JP2003063780A - 補巻付ホイスト - Google Patents

補巻付ホイスト

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JP2003063780A
JP2003063780A JP2001252571A JP2001252571A JP2003063780A JP 2003063780 A JP2003063780 A JP 2003063780A JP 2001252571 A JP2001252571 A JP 2001252571A JP 2001252571 A JP2001252571 A JP 2001252571A JP 2003063780 A JP2003063780 A JP 2003063780A
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hoist
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load
auxiliary
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JP2001252571A
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English (en)
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Kazumasa Saito
和正 齋藤
Toshio Motoki
敏男 元木
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】補巻付ホイストの過荷重運転を防止する。 【解決手段】主巻ホイスト30の吊り荷重と補巻ホイス
ト40の吊り荷重を主巻ホイストのコントローラ34に
おいて合計して補巻付ホイスト(主巻ホイスト)の定格
荷重である基準値と比較して過荷重状態の有無を判断し
て運転制限制御を実行する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主巻ホイストと補
巻ホイストを並設した補巻付ホイストに関する。
【0002】
【従来の技術】主巻ホイストと補巻ホイストを並設した
補巻付ホイストは、各ホイストが単独に吊り荷の荷重を
推定して独立に過荷重防止制御を行っている。そして、
基本的には、両ホイストを同時に使用することができな
い構成である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、荷役作
業環境によっては、2つのホイストを併用した荷役作業
が効果的である。しかし、主巻ホイストと補巻ホイスト
間の吊り荷重に関する連携がとられていない補巻付ホイ
ストにおいては、2つのホイストを併用した荷役作業を
行うと、各ホイストの定格荷重範囲内の荷役作業であっ
ても補巻付ホイストとしては過荷重運転状態となってし
まうことがある。
【0004】補巻付ホイストは、主巻ホイストの定格荷
重を該補巻付ホイストの定格荷重として構成したホイス
トであり、トロリやサドル(桁)やレールや建屋等の耐
荷重は、この定格荷重を基準にして構成されている。従
って、吊り荷の巻上げを行う場合には、主巻ホイストと
補巻ホイストに懸かる荷重の合計が主巻ホイストの定格
荷重を超えてはならない。しかし、主巻ホイストと補巻
ホイスト各々が単独に過荷重判断を行っていて、双方の
連携がとられていない構成では、各ホイストの吊り荷の
荷重が各ホイストの定格荷重より小さければ、吊り荷の
荷重の合計が主巻ホイストの単体の定格荷重(補巻付ホ
イストの定格荷重)を超えていても巻上げてしまうこと
になり、また、2台のホイストのフックに懸かる荷重バ
ランスを吊り具などを使用して各々が定格荷重内になる
ように分担(調整)して1つの吊り荷を吊る共吊り運転
においても、各々のホイストの定格荷重の範囲内であれ
ば、同様に、吊り荷を巻上げてしまうことになることか
ら、過荷重状態での荷役作業が行われてしまう問題があ
る。
【0005】このような過荷重状態で荷役作業が行われ
てしまう事態を回避するために、共吊り運転する場合に
は、過荷重判断の基準値を主巻ホイストの定格荷重から
補巻ホイストの定格荷重を差し引いた値に設定するよう
に構成すると、荷重の分担比率が主巻ホイスト側に過大
に片寄った荷吊り状態になると、定格荷重以下の吊り荷
であっても過荷重状態と判断して巻上げ運転を停止して
しまうことになる弊害が発生する。
【0006】本発明の1つの目的は、過荷重状態で運転
されるのを合理的に防止しつつ主巻ホイストと補巻ホイ
ストを有効に活用することができる安全性が高く効率の
良い荷役作業が可能な補巻付ホイストを提案することに
ある。
【0007】本発明の他の目的は、主巻ホイストと補巻
ホイストの各々のフックで協働して1つの吊り荷を吊っ
て巻上げる共吊り運転においても過荷重運転状態になる
のを合理的に防止することができる安全性が高く効率の
良い荷役作業が可能な補巻付ホイストを提案することに
ある。
【0008】本発明の更に他の目的は、基準値(定格荷
重)までの吊り荷を誤動作なく効率良く巻上げることが
できる安全性が高く効率の良い荷役作業が可能な補巻付
ホイストを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、主巻ホイスト
と補巻ホイストのそれぞれで推定した吊り荷重を合計し
て基準値と比較して巻上げ運転の可否を判断して主巻ホ
イストと補巻ホイストの運転制限制御を行うことによ
り、安全性が高く効率の良い荷役作業が可能な補巻付ホ
イストを実現するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を使用して説明する。
【0011】図1は、本発明の補巻付ホイストの一実施
の形態を示す正面図である。この実施の形態における補
巻付ホイストは、建屋に設置したレール(またはサドル
に架け渡した桁)10上を走行するように設置したトロ
リ20に主巻ホイスト30と補巻ホイスト40を並設し
た構成である。各ホイスト30,40は、それぞれ、ワ
イヤーロープ31,41によってフックブロック32,
42を巻上げ/巻下げすることによってフック32a,
42aに吊った吊り荷を昇降する構成である。ペンダン
ト形の操作スイッチボックス33は、主巻ホイスト30
から吊り下げるように設け、主巻ホイスト30と補巻ホ
イスト40に対する操作入力を行う構成である。
【0012】図2は、この実施の形態における補巻付ホ
イストの機能ブロック図である。
【0013】主巻ホイスト30は、内蔵したプログラム
に従って動作するマイクロコンピュータによって各種制
御処理を行うコントローラ34と、巻上げ/下げ駆動の
動力源であるインバータ駆動のモータ35と、停止時に
荷重を保持する制動ブレーキ36と、前記モータ35お
よび制動ブレーキ36を駆動するインバータ37と、前
記モータ35の回転に応じたパルス信号を発生するエン
コーダ38とを備え、操作スイッチボックス33はコン
トローラ34に操作入力を与えるように接続する。
【0014】補巻ホイスト40は、内蔵したプログラム
に従って動作するマイクロコンピュータによって各種制
御処理を行うコントローラ44と、巻上げ/下げ駆動の
動力源であるインバータ駆動のモータ45と、停止時に
荷重を保持する制動ブレーキ46と、前記モータ45お
よび制動ブレーキ46を駆動するインバータ47と、前
記モータ45の回転に応じたパルス信号を発生するエン
コーダ48とを備え、操作スイッチボックス33からの
操作入力は、主巻ホイスト30のコントローラ34を介
して取得する。
【0015】そして、主巻ホイスト30のコントローラ
34と補巻ホイスト40のコントローラ44は、制御信
号および荷重信号(吊り荷重推定値)を伝達する通信ケ
ーブル50によって接続する。
【0016】各ホイスト30,40のコントローラ3
4,44は、それぞれ、安全運転のための過荷重防止制
御機能を有する。この過荷重防止制御機能とは、予め、
巻上動作時の吊り荷重に対するモータ35,45の回転
速度とモータ35,45への出力電流と各モータ35,
45のすべりの関係を荷重毎に関連付けて制御部に記憶
しておき、実運転時の運転速度(インバータへの指示周
波数),出力電流,すべりを検出することによって、吊
り荷重の推定を行って運転制限制御を行うことにより過
荷重運転状態となるのを防止する制御機能である。
【0017】操作スイッチボックス33は、主巻ホイス
ト30の単独操作スイッチボタン、補巻ホイスト40の
単独操作スイッチボタン、主巻ホイスト30と補巻ホイ
スト40を同時に動作させる共吊り操作スイッチボタ
ン、フックブロックを上昇させる巻上スイッチボタン、
下降させる巻下スイッチボタン、トロリ20を横行させ
る横行スイッチボタン、サドル(桁10)を走行させる
走行スイッチボタン等があり、この実施の形態における
補巻付ホイストは共吊り運転と各々の単独運転を可能に
構成している。
【0018】図3は、操作スイッチボックス33のスイ
ッチボタン配置図であって、(a)は、主巻ホイストと
補巻ホイストで巻上げ/巻下げの操作スイッチボタンを
共用し、主巻/補巻切替スイッチボタンにて切替えて操
作入力を行う共用方式の操作スイッチボックスであり、
(b)は、主巻ホイストと補巻ホイスト各々の操作入力
を単独のスイッチボタンで行う単独方式の操作スイッチ
ボックスである。
【0019】共用方式の操作スイッチボックス33aに
は、(a)に示すように、共吊り運転と単独運転を選択
するスイッチボタン「共吊り」,「単独」と、単独運転
の場合に運転する主巻ホイスト30または補巻ホイスト
40を選択するスイッチボタン「主巻」,「補巻」と、
主巻ホイスト30と補巻ホイスト40で巻上げ/巻下げ
の操作入力を共用するスイッチボタン「上」,「下」
と、サドル(桁10)とトロリ20の移動を操作入力す
るスイッチボタン「東」,「西」,「南」,「北」を設
ける。「共吊り」ボタンを操作入力して共吊り運転を選
択した状態では、「上」,「下」を操作入力することに
よって主巻ホイスト30と補巻ホイスト40を同時に運
転するようにして操作性を向上させる構成とする。
【0020】また、単独方式の操作スイッチボックス3
3bには、(b)に示すように、主巻ホイスト30の巻
上げ/巻下げを操作入力するスイッチボタン「主上」,
「主下」と、補巻ホイスト40の巻上げ/巻下げを操作
入力するスイッチボタン「補上」,「補下」と、サドル
(桁10)とトロリ20の移動を操作入力するスイッチ
ボタン「東」,「西」,「南」,「北」を設ける。
【0021】なお、この実施の形態における操作スイッ
チボックス33(33a,33b)は、操作入力をケー
ブルを通してコントローラ34に伝達するペンダント形
としたが、無線通信によって伝達する無線操作形として
も良い。また、操作入力信号を発生させる方法として
は、手動操作入力だけでなく、プログラマブルコントロ
ーラやタイマーリレーシーケンス等によるものでも良
い。
【0022】主巻ホイスト30のコントローラ34は、
操作スイッチボックス33からの操作入力信号を直に取
得して該主巻ホイスト30の運転制御を実行するが、補
巻ホイスト40のコントローラ44は、操作スイッチボ
ックス33からの操作入力信号を主巻ホイスト30のコ
ントローラ34から通信ケーブル50を介して制御信号
として取得して運転制御を実行する。
【0023】また、主巻ホイスト30のコントローラ3
4と補巻ホイスト40のコントローラ44は、協働して
共吊り運転制御機能および単独運転制御機能における補
巻付ホイストとしての総合的な過荷重防止制御機能を実
現するために、制御信号および荷重信号を通信ケーブル
50を介して授受する。信号通信方式は、通信ケーブル
50の芯線数を少なくする観点からシリアル通信方式と
する。しかしながら、即応性を必要とする制御信号につ
いては、パラレル通信方式を採用することが望ましい。
【0024】そして、主巻ホイスト30のコントローラ
34は、過荷重防止制御機能を実現するために、主巻ホ
イスト30の吊り荷重を推定し、補巻ホイスト40のコ
ントローラ44が推定した該補巻ホイスト40の吊り荷
重信号を通信ケーブル50を介して取得し、両ホイスト
30,40の吊り荷重の総和が補巻付ホイストの過荷重
判断の基準値である定格荷重(=主巻ホイスト30の定
格荷重)を越えた過荷重運転状態とならないように主巻
ホイスト30と補巻ホイスト40の運転制限制御を実行
する。
【0025】次に、主巻ホイスト30と補巻ホイスト4
0を使用して共吊り運転を行う場合について説明する。
【0026】この共吊り運転は、図4に示すように、主
巻ホイスト30と補巻ホイスト40のフック32a,4
2aによって吊り具60を吊り、この吊り具60のフッ
ク61に吊り荷70を吊るようにして該吊り荷70を巻
上げる運転である。このときの主巻ホイスト30と補巻
ホイスト40の荷重分担は、吊り具60の天秤の原理に
より、フック32a,42a間のフック61の位置によ
って決まる。この実施の形態においては、フック61に
対するフック32a,42aの位置は、1:2の関係に
あることから、吊り荷70の荷重の2/3を主巻ホイス
ト30が分担し、1/3を補巻ホイスト40が分担す
る。
【0027】ここで、主巻ホイスト30の定格荷重を1
0t、補巻ホイスト40の定格荷重を5tとすると、補
巻付ホイストとしての定格荷重は、10tである。しか
しながら、主巻ホイスト30と補巻ホイスト40を独立
状態で制御すると、例えば、吊り荷70の荷重が過荷重
状態の12tであっても主巻きホイスト30と補巻ホイ
スト40が分担する荷重は、それぞれ、8t,4tであ
るので、巻上げ可能な荷重となる。
【0028】この実施の形態におけるコントローラ3
4,44は、協働して、このよう過荷重状態での巻上げ
を防止する運転制限制御を実行する。
【0029】操作スイッチボックス33aのスイッチボ
タン「共吊り」が操作入力されると、主巻ホイスト30
のコントローラ34は、共吊り運転であることを認識
し、共吊り運転制御状態となる。そして、巻上げスイッ
チボタン「上」または巻下げスイッチボタン「下」が操
作入力されると、主巻ホイスト30のコントローラ34
は、この操作入力信号を解析して、モータ35を起動す
ると共に制動ブレーキ36を解放するようにインバータ
37を制御し、更に、通信ケーブル50を介して補巻ホ
イスト40のコントローラ44に共吊り運転の制御信号
を送る。
【0030】補巻ホイスト40のコントローラ44は、
受け取った制御信号を解析して、モータ45を起動する
と共に制動ブレーキ46を解放するようにインバータ4
7を制御する。
【0031】このようにして主巻ホイスト30と補巻ホ
イスト40は、制動ブレーキ36,46を解放してモー
タ35,45による巻上げ/巻下げ運転を開始する。そ
して、主巻ホイスト30と補巻ホイスト40のコントロ
ーラ34,44は、それぞれ、エンコーダ38,48か
らの検出パルス信号を入力して各モータ35,45の実
回転速度を演算し、この実回転速度とインバータ37へ
の指示周波数に基づいてすべりを演算し、この指示周波
数とすべりとモータ35,45への出力電流を参照して
吊り荷重を推定する。補巻ホイスト40のコントローラ
44は、推定した自己(補巻ホイスト40)の吊り荷重
値を通信ケーブル50を介して主巻ホイスト30のコン
トローラ34に伝達すると共に自己(補巻ホイスト4
0)の定格荷重と比較して過荷重判断を行って運転制限
制御を実行する。主巻ホイスト30のコントローラ34
は、推定した自己(主巻ホイスト30)の吊り荷重値と
補巻ホイスト40のコントローラ44から受信して取得
した補巻ホイスト40の吊り荷重値を合計し、この合計
荷重を自己の定格荷重(=補巻付ホイストの定格荷重)
である基準値と比較して過荷重判断を行って運転制限制
御を実行する。
【0032】次に、このような共吊り運転において主巻
ホイスト30のコントローラ34と補巻ホイスト40の
コントローラ44が実行する過荷重運転防止のための運
転制限制御処理を図5および図6を参照して説明する。
【0033】図5は、主巻ホイスト30のコントローラ
34が実行する制御処理のフローチャートである。
【0034】ステップ301 巻上げ運転をスタートしたかどうかを判断する。
【0035】ステップ302 モータ35の回転が安定するまでの待ち時間の経過を判
断する。
【0036】ステップ303 エンコーダ38から入力したパルス信号に基づいた演算
によってモータ回転速度を検出し、インバータ37への
指示周波数とモータ回転速度に基づいてモータ35のす
べりを演算によって検出し、モータ電流をインバータ出
力電流に基づいて検出し、指示周波数とすべりとモータ
電流に基づいて吊り荷重の推定を行う。この荷重推定
は、予め荷重毎に段階的に関連付けて記憶している設定
値と前記検出値を比較して吊り荷重を逆算することによ
り行う。
【0037】ステップ304 補巻ホイスト40から送られてくる吊り荷重推定値の受
信を待ち、受信を完了すると次のステップ5に進む。
【0038】ステップ305 ステップ303において推定した主巻ホイスト30の吊
り荷重推定値とステップ304で受信した補巻ホイスト
40の吊り荷重推定値を合計し、主巻ホイスト30と補
巻ホイスト40で共吊りを行っている吊り荷70の荷重
を演算する。
【0039】ステップ306 ステップ305にて合計した吊り荷重が基準値の範囲内
かどうか、所謂過荷重かどうかの判断を行う。この場合
の基準値とは、主巻ホイスト30の単体の過荷重判断の
基準値(定格荷重)であり、また、共吊り運転時の過荷
重判断の基準値でもある。
【0040】ステップ307 過荷重状態と判断した場合には、主巻ホイスト30の巻
上げ動作を停止すると共に補巻ホイスト40に停止の制
御信号を送って2台のホイスト30,40の巻上げ運転
を同時に停止させる。
【0041】ステップ308 停止状態の解除の操作入力を検出するまでステップ30
7の停止状態を維持する。
【0042】ステップ309 過荷重状態ではないと判断した場合は、操作入力が継続
して有効かどうかを判断し、有効である場合にはステッ
プ303に戻る。
【0043】以降、ステップ303からステップ309
までの処理を繰り返す。操作入力が無効になった場合
と、過荷重状態による停止状態が解除された後は、ステ
ップ301に戻って巻上げ運転を再度スタートするまで
待機する。
【0044】図6は、補巻ホイスト40のコントローラ
44が実行する制御処理を示すフローチャートである。
【0045】ステップ401 巻上げ運転をスタートしたかどうかを判断する。
【0046】ステップ402 モータ45の回転が安定するまでの待ち時間の経過を判
断する。
【0047】ステップ403 インバータ37への指示周波数と演算したモータ45の
すべりとインバータ47から取得したモータ電流を参照
して吊り荷重の推定を行う。この吊り荷重推定は、予め
荷重毎に段階的に関連付けて記憶した設定値と検出値を
比較することにより吊り荷重を逆算するようにして行
う。
【0048】ステップ404 ステップ403で推定した吊り荷重が基準値内かどう
か、所謂過荷重状態かどうかの判断を行う。この場合の
基準値とは、補巻ホイスト40の単体の過荷重判断の基
準値(定格荷重)である。
【0049】ステップ405 過荷重状態と判断した場合には、補巻ホイスト40の巻
上げ動作を停止させると共に主巻ホイスト30に停止の
制御信号を送り、2台のホイスト30,40の巻上げ運
転を同時に停止させる。
【0050】ステップ406 停止状態の解除操作入力が行われるのを検出するまでス
テップ405の停止状態を維持する。
【0051】ステップ407 過荷重状態ではないと判断した場合は、吊り荷重推定値
(吊り荷重データ)を主巻ホイスト30に伝達する。
【0052】ステップ408 操作入力が継続して有効かどうかを判断し、有効な場合
にはステップ403に戻る。
【0053】以降、ステップ403からステップ408
までの処理を繰り返す。操作入力が無効となった場合
と、過荷重状態による停止状態が解除された後はステッ
プ401に戻り、巻上げ運転を再度スタートするまで待
機する。
【0054】なお、補巻ホイスト40における吊り荷重
が基準値内であっても、主巻ホイスト30で合計した合
計荷重が主巻ホイスト30の定格荷重(=補巻付ホイス
トの定格荷重)である基準値を超えている場合は、主巻
ホイスト30からの指令により補巻ホイスト40の巻上
げ運転を制限する。
【0055】主巻ホイスト30および補巻ホイスト40
では、図5および図6に示した処理を並行して実行して
おり、共吊り運転時の過荷重判断は、主巻ホイスト30
と補巻ホイスト40の双方の推定荷重を合計して吊り荷
の荷重を推定するので、各ホイスト30,40の荷重分
担量に左右されることなく、どんな状況においても過荷
重防止制御機能が合理的に作用し、より安全性が高く効
率の良い共吊り作業を行うことができる補巻付ホイスト
を実現することができる。なお、主巻ホイスト30と補
巻ホイスト40の巻上げ速度は、安全な共吊り作業を行
うために、同一速度にて巻上げを行うことが望ましい。
万が一、巻上げ速度に差が生じた場合でも、各々の推定
荷重の合計で巻上げ運転を制限しているので、総合的に
過荷重状態になることはなく、また、荷重分担量が変動
して補巻ホイスト40の荷重が増加しても該補巻ホイス
ト40の過荷重防止制御機能が働いて過荷重運転を制限
するように機能するので安全である。
【0056】次に、主巻ホイスト30と補巻ホイスト4
0を単独運転する場合について説明する。
【0057】この単独運転は、図7に示すように、主巻
ホイスト30と補巻ホイスト40がそれぞれのフック3
2a,42aによって別個の吊り荷71,72を別々に
巻上げる運転である。
【0058】この単独運転における操作入力は、操作ス
イッチボックス33aのスイッチボタン「単独」と運転
するホイストを選択するスイッチボタン「主巻」または
「補巻」を操作することによって単独運転であることを
設定し、または操作スイッチボックス33bのスイッチ
ボタン「主上」,「主下」,「補上」,「補下」を操作
入力することによって行う。
【0059】何れのホイスト30,40の単独運転であ
っても操作スイッチボボックス33a(33b)からの
操作入力は、主巻ホイスト30のコントローラ34に入
力する。主巻ホイスト30のコントローラ34は、主巻
ホイスト30の単独運転の場合には、補巻ホイスト40
に対する制御信号の伝達は行わずに自己の運転制御のみ
を実行し、補巻ホイスト30の単独運転の場合には、自
己の運転制御を行わずに制御信号を補巻ホイスト40の
コントローラ44に伝達して該補巻ホイスト40の運転
制御のみを実行する。
【0060】但し、荷重信号は何れの単独運転において
も常に授受し、主巻ホイスト30のコントローラ34に
おいて合計して補巻付ホイストとしての過荷重防止制御
機能を働かせる運転制限制御を実行する。
【0061】主巻ホイスト30のコントローラ34は、
他方の停止中のホイストが吊り荷を吊った状態にあると
きには、この停止中のホイストの吊り荷重も合計して補
巻付ホイストとしての過荷重防止のための運転制限制御
を実行する。例えば、補巻ホイスト40の単独運転にお
いて、主巻ホイスト30が吊り荷71を吊って停止して
いる状態であれば、補巻ホイスト40の吊り荷72の荷
重が該補巻ホイスト40の定格荷重である基準値内であ
っても、主巻ホイスト30のコントローラ34が合計荷
重が過荷重状態であるかどうかを判断して、補巻ホイス
ト40の運転制限制御を実行する。
【0062】図7に示す吊り荷の例では、主巻ホイスト
30と補巻ホイスト40のそれぞれの吊り荷重は各ホイ
スト30,40の定格荷重(基準値)内であるが、主巻
ホイスト30のコントローラ34が補巻付ホイストとし
ては過荷重状態と判断することにより、補巻ホイスト4
0による巻上げ運転を制限する。
【0063】以上に述べた実施の形態では、補巻付ホイ
ストとしての過荷重の判断処理を主巻ホイスト30のコ
ントローラ34が実行するように構成したが、その一部
を補巻ホイスト40のコントローラ44に分担させて同
様に実行させることもできる。例えば、補巻ホイスト4
0の単独運転においては、主巻ホイスト30が吊り下げ
ている吊り荷71の荷重を主巻ホイスト30のコントロ
ーラ34から補巻ホイスト40のコントローラ44に送
り、補巻ホイスト40のコントローラ44において補巻
付ホイストの基準値と比較して過荷重判断を行うように
構成することもできる。
【0064】
【発明の効果】本発明の補巻付ホイストは、過荷重判断
おいて、主巻ホイストと補巻ホイストの双方で推定した
それぞれの吊り荷重を合計して吊り荷の総荷重を推定す
るので、各ホイストの吊り荷重(荷重分担量)に左右さ
れることなく過荷重防止制御機能が合理的に働き、従っ
て、より安全性が高く効率の良い荷役作業が可能な補巻
付ホイストを実現することができる。
【0065】また、主巻ホイストと補巻ホイストの各々
のフックで協働して1つの吊り荷を吊って巻上げる共吊
り運転においても過荷重運転状態になるのを合理的に防
止することができる。
【0066】また、基準値までの吊り荷重を誤動作なく
効率良く巻上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の補巻付きホイストの一実施の形態を
示す正面図である。
【図2】 図1に示した補巻付ホイストの機能ブロック
図である。
【図3】 図1に示した補巻付ホイストにおける操作ス
イッチボックスのスイッチボタン配置図である。
【図4】 図1に示した補巻付ホイストによる共吊り運
転状態を示す側面図である。
【図5】 図1に示した補巻付ホイストにおける主巻ホ
イストのコントローラが実行する制御処理のフローチャ
ートである。
【図6】 図1に示した補巻付ホイストにおける補巻ホ
イストのコントローラが実行する制御処理のフローチャ
ートである。
【図7】 図1に示した補巻付ホイストの単独運転状態
を示す側面図である。
【符号の説明】
10…レール(または桁)、20…トロリ、30…主巻
ホイスト、33…操作スイッチボックス、34…コント
ローラ、40補巻ホイスト、44…コントローラ、50
…通信ケーブル、60…吊り具、70〜72…吊り荷。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】巻上および巻下運転の起動停止などの制御
    を行う制御手段を備えた主巻ホイストと補巻ホイストを
    並設した補巻付ホイストにおいて、 前記主巻ホイストの制御手段は、主巻ホイストに与えら
    れる操作入力を含む制御信号を補巻ホイストに伝達する
    手段と、主巻ホイストの吊り荷重を推定する手段と、補
    巻ホイストの荷重推定値を取得する手段と、補巻ホイス
    トから取得した荷重推定値と主巻ホイストの荷重推定値
    を合計して基準値と比較して合計した荷重推定値が基準
    値を超える場合には主巻ホイストおよび補巻ホイストの
    巻上動作を停止する制御信号を発生する手段を備え、 前記補巻ホイストの制御手段は、主巻ホイストから制御
    信号を取得する手段と、補巻ホイストの吊り荷重を推定
    する手段と、荷重推定値を主巻ホイストに伝達する手段
    を備えたことを特徴とする補巻付ホイスト。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記主巻ホイストと補
    巻ホイストは、インバータ駆動のモータを使用し、吊り
    荷重を推定する手段は、モータの回転に連動して発生す
    るエンコーダのパルス信号から演算する実回転速度とイ
    ンバータへの指示周波数に基づいて演算されるすべり
    と、モータへの出力電流を参照して荷重を推定すること
    を特徴とする補巻付ホイスト。
  3. 【請求項3】請求項1において、前記主巻ホイストと補
    巻ホイスト間の信号の伝達手段は、シリアル通信方式で
    行うことを特徴とする補巻付ホイスト。
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