JP5828164B2 - カバー付き水栓 - Google Patents

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Description

この発明は水栓本体に上カバーを載せて固定し、上カバーにて水栓本体を上側から覆って成るカバー付き水栓に関し、特に水栓本体に対する上カバーの位置決構造に特徴を有するものに関する。
従来、混合水栓(以下単に水栓とすることがある)では、金属製の鋳物製の本体ボデーがそのまま水栓の外観を成しており、そこで水栓の意匠性を高めるべく、従来にあっては一般に本体ボデー外面にメッキを施して外面を美麗に仕上げることを行っている。
しかしながらこの場合、良好な外観を実現するために本体ボデーに余剰の肉を付けて外面をフラットとし、研磨処理を施した上でメッキ処理することとなるため、本体ボデーが必然的に重くなって施工作業がしづらくなり、また鋳物材料の使用量も多くなるとともに、研磨及びメッキ処理の工程が必要となってコストも高くなってしまう。
また使用者が本体ボデーに触れたときの火傷防止などのために、本体ボデーにウォータージャケット構造を設けて、そこに水を巡らすようにしており、そのウォータージャケット構造のために本体ボデーの構造が複雑化し、また重量も重くなってしまう。
水栓本体をカバーで覆って成るカバー付き水栓では、こうした問題を解決することができる。
具体的には、カバー付き水栓の場合、カバーが水栓の外観を成すために水栓の本体ボデーに余剰の肉を付けてその外面を凹凸の無いフラットな形に形成したりしなくても良く、重量を軽量化することができる。
またカバーによって、使用者が直接本体ボデーに触れるのを防ぐことが可能となり、従来本体ボデーに設けていたウォータージャケット構造を省くことも可能となる。
更にカバー付き水栓にあっては、カバーの種類を変えることで様々な外観を水栓に与えることが可能となる。
このようなカバー付き水栓については例えば下記特許文献1,特許文献2,特許文献3にその一例が開示されている。
ところで、水栓本体に上カバーを載せて固定し、上カバーにて水栓本体を上側から覆って成るカバー付き水栓では、上カバーを水栓本体に固定し取り付けるに際して、上カバーを水栓本体に対して正しく位置決めすることが必要である。
この場合、特に水栓の設置施工現場でカバーを水栓本体に取り付けるものにあっては、上カバーを容易に水栓本体に固定し取り付けられること、そしてその際に上カバーを容易に目的とする相対関係位置で水栓本体に位置決めできることが求められる。
上カバーの位置決めが簡単且つ適正に行えないと、上カバーの取付施工性が悪かったり、或いはカバーの誤施工や取付不良に繋がり、場合によって上カバーを破損させてしまう恐れが生ずる。
また上カバーが適正に位置決めされていないと、水栓設置状態の美観に悪影響を及ぼし、水栓の品位を低下させてしまう原因となる。
尚、上記特許文献3には、図2においてカバーを前側カバー体(1)と後側カバー体(2)とに分け、そして前側カバー体(1)に設けた左側及び右側の一対の保持部(16)を、水栓本体(5)に設けた突起(P)と段差部(Q)とに対して左右方向に接触させ、前側カバー体(1)を水栓本体(5)に対して左右方向に位置決めする点が併せて開示されている。
更に図10及び図11において、カバーを上側カバー体(6)と下側カバー体(7)とに分け、そして下側カバー体(7)に左右一対の保持部(77)を設けた点が開示されている。
但しこの特許文献3に開示のカバーの位置決構造は、本発明とは異なった別異のものである。
特開2011−219959号公報 特開昭61−183527号公報 特許第3261566号公報
本発明は以上のような事情を背景とし、水栓本体に上カバーを載せて上カバーにて水栓本体を覆うカバー付き水栓において、水栓本体への上カバーの位置決めを簡単に且つ精度高く適正に行い得る、カバー付き水栓を提供することを目的としてなされたものである。
而して請求項1のものは、水栓本体に上カバーを載せて固定し、該上カバーにて該水栓本体を上側から覆って成るカバー付き水栓であって、該上カバーには、使用者からの正面視における左右方向の側方からの側面視形状が円弧状をなし、前記水栓本体側の円筒部の上部に下向きに嵌って該上カバーを該水栓本体に対し前後方向に位置決めする切欠部を設けるとともに、該上カバーには、該水栓本体を間にして左側の位置と右側の位置とで該上カバーの内面から該水栓本体側に突出する係合部を設けて、該係合部の前記左右方向の内面に、(a)該水栓本体側の被係合部に対し左右方向に係合して該上カバーを該水栓本体に対し左右方向に位置決めする係合面と、(b)該係合面に続く下側に、下方に進むにつれて左右方向の外方に移行する形状をなし、前記水栓本体側の被係合部を前記係合面に向って案内するガイド面と、を設けたことを特徴とする。
請求項2のものは、請求項1において、前記左側の係合部と右側の係合部とがそれぞれ前後方向に間隔を隔てて複数設けてあり、それら複数の係合部のそれぞれが、前記係合面において前記水栓本体の対応する前記被係合部に係合するものとなしてあることを特徴とする。
請求項3のものは、請求項1,2の何れかにおいて、水側及び湯側の一対のクランク脚にて前記水栓本体を壁に固定するクランク脚付きのものであり、前記上カバーが、該一対のクランク脚ごと該水栓本体を上側から覆うものであることを特徴とする。
発明の作用・効果
以上のように本発明は、上カバーに、側面視形状が円弧状をなし、水栓本体側の円筒部の上部に下向きに嵌って上カバーを水栓本体に対し前後方向に位置決めする切欠部を設けるとともに、更に上カバーには、水栓本体を間にした左側の位置と右側の位置とで水栓本体側に突出する係合部を設けて、その内面に、水栓本体側の被係合部に対し左右方向に係合する係合面と、その係合面に続く下側に、下方に向って左右方向外方に移行する形状をなし、水栓本体側の被係合部を係合面に向って案内するガイド面とを設けたもので、このような本発明によれば、上カバーを水栓本体の上方から下方に降ろし水栓本体に載せるだけで、簡単且つ正確に上カバーを水栓本体に対して位置決めすることができる。
詳しくは、上カバーを下向きに降ろして水栓本体に載せると、上カバーに設けた円弧状の切欠部が水栓本体側の円筒部の上部に嵌って上カバーを前後方向に位置決めし、また左側の位置と右側の位置とに設けた係合部が、その内面に形成した係合面で水栓本体側の被係合部に左右方向に係合し、上カバーを水栓本体に対し左右方向に位置決めする。
その位置決めに際して、上カバーの切欠部は円弧状をなしているため、上カバーを水栓本体の上方から下方向に降ろす際に、切欠部が円筒部に対して前後方向に多少位置がずれていたとしても、切欠部下端面の曲面形状による案内作用で、切欠部の位置が自動的に円筒部の位置まで移動せしめられる。即ち上カバーの位置が水栓本体に対する適正な前後方向の組付位置まで移動せしめられる。
また上カバーを水栓本体に載せるべく下向きに降ろすと、係合面の下側に設けたガイド面が水栓本体側の被係合部を係合面に向けて案内作用するため、上カバーの左側と右側の係合部における係合面の位置が水栓本体側の被係合部に対し左右方向に多少位置がずれていたとしても、係合面の位置が水栓本体側の被係合部に向けて左右方向に位置調節される。
従って、たとえ上カバーの位置が水栓本体に対する適正な組付位置から左右方向に多少ずれていたとしても、自動的に上カバーがその適正な左右方向の組付位置まで移動せしめられる。
以上のように本発明によれば、上カバーの位置が水栓本体に対する適正な組付位置から前後方向及び左右方向に多少ずれていたとしても、単に上カバーを降ろすだけで、これを適正な組付位置に持ち来し、水栓本体に組み付けることができる。
上記左側の係合部と右側の係合部とは、請求項2に従って前後方向に間隔を隔てて複数設けておき、それぞれを上記の係合面において水栓本体側の対応する被係合部に係合させるようになしておくことができる。
即ち前後方向の複数の係合部のそれぞれに、左右方向の位置決めを行わしめることができる。
それら左側の係合部と右側の係合部とが、それぞれ前後方向の1個所だけの場合、平面視において上カバーが回転方向に位置ずれし、そのことによって上カバーが傾いた状態で取り付いてしまうといったことが生じ得る。
そのような状態で上カバーが取り付いてしまうと、水栓設置状態でカバー付き水栓の美観が損なわれてしまう。
しかるに請求項2に従って、左側の係合部及び右側の係合部とをそれぞれ前後方向に間隔を隔てて複数設け、それらにより前後方向の複数個所で上カバーを水栓本体に対し左右方向に位置決めすることで、上カバーの回転方向の位置ずれを防ぎ、上カバーが平面視において傾いた状態で取り付いてしまうのを効果的に防ぐことができる。これにより水栓設置状態の美観を良好に保ち、品位を高く保持することが可能となる。
本発明は、請求項3に従って水栓がクランク脚付きの水栓とされ、水栓本体がクランク脚ごと上カバーにて覆われる形態のカバー付き水栓に適用して特に効果が大である。
このようなクランク脚付きのカバー付き水栓では、上カバーの取付けを水栓の設置施工現場で行わざるを得ず、従って上カバーを施工現場で簡単に取付けでき、またその際に上カバーを簡単に位置決めできるようにしておくことが求められる。
この点において本発明では、上カバーを水栓本体に対して上側から下向きに被せるだけで容易に位置決めでき、従って施工現場において上カバーの取付けを容易に行うことができる。
この場合において、上カバーにて水栓本体をクランク脚ごと覆うものにあっては、上カバーの組付位置が正規の組付位置からずれていると、後側の壁と上カバーとの位置関係によって組付位置のずれが目立ち易く、設置状態の水栓の美観を悪化させてしまうが、本発明によれば、上カバーを水栓本体に対し適正に位置決めできるため、カバー付き水栓の設置状態の美観を良好となすことができる。
特に請求項3のクランク脚付きのカバー付き水栓にあっては、請求項2に従って左側の係合部と右側の係合部とをそれぞれ前後方向の複数個所に設けて、それぞれで上カバーの左右方向の位置決めを行うと、水栓の設置状態の美観をより一層効果的に高めることができる。
この種クランク脚付きのカバー付き水栓にあっては、上カバーにおける壁側の後端が壁に近い位置にあるため、上カバーが壁に対して傾いた状態で取り付いてしまい、上カバーの後端と壁との間隔が左右で不均等となってしまうと、そのことが目立ち易く、上カバーが傾いて取り付いていることが一見して分かってしまう。そしてそのことが設置状態の水栓の品位を低下させる要因となってしまう。
しかるに請求項2に従って上カバーを水栓本体に位置決めすることで、上カバーの回転方向の位置ずれ、即ち上カバーが壁に対して傾いて取り付いてしまうのを効果的に防ぐことができ、水栓設置状態の美観を良好とすることができる。
本発明の一実施形態であるカバー付き水栓の外観斜視図である。 図1のカバー付き水栓の正面図である。 図1,図2とは異なる方向で示したカバー付き水栓の外観斜視図である。 図1のカバー付き水栓の左側面図である。 図1のカバー付き水栓を、上カバー及び下カバーを除いた状態で示した図である。 図1のカバー付き水栓のカバーを分解して水栓本体とともに示した図である。 図1のカバー付き水栓における本体ボデーにクランク脚を接続した状態を示した図である。 図1のカバー付き水栓のブラケット及び隙間カバーを示した図である。 (A):図1のカバー付き水栓における上カバーの要部を拡大して示した図である。(B):図1のカバー付き水栓におけるカバーの固定構造を示した図である。 図1のカバー付き水栓における温調ハンドルの組付構造を周辺部とともに示した図である。 (A):図10の摺動リングを周辺部とともに拡大して示した図である。(B):図10のハンドル支持部材と本体ボデーとの固定部分を拡大して示した図である。 図10の温調ハンドル周辺部品の分解斜視図である。 図10の温調ハンドルを示した図である。 図10の摺動リングを示した図である。 図1のカバー付き水栓における切替ハンドルの組付構造を周辺部とともに示した図である。 図15の切替ハンドル周辺部品の分解斜視図である。 図6の上カバーの係合部を組付状態で周辺部とともに拡大して示した図である。 同上カバーを組み付ける際の前後方向の位置決部の作用説明図である。 同上カバーを組み付ける際の左右方向の位置決部の作用説明図である。 同上カバーを組み付ける際の左右方向の位置決部の、図19とは別の作用説明図である。
次に本発明の実施形態を図面に基づいて詳しく説明する。
図1〜図4において、10はクランク脚を備えた壁付きのカバー付き水栓(混合水栓)で、図6に示しているようにハウジングをなす本体ボデー12の内部に温調弁ユニット138(図10),切替弁ユニット148(図15)その他の水栓機構部を内蔵した本体機能部14及び後述のブラケット82(図8参照)とから成る水栓本体15と、壁W(図5参照)裏に配管された給水用の元配管,給湯用の元配管からの水,湯をそれぞれ水栓本体15に供給する給水用の配管,給湯用の配管を兼ねた水側のクランク脚16,湯側のクランク脚18と、それらを全体的に囲い込むカバー(ここでは樹脂製)20を含んで構成されている。
ここで本体ボデー12は金属の鋳物から成っている。但し外面の研磨及びメッキ処理は施されておらず、外面は鋳肌そのままとなっている。
水栓本体15は、金属製の一対のクランク脚16,18にて壁Wに固定され、そして水栓本体15にカバー20が固定されている。
クランク脚16,18は、図7に示しているように壁W裏の元配管にシール状態にねじ接続されて、壁Wから水平方向に突き出す雄ねじ管から成る管体22と、これから壁面と平行方向に直角に折れ曲った管体24とを有しており、その管体24の先端部に袋ナット26が設けられている。
ここで水側のクランク脚16及び湯側のクランク脚18における一対の管体24は、正面視においてハ字状をなしている。
そしてこの袋ナット26により管体24の先端部が水栓本体15の本体機能部14、詳しくは本体ボデー12に備えられた、外周面に雄ねじを有する水側,湯側の接続口28にねじ接続されている。
尚図7において、30は壁W裏の元配管とクランク脚16,18の管体22との接続部を覆って隠蔽する椀座である。
一方、本体ボデー12の前部からはカラン側の吐水口32が下向きに突出しており、また図5にも示しているようにその背面からは、シャワー水をシャワーホースを介してシャワーヘッドに吐水するシャワーエルボ34が下向きに突出している。
尚、図7に示すようにカラン側の吐水口32の先端部には雄ねじ部が設けられていて、そこにキャップ35(図6参照)が螺着されている。
この本体ボデー12を含む水栓本体15の左端側(使用者からの正面視において左端側)には温調(温度調節)ハンドル38が、また右端側には切替ハンドル40がそれぞれ回転操作可能に取り付けられており、これら温調ハンドル38,切替ハンドル40が、図1〜図4に示すようにカバー20から左右方向に突出せしめられている。
ここで温調ハンドル38は、回転操作によって吐水の温度調節を行う。また切替ハンドル40は、回転操作によってカラン側の吐水口32からの吐水と、シャワーエルボ34からの吐水との切替えを行うとともに、カラン側の吐水口32及びシャワーエルボ34からの吐水の流量調節と吐止水とを行う。
尚、温調ハンドル38及び切替ハンドル40周りの構造については後に詳しく説明する。
カバー20は、図6に示しているように水栓本体15に下向きに被せられて、これを上側から覆う上カバー42と、水栓本体15を下側から覆う下カバー44と、更に補助的なカバーとして上カバー42及び下カバー44と壁Wとの間の隙間を閉じ、隠蔽する隙間カバー46とを有している。
上カバー42は、略水平方向に平坦な板状の上面カバー部48と、上面カバー部48の前端から立ち下がった板状の前面カバー部50と、上面カバー部48の左右各一端から立ち下がった一対の板状の側面カバー部52とを有する、下面が開放された箱型形状とされており、その上面カバー部48によって、水側及び湯側の一対のクランク脚16,18ごと水栓本体15を上側から覆い、また前面カバー部50によって水栓本体15の上部を前側から覆い、更に一対の側面カバー部52によって、一対のクランク脚16,18ごと水栓本体15の上部を側方から覆っている。
ここで一対の側面カバー部52には、前後方向の位置決部として働く円弧状、詳しくはここでは略半円形状の切欠部54がそれぞれ設けられている。
そしてこれら切欠部54から温調ハンドル38と切替ハンドル40とが左右方向外方に突出せしめられている。
また上カバー42の内面には、縦横にリブ58が設けられている。
尚、上カバー42はその全体を一体成形しておくこともできるし、或いは上面カバー部48と前面カバー部50及び一対の側面カバー部52とを含む外周の枠部とを別体に構成して、それらを組み付けることで上カバー42を構成するようにしても良い。
一方下カバー44は、図6に示すように略水平方向に延びる平坦な板状の下面カバー部60と、図2,図3及び図4に示しているように下面カバー部60の前端から斜め上方に立ち上がる傾斜形状の前面カバー部62と、下面カバー部60の左右両端から同じく斜め上方に立ち上がる一対の傾斜形状の側面カバー部64とを有しており、その下面カバー部60によって水側及び湯側の一対のクランク脚16,18ごと水栓本体15を下側から覆い、また前面カバー部62によって水栓本体15の下部を前側から覆い、更に一対の側面カバー部64によって、一対のクランク脚16,18ごと水栓本体15の下部を側方から覆っている。
この下カバー44においても、一対の側面カバー部64に、側面視形状が円弧状、ここでは略半円形状の凹陥部66が設けられている。
温調ハンドル38,切替ハンドル40は、この凹陥部66の位置で左右方向外方に突出せしめられている。
一方下面カバー部60には、水栓本体15における本体機能部14の上記のカラン側の吐水口32を下向きに突出させるための円形且つ貫通の開口部68と、シャワーエルボ34を下向きに突出させるための長穴形状の貫通の開口部70とが設けられている。
この下カバー44の下面カバー部60は、一対のクランク脚16,18における管体22の上部の高さ位置で、水栓本体15を下側から覆う主部60Aと、一対のクランク脚16,18を下側から覆う脚カバー部60B(図3参照)とを有している。
脚カバー部60Bは、図3に示しているように下向きに湾曲して突出した逆ブリッジ状をなしており、管体22に組み込まれた止水栓の回転式の操作部72、及びストレーナを脱着操作するための回転式の操作部74を操作するための開口部76をその前端位置に形成している。
ここで開口部76は、使用者側の前方に向けて開口した正面方向の開口部とされている。
尚、一対の側面カバー部64と前面カバー部62とには、上カバー42の側面カバー部52と前面カバー部50とに内嵌して、下カバー44と上カバー42とを左右方向及び前後方向に位置決めするリブ63が設けられている。
上記隙間カバー46は、図8に示しているように板状をなす平坦な上面閉鎖部78と、一対の側面閉鎖部80と、更に上面閉鎖部78の前端から立ち下がり、それら上面閉鎖部78及び一対の側面閉鎖部80を連結する前面部81とを有している。
ここで側面閉鎖部80は、上面閉鎖部78の左右両端から垂直に立ち下がる上部80Aと、上部80Aの下端から下カバー44の側面カバー部64に対応した傾斜形状で斜め下向きに延びる下部80Bとを有している。
上部80Aは、隙間カバー46を壁Wに向けてスライド移動させる際に上カバー42の内側をスライド移動し、また下部80Bは、下カバー44の傾斜形状の側面カバー部64の内側を前後方向にスライド移動する。
本実施形態のカバー付き水栓10を現場設置する際、上カバー42及び下カバー44と壁Wとの間に施工上隙間が生じてしまう。
この隙間カバー46はその隙間を埋め、閉鎖する働きを有するもので、隙間カバー46を後述のブラケット82による支持の下で後方にスライド移動させ、壁Wに当てることで、上カバー42及び下カバー44と壁Wとの間の隙間を閉鎖することができる。
本実施形態のカバー付き水栓10では、施工に際して、先ず一対のクランク脚16,18が壁W裏の元配管への接続状態で壁Wに固定され、次いで一対のクランク脚16,18に対して水栓本体15が固定された後に、その水栓本体15に対してカバー20が固定される。
この実施形態では、カバー20を水栓本体15に固定するための、補強部材を兼ねた金属製の剛性のブラケット82を有しており、カバー20はそのブラケット82に対して直接固定される。
以下その固定構造を詳しくは説明する。
先ずブラケット82の水栓本体15への固定構造をブラケット82の構成とともに説明する。
図5及び図7に示しているように、水栓本体15の本体機能部14には左,右の各端部に鍔状の被固定部86が一体に設けられている。
この被固定部86には、図7に示しているように固定用の挿通孔87が設けられている。
ブラケット82は、図8に示しているように金属板材をプレス曲げ加工して構成したもので、左右方向に離隔した位置に一対の板状の固定機能部88を有し、そしてそれらを連結部100にて左右に連結した形態の一体構造体をなしている。
連結部100は、図8に示しているように左,右の固定機能部88から下向きに延びる左,右の一対の板状の立下り部250,各立下り部250の下端から本体機能部14に沿って左右方向に延びる板状の連結本体部252,連結本体部252の前端で左右方向に延び、前方斜め上向きに傾斜形状で立ち上がる折曲げ部254(図9(B)参照)を有している。
ここで折曲げ部254は板状の連結本体部252の強度補強用として設けられている。
連結部100は、一対の固定機能部88から本体機能部14の下側に回り込み、連結本体部252及び折曲げ部254を本体機能部14の下側に位置させている。
ここで連結本体部252には、本体機能部14のカラン側の吐水口32を挿通させるためのU字状の切欠部256が設けられている。
一対の固定機能部88のそれぞれは、本体機能部14の被固定部86に固定される本体側固定部90を有している。
固定機能部88は、この本体側固定部90からそれぞれ左方向,右方向に延出しており、そして本体側固定部90から左方向,右方向にそれぞれ離隔した位置において、上カバー42,下カバー44及び隙間カバー46を固定するためのカバー側固定部92を有している。
そしてそれぞれに、固定具としてのボルト等を挿通する挿通孔94及び雌ねじ孔96,98が設けられている。
本体側固定部90はまた、荷重伝達部としての働きも有しており、ブラケット82は、図5に示しているように荷重伝達部となる本体側固定部90を本体機能部14の被固定部86上に載置した状態で、ビス102を本体機能部14における被固定部86の挿通孔87に挿通し、本体側固定部90の雌ねじ孔96にねじ込むことで、水栓本体15に固定されている。
一方上カバー42の左,右一対の側面カバー部52のそれぞれからは、側面視形状がコ字形状をなす固定部104が左右方向内方に向って延び出している。
これら固定部104には、図9(A)に示すようにその底部に挿通孔106が設けられ、またその内部には、図9(B)に示しているようにナット108が保持されている。
上カバー42は、図9(B)に示しているようにボルト110をカバー側固定部92の挿通孔94に上向きに挿通し、更に上カバー42の固定部104の挿通孔106を挿通して、固定部104内部に保持されたナット108にねじ込むことで、ブラケット82に固定される。
尚上カバー42には、図6に示しているようにその前端部且つ左右両端部に下カバー44との固定用の一対の固定部112が設けられている。
これら固定部112には挿通孔114が設けられ、更にその内部にはナット108(図9(B)参照)が保持されている。
一方下カバー44の対応する前端部且つ左右両端部には、円筒状の固定部116が設けられている。図6及び図9(B)に示すようにこれら固定部116にもまた挿通孔118が設けられている。
上カバー42と下カバー44とは、下カバー44の固定部116の挿通孔118を挿通してボルト110を下側から上向きに挿通し、更にそれらボルト110を上カバー42の固定部112における挿通孔114を挿通して、それらの内部に保持されたナット108にねじ込むことで互いに固定される。
下カバー44にはまた、図6に示しているようにその後端部且つ左右両端部に、下カバー44をブラケット82に固定するための一対の固定部120が設けられている。
これら固定部120は下端が開口し、上端に底部を有する有底円筒状をなしており、その上端の底部に挿通孔122が設けられている。
他方隙間カバー46には、図8に示しているように前方に延出する一対の固定部124が左,右の各端部に設けられており、それぞれに前後方向に長穴形状をなす挿通孔126が設けられている。
この固定部124にはまた、上向きの立上り部128に、前後方向に延びるスライド部130が設けられている。
このスライド部130の下側には溝132が形成されており、そこにブラケット82における固定機能部88のスライド保持部134が挿入されている。
隙間カバー46は、スライド部130においてブラケット82のスライド保持部134により前後方向にスライド可能に保持されている。
この実施形態において、下カバー44と隙間カバー46とは次のようにしてブラケット82のカバー側固定部92に固定される。
即ち、図8(B)及び図9(B)に示しているように隙間カバー46の固定部124を、ブラケット82のカバー側固定部92と下カバー44の固定部120との間に挟み込んだ状態で、図8(B)及び図9(B)に示すビス136を、固定部120の挿通孔122及び隙間カバー46の固定部124の長穴状の挿通孔126に挿通して、ブラケット82の雌ねじ孔98にねじ込むことで、それら下カバー44と隙間カバー46とがブラケット82に固定される。
尚ビス136を緩めた状態では、隙間カバー46は前後方向にスライド可能である。
上記回転式の温調ハンドル38は樹脂製のもので、図10に示しているように本体ボデー12内部に組み込まれた温調弁ユニット138の駆動軸(被操作部)140に一体回転状態に連結されている。
温調ハンドル38は、この駆動軸140を回転させることで、温調弁ユニット138のハウジング142内で回転体144を回転させ、その回転体144の回転により混合弁体を軸方向(図10中左右方向)に位置移動させ、吐水の温度調節を行う。
尚図10において、146は本体ボデー12の端部にねじ込まれて温調弁ユニット138を本体ボデー12に固定する円筒状の固定部材である。
上記の回転式の切替ハンドル40もまた樹脂製のもので、図15に示しているように本体ボデー12の内部に組み込まれた切替弁ユニット148の駆動軸(被操作部)150に一体回転状態に連結されている。
切替ハンドル40は、駆動軸150を回転させることで、切替弁ユニット148のハウジング152内で回転体154を回転させ、その回転体154の回転により切替弁体を回転させ、流路の切替えを行う。即ち上記のカラン側の吐水口32からの吐水と、シャワーエルボ34からの吐水との切替えを行う。
また併せて、それら吐水口32及びシャワーエルボ34からの吐水の流量調節と吐止水とを行う。
尚図15において、156は本体ボデー12の端部にねじ込まれて切替弁ユニット148のハウジング152、つまり切替弁ユニット148を本体ボデー12に固定する円筒状の固定部材である。
温調ハンドル38は、図10及び図13に示しているように、カバー20の外部に露出した有底の円筒形状の操作部158と、操作部158の径方向内側で操作部158から本体ボデー12側に向って図中右方向に延出し、上記の駆動軸140に操作力を伝達する伝達軸部160を一体に有している。
ここで伝達軸部160は、操作部158よりも小径の円筒状をなしている。
操作部158は、図中左端の底部に開口部162を有しており、その開口部162がキャップ164にて閉鎖されている。
この実施形態において、図6及び図10に示しているように本体ボデー12の左右寸法に対してカバー20の左右寸法が大きく、本体ボデー12に組み込まれた温調弁ユニット138の駆動軸140が、カバー20の図中左端位置よりもカバー20の内部且つ図中右側に大きく引き込んだ位置にある。
そこでこの実施形態では、伝達軸部160が本体ボデー12に向ってカバー20内部に深く入り込んでおり、その先端部において温調弁ユニット138の駆動軸140にセレーション部材166を介し一体回転状態に連結されている。
詳しくは、図13に示しているように伝達軸部160の先端部には雌セレーション部168が設けられており、その雌セレーション部168が、図10に示しているようにセレーション部材166の外周面に形成された外周面の雄セレーション部170に噛合状態に嵌合されている。即ちセレーション嵌合されている。
セレーション部材166は、内周面に雌セレーション部168を有しており、その雌セレーション部168が、駆動軸140の外周面に形成された雄セレーション部170に噛合状態に嵌合されている。
温調ハンドル38の回転は、これらセレーション部の噛合いに基づいて、リング状のセレーション部材166を介し温調弁ユニット138の駆動軸140に伝えられる。
尚、伝達軸部160には弾性爪172が設けられていて、この弾性爪172が、駆動軸140の部分球状の掛止部174に掛止されている。
更に弾性爪172は、軸状の押え部材176にて外周側から押えられて、開き方向に弾性変形阻止されており、これによって温調ハンドル38が、駆動軸140から図10中左方向に抜け防止されている。
操作部158に設けられた上記の開口部162は、この押え部材176を脱着するための開口部であり、その開口部162がキャップ164にて閉鎖されている。
この実施形態では、図10に示すように温調ハンドル38の上記の伝達軸部160が図中右方向に長く延びて、カバー20の内部に深く入り込んでおり、伝達軸部160の先端部と駆動軸140との連結部が、温調ハンドル38の操作部158に対して左右の軸方向に大きく離隔している。
そのため、カバー20の外部に露出した操作部158に対してハンドル操作の際などに力が加わったとき、カバー20内部に深く入り込んだ長い伝達軸部160が駆動軸部140との連結部、即ちセレーション嵌合部を支点として傾斜したり、或いは撓み変形したりする恐れがある。
そこでここでは、図10に示すようにこれを防ぐための本体機能部14にハンドル支持部材178が備えてある。
このハンドル支持部材178は、金属製の剛性の部材で円筒形状をなしており、図12にも示しているようにその先端部(図中右端部)の外周面に雄ねじ部180が設けてある。
ハンドル支持部材178は、この雄ねじ部180において本体ボデー12の雌ねじ部182にねじ締結されている。
即ちハンドル支持部材178は、ねじ締結手段にて軸方向の一端側が本体ボデー12に剛固定されており、そして図中左側の軸方向の他端側が、本体ボデー12から温調ハンドル38の操作部158に向って延び出している。
尚、図11(B)にも詳しく示しているように円筒形状をなすハンドル支持部材178は、雄ねじ部180側の先端面が全周に亘り軸直角方向の平坦な当接面184とされている。
一方本体ボデー12には、雌ねじ部182の奥側に隣接した位置に段付形状部が設けられており、そこに同じく全周に亘って軸直角方向の平坦面をなす、当接面186が設けられている。
ハンドル支持部材178は、その先端面の当接面184を水栓本体15側の当接面186に強く押し付ける状態に、雄ねじ部180が雌ねじ部182にねじ込まれている。
これによってハンドル支持部材178が、ねじ部のバックラッシによって傾斜するのが防止され、ハンドル支持部材178が駆動軸140と正しく同軸をなすように水栓本体15に組付固定されている。
ハンドル支持部材178は、長く延びた伝達軸部160を図中左端の開口から内部に嵌入させる状態に操作部158側に延びており、内部の伝達軸部160を外周側から支持している。
ハンドル支持部材178の図中左側の端部の内面、即ち伝達軸部160の付根側の端部の内面には、樹脂製(ここではPOM樹脂)の摺動リング188が内嵌状態に組み込んである。
この摺動リング188は、伝達軸部160の外面に接して伝達軸部160を摺動させる働きを有するもので、図12及び図14に示しているように周方向の所定個所に切目190が設けてあり、その切目190によって全体的に縮径方向に弾性変形可能とされている。
摺動リング188は、縮径方向に弾性変形させられた状態で、フランジ部192をハンドル支持部材178の軸端面に当接させる状態に、ハンドル支持部材178の軸端側の環状の凹所193内に嵌め込まれ、ハンドル支持部材178にて保持されている。
この摺動リング188は、外面の複数個所に凸部194が設けられており、摺動リング188は、これら凸部194においてハンドル支持部材178の凹部193の内面に当接せしめられている。
摺動リング188にはまた、その内面にも凸部196が周方向の複数個所に設けられており、これら凸部196において伝達軸部160の外面に接し、これを摺動させるようになっている。
この実施形態において、摺動リング188は、図11(A)に示しているように内面の凸部196がハンドル支持部材178の内面よりも伝達軸部160側に突出し、また凸部196を除いた他の部分の内面がハンドル支持部材178の内面と同一位置、即ち面一面をなすように構成されている。
但し摺動リング188の内面全体を、ハンドル支持部材178の内面よりも伝達軸部160側に突出させておくことも可能である。
このようにハンドル支持部材178の内面に樹脂製の摺動リング188を組み込み、伝達軸部160の外面をこの摺動リング188に摺動させることで、樹脂製の伝達軸部160の外面が金属製のハンドル支持部材178の内面に直接擦れるのを抑制ないし防ぐことができる。
特に摺動リング188をハンドル支持部材178の端部に組み込んでおくことで、伝達軸部160がハンドル支持部材178の内部で駆動軸140との連結部を支点として傾斜し或いは撓み変形しようとしたときに、摺動リング188をハンドル支持部材178の内面よりも優先して伝達軸部160の外面に接触させ易く、より有効に伝達軸部160の外面とハンドル支持部材178とが擦れ合うのを抑制ないし防止することができる。
更にこの実施形態では、摺動リング188の内面に部分的に突出した凸部196が設けてあり、これら凸部196が、ハンドル支持部材178の内面よりも伝達軸部160側に突出しているため、その凸部196と伝達軸部160との間のクリアランスを、ハンドル支持部材178の内面と伝達軸部160との間のクリアランスよりも小となし得て、より一層有効に摺動リング188を伝達軸部160に対して接触させることができるとともに、伝達軸部160がハンドル支持部材178内部で、それらの間のクリアランスに基づいて軸直角方向にがたつきを生じるのを効果高く抑制することができる。
図10に示しているように、温調ハンドル38の操作部158には、その操作方向及び操作状態を表示するための表示リング198が一体回転状態に組み付けられている。
この表示リング198は高温側が赤色に、低温側が青色に色分けされている。
この表示リング198に対応して、表示リング198の所定部位を指示する突起状の指示部200(図12参照)を備えた、本体機能部14の一部をなす指示リング(ここでは樹脂製)202が、同じく本体機能部14の一部を構成する図10の保持部材204により固定状態に保持されている。
ここで保持部材204は樹脂製の部材であって円筒形状をなしている。
この保持部材204は、図12にも示しているように図中右端側に部分的に大径をなす嵌合固定部206を有しており、この嵌合固定部206が、同じく部分的に大径化されたハンドル支持部材178の図中右端側の被固定部208に外嵌状態に嵌合されている。
詳しくは、嵌合固定部206の内面には、周方向に沿って複数個所にリブ状の押圧部210が所定間隔で設けられており、保持部材204は、これら押圧部210をハンドル支持部材178の被固定部208の外面に当接及び押圧することで、嵌合固定部206においてハンドル支持部材178の被固定部208に固定されている。
尚、保持部材204の嵌合固定部206からは位置決片212が軸方向に突出している。
一方本体ボデー12には、対応する位置に切欠部214が設けられており、保持部材204は、位置決片212をこの切欠部214に軸方向に嵌め入れることによって、本体ボデー12に対し回転方向に位置決めされている。
この保持部材204の、嵌合固定部206とは反対側の端部且つ内面側に、図10に示すように径方向内向きに突出する内フランジ部216が設けられており、この内フランジ部216が、温調ハンドル38における伝達軸部160の外面に対し、径方向に対峙せしめられている。
この保持部材204にはまた、内フランジ部216と同じ軸方向位置において、径方向外方に突出する外フランジ部218が設けられている。
図12に示しているようにこの外フランジ部218の軸方向外方側には保持部220が設けられていて、そこに上記の指示リング202が外嵌状態に嵌め合され、保持されている。
ここで指示リング202は、周方向所定個所に切目222を有して、その切目222によって全体的に拡径方向に弾性変形可能とされている。
指示リング202は、その拡径方向の弾性変形を伴って、保持部材204の保持部220に外嵌状態に嵌め合されている。
この指示リング202には、周方向に延びる弾性爪224が内面に設けられている。
一方保持部220には、周方向に延びる溝226が外面に設けられており、指示リング202は、弾性爪224を溝226に弾性的に嵌め込むことによって、保持部材204から軸方向に抜け防止されている。
尚この保持部220には、周方向所定個所に位置決用の突起227が設けられている。
一方指示リング202には、対応する位置に溝228が設けられている。
指示リング202は、溝228を突起227に嵌め合せることによって、保持部材204に対し回転方向に位置決めされている。
保持部材204にはまた、指示リング202の内側において、ストッパ232(図12参照)を備えたリング状のストッパ部材230が組み付けられ、保持されている。
ここでストッパ232は、温調ハンドル38と一体に回転する、図10に示す可動側のストッパ234とともに、温調ハンドル38が自由に回転できる回転範囲を一定範囲内に回転規制するロック機構を構成している。
ここで回転側のストッパ234は、温調ハンドル38に一体回転状態に組み付けられた、ロック解除のための解除操作部材236の先端部に一体に構成されている。
本実施形態において、切替ハンドル40もまた温調ハンドル38と同様の組付構造で組み付けられている。
その組付構造は基本的に温調ハンドル38と同様であるので、図15及び図16に対応する部分について符号のみを示し、詳しい説明は省略する。
尚図15及び図16に示す切替ハンドルの組付構造にあっては、本体機能部14の一部をなすハンドル支持部材178側に雌ねじ部182が設けられる一方、本体ボデー12側に雄ねじ部180が設けられ、それらのねじ締結によって、ハンドル支持部材178が一端側において本体ボデー12に剛固定されている。
またここでは前記の固定部材156の図中右端面を軸直角方向の平坦な当接面186として、そこにハンドル支持部材178の側の軸直角方向の平坦な当接面184を当接させる状態に、ハンドル支持部材178を本体ボデー12にねじ込んで、ハンドル支持部材178を切替弁ユニット148の駆動軸150と同軸状に水栓本体15側に組み付けるようにしている。
尚238は、切替ハンドル40の操作状態を表示するための表示リングで、温調ハンドル38側と同様にこの表示リング238が、円筒状の保持部材204にて保持されている。
ここで表示リング38もまた、本体機能部14の一部を成している。
本実施形態では、上カバー42を本体機能部14とブラケット82とから成る水栓本体15に取り付けるに際して、上カバー42を上方から下方に降ろし、水栓本体15に載せる際に、上カバー42が水栓本体15に対して自動的に前後方向に位置決めされる。
詳しくは、図18に示しているように上カバー42の左右一対の側面カバー部52に設けた半円形状の切欠部54が、水栓本体15側の円筒部、詳しくはここでは温調ハンドル38側の内筒形状の指示リング202及び切替ハンドル40側の円筒形状の表示リング238の上部に嵌まり、それら指示リング202,表示リング238と切欠部54との嵌合によって上カバー42が前後方向に位置決めされる。
このとき、図18(I)に示しているように上カバー42が指示リング202,表示リング238に対して前後方向に多少位置がずれていたとしても、上カバー42を上方から下方に降ろすと、切欠部54即ち上カバー42が、切欠部54の下端面の曲面形状の案内作用で前後方向に位置移動し、最終的に切欠部54が指示リング202,表示リング238と同じ前後方向位置に到って、切欠部54が指示リング202,表示リング238に嵌合状態となり、ここにおいて上カバー42が水栓本体15に対し適正な組付位置に前後方向に位置決めされる。
上記水栓本体15、詳しくはその構成部材としてのブラケット82には、図8に示しているように上カバー42を左右方向に位置決めするための被係合部258が、左右方向の各端部に設けられている。
ここで被係合部258は、所定長さに亘って前後方向にストレート形状で延びている。
一方上カバー42の内面からは、図6に示しているように水栓本体15を間にして左側と右側とから、上記ブラケット82の被係合部258と協働して上カバー42を左右方向に位置決めするための係合部260が、水栓本体15に向けて下向きに突出せしめられている。
ここで左側の係合部260と右側の係合部260とは、図9(A)及び図17(A)に示すように前後方向の複数個所、具体的にはここでは2個所に且つ左右方向の同じ位置にそれぞれ設けられている。
この実施形態では、それら係合部260は上記の固定部104から下向きに突出せしめられている。
これら係合部260は、図17(B)に示しているように左右方向の内面且つ付根部に、ブラケット82の被係合部258に係合して上カバー42を水栓本体15に対し左右方向に位置決めする係合面262を有しており、更にその係合面262に続く下側に、下方に進むにつれて左右方向の外方に移行する傾斜形状のガイド面264を有している。
ここでガイド面264は、ブラケット82の被係合部258を係合面262に向けて案内作用する。
尚ここでは、係合面262もまたガイド面264と同じ角度で傾斜した面とされている。但しこの係合面262は、上下に垂直に延びる面であっても良い。
本実施形態では、上カバー42を水栓本体15に取り付けるに際して、これを上方から下方に降ろし水栓本体15に載せると、左右の4つの係合部260が、図19(II)に示しているようにそれぞれの係合面262においてブラケット82の被係合部258に係合し、上カバー42を水栓本体15に対して左右方向に位置決めする。
その際、図19(I)に示しているように上カバー42を水栓本体15に向けて、即ちブラケット82に向けて下方に降ろすと、図19(I)に示しているように左,右の係合部260の位置が水栓本体15、即ちブラケット82の被係合部258に対して左右方向に多少位置がずれていたとしても、傾斜形状のガイド面264による案内作用で、被係合部258が係合面262に向けて案内され、上カバー42を水栓本体15上に載置した時点で、左,右の係合部260の係合面262が被係合部258に係合した状態となり、ここにおいて上カバー42が水栓本体15に対し正しく左右方向に位置決めされる。
本実施形態では、係合部260が上カバー42の左側と右側とのそれぞれにおいて、前後方向に間隔を隔てて複数個所、具体的にはここでは2個所に設けてあるため、図20に示しているように上カバー42が平面視において回転方向に位置ずれするのを良好に抑制することができる(左右一対の半円形状の切欠部54と水栓本体15側の円筒部としての指示リング202,表示リング238との間に所定の嵌合クリアランスが生じている状態の下でも)。
詳しくは、図20(B)に示しているように係合部260が左側と右側とでそれぞれ1個所にだけ設けられている場合、たとえそれら係合部260と被係合部258との係合によって上カバー42が左右方向に位置決めされたとしても、それら係合部260と被係合部258との間の係合の僅かなクリアランスにより上カバー42が回転方向に位置ずれし、そのことによって上カバー42が平面視において壁Wに対し傾きを生じる恐れがある。
この場合、上カバー42の壁W側の後端と壁Wとの間の間隔が左右不均等となってしまう。
このような上カバー42の壁Wに対する傾きは外観上目立つものとなり、水栓設置状態の美観を損なう要因となる。
これに対し、本実施形態では図20(A)に示しているように係合部260が上カバー42の左側と右側とのそれぞれにおいて、前後方向に間隔を隔てて2個所に設けてあるため、係合部260とブラケット82の被係合部258との間に多少の係合のクリアランスが生じていたとしても、平面視における上カバー42の回転方向の位置ずれを効果的に抑制することができる。
即ち上カバー42の壁Wに対する傾きを効果的に抑制することができる。
これにより水栓10を良好な外観状態で壁Wに取付施工することが可能となる。
以上のような本実施形態によれば、上カバー42を水栓本体15の上方から下方に降ろし水栓本体15に載せるだけで、簡単且つ正確に上カバー42を水栓本体15に対して前後方向及び左右方向に位置決めすることができ、上カバー42を適正な組付位置で水栓本体15に組み付けることができる。
以上本発明の実施形態を詳述したがこれはあくまで一例示である。
例えば上カバー42の左右方向の位置決めのための係合部を前後方向に間隔を隔てて3個所若しくはそれ以上設けるといったことも可能であるし、或いは逆に係合部を前後方向の1個所だけに設けるといったことも場合により可能である。
更に上記実施形態ではカバー20が上カバー42と下カバー44、更には隙間カバー46とから成っているが、場合によって本発明は上カバー20の形態を変えるなどして、カバー付き水栓におけるカバーを上カバーだけ構成するといったことも可能である。
更に上記実施形態では、本体機能部14にブラケット82を取り付けてそれらにより水栓本体15を構成し、そしてそのブラケット82に対して上カバー42を左右方向に位置決めするようになしており、この場合本体機能部14に所望の位置で且つ所望の形状で被係合部を設けることが難しい場合であっても、ブラケット82の取付けにより被係合部258を所望の位置に且つ所望の形状で設け易い利点が得られるが、場合によってこのようなブラケット82を設けないで本体機能部14のみにて水栓本体15を構成し、その本体機能部14に被係合部を設けてカバー側の係合部と係合させ、上カバーを左右方向に位置決めするようになすといったことも可能である等、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲において種々変更を加えた形態で構成可能である。
10 カバー付き水栓
15 水栓本体
16,18 クランク脚
42 上カバー
54 切欠部
258 被係合部
260 係合部
262 係合面
264 ガイド面

Claims (3)

  1. 水栓本体に上カバーを載せて固定し、該上カバーにて該水栓本体を上側から覆って成るカバー付き水栓であって、
    該上カバーには、使用者からの正面視における左右方向の側方からの側面視形状が円弧状をなし、前記水栓本体側の円筒部の上部に下向きに嵌って該上カバーを該水栓本体に対し前後方向に位置決めする切欠部を設けるとともに、
    該上カバーには、該水栓本体を間にして左側の位置と右側の位置とで該上カバーの内面から該水栓本体側に突出する係合部を設けて、該係合部の前記左右方向の内面に、(a)該水栓本体側の被係合部に対し左右方向に係合して該上カバーを該水栓本体に対し左右方向に位置決めする係合面と、(b)該係合面に続く下側に、下方に進むにつれて左右方向の外方に移行する形状をなし、前記水栓本体側の被係合部を前記係合面に向って案内するガイド面と、を設けたことを特徴とするカバー付き水栓。
  2. 請求項1において、前記左側の係合部と右側の係合部とがそれぞれ前後方向に間隔を隔てて複数設けてあり、それら複数の係合部のそれぞれが、前記係合面において前記水栓本体の対応する前記被係合部に係合するものとなしてあることを特徴とするカバー付き水栓。
  3. 請求項1,2の何れかにおいて、水側及び湯側の一対のクランク脚にて前記水栓本体を壁に固定するクランク脚付きのものであり、前記上カバーが、該一対のクランク脚ごと該水栓本体を上側から覆うものであることを特徴とするカバー付き水栓。
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