JP5830405B2 - レバー式コネクタ - Google Patents

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Description

本発明は、レバー式コネクタに関する。
図15は、レバー式コネクタの従来例を示したものである。
このレバー式コネクタ100は、下記特許文献1に開示されたもので、第1のコネクタハウジング110と、第1のコネクタハウジング110と嵌合接続される第2のコネクタハウジング120と、第1のコネクタハウジング110に回動可能に装着される嵌合操作レバー130と、を備えている。
第2のコネクタハウジング120は、第1のコネクタハウジング110が挿入される外筒壁部(フード部)121を有している。
嵌合操作レバー130は、第1のコネクタハウジング110と第2のコネクタハウジング120との嵌合操作時及び嵌合解除操作時の操作力を低減させるてこ部材として、第1のコネクタハウジング110の外側面に突設された軸部111に回動可能に装着される。
嵌合操作レバー130は、図示のように、第1のコネクタハウジング110の一対の外側面を挟むように対向配置される一対のレバー本体131と、これらの一対のレバー本体131の一端側を連結した連結部材132と、第1のコネクタハウジング110の外側面上の軸部111と回動可能に係合するようにレバー本体131に形成された回動支点穴133と、第1のコネクタハウジング110と第2のコネクタハウジング120とを嵌合開始位置に位置合わせした嵌合開始時に外筒壁部121の外側面に形成されたレバー係止穴122に係合する作用点用突起部134と、を備えている。
図示例の場合、連結部材132は、軸部111を回転中心としてレバー本体131を回動させる際の操作力を受ける力点部を兼ねている。
特許文献1のレバー式コネクタ100は、次の手順で、第1のコネクタハウジング110と第2のコネクタハウジング120とを嵌合接続させる。
まず、図示のように、第1のコネクタハウジング110に、嵌合操作レバー130を回動可能に取り付けた状態にする。次いで、図に矢印X1で示すように第1のコネクタハウジング110の先端部を第2のコネクタハウジング120の外筒壁部121内に挿入して、第1のコネクタハウジング110と第2のコネクタハウジング120とを嵌合開始位置に位置合わせして、嵌合操作レバー130の作用点用突起部134を第2のコネクタハウジング120のレバー係止穴122に係合させる。
次いで、嵌合操作レバー130の連結部材132を押下して、図に矢印R1で示すように、嵌合操作レバー130を回動させる。この嵌合操作レバー130の回動動作により、第2のコネクタハウジング120が第1のコネクタハウジング110側に引き寄せられて、コネクタハウジング相互が嵌合完了状態になる。
コネクタハウジング相互の嵌合を解除させる場合には、連結部材132を、図の矢印R1方向とは逆方向に回動させることで、コネクタハウジング相互を離反させる。
特許第3442661号公報
ところが、特許文献1のレバー式コネクタ100の場合、コネクタハウジング相互を嵌合接続した状態では、嵌合操作レバー130を第1のコネクタハウジング110から取り外すことができない。
そのため、特許文献1のレバー式コネクタ100の場合、コネクタハウジング相互の嵌合接続を完了させた実際の使用状態においても、嵌合操作レバー130の重量が加わっており、コネクタの重量化を招く要因となっていた。
また、特許文献1のレバー式コネクタ100の場合、レバー式コネクタ100には、必ず嵌合操作レバー130を付随させておかなければならず、部品点数の増加によるコストアップを招くという問題もあった。
そこで、本発明の目的は、上記課題を解消することに係り、部品点数の削減によるコストダウンと、使用状態における軽量化と、を実現することのできるレバー式コネクタを提供することにある。
本発明の前述した目的は、下記の構成により達成される。
(1) 第1のコネクタハウジングと、
前記第1のコネクタハウジングと嵌合接続される第2のコネクタハウジングと、
前記第1のコネクタハウジングと前記第2のコネクタハウジングとの嵌合操作時及び嵌合解除操作時の操作力を低減させるてこ部材として前記第1のコネクタハウジングに回動可能に装着される嵌合操作レバーと、
を備えるレバー式コネクタであって、
前記第1のコネクタハウジングは、一対の外側面のそれぞれに突設されて、前記嵌合操作レバーを回動可能に支持するレバー支持軸部を備え、
前記第2のコネクタハウジングは、前記第1のコネクタハウジングの外周に嵌合する外筒壁部と、前記外筒壁部の対向する一対の側壁部にコネクタハウジング相互の嵌合方向に沿って切り欠き形成されてコネクタハウジング相互の嵌合時に前記レバー支持軸部がコネクタハウジング相互の嵌合方向に沿って移動自在に嵌合する軸案内溝と、前記軸案内溝が形成された前記側壁部の外面上で前記軸案内溝に対してコネクタハウジング相互の嵌合方向と直交する方向に所定の距離を隔てた位置に突設された作用受け軸部と、を備え、
前記嵌合操作レバーは、前記軸案内溝が形成された前記第2のコネクタハウジングの前記一対の側壁部の外面を挟むように対向配置された一対のレバー本体と、これらの一対のレバー本体を前記一対の側壁部に挿入装着した際に前記軸案内溝を挿通した前記レバー支持軸部と前記作用受け軸部との双方が嵌入するように前記一対のレバー本体の内面に直線状に形成された軸係合溝と、前記レバー支持軸部を回転中心として前記レバー本体を回動させる際の操作力を受ける力点部と、を備え、
前記軸係合溝に前記レバー支持軸部と前記作用受け軸部とが係合した状態で前記嵌合操作レバーを回動操作することで、コネクタハウジング相互を嵌合方向に移動させることを特徴とするレバー式コネクタ。
(2)前記嵌合操作レバーは、前記レバー本体の内面に、前記第2のコネクタハウジングに対して挿入方向を規制するための挿入規制突起を備え、
前記第2のコネクタハウジングは、前記軸案内溝が形成された前記一対の側壁部に、第1の挿入案内面と、第2の挿入案内面と、案内切り替え部と、を備え、
前記第1の挿入案内面は、前記第1のコネクタハウジングと前記第2のコネクタハウジングとが嵌合開始位置に位置合わせされている状態で前記第2のコネクタハウジングに対して前記嵌合操作レバーを挿抜する際に、前記挿入規制突起の摺接により前記レバー本体の移動方向を前記軸案内溝内の前記レバー支持軸部と前記作用受け軸部とを結ぶ直線方向に規制するように装備され、
前記第2の挿入案内面は、前記第1のコネクタハウジングと前記第2のコネクタハウジングとが嵌合完了位置に位置合わせされている状態で前記第2のコネクタハウジングに対して前記嵌合操作レバーを挿抜する際に、前記挿入規制突起の摺接により前記レバー本体の移動方向を前記軸案内溝内の前記レバー支持軸部と前記作用受け軸部とを結ぶ直線方向に規制するように装備され、
前記案内切り替え部は、前記軸係合溝に前記レバー支持軸部と前記作用受け軸部とが嵌入している状態で、前記挿入規制突起が前記第1の挿入案内面を通過した第1の案内終端位置と前記挿入規制突起が前記第2の挿入案内面を通過した第2の案内終端位置との間を行き来できるように、前記第1の挿入案内面の終端と前記第2の挿入案内面の終端とを連絡していることを特徴とする上記(1)に記載のレバー式コネクタ。
(3)前記案内切り替え部は、前記挿入規制突起との当接により、前記嵌合操作レバーが前記第2のコネクタハウジングから離脱する方向への移動を規制する突起摺接面を有していることを特徴とする上記(2)に記載のレバー式コネクタ。
上記(1)の構成によれば、嵌合操作レバーは、レバー本体に直線状に形成した軸係合溝にレバー支持軸部と作用受け軸部とが係合した状態で前記嵌合操作レバーを回動操作すると、レバー支持軸部を回動支点とする嵌合操作レバーの回動挙動により、軸係合溝の作用受け軸部と接触している部位がコネクタハウジング相互の嵌合方向の力を発生するてこの作用点として機能して、作用受け軸部にコネクタハウジング相互の嵌合方向の力を作用させ、コネクタハウジング相互の嵌合接続や嵌合解除を行うことができる。
そして、上記(1)の構成によれば、嵌合操作レバーは、第1のコネクタハウジングと第2のコネクタハウジングとが嵌合開始位置に位置合わせされている嵌合開始状態、及びコネクタハウジング相互の嵌合接続が完了した嵌合完了状態のいずれの状態においても、第2のコネクタハウジングの軸案内溝から突出するレバー支持軸部と作用受け軸部とを結ぶ直線と軸係合溝の延在方向が一致するように、第2のコネクタハウジングに対して嵌合操作レバーの向きを合わせして第2のコネクタハウジングに対して嵌合操作レバーを挿入することで、簡単に第1のコネクタハウジング及び第2のコネクタハウジングに嵌合操作レバーを係合させた装着状態にすることができる。
また、第1のコネクタハウジング及び第2のコネクタハウジングに装着済の嵌合操作レバーは、前述の嵌合開始状態及び嵌合完了状態のいずれの状態においても、軸係合溝の延在方向に沿って第2のコネクタハウジングから引き抜く操作を行うことで、簡単に嵌合操作レバーを第1のコネクタハウジング及び第2のコネクタハウジングから離脱させた状態に戻すことができる。
即ち、上記(1)の構成によれば、コネクタハウジング相互を完了させた後は、嵌合操作レバーをコネクタハウジング相互から離脱させて、コネクタの使用状態における軽量化を実現することができる。
また、離脱させた嵌合操作レバーは、他のレバー式コネクタの嵌合操作に使い回すことができる。そのため、通常の嵌合操作レバーの部品セットとしては嵌合操作レバーを除いた第1のコネクタハウジングと第2のコネクタハウジングだけにして、部品点数の削減によるコストダウンを実現することもできる。
上記(2)の構成によれば、第1のコネクタハウジング及び第2のコネクタハウジングが前述の嵌合開始状態又は嵌合完了状態にあるとき、これらの第1のコネクタハウジング及び第2のコネクタハウジングに対して嵌合操作レバーを挿抜する際には、嵌合操作レバーに装備した挿入規制突起が第1の挿入案内面又は第2の挿入案内面上を摺動することで、レバー本体の移動方向がレバー支持軸部と作用受け軸部とを結ぶ直線方向に規制されて、レバー本体の振れが防止される。
従って、コネクタハウジングに対する嵌合操作レバーの挿抜操作を円滑に、且つ容易にすることができる。
上記(3)の構成によれば、コネクタハウジング相互が嵌合途中にあるときには、嵌合操作レバーに装備されている挿入規制突起が第2のコネクタハウジングの案内切り替え部内に位置していて、挿入規制突起が突起摺接面に当接することで、嵌合操作レバーの第2のコネクタハウジングから離脱する方向への移動が規制され、嵌合操作レバーを離脱させることができない。
即ち、上記(3)の構成によれば、コネクタハウジング相互の嵌合操作を終えた後、嵌合操作レバーをコネクタハウジング相互から離脱させることができない場合は、コネクタハウジング相互が嵌合途中(半嵌合状態)であり、嵌合操作レバーの離脱操作によってコネクタハウジング相互の嵌合状態を判別することができ、コネクタハウジング相互の嵌合不良の見逃しを防止することができる。
本発明によるレバー式コネクタによれば、コネクタハウジング相互を完了させた後は、嵌合操作レバーをコネクタハウジング相互から離脱させて、コネクタの使用状態における軽量化を実現することができる。
また、離脱させた嵌合操作レバーは、他のレバー式コネクタの嵌合操作に使い回すことができる。そのため、通常の嵌合操作レバーの部品セットとしては嵌合操作レバーを除いた第1のコネクタハウジングと第2のコネクタハウジングだけにして、部品点数の削減によるコストダウンを実現することもできる。
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という。)を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
本発明に係るレバー式コネクタの一実施形態の分解斜視図である。 図1に示した第1のコネクタハウジングの側面図である。 図1に示した第2のコネクタハウジングの側面図である。 図1に示した嵌合操作レバーの正面図である。 図4のA−A断面図である。 第1のコネクタハウジングが嵌合開始位置に位置合わせされた第2のコネクタハウジングに、嵌合操作レバーを装着する前の状態を示す斜視図である。 第1のコネクタハウジングが嵌合開始位置に位置合わせされた第2のコネクタハウジングに、嵌合操作レバーを装着された状態の斜視図である。 図7に示したレバー式コネクタの側面図である。 図7に示した状態から嵌合操作レバーが図7の矢印R2方向に回動操作されて、第1のコネクタハウジングと第2のコネクタハウジングとが嵌合接続を完了した状態の斜視図である。 嵌合操作レバーの回動によりコネクタハウジング相互が嵌合開始位置から嵌合完了位置に移動する際の嵌合操作レバー上の挿入規制突起の動きを示すレバー式コネクタの側面図である。 嵌合完了したコネクタハウジング相互から嵌合操作レバーを抜き出す操作を示す斜視図である。 嵌合完了しているコネクタハウジング相互に嵌合操作レバーを再装着する前の状態を示す側面図である。 図12に示した状態から嵌合操作レバーが図12の矢印X4方向に挿入されて、嵌合操作レバーが再装着された状態のレバー式コネクタの側面図である。 第2のコネクタハウジングに再装着された嵌合操作レバーを図13の矢印R3方向に回動させて、コネクタハウジング相互を嵌合開始位置に戻した状態のレバー式コネクタの側面図である。 従来のレバー式コネクタの分解斜視図である。
以下、本発明に係るレバー式コネクタの好適な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1〜図5は本発明に係るレバー式コネクタの一実施形態を示したもので、図1は一実施形態のレバー式コネクタの分解斜視図、図2は図1に示した第1のコネクタハウジングの側面図、図3は図1に示した第2のコネクタハウジングの側面図、図4は図1に示した嵌合操作レバーの正面図、図5は図4のA−A断面図である。
この一実施形態のレバー式コネクタ1は、図1に示すように、第1のコネクタハウジング10と、第1のコネクタハウジング10と嵌合接続される第2のコネクタハウジング20と、第1のコネクタハウジング10に回動可能に装着される嵌合操作レバー30と、を備えている。
第1のコネクタハウジング10は、図1及び図2に示すように、一対の外側面10aのそれぞれに、レバー支持軸部11が突設されている。レバー支持軸部11は、嵌合操作レバー30を回動可能に支持する円柱状の軸部(ボス部)である。
第2のコネクタハウジング20は、第1のコネクタハウジング10の外周に嵌合する角筒状の外筒壁部(フード部)21を備えている。更に、この第2のコネクタハウジング20は、外筒壁部21の対向する一対の側壁部21aに、軸案内溝22と、作用受け軸部23と、第1の挿入案内面24と、第2の挿入案内面25と、案内切り替え部26と、を備えている。
軸案内溝22は、コネクタハウジング相互の嵌合方向(図1の矢印Y1方向)に沿って延在するように、側壁部21aに切り欠き形成された溝である。この軸案内溝22は、コネクタハウジング相互の嵌合時に、第1のコネクタハウジング10のレバー支持軸部11がコネクタハウジング相互の嵌合方向に沿って移動自在に嵌合する溝である。
作用受け軸部23は、図3に示すように、側壁部21aの外面上で軸案内溝22に対してコネクタハウジング相互の嵌合方向と直交する方向(図3の矢印Y2方向)に所定の距離L1を隔てた位置に突設されている。この作用受け軸部23は、外径が第1のコネクタハウジング10のレバー支持軸部11と同一の円柱状である。
第1の挿入案内面24は、図3に示す直線P1と平行に延在する面である。直線P1は、図8に示すように第1のコネクタハウジング10と第2のコネクタハウジング20とが嵌合開始位置に位置合わせされている状態で、軸案内溝22内のレバー支持軸部11と作用受け軸部23とを結ぶ直線である。
第1の挿入案内面24は、第1のコネクタハウジング10と第2のコネクタハウジング20とが嵌合開始位置に位置合わせされている状態で第2のコネクタハウジング20に対して嵌合操作レバー30を挿抜する際に、後述の挿入規制突起34の摺接によりレバー本体31の移動方向を直線P1の方向に規制するように装備されている。
本実施形態の場合、第1の挿入案内面24は、図3に示すように、後述の挿入規制突起34を直線P1の方向に摺動可能に挟むように、一対設けられている。即ち、一対の第1の挿入案内面24は、後述の挿入規制突起34を直線P1の方向に案内する案内溝27を形成している。
第2の挿入案内面25は、図3に示す直線P2と平行に延在する面である。直線P2は、図10に示すように第1のコネクタハウジング10と第2のコネクタハウジング20とが嵌合完了位置に位置合わせされている状態で、軸案内溝22内のレバー支持軸部11と作用受け軸部23とを結ぶ直線である。
第2の挿入案内面25は、第1のコネクタハウジング10と第2のコネクタハウジング20とが嵌合完了位置に位置合わせされている状態で第2のコネクタハウジング20に対して嵌合操作レバー30を挿抜する際に、後述の挿入規制突起34の摺接によりレバー本体31の移動方向を直線P2の方向に規制するように装備されている。
本実施形態の場合、第2の挿入案内面25は、前述の案内溝27の形成に関わる隆起部28の下端面である。
案内切り替え部26は、後述する嵌合操作レバー30の軸係合溝32にレバー支持軸部11と作用受け軸部23とが嵌入している状態で、嵌合操作レバー30を回動可能にする部位である。
更に詳しく説明すると、案内切り替え部26は、後述する嵌合操作レバー30の軸係合溝32にレバー支持軸部11と作用受け軸部23とが嵌入している状態で、図3に示すように、後述の挿入規制突起34が第1の挿入案内面24を通過した第1の案内終端位置Q1と前記挿入規制突起34が第2の挿入案内面25を通過した第2の案内終端位置Q2との間を行き来できるように、第1の挿入案内面24の終端と第2の挿入案内面25の終端とを連絡している部位である。
本実施形態の場合、案内切り替え部26は、図3に示すように、突起摺接面26aを有している。この突起摺接面26aは、嵌合操作レバー30の挿入規制突起34との当接により、嵌合操作レバー30が第2のコネクタハウジング20から離脱する方向への移動を規制する。
嵌合操作レバー30は、第1のコネクタハウジング10と第2のコネクタハウジング20との嵌合操作時及び嵌合解除操作時の操作力を低減させるてこ部材として第1のコネクタハウジング10に回動可能に装着される。
本実施形態における嵌合操作レバー30は、図4及び図5に示すように、一対のレバー本体31と、軸係合溝32と、力点部33と、挿入規制突起34と、を備えている。
一対のレバー本体31は、軸案内溝22が形成された第2のコネクタハウジング20の一対の側壁部21aの外面を挟むように対向配置されている。また、一対のレバー本体31は、対向状態が保たれるように、一端側が連結板35により結合されている。
軸係合溝32は、溝幅が、レバー支持軸部11や作用受け軸部23が挿通可能な寸法に設定された溝で、一対のレバー本体31の内面に直線状に形成されている。この軸係合溝32は、一対のレバー本体31を一対の側壁部21aに挿入装着した際に、軸案内溝22を挿通したレバー支持軸部11と作用受け軸部23との双方が嵌入するように、レバー本体31の先端に開口して設けられている。
力点部33は、レバー支持軸部11を回転中心としてレバー本体31を回動させる際の操作力を受ける部位である。本実施形態の力点部33は、一対のレバー本体31を結合している連結板35の外表面である。
挿入規制突起34は、レバー本体31の内面に、突設されている。この挿入規制突起34は、嵌合操作レバー30を第2のコネクタハウジング20に対して挿抜する際に、第2のコネクタハウジング20に装備されている第1の挿入案内面24又は第2の挿入案内面25に摺動接触することによって、第2のコネクタハウジング20に対する挿入方向を規制する。
本実施形態のレバー式コネクタ1は、嵌合操作レバー30の軸係合溝32にレバー支持軸部11と作用受け軸部23とが係合した状態で嵌合操作レバー30を回動操作することで、コネクタハウジング相互を嵌合方向に移動させる。
次に、上述した一実施形態のレバー式コネクタ1におけるコネクタハウジング相互の嵌合接続方法及び嵌合接続後の嵌合操作レバー30の離脱方法を、図6〜図14に基づいて説明する。
コネクタハウジング相互を嵌合接続する場合には、最初に、図6に示すように、第2のコネクタハウジング20の外筒壁部21内に第1のコネクタハウジング10を挿入して、コネクタハウジング相互を嵌合開始位置に位置合わせしておく。そして、嵌合開始位置に位置合わせした第2のコネクタハウジング20に対して、図6に矢印X2で示すように、嵌合操作レバー30を挿入装着する。
図6に示した矢印X2の方向は、軸案内溝22から突出したレバー支持軸部11と作用受け軸部23とを結ぶ直線P1に沿う方向である。
嵌合操作レバー30を第2のコネクタハウジング20に挿入する際には、レバー支持軸部11が軸係合溝32の終端に突き当たるまで、嵌合操作レバー30を押し込む。そうすることによって、図8に示すように、軸係合溝32内に、レバー支持軸部11と作用受け軸部23との双方が軸係合溝32に嵌入した状態になる。
また、嵌合開始位置に位置あわせされた第2のコネクタハウジング20に嵌合操作レバー30を挿入装着する際には、嵌合操作レバー30の挿入規制突起34を、一対の第1の挿入案内面24を有する案内溝27に挿入する。すると、嵌合操作レバー30の挿入動作時には、挿入規制突起34が第1の挿入案内面24上を摺動し、レバー本体31に振れが生じないように、レバー本体31の移動方向が規制され、挿入操作が容易になる。
そして、軸係合溝32の終端にレバー支持軸部11が当接するまで、嵌合操作レバー30を第2のコネクタハウジング20に挿入すると、図8に示すように、挿入規制突起34は、第1の挿入案内面24を通過した位置である第1の案内終端位置Q1に到達している。
次いで、図8に矢印R2で示すように、嵌合操作レバー30を回動操作して、第1のコネクタハウジング10と第2のコネクタハウジング20とを嵌合開始状態から嵌合完了状態にする。図8に示した状態から嵌合操作レバー30がレバー支持軸部11を回動支点として回動する際には、軸係合溝32と作用受け軸部23との接触部が作用受け軸部23に嵌合方向の力を作用させる作用点として働き、コネクタハウジング相互の嵌合を深める。
嵌合操作レバー30の回動に伴い、嵌合操作レバー30の挿入規制突起34は、図10に矢印Y4で示すように、案内切り替え部26を、第2の案内終端位置Q2側に向かって移動する。第2の案内終端位置Q2は、第2の挿入案内面25を通過した位置である。
図9及び図10に示すように、嵌合操作レバー30の回動が完了すると、第1のコネクタハウジング10と第2のコネクタハウジング20の嵌合接続が完了した状態になる。
なお、コネクタハウジング相互が嵌合途中の状態(即ち、嵌合操作レバー30の回動途中)では、挿入規制突起34が案内切り替え部26の途中に位置している。挿入規制突起34が案内切り替え部26を移動するときは、突起摺接面26aが挿入規制突起34に当接することで、嵌合操作レバー30の第2のコネクタハウジング20から離脱する方向への移動が規制される。そのため、コネクタハウジング相互の嵌合途中で、嵌合操作レバー30が離脱されることはない。
そして、嵌合操作レバー30の回動操作によってコネクタハウジング相互の嵌合が完了した状態では、図10に示したように、挿入規制突起34が第2の案内終端位置Q2に位置していて、第2の挿入案内面25上を摺動可能になっている。
そのため、図10及び図11に矢印X3で示すように、直線P2に沿う方向に引っ張ると、挿入規制突起34が第2の挿入案内面25を摺動し、嵌合操作レバー30を第2のコネクタハウジング20から離脱させることができる。
コネクタハウジング相互の嵌合接続を完了させた後に第2のコネクタハウジング20から取り外した嵌合操作レバー30を再装着する場合は、図12に矢印X4で示すように、レバー支持軸部11と作用受け軸部23とを結ぶ直線P2に沿って、嵌合操作レバー30を第2のコネクタハウジング20に挿入装着する。このとき、挿入規制突起34を案内切り替え部26に摺動させることで、嵌合操作レバー30の移動方向が直線P2に沿う方向に規制されるため、挿入操作を容易にすることができる。
そして、図13に示すように、第2のコネクタハウジング20に対する嵌合操作レバー30の再装着が完了したら、図13に矢印R3で示すように、嵌合操作レバー30を戻し方向に回動させると、コネクタハウジング相互を嵌合解除方向に移動させて、図14に示すようにコネクタハウジング相互の嵌合状態を嵌合開始位置に戻すことができる。
図14に示すように、コネクタハウジング相互を嵌合開始位置に戻した状態では、図14に矢印X5で示すように直線P1方向に嵌合操作レバー30を引き抜くことで、図6の状態に戻すことができる。
以上に説明した一実施形態のレバー式コネクタ1においては、嵌合操作レバー30は、レバー本体31に直線状に形成した軸係合溝32にレバー支持軸部11と作用受け軸部23とが係合した状態で嵌合操作レバー30を回動操作すると、レバー支持軸部11を回動支点とする嵌合操作レバー30の回動挙動により、軸係合溝32の作用受け軸部23と接触している部位がコネクタハウジング相互の嵌合方向の力を発生するてこの作用点として機能して、作用受け軸部23にコネクタハウジング相互の嵌合方向の力を作用させ、コネクタハウジング相互の嵌合接続や嵌合解除を行うことができる。
そして、一実施形態のレバー式コネクタ1の場合、嵌合操作レバー30は、第1のコネクタハウジング10と第2のコネクタハウジング20とが嵌合開始位置に位置合わせされている嵌合開始状態、及びコネクタハウジング相互の嵌合接続が完了した嵌合完了状態のいずれの状態においても、第2のコネクタハウジング20の軸案内溝22から突出するレバー支持軸部11と作用受け軸部23とを結ぶ直線と軸係合溝32の延在方向が一致するように、第2のコネクタハウジング20に対して嵌合操作レバー30の向きを合わせして第2のコネクタハウジング20に対して嵌合操作レバー30を挿入することで、簡単に第1のコネクタハウジング10及び第2のコネクタハウジング20に嵌合操作レバー30を係合させた装着状態にすることができる。
また、第1のコネクタハウジング10及び第2のコネクタハウジング20に装着済の嵌合操作レバー30は、前述の嵌合開始状態及び嵌合完了状態のいずれの状態においても、軸係合溝32の延在方向に沿って第2のコネクタハウジング20から引き抜く操作を行うことで、簡単に嵌合操作レバー30を第1のコネクタハウジング10及び第2のコネクタハウジング20から離脱させた状態に戻すことができる。
即ち、上記一実施形態の構成によれば、コネクタハウジング相互を完了させた後は、嵌合操作レバー30をコネクタハウジング相互から離脱させて、コネクタの使用状態における軽量化を実現することができる。
また、離脱させた嵌合操作レバー30は、他のレバー式コネクタの嵌合操作に使い回すことができる。そのため、通常の嵌合操作レバー30の部品セットとしては嵌合操作レバー30を除いた第1のコネクタハウジング10と第2のコネクタハウジング20だけにして、部品点数の削減によるコストダウンを実現することもできる。
更に、一実施形態のレバー式コネクタ1の場合、第1のコネクタハウジング10及び第2のコネクタハウジング20が前述の嵌合開始状態又は嵌合完了状態にあるとき、これらの第1のコネクタハウジング10及び第2のコネクタハウジング20に対して嵌合操作レバー30を挿抜する際には、嵌合操作レバー30に装備した挿入規制突起34が第1の挿入案内面24又は第2の挿入案内面25上を摺動することで、レバー本体31の移動方向がレバー支持軸部11と作用受け軸部23とを結ぶ直線方向に規制されて、レバー本体31の振れが防止される。
従って、コネクタハウジングに対する嵌合操作レバー30の挿抜操作を円滑に、且つ容易にすることができる。
更に、一実施形態のレバー式コネクタ1の場合、コネクタハウジング相互が嵌合途中にあるときには、嵌合操作レバー30に装備されている挿入規制突起34が第2のコネクタハウジング20の案内切り替え部26内に位置していて、挿入規制突起34が突起摺接面26aに当接することで、嵌合操作レバー30の第2のコネクタハウジング20から離脱する方向への移動が規制され、嵌合操作レバー30を離脱させることができない。
即ち、上記一実施形態の構成によれば、コネクタハウジング相互の嵌合操作を終えた後、嵌合操作レバー30をコネクタハウジング相互から離脱させることができない場合は、コネクタハウジング相互が嵌合途中(半嵌合状態)であり、嵌合操作レバー30の離脱操作によってコネクタハウジング相互の嵌合状態を判別することができ、コネクタハウジング相互の嵌合不良の見逃しを防止することができる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数、配置箇所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
1 レバー式コネクタ
10 第1のコネクタハウジング
10a 外側面
11 レバー支持軸部
20 第2のコネクタハウジング
21 外筒壁部(フード部)
21a 側壁部
22 軸案内溝
23 作用受け軸部
24 第1の挿入案内面
25 第2の挿入案内面
26 案内切り替え部
26a 突起摺接面
30 嵌合操作レバー
31 レバー本体
32 軸係合溝
33 力点部
34 挿入規制突起
Q1 第1の案内終端位置
Q2 第2の案内終端位置

Claims (3)

  1. 第1のコネクタハウジングと、
    前記第1のコネクタハウジングと嵌合接続される第2のコネクタハウジングと、
    前記第1のコネクタハウジングと前記第2のコネクタハウジングとの嵌合操作時及び嵌合解除操作時の操作力を低減させるてこ部材として前記第1のコネクタハウジングに回動可能に装着される嵌合操作レバーと、
    を備えるレバー式コネクタであって、
    前記第1のコネクタハウジングは、一対の外側面のそれぞれに突設されて、前記嵌合操作レバーを回動可能に支持するレバー支持軸部を備え、
    前記第2のコネクタハウジングは、前記第1のコネクタハウジングの外周に嵌合する外筒壁部と、前記外筒壁部の対向する一対の側壁部にコネクタハウジング相互の嵌合方向に沿って切り欠き形成されてコネクタハウジング相互の嵌合時に前記レバー支持軸部がコネクタハウジング相互の嵌合方向に沿って移動自在に嵌合する軸案内溝と、前記軸案内溝が形成された前記側壁部の外面上で前記軸案内溝に対してコネクタハウジング相互の嵌合方向と直交する方向に所定の距離を隔てた位置に突設された作用受け軸部と、を備え、
    前記嵌合操作レバーは、前記軸案内溝が形成された前記第2のコネクタハウジングの前記一対の側壁部の外面を挟むように対向配置された一対のレバー本体と、これらの一対のレバー本体を前記一対の側壁部に挿入装着した際に前記軸案内溝を挿通した前記レバー支持軸部と前記作用受け軸部との双方が嵌入するように前記一対のレバー本体の内面に直線状に形成された軸係合溝と、前記レバー支持軸部を回転中心として前記レバー本体を回動させる際の操作力を受ける力点部と、を備え、
    前記軸係合溝に前記レバー支持軸部と前記作用受け軸部とが係合した状態で前記嵌合操作レバーを回動操作することで、コネクタハウジング相互を嵌合方向に移動させることを特徴とするレバー式コネクタ。
  2. 前記嵌合操作レバーは、前記レバー本体の内面に、前記第2のコネクタハウジングに対して挿入方向を規制するための挿入規制突起を備え、
    前記第2のコネクタハウジングは、前記軸案内溝が形成された前記一対の側壁部に、第1の挿入案内面と、第2の挿入案内面と、案内切り替え部と、を備え、
    前記第1の挿入案内面は、前記第1のコネクタハウジングと前記第2のコネクタハウジングとが嵌合開始位置に位置合わせされている状態で前記第2のコネクタハウジングに対して前記嵌合操作レバーを挿抜する際に、前記挿入規制突起の摺接により前記レバー本体の移動方向を前記軸案内溝内の前記レバー支持軸部と前記作用受け軸部とを結ぶ直線方向に規制するように装備され、
    前記第2の挿入案内面は、前記第1のコネクタハウジングと前記第2のコネクタハウジングとが嵌合完了位置に位置合わせされている状態で前記第2のコネクタハウジングに対して前記嵌合操作レバーを挿抜する際に、前記挿入規制突起の摺接により前記レバー本体の移動方向を前記軸案内溝内の前記レバー支持軸部と前記作用受け軸部とを結ぶ直線方向に規制するように装備され、
    前記案内切り替え部は、前記軸係合溝に前記レバー支持軸部と前記作用受け軸部とが嵌入している状態で、前記挿入規制突起が前記第1の挿入案内面を通過した第1の案内終端位置と前記挿入規制突起が前記第2の挿入案内面を通過した第2の案内終端位置との間を行き来できるように、前記第1の挿入案内面の終端と前記第2の挿入案内面の終端とを連絡していることを特徴とする請求項1に記載のレバー式コネクタ。
  3. 前記案内切り替え部は、前記挿入規制突起との当接により、前記嵌合操作レバーが前記第2のコネクタハウジングから離脱する方向への移動を規制する突起摺接面を有していることを特徴とする請求項2に記載のレバー式コネクタ。
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