JP5893891B2 - インバータ装置及びインバータ装置のティーチング方法 - Google Patents

インバータ装置及びインバータ装置のティーチング方法 Download PDF

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本発明の実施形態は、インバータ回路によりモータを可変速制御するインバータ装置と、前記モータの回転を停止させる機械式ブレーキとを備えるモータ駆動システムに使用される前記インバータ装置,及びインバータ装置のティーチング方法に関する。
モータの回転を停止させるための機械式ブレーキを備えてなるモータ駆動システムは、例えば電気ホイストやクレーンなど様々な用途に適用されている。斯様なモータ駆動システムでは、従来よりブレーキの作動タイミングをどのように決定するかが問題となっている。インバータ回路を介してモータを駆動する場合、通常、インバータ装置が有する速度や電流を検出する機能を利用して、インバータ装置の出力周波数が例えば2〜3Hz程度に上昇し、且つインバータ装置の出力電流が所定電流以上となった場合にブレーキを開にする。また、ブレーキを閉にする場合は、インバータ装置に低速度指令が与えられ、出力周波数が十分に低下するまで減速した時点でブレーキを閉にすることが行われている。
この時、機械式ブレーキは、開閉用の制御指令が与えられた時点から実際にブレーキが作用するまでに数十m〜百ms程度の遅れ時間が存在する。そのため、制御シーケンスの調整を、機械式ブレーキの遅れ時間も考慮した上で行う必要がある。加えて、使用するモータの種類や負荷の種類等により駆動システムの前提条件は相違するため、これらの調整は個別に行わなければならない。
そこで、特許文献1では、ブレーキ開時の遅れ時間やブレーキ閉時の遅れ時間を実際のシステム毎にティーチングするためのシーケンスを実行し、その結果得られたデータを以降のブレーキ制御に利用する技術が開示されている。特許文献1におけるブレーキ開遅れ時間のティーチングシーケンスは、図7に示すモータ駆動の起動時に行われる。尚、図7では、モータが起動された以降の運転→停止のシーケンスも含めて示している。
図8は、ブレーキ開遅れ時間のティーチング動作部分を示す。図8(e)に示すように、運転開始指令が与えられると(時刻t1)ブレーキによりモータが拘束された状態で起動が開始され、時刻t2まで予備励磁動作を行い誘導モータの磁束を立ち上げる。時刻t2で予備励磁動作が終了するとトルクバイアスモードとなり、モータの出力トルクを目標値まで上昇させると共に((b)参照)機械式ブレーキに開信号を出力し((c)参照)、ブレーキ開遅れ時間の計測を開始する。機械式ブレーキは、実際には、時刻t2から遅れ時間Tmrが経過した時刻t3に開状態となる((d)参照)。機械式ブレーキが開放されると、モータの出力トルクと実負荷との差分に応じたトルク制御の結果として速度推定値が変化する。そして、速度推定値がモータの定格すべり周波数以上になると(時刻t4)機械式ブレーキが実際に開放状態になったと判断し、時刻t2〜t4の時間間隔をブレーキ開遅れ時間として記録し、ティーチング動作を終了する。この時、時刻t3〜t4は、ティーチングで得られた遅れ時間Trと、実際の遅れ時間Tmrとの誤差になる。
尚、図8(a)は制御系の演算により推定した周波数を示している。トルクバイアスモードの期間に推定した周波数が僅かに変動している状態が現れている。
特開2006−345602号公報
しかしながら、上記のようなティーチングにより得られた遅れ時間Trには、以下のような問題があった。
(1)クレーン等が荷重を伴っている状態でティーチングを行うと、ブレーキ開遅れ時間がティーチングできない場合がある。
(2)クレーン等が無負荷,或いは軽負荷の状態でティーチングを行うと、ブレーキ開遅れ時間Trが、実際の遅れ時間Tmrに対して長い値となる傾向がある。
以下、これらについてより具体的に説明する。
<荷重を伴った状態でのティーチングの問題点>
上述した例では、機械式ブレーキが実際に開放状態になったと判断する速度推定値(開放判定値と称す)をモータの定格すべり周波数の絶対値としている。ティーチング中に機械式ブレーキを開放すると、速度推定値は、モータの出力トルクと実負荷との差分に応じて変化するが、その変化の態様は荷重に応じて異なる。そのため、ブレーキ開放後の速度推定値が上記開放判定値に達した段階では、ティーチング結果と真の値との誤差が生じる。また、ブレーキ開放後に速度推定値が上記開放判定値に達しなければ、ティーチング結果が得られない状態となる。
図9は、モータの定格に対して60%の負荷が加わっている場合のティーチング例を示す。この例では、開放判定値を定格すべり周波数とし、実際の遅れ時間Tmrは200msであるが、負荷とモータの出力トルクとが略拮抗しているため、ブレーキ開放後の速度推定値が開放判定値に到達することなくほぼ一定の速度で運転を継続する状態となる。そして、ティーチングについて予め定めている制限時間を超えることでタイムオーバーとなり、ティーチング結果が得られない。
<無負荷若しくは軽負荷状態でのティーチングの問題点>
この場合、ブレーキ開放前のモータが拘束された状態で速度推定値は略ゼロとなっている。そのため、ブレーキが開放された後、速度推定値が開放判定値に到達するまでより長い時間を要する傾向となり、ティーチング結果の誤差が大きくなる。
図10は、無負荷の場合のティーチング例であり、開放判定値,及び実際の遅れ時間Tmrは図9と同様である。この場合、実際にブレーキを開放してから速度推定値が開放判定値に到達するまで約40ms〜50msを要しており、ティーチング結果として230msが得られ、真値との誤差は30msである。この誤差の値は、ブレーキ開放後の速度推定値の立ち上り変化により異なるが、誤差が大きくなると、重負荷時の運転では「荷落ち」が発生する可能性がある。通常、ティーチング結果の誤差は、重負荷状態でクレーンの巻上げ/巻下げ動作を行うことで調整できるが、その調整作業は煩雑であるため、ティーチング精度の向上が望まれる。
そこで、機械式ブレーキを備えるモータ駆動システムについてブレーキ開遅れ時間を得るためのティーチング動作を行う際に、より精度が高い結果を得ることができるインバータ装置,及びインバータ装置のティーチング方法を提供することにある。
実施形態のインバータ装置によれば、制御部は、モータを可変速制御すると共に、機械式ブレーキの開閉を制御する。また、設定手段は、制御部がモータの起動に伴って実行するブレーキの開制御をモータの可変速制御と連携して行なう際に、インバータ回路を介して検出される相電流から演算により推定したモータの回転周波数の変化に基づいて、機械式ブレーキの開制御に使用されるブレーキ制御データを設定する。
また、設定手段は、ブレーキ制御データの設定を行う際に、モータが停止しており機械式ブレーキが閉じている状態から、モータの出力トルクを上昇させるよう前記制御部に指令を与えてブレーキ開遅れ時間の計測を開始し、機械式ブレーキを閉じている期間に推定されるモータの回転周波数の平均値を求め、その平均値に前記回転周波数の所定の変化分を加えたものを判定周波数として設定する。そして、機械式ブレーキを閉じている期間を超えると、機械式ブレーキを開放するための開指令を出力、モータの回転周波数が判定周波数以上になるまでの時間をブレーキ開遅れ時間として計測し、当該時間を記録する。
電気ホイストに適用した場合の一実施形態であり、ブレーキ開遅れ時間Trについてのティーチング処理を示すフローチャート 図1のティーチング処理に対応するタイミングチャート 図1のティーチング処理において観測される各信号波形の一例(定格負荷60%の場合)を示す図 無負荷の場合の図3相当図 ホイスト本体に内蔵されるインバータ装置の構成を中心として示す機能ブロック図 (a)は電気ホイストの概略構造を説明する正面図、(b)は同側面図 従来技術を説明するもので、機械ブレーキを備えるインバータ装置の通常のモータ駆動(起動→運転→停止)動作図 ブレーキ開遅れ時間のティーチング動作部分を示す図 図3相当図 図4相当図
以下、電気ホイストに適用した場合の一実施形態について図1乃至図6を参照して説明する。図6(a)は、電気ホイストの概略構造を説明する正面図、(b)は側面図である。電気ホイスト1は、2台の走行用モータ2,3により走行レール4を挟む駆動輪5,6が駆動されると走行レール4に沿って走行する。そして、ユーザが図示しない昇降用スイッチを操作すると巻上用モータ7が駆動され、ワイヤロープ8の巻込み又は繰出しが行われてフック9に吊り下げた荷物(図示せず)を昇降させるようになっている。
図5は、ホイスト本体10に内蔵されるインバータ装置11の構成を中心として示す機能ブロック図である。インバータ装置11には交流電源12が供給されており、当該インバータ装置11に内蔵されるインバータ制御部13は、3相誘導モータで構成される巻上用モータ7を、インバータ回路14を介してベクトル制御して駆動するように構成されている。
インバータ制御部13は、マイクロコンピュータにより構成され、ベクトル制御部15,ブレーキ制御部16,自動設定機能部(設定手段)17などを備えている。尚、これらのブロックは主にソフトウエアによって実現されるものである。インバータ装置11に対しては、外部より運転指令や周波数指令,ティーチング指令などが与えられるようになっており、インバータ制御部13は、これらの指令に基づきベクトル制御部15によりベクトル制御演算を行い、PWM信号を生成してインバータ回路14に出力する。
また、インバータ制御部13は、巻上げ用モータ(以下、単にモータと称す)7を始動又は停止させる場合に、モータ7のシャフトを拘束するための機械式ブレーキ(BR)18の開閉を、ブレーキ制御部16によりブレーキ励磁部19を介して制御する。ブレーキ制御部16は、機械式ブレーキ18の開閉制御を行う際にはブレーキ制御データ20に基づいて行う。このブレーキ制御データ20は、後述するように外部よりティーチング指令を与えて自動設定機能部17を機能させるとその作用により自動設定される。また、自動設定機能部17を機能させない場合には、予めメモリ(記憶手段)21に記憶されている設定データが読み出されて使用される。
ベクトル制御部15は、インバータ回路14を介して少なくとも2相(例えばu,w)の電流を検出し、それらの検出電流に基づいてベクトル制御演算を行なう(センサレスベクトル制御)。尚、検出する電流が2相だけの場合、残りの1相(v)については演算により求める。そして、モータ7の回転角周波数ω(以降では、速度推定値ωと称す),回転位相角θ,励磁電流Id,トルク電流Iqなどを演算する。自動設定機能部17は、ベクトル制御部15に対して励磁電流指令Idc,トルク電流指令Iqc,周波数指令fcを与え、ブレーキ制御データ20の自動設定を行う場合には、ベクトル制御部15より回転角周波数ω及びトルク電流Iqを得るようになっている。
次に、本実施形態の作用について図1乃至図4を参照して説明する。本実施形態では、モータを停止させている状態からブレーキ開制御を行う際に、ブレーキ開遅れ時間(ブレーキ制御データ)を計測するティーチングの手順について説明する。図1は、外部よりティーチング指令が与えられた場合に、インバータ制御部13の自動設定機能部17がブレーキ開遅れ時間Trについてティーチングを行う場合の処理を示すフローチャートである。また、図2は、図1の処理に対応した図8相当図である。
モータ7が停止しており、機械式ブレーキ18が閉じている初期状態から運転開始指令が与えられると(図2(e):t1)、自動設定機能部17は、ベクトル制御部15に励磁電流指令Idcを出力する。すると、モータ7が励磁されて磁束が立ち上り予備励磁状態となる。続いて、トルク電流指令Iqcを出力することで、モータ7を機械式ブレーキ18により拘束した状態で出力トルクを所定の目標値まで立ち上げるトルクバイアスモードを開始する(S1:YES,図2(b):t2)。また、この時点から後述する安定時間Tsの計測,ブレーキ開遅れ時間Trの計測並びに速度推定値の平均値F_Avgを得るため、ベクトル制御部15より一定間隔毎に速度推定値ωを取得する(S2)。尚、このフローチャートでは、前述した図8とは異なり、処理の都合上ブレーキ開遅れ時間Trを、安定時間Tsを含むものとして扱っている。
続くステップS3では、安定時間Tsが経過するまでは(NO)、ステップS2に戻り安定時間Ts並びにブレーキ開遅れ時間Trの計測,速度推定値ωの取得を繰り返し実行する。そして、安定時間Tsが予め定めた設定値以上になると(YES,図2:t3)、その時点で平均値F_Avgを演算する(S4)。ここで、安定時間Ts(時刻t2−t3間)は、トルクバイアスモード中に得られる速度推定値ωがある程度安定するまでに要する時間である。基本的に、モータ7が拘束されている状態で得られる速度推定値ωはゼロに近い値であるが、実際には、制御系の滑り周波数補償等の調整の状態に応じて異なる。
安定時間Tsは、例えば100ms〜数100ms程度に設定され、速度推定値ωは、例えば1ms〜数ms程度の演算周期毎に得られる。したがって、平均値F_Avgは、安定時間Tsの間に取得された速度推定値ωの総和を、取得数で除すことで求められる。平均値F_Avgを求めると、続くステップS5において、ブレーキ制御部16にブレーキ開信号を出力する(図2(c):t3)。そして、以降に得られる速度推定値ωにより、機械式ブレーキ18が実際に開放状態になったか否かの監視(S6以降の処理)を開始する。
当該監視は、続くステップS6において、ステップS4で得た平均値F_Avgに、例えばモータ7の定格すべり周波数F_Slipの20%を加えたものを判定速度(判定周波数)として設定し、速度推定値ωが上記判定速度以上となったか否かにより行う。速度推定値ωが判定速度に達しない間は(NO)、ブレーキ開遅れ時間Trの計測を継続し(S9)、ブレーキ開遅れ時間Trが、予め設定した上限値に達しなければ(S10:NO)ステップS6に戻り監視を継続する。
図2に示す時刻t4において、ブレーキ開遅れ時間の真値Tmrが経過すると機械式ブレーキ18が実際に開いてモータ7の回転速度が上昇を開始する(a)。そして、速度推定値ωが判定速度以上になると(S6:YES,図2(a):t5)、自動設定機能部17は、その時点のブレーキ開遅れ時間Trをメモリ21に記憶させ(S7)、ティーチング動作;トルクバイアスモードを終了し(S8)、通常の速度制御に移行する。また、速度推定値ωが判定速度に達する前に、ブレーキ開遅れ時間Trが上限値以上になると(S10:YES)、ユーザに報知するなどの異常処理を行う。尚、時刻t4−t5の時間間隔は、ブレーキ開遅れ時間のティーチング結果と実際のブレーキ開遅れ時間との誤差となる。尚、上述した処理では、ブレーキ開遅れ時間Trを時刻t2−t5の時間間隔で取得しているが、本質的な意味でのブレーキ開遅れ時間Trは時刻t3−t5の時間間隔となる。
図3は、モータに定格負荷の60%を与えた状態でブレーキ開遅れ時間Trをティーチングした場合のシミュレーション結果を示す。実際のブレーキ開遅れ時間Tmrは200msとし、安定時間Tsは200msとしている。また、判定速度は、上述の例と同様に速度推定値の平均値F_Avgに定格滑り周波数F_Slipの20%を加えた値である。トルクバイアスモードを開始した後、出力トルクを目標値;定格トルク100%まで立ち上げると同時に、安定期間Ts内で速度推定値の平均値F_Avgを計測し、安定期間Tsの経過後に、インバータシステムからのブレーキ開信号を出力する。
機械式ブレーキは、ブレーキ開信号を受けてから実際の開遅れ時間200msが経過すると開状態となる。インバータシステム側は、出力トルクと負荷トルクの差によるトルク制御の結果として速度推定値ωの変化を観測する。そして、速度推定値ωが判定速度以上になると機械式ブレーキが開状態になったものと判断して、開遅れ時間Trのティーチング動作が終了する。この例では、ティーチング時間の期待値400ms(安定時間200ms+実機械ブレーキ開遅れ時間200ms)に対し、410ms(誤差:10ms)となる。
図4には、無負荷時にティーチングを行った場合のシミュレーション結果を示す。安定時間の設定、機械ブレーキ開遅れ時間の設定条件は図3と同じである。この例では、ブレーキ開遅れ時間のティーチング結果が、ティーチング時間の期待値400ms(安定時間200ms+実機械ブレーキ開遅れ時間200ms)に対し400ms(誤差:0ms)となっている。尚、図4では、両者の差が若干あるように図示されているが、これは上述したように制御系の遅延補償が加味された結果である。
以上のように本実施形態によれば、インバータ回路14によりモータ7を可変速制御すると共に、機械式ブレーキ18の開閉を制御するインバータ制御部13と、インバータ制御部13がモータ7の始動又は停止に伴って実行する18ブレーキの開閉制御を、モータ7の可変速制御と連携して行なうために使用されるブレーキ制御データを、インバータ制御部13のトルク電流Iq,推定速度ω等の制御パラメータに基づいて自動的に設定する自動設定機能部17とを備えてインバータ装置11を構成する。
また、自動設定機能部17は、ブレーキ制御データの設定を行う際に、モータ7が停止しており機械式ブレーキ18が閉じている状態から、モータ7の出力トルクを上昇させるようインバータ制御部13に指令を与え、機械式ブレーキ18を閉じている期間に推定されるモータ7の推定速度ωの平均値F_Avgを求め、その平均値F_Avgに、推定速度ωの所定の変化分として、定格滑り周波数F_Slipの20%を加えたものを判定周波数として設定する。そして、機械式ブレーキ18の開指令を出力すると、ブレーキ開遅れ時間Trの計測を開始し、モータの推定速度ωが判定速度以上になるまでの時間をブレーキ開遅れ時間Trとして計測し、当該時間を記録する。
従って、モータ7に印加される負荷の軽重による影響を極力排除でき、重負荷が印加された場合にブレーキ開遅れ時間がティーチング不能となることがなく、また、無負荷若しくは軽負荷の場合の誤差をより小さくできる。これにより、ティーチングを行う場合の負荷条件を厳密に設定せずとも、ブレーキ開遅れ時間のティーチングを高精度に行うことができる。
本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。この実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
安定時間や、安定時間内に推定速度ωを取得する時間間隔等については、個別の設計に応じて適宜変更すれば良い。
判定値の決定は、定格すべり周波数の20%を加えるものに限らず、それ外の所定の増加分を加えても良い。
異常対応処理は、必要に応じて行えば良い。
電気ホイストに限ることなく、クレーンや昇降機などのように機械式ブレーキを使用し、インバータ出力を利用してブレーキの開閉を制御するシステムに広く適用できる。
モータは誘導モータに限ることなく、ブラシレスDCモータなどの永久磁石型モータであっても良い。
図面中、7は誘導モータ、11はインバータ装置、13はインバータ制御部、14はインバータ回路、17は自動設定機能部(設定手段)、18は機械式ブレーキ、21はメモリ(記憶手段)を示す。

Claims (4)

  1. インバータ回路によりモータを可変速制御するインバータ装置と、前記モータの回転を停止させる機械式ブレーキとを備えるモータ駆動システムに使用される前記インバータ装置において、
    前記モータを可変速制御すると共に、前記機械式ブレーキの開閉を制御する制御部と、
    この制御部が前記モータの起動に伴って実行する前記ブレーキの開制御を、前記モータの可変速制御と連携して行なう際に、前記インバータ回路を介して検出される相電流から演算により推定した前記モータの回転周波数の変化に基づいて、前記機械式ブレーキの開制御に使用されるブレーキ制御データを設定する設定手段とを備え、
    前記設定手段は、前記ブレーキ制御データの設定を行う際に、前記モータが停止しており前記機械式ブレーキが閉じている状態から、前記モータの出力トルクを上昇させるよう前記制御部に指令を与えてブレーキ開遅れ時間の計測を開始し
    前記機械式ブレーキを閉じている期間に推定される前記モータの回転周波数の平均値を求め、前記平均値に前記回転周波数の所定の変化分を加えたものを判定周波数として設定し、
    前記機械式ブレーキを閉じている期間を超えると、前記機械式ブレーキを開放するための開指令を出力し
    前記モータの回転周波数が前記判定周波数以上になるまでの時間を前記ブレーキ開遅れ時間として計測し、当該時間を記録することを特徴とするインバータ装置。
  2. 前記ブレーキ開遅れ時間より、更に、前記機械式ブレーキを閉じている期間を除いたものをブレーキ開遅れ時間とすることを特徴とする請求項1記載のインバータ装置
  3. インバータ回路によりモータを可変速制御するインバータ装置と、前記モータの回転を停止させる機械式ブレーキとを備えるモータ駆動システムについて、前記モータを起動させることに伴い前記機械式ブレーキの開制御を行なう場合、前記機械式ブレーキに開指令を出力してから、前記機械式ブレーキが実際に開状態となったことが検知されるまでのブレーキ開遅れ時間を計測するティーチング方法であって、
    前記モータが停止しており前記機械式ブレーキが閉じている状態から、前記モータの出力トルクを上昇させてブレーキ開遅れ時間の計測を開始し
    前記機械式ブレーキを閉じている期間に推定される前記モータの回転周波数の平均値を求め、前記平均値に前記回転周波数の所定の変化分を加えたものを判定周波数として設定し、
    前記機械式ブレーキを閉じている期間を超えると、前記機械式ブレーキを開放するための開指令を出力し
    前記モータの回転周波数が前記判定周波数以上になるまでの時間を前記ブレーキ開遅れ時間として計測し、当該時間を記録する特徴とするインバータ装置のティーチング方法。
  4. 前記ブレーキ開遅れ時間より、更に、前記機械式ブレーキを閉じている期間を除いたものをブレーキ開遅れ時間とすることを特徴とする請求項3記載のインバータ装置のティーチング方法。
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