JP5852207B2 - サトウキビの難消化性食物繊維の製造方法 - Google Patents

サトウキビの難消化性食物繊維の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5852207B2
JP5852207B2 JP2014212224A JP2014212224A JP5852207B2 JP 5852207 B2 JP5852207 B2 JP 5852207B2 JP 2014212224 A JP2014212224 A JP 2014212224A JP 2014212224 A JP2014212224 A JP 2014212224A JP 5852207 B2 JP5852207 B2 JP 5852207B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dietary fiber
sugarcane
indigestible
producing
composition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014212224A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015126727A (ja
Inventor
喜信 大城
喜信 大城
俊二 有賀
俊二 有賀
Original Assignee
喜信 大城
喜信 大城
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 喜信 大城, 喜信 大城 filed Critical 喜信 大城
Priority to JP2014212224A priority Critical patent/JP5852207B2/ja
Publication of JP2015126727A publication Critical patent/JP2015126727A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5852207B2 publication Critical patent/JP5852207B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Coloring Foods And Improving Nutritive Qualities (AREA)

Description

本発明は、サトウキビの有効成分である食物繊維を高含有するサトウキビ食物繊維の製造方法であり、特に難消化性の食物繊維であるセルロース及びヘミセルロースを高含有し、その組成物及び、その有効成分を含有する飲食品の製造方法に関する。
サトウキビは、イネ科の多年草であり、東南アジアまたはインド原産といわれ、製糖作物として熱帯を中心に世界各地で栽培されている。茎は高さ2〜3メートル、円柱形で竹に似ているが中空ではなく、葉は広い線形である。茎の汁液にショ糖を含み、砂糖の原料となる。
成分比の概要としては、繊維分10〜13%、ショ糖12〜15%、2〜4%がブドウ糖、果糖、オリゴ糖などであり、70%程度が水分である。
このサトウキビは、ショ糖を効率的に蓄積できる植物であることから、従来、そのショ糖成分だけが栄養学的な食資源として重視され高価値利用されてきた。しかし、最近では、非糖成分に中性脂肪・コレステロ−ル上昇抑制作用などの生活習慣病予防効果があることが明らかにされるようになり、精製白糖にない黒糖成分が注目を浴びるようになってきた。
一方、原料のサトウキビにクロロゲン酸〔Gross.D,Coombs.J:Int.Sugar.J,73,100(1971)〕やアントシアン、カテキン、カルコン、フラボノ-ル、フラボンなどのフラボノイド〔Smith.P,Paton.NH:Sugar.Technol.Reviews,12,117(1985)〕が見出され、糖製品〔Farber.L,Carpenter.FG:Proc.Tech.Sess.Cane.Sugar.Ref.Res,23(1972)〕〔Legaz.ME et al.:Int.Sugar.J.-Cane.Sugar.Ed,100,433(1998)〕からもフラボノイド、フェノール酸、それらの誘導体などが見出されている。一般に、これらのフェノール化合物の中には、抗酸化、抗変異原、抗菌、血圧上昇抑制などの作用を示す物質が多いとされている。
また、サトウキビに含まれる食物繊維としては、セルロース、ヘミセルロース、リグニンなどが含まれており、いずれも難消化性食物繊維である。この難消化性食物繊維は、不溶性食物繊維とも呼ばれており、水に溶けない食物繊維である。水分を吸収して数倍から十数倍に膨らみ、腸壁を刺激して腸のぜん動運動を高める。肥満や便秘解消、腸の病気の予防などの効果がある。
難消化性食物繊維の多い食品は、口の中でよく噛む必要があるので、早食いによる過食を防ぐ効果がある。また、噛むことによって、歯茎やあごを強化して歯並びをよくしたり、虫歯を防ぐ効果も期待できる。更に消化されない性質があり、胃の中の滞在時間が長いため、満腹感が得られる。
特にセルロースとヘミセルロースは、腸内細菌の分解を受けにくく、水分を吸収して何倍にも膨れ上がるために、腸壁を刺激して腸の蠕動運動を促し、難消化性食物繊維を含んだ便は、水分を吸収してやわらかくてボリュームがあるため、排便がスムーズに行われる。
また、大腸がんは欧米型の食生活の高たんぱく、高脂肪、低食物繊維で引き起こされる病気であるが、便の量が増えれば、腸内の発がん性物質の濃度が降下し、排便回数が増えることによって、発がん性物質の腸内滞留時間が短縮する。更に有益な腸内細菌のが増えることによって発がん性物質の生成を抑制するなどの効果が期待されている。
また、排便促進効果によって、有害物質の体内滞留時間が短くなったり、吸着することによって排泄させる作用もあるので、食品の残留農薬や食品添加物などにも効果があると考えられている。
また、サトウキビの葉には葉緑素が含まれており、この葉緑素はクロロフィルとも呼ばれ、植物や藻類などに含まれる緑色の天然色素であり、細胞内の葉緑体に存在し、光と水と空気中の二酸化炭素から糖などの有機物を合成する光合成に不可欠な成分である。
この葉緑素は植物の成分ですが、人間の血液の色素であるヘム(ヘモグロビンの中の中心構造)と似た構造をしており、「緑の血液」といわれている。
体内に摂取された葉緑素は、血液中で鉄と結合し、赤血球や筋肉のヘモグロビンなどの色素に変わる。また、農作物や乳製品・魚などの食品を介して人間の体内に取り込まれるダイオキシンや、有害ミネラルのカドミウムや鉛などの物質を吸着して排出させる解毒作用を持っている。
また、血管内のコレステロールを吸着する働きがあるため、コレステロールを抑えて、血液の流れを良くする働きもあり、さらに葉緑素は、体内に吸収される細胞を活性化させる働きを持っているため、筋肉を維持したり、ケガや傷の治りを早くするほか、病的状態にある細胞を健康な状態にする薬理作用もある。
このように体内に取り入れられた葉緑素は、有害物質が体内で吸収されることを抑え、速やかに体外への排出を促して細胞を活性化させる働きを兼ね備えている。
従来より、サトウキビを活用した食品に関する特許も多数開示されている。
例えば、サトウキビから砂糖を製造する過程で、発生するサトウキビの圧搾かすであるバガスを活用した食品の製造方法がある(特許第4067805号)。
これは、バガスを高圧蒸煮処理(圧力10〜35Pa、温度150〜300℃)した後に、爆砕処理した後、セルラーゼ及びキシラナーゼなどの分解酵素を添加して糖変換し、乾燥処理し、抗酸化性食物繊維を製造し、食品に使用するものである。
また、バガスを高圧蒸煮爆砕処理した後、麹菌により発酵処理した、腸内環境改善組成物(特許第5130593号)が開示されている。
特許第4067805号 特許第5130593号
上記のサトウキビを活用した食品においては、いずれも、バガスの活用である。すなわち、サトウキビの圧搾かすを使用しているものであり、硬い茎の表皮の部分を処理するものである。
そして、いずれも、前処理工程として、高圧蒸煮処理及び爆砕処理が行われている。高圧釜設備や爆砕設備を必要とする。
サトウキビの食物繊維は、茎の表皮のみではなく、内部の柔組織にも存在し、またサトウキビの葉にも存在する。葉には葉緑素が含まれる。
また、サトウキビに含まれる主な食物繊維は、セルロース、ヘミセルロース、リグニンであるが、セルロースとヘミセルロースは、植物性多糖類であり、水分を吸収して膨れ、腸壁を刺激して腸の蠕動運動を盛んにするが、リグニンは、芳香族炭化水素重合体であり、非常に硬く、全く消化されず、水分を吸収するわけでもなく、消化を抑える働きをする。
サトウキビには、セルロースに対して、リグニンは約1/2である。リグニンは、サトウキビの茎の外皮に多く含まれている。また、サトウキビの葉には、リグニンが少ない(図13)。
水分を吸収し、便の量を増やし、腸壁を刺激して腸の蠕動運動を活発化させるためには、セルロースとヘミセルロースの含有率を高めることが有効である。
本発明の解決しようとする課題は、サトウキビの有効成分である食物繊維において、効果的なセルロースとヘミセルロースの含有率を高め、効果的に抽出すること、および難消化性食物繊維を高含有する食物繊維組成物の製造方法を提供すること、また、葉緑素を含む難消化性食物繊維組成物の製造方法を提供すること、及びそれらを含有する飲食品の製造方法を提供することを課題とする。
削除
サトウキビの茎とは、図5に示す、2の部分である。この茎の硬い表皮を除去した内部の柔組織(図7(2))を乾燥粉末としたものである。柔組織を完全乾燥できるものであればいずれの乾燥処理でも良く、たとえば、熱風乾燥処理や冷凍乾燥処理等でも良い。粉末処理は、粒径が100μ以下に粉末化できるものであればいずれでも良く、市販されるミキサー等でも良い。
削除
サトウキビの葉は、図6に示す。図5では1の部分である。この葉を乾燥粉末化したものである。乾燥処理は、植物の葉を完全乾燥できるものであればいずれでも良く、熱風乾燥や冷凍乾燥などでも良い。粉末処理は、乾燥葉を粒径が100μ以下に粉末化できるものであればいずれでも良く、粉砕用ミキサー等でも良い。
削除
サトウキビの茎は、図5に示す、1の部分であり、図7の(1)である。この茎の硬い表皮を鋭利な刃物等で剥がして削除し、図7の(2)に示すように内部の柔組織を取り出す。
細断工程は、柔組織の茎部を概ね3〜5cm程度にカットする。次に加水しながら破砕するが、柔組織茎部100gに対して500g程度の水を加えながら破砕する。破砕処理は、破砕物がφ0.5mm以下に破砕できるものであればいずれでも良く、通常市販されるミキサーなどで10分〜20分程度行うことで十分に細かく破砕できる。
固液分離処理は、0.5〜1.0mm程度の固形分を分離できるものであればいずれでも良く、例えば0.5〜1.0mm程度の篩にかけて液体部分を除去し、固形部分を取り出しても良い。
固液分離したケーキ状の固形部は、植物繊維が多く含まれており、特に、ほとんどが難消化性食物繊維となる。茶褐色のケーキ状の食物繊維となる。
サトウキビの食物繊維は、セルロース、ヘミセルロース,リグニンなどであり、セルロースが40%程度で、ヘミセルロースとリグニンが20%程度含まれている。表皮部分にはヘミセルロースやリグニンが多く含まれている。
したがって、表皮を削除すると、ほとんどがセルロースとなる。セルロース (cellulose) とは、分子式 (C6H10O5)n で表される炭水化物(多糖類)である。植物細胞の細胞壁および繊維の主成分で、天然の植物質の1/3を占め、地球上で最も多く存在する炭水化物である。繊維素とも呼ばれる。
請求項1では、サトウキビの葉を細断する工程と、細断した葉に対して5倍重量の水を加水しながら破砕処理する工程と、破砕物から水分を除去するために0.5〜1.0mmメッシュの篩で固液分離処理する工程とからなる、サトウキビの難消化性食物繊維の製造方法とするものである。
サトウキビの葉は、3〜5cm程度に細断する。細断した葉部は、上記と同様に、葉部100gに対して500g程度の水を加水しながら破砕処理する。同様にミキサーで10分〜20分程度行うことで十分に細かく破砕できる。葉緑素が含まれた鮮やかな緑色の食物繊維となる。
従来より、サトウキビには、食物繊維としてセルロース、ヘミセルロース,リグニンが多く含まれているとされていたが、本出願人により、初めてサトウキビの葉を分析したところ、図13の分析結果に示すように、セルロース、ヘミセルロースが多く含まれているが、リグニンは少ないことが判明した。
削除
削除
請求項2では、前記の請求項1に記載の食物繊維の製造方法により製造された食物繊維を乾燥する工程と、乾燥物の粒度を調整する工程を含むことを特徴とするサトウキビの難消化性食物繊維粉末の製造方法とするものである。
食物繊維は温度により変化しにくいため、完全乾燥できるものであればいずれの方法でも良い。例えば、80℃の熱風による乾燥でも良い。好ましくは80℃〜100℃程度が良い。もちろん、凍結乾燥、真空乾燥等でも良い。
通常は、乾燥状態でそのまま使用可能であるが、必要に応じてさらに細かな粒度に調整して使用しても良い。例えば、粒径が100μm以下のパウダー状に粒度調整しても良い。
削除
削除
削除
削除
請求項3では、前記の請求項1又は請求項2に記載の製造方法により製造されたサトウキビの難消化性食物繊維又はその粉末を含有させることを特徴とするサトウキビの難消化性食物繊維組成物の製造方法とするものである。
本難消化性食物繊維は、セルロースとヘミセルロースが高含有するものであり、特に腸内調整作用が期待されるものであり、乳酸菌など腸内環境を良くする微生物などを混合した組成物とするとより効果的である。
請求項4では、前記の請求項3に記載の食物繊維組成物を含有させることを特徴とする飲食品の製造方法とするものである。
本難消化性食物繊維組成物を活用する食品としては、ヨーグルトやスープ、ゼリー、ジャム、アイスクリームなどに使用することが好ましい。
削除
削除
請求項5では、前記の請求項1の製造方法により、破砕物から固液分離処理により分離された液体部を含有させることを特徴とするサトウキビの難消化性食物繊維含有エキスの製造方法とするものである。
本エキスは、細かい難消化性繊維が含まれた青汁と同様に鮮やかな濃い緑色のエキスとなる。(図12)
削除
削除
請求項6では、前記の請求項5に記載の植物繊維含有エキスを含有させることを特徴とする飲食品の製造方法とするものである。
本エキスはそのまま飲料として飲用できるが、甘味料や炭酸、果物果汁、塩分、カルシウム分、鉄分などを混合した飲料としても良い。
本発明では以下の効果を奏する。
(1)さとうきびの葉を用いることにより、難消化性食物繊維であるセルロースとヘミセルロースを高含有する食物繊維及びその粉末を提供でき、また、葉緑素を含有する難消化性食物繊維及びその粉末を提供することができる。
削除
(2)食物繊維を粉末処理することにより、食品に添加しやすく、食しやすい食物繊維とすることができる。
(3)難消化性食物繊維を含有する食物繊維組成物や食品を提供できる。
(4)難消化性食物繊維を含有するエキスや飲料を提供できる。
(5)セルロースにより葉緑素の色素の退色を防止することができ、鮮やかな緑色の食物繊維飲料とすることができる。
(6)難消化性食物繊維と葉緑素の有効成分を含有する飲食品を提供できる。
(7)新たなサトウキビの用途として、農業と製造業の振興に大きく寄与することが可能性がある。
(8)サトウキビの新たな振興により、農業の活性化と共に地域の過疎化の解消に役立つ。
(9)繊維の少ない食生活から繊維を摂取する食生活に改善することにより、生活習慣病を減らし、医療費の削減にも期待できる。
サトウキビの柔組織の茎部を用いた食物繊維組成物の製造方法を示すフロー図である。 サトウキビの柔組織の茎部を用いた食物繊維粉末組成物の製造方法を示すフロー図である。 本発明によるサトウキビの葉を用いた食物繊維組成物の製造方法を示すフロー図である。 本発明によるサトウキビの葉を用いた食物繊維粉末組成物の製造方法を示すフロー図である。 サトウキビの育成状況を示す写真である。 サトウキビの葉の部分の育成状況を示す写真である。 サトウキビの茎部及び表皮を削除した柔組織部を示す写真である。 サトウキビの柔組織の茎部を用いた食物繊維組成物を示す写真である。 本発明によるサトウキビの葉を用いた食物繊維組成物を示す写真である。 サトウキビの柔組織の茎部を用いた食物繊維粉末組成物を示す写真である。 本発明によるサトウキビの葉を用いた食物繊維粉末組成物を示す写真である。 サトウキビの葉の個液分離されたエキスを示す写真である。 サトウキビの葉粉末の食物繊維分析表を示す図である。
本発明の実施形態について詳細に説明する。
図1は、サトウキビの柔組織の茎部を用いた食物繊維組成物の製造方法を示すフロー図である。
S−1)サトウキビ茎部採取
図5に示すようなサトウキビを根元で切断し、葉部1(図6)を削除し、サトウキビ茎部2を採取する。
S−2)洗浄工程
採取したサトウキビの茎部2を水洗い洗浄する。
S−3)表皮削除処理工程
洗浄したサトウキビの茎部(図7の(1))の表皮を鋭利な刃物で切り取り、内部の柔組織(図7の(2))を取り出す。
S−4)細断工程
サトウキビ茎部の柔組織を3cm程度に細断する。
S−5)破砕処理工程
細断したサトウキビ茎部柔組織をミキサーにより破砕する。柔組織100gに対して水500gを加え、ミキサーで20分間破砕処理した。
S−6)固液分離処理工程
破砕したサトウキビ茎部を0.5mmメッシュの篩で固体部を液体部から分離する。液体部は薄い緑色のサトウキビ茎部エキスとなる。
分離した固形部は、図8に示すように、30%程度の水分を含み、薄い褐色のふわりとしたケーキ状の食物繊維であるセルロースを高含有するサトウキビ茎部食物繊維組成物3となる。
図2は、サトウキビの柔組織の茎部を用いた食物繊維粉末組成物の製造方法を示すフロー図である。
S−1)〜S−6)までは、前記の図1で示すとおりである。
S−7)乾燥処理工程
水分を含む、ケーキ状の食物繊維組成物3を熱風乾燥処理する。乾燥温度は80℃〜90℃とし、温風乾燥装置で2〜4時間乾燥処理し、完全乾燥させた。
S−8)粒度調整処理工程
乾燥させた食物繊維3を粉砕装置で粉砕し、図10に示すような薄い褐色のサトウキビ茎部食物繊維粉末組成物5となった。
図3は、本発明によるサトウキビの葉部を用いた食物繊維組成物の製造方法を示すフロー図である。
T−1)サトウキビ葉部採取
図5に示すサトウキビの根部を切断し、図6に示すようなサトウキビの葉部1を採取する。
T−2)洗浄工程
採取したサトウキビの葉部1を水洗い洗浄する。
T−3)細断工程
サトウキビ葉部1を3cm程度に細断する。
T−4)破砕処理工程
細断したサトウキビ葉部をミキサーにより破砕する。葉部細断物100gに対して水500gを加え、ミキサーで20分間破砕処理した。
T−5)固液分離処理工程
破砕したサトウキビ葉部を0.5mmメッシュの篩で固体部を液体部から分離する。液体部は濃い鮮やかな緑色のサトウキビ葉部エキスとする。
分離した固形部は、図9に示すように、40〜60%程度の水分を含み、淡い黄緑色のふわりとしたケーキ状の食物繊維であるセルロースを高含有するサトウキビ葉部食物繊維組成物4となった。
図4は、本発明によるサトウキビの葉部を用いた食物繊維粉末組成物の製造方法を示すフロー図である。
T−1)〜T−5)までは、前記の図1で示すとおりである。
T−6)乾燥処理工程
水分を含む、ケーキ状の食物繊維組成物4を熱風乾燥処理する。乾燥温度は80℃〜90℃とし、温風乾燥装置で2〜4時間乾燥処理し、完全乾燥させた。
T−7)粒度調整処理工程
乾燥させた食物繊維4を粉砕装置で粉砕し、図11に示すような、淡い黄緑色のサトウキビ葉部食物繊維粉末組成物6となった。
次に、上記ので製造されたサトウキビ茎部及び葉部の組成物を用いた食品の実施例を示す。
実施例1:食物繊維入り味噌汁
サトウキビ茎部粉末組成物5gを味噌汁150ccに加え、セルロース食物繊維を混合した味噌汁とした。
サトウキビ茎部食物繊維粉末は、薄い褐色であるが、味噌汁に混合すると、わずかに繊維が見える状態であるが、ほとんど見た目にはわからない状態となった。味は味噌汁には全く影響していない。
実施例2:食物繊維入りコーヒー
サトウキビ葉部粉末組成物5gをドリップコーヒー100ccに加え、セルロース食物繊維と葉緑素を混合したコーヒーとした。
サトウキビ葉食物繊維粉末は、淡い黄緑色であるが、コーヒーに混合すると、ほとんど見た目にはわからない状態となった。味はコーヒーには全く影響していない。舌触りがわずかであるが繊維質の感覚を感じた。
実施例3:食物繊維入りコーンポタージュスープ
サトウキビ茎部粉末組成物10gをコーンポタージュスープ200ccに加え、セルロース食物繊維を混合したスープとした。
サトウキビ茎部食物繊維粉末は、薄い褐色であり、コーンポタージュスープは、黄色っぽいオレンジ色であるが、混合すると、やや褐色に近いオレンジ色となった。スープに粉末食物繊維をふりかけても良い。繊維質粉末は見た目が良く、食欲を誘う。
味はコーンポタージュスープには全く影響していない。また、舌触りも変わらない。
実施例4:食物繊維エキス入り炭酸飲料
サトウキビ葉部エキス100ccに炭酸飲料サイダー100ccを加え、セルロース食物繊維と葉緑素を混合した炭酸飲料とした。
サトウキビ葉エキスは、鮮やかな緑色であるが、炭酸飲料に混合しても、ほとんど変わらず、鮮やかな緑色の飲料となった。味はサトウキビ葉エキスの味である、青汁の味であるが、青臭さが全くなく、おいしい青汁となった。舌触りはわずかに繊維質の感覚を感じた。
以上のように、サトウキビ食物繊維組成物やそのエキスは、様々な食品に添加、混合することが可能であり、食品の味に大きく影響することがなく、食物繊維を高く含有する食品とすることができる。また、サトウキビ葉エキスは、食物繊維と葉緑素を含有する食品を提供できる。
1 サトウキビ葉部
2 サトウキビ茎部
3 サトウキビ茎部食物繊維組成物
4 サトウキビ葉部食物繊維組成物
5 サトウキビ茎部食物繊維粉末組成物
6 サトウキビ葉部食物繊維粉末組成物
S−1 サトウキビ茎部採取
S−2 洗浄工程
S−3 表皮削除処理工程
S−4 細断工程
S−5 破砕処理工程
S−6 固液分離処理工程
S−7 乾燥処理工程
S−8 粒度調整処理工程
T−1 サトウキビ葉部採取
T−2 洗浄工程
T−3 細断工程
T−4 破砕処理工程
T−5 固液分離処理工程
T−6 乾燥処理工程
T−7 粒度調整処理工程

Claims (6)

  1. サトウキビの葉を細断する工程と、
    細断した葉に対して5倍重量の水を加水しながら破砕処理する工程と、
    破砕物から水分を除去するために0.5〜1.0mmメッシュの篩で固液分離処理して固形部を得る工程とからなる、サトウキビの難消化性食物繊維の製造方法。
  2. 前記の請求項1に記載の食物繊維の製造方法により製造された固形部の食物繊維を乾燥する工程と、
    乾燥物の粒度を調整する工程を含むことを特徴とするサトウキビの難消化性食物繊維粉末の製造方法。
  3. 前記の請求項1又は請求項2に記載の製造方法により製造されたサトウキビの難消化性食物繊維又はその粉末を含有させることを特徴とするサトウキビの難消化性食物繊維組成物の製造方法。
  4. 前記の請求項3に記載の食物繊維組成物を含有させることを特徴とする飲食品の製造方法。
  5. 前記の請求項1の製造方法により、破砕物から固液分離処理により分離された液体部を含有させることを特徴とするサトウキビの難消化性食物繊維含有エキスの製造方法。
  6. 前記の請求項5に記載の食物繊維含有エキスを含有させることを特徴とする飲食品の製造方法。
JP2014212224A 2013-11-29 2014-10-17 サトウキビの難消化性食物繊維の製造方法 Active JP5852207B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014212224A JP5852207B2 (ja) 2013-11-29 2014-10-17 サトウキビの難消化性食物繊維の製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013247322 2013-11-29
JP2013247322 2013-11-29
JP2014212224A JP5852207B2 (ja) 2013-11-29 2014-10-17 サトウキビの難消化性食物繊維の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015126727A JP2015126727A (ja) 2015-07-09
JP5852207B2 true JP5852207B2 (ja) 2016-02-03

Family

ID=53837061

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014212224A Active JP5852207B2 (ja) 2013-11-29 2014-10-17 サトウキビの難消化性食物繊維の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5852207B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107647286A (zh) * 2017-08-07 2018-02-02 云南肠和健康科技股份有限公司 一种豆渣膳食纤维的制备方法及豆渣膳食纤维
CN107411103A (zh) * 2017-08-07 2017-12-01 云南肠和健康科技股份有限公司 一种红薯膳食纤维的制备方法及红薯膳食纤维
US20210138002A1 (en) * 2018-06-15 2021-05-13 University Of Tasmania Preparation for the treatment of inflammatory bowel disease using a whole plant fibre extract from sugarcane

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62146575A (ja) * 1985-12-20 1987-06-30 Kagome Kk めん類の製造方法
JPS62171651A (ja) * 1986-01-23 1987-07-28 Kagome Kk めん類の製造方法
JP3445567B2 (ja) * 2000-08-31 2003-09-08 株式会社東洋新薬 健康茶および健康飲料並びにその製造方法
JP2002078461A (ja) * 2000-09-05 2002-03-19 Hidemi Taira サトウキビ稚茎食品
JP2003159039A (ja) * 2001-11-22 2003-06-03 Marukiya:Kk 焙煎サトウキビ及びその製造方法
JP4253211B2 (ja) * 2003-04-18 2009-04-08 コーラルバイオテック株式会社 サトウキビ加工品とその製造方法
JP2005058132A (ja) * 2003-08-18 2005-03-10 Toyo Shinyaku:Kk 嗜好性に優れた発酵物の製造方法
JP2005171397A (ja) * 2003-12-08 2005-06-30 Mitsubishi Paper Mills Ltd 微細セルロース繊維の製造方法
JP4728284B2 (ja) * 2006-05-24 2011-07-20 正治 入嵩西 サトウキビのチップ及び粉末とその製造法並びにサトウキビチップ及び粉末よりの製糖方法
JP5435585B2 (ja) * 2009-09-24 2014-03-05 万壽美 竹元 穀粉食品及び穀粉食品の製造方法
JP2011130680A (ja) * 2009-12-22 2011-07-07 Ajinomoto Co Inc サトウキビ搾汁残渣からの糖液の製造法
CN102174789A (zh) * 2011-02-18 2011-09-07 威海正昌纸浆餐具有限公司 可降解一次性纸浆餐具及其制作方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015126727A (ja) 2015-07-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7851007B2 (en) Rush juice powder
CN107593925A (zh) 一种黑豆黑木耳豆奶及其制备方法
JP5852207B2 (ja) サトウキビの難消化性食物繊維の製造方法
KR20070000573A (ko) 혈당저하 및 변비효과가 있는 건강식품 조성물
JP2015202057A (ja) 食物繊維入りヨーグルトの製造方法
CN104026506A (zh) 一种保健马蹄粉及其制备方法
KR101286940B1 (ko) 이눌린이 풍부한 건조돼지감자와 돼지감자분말 및 그의 제조방법
JP2006006318A (ja) 味覚修飾剤
JP2006045213A (ja) 特定のキナ酸誘導体を含有する経口用組成物
KR101286757B1 (ko) 이눌린이 풍부한 돼지감자추출물과 그의 제조
KR101015025B1 (ko) 오가피진액이 함유된 사과음료 및 그 제조방법
CN104431154A (zh) 一种可增加男性雄性功能的茶制品
CN104186624A (zh) 辅助降血糖的保健保鲜蛋糕及其制作方法
KR100884844B1 (ko) 새콤달콤한 콜라겐 비타 사과 녹차 조성물 및 그 제조방법
KR20210153939A (ko) 떡쑥을 이용한 인절미 제조 방법
KR100894284B1 (ko) 머위, 매실 및 함초를 함유하는 침출차와 액상추출차의 제조방법, 및 그로부터 제조한 침출차와 액상추출차
KR20220000658A (ko) 면역력 증진을 위한 리큐르주의 제조방법
KR100912589B1 (ko) 매실-솔잎 혼합조성물 및 매실-송순 혼합조성물과 그 제조방법
KR102671658B1 (ko) 차전자피를 함유하는 배변 촉진 및 콜레스테롤 개선용 식이섬유조성물 및 이의 제조방법
CN105875990A (zh) 一种黄秋葵罗汉果茶制品
JP2006006317A (ja) 味覚修飾剤
KR102683022B1 (ko) 팽이버섯 추출물을 이용한 돈육용 양념소스의 제조방법 및 이에 의해 제조된 돈육용 양념소스
CN108208649A (zh) 一种无糖无盐碧根果仁及其制备方法
KR20060069404A (ko) 감동의 차 새콤달콤함 콜라겐 비타 사과 홍차(과일 침출차)
KR101806872B1 (ko) 당조고추를 포함하는 피부미용개선과 항산화활성의 김치소 조성물 및 이를 포함하는 김치

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150403

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150625

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150730

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20151022

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20151029

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20151126

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20151203

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5852207

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250