JP5567897B2 - 水田作業機 - Google Patents
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Description
前記作業装置の機体横幅方向の両端側箇所に整地具が備えられて、
前記整地具が、整地作用面、第1取付部及び第2取付部を備えて構成され、
前記第2取付部が前記作業装置から取り外され且つ前記第1取付部が前記作業装置に取り付けられた状態で、前記整地作用面により田面を整地する横向き姿勢となって、前記作業対象領域よりも機体横幅方向外方側の田面を整地する作用状態と、
前記第1取付部が前記作業装置から取り外され且つ前記第2取付部が前記作業装置に取り付けられた状態で、前記整地装置により前記作業対象領域から機体横幅方向外方側に向けて押し流される泥水を前記整地作用面にて受止めて機体後方側に案内する縦向き姿勢となって、前記作業対象領域よりも機体横幅方向外方側の田面の整地を行わない非作用状態とに、
前記整地具が位置変更自在に構成されている。
その結果、水分が少ない硬めの圃場では、圃場での整地の仕上がり状態を良好なものにすることが可能となる。
第1特徴構成によれば、整地具は、水分が少ない硬めの圃場で作業する場合に切り換えられる作用状態では、整地作用面により田面を整地する横向き姿勢となるものであるから、走行機体の進行に伴って作業対象領域よりも機体横幅方向外方側の田面を良好に整地することができる。
一方、整地具は、水分を多く含む軟弱な圃場で作業する場合に切り換えられる非作用状態では、整地装置により作業対象領域から機体横幅方向外方側に向けて押し流される泥水を整地作用面にて受止めて機体後方側に案内する縦向き姿勢となるものであるから、走行機体の進行に伴って、整地装置の泥押しにより作業対象領域から機体横幅方向外方側に向けて押し流される泥水が、整地具によって受止められて機体後方側に案内され、田面に既に供給されている既植え苗又は種籾への泥押しをより一層少ないものに抑えることができる。
従って、水分が少ない硬めの圃場では、走行機体の進行に伴って作業対象領域よりも機体横幅方向外方側の田面を良好に整地することができ、水分を多く含む軟弱な圃場では、田面に既に供給されている既植え苗又は種籾への泥押しをより一層少ないものに抑えることができる。
図1及び図2に示すように、本発明に係る乗用型田植機は、推進車輪としての左右一対の前輪1及び左右一対の後輪2を装備した走行機体3の前部にエンジンE及びミッションケース4を備え、運転操縦部5を挟んで後方に昇降リンク機構6を介して油圧シリンダCYにて昇降操作自在に作業装置としての苗植付装置7を装備して、4条植えの乗用型田植機に構成されている。
図3〜図6に示すように、接地フロート11は、全植付条数の植付幅に相当する横幅Lを有し、作業対象領域の機体横幅方向全幅にわたり一体に形成されている。つまり、接地フロート11は、横長長方形状のフロート本体部12と、フロート本体部12の左右中央位置から前方に向けて延出される前方張出し部13と、フロート本体部12の左右方向二箇所から後方に向けて延出される左右一対の後方張出し部14とで構成されている。
前方張出し部13は、フロート本体部12の前端の左右中央位置から前方に向かって張り出されたものであり、上述したように自動昇降制御に使用されるセンサフロートとしての機能を有する。又、フロート本体部12と、前方張出し部13と、後方張出し部14とは、樹脂板を二枚重ねにして、型内に載置し、二枚の樹脂板の間に圧縮空気を吹き込むブロー成形によって一体形成されている。
より具体的には、下方に凹入する状態で形成されている載置部13Bは、前方張出し部13の前端において前方空間に開放すべく、傾斜平坦面13A及び前方下向き傾斜面13Cの一部が切り欠かれている。このように、載置部13Bは前方空間と連通する状態にあるので、田面G上にある泥水を傾斜平坦面13Aの上に誘導することができる。
取付座14Aが後方張出し部14の後端近傍に設けてあるので、取付座14Aと後方張出し部14の後端とが極近接した位置にある。したがって、接地フロート11が後ブラケット20の後支点a周りで上方に回動しても、後方張出し部14の後端が田面G内に入り込む深さが余り大きくならず、帯状整地部Aが整地した田面Gを乱すことが少ない。
このように、横側端12aの端面が推進方向に沿った面に形成してあるので、横側端12aの端面に沿って流れる泥水が横側方に押し流されることが少なく、隣接する既植え苗を押し倒す等の不都合を抑制できる。
図6及び図11に示すように、前方張出し部13の底面と、フロート本体部12における前方張出し部13の後方に位置する部分の底面とに亘って、中央側泥取り込み凹入部23が形成してある。中央側泥取り込み凹入部23は、側面視で、前方張出し部13の前端位置から上方に凹入するものであり、底面の湾曲状態に沿って略一定の凹入深さを維持しながら、フロート本体部12の後端部近くに至るまで形成されている。
図5、図10及び図11に示すように、第1凹入部27A及び第2凹入部27B共に、フロート本体部12の後端まで形成されており、フロート本体部12の後端近くでは、前記したフランジ部11aの高さに揃えられている。
上記した第1凹入部27Aは、前方張出し部13の周縁部に沿って流れてきた泥水を取り込み、後方に流動させるべく構成されている。
また、水平部26aの後方側に後方側ほど上方に向けて傾斜する後上がり傾斜面26bを形成してあるので、後上がり傾斜面26bでの泥の滞留が抑制され、接地フロート11が後支点回りで上下揺動しても、後上がり傾斜面26b部分が田面G内に深く沈み込み難く、泥押しも少ない。
図6及び図13,14に示すように、中央側泥取り込み凹入部23の狭幅部分23Bと第2整地平坦部26Bとの境界部位に、横幅方向に沿った第2傾斜繋ぎ面23Cが形成されている。第2傾斜繋ぎ面23Cは、接地フロート11をブロー成形する際に使用される金型の抜け勾配より緩やかな傾斜面に形成されている。
図5及び図6に示すように、第1傾斜繋ぎ面27Cは、接地フロート11をブロー成形する際に使用される金型の抜け勾配より緩やかな傾斜面に形成されている。
このようにフロート本体部12(接地フロート11)の横側端の底面に傾斜面12bを形成することによって、接地フロート11の横側端部位の田面G内への沈み込みを抑制し、かつ、横側方への泥の押し出しを軽減できるものである。
第4整地平坦部26Dは、後方張出し部14とフロート本体部12における前方張出し部13の後方に位置する部分とを含む領域内においては、最も下方に位置しかつ水平面を形成するものであり、整地機能の高い部分である。
この取付孔14bは、帯状整地部Aに形成した第2凹入部27Bの平面27cより上方に大きく凹入する形状に形成されている。これによって、支点としての機能だけを発揮させるものであり、帯状整地部Aによる整地面をこの取付孔14bが乱すことはない。
又、1つの作業行程での植え付け作業が終了したのち、次回の作業行程に向けて旋回走行を行う枕地を走行するときには、マーカースイッチを非使用状態に切り換えて、操作レバー35を下降位置に操作して苗植付装置7を田面Gに接地させている状態で走行することで、接地フロート11を用いて田面Gを均平な状態に整地することができる。
又、整地具40は、接地フロート11の機体横幅方向両端部に夫々取り付けられている。
図4に示すように、接地フロート11における横側部分12Aの左右側端部に一部が前向きにやや突出されており、この突出部分に取付座41を形成してあり、図16及び図17に示すように、この取付座41に整地具40を取り付けることができるように構成されている。
又、横向き姿勢での田面Grに対する板面40Aの後方への傾斜角α1は、第1整地平坦部26Aの田面Grに対する傾斜角α2よりも大きな角度に設定されており、側面視で板面40Aと第1整地平坦部26Aとが交差する状態で整地具40が配備されている。
又、板面40Aの前端部40Cは接地フロート11の取付座41よりも機体前方側に位置し、且つ、板面40Aの後端部40Dは、接地フロート11の水平部26aの横側に位置する状態となり、板面40Aにより第1整地平坦部26Aの横外方側箇所を覆うようになっており、しかも、板面40Aの下端部40Bが田面Grよりも高さH2だけ下方側に入り込む状態となっている。
(1)接地フロート11における第2整地平坦部26B及び第4整地平坦部26Dの両横側方に上方に凹入する凹入部27を形成する箇所に、図18及び図19に示すように、泥水が滞留することなく後方に流動するように前後方向に貫通する貫通口60を形成してもよい。
但し、水分の多い圃場である場合には、この縦壁形成部材61により泥水を横押しすることがないように、縦壁形成部材61を取り外すことになる。
ちなみに、縦壁形成部材61の取付構造としては、弾性的に挟持させた保持する構成としたり、ネジで固定させる構成等、種々の構成を適用できる。
すなわち、図22に示すように、矩形形状のフロート本体部12に対して、一対の後方張出し部14に相当する箇所に、金属材にて構成される長尺状の後ブラケット20を固定延設して、その後ブラケット20に支持アーム52を取り付ける構成とし、フロート本体部12の中央の前部側に前ブラケット15を固定延設して、その前ブラケット15に昇降リンク36を取り付ける構成でもよい。
又、整地具40として、長方形状の板体に代えて、例えば、長方形状の板体に複数の切欠を形成してレーキ状に形成した整地具を用いるようにしてもよい。
7 作業装置
10 供給装置
11 整地装置
40 整地具
40A 整地作用面
42 第1取付部
43 第2取付部
Gr 田面
J 作業対象ライン
Claims (3)
- 走行機体の後方に機体横幅方向に所定幅の作業対象領域を有する作業装置が備えられ、
前記作業装置が、作業対象領域を整地する整地装置と、機体横幅方向に間隔をあけて設定された複数条の作業対象ラインに沿って苗又は種籾を供給する供給装置とを備えて構成されている水田作業機であって、
前記作業装置の機体横幅方向の両端側箇所に整地具が備えられて、
前記整地具が、整地作用面、第1取付部及び第2取付部を備えて構成され、
前記第2取付部が前記作業装置から取り外され且つ前記第1取付部が前記作業装置に取り付けられた状態で、前記整地作用面により田面を整地する横向き姿勢となって、前記作業対象領域よりも機体横幅方向外方側の田面を整地する作用状態と、
前記第1取付部が前記作業装置から取り外され且つ前記第2取付部が前記作業装置に取り付けられた状態で、前記整地装置により前記作業対象領域から機体横幅方向外方側に向けて押し流される泥水を前記整地作用面にて受止めて機体後方側に案内する縦向き姿勢となって、前記作業対象領域よりも機体横幅方向外方側の田面の整地を行わない非作用状態とに、
前記整地具が位置変更自在に構成されている水田作業機。 - 前記整地具が、前記整地装置の機体横幅方向両端部に取り付けられている請求項1に記載の水田作業機。
- 前記整地装置が、前記作業対象領域の機体横幅方向全幅にわたり一体に形成された接地フロートにて構成されている請求項1又は2に記載の水田作業機。
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