JP5834601B2 - サスペンション用基板、サスペンション、素子付サスペンション、ハードディスクドライブ、およびサスペンション用基板の製造方法 - Google Patents

サスペンション用基板、サスペンション、素子付サスペンション、ハードディスクドライブ、およびサスペンション用基板の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、小面積でのグランドが可能なサスペンション用基板に関する。
近年、インターネットの普及等によりパーソナルコンピュータの情報処理量の増大や情報処理速度の高速化が要求されてきており、それに伴って、パーソナルコンピュータに組み込まれているハードディスクドライブ(HDD)も大容量化や情報伝達速度の高速化が必要となってきている。HDDに用いられるサスペンション用基板(フレキシャ)は、通常、金属支持基板(例えばステンレス鋼)、絶縁層(例えばポリイミド樹脂)、配線層(例えば銅)がこの順に積層された基本構造を有する。
金属支持基板は、通常、サスペンション用基板にばね性を付与するものであるが、ばねとしての機能以外に、配線層のグランドとしての機能を付与することが知られている。例えば、特許文献1においては、金属パッドおよび金属薄板(金属支持基板)を、絶縁層を貫通し、金属めっきから構成される導通部分により、電気的に接続した磁気ヘッドサスペンションが開示されている。
一方、サスペンション用基板における配線層は、通常、特許文献1に示すように、絶縁層の同一表面上に一対で形成される(平面配列の配線層)。これに対して、特許文献2、3には、配線層を、絶縁層を介して縦に積層したもの(積層配列の配線層)が開示されている。
特開2006−202359号公報 特開2009−129490号公報 特開2010−146679号公報
HDDの高機能化に伴い、サスペンション用基板に必要とされる配線層の数は増加傾向にある。積層配列の配線層は、平面配列の配線層に比べて、構造上、配線層の数の増加に対応しやすいという利点がある。また、HDDの高機能化に伴い、サスペンション用基板に実装する素子の種類も増加傾向にある。従来のサスペンション用基板は、記録再生用素子(例えば磁気ヘッドスライダ)のみを実装していたが、これに加えて、熱アシスト用素子(例えば半導体レイザーダイオード素子)、アクチュエータ素子(例えばピエゾ素子)等を実装する場合が想定される。
これらの素子には、静電気による特性変化や破壊を防止するため、あるいは、基準電位の変化による誤作動を防止するため、グランド(アース)を行う必要がある。また、例えば、配線層の間のノイズを抑制するノイズシールド用配線層にも、グランドを行う必要がある。上述したように、積層配列の配線層は、平面配列の配線層に比べて、構造上、配線層の数の増加に対応しやすいという利点があるものの、配線層の数の増加傾向は顕著であり、積層配列の配線層を採用した場合であっても、デザイン上、小面積でのグランドが可能なサスペンション用基板が求められている。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、小面積でのグランドが可能なサスペンション用基板を提供することを主目的とする。
上記課題を解決するために、本発明においては、金属支持基板と、上記金属支持基板上に形成された第一絶縁層と、上記第一絶縁層上に形成された第一配線層と、上記第一配線層上に形成された第二絶縁層と、上記第二絶縁層上に形成された第二配線層と、を有するサスペンション用基板であって、上記第一配線層と同一の材料から構成された第一グランド用配線部、および、上記第二配線層と同一の材料から構成された第二グランド用配線部が形成され、上記第一グランド用配線部および上記第二グランド用配線部が、上記第一絶縁層を貫通するビア部を介して、上記金属支持基板と電気的に接続されていることを特徴とするサスペンション用基板を提供する。
本発明によれば、第一グランド用配線部および第二グランド用配線部が、共通するビア部によって、金属支持基板と電気的に接続されていることから、小面積でのグランドが可能なサスペンション用基板とすることができる。
上記発明においては、上記第一グランド用配線部および上記第二グランド用配線部が、それぞれ開口部を有するパッド部を備え、上記第一グランド用配線部の開口部および上記第二グランド用配線部の開口部に、上記ビア部が形成され、上記ビア部が、上記第一グランド用配線部のパッド部および上記第二グランド用配線部のパッド部と、材料的な連続性を有しないビア部であることが好ましい。
上記発明においては、上記第一グランド用配線部が開口部を有するパッド部を備え、上記第二グランド用配線部がパッド部を備え、上記第一グランド用配線部の開口部に、上記ビア部が形成され、上記ビア部が、上記第二グランド用配線部のパッド部と材料的な連続性を有するビア部であることが好ましい。
上記発明においては、上記第一グランド用配線部および上記第二グランド用配線部が、それぞれパッド部を備え、上記ビア部が、上記第一グランド用配線部のパッド部と材料的な連続性を有するビア部であることが好ましい。
上記発明においては、上記第二グランド用配線部のパッド部が、上記第一グランド用配線部のパッド部上に直接形成されていることが好ましい。両パッド部の間に第二絶縁層が存在せず、ビア部が形成される部分の厚みを薄くできるからである。
上記発明においては、上記第二グランド用配線部のパッド部が、上記第一グランド用配線部のパッド部上に直接形成され、上記第二グランド用配線部の上記開口部の内側にカバー層が形成され、上記ビア部および上記第二グランド用配線部が、接触していないことが好ましい。ビア部の高さおよび形状の制御が容易になるからである。
また、上記発明においては、上記第一グランド用配線部が、熱アシスト用素子のグランド用配線層であり、上記第二グランド用配線部が、記録再生用素子のグランド用配線層であることが好ましい。熱アシスト用素子をサスペンション用基板の金属支持基板側に実装し、記録再生用素子を第二配線層側に実装することが容易になるからである。
また、本発明においては、上述したサスペンション用基板と、上記サスペンション用基板の上記金属支持基板側の表面に設けられたロードビームと、を有することを特徴とするサスペンションを提供する。
本発明によれば、上述したサスペンション用基板を用いることで、小面積でのグランドが可能なサスペンションとすることができる。
また、本発明においては、上述したサスペンションと、上記サスペンションに配置された記録再生用素子と、を有することを特徴とする素子付サスペンションを提供する。
本発明によれば、上述したサスペンションを用いることで、小面積でのグランドが可能な素子付サスペンションとすることができる。
また、本発明においては、上述した素子付サスペンションを有することを特徴とするハードディスクドライブを提供する。
本発明によれば、上述した素子付サスペンションを用いることで、より高機能化されたハードディスクドライブとすることができる。
また、本発明においては、金属支持基板と、上記金属支持基板上に形成された第一絶縁層と、上記第一絶縁層上に形成された第一配線層と、上記第一配線層上に形成された第二絶縁層と、上記第二絶縁層上に形成された第二配線層と、を有するサスペンション用基板の製造方法であって、上記第一配線層および第一グランド用配線部を同時に形成する第一配線層形成工程と、上記第二配線層および第二グランド用配線部を同時に形成する第二配線層形成工程と、上記第一グランド用配線部および上記第二グランド用配線部を、上記金属支持基板と電気的に接続し、かつ、上記第一絶縁層を貫通するビア部を形成するビア部形成工程と、を有することを特徴とするサスペンション用基板の製造方法を提供する。
本発明によれば、第一グランド用配線部および第二グランド用配線部を、金属支持基板と電気的に接続するビア部を形成することにより、小面積でのグランドが可能なサスペンション用基板を得ることができる。
本発明のサスペンション用基板は、小面積でのグランドが可能になるという効果を奏する。
積層配列の配線層を有するサスペンション用基板の一例を示す模式図である。 本発明におけるビア部周辺の一例を示す概略平面図である。 図2(b)のA−A断面図である。 第一実施態様のサスペンション用基板を説明する概略断面図である。 第一実施態様のサスペンション用基板を説明する概略断面図である。 第一実施態様のサスペンション用基板を説明する概略断面図である。 第二実施態様のサスペンション用基板の一例を示す模式図である。 第二実施態様のサスペンション用基板を説明する概略断面図である。 第二実施態様のサスペンション用基板を説明する概略断面図である。 第三実施態様のサスペンション用基板の一例を示す模式図である。 第三実施態様のサスペンション用基板を説明する概略断面図である。 第三実施態様のサスペンション用基板を説明する概略断面図である。 その他の実施態様のサスペンション用基板を説明する概略断面図である。 本発明のサスペンションの一例を示す概略平面図である。 本発明の素子付サスペンションの一例を示す概略平面図である。 本発明のハードディスクドライブの一例を示す概略平面図である。 第一実施態様のサスペンション用基板の製造方法を説明する概略断面図である。 第二実施態様のサスペンション用基板の製造方法を説明する概略断面図である。 第三実施態様のサスペンション用基板の製造方法を説明する概略断面図である。
以下、本発明のサスペンション用基板、サスペンション、素子付サスペンション、ハードディスクドライブ、およびサスペンション用基板の製造方法について詳細に説明する。
A.サスペンション用基板
本発明のサスペンション用基板は、金属支持基板と、上記金属支持基板上に形成された第一絶縁層と、上記第一絶縁層上に形成された第一配線層と、上記第一配線層上に形成された第二絶縁層と、上記第二絶縁層上に形成された第二配線層と、を有するサスペンション用基板であって、上記第一配線層と同一の材料から構成された第一グランド用配線部、および、上記第二配線層と同一の材料から構成された第二グランド用配線部が形成され、上記第一グランド用配線部および上記第二グランド用配線部が、上記第一絶縁層を貫通するビア部を介して、上記金属支持基板と電気的に接続されていることを特徴とするものである。
図1(a)は、積層配列の配線層を有するサスペンション用基板の一例を示す概略平面図であり、図1(b)は図1(a)のA−A断面図である。なお、図1(a)では、便宜上、絶縁層およびカバー層の記載は省略している。図1(a)に示されるサスペンション用基板100は、一方の先端部分に形成された記録再生用素子実装領域101と、他方の先端部分に形成された外部回路基板接続領域102と、記録再生用素子実装領域101および外部回路基板接続領域102を電気的に接続する配線層103とを有するものである。また、図1(a)における配線層103は、一方がライト用配線層であり、他方がリード用配線層である。
また、図1(b)に示すように、サスペンション用基板100は、金属支持基板1と、金属支持基板1上に形成された第一絶縁層2と、第一絶縁層2上に形成された第一配線層3と、第一配線層3上に形成された第二絶縁層4と、第二絶縁層4上に形成された第二配線層5と、第二配線層5を覆うように形成されたカバー層6とを有するものである。第二絶縁層4を介して、第一配線層3および第二配線層5が積層されることにより、一対の配線層が形成されている。なお、高周波特性(信号の減衰性)を改善させる観点から、第一配線層3および第二配線層5の下の金属支持基板1は除去されていることが好ましい。
図2は、本発明におけるビア部周辺の一例を示す概略平面図である。図2(a)はビア部を形成する前の状態を示し、図2(b)はビア部を形成した後の状態を示している。なお、図2(a)、(b)では、便宜上、絶縁層およびカバー層の記載は省略している。また、図3は、図2(b)のA−A断面図である。図2(a)、(b)、図3に示すように、本発明のサスペンション用基板は、第一配線層と同一の材料から構成された第一グランド用配線部3aと、第二配線層と同一の材料から構成された第二グランド用配線部5aと、を有するものである。また、第一グランド用配線部3aおよび第二グランド用配線部5aは、第一絶縁層2を貫通するビア部7を介して、金属支持基板1と電気的に接続されている。
本発明によれば、第一グランド用配線部および第二グランド用配線部が、共通するビア部によって、金属支持基板と電気的に接続されていることから、小面積でのグランドが可能なサスペンション用基板とすることができる。
また、後述する第一実施態様〜第三実施態様に記載するように、第一グランド用配線部および第二グランド用配線部を、同じビア部によって金属支持基板に接続する場合には、以下のような利点がある。まず、ビア部の材料(例えばめっき金属)の使用量を低減でき、コスト削減を図ることができるという利点がある。さらに、2つのグランド用配線層に別々のビア部を形成する場合に比べて、プロセスが簡略化されるという利点がある。さらに、2つのグランド用配線層に別々のビア部を形成する場合に比べて、プロセス安定性が向上するという利点がある。ここで、2つのグランド用配線層に別々のビア部を形成する場合、デザイン上、異なるサイズや形状にせざるを得ない場合があり、めっき条件等の管理が難しくなる場合がある。これに対して、第一グランド用配線部および第二グランド用配線部を、同じビア部によって金属支持基板に接続する場合には、めっき条件等の管理が容易になり、プロセス安定性が向上するという利点がある。さらに、第一グランド用配線部および第二グランド用配線部を、単一のビア部によって金属支持基板に接続するため、ビア部の電気的安定性が高いという利点がある。
以下、本発明のサスペンション用基板について、サスペンション用基板の部材と、サスペンション用基板の構成とに分けて説明する。
1.サスペンション用基板の部材
まず、本発明のサスペンション用基板の部材について説明する。本発明のサスペンション用基板は、金属支持基板、第一絶縁層、第一配線層、第二絶縁層、第二配線層を少なくとも有するものである。
本発明における金属支持基板は、サスペンション用基板の支持体として機能するものである。金属支持基板の材料は、ばね性を有する金属であることが好ましく、具体的にはステンレス鋼等を挙げることができる。また、金属支持基板の厚さは、その材料の種類により異なるものであるが、例えば10μm〜20μmの範囲内である。
本発明における第一絶縁層は、金属支持基板上に形成されるものである。第一絶縁層の材料は、絶縁性を有するものであれば特に限定されるものではないが、例えば樹脂を挙げることができる。上記樹脂としては、例えばポリイミド樹脂、ポリベンゾオキサゾール樹脂、ポリベンゾイミダゾール樹脂、アクリル樹脂、ポリエーテルニトリル樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂およびポリ塩化ビニル樹脂を挙げることができ、中でもポリイミド樹脂が好ましい。絶縁性、耐熱性および耐薬品性に優れているからである。また、第一絶縁層の材料は、感光性材料であっても良く、非感光性材料であっても良い。第一絶縁層の厚さは、例えば5μm〜30μmの範囲内であることが好ましく、5μm〜18μmの範囲内であることがより好ましく、5μm〜12μmの範囲内であることがさらに好ましい。
本発明における第一配線層は、第一絶縁層上に形成されるものである。第一配線層の材料は、導電性を有するものであれば特に限定されるものではないが、例えば金属を挙げることができ、中でも銅(Cu)が好ましい。また、第一配線層の材料は、圧延銅であっても良く、電解銅であっても良い。第一配線層の厚さは、例えば5μm〜18μmの範囲内であることが好ましく、9μm〜12μmの範囲内であることがより好ましい。また、第一配線層の一部の表面には、配線めっき部が形成されていることが好ましい。配線めっき部を設けることにより、第一配線層の劣化(腐食等)を防止できるからである。中でも、本発明においては、素子や外部回路基板との接続を行う端子部に配線めっき部が形成されていることが好ましい。配線めっき部の種類は特に限定されるものではないが、例えば、Auめっき、Niめっき、Agめっき等を挙げることができる。中でも、本発明においては、第一配線層の表面側から、NiめっきおよびAuめっきが形成されていることが好ましい。配線めっき部の厚さは、例えば0.1μm〜4μmの範囲内である。
本発明における第二絶縁層は、第一配線層上に形成されるものである。第二絶縁層の材料は、絶縁性を有するものであれば特に限定されるものではないが、例えば、上記の第一絶縁層の材料として記載したものを用いることができる。中でも、第二絶縁層の材料は、ポリイミド樹脂であることが好ましい。また、第二絶縁層の材料は、感光性材料であっても良く、非感光性材料であっても良い。
本発明における第二配線層は、第二絶縁層上に形成されるものである。第二配線層の材料は、導電性を有するものであれば特に限定されるものではないが、例えば、上記の第一配線層の材料として記載したものを用いることができる。中でも、第二配線層の材料は、銅(Cu)であることが好ましい。また、第二配線層の寸法の好ましい範囲は、上述した第一配線層の寸法の好ましい範囲と同様であるので、ここでの記載は省略する。第二配線層の端子部には、上述した配線めっき部が形成されていることが好ましい。
また、本発明のサスペンション用基板は、第一絶縁層上に第一配線層を有し、第二絶縁層上に第二配線層を有する。本発明においては、第一配線層および第二配線層として、任意の機能を有する配線層を用いることができる。第一配線層および第二配線層の具体例としては、ライト用配線層、リード用配線層、熱アシスト用配線層、アクチュエータ用配線層、ノイズシールド用配線層、電源用配線層、フライトハイトコントロール用配線層、センサー用配線層等を挙げることができる。
本発明においては、カバー層が、第二配線層を覆うように形成されていることが好ましい。カバー層を設けることにより、第二配線層の劣化(腐食等)を防止できるからである。カバー層の材料としては、例えば、上述した第一絶縁層の材料として記載したものを挙げることができ、中でもポリイミド樹脂が好ましい。また、カバー層の材料は、感光性材料であっても良く、非感光性材料であっても良い。
2.サスペンション用基板の構成
次に、本発明のサスペンション用基板の構成について説明する。本発明のサスペンション用基板は、第一配線層と同一の材料から構成された第一グランド用配線部と、第二配線層と同一の材料から構成された第二グランド用配線部と、を有する。第一グランド用配線部および第二グランド用配線部は、それぞれ、金属支持基板と電気的に接続され、グランドとしての機能を発揮できるものであれば特に限定されるものではない。中でも、第一グランド用配線部および第二グランド用配線部は、それぞれ、素子と接続されるものであることが好ましい。静電気による素子の特性変化や破壊を防止することや、基準電位の変化による素子の誤作動を防止することができるからである。このような素子としては、具体的には、記録再生用素子、熱アシスト用素子、アクチュエータ素子等を挙げることができる。
記録再生用素子は、記録再生を行うことができるものであれば特に限定されるものではない。中でも、本発明における記録再生用素子は、磁気発生素子を有するものが好ましい。具体的には、磁気ヘッドスライダを挙げることができる。
熱アシスト用素子は、記録再生用素子の記録を熱によりアシストできるものであれば特に限定されるものではない。中でも、本発明における熱アシスト用素子は、光を利用した素子であることが好ましい。光ドミナント記録方式による熱アシスト記録を行うことができるからである。光を利用した熱アシスト用素子としては、例えば半導体レーザーダイオード素子を挙げることができる。半導体レーザーダイオード素子は、pn型の素子であっても良く、pnp型またはnpn型の素子であっても良い。
アクチュエータ素子は、通常、マイクロアクチュエータ、ミリアクチュエータが該当する。アクチュエータ素子としては、例えばピエゾ素子を挙げることができる。ピエゾ素子としては、例えばPZTからなるものを挙げることができる。ピエゾ素子の伸縮応答を利用することで、サブミクロン単位での位置決めを行うことができる。また、ピエゾ素子には、エネルギー効率が高い、耐荷重が大きい、応答性が速い、摩耗劣化がない、磁場が発生しないという利点がある。また、本発明においては、2極のピエゾ素子を1個用いても良い。1極のピエゾ素子を2個用いても良い。
このように、本発明においては、第一グランド用配線部および第二グランド用配線部に接続される素子の組み合わせが、記録再生用素子、熱アシスト用素子およびアクチュエータ素子から選択されるものであることが好ましい。中でも、本発明においては、第一グランド用配線部が、熱アシスト用素子のグランド用配線層であり、第二グランド用配線部が、記録再生用素子のグランド用配線層であることが好ましい。熱アシスト用素子をサスペンション用基板の金属支持基板側に実装し、記録再生用素子を第二配線層側に実装することが容易になるからである。
また、本発明のサスペンション用基板は、第一グランド用配線部および第二グランド用配線部が、第一絶縁層を貫通するビア部を介して、金属支持基板と電気的に接続されていることを大きな特徴とする。このようなサスペンション用基板の具体例について、第一実施態様〜第三実施態様に分けて説明する。
(1)第一実施態様
第一実施態様のサスペンション用基板は、上記第一グランド用配線部および上記第二グランド用配線部が、それぞれ開口部を有するパッド部を備え、上記第一グランド用配線部の開口部および上記第二グランド用配線部の開口部に、上記ビア部が形成され、上記ビア部が、上記第一グランド用配線部のパッド部および上記第二グランド用配線部のパッド部と、材料的な連続性を有しないビア部であることを特徴とするものである。
上述した図2および図3は、第一実施態様のサスペンション用基板を説明する模式図である。図2(a)に示すように、第一グランド用配線部3aは、開口部31を有するパッド部32を備え、第二グランド用配線部5aは、開口部51を有するパッド部52を備える。また、図3に示すように、第一グランド用配線部3aの開口部および第二グランド用配線部5aの開口部には、第一絶縁層2を貫通するビア部7が形成されている。
第一実施態様においては、ビア部が、第一グランド用配線部のパッド部および第二グランド用配線部のパッド部と、材料的な連続性を有しないビア部であることを一つの特徴とする。「材料的に連続性を有しない」とは、材料自体が異なること、同じ材料でも結晶サイズが異なること、あるいは境目に他の層(例えばスパッタ膜)があること等をいう。後述する第二実施態様および第三実施態様のように、ビア部およびグランド用配線層を同時に形成する場合には、ビア部およびグランド用配線層の材料および結晶サイズ等は同一になり、両者は材料的に連続した状態となる。一方、ビアの材料およびグランド用配線層の材料が異なる場合、または、両者の材料が同一(例えば銅)であっても、グランド用配線層の開口部に後工程でビア部を形成する場合には、両者の界面に、材料的特性(材料の種類、結晶サイズ等)の違いに起因する不連続性が生じる。
第一グランド用配線部および第二グランド用配線部は、それぞれ開口部を有するパッド部を備える。上記開口部の形状は特に限定されるものではなく、円、楕円状、任意の多角形、櫛状、十字状、棒状等を挙げることができる。また、パッド部の形状も特に限定されるものではなく、円、楕円状、任意の多角形、櫛状、十字状、棒状等を挙げることができる。なお、パッド部とは、グランド用配線層においてビア部を形成する近傍の領域をいう。第一実施態様においては、通常、第一グランド用配線部の開口部と、第二グランド用配線部の開口部とが、平面視上、重複するように形成される。
ビア部の材料としては、例えばニッケル(Ni)、銀(Ag)、金(Au)および銅(Cu)等を挙げることができ、中でもニッケル(Ni)が好ましい。導電性および耐腐食性に優れ、かつ、安価だからである。特にニッケルを用いて、電解めっき法によりビア部を形成する場合、用いられる電解Niめっき浴としては、例えばワット浴およびスルファミン酸浴等を挙げることができる。なお、これらのめっき浴には、適宜、添加剤を用いることにより、光沢度や皮膜応力を調整することができる。
第一実施態様においては、図4(a)に示すように、第二グランド用配線部5aのパッド部が、第一グランド用配線部3aのパッド部上に直接形成されていても良く、図4(b)に示すように、第二グランド用配線部5aのパッド部と、第一グランド用配線部3aのパッド部との間に、第二絶縁層4が存在していても良い。中でも、前者が好ましい。両パッド部の間に第二絶縁層が存在せず、ビアが形成される部分の厚みを薄くできるからである。ビア部が形成される部分の厚みを薄くすることで、記録再生用素子を実装した時にビア部と接触しにくくなるからである。また、上記「直接形成されている」とは、厚さ方向において、第一グランド用配線部のパッド部と、第二グランド用配線部のパッド部との間に、第二絶縁層が存在しないことをいう。そのため、例えば、両パッド部の間に、第二グランド用配線部を形成するためのシード層が形成されている場合であっても、上記「直接形成されている」の条件は満たされる。
また、図4(a)では、第二グランド用配線部5aおよびビア部7が接触している。一方、第一実施態様においては、図3に示すように、第二グランド用配線部5aの開口部の内側にカバー層6が形成され、ビア部7および第二グランド用配線部5aが、接触していないことが好ましい。ビア部7の高さおよび形状の制御が容易になるからである。ここで、ビア部7を、金属支持基板1を給電層とする電解めっき法で形成する場合、金属支持基板1から成長したビア部7が、第一グランド用配線部3aに接触した瞬間に、第二グランド用配線部5aが導通状態となる。そのため、図4(a)に示すように、第二グランド用配線部5aがカバー層6から露出していると、その露出する表面全体でめっきが成長し、ビア部の高さおよび形状の制御が難しくなる。これに対して、図3に示すように、第二グランド用配線部5aがカバー層6で覆われていると、第二グランド用配線部5aの表面からめっきが成長せず、ビア部の高さおよび形状の制御が容易になるという利点がある。なお、図3においては、第二グランド用配線部5aが、第一グランド用配線部3a上に形成されているため、電気的な接続には支障がない。
また、第一実施態様においては、図3、図4に示すように、厚さ方向において、ビア部7がカバー層6から突出しないことが好ましい。ビア部がカバー層から突出すると、素子の平坦性を阻害する場合があるからである。また、第一実施態様のサスペンション用基板は、図5(a)に示すように、第二グランド用配線部5aが、開口部に沿って薄肉部53を有することが好ましい。カバー層から突出しないビア部を形成しやすくなるからである。図5(a)に示すように、第二グランド用配線部5aの厚さをT、薄肉部53を形成するためにエッチングされた厚さをTとすると、T/Tの値は、例えば0.3〜0.8の範囲内であり、0.4〜0.7の範囲内であることが好ましく、0.4〜0.6の範囲内であることがさらに好ましい。また、Tの値は、第二グランド用配線部5aの厚さによって異なるものであるが、例えば4μm〜10μmの範囲内、中でも5μm〜8μmの範囲内であることが好ましい。また、図5(a)に示すように、薄肉部53の幅をWとすると、Wの値は、例えば3μm〜30μmの範囲内であり、4μm〜20μmの範囲内であることが好ましい。一方、第一実施態様のサスペンション用基板は、図5(b)に示すように、カバー層6が、平面視上、薄肉部53を覆うように形成されていることが好ましい。カバー層6の突起部分が蓋として機能し、カバー層から突出しないビア部を形成しやすくなるからである。カバー層6の突起部分の幅をZとすると、Zの値は、例えば3μm以上であり、中でも4μm〜8μmの範囲内であることが好ましい。
また、図6に示すように、第一グランド用配線部3aの開口部のサイズをL31とし、第一グランド用配線部3aのパッド部のサイズをL32とし、第二グランド用配線部5aの開口部のサイズをL51とし、第二グランド用配線部5aのパッド部のサイズをL52とした場合、L31は例えば30μm〜100μmの範囲内であることが好ましく、50μm〜70μmの範囲内であることがより好ましい。L31が小さすぎると、ビア部7および金属支持基板1の密着性が低くなる可能性があり、L31が大きすぎると、小面積でのグランドができない可能性があるからである。L32は例えば100μm〜180μmの範囲内であることが好ましく、130μm〜160μmの範囲内であることがより好ましい。L51は例えば70μm〜130μmの範囲内であることが好ましく、90μm〜110μmの範囲内であることがより好ましい。L51が小さすぎると、ビア部7および金属支持基板1の密着性が低くなる可能性があり、L51が大きすぎると、小面積でのグランドができない可能性があるからである。L52は例えば110μm〜170μmの範囲内であることが好ましく、130μm〜150μmの範囲内であることがより好ましい。
また、第一実施態様におけるビア部は、記録再生用素子実装領域の内部または近傍に形成されていることが好ましい。記録再生用素子実装領域は、記録再生用素子や、熱アシスト用素子の配線層が集中して配置されており、小面積でのグランドが特に有効だからである。なお、「記録再生用素子実装領域」とは、平面視上、記録再生用素子が実装される領域と一致するサスペンション用基板の領域をいう。また、記録再生用素子実装領域の近傍とは、素子用の配線層が集中する、記録再生用素子実装領域の境界から1000μm以内の領域をいう。
(2)第二実施態様
第二実施態様のサスペンション用基板は、上記第一グランド用配線部が開口部を有するパッド部を備え、上記第二グランド用配線部がパッド部を備え、上記第一グランド用配線部の開口部に、上記ビア部が形成され、上記ビア部が、上記第二グランド用配線部のパッド部と材料的な連続性を有するビア部であることを特徴とするものである。
図7(a)は第二実施態様のサスペンション用基板を説明する概略平面図であり、図7(b)は図7(a)のA−A断面図である。図7(a)、(b)に示すように、第一グランド用配線部3aは、開口部を有するパッド部32を備え、第一グランド用配線部3aの開口部には、第一絶縁層2を貫通するビア部7が形成されている。さらに、第二実施態様においては、ビア部7が、第二グランド用配線部5aのパッド部と材料的な連続性を有するビア部であることを一つの特徴とする。「材料的な連続性を有する」とは、材料的特性(材料の種類、結晶サイズ等)が同一であることをいう。
第二実施態様においては、図8(a)に示すように、第二グランド用配線部5aのパッド部が、第一グランド用配線部3aのパッド部上に直接形成されていても良く、図8(b)に示すように、第二グランド用配線部5aのパッド部と、第一グランド用配線部3aのパッド部との間に、第二絶縁層4が存在していても良い。中でも、前者が好ましい。両パッド部の間に第二絶縁層が存在せず、ビア部が形成される部分の厚みを薄くできるからである。なお、上記「直接形成されている」の定義については、上述した第一実施態様に記載した内容と同様であるので、ここでの記載は省略する。
また、図9に示すように、第一グランド用配線部3aの開口部のサイズをL31とし、第一グランド用配線部3aのパッド部のサイズをL32とし、第二グランド用配線部5aのパッド部のサイズをL52とした場合、L31およびL32については、上述した第一実施態様に記載した内容と同様である。一方、L52は例えば110μm〜170μmの範囲内であることが好ましく、130μm〜150μmの範囲内であることがより好ましい。
また、第二実施態様のサスペンション用基板のその他の事項は、上述した第一実施態様に記載した内容と同様であるので、ここでの記載は省略する。
(3)第三実施態様
第三実施態様のサスペンション用基板は、上記第一グランド用配線部および上記第二グランド用配線部が、それぞれパッド部を備え、上記ビア部が、上記第一グランド用配線部のパッド部と材料的な連続性を有するビア部であることを特徴とするものである。
図10(a)は第三実施態様のサスペンション用基板を説明する概略平面図であり、図10(b)は図10(a)のA−A断面図である。図10(a)、(b)に示すように、第三実施態様においては、ビア部7が、第一グランド用配線部3aのパッド部と材料的な連続性を有するビア部であることを一つの特徴とする。「材料的な連続性を有する」とは、材料的特性(材料の種類、結晶サイズ等)が同一であることをいう。
第三実施態様においては、図11(a)に示すように、第二グランド用配線部5aのパッド部が、第一グランド用配線部3aのパッド部上に直接形成されていても良く、図11(b)に示すように、第二グランド用配線部5aのパッド部と、第一グランド用配線部3aのパッド部との間に、第二絶縁層4が存在していても良い。中でも、前者が好ましい。両パッド部の間に第二絶縁層が存在せず、ビア部が形成される部分の厚みを薄くできるからである。なお、上記「直接形成されている」の定義については、上述した第一実施態様に記載した内容と同様であるので、ここでの記載は省略する。また、図11(b)では、第二絶縁層4を貫通するビア部が形成され、このビア部は、第二グランド用配線部のパッド部と材料的な連続性を有するビア部である。
また、図12に示すように、第一絶縁層2の開口部のサイズをL31とし、第一グランド用配線部3aのパッド部のサイズをL32とし、第二グランド用配線部5aのパッド部のサイズをL52とした場合、L31、L32、L52については、上述した第二実施態様に記載した内容と同様である。
また、第三実施態様のサスペンション用基板のその他の事項は、上述した第一実施態様に記載した内容と同様であるので、ここでの記載は省略する。
(4)その他の実施態様
上述した第一実施態様〜第三実施態様では、第一グランド用配線部および第二グランド用配線部が、同じビア部によって金属支持基板と電気的に接続されているが、本発明においては、図13に示すように、金属支持基板1および第一グランド用配線部3aを電気的に接続する第一ビア部7aと、第一グランド用配線部3aおよび第二グランド用配線部5aを電気的に接続する第二ビア部7bとが別々に設けられていても良い。この場合でも、第一グランド用配線部および第二グランド用配線部が、共通するビア部(図13における第一ビア部7a)によって、金属支持基板と電気的に接続されていることから、小面積でのグランドが可能なサスペンション用基板とすることができる。また、第一ビア部7aの位置を、配線層が集中していない領域まで離すことによって、グランド面積を大きくとることができ、信頼性の高いグランドを行うことができる。なお、第一ビア部は、第一グランド用配線部と、材料的な連続性を有しないビア部であっても良く、材料的な連続性を有するビア部であっても良い。同様に、第二ビア部は、第二グランド用配線部と、材料的な連続性を有しないビア部であっても良く、材料的な連続性を有するビア部であっても良い。
B.サスペンション
次に、本発明のサスペンションについて説明する。本発明のサスペンションは、上述したサスペンション用基板と、上記サスペンション用基板の上記金属支持基板側の表面に設けられたロードビームと、を有することを特徴とするものである。
図14は、本発明のサスペンションの一例を示す概略平面図である。図14に示されるサスペンション300は、上述したサスペンション用基板100と、サスペンション用基板100の金属支持基板側の表面に設けられたロードビーム200とを有するものである。
本発明によれば、上述したサスペンション用基板を用いることで、小面積でのグランドが可能なサスペンションとすることができる。
本発明のサスペンションは、少なくともサスペンション用基板およびロードビームを有する。本発明におけるサスペンション用基板については、上記「A.サスペンション用基板」に記載した内容と同様であるので、ここでの記載は省略する。一方、本発明におけるロードビームは、サスペンション用基板の金属支持基板側の表面に設けられるものである。ロードビームの材料は、特に限定されるものではないが、例えば金属を挙げることができ、ステンレス鋼であることが好ましい。
C.素子付サスペンション
次に、本発明の素子付サスペンションについて説明する。本発明の素子付サスペンションは、上述したサスペンションと、上記サスペンションに配置された記録再生用素子と、を有することを特徴とするものである。
図15は、本発明の素子付サスペンションの一例を示す概略平面図である。図15に示される素子付サスペンション400は、上述したサスペンション300と、サスペンション300(サスペンション用基板100の記録再生用素子実装領域101)に実装された記録再生用素子301とを有するものである。
本発明によれば、上述したサスペンションを用いることで、小面積でのグランドが可能な素子付サスペンションとすることができる。
本発明の素子付サスペンションは、少なくともサスペンションおよび記録再生用素子を有する。本発明におけるサスペンションについては、上記「B.サスペンション」に記載した内容と同様であるので、ここでの記載は省略する。さらに、本発明の素子付サスペンションは、熱アシスト用素子およびアクチュエータ素子の少なくとも一方をさらに有することが好ましい。
D.ハードディスクドライブ
次に、本発明のハードディスクドライブについて説明する。本発明のハードディスクドライブは、上述した素子付サスペンションを有することを特徴とするものである。
図16は、本発明のハードディスクドライブの一例を示す概略平面図である。図16に示されるハードディスクドライブ500は、上述した素子付サスペンション400と、素子付サスペンション400がデータの書き込みおよび読み込みを行うディスク401と、ディスク401を回転させるスピンドルモータ402と、素子付サスペンション400の素子を移動させるアーム403およびボイスコイルモータ404と、上記の部材を密閉するケース405とを有するものである。
本発明によれば、上述した素子付サスペンションを用いることで、より高機能化されたハードディスクドライブとすることができる。
本発明のハードディスクドライブは、少なくとも素子付サスペンションを有し、通常は、さらにディスク、スピンドルモータ、アームおよびボイスコイルモータを有する。素子付サスペンションについては、上記「C.素子付サスペンション」に記載した内容と同様であるので、ここでの記載は省略する。また、その他の部材についても、一般的なハードディスクドライブに用いられる部材と同様のものを用いることができる。
E.サスペンション用基板の製造方法
次に、本発明のサスペンション用基板の製造方法について説明する。本発明のサスペンション用基板の製造方法は、金属支持基板と、上記金属支持基板上に形成された第一絶縁層と、上記第一絶縁層上に形成された第一配線層と、上記第一配線層上に形成された第二絶縁層と、上記第二絶縁層上に形成された第二配線層と、を有するサスペンション用基板の製造方法であって、上記第一配線層および第一グランド用配線部を同時に形成する第一配線層形成工程と、上記第二配線層および第二グランド用配線部を同時に形成する第二配線層形成工程と、上記第一グランド用配線部および上記第二グランド用配線部を、上記金属支持基板と電気的に接続し、かつ、上記第一絶縁層を貫通するビア部を形成するビア部形成工程と、を有することを特徴とするものである。
本発明によれば、第一グランド用配線部および第二グランド用配線部を、金属支持基板と電気的に接続するビア部を形成することにより、小面積でのグランドが可能なサスペンション用基板を得ることができる。また、本発明のサスペンション用基板の製造方法は、サブトラクティブ法を用いる製造方法と、アディティブ法を用いる製造方法とに大別することができる。
サブトラクティブ法を用いる製造方法としては、例えば、金属支持部材、絶縁部材および導体部材がこの順に積層された積層部材を準備する積層部材準備工程と、上記導体部材をエッチングし、第一配線層および第一グランド用配線部を同時に形成する第一配線層形成工程と、上記第一配線層上に第二絶縁層を形成する第二絶縁層形成工程と、第二絶縁層上に第二配線層を形成し、同時に第二グランド用配線部を形成する第二配線層形成工程と、上記第二配線層を覆うようにカバー層を形成するカバー層形成工程と、上記絶縁部材をエッチングし、第一絶縁層を形成する第一絶縁層形成工程と、上記金属支持部材をエッチングし、金属支持基板を形成する金属支持基板形成工程と、を有する製造方法を挙げることができる。サブトラクティブ法において、第一グランド用配線部および第二グランド用配線部と材料的な連続性を有しないビア部を形成する場合、通常は、ビア部を形成するめっき工程をさらに行う。一方、サブトラクティブ法において、第二グランド用配線部と材料的な連続性を有するビア部を形成する場合、通常は、第二グランド用配線部の形成時にビア部を形成する。
一方、アディティブ法を用いる製造方法としては、例えば、金属支持部材を準備する金属支持部材準備工程と、上記金属支持部材上に第一絶縁層を形成する第一絶縁層形成工程と、上記第一絶縁層上に第一配線層および第一グランド用配線部を同時に形成する第一配線層形成工程と、上記第一配線層上に第二絶縁層を形成する第二絶縁層形成工程と、第二絶縁層上に第二配線層を形成し、同時に第二グランド用配線部を形成する第二配線層形成工程と、上記第二配線層を覆うようにカバー層を形成するカバー層形成工程と、上記金属支持部材をエッチングし、金属支持基板を形成する金属支持基板形成工程と、を有する製造方法を挙げることができる。アディティブ法において、第一グランド用配線部または第二グランド用配線部と材料的な連続性を有するビア部を形成する場合、通常は、それぞれ第一グランド用配線部または第二グランド用配線部の形成時にビア部を形成する。なお、アディティブ法において、第一グランド用配線部および第二グランド用配線部と材料的な連続性を有しないビア部を形成する場合、ビア部を形成するめっき工程をさらに行っても良い。
本発明のサスペンション用基板の製造方法は、目的とするサスペンション用基板の構成に応じて、各工程におけるパターニングを行う。以下、本発明のサスペンション用基板の製造方法の具体例として、上記「A.サスペンション用基板」に記載した第一実施態様〜第三実施態様のサスペンション用基板を製造する方法について説明する。
1.第一実施態様
図17は、第一実施態様のサスペンション用基板を製造する方法の一例を示す概略断面図である。なお、図17は、図3と同様に図2(b)のA−A断面図に相当する断面図である。図17においては、まず、金属支持部材1A、絶縁部材2Aおよび導体部材3Aがこの順に積層された積層部材を準備する(図17(a))。次に、導体部材3Aに対して、ウェットエッチングによるパターニングを行い、第一配線層(図示せず)および第一グランド用配線部3aを形成する(図17(b))。次に、第二絶縁層4を形成する(図17(c))。この際、第二絶縁層4は第一配線層(図示せず)を覆うように形成するが、図17では、後述するように第一グランド用配線部3a上に直接第二グランド用配線部5aを形成するため、第一グランド用配線部3a上に第二絶縁層4が形成されないように、第二絶縁層4のパターニングを行う。
その後、第二絶縁層4側の表面に、スパッタリングによりシード層8を形成する(図17(d))。次に、シード層8の上に、ドライフィルムレジストから構成されるレジストパターンを形成し、そのレジストパターンから露出するシード層8の表面に、第二グランド用配線部5aを形成する(図17(e))。この際、第二配線層(図示せず)も同時に形成する。次に、不要なシード層8を除去し(図17(f))、第二グランド用配線部5aを覆うようにカバー層6を形成する(図17(g))。次に、絶縁部材2Aに対して、ウェットエッチングによるパターニングを行い、第一絶縁層2を形成する(図17(h))。次に、金属支持部材1Aからの給電でめっきを成長させることによりビア部7を形成し、金属支持部材1Aに対してウェットエッチングによるパターニングを行い金属支持基板1を形成する(図17(i))。これにより、サスペンション用基板を得る。
2.第二実施態様
図18は、第二実施態様のサスペンション用基板を製造する方法の一例を示す概略断面図である。なお、図18は、図7(b)と同様に図7(a)のA−A断面図に相当する断面図である。図18においては、まず、金属支持部材1A、絶縁部材2Aおよび導体部材3Aがこの順に積層された積層部材を準備する(図18(a))。次に、導体部材3Aに対して、ウェットエッチングによるパターニングを行い、第一配線層(図示せず)および第一グランド用配線部3aを形成する(図18(b))。次に、第二絶縁層4を形成する(図18(c))。この際、第二絶縁層4は第一配線層(図示せず)を覆うように形成するが、図18では、後述するように第一グランド用配線部3a上に直接第二グランド用配線部5aを形成するため、第一グランド用配線部3a上に第二絶縁層4が形成されないように、第二絶縁層4のパターニングを行う。
その後、絶縁部材2Aに対して、ウェットエッチングによるパターニングを行い、第一絶縁層2を形成する(図18(d))。次に、第二絶縁層4側の表面に、スパッタリングによりシード層8を形成する(図18(e))。次に、シード層8の上に、ドライフィルムレジストから構成されるレジストパターンを形成し、そのレジストパターンから露出するシード層8の表面に、ビア部7および第二グランド用配線部5aを形成する(図18(f))。この際、第二配線層(図示せず)も同時に形成する。次に、不要なシード層8を除去し(図18(g))、第二グランド用配線部5aを覆うようにカバー層6を形成し、金属支持部材1Aに対してウェットエッチングによるパターニングを行い金属支持基板1を形成する(図18(h))。これにより、サスペンション用基板を得る。
3.第三実施態様
図19は、第三実施態様のサスペンション用基板を製造する方法の一例を示す概略断面図である。なお、図19は、図10(b)と同様に図10(a)のA−A断面図に相当する断面図である。図19においては、まず、金属支持部材1Aを準備する(図19(a))。次に、金属支持部材1A上に第一絶縁層2を形成する(図19(b))。次に、第一絶縁層2側の表面に、スパッタリングによりシード層8を形成する(図19(c))。次に、シード層8の上に、ドライフィルムレジストから構成されるレジストパターンを形成し、そのレジストパターンから露出するシード層8の表面に、ビア部7および第一グランド用配線部3aを形成する(図19(d))。この際、第一配線層(図示せず)も同時に形成する。
次に、不要なシード層8を除去し(図19(e))、第二絶縁層4を形成する(図19(f))。この際、第二絶縁層4は第一配線層(図示せず)を覆うように形成するが、図19では、後述するように第一グランド用配線部3a上に直接第二グランド用配線部5aを形成するため、第一グランド用配線部3a上に第二絶縁層4が形成されないように、第二絶縁層4のパターニングを行う。次に、第二絶縁層4側の表面に、スパッタリングによりシード層8を形成する(図19(g))。次に、シード層8の上に、ドライフィルムレジストから構成されるレジストパターンを形成し、そのレジストパターンから露出するシード層8の表面に、第二グランド用配線部5aを形成する(図19(h))。この際、第二配線層(図示せず)も同時に形成する。次に、不要なシード層8を除去し(図19(i))、第二グランド用配線部5aを覆うようにカバー層6を形成し、金属支持部材1Aに対してウェットエッチングによるパターニングを行い金属支持基板1を形成する(図19(j))。これにより、サスペンション用基板を得る。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と、実質的に同一の構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなる場合であっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下、実施例を用いて、本発明をさらに具体的に説明する。
[実施例1]
まず、厚さ18μmのSUS304(金属支持部材)、厚さ10μmのポリイミド樹脂層(絶縁部材)、厚さ9μmの電解銅層(導体部材)を有する積層部材を準備した(図17(a))。次に、ドライフィルムレジストを積層部材の両面にラミネートし、レジストパターンを形成した。次に、塩化第二鉄液を用いてエッチングし、エッチング後レジスト剥膜を行った。これにより、導体部材から第一配線層(図示せず)および第一グランド用配線部を形成した(図17(b))。なお、金属支持部材には治具孔を形成した。
その後、パターニングされた第一配線層上に、ポリイミド前駆体溶液をダイコーターでコーティングした。乾燥後、レジスト製版し現像と同時にポリイミド前駆体膜をエッチングし、その後、窒素雰囲気下、加熱することにより硬化(イミド化)させ、第二絶縁層を形成した(図17(c))。次に、第二絶縁層側の表面に、スパッタリング法によりCrからなるシード層を形成した(図17(d))。次に、シード層上に所定のレジストパターンを形成し、そのレジストパターンから露出する部分に、電解銅めっき法により、第二配線層(図示せず)および第二グランド用配線部を形成した(図17(e))。その後、不要なシード層を除去した(図17(f))。
その後、パターニングされた第二グランド用配線部上に、ポリイミド前駆体溶液をダイコーターでコーティングした。乾燥後、レジスト製版し現像と同時にポリイミド前駆体膜をエッチングし、その後、窒素雰囲気下、加熱することにより硬化(イミド化)させ、カバー層を形成した(図17(g))。次に、絶縁部材をパターニングするために、レジスト製版し、露出する部位のポリイミド樹脂をウェットエッチングで除去した(図17(h))。次に、スルファミン酸Niめっき浴を用い、金属支持部材からの給電でめっきを成長させることにより、ビア部を形成した(図17(i))。最後に、不要な金属支持部材をウェットエッチングにより除去することで、サスペンション用基板を得た。
[実施例2]
まず、厚さ18μmのSUS304(金属支持部材)、厚さ10μmのポリイミド樹脂層(絶縁部材)、厚さ9μmの電解銅層(導体部材)を有する積層部材を準備した(図18(a))。次に、ドライフィルムレジストを積層部材の両面にラミネートし、レジストパターンを形成した。次に、塩化第二鉄液を用いてエッチングし、エッチング後レジスト剥膜を行った。これにより、導体部材から第一配線層(図示せず)および第一グランド用配線部を形成した(図18(b))。なお、金属支持部材には治具孔を形成した。
その後、パターニングされた第一配線層上に、ポリイミド前駆体溶液をダイコーターでコーティングした。乾燥後、レジスト製版し現像と同時にポリイミド前駆体膜をエッチングし、その後、窒素雰囲気下、加熱することにより硬化(イミド化)させ、第二絶縁層を形成した(図18(c))。次に、絶縁部材をパターニングするために、レジスト製版し、露出する部位のポリイミド樹脂をウェットエッチングで除去した(図18(d))。次に、第二絶縁層側の表面に、スパッタリング法によりCrからなるシード層を形成した(図18(e))。次に、シード層上に所定のレジストパターンを形成し、そのレジストパターンから露出する部分に、電解銅めっき法により、第二配線層(図示せず)、ビア部および第二グランド用配線部を形成した(図18(f))。その後、不要なシード層を除去した(図18(g))。
その後、パターニングされた第二グランド用配線部上に、ポリイミド前駆体溶液をダイコーターでコーティングした。乾燥後、レジスト製版し現像と同時にポリイミド前駆体膜をエッチングし、その後、窒素雰囲気下、加熱することにより硬化(イミド化)させ、カバー層を形成した(図18(h))。最後に、不要な金属支持部材をウェットエッチングにより除去することで、サスペンション用基板を得た。
[実施例3]
厚さ18μmのSUS304である金属支持部材を用意した(図19(a))。金属支持部材に感光性ポリイミド前駆体を塗布し、乾燥後、マスクを介して所望のパターン形状に高圧水銀灯を光源に用い500〜2000mJ/cmの露光量で露光を行った。その後、最高到達温度が160℃〜190℃の範囲になり、最高到達温度の保持時間が0.1分〜60分の範囲になるような条件で加熱を行い、アルカリ水溶液で現像し、ネガ型のパターン像を形成した。その後、窒素雰囲気下で加熱を行い、第一絶縁層を形成した(図19(b))。
次に、第一絶縁層側の表面に、スパッタリング法によりCrからなるシード層を形成した(図19(c))。次に、シード層上に所定のレジストパターンを形成し、そのレジストパターンから露出する部分に、電解銅めっき法により、第一配線層(図示せず)、ビア部および第一グランド用配線部を形成した(図19(d))。その後、不要なシード層を除去した(図19(e))。
その後、パターニングされた第一配線層上に、ポリイミド前駆体溶液をダイコーターでコーティングした。乾燥後、レジスト製版し現像と同時にポリイミド前駆体膜をエッチングし、その後、窒素雰囲気下、加熱することにより硬化(イミド化)させ、第二絶縁層を形成した(図19(f))。次に、第二絶縁層側の表面に、スパッタリング法によりCrからなるシード層を形成した(図19(g))。次に、シード層上に所定のレジストパターンを形成し、そのレジストパターンから露出する部分に、電解銅めっき法により、第二配線層(図示せず)および第二グランド用配線部を形成した(図19(h))。その後、不要なシード層を除去した(図19(i))。
その後、パターニングされた第二グランド用配線部上に、ポリイミド前駆体溶液をダイコーターでコーティングした。乾燥後、レジスト製版し現像と同時にポリイミド前駆体膜をエッチングし、その後、窒素雰囲気下、加熱することにより硬化(イミド化)させ、カバー層を形成した(図19(j))。最後に、不要な金属支持部材をウェットエッチングにより除去することで、サスペンション用基板を得た。
1…金属支持基板、 2…第一絶縁層、 3…第一配線層、 3a…第一グランド用配線部、 4…第二絶縁層、 5…第二配線層、 5a…第二グランド用配線部、 6…カバー層、 7…ビア部、 8…シード層、 31…開口部、 32…パッド部、 51…開口部、 52…パッド部、 53…薄肉部、 100…サスペンション用基板、 101…記録再生用素子実装領域、 102…外部回路基板接続領域、 103…配線層

Claims (10)

  1. 金属支持基板と、前記金属支持基板上に形成された第一絶縁層と、前記第一絶縁層上に形成された第一配線層と、前記第一配線層上に形成された第二絶縁層と、前記第二絶縁層上に形成された第二配線層と、を有するサスペンション用基板であって、
    前記第一配線層と同一の材料から構成された第一グランド用配線部、および、前記第二配線層と同一の材料から構成された第二グランド用配線部が形成され、
    前記第一グランド用配線部および前記第二グランド用配線部が、それぞれ開口部を有するパッド部を備え、
    前記第二グランド用配線部のパッド部が、前記第一グランド用配線部のパッド部上に直接形成されており、
    前記第一絶縁層、前記第一グランド用配線部、および、前記第二グランド用配線部を貫通するビア部が形成され、
    前記ビア部が、前記第一グランド用配線部のパッド部および前記第二グランド用配線部のパッド部と、材料的な連続性を有しないビア部であり、
    前記第二グランド用配線部の前記開口部の内側にカバー層が形成され、
    前記ビア部および前記第二グランド用配線部が、接触しておらず、
    前記第一グランド用配線部および前記第二グランド用配線部が、前記ビア部を介して、前記金属支持基板と電気的に接続されていることを特徴とするサスペンション用基板。
  2. 金属支持基板と、前記金属支持基板上に形成された第一絶縁層と、前記第一絶縁層上に形成された第一配線層と、前記第一配線層上に形成された第二絶縁層と、前記第二絶縁層上に形成された第二配線層と、を有するサスペンション用基板であって、
    前記第一配線層と同一の材料から構成された第一グランド用配線部、および、前記第二配線層と同一の材料から構成された第二グランド用配線部が形成され、
    前記第一グランド用配線部が開口部を有するパッド部を備え、前記第二グランド用配線部がパッド部を備え、
    前記第二グランド用配線部のパッド部が、前記第一グランド用配線部のパッド部上に直接形成されており、
    前記第一絶縁層および前記第一グランド用配線部を貫通するビア部が形成され、
    前記ビア部が、前記第二グランド用配線部のパッド部と材料的な連続性を有するビア部であり、
    前記第一グランド用配線部および前記第二グランド用配線部が、前記ビア部を介して、前記金属支持基板と電気的に接続されていることを特徴とするサスペンション用基板。
  3. 金属支持基板と、前記金属支持基板上に形成された第一絶縁層と、前記第一絶縁層上に形成された第一配線層と、前記第一配線層上に形成された第二絶縁層と、前記第二絶縁層上に形成された第二配線層と、を有するサスペンション用基板であって、
    前記第一配線層と同一の材料から構成された第一グランド用配線部、および、前記第二配線層と同一の材料から構成された第二グランド用配線部が形成され、
    前記第一グランド用配線部および前記第二グランド用配線部が、それぞれパッド部を備え、
    前記第二グランド用配線部のパッド部が、前記第一グランド用配線部のパッド部上に直接形成されており、
    前記第一絶縁層を貫通するビア部が、前記第一グランド用配線部のパッド部と材料的な連続性を有するビア部であり、
    前記第一グランド用配線部および前記第二グランド用配線部が、前記ビア部を介して、前記金属支持基板と電気的に接続されていることを特徴とするサスペンション用基板。
  4. 前記第一グランド用配線部が、熱アシスト用素子のグランド用配線層であり、
    前記第二グランド用配線部が、記録再生用素子のグランド用配線層であることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかの請求項に記載のサスペンション用基板。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれかの請求項に記載のサスペンション用基板と、前記サスペンション用基板の前記金属支持基板側の表面に設けられたロードビームと、を有することを特徴とするサスペンション。
  6. 請求項5に記載のサスペンションと、前記サスペンションに配置された記録再生用素子と、を有することを特徴とする素子付サスペンション。
  7. 請求項6に記載の素子付サスペンションを有することを特徴とするハードディスクドライブ。
  8. 金属支持基板と、前記金属支持基板上に形成された第一絶縁層と、前記第一絶縁層上に形成された第一配線層と、前記第一配線層上に形成された第二絶縁層と、前記第二絶縁層上に形成された第二配線層と、を有するサスペンション用基板の製造方法であって、
    前記第一配線層と、開口部を有するパッド部を備える第一グランド用配線部を同時に形成する第一配線層形成工程と、
    前記第二配線層と、開口部を有するパッド部を備える第二グランド用配線部、前記第二グランド用配線部のパッド部が、前記第一グランド用配線部のパッド部上に直接形成されるように、同時に形成する第二配線層形成工程と、
    前記第二グランド用配線部を覆うようにカバー層を形成するカバー層形成工程と、
    前記第一グランド用配線部および前記第二グランド用配線部を、前記金属支持基板と電気的に接続し、かつ、前記第一絶縁層、前記第一グランド用配線部、および、前記第二グランド用配線部を貫通するビア部を形成するビア部形成工程と、
    を有することを特徴とするサスペンション用基板の製造方法。
  9. 金属支持基板と、前記金属支持基板上に形成された第一絶縁層と、前記第一絶縁層上に形成された第一配線層と、前記第一配線層上に形成された第二絶縁層と、前記第二絶縁層上に形成された第二配線層と、を有するサスペンション用基板の製造方法であって、
    前記第一配線層と、開口部を有するパッド部を備える第一グランド用配線部を同時に形成する第一配線層形成工程と、
    前記第二配線層と、パッド部を備える第二グランド用配線部と、前記第一グランド用配線部および前記第二グランド用配線部を、前記金属支持基板と電気的に接続し、かつ、前記第一絶縁層および前記第一グランド用配線部を貫通するビア部と、前記第二グランド用配線部のパッド部が、前記第一グランド用配線部のパッド部上に直接形成されるように、同時に形成する第二配線層形成工程と、
    を有することを特徴とするサスペンション用基板の製造方法。
  10. 金属支持基板と、前記金属支持基板上に形成された第一絶縁層と、前記第一絶縁層上に形成された第一配線層と、前記第一配線層上に形成された第二絶縁層と、前記第二絶縁層上に形成された第二配線層と、を有するサスペンション用基板の製造方法であって、
    前記第一配線層と、パッド部を備える第一グランド用配線部と、前記第一グランド用配線部および前記第二グランド用配線部を、前記金属支持基板と電気的に接続し、かつ、前記第一絶縁層を貫通するビア部とを同時に形成する第一配線層形成工程と、
    前記第二配線層と、パッド部を備える第二グランド用配線部、前記第二グランド用配線部のパッド部が、前記第一グランド用配線部のパッド部上に直接形成されるように、同時に形成する第二配線層形成工程と、
    を有することを特徴とするサスペンション用基板の製造方法。
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