を有する。この前方張出部22は、フロート本体部21の横幅の3分の1から4分の1の横幅を呈するものである。
これらフロート本体部21と、前方張出部22と、後方張出部23とは、樹脂板を二枚重ねにして型内に載置し、二枚の樹脂板の間に圧縮空気を吹き込むブロー成形によって一体形成されている。使用される樹脂材としては、ナイロン、ポリエチレン、ABS、PET等のエンジニアリング樹脂が使用される。
図3、及び図9、図10に示すように、前方張出部22とその前方張出部22の後方に位置するフロート本体部21とは、フロート本体部21の後端部分を基準にして、側面視で、前方張出部22の前方側ほど上方に向けて反り上がるように、やや湾曲する状態に形成されている。
また、フロート本体部21における前方張出部22の横側方に位置する部分においても、図3、及び図7、図8に示すように、後端部分を基準にして前端側ほど上方に向けて反り上がるように、やや湾曲する状態に形成されている。
整地体20は、二枚の樹脂板を重ね合わせてブロー成形するので、成形後の形状としては、整地体20の厚さの中間位置にパーティングラインを明示するフランジ部2aが形成されており、フランジ部2aを基準に上下に整地体20の外郭が膨出形成されている。
〔整地体の上面構造〕
整地体20の上面の形状について説明する。図4、図5及び図9に示すように、前方張出部22において、上面の大部分は前端側ほど上方に位置するように緩やかに傾斜する後下がり傾斜面22Aに形成してある。後下がり傾斜面22Aの前端からさらに前方及び横側方にかけて前方下向きに傾斜する前下がり傾斜面22Cが形成してある。図4、図5、及び図10、図11に示すように、後下がり傾斜面22Aの前端近くで、後下がり傾斜面22Aと前下がり傾斜面22Cとにわたって、下方に凹入する載置部22Bを設けてある。
この載置部22Bには、整地フロート2がほぼ水平姿勢であるときにほぼ水平となる平坦面を形成してあり、その平坦面に整地フロート2を機体フレーム側に吊り下げ支持するための前ブラケット13を取り付けてある。
下方に凹入する状態で形成されている載置部22Bは、前方張出部22の前端において前方空間に開放され、後端において後方空間に開放されるべく、後下がり傾斜面22A及び前下がり傾斜面22Cの左右方向での中央部付近の一部が切り欠かれている。このように、載置部22Bは前後の空間と連通する状態にあるので、圃面上にある泥水を後下がり傾斜面22Aの上に誘導することができる。つまり、この載置部22Bが存在することによって形成される凹入空間が泥水を後下がり傾斜面22Aの上側へ導く泥水誘導路を構成している。
このような構成を備えることによって、泥水を後下がり傾斜面22A上に導入することができるので、前方張出部22の前端で泥水を押し退け、その押し退けられた泥水が隣接する既植苗を押し倒したりすることを阻止する上で有効である。
図3及び図4に示すように、左右の後方張出部23には、植付伝動ケース9に取り付けられた支持ステー9Aに対して後ブラケット14を取付固定するための取付座23Aを形成してある。この取付座23Aは、後方張出部23の後端にごく接近した後端近傍に設けてあり、この取付座23Aに装着された後ブラケット14が支持ステー9Aに対して後支点x回りで揺動自在に枢支されている。
したがって、整地フロート2が後ブラケット14の後支点x回りで上方に回動しても、後方張出部23の後端が圃面内に入り込む深さが余り大きくならず、整地面を乱すことが少ない。
図4、図5に示すように、フロート本体部21の後端における左右方向の4箇所に、下向きの凹入設置部24を形成してある。この凹入設置部24は、施肥装置(図示せず)を機体後部に搭載する際には、作溝器(図示せず)を装着可能に構成されている。
横長長方形状のフロート本体部21のうち、前方張出部22の横側方に位置する部分では、前端縁21aが左右横方向に沿う直線状に形成されており、そのフロート本体部21の横最外側端縁21bは前端縁21aに直交する方向に沿う直線状に形成されている。
このように、横最外側端縁21aとなるフロート本体部21の端面が前端縁21aに直交する方向に沿う直線状で走行機体1の推進方向に沿った面に形成されているので、横最外側端縁21bの端面に沿って流れる泥水土が横側方に押し出されることが生じ難い。
〔整地体の底面構造〕
図6及び図10に示すように、前方張出部22の底面と、フロート本体部21における前方張出部22の後方に位置する部分の底面とに亘って、中央側泥導入部25が形成してある。中央側泥導入部25は、側面視で、前方張出部22の前端位置から上方に凹入するものであり、底面の湾曲状態に沿って略一定の凹入深さを維持しながら、フロート本体部21の後端部近くに至るまで形成されている。
中央側泥導入部25の底面視形状は、次のようになっている。中央側泥導入部25は、前方張出部22の前端位置から開口しており、開口部25aの横幅を徐々に狭める状態で後方側に入り込む扇状取り込み部分25Aと、前方張出部22とフロート本体部21との接続部位に対応する位置で最小横幅となり、この最小横幅を維持する状態でフロート本体部21の後端部まで延出してある狭幅部分25Bとで構成してある。
中央側泥導入部25が設けられていない従来構成の場合には、前方張出部22の前端に遮られた泥水土がフロート本体部21の横側部分の前端縁21aに沿う方向で流動する傾向がある。
これに比べて、前方張出部22に中央側泥導入部25を形成した本実施形態のものでは、前方からの泥水土を中央側泥導入部25内に誘導して後方に流動させることが可能になった。したがって、必要以上にフロート本体部21の横側部分に沿って横外側に流動させることがなく、既植苗等を倒伏させることも抑制し易い。
さらにフロート本体部21には、その横側部分の底面に、前記中央側泥導入部25から左右横側方へ離れた位置で推進車輪跡を均して行くように泥土を取り込む側方側泥導入部26が備えられている。
側方側泥導入部26の底面視形状は、次のようになっている。図6に示すように、側方側泥導入部26は、フロート本体部21の横側部分の前端から開口しており、開口部26aの横幅を徐々に狭める状態で後方側に入り込む扇状の凹入形状を呈する。
図6及び図8に示すように、側方側泥導入部26は、フロート本体部21の横側部分の前端縁21a部分から開口し、側面視で、側方側泥導入部26の天井面26bは、フロート本体部21の底面(後記する第1整地部27A)の湾曲形状に沿った湾曲形状に形成されて後方に向けて延出されている。そして、第1整地部27Aの後端部で同一の高さ位置となるように、後端側ほど徐々に浅くなり、第3整地部27Cの水平面27aに段差無く接続されている。このように、側方側泥導入部26の後端部は、第3整地部27Cと段差なく繋がっている。
このような構成によって、前後輪1,2によって形成された車輪跡の両横側方に盛り上がった泥土を広い開口部26aで側方側泥導入部26内に取り込み、横幅を徐々に狭めながら、かつ側方側泥導入部26の天井面26bによって下方に押し込み、取り込んだ泥土を車輪跡に寄せて、車輪跡を埋め戻すことができる。
図6〜11に示すように、中央側泥導入部25を囲む周囲に底面部27が形成してあり、側面視で、底面部27のうちの前方底面部27Eは前端側程上方に位置する湾曲形状に形成されている。中央側泥導入部25の狭幅部分25Bを囲む後方底面部が、整地フロート2全体の底面において最も下方に突出する部分になっている。後方底面部のうち、狭幅部分25Bを左右両側から囲む部分を第2整地部27Bと称し、狭幅部分25Bの後方に位置する部分を第4整地部27Dと称する。
図6に示すように、第2整地部27B及び第4整地部27Dの両横側方には、第2整地部27B及び第4整地部27Dより上方に凹入する凹入部28が形成してある。凹入部28は、第2整地部27B及び第4整地部27Dから側方側泥導入部26の近傍までの領域で形成されており、その前後幅は略フロート本体部21の前後幅に亘る幅で形成されている。
凹入部28は、左右二つの領域に区分され、底面の傾斜度合いが異なったものとなっている。つまり、凹入部28は、図6に示すように、中央側泥導入部25の狭幅部分24Bを囲む第2整地部27B及び第4整地部27Dの両横側方に隣接位置する第2凹入部28Bと、図6及び図9に示すように、第2凹入部28Bに隣接する状態で配置され、側方側泥導入部26に近接する第1凹入部28Aとで、構成されている。
第2凹入部28Bは、図6及び図9に示すように、側面視において、前端側程徐々に下方に位置するように傾斜する直線状の傾斜面28aに形成されており、前端位置で中央側泥導入部25の扇状取り込み部分25Aを囲む前方底面部27Eに繋がっている。
一方、第1凹入部28Aは、図6及び図9に示すように、側面視において、前端側程上方に位置する湾曲面28bに形成されており、フロート本体部21の後端部において、直線状の平面28cに形成されている。
図5、図9及び図10に示すように、第1凹入部28A及び第2凹入部28Bは、共にフロート本体部21の後端まで形成されており、フロート本体部21の後端近くでは、前記したフランジ部2aの高さに揃えられている。
上記した第1凹入部28Aは、前方張出部22の周縁部に沿って流れてきた泥水土を取り込み、後方に流動させるべく構成されている。
図6〜図8に示すように、側方側泥導入部26の周囲に第1整地部27Aと第3整地部27Cが形成してあり、第1整地部27Aは、側方側泥導入部26の両横側方に位置し、前記したように、側面視でフロート本体部21の底面の湾曲形状に沿って前端側程上方に位置する湾曲形状に形成されている。
図6〜8に示すように、第3整地部27Cは側方側泥導入部26の後方側に設けてあり、第1整地部27Aの後方には水平面27aが連続する状態で形成してあり、水平面27aは整地体20の最も下方に位置する部分となっている。水平面27aの後方側には、後方張出し部23の後端に近接する程上方に位置する後上がり傾斜面27bを形成してある。この水平面27aと後上がり傾斜面27bとで第3整地部27Cを形成している。
側方側泥導入部26の後端は水平面27aの前端に段差なく接続されており、側方側泥導入部26に取り込まれた泥土が前記接続部位で滞留することなく水平面27a側に流動する。
また、水平面27aの後方側に後方側ほど上方に向けて傾斜する後上がり傾斜面27bを形成してあるので、後上がり傾斜面27bでの泥の滞留が抑制され、整地フロート2が後支点回りで上下揺動しても、後上がり傾斜面27b部分が圃面内に深く沈み込み難く、泥押しも少ない。
図6に二点鎖線でその領域を示すように、フロート本体部21の後端部における底面には、全植付条に相当する横幅に亘って、フロート本体部21の前後方向における前後幅を短くした帯状を呈する帯状整地部Aを形成してある。
この帯状整地部Aは、中央側泥導入部25の後端部に形成される第4整地部27D、中央側泥導入部25の両横側方に形成される第2凹入部28Bの後端部に形成されている前後向き傾斜面28a及び第2凹入部28Bに隣接する第1凹入部28Aの後端部に形成されている平面28c、凹入部28の更に横側方に位置する側方側泥導入部26の後端に形成されている水平面状の第3整地部27Cとで構成される。第3整地部27Cは、側方側泥導入部26からフロート本体部21の横側端部に至る状態で形成されている。
図5及び図6に示すように、上記した帯状整地部Aを構成するもののうち、中央側泥導入部25の後方に位置する第4整地部27D、及び、側方側泥導入部26の後端に形成される第3整地部27Cが、最も下方に突出する平坦面に形成されている。一方、第3整地部27Cと第4整地部27Dに挟まれている、凹入部28を形成する傾斜面28aと平面28cはやや上方に位置し、前記したフランジ部2aと略同一の高さ位置にある。
第3整地部27Cは、前方側張出し部22とフロート本体部21における前方側張出し部22の後方に位置する部分とを含む領域内においては、最も下方に位置しかつ水平面を形成するものであり、整地機能の高い部分である。
第4整地部27Dは、後方側張出し部23とフロート本体部21における前方側張出し部22の後方に位置する部分とを含む領域内においては、最も下方に位置しかつ水平面を形成するものであり、整地機能の高い部分である。
中央側泥導入部25と側方側泥導入部26との間に形成されている凹入部28が存在する意味合いは、帯状整地部Aが植付幅の全長に亘って同じ平面上にあるならば、整地機能を大きく向上させるものにできると考えられるが、その場合には、帯状整地部Aで泥溜まりや泥押しが発生しやすく、整地機能の向上と泥押し等を回避する機能との両方を満足させるものではない。
そこで、前方に突出して設けられている前方張出部22の横側縁に沿って、凹入部28が形成されているフロート本体部21の前端まで流動してくる泥水土を、フロート本体部21の前端で受け止めるのではなく、凹入部28を介して後方に誘導することによって、泥溜まりを回避して、それらの泥水土がフロート本体部21の横側方に流出することを抑制するものである。
整地フロート2の帯状整地部Aは、苗植付機構10の前方に位置している。これによって、帯状整地部Aによって植付面に対する整地機能が十分に施され易い。また、帯状整地部Aは、植付幅の中央に位置する前方張出部22の後方部分にも形成してあり、前の工程で圃面に施されたマーカー跡を均していくことができる。
〔波除け板〕
上記のように構成された整地体20の横側方箇所には、横長長方形状のフロート本体部21の横最外側端縁21bとの間に所定間隔dを隔てる状態で、整地体20の横最外側端縁21bにおける前後方向長さよりも長く形成された波除け板30が設けられている。
この波除け板30は、図3、図4及び図12に示されるように、合成樹脂製材料で板状に形成され、連結具31を介して整地体20に着脱可能に連結固定されている。
図3に示すように、波除け板30は、前端縁30aが前方側ほど前上がり傾斜を有した側面視でほぼ舟型形状に形成されている。この図3では、側面視で前端縁30aの下端側に連続する下端縁30bが、整地体20の最下端縁となる第3整地部27C及び第4整地部27Dと同程度の高さ位置となり、上端縁30cがフロート本体部21の前端縁21aと同程度の高さ位置となるように装着されている。
このとき、波除け板30の前端は、フロート本体部21の前端縁21aよりも前方側で、前方張出部22の前端に近い位置にまで延出され、後端はロート本体部21の後端縁21cよりも後方側で、後方張出部23の後端よりも前方側に位置している。そして、この波除け板30は、図4及び図6に示すように、整地体20の横最外側端縁近くの前端部から前方側への波除け板30の突出量が、整地体20の横最外側端縁近くの後端部から後方側への波除け板30の突出量よりも大きくなるように設定されている。
フロート本体部21の前端縁21aに沿って、その横外側端部に、波除け板30を取り付けるための取付部29が設けられている。
この取付部29は、図12に示すように、整地フロート2のフランジ部2aの一部に複数の取付孔29aを形成することによって構成されたものであり、この取付孔29aに連結ボルト34を介して連結具31のフロート側連結部32が連結されるように構成されている。
連結具31は、整地体20側の取付部29に対するフロート側連結部32と、波除け板30の側面に対して連結される波除け側連結部33とを備えている。そして、フロート側連結部32が左右方向に沿うフロート本体部21の前端縁21aに沿い、波除け側連結部33が前記前端縁21aの方向に直交する方向である前後方向の波除け板30の側面に沿うように、平面視でL字状に形成されている。
フロート側連結部32には、連結ボルト34の本数よりも多くの連結孔32aが形成されていて、左右方向で取付孔29aに対する連結孔32aの位置を変更することにより、波除け板30の全体を左右方向で位置変更可能に構成されている。
波除け側連結部33には、連結ボルト35を挿通可能な複数の連結孔33aが形成され、波除け板30側にも、連結ボルト35を挿通可能な複数の連結孔36a,36bが形成されている。
波除け板30側の連結孔36a,36bは、波除け側連結部33側の連結孔33a同士の間隔と同一寸法の連結孔36aと、それと上下で平行にもう一組の連結孔36bが形成されたものであって、下段側の連結孔36bの対に波除け側連結部33側の連結孔33aを合致させて連結ボルト35で連結すれば、波除け板30の全体を少し上側に移動させた状態で取り付けることができるように構成されている。
整地体20の横側方箇所に設ける波除け板30は、フロート本体部21の横最外側端縁21bと同様に、走行機体1に進行方向に沿って、進行方向とほぼ平行になるように装着されるものである。そして、フロート本体部21の横最外側端縁21bと波除け板30の機体内方側の側面との間に、整地体20の前部で押された泥水がフロート本体部21の前端縁21aに沿って横外方側へ移動してきたときに、その移動する泥水の横外方側への動きに抵抗を与えて、泥水をフロート本体部21の横最外側端縁21bと波除け板30の機体内方側の側面との間で前後方向に流れるように、つまり、フロート本体部21の横最外側端縁21bと波除け板30の機体内方側の側面との間に、泥水の流動用通路Rが形成されるように設けられている。
また、図1及び図4に示すように、波除け板30が前方張出部22の前端に近い位置にまで延出されており、かつ平面視で前方張出部22と波除け板30との間に後車輪12が入り込み、前後方向で後車輪12が前方張出部22と波除け板30とに重複する状態に配設されている。
このような位置関係に後車輪12と前方張出部22及び波除け板30とが配設されたことによって、後車輪12の回転に伴って生じた泥波が、左右方向に流動しても、その左右方向での移動が前方張出部22と波除け板30とによって制限され、既植苗の存在する横外方へ流れ込むことが抑制されるように構成されている。
〔別実施形態の1〕
実施の形態では、波除け板30の位置調節に関して、上下方向で一段調節する構造のものを示したが、これに限られるものではない。例えば、図13及び図14に示すように、波除け板30に形成する連結孔36a,36bの数、及び位置を多段に形成して、波除け板30の前後方向位置の調節、または、前後方向位置をも含めて高さ位置の調節を行う、あるいは、所定間隔dの変更幅を拡げるように、整地体20側の取付部29に対するフロート側連結部32の連結孔32aの個数を多くするなどの変更が可能である。
この場合、波除け板30に穿設された多数の連結孔36a,36bのうち、連結ボルト35が挿入されていないものは泥水の通過が可能であるが、連結孔36a,36bを通過する泥水は、小径の連結孔36a,36bの消波効果によって、泥波としてのエネルギーの大部分が消失されることとなる。このため、連結孔36a,36bを通過した泥水が既植苗の存在する隣接条側へ流れ出ても支障はない。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
〔別実施形態の2
実施の形態では、波除け板30を単なる扁平状の板材で構成したものを例示したが、これに限るものではない。その側面が走行機体1の進行方向に沿う面で構成されるものであれば、例えば、左右方向に沿う断面がL字状とか、チャンネル状のものであっても差し支えない。
また、波除け板30は、側面に多数の水抜き専用の孔やスリットを形成したものであってもよい。その材質も合成樹脂製材料に限らず、板金や木材など、適宜の素材を利用することができる。ただし、適度の剛性があって軽量であるのが望ましい。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
〔別実施形態の3
実施の形態では、泥除け板30を整地体20の左右両端側に装着したものを例示したが、既植苗が存在する側の片方だけであってもよい。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
〔別実施形態の4
実施の形態では、横最外側端縁21bの端面を推進方向に沿った面に構成したが、横最外側端縁21bの端面を後端側ほど整地フロート2の左右中心側に近接するように、推進方向に対して傾斜する状態に構成してもよい。
この場合、波除け板30の取付姿勢は、横最外側端縁21bの端面と平行に推進方向に対して傾斜する状態に構成にするよりも、推進方向に平行な状態で設けるほうが走行機体1の進行に伴う泥波の抵抗が少なくてよい。
本発明は、乗用型田植機以外にも、歩行型田植機、及び藺草移植機等の水田作業機の整地フロートに適用することができる。
2 整地フロート
20 整地体
21 フロート本体部
21b 横最外側端縁
22 前方張出し部
23 後方張出し部
30 波除け板
L 横幅

Claims (2)

  1. 全条に相当する横幅を有した整地体と、
    その整地体の横外方への泥波の拡散を抑止する波除け板とが備えられ、
    前記整地体は、横長長方形状のフロート本体部と、そのフロート本体部の左右方向での中央位置から前記フロート本体部の前端縁よりも前方に向けて一体に延出された前方張出部を備え、
    前記波除け板は、前記整地体の横最外側端縁との間に、その整地体の進行に伴って生じた泥波の後方側への通過を許す程度の所定間隔を隔てて配設されているとともに、
    前記波除け板は、前記整地体の横最外側端縁における前後方向長さよりも長く形成されていて、その前端部が前記整地体の横最外側端縁近くの前端部よりも前方側に位置し、その後端部が、前記整地体の横最外側端縁近くの後端部よりも後方側に位置し、
    前記整地体の横最外側端縁近くの前端部から前方側への前記波除け板の突出量が、前記整地体の横最外側端縁近くの後端部から後方側への前記波除け板の突出量よりも大きくなるように配設されている水田作業機の整地フロート。
  2. 前記波除け板は、前記整地体の横最外側端部に対して、横幅方向に沿う遠近方向、又は前後方向、又は上下方向で取付位置を調節可能に構成されている請求項1記載の水田作業機の整地フロート。
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