JP5841544B2 - ドラッグポンプ用の針アセンブリ - Google Patents

Description

本発明は、一般に、外付けドラッグポンプに関する。具体的には、特に高齢者、病人、または、身体障害者に適したドラッグポンプの針アセンブリに関する。

外付けドラッグポンプは、病人にインスリンのような経口投与した際に消化されない巨大分子を含む物質を供給するために典型的に使用される。典型的に、ポンプは病人の腹部に接着されており、病人の皮膚に挿入されたカニューレまたは針を介して物質を病人に供給する。

米国特許出願公開第１２／３４５８１８号明細書、およびＰＣＴ出願公開第ＰＣＴ／ＵＳ０９／６９５５２号明細書は同じ発明者によるもので、バイアルから薬剤を投与するための針アセンブリが記載されている。（「薬剤」および「物質」という用語は、被験者に投与されるどのような物質も包含するように、明細書、特許請求の範囲の全体に渡って交換可能に用いられる。明細書、特許請求の範囲の全体に渡る「カートリッジ」という用語は、カートリッジ、バイアル、シリンジ、ボトル、アンプルなどに限定されず、さらにコンテナなど全ての薬剤用コンテナを包含し、どのようなサイズ、形状であるかも限定されない。）針アセンブリは、針保持器に保持された針と、物質の供給を開始する押しボタンのような針を通じた物質の供給を活性化する活性化機構と、を含んでいる。活性化機構は、針が誤って人を刺すことを妨げ、不注意の薬剤の投与を妨げる安全ラッチを含んでいる。安全ラッチは、初めに針保持器の移動を妨げる。安全ラッチが被験者の上に設置されている場合、安全ラッチは針保持器が移動を許可されている位置へ移動し、針がハウジングの外へ突き出て、被験者に物質を投与するように被験者を突き刺す。

従来技術における針アセンブリの問題は、高齢者、病人、または、身体障害者が物質の投与を活性化するために押しボタンを押すことに困難を感じ得ることである。

本発明は、以下により詳細を記載するように、特に高齢者、病人、または、身体障害者に適したドラッグポンプの針アセンブリを提供し、従来技術の問題を解決する。

本発明の実施形態に従って、提供される針アセンブリは、被験者に供給する物質を含むカートリッジにて流体を伝達するために適合された針アセンブリであって、ハウジング内に移動が制限された針保持器に保持された針と、上記針を通じて物質の供給を活性化する活性化機構とを備え、上記活性化機構は、初期段階において針保持器の動作を妨げる安全ラッチを備え、上記安全ラッチが被験者の上に設置されたとき、上記安全ラッチは、上記針保持器の移動により、上記針が被験者への物質投与をするように被験者を刺すために上記ハウジングの外へ突き出るような位置まで移動するものであり、上記針に付勢力を印加するように構成された付勢デバイスであって、上記針が上記ハウジングの外側に突き出て、被験者を突き刺すように配置された付勢デバイスと、初期段階において上記付勢デバイスの動作を妨げ、上記安全ラッチが上記針保持器が許可されている位置まで移動すると、上記針が上記ハウジングの外側へ突き出るように上記付勢デバイスを解放する付勢デバイス停止装置を備えた付勢デバイス解放装置と、を更に備えている。また、本発明の実施形態に従って、提供される装置は、針がハウジングの外へ突き出るように配置するために作動する活性化機構と、上記ハウジングに移動可能に設置され、針が通過する針開口部が形成された安全ラッチとを備え、上記安全ラッチは、上記針が上記針開口部を通過するように直線上に並んでいる第１の位置と、上記針と上記針開口部とが直線上に並んでおらず、かつ、上記針が上記針開口部から離れた位置の上記安全ラッチの一部によって妨げられるように、上記安全ラッチが上記ハウジングに対して移動される第２の位置とを有している。また、本発明の実施形態に従って、提供されるポンプは、被験者に流体を投与するためのポンプであって、ハウジングと、末端部を有する針を備えている針保持器と、針開口部が開通された安全ラッチとを備え、上記針保持器は、ハウジングの内部で上記針の全体がハウジングの内部に配置されている第１の位置から、少なくとも上記針の末端部が、被験者の皮膚に接続して流体を投与するために、上記ハウジングの外側に達する第２の位置まで移動可能であり、上記安全ラッチは、当該安全ラッチが、針の末端部と直線上に並べられた針開口部を有するハウジングの表面と同一平面にある第１の位置であって、針保持器が第２の位置へ動いた場合に、針は針開口部を通過してハウジングの外へ達し、被験者の皮膚に接続するような第１の位置から、安全ラッチの少なくとも一部がハウジング表面から離された第２の位置であって、針開口部が針と直線上に並んでおらず、安全ラッチの一部が噛み合って、針の末端部に近づくことを妨げる第２の位置まで移動可能である。

本発明の一実施形態によれば、安全ラッチは枢動軸に関して枢動的に設置される。安全ラッチは、基部に形成された相補的な形状の溝に入ったり出たりするように、選択的に枢動するように配置されてもよい。

本発明の一実施形態によれば、安全ラッチは、末端部における第１の停止装置と、第１の停止装置から間を空けて隣接している第２の停止装置とを備え、第１および第２の停止装置は、針保持器の選択的な停止動作をするように構成されている。

本発明の一実施形態によれば、安全ラッチは第１の停止装置が針保持器のボタン部からの突起である耳部に隣接する位置に位置することにより、初期的に針保持器の動作を妨げる。

本発明の一実施形態によれば、安全ラッチが被験者の上に設置されている場合、安全ラッチは、第１の停止装置が針保持器の耳部から針保持器の移動可能範囲まで移動するような位置へ移動する。

本発明の一実施形態によれば、制御ボタンはシャフトから提供される。傾斜している凸部はシャフトの末端部の周囲から突き出ている。安全ラッチが被験者の上に設置され、制御ボタンが移動している場合、傾斜している凸部は針保持器に形成されたランプに対して力を印加し、それによって針保持器は針をハウジングの外へ突き出すように移動および回転する。針保持器は耳部が第２の停止装置によって停止されるように十分に回転することができる。安全ラッチを被験者から取り外すと、第２の停止装置は耳部から離れるように移動し、針保持器は傾斜している凸部はまだランプに力を印加しているため、回転を続ける。傾斜している凸部がランプから離れるまで針保持器は回転をし、針保持器は耳部がハウジングの肩部に引っかかるように移動する。それによって針はハウジングの内部に引き戻される。

本発明の一実施形態によれば、傾斜している凸部がランプに対して力を印加するように制御ボタンが移動し、制御ボタンはハウジングの内部に固定される。

本発明は、次の図面に関連して記載された以下の発明を実施するための形態から、より十分に理解され評価されるであろう。
従来技術（米国特許出願公開第１２／３４５８１８号明細書、または、ＰＣＴ出願公開第ＰＣＴ／ＵＳ０９／６９５５２号明細書）に係る、被験者に物質を投与する装置の概略図である。 従来技術に係る装置の安全ラッチが下方に位置している概略図である。これは、当該装置が被験者の体に設置されていない場合の名目上（開始）の位置であり、針保持器が押下されることはない。 従来技術に係る装置の安全ラッチが上方に位置している概略図である。これは、当該装置が被験者の皮膚に設置されている場合の位置である。 従来技術に係る装置を、薬剤投与の終了後に患者の体から取り外している概略図である。これにより、安全ラッチは下方の元の位置に戻る。 従来技術に係る装置の針保持器が上方の元の位置に戻って上方で停止し、針が装置のハウジングの内部に引き戻されたことを示す概略図である。 本発明の一実施形態にしたがって構成され、動作する被験者への物質の投与に使用される付勢デバイス解放装置の概略図である。 図６に示した付勢デバイス解放装置の安全ラッチが上方に位置している概略図である。これは、当該装置が被験者の皮膚に設置されている場合の位置である。 本発明の一実施形態にしたがって、患者の皮膚を突き刺す装置の針を付勢する付勢デバイスを妨げないように付勢デバイス停止装置をハウジングの外へ移動させる作動装置の概略図である。 本発明の一実施形態にしたがって、針を突き刺す位置へ付勢する付勢デバイスの概略図である。 薬剤投与の終了後に、患者の体から取り外された付勢デバイス解放装置の概略図である。これにより、安全ラッチは下方の元の位置に戻り、針がハウジングの内部に引き戻される。 本発明の一実施形態にしたがって構成され、動作する、被験者に物質を投与するための他の装置（ドラッグポンプ）に備えられた付勢デバイス解放装置の概略透視図である。［図１１Ｂ］本発明の一実施形態にしたがって構成され、動作する、被験者に物質を投与するための他の装置（ドラッグポンプ）に備えられた付勢デバイス解放装置の概略透視図である。 図１１Ａおよび１１Ｂの位置における装置内側の概略図である。 本発明の一実施形態にしたがって、患者の体の上で装置を適用した後の、第２段階における図１１Ａおよび１１Ｂに示した装置の概略透視図である。 本発明の一実施形態にしたがって、患者の体の上で装置を適用した後の、第２段階における図１１Ａおよび１１Ｂに示した装置の概略透視図である。 図１３Ａおよび１３Ｂの位置における装置内側の概略図である。 本発明の一実施形態にしたがって、針がポンプの外へ突き出て、体内に挿入された第３段階における図１１Ａおよび１１Ｂに示した装置の概略透視図である。 図１５の位置における装置内側の概略図である。 本発明の一実施形態にしたがって、患者の体から装置を取り外し使用後の針を保護装置（プロテクタ）が妨げた後の第４および最終段階における図１１Ａおよび１１Ｂに示した装置の概略透視図である。 本発明の一実施形態にしたがって、患者の体から装置を取り外し使用後の針を保護装置（プロテクタ）が妨げた後の第４および最終段階における図１１Ａおよび１１Ｂに示した装置の概略透視図である。 図１７Ａおよび図１７Ｂの位置における装置内側の概略図である。

図１を参照すると、従来技術（米国特許出願公開第１２／３４５８１８号明細書、または、ＰＣＴ出願公開第ＰＣＴ／ＵＳ０９／６９５５２号明細書）に係る、例えばインスリンのような物質を被験者に投与する装置１０が示されている。

カートリッジ１２（バイアルとも呼ばれ、これらの用語は交換可能に用いられる）は、ハウジング基部１４に取り付けられている。適用例によっては、カートリッジ貫通機構１８は、ハウジング基部１４に移動可能に（例えば、回転可能に）結合されており、カートリッジ１２の末端部を貫通する。投与される薬剤が、カートリッジ１２からチューブ（図示なし）を介して活性化機構２０へ流れる。活性化機構２０は、制御ボタン２２を有しており、典型的にハウジング基部１４に結合されている。活性化機構２０は、被験者の皮膚を通してカニューレおよび／または針を挿入し、当該カニューレおよび／または針を介して薬剤を注入するように構成されている。本発明の実施形態では、針のみを用いて記述されているが、本発明の実施形態は、カニューレまたは他の注入装置に配置された針にも適用される。「針」という用語は、これら全ての注入装置を包含するように、明細書および特許請求の範囲を通して用いられている。

装置１０は、典型的に、モータ、バッテリ、および、制御部（全て図示なし）を備えている。針が患者の皮膚を貫通した後、制御された薬剤量を制御された速度にて患者に投与するために、制御部がモータの動作を制御する。勿論、本発明の針アセンブリが他の適用例に用いられてもよく、制御されたモータ化注入システムを用いる必要はない。

図２および図３を参照すると、従来技術に係る安全ラッチが示されている。制御ボタン２２は、針２８を保持する針保持器２６（図３）対して（図に示すように垂直下方に）移動するように配置されているシャフト２４を有している。シャフト２４および針保持器２６は、双方共に、（例えば、チューブ状の）ハウジング３０において移動するように規定されているが、双方の動作は異なっている。シャフト２４は、ハウジング３０において、回転せずに下方に移動するように規定されている。一方、針保持器２６は、より詳細に以下に記述されているように、ハウジング３０において、移動するだけでなく回転することもできる。

針保持器２６の動作は、枢動軸３４に関して枢動的にハウジング基部１４に取り付けられている安全ラッチ３２によって選択的に妨げられる。安全ラッチ３２は、ハウジング基部１４に形成された相補的な形状の溝３７（図１）に入ったり出たりするように、選択的に枢動するように配置されている。安全ラッチ３２は、末端部における第１の停止装置（アレスタ）３６と、第１の停止装置から間を空けて隣接している第２の停止装置３８とを備えている。以下に記述されているように、停止装置は、針保持器２６の動作を停止させるのに適した突起または他の突起物もしくは他の任意の構造の形状であってもよい。

図２は、下方に位置している安全ラッチ３２を示している。この位置は、装置１０が被験者の体に設置されていない場合の名目上（開始）の位置である。
この位置では、第１の停止装置３６は、針保持器２６の底部から突出している耳部４０に隣接している。なお、耳部４０を第１の停止装置３６の表面４２に対して押下することは、単に第１の停止装置３６を枢動軸３４に関して枢動させ、第１の停止装置３６の他の表面４４がハウジング３０の底面に対して隣接させるだけなので、針保持器２６の下方向への動きの原因とはならない。したがって、安全ラッチ３２が下方に位置している場合、針保持器は（図面の意味で）押下され得ない。

図３は、上方に位置している（すなわち、枢動軸３４に関して上方に枢動した）安全ラッチ３２を示している。この位置は、装置１０が、被験者の皮膚に設置されている位置である。第１の停止装置３６は針保持器２６の耳部４０から移動する。これにより、針保持器２６を下方向に移動させるように、制御ボタン２２を押下することができ、患者の皮膚を貫通することができる。針２８は、薬剤を注入する間、患者に挿入されたままである。制御ボタン２２を押下することにより、シャフト２４は、例えば１つ以上のスプライン（ここでは図示なし）によってハウジング３０における下方の位置において固定されるようになる。このスプラインは、シャフト２４から外側に放射状に突出しており、ハウジング３０に取り付けられた、１つ以上の面取りされた弾力のある凸部（ここでは図示なし）を過ぎ去るように滑動する。スプラインが凸部を過ぎ去るように滑動した後、凸部がスプラインに対し弾性的に定位置に反発する動作によって、スプラインは定位置に固定されるようになる。

物質の注入が終わった後、装置１０は、患者の体から取り外される。これにより、安全ラッチ３２は、図４に示されるように下方の位置に戻り、第２の停止装置３８を耳部４０から移動させる。第１の停止装置３６とハウジング基部１４との間を付勢する板バネ（リーフスプリング）のような付勢デバイス４７が、下方の位置に移動させるための復元力を安全ラッチ３２に付与するために用いられていてもよい。傾斜している凸部５０が、ランプ５２に下向きの力を印加する。これにより、針保持器２６は、傾斜している凸部５０がランプ５２を外れるまで、半時計周りに回転できるようになる。この点において、針保持器２６は上方に跳ね返り、耳部４０は、図５に示されているようにハウジング３０に形成されている肩部５４に引っ掛かる。この位置において、耳部４０が肩部５４に対して停止しているので、針保持器２６は、下方に戻ることができない。したがって、針２８は、装置１０の内部の安全な元の位置に捕捉され、装置１０は安全に廃棄され得る。

図６を参照すると、本発明の一実施形態にしたがって構成され動作する、被験者に物質を投与する、付勢デバイス解放装置６０が示されている。従来技術にて上述されている要素と同様または同一である本発明の要素は、同じ符号を用いて示されている。

先述のように、従来技術の装置では、物質投与後、針保持器２６は、半時計周りに回転させる動作によって、ハウジング３０の中に引き戻され、耳部４０が、ハウジング３０に形成されている肩部５４に引っ掛かる。本発明では、同様の構成を用いることが可能である。選択的に、または、付加的に、コイルスプリングのような付勢デバイス５９が、物質投与後に針保持器２６をハウジング３０に引き戻すために用いられ得る。付勢デバイス５９は、針２８に対して矢印５７の方向（図面の上方向）に付勢力を印加するように構成されている。

付勢デバイス解放装置６０を用いると、ユーザは、当該装置の機械的動作のために力を印加する必要がない。押下する制御ボタンが存在しないこと、または、制御ボタンが軽く触れられたり、僅かな圧力によって動作したりすることに依らず、コイルばねのような付勢デバイス７０は、以下に記述されているように、針２８を押下するために解放される。付勢デバイス７０は、付勢デバイス５９よりも強力である。付勢デバイス７０は、針２８に対して矢印７１の方向（図面の下方向）に付勢力を印加するように構成されている。

装置６０は、シャフト６３に取り付けられた凸部または足部のような付勢デバイス停止装置６２を備えており、開口部６４を通りハウジング３０に進入する。作動装置（アクチュエータ）６６が、付勢デバイス停止装置６２を移動させるために設けられている。例えば、作動装置６６は、ステッピングモータ、線形作動装置、ソレノイド等であってもよいが、これに限定されるものではない。非限定的である例示的な実施形態では、作動装置６６は、シャフト６３に取り付けられている平歯車７２と噛み合う駆動ギア６８を回転させるステッピングモータである。付勢デバイス停止装置６２は、シャフト６３の螺合部７４に螺合取り付けされていてもよい。

安全ラッチ位置センサ７６は、安全ラッチ３２が図７の上方の位置に移動する場合を検出するために設けられている。安全ラッチ位置センサ７６は、安全ラッチ３２の上方の位置への動きを検出するために適したリードスイッチまたは他の任意のスイッチもしくはセンサであってもよいが、これに限定されるものではない。安全ラッチ位置センサ７６は、作動装置６６の動作を制御する制御装置７８に接続されている。上述のように、従来技術の装置１０は、典型的に、モータ、バッテリ、および、制御部を備えている。作動装置６６は、これと同様のモータであってもよく、制御装置７８は、これと同様の制御部であってもよい。また、これらは、別々のユニットであってもよい。

図６は、下方に位置している安全ラッチ３２を示している。この位置は、薬剤投与装置が被験者の体に設置されていない場合の名目上（開始）の位置であり、従来技術の図２に対応する。上述のように、この位置においては、針保持器２６は（図面の意味で）押下され得ない。本発明では、この位置において、付勢デバイス停止装置６２は、ハウジング３０の内部にあり、付勢デバイス７０を妨げ、針２８の押下を妨げる。

図７は、上方に位置している安全ラッチ３２を示している（従来技術の図３に対応）。この位置は、薬剤投与装置が被験者の皮膚に設置されている位置である。安全ラッチ位置センサ７６は、安全ラッチ３２の上方の位置への移動を検出し、安全ラッチ３２が現在上方に位置していることを示すように制御装置７８へ信号を送信する。制御装置７８はその上に、作動装置６６の制御を開始する。好ましい実施形態においては、制御装置７８は、薬剤投与装置が実際に薬剤を投与するために意図的に患者の上に設置されていたことを保証するため、予め定められた時間遅延（例えば５〜１５秒）の後に、作動装置６６の制御を開始する。

制御されている場合、図８に示すように、作動装置６６は付勢デバイス停止装置６２を開口部６４の外へ移動させる。非限定的である例示的な実施形態では、作動装置６６は駆動ギア６８を回転させ、次にシャフト６３を回転させるための平歯車７２を回転させる。シャフト６３の回転は付勢デバイス停止装置６２を開口部６４の外へ螺合部７４に沿って直線的に移動させる。付勢デバイス停止装置６２が螺合部７４の端へ達すると、付勢デバイス停止装置６２はシャフト６３上を自由に回転し、これ以上は移動しない。

付勢デバイス停止装置６２が開口部６４の外へ移動するとすぐに、図９に示すように、付勢デバイス７０はもはや妨げられず、（より弱い付勢デバイス５９に打ち勝ち）針２８を押下する。針２８は、患者の皮膚を貫通し、薬剤を投与する。従来技術に記載された装置のように、シャフト２４はハウジング３０の下方に固定される。

薬剤投与が終了した後に、装置は患者の体から取り外される。従来技術に記載された装置のように、これにより安全ラッチ３２は図１０に示す下方に戻り、針２８は装置内の安全な元の位置に捕捉され、装置は安全に廃棄され得る。

図１１Ａ−１１Ｂおよび１２を参照すると、本発明の一実施形態にしたがって構成され動作する、物質を被験者に投与するためのもう一つの装置１１０（ドラッグポンプ１１０としても参照される）を備えられた付勢デバイス解放装置６０が示されている。付勢デバイス解放装置６０の要素は、上述した参照番号と同じ番号にて指定される。

本実施形態においては活性化機構２０も備えられている。しかしながら、上述した実施形態に対し、装置１１０において、針は薬剤投与後にハウジングの中に引き戻されないが、針が誤って人を刺すことを妨げるための、使用後の針を妨げる保護装置（プロテクタ）がある。上記保護装置については、以下により詳しく記載する。

装置１１０において、図１１Ａ−１１Ｂに示すように、カートリッジ（図示なし）はハウジング基部１１２（または、単にハウジング１１２）の上に設置される。中空針（図示なし）は、カートリッジの末端部の隔壁を貫通するためにハウジング１１２に提供される。投与される薬剤は、付勢デバイス解放装置６０によって制御され、カートリッジから最終的には針保持器１１８（ハウジング１１７内の動作を規定される）に保持される針１１６へ流れる。上述したように、付勢デバイス解放装置６０は押下するための制御ボタンを備えていない。その代わりとして、上述したような同じ方法にて針１１６を押下するために付勢デバイス７０は解放される。

針保持器１１８の動作は、枢動軸１２４に関して枢動的にハウジング基部１１２に取り付けられている安全ラッチ１２２によって選択的に妨げられる。安全ラッチ１２２は、ハウジング基部１１２に形成された相補的な形状の溝１２６に入ったり出たりするように、選択的に枢動するように配置されている。安全ラッチ１２２は、コイルスプリングのような付勢デバイス１２８によって付勢され得る。安全ラッチ１２２には、針１１６が通過するための針開口部１２９が形成されている。

図１１Ａ、１１Ｂ、および１２に示した第一段階において、動作の前に、安全ラッチ１２２は、不注意や未熟な活性化を妨げるために針１１６の通路を妨げる。（妨げる機構については、例えば、米国特許出願公開第１２／３４５８１８号明細書、または、ＰＣＴ出願公開第ＰＣＴ／ＵＳ０９／６９５５２号明細書に記載されている。）
光マイクロセンサのようなマイクロセンサ１２０は、ポンプ動作の様々な段階を制御する制御部との結合部にて用いる針の位置を検出するために提供されてもよい。光マイクロセンサ１２０に加えて、もう一つのセンサ１３０（図１２）は安全ラッチ１２２の位置と動作を検出するために提供されてもよい。例えば、センサ１３０は、安全ラッチ１２２上に配置されたマグネット１３２がセンサ１３０に近くにあるか否かを検出するマグネットセンサ１３０であってもよい。

図１３Ａ、１３Ｂ、および１４に示した第二段階において、装置１１０は患者の体（図示なし）に設置され、安全ラッチ１２２はハウジング基部１１２と同一平面となるように枢動する。針１１６は、安全ラッチ１２２の針開口部１２９を通過するように、直線的に並べられる。マグネットセンサ１３０が安全ラッチ１２２上のマグネットを検出すること（または、その他の適したセンシング機構）によって、ポンプ１１０が、体の上にあることを示す表示が供給されてもよい。（なお、付勢デバイス解放装置６０は、簡略化のため図１４には図示されていない）
上述したように、付勢デバイス解放装置６０の付勢デバイス７０は、患者の体内に針を押下すると、上述したような同じ方法にて解放される。針１１６は安全ラッチ１２２の針開口部１２９を通過し、図１５、および１６に示す位置に達する（動作の第三段階）。センシング機構は針１１６が挿入されたことを示す表示を供給してもよい。針１１６は挿入位置において、固定されたままである。

図１７Ａ、１７Ｂ、および１８を参照する。動作の第四および最終段階において、物質の投与が終了すると、ポンプ１１０は患者の体から取り外され、安全ラッチ１２２が下方に枢動するように解放する。しかしながら、針１１６はすでにハウジングの外へ突き出ており、突き出た位置で固定されているため、針１１６は安全ラッチ１２２の針開口部１２９と直線的に並んでいない。したがって、安全ラッチ１２２は、針が偶然突き刺すことを妨げるためにポンプ１１０の使用後の針１１６の先端を妨げる保護装置（プロテクタ）の役目を果たす。

本発明は、図示および上述したものに限定されないことは当業者によって正しく評価されるであろう。さらに、本発明の適用範囲は、上述した特徴の全てまたは一部の組み合わせのどちらも含む。また、当業者が前述の明細書を読むことによって生じ得る変更および変化、または従来技術に含まれていない変更および変化も同様である。

Claims (19)

1. 被験者に供給する物質を含むカートリッジにて流体を伝達するために適合された針アセンブリであって、
   ハウジング（３０、１１２）内に移動が制限された針保持器（２６、１１８）に保持された針（２８、１１６）と、
   上記針（２８）を通じて物質の供給を活性化する活性化機構（２０）とを備え、
   上記活性化機構（２０）は、初期段階において針保持器（２６、１１８）の動作を妨げる安全ラッチ（３２、１２２）を備え、上記安全ラッチ（３２、１２２）が被験者の上に設置されたとき、上記安全ラッチ（３２、１２２）は、上記針保持器（２６、１１８）の移動により、上記針（２８、１１６）が被験者への物質投与をするように被験者を刺すために上記ハウジング（３０、１１２）の外へ突き出るような位置まで移動するものであり、
   上記針（２８、１１６）に付勢力を印加するように構成された付勢デバイス（７０）であって、上記針（２８、１１６）が上記ハウジング（３０、１１２）の外側に突き出て、被験者を突き刺すように配置された付勢デバイス（７０）と、
   初期段階において上記付勢デバイス（７０）の動作を妨げ、上記安全ラッチ（３２、１２２）が上記針保持器（２６、１１８）が許可されている位置まで移動すると、上記針（２８、１１６）が上記ハウジング（３０、１１２）の外側へ突き出るように上記付勢デバイス（７０）を解放する付勢デバイス停止装置（６２）を備えた付勢デバイス解放装置（６０）と、
   を更に備えていることを特徴とする針アセンブリ。
2. 上記付勢デバイス停止装置（６２）を移動させるように上記付勢デバイス停止装置（６２）に連結された作動装置（６６）をさらに備えている、
   ことを特徴とする請求項１に記載の針アセンブリ。
3. 上記付勢デバイス停止装置（６２）は、シャフト（６３）に設置されており、上記作動装置（６６）は、上記シャフト（６３）に設置された平歯車（７２）に噛み合わせる駆動ギア（６８）を備えている、
   ことを特徴とする請求項２に記載の針アセンブリ。
4. 上記付勢デバイス停止装置（６２）は、上記シャフト（６３）の螺合部（７４）に螺合取り付けされている、
   ことを特徴とする請求項３に記載の針アセンブリ。
5. 上記安全ラッチ（３２、１２２）は、安全ラッチ位置センサ（７６）をさらに備えており、
   安全ラッチ位置センサ（７６）は、上記針保持器（２６、１１８）が、上記針（２８、１１６）が上記ハウジング（３０、１１２）の外へ突き出るように移動することを許可する位置まで移動したことを検出する、
   ことを特徴とする請求項１に記載の針アセンブリ。
6. 上記付勢デバイス停止装置（６２）を移動させるための、上記付勢デバイス停止装置（６２）に連結された作動装置（６６）をさらに備え、
   上記安全ラッチ位置センサ（７６）は、上記作動装置（６６）の作動を制御する制御装置（７８）に接続されている、
   ことを特徴とする請求項５に記載の針アセンブリ。
7. 上記制御装置（７８）は、予め定められた時間遅延の後に、上記作動装置（６６）の作動の制御を開始する、
   ことを特徴とする請求項６に記載の針アセンブリ。
8. 上記付勢デバイス停止装置（６２）は、シャフト（６３）に設置され、開口部（６４）を通って上記ハウジング（３０）の中に入る、
   ことを特徴とする請求項１に記載の針アセンブリ。
9. 針（１１６）がハウジング（１１２）の外へ突き出るように配置するために作動する活性化機構（２０）と、
   上記ハウジング（１１２）に移動可能に設置され、針（１１６）が通過する針開口部（１２９）が形成された安全ラッチ（１２２）と
   を備え、
   上記安全ラッチ（１２２）は、上記針（１１６）が上記針開口部（１２９）を通過するように直線上に並んでいる第１の位置と、上記針（１１６）と上記針開口部（１２９）とが直線上に並んでおらず、かつ、上記針（１１６）が上記針開口部（１２９）から離れた位置の上記安全ラッチ（１２２）の一部によって妨げられるように、上記安全ラッチ（１２２）が上記ハウジング（１１２）に対して移動される第２の位置とを有している、ことを特徴とする装置（１１０）。
10. 上記安全ラッチ（１２２）は、枢動軸（１２４）に関して枢動的に上記ハウジング（１１２）に取り付けられており、第２の位置において、上記安全ラッチ（１２２）は、上記ハウジング（１１２）から枢動的に離れている、
    ことを特徴とする請求項９に記載の装置（１１０）。
11. 上記安全ラッチ（１２２）は、枢動軸（１２４）に関して枢動的に上記ハウジング（１１２）に取り付けられており、第１の位置において、上記安全ラッチ（１２２）は、上記ハウジング（１１２）と同一平面にある、
    ことを特徴とする請求項９に記載の装置（１１０）。
12. 上記針（１１６）の位置を検出するマイクロセンサ（１２０）をさらに備えている、
    ことを特徴とする請求項９に記載の装置（１１０）。
13. 上記安全ラッチ（１２２）の位置を検出するセンサ（１３０）をさらに備えている、
    ことを特徴とする請求項９に記載の装置（１１０）。
14. 上記安全ラッチ（１２２）は付勢デバイス（１２８）により付勢される、
    ことを特徴とする請求項９に記載の装置（１１０）。
15. 被験者に流体を投与するためのポンプ（１１０）であって、
    ハウジング（１１２）と、
    末端部を有する針（１１６）を備えている針保持器（１１８）と、
    針開口部（１２９）が開通された安全ラッチ（１２２）と
    を備え、
    上記針保持器（１１８）は、ハウジング（１１８）の内部で上記針（１１６）の全体がハウジング（１１２）の内部に配置されている第１の位置から、少なくとも上記針（１１６）の末端部が、被験者の皮膚に接続して流体を投与するために、上記ハウジング（１１２）の外側に達する第２の位置まで移動可能であり、
    上記安全ラッチ（１２２）は、当該安全ラッチ（１２２）が、針（１１６）の末端部と直線上に並べられた針開口部（１２９）を有するハウジング（１１２）の表面と同一平面にある第１の位置であって、針保持器（１１８）が第２の位置へ動いた場合に、針（１１６）は針開口部（１２９）を通過してハウジング（１１２）の外へ達し、被験者の皮膚に接続するような第１の位置から、安全ラッチ（１２２）の少なくとも一部がハウジング表面から離された第２の位置であって、針開口部（１２９）が針（１１６）と直線上に並んでおらず、安全ラッチ（１２２）の一部が噛み合って、針（１１６）の末端部に近づくことを妨げる第２の位置まで移動可能である、
    ことを特徴とするポンプ（１１０）。
16. 安全ラッチ（１２２）は、枢動軸（１２４）に関して枢動的に上記ハウジング（１１２）に取り付けられており、第２の位置において上記安全ラッチ（１２２）の一部は上記ハウジング（１１２）から枢動的に離れている、
    ことを特徴とする請求項１５に記載のポンプ（１１０）。
17. 針保持器（１１８）の位置を検出するセンサ（１２０）をさらに備えている、
    ことを特徴とする請求項１５に記載のポンプ。
18. 安全ラッチ（１２２）の位置を検出するセンサ（１３０）をさらに備えている、
    ことを特徴とする請求項１５に記載のポンプ（１１０）。
19. 上記安全ラッチ（１２２）は、付勢デバイス（１２８）により付勢される、
    ことを特徴とする請求項１５に記載のポンプ（１１０）。

Images