JP5848975B2 - 電動巻上機およびその制御方法 - Google Patents

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本発明は、インバータ制御の電動巻上機に関する。
例えば、インバータ制御の電動巻上機は、吊り荷を上げ下げする巻上用電動機(モータ)と、この巻上用電動機を駆動する巻上用インバータ駆動部などを有し、モータの駆動力でワイヤーロープを巻き上げることで、このワイヤーロープの一端に取り付けられたフックに吊り下げられた吊り荷を吊り上げる装置である(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−240371号公報
ところで、上述した特許文献1に記載のようなインバータ制御の電動巻上機では、例えば低速領域でのトルクを調整するブースト値が設定されている。このブースト値とは、巻上機の始動時または低速時のトルク不足を補うために始動電圧を高くするためのものである。従来技術では、低速領域でのトルク不足を補うために、例えば常時125%程度の荷重が巻き上げられるようなブースト値が設定をされている。そのため、荷重が無負荷のときにもブースト値が高めになっており、低速領域での電圧を必要以上に高くしているためインバータの損失が大きくなっている。
そこで、本発明は上述した課題に鑑みて成されたものであり、インバータの損失を下げる電動巻上機を提供することである。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
すなわち、電動巻上機は、吊り荷を吊り下げるワイヤーロープの巻上及び巻下動作を行うモータと、前記モータの回転数に合わせてパルスを発生するエンコーダと、前記モータを制御するインバータ装置とを有し、前記インバータ装置は、インバータ通電電流を測定する電流測定部を有する巻上用インバータと、運転中に、前記エンコーダが発生するパルスにより演算したモータ回転数と、該インバータ装置が運転指示を行っている回転数とに基づいて前記モータのスベリ値を演算し、前記電流測定部が測定したインバータ通電電流の電流値と、前記演算したモータのスベリ値とに基づいて荷重区分を判別し、この判別した荷重区分に応じたブースト値に調整するインバータ制御部と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、インバータの損失を下げる電動巻上機を提供することができる。
本発明に係る電動巻上機の全体構成の一例を示す斜視図である。 図1に示した電動巻上機において、インバータ装置の構成の一例を示すブロック図である。 図1に示した電動巻上機において、運転時のブースト値可変制御の流れの一例を示すフローチャートである。 図1に示した電動巻上機において、ブースト値およびインバータ出力電圧カーブの一例を示す説明図である。
以下の実施の形態においては、便宜上その必要があるときは、複数の実施例またはセクションに分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらは互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細、補足説明等の関係にある。また、以下の実施の形態において、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でも良い。
さらに、以下の実施の形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。同様に、以下の実施の形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。このことは、上記数値および範囲についても同様である。
[本発明の実施の形態の概要]
本発明の実施の形態に係る電動巻上機(一例として、()内に対応する構成要素、符号などを付記)は、吊り荷を吊り下げるワイヤーロープの巻上及び巻下動作を行うモータ(巻上誘導電動機3)と、前記モータの回転数に合わせてパルスを発生するエンコーダ(16)と、前記モータを制御するインバータ装置(11)とを有するものである。そして、前記インバータ装置は、インバータ通電電流を測定する電流測定部(17)を有する巻上用インバータ(15)と、運転状態を前記エンコーダが発生するパルスにより演算したモータ回転数と、該インバータ装置が運転指示を行っている回転数とに基づいて前記モータのスベリ値を演算し、前記電流測定部が測定したインバータ通電電流の電流値と、前記演算したモータのスベリ値とに基づいて荷重を判別し、この判別し荷重区分に合わせたブースト値に調整するインバータ制御部(14)を有することを特徴とする。
より詳細には、上部ドラムとフックとの間に繋がっているワイヤーロープと、このワイヤーロープの巻上及び巻下動作を行うモータ、またモータには回転数に合わせてパルスを発生するエンコーダを備えている。また、モータを制御する巻上用インバータ、インバータ制御部を備えており、巻上用インバータはインバータ通電電流を測定する電流測定部を備えており、インバータ制御部はエンコーダが発生するパルスにより演算したモータ回転数とインバータ制御部が運転指示を行っている回転数とによりモータのスベリ値の演算を行う。
荷重区分は、運転中の電流測定部により測定を行うインバータ通電電流の電流値、インバータ制御部により演算を行うモータのスベリ値により判別を行う。しかし、荷重区分の判別を電動巻上機の運転中に行うため、判別を行うのには一定の時間を必要とする。そのため、例えば運転開始時は125%荷重が巻上可能な荷重区分[重]のブースト値に設定しておくものとする。そして、運転が一定時間経過後に、荷重区分[軽、中、重]の判別を行い、荷重区分[重]にセットされていたブースト値を、一定時間以降の運転動作を荷重区分に合わせた[重]、[中]、[軽]のブースト値として、運転を行う。そして、運転を停止すると、ブースト値は荷重区分[重]のブースト値へ戻るようにする。
上述した本発明の実施の形態の概要に基づいた本発明の実施例を、以下において図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は図示例に限定されるものではない。また、実施例を説明するための全図において、同一の部材には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
[実施例1]
本発明の実施例1に係る電動巻上機について、図1〜図4を用いて説明する。本実施例では、一例として、3t用の電動巻上機を例に説明するが、これに限定されるものでないことは言うまでもない。また、一例として荷重区分を[軽、中、重]の三段階の判別としているがこれに限定されるものでないことは言うまでもない。また、一例として荷重区分の判別をインバータ表示部へ表示させているが箇所はこれに限定されるものでないことは言うまでもない。
<電動巻上機の全体構成および動作>
まず、図1を用いて、本実施例に係る電動巻上機の全体構成および動作について説明する。図1は、この電動巻上機の全体構成の一例を示す図である。
本実施例の電動巻上機は、フック1、ワイヤーロープ2、巻上誘導電動機3、ドラム4、横行誘導電動機5、横行用装置6、インバータ装置11、押ボタン13などから構成される。そして、電動巻上機は横行用ガーダ7に取り付けられて横行可能となっている。また、横行用ガーダ7は走行誘導電動機8を備えた走行用装置9に取り付けられており、走行用装置9は走行用ガーダ10に設置され走行可能となっている。横行用ガーダ7には、走行用制御装置12が取付けられている。
この電動巻上機では、走行用ガーダ10はY方向に延びるように設置され、この走行用ガーダ10上に搭載されて、横行用ガーダ7はX方向に延びるように設置されている。走行用ガーダ10は、例えば建物の天井部分などに固定される。この走行用ガーダ10上に搭載された横行用ガーダ7は、走行用ガーダ10の軌道に沿ってY方向に走行可能となっている。
この横行用ガーダ7は、両端が走行誘導電動機8を備えた走行用装置9に固定され、走行用制御装置12により走行誘導電動機8を制御することで、走行用ガーダ10の軌道に沿って、+Y方向、−Y方向に走行させることができる。
また、この横行用ガーダ7には、巻上誘導電動機3を備えたドラム4と、横行誘導電動機5を備えた横行用装置6が一体となった電動巻上機が取り付けられている。この横行誘導電動機5を備えた横行用装置6において、走行用制御装置12により横行誘導電動機5を制御することで、巻上誘導電動機3を備えたドラム4を横行用ガーダ7の軌道に沿って、+X方向、−X方向に走行させることができる。
さらに、巻上誘導電動機3を備えたドラム4には、インバータ装置11が設けられ、このインバータ装置11により巻上誘導電動機3の制御を行っている。また、この巻上誘導電動機3を備えたドラム4には、フック1を動滑車として備えたワイヤーロープ2が巻かれており、また、押ボタン13がインバータ装置11に接続されている。この押ボタン13により、フック1に吊り荷を吊り下げてワイヤーロープ2の巻上(+Z方向)、巻下(−Z方向)を行うことができる。
<インバータ装置の構成および動作>
次に、図2を用いて、図1に示した電動巻上機において、インバータ装置11の構成および動作について説明する。図2は、このインバータ装置11の構成の一例を示すブロック図である。
インバータ装置11には、各種制御を行うインバータ制御部14、巻上用インバータ15が格納されている。インバータ制御部14には、動作指令を送る押ボタン13、巻上用インバータ15により駆動する巻上誘導電動機(モータ)3の回転に応じたパルス信号をインバータ制御部14に送るエンコーダ16が接続されている。
また、巻上用インバータ15は、インバータ通電電流を測定する電流測定部17を有する。この巻上用インバータ15には、三相電源21から電源が供給され、また、この巻上用インバータ15から巻上誘導電動機(モータ)3に対して駆動信号が供給されている。
また、インバータ制御部14は、制御演算部18、記憶部19、および表示部20を有する。このインバータ制御部14において、制御演算部18は、運転中に運転指示を行っているモータ回転数とエンコーダ16が発生するパルスにより演算したモータ回転数とに基づいてモータのスベリ値を演算し、この演算したモータのスベリ値と、巻上用インバータ15の電流測定部17が測定したインバータ通電電流の電流値とにより、荷重区分の判別を行う。この荷重区分の判別の際の各荷重判別値は、記憶部19に格納されている。また、この荷重区分の判別の結果は、表示部20に表示することができる。また、一例として荷重区分の判別をインバータ表示部へ表示させているが、表示箇所はこれに限定されるものでないことは言うまでもない。
次に、図3を用いて、図1に示した電動巻上機において、運転時のブースト値可変制御の流れについて説明する。図3は、運転時のブースト値可変制御の流れの一例を示すフローチャートである。図3では、一例として、3t用の電動巻上機を説明する。この運転時のブースト値可変制御は、インバータ装置11のインバータ制御部14、特にインバータ制御部14内の制御演算部18において実行される。
まず、ステップS1において、巻上または巻下の運転を開始する。この巻上または巻下の運転の開始は、押ボタン13を押して、インバータ制御部14に動作指令を送ることによって行うことができる。この運転開始時は、[重荷重]の巻上が可能なブースト値にセットしておく。
次に、ステップS2において、巻上または巻下の運転中に、巻上用インバータ15の電流測定部17によりインバータ通電電流の電流値を測定し、また、インバータ制御部14が指示している回転数とエンコーダ16が発生するパルスにより演算したモータ回転数とからモータのスベリ値の測定を行う。
スベリ値の測定は、下記(式1)の演算を複数回行いその平均により判断している。また、荷重が大きくなるに従いスベリ値も大きくなるので荷重区分により判断値を設定することが可能である。
(式1)
インバータ制御部の送信回転数−エンコーダにより測定したモータの回転数=スベリ値
また、電流値も同様に荷重が大きくなるに従い、出力電流も大きくなるので荷重区分により判断値を設定することが可能である。
このように、インバータ通電電流の電流値とモータのスベリ値の双方を用いて比較することにより荷重判別の安全性を高めるメリットがある。
例えば、運転中にスベリ値は[重荷重]の荷重区分と判別したが、電流値は[過荷重]の荷重区分と判別した場合、大きい方の荷重区分を優先し[過荷重]の荷重区分と判断して巻上動作をさせないよう制御する。
そして、ステップS3において、測定したモータのスベリ値およびインバータ通電電流の電流値と、インバータ制御部14の記憶部19に保存されているスベリ値および電流値による3t用の荷重判別値との比較により、[過荷重](125%以上)となる、3.75t以上(3.75t≦荷重)、かの判別を行う。
具体的な判別方法の一例としては、測定したモータのスベリ値およびインバータ通電電流の電流値が[過荷重](125%以上)に対応する荷重判別値として設定されたスベリ値及び電流値以上であれば、[過荷重]と判別し、当該荷重判別値より小さければ[過荷重]ではないと判別する。なお、以下の[重荷重][中荷重][軽荷重]の荷重判別においても同様の方法で判別を行うものとする。
このステップS3の判別の結果が、[過荷重]でない場合(NO)は、さらに、ステップS4において、測定したモータのスベリ値およびインバータ通電電流の電流値と、インバータ制御部14の記憶部19に保存されているスベリ値および電流値による3t用の荷重判別値との比較により、[重荷重](75%≦荷重<125%)となる、2.25t≦荷重<3.75t、かの判別を行う。
このステップS4の判別の結果が、[重荷重]でない場合(NO)は、さらに、ステップS5において、測定したモータのスベリ値およびインバータ通電電流の電流値と、インバータ制御部14の記憶部19に保存されているスベリ値および電流値による3t用の荷重判別値との比較により、[中荷重](25%≦荷重<75%)となる、0.75t≦荷重<2.25t、かの判別を行う。
以上の判別の結果、まず、ステップS3で[過荷重]と判別した場合(YES)は、ステップS6において、安全のために巻上運転を不可能とし、巻下運転のみを可能とする。そして、後述するステップS10に進む。
また、ステップS4で[重荷重]と判別した場合(YES)は、次に、ステップS9に進み、巻上または巻下の運転が終了かの判別を行う。
また、ステップS5で[中荷重]と判別した場合(YES)は、次に、ステップS7において、[中荷重]用のブースト値へ変更を行う。
また、ステップS5で[軽荷重]と判別した場合(NO)は、次に、ステップS8において、[軽荷重]用のブースト値へ変更を行う。
そして、ステップS7、S8での変更後、ステップS9に進み、巻上または巻下の運転が終了かの判別を行う。
このステップS9の判断の結果、巻上または巻下の運転が終了していない時(NO)はステップS9に戻り、巻上または巻下の運転が終了するまで繰り返し、終了した時(YES)に、ステップS10において、ブースト値の初期化(重荷重用ブースト値へ戻す)を行う。この巻上または巻下の運転の停止は、押ボタン13を離して、インバータ制御部14に動作指令を送ることによって行うことができる。この巻上または巻下の運転を停止すると、ブースト値を初期化することができる。
また、ステップS6の終了後にも、ステップS10に進んで、ブースト値の初期化(重荷重用ブースト値へ戻す)を行う。そして、ステップS11において、終了となる。
以上のように、[過荷重]、[重荷重]、[中荷重]、[軽荷重]の判別を行い、荷重区分に合わせた運転時のブースト値可変制御を実行することができる。なお、本実施例では、荷重判別を段階的に行う構成としたが、これに限定されるものではなく、例えば測定したスベリ値と電流値をもとに直接的にどの荷重区分に該当するかを判別する構成としても良い。
次に、図4を用いて、図1に示した電動巻上機において、ブースト値およびインバータ出力電圧カーブについて説明する。図4は、このブースト値およびインバータ出力電圧カーブの一例を示す説明図である。図4において、横軸は周波数、縦軸はモータ出力を示す。
図4に示すように、ブースト値を調整することで、設定したブースト周波数までのインバータ出力電圧カーブを変化させることができ、それにより、ブースト周波数から基底周波数(モータ出力100%)までのカーブも変化させることができる。
荷重を[中荷重]または[軽荷重]と判別した場合、出力電圧カーブが[中荷重]または[軽荷重]用の出力カーブに変化することにより基底周波数以下のときは常に[重荷重]の出力電圧より低くなることからインバータの損失の低減を図ることができる。
以上説明したように、本発明に係る電動巻上機によれば、巻上誘導電動機3を制御するインバータ装置11は、インバータ通電電流を測定する電流測定部17を有する巻上用インバータ15と、運転中に、エンコーダ16が発生するパルスにより演算したモータ回転数と、インバータ装置11が運転指示を行っている回転数とに基づいて巻上誘導電動機3のスベリ値を演算し、電流測定部17が測定したインバータ通電電流の電流値と、演算した巻上誘導電動機3のスベリ値とに基づいて荷重を判別し、この判別した荷重区分に合わせたブースト値に調整するインバータ制御部14とを有することで、インバータの損失を下げることができる。
より詳細には、インバータ制御部14は、電流値およびスベリ値と、[重荷重]の荷重判別値および[中荷重]の荷重判別値および[軽荷重]の荷重判別値とを比較して荷重区分を判別し、運転開始時に[重荷重]の荷重区分にセットされていたブースト値を、一定時間経過後の運転動作において、荷重の判別結果の荷重区分に合わせた[重荷重]または[中荷重]または[軽荷重]のブースト値として、運転を行うことができる。さらに、インバータ制御部14は、[重荷重]の荷重判別値との比較の前に、電流値およびスベリ値と、[過荷重]の荷重判別値とを比較して荷重区分を判別し、[過荷重]の判別結果の場合は、巻上運転を不可能とし、巻下運転のみを可能とすることができる。さらに、インバータ制御部14は、巻上運転および巻下運転の運転終了後に、ブースト値を[重荷重]のブースト値に戻すことができる。
以上のように、インバータの損失を下げることにより、損失によるインバータの温度上昇を低減することを可能として、インバータの温度保護による運転停止までの運転可能時間を長くすることを可能となる。また、ブースト値を調整することで、運転時のインバータの損失を下げることができ、省エネを行うことを可能となる。
すなわち、本発明の電動巻上機により、インバータの基底周波数以下での運転で発生する損失の低減を行うことで、インバータの損失によるインバータの温度上昇を低減することが可能となり、インバータの温度保護による運転停止までの運転可能時間を延長することが可能となる。また、電動巻上機のインバータによる損失を低減することで、省エネの効果を得ることが可能となる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
1…フック、2…ワイヤーロープ、3…巻上誘導電動機、4…ドラム、5…横行誘導電動機、6…横行用装置、7…横行用ガーダ、8…走行誘導電動機、9…走行用装置、10…走行用ガーダ、11…インバータ装置、12…走行用制御装置、13…押ボタン、
14…インバータ制御部、15…巻上用インバータ、16…エンコーダ、17…電流測定部、18…制御演算部、19…記憶部、20…表示部、21…三相電源。

Claims (8)

  1. 吊り荷を吊り下げるワイヤーロープの巻上及び巻下動作を行うモータと、前記モータの回転数に合わせてパルスを発生するエンコーダと、前記モータを制御するインバータ装置とを有する電動巻上機であって、
    前記インバータ装置は、
    インバータ通電電流を測定する電流測定部を有する巻上用インバータと、
    運転中に、前記エンコーダが発生するパルスにより演算したモータ回転数と、該インバータ装置が運転指示を行っている回転数とに基づいて前記モータのスベリ値を演算し、前記電流測定部が測定したインバータ通電電流の電流値と、前記演算したモータのスベリ値とに基づいて荷重区分を判別し、この判別した荷重区分に応じたブースト値に調整するインバータ制御部と、を有し、
    前記荷重区分には、荷重が大きい順に[重荷重]と[中荷重]と[軽荷重]とがあり、前記インバータ制御部は、前記インバータ通電電流の電流値および前記モータのスベリ値と、前記[重荷重]の荷重判別値および前記[中荷重]の荷重判別値および前記[軽荷重]の荷重判別値とを比較して荷重区分を判別し、運転開始時に前記[重荷重]の荷重区分にセットされていたブースト値を、前記荷重の判別結果の荷重区分に合わせた前記[重荷重]または前記[中荷重]または前記[軽荷重]のブースト値として運転を行うことを特徴とする電動巻上機。
  2. 請求項に記載の電動巻上機において、前記荷重区分には、前記[重荷重]よりも荷重が大きい[過荷重]があり、前記インバータ制御部は、前記インバータ通電電流の電流値および前記モータのスベリ値と、前記[重荷重]の荷重判別値との比較の前に、前記インバータ通電電流の電流値および前記モータのスベリ値と、前記[過荷重]の荷重判別値とを比較して荷重区分を判別し、前記[過荷重]の判別結果の場合は、巻上運転を不可能とし、巻下運転のみを可能とするよう制御することを特徴とする電動巻上機。
  3. 請求項に記載の電動巻上機において、前記インバータ制御部は、前記巻上運転および前記巻下運転の運転終了後に前記ブースト値を前記[重荷重]のブースト値とすることを特徴とする電動巻上機。
  4. 請求項に記載の電動巻上機において、前記インバータ制御部は、前記インバータ通電電流の電流値および前記モータのスベリ値に基づいて荷重を判別する際の各荷重判別値を記憶する記憶部と、前記インバータ通電電流の電流値および前記モータのスベリ値と、前記記憶部に記憶した各荷重判別値とを比較して荷重区分を判別し、この判別した荷重区分に応じたブースト値とする制御演算部と、前記制御演算部による荷重区分の判別結果を表示する表示部とを有することを特徴とする電動巻上機。
  5. 吊り荷を吊り下げるワイヤーロープの巻上及び巻下動作を行うモータと、前記モータの回転数に合わせてパルスを発生するエンコーダと、前記モータを制御するインバータ装置とを有する電動巻上機の制御方法であって、
    前記インバータ装置でインバータ通電電流を測定し、運転中に、前記エンコーダが発生するパルスにより演算したモータ回転数と、該インバータ装置が運転指示を行っている回転数とに基づいて前記モータのスベリ値を演算し、前記測定したインバータ通電電流の電流値と、前記演算したモータのスベリ値とに基づいて荷重区分を判別し、この判別した荷重区分に応じたブースト値に調整して前記電動巻上機の運転を制御し、
    前記荷重区分には、荷重が大きい順に[重荷重]と[中荷重]と[軽荷重]とがあり、前記インバータ装置は、前記インバータ通電電流の電流値および前記モータのスベリ値と、前記[重荷重]の荷重判別値および前記[中荷重]の荷重判別値および前記[軽荷重]の荷重判別値とを順に比較して荷重区分を判別し、運転開始時に前記[重荷重]の荷重区分にセットされていたブースト値を、一定時間経過後の運転動作において、前記荷重の判別結果の荷重区分に合わせた前記[重荷重]または前記[中荷重]または前記[軽荷重]のブースト値として前記電動巻上機の運転を行うことを特徴とする電動巻上機の制御方法。
  6. 請求項に記載の電動巻上機の制御方法において、前記荷重区分には、前記[重荷重]よりも荷重が大きい[過荷重]があり、前記インバータ装置は、前記インバータ通電電流の電流値および前記モータのスベリ値と、前記[重荷重]の荷重判別値との比較の前に、前記インバータ通電電流の電流値および前記モータのスベリ値と、前記[過荷重]の荷重判別値とを比較して荷重区分を判別し、前記[過荷重]の判別結果の場合は、巻上運転を不可能とし、巻下運転のみを可能とするよう前記電動巻上機の運転を制御することを特徴とする電動巻上機の制御方法。
  7. 請求項に記載の電動巻上機の制御方法において、前記インバータ装置は、前記巻上運転および前記巻下運転の運転終了後に前記ブースト値を前記[重荷重]のブースト値とすることを特徴とする電動巻上機の制御方法。
  8. 請求項に記載の電動巻上機の制御方法において、前記インバータ装置は、荷重区分の判別結果を表示部に表示することを特徴とする電動巻上機の制御方法。
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