JP6104509B2 - カバー付き水栓のカバー取付構造 - Google Patents

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Description

この発明は、クランク脚付きの壁付きの混合水栓に適用して特に好適なカバー付き水栓のカバー取付構造に関する。
クランク脚付きの壁付きの混合水栓として、従来、水栓本体の本体ボデーを金属の鋳物製とし、その内部に弁部その他の水栓機構部を内蔵させた形態のものが広く用いられている。
この種の水栓では、壁裏の元配管に接続状態に壁に取り付けた水側及び湯側の一対のクランク脚によって水栓本体を支持することができる。
また水側及び湯側の左右一対のクランク脚を、壁面と平行方向に回転させてその回転角度を調整し、また元配管へのねじ込み量を調節することで、水栓本体を水平姿勢に姿勢調節したり、水栓本体と壁との間隔を左右(使用者から見た正面視において左右)均等にしたり、或いは水栓本体の、左右一対のクランク脚との接続部間の間隔と、壁側の水及び湯の元配管の接続部間との間隔のずれを吸収したりすることができる。
ところで従来の水栓の場合、金属製の鋳物製の本体ボデーがそのまま水栓の外観を成しており、そこで水栓の意匠性を高めるべく、従来にあっては一般に本体ボデー外面にメッキを施して外面を美麗に仕上げることを行っている。
しかしながらこの場合、良好な外観を実現するために本体ボデーに余剰の肉を付けて外面をフラットとし、研磨処理を施した上でメッキ処理することとなるため、本体ボデーが必然的に重くなって施工作業がしづらくなり、また鋳物材料の使用量も多くなるとともに、研磨及びメッキ処理の工程が必要となってコストも高くなってしまう。
また使用者が本体ボデーに触れたときの火傷防止などのために、本体ボデーにウォータージャケット構造を設けて、そこに水を巡らすようにしており、そのウォータージャケット構造のために本体ボデーの構造が複雑化し、また重量も重くなってしまう。
水栓本体をカバーで覆って成るカバー付き水栓では、こうした問題を解決することができる。
具体的にはカバー付き水栓の場合、カバーが水栓の外観を成すために、水栓の本体ボデーに余剰の肉を付けてその外面を凹凸の無いフラットな形に形成してメッキ処理したりしなくても良く、重量を軽量化することができる。
またカバーによって、使用者が直接本体ボデーに触れるのを防ぐことが可能となり、従来本体ボデーに設けていたウォータージャケット構造を省くことも可能となる。
更にカバー付き水栓にあっては、カバーの種類を変えることで様々な外観を水栓に与えることが可能となる。
一方でこのようなカバー付き水栓の場合、水栓本体へのカバーの取付構造が問題となる。
カバー付き水栓では、使用者から見て最も目立ち易い水栓本体の上面と前面とをカバーで覆うようにしてこれを水栓本体に固定するのが望ましいが、その際カバーの固定を使用者に近いカバーの前部側でカバーの外側から行った場合、その固定個所が使用者から見えてしまい、意匠性を悪化させてしまう。
例えば固定手段としてビス止めを行った場合(カバーの固定手段としてはビス止めが一般的である)、カバーのビス孔や固定具としてのビスが使用者から見えてしまい、意匠性を悪化させてしまう。
そこでこれを避けて、ビス止めを使用者から見て後方側の奥側で行うと、ビス孔やビスを目立ち難くできるが、一方でこの場合カバーの前部側が水栓本体に対して非固定となってしまうために、カバーの前部側に上向きの力が加わったときに、カバーの前部側が浮き上ってしまうといった問題を生じる。
尚本発明の先行技術として、下記特許文献1にはクランク脚付きの壁付きの湯水混合水栓から成るカバー付き水栓が開示されている。
但しこの特許文献1にはカバーの取付構造に関して具体的な記述はなされていない。
特開2011−219959号公報
本発明は以上のような事情を背景とし、カバー固定部によってカバー付き水栓の外観を悪化させることがなく、しかもカバーを強固に水栓本体に固定し得て、カバー前部に力が上向きに加わった場合にもカバー前部が浮き上りを生じないカバー付き水栓のカバー取付構造を提供することを目的としてなされたものである。
而して請求項1のものは、上面カバー部前面カバー部及び側面カバー部を一体に備えたカバーを、該上面カバー部が水栓本体の上面を、前面カバー部が該水栓本体の使用者側の前面を、該側面カバー部が該水栓本体の側面を覆う状態に該水栓本体に取り付けて成るカバー付き水栓のカバー取付構造であって、前記カバーの前部側に設けられた係合部が、前記水栓本体に取り付けられた温調ハンドル及び切替ハンドルの中心軸よりも前側の位置で該水栓本体の対応する被係合部に対し上向きに係合するとともに、該カバーの該係合部よりも後方側である奥側位置で該カバーが該水栓本体に固定されていることを特徴とする。

請求項2のものは、上面カバー部及び前面カバー部を有するカバーを、該上面カバー部が水栓本体の上面を、前面カバー部が該水栓本体の使用者側の前面を覆う状態に該水栓本体に取り付けて成るカバー付き水栓のカバー取付構造であって、前記カバーの前部側に設けられた係合部、前記水栓本体の対応する被係合部に対し上向きに係合するとともに、該カバーの該係合部よりも後方側である奥側位置で該カバー該水栓本体に固定されおり、更に、該カバーの係合部が前記水栓本体の被係合部の直下に重なる位置で、該水栓本体に対して後方向きに当接し、該カバーを該水栓本体に対して前後方向に位置決めするストッパ部を備えたリブと、該ストッパ部の後側で前後方向に延び、前記水栓本体に対し下向きに当接して該カバーを該水栓本体に対して上下方向に位置決めし、且つその当接状態を保ちつつ、前記ストッパ部が前記水栓本体から前方に離れた位置と、該水栓本体に後方向きに当接する位置との間で該水栓本体の上面に対して相対摺動し、前記カバーを前後方向にスライドガイドするガイド部を備えたリブとが、前記上面カバー部の内面から前記水栓本体に向って突出する形態で設けてあることを特徴とする。
請求項3のものは、上面カバー部及び前面カバー部を有するカバーを、該上面カバー部が水栓本体の上面を、前面カバー部が該水栓本体の使用者側の前面を覆う状態に該水栓本体に取り付けて成るカバー付き水栓のカバー取付構造であって、前記カバーの前部側に設けられた係合部、前記水栓本体の対応する被係合部に対し上向きに係合するとともに、該カバーの該係合部よりも後方側である奥側位置で該カバー該水栓本体に固定されており、更に、前記水栓本体に設けた第2の被係合部に対して左右方向に係合し、前記カバーを前記水栓本体に対して左右方向に位置決めする第2の係合部を有するリブが、前記上面カバー部の内面から前記水栓本体に向って突出する形態で設けてあることを特徴とする。
請求項4のものは、上面カバー部及び前面カバー部を有するカバーを、該上面カバー部が水栓本体の上面を、前面カバー部が該水栓本体の使用者側の前面を覆う状態に該水栓本体に取り付けて成るカバー付き水栓のカバー取付構造であって、前記カバーの前部側に設けられた係合部、前記水栓本体の対応する被係合部に対し上向きに係合するとともに、該カバーの該係合部よりも後方側である奥側位置で該カバー該水栓本体に固定されており、更に、前記上面カバー部の内面から前記水栓本体に向って、且つ該水栓本体の上面との間に所定の微小な隙間を形成する位置まで下向きに突出するリブが設けてあり、該隙間は、前記上面カバー部が下向きに変形を生じたときに該リブが前記水栓本体の上面に当接可能な大きさに設定してあることを特徴とする。
請求項5のものは、上面カバー部及び前面カバー部を有するカバーを、該上面カバー部が水栓本体の上面を、前面カバー部が該水栓本体の使用者側の前面を覆う状態に該水栓本体に取り付けて成るカバー付き水栓のカバー取付構造であって、前記カバーの前部側に設けられた係合部、前記水栓本体の対応する被係合部に対し上向きに係合するとともに、該カバーの該係合部よりも後方側である奥側位置で該カバー該水栓本体に固定されており、更に、前記カバー、前記前面カバー部,前記上面カバー部及び前記係合部を有し、下面が開放された形態の上カバーと、該上カバーとは別体をなし、前記水栓本体を下側から覆う下カバーとを備えて構成され、該下カバーにて前記係合部を下側から覆う状態で、該下カバーと前記上カバーとのそれぞれ該係合部よりも奥側の位置で前記水栓本体に固定されていることを特徴とする。
請求項6のものは、請求項5において、前記上カバーに備えた固定部と前記下カバーに備えた固定部とが、平面視において前記水栓本体に備えた共通の被固定部と同じ位置に設けてあり、それら上カバーの固定部と下カバーの固定部と該被固定部に対して共通の固定具にて固定されていることを特徴とする。

発明の作用・効果
以上のように本発明は、カバーの前部側に設けた係合部を、水栓本体の対応する被係合部に対し上向きに係合させるとともに、その係合部よりも奥側位置でカバーを水栓本体に固定し取り付けるようになしたものである。
かかる本発明によれば、カバーを外観上目立ち難い位置で水栓本体に固定することができ、カバーの固定個所が目立つことによって水栓の外観を悪化させてしまうのを避けることができる。
一方でカバーの前部側に設けた係合部を、水栓本体の対応する被係合部に上向きに係合させるようにしているため、カバーの前部側に上向きの力が加わった場合においても、カバーの前部側が浮き上りを生じるのを防ぐことができる。
次に請求項2は、カバーの係合部が水栓本体の被係合部の直下に重なる位置で水栓本体に対して後方向に当接し、カバーを水栓本体に対して前後方向に位置決めするストッパ部を備えたリブと、そのストッパ部の後側で前後方向に延び、水栓本体に対し下向きに当接してカバーを水栓本体に対して上下方向に位置決めし、且つその当接状態を保ちつつ、ストッパ部が水栓本体から前方に離れた位置と、水栓本体に後方向きに当接する位置との間で水栓本体の上面に対して相対摺動し、カバーを前後方向にスライドガイドするガイド部を備えたリブとを、上面カバー部の内面から水栓本体に向って突出する状態で設けたもので、この請求項2によれば、カバーを水栓本体の上面に載せて上記のガイド部を水栓本体の上面に当て、その状態でカバーを水栓本体に対して後方にスライド移動させることで、ストッパ部を水栓本体に当接させ、カバーを水栓本体に対して前後方向に位置決めすることができる。
このとき、カバーに設けた係合部は、水栓本体に対するカバーの相対的な後方移動により、最終的に水栓本体の被係合部の直下に位置して被係合部に対し係合する状態となる。
ここにおいてカバーを水栓本体に固定することで、カバーの係合部を水栓本体の被係合部に上向きに係合させる状態でカバーを水栓本体に取り付けることができ、そしてそれらの係合によってカバー前部の浮き上りを防止することができる。
従ってこの請求項2によれば、水栓本体に対するカバーの取付けを極めて簡単に行うことができる。
ここで上記ストッパ部を備えたリブと、上記ガイド部を備えたリブとは別々のリブとしておくこともできるが、同一のリブとしておくことができる。
次に請求項3は、水栓本体に設けた第2の被係合部に対して左右方向に係合し、カバーを水栓本体に対して左右方向に位置決めする第2係合部を有するリブを、前記上面カバー部の内面から水栓本体に向って突出する形態で設けたもので、この請求項3によれば、カバーを水栓本体に組み付けるに際して、カバーに設けた第2の係合部と水栓本体に設けた第2の被係合部との係合によって、カバーを容易に水栓本体に対し左右方向に位置決めすることができる。
ここで第2の係合部を備えたリブは、上記のストッパ部を備えたリブ,ガイド部を備えたリブとは別々のリブとしておくこともできるが、ストッパ部を備えたリブとガイド部を備えたリブとが別々のリブである場合において、何れか一方のリブと同じリブとなしておくこともできるし、或いはストッパ部を備えたリブとガイド部を備えたリブとが同一のリブである場合において、かかる第2の係合部を備えたリブもまた同一のリブとしておくことができる。
次に請求項4は、上面カバー部の内面から水栓本体に向って且つ水栓本体の上面との間に隙間形成する位置まで下向きに突出するリブを設け、そしてその隙間を、上面カバー部が下向きに変形を生じたときに、リブが水栓本体の上面に当接可能な大きさで設定したものである。
この請求項4のリブは、上記のガイド部を有するリブとは別途に且つ別の個所に設けることとなる。
この請求項4によれば、水栓本体に対して上方に離隔した位置にある上面カバー部に下向きの力が加わり、上面カバー部が大きく撓んだり変形しようとしても、当初水栓本体との間に隙間形成していたリブが水栓本体に当ることによって、上面カバー部の過度の変形を良好に防止することができる。
尚、上面カバー部に上記のガイド部を有するリブが設けてある場合には、そのガイド部を有するリブが、カバー組付状態で水栓本体に対し下向きに当接した状態にある。
従ってこのガイド部を有するリブを設けた近傍個所においては、上面カバー部が下向きに変形するのが抑制される。
但しこのようなガイド部を有するリブから離れた個所においては、上面カバー部が水栓本体側に大きく変形する恐れがある。
従ってこの請求項4のリブは、上面カバー部の部分的な変形が大きく生じ易い個所に設けておくことが効果的である。
次に請求項5は、カバーを上カバーと下カバーを備えて構成し、そしてその下カバーにて上記係合部を下側から覆う状態で、下カバーと上カバーとのそれぞれを係合部よりも奥側の位置で水栓本体に固定するようになしたもので、この請求項5によれば、係合部を下カバーにて覆い隠すことができ、従ってその係合部が外観に現れてしまうのを防ぐことができる。そのことによってカバー付き水栓の美観を一層良好とすることができる。
この場合において、上カバーに備えた固定部と下カバーに備えた固定部とを、平面視において水栓本体に備えた共通の被固定部と同じ位置に設けておき、それら上カバーの固定部と下カバーの固定部とを、水栓本体の被固定部に対し、共通の固定具にて固定するようになしておくことができる(請求項6)。
このようにすれば上カバー,水栓本体,下カバーの3者の固定を簡単に行うことができ、且つそれらの固定個所(平面視における固定個所)を1個所とすることができる。即ち外観の悪化に繋がる固定個所を最小限とすることができる。
この場合において、水栓本体の被固定部を上カバーの固定部と下カバーの固定部とで挟み付けるようにして固定を行うようになすことができる。
また固定具としてビスを用い、そのビスのねじ込みによって上カバーの固定部,水栓本体の被固定部,下カバーの固定部をビス止めすることができる。この場合、ビスのねじ込みによって上カバーと水栓本体と下カバーとを同時に固定することができる。
本発明は、クランク脚付きの壁付きの混合水栓に好適に適用することができる。
本発明の一実施形態のクランク脚付きのカバー付き水栓の外観斜視図である。 図1とは異なる方向で示したカバー付き水栓の外観斜視図である。 図1のカバー付き水栓の底面図である。 図1,図2とは異なる方向で示したカバー付き水栓の外観斜視図である。 図1のカバー付き水栓を、カバーを除いた状態で示した図である。 図1のカバー付き水栓における本体ボデーにクランク脚を接続した状態を示した図である。 図1のカバー付き水栓のカバーを分解して水栓本体とともに示した図である。 図1のカバー付き水栓における上カバーを示した図である。 図1のカバー付き水栓における下カバーを示した図である。 図1のカバー付き水栓における隙間カバーを示した図である。 図1の上カバーと隙間カバーとを組付状態で示した図である。 図1のカバー付き水栓の施工手順の説明図である。 図12に続く施工手順の説明図である。 図13に続く施工手順の説明図である。 図1のカバー付き水栓における隙間カバーの作用説明図である。
次に本発明の実施形態を図面に基づいて詳しく説明する。
図1〜図4において、10はクランク脚を備えた壁付きのカバー付き水栓(混合水栓)で、図7に示しているようにハウジングをなす本体ボデー12の内部に温調弁ユニット,切替弁ユニットその他の水栓機構部を内蔵した水栓本体14と、壁W(図5参照)裏に配管された給水用の元配管,給湯用の元配管からの水,湯をそれぞれ水栓本体14に供給する給水用の配管,給湯用の配管を兼ねた水側のクランク脚16,湯側のクランク脚18と、それらを全体的に囲い込むカバー(ここでは樹脂製)20を含んで構成されている。
ここで本体ボデー12は金属の鋳物から成っている。但し外面の研磨及びメッキ処理は施されておらず、外面は鋳肌そのままとなっている。
クランク脚16,18は、図6,図7及び図4,図5に示しているように壁W裏の元配管にシール状態にねじ接続されて、壁Wから水平方向に突き出す雄ねじ管から成る管体22と、これから壁面と平行方向に直角に折れ曲った管体24とを有しており、その管体24の先端部に袋ナット26が設けられている。
ここで水側のクランク脚16及び湯側のクランク脚18における一対の管体24は、正面視においてハ字状をなしている。
そしてこの袋ナット26により管体24の先端部が水栓本体14、詳しくは本体ボデー12に備えられた、外周面に雄ねじを有する水側,湯側の接続口28にねじ接続されている。
尚図3,図6において、30は壁W裏の元配管とクランク脚16の管体22との接続部を覆って隠蔽する椀座である。
一方、本体ボデー12の前部からはカラン側の吐水口32が下向きに突出しており、また図5にも示しているようにその背面からは、シャワー水をシャワーホースを介してシャワーヘッドに吐水するシャワーエルボ34が下向きに突出している。
尚、カラン側の吐水口32の先端部には雄ねじ部が設けられていて、そこにキャップ35(図2参照)が螺着されている。
本体ボデー12にはまた、左右方向(使用者からの正面視における左右方向)の中央部の前面に、その前面から前方に部分的に突出するブロック状の被係合部36が一体に設けられている。
この被係合部36には、その下面で開口する雌ねじ穴37が上下向きに設けられている。
この本体ボデー12を含む水栓本体14の左端側(使用者からの正面視において左端側)には温調ハンドル38が、また右端側には切替ハンドル40がそれぞれ回転操作可能に取り付けられており、これら温調ハンドル38,切替ハンドル40が、図1及び図2に示すようにカバー20から左右方向に突出せしめられている。
ここで温調ハンドル38は、回転操作によって吐水の温度調節を行う。また切替ハンドル40は、回転操作によってカラン側の吐水口32からの吐水と、シャワーエルボ34からの吐水との切替えを行うとともに、カラン側の吐水口32及びシャワーエルボ34からの吐水の流量調節と吐止水とを行う。
カバー20は、図7に示しているように水栓本体14に下向きに被せられて、これを上側から覆う本体カバーとしての上カバー42と、水栓本体14を下側から覆う蓋カバーとしての下カバー44と、更に補助的なカバーとして上カバー42と壁Wとの間の隙間を閉じる隙間カバー46とを有している。
上カバー42は、略水平方向に平坦な板状の上面カバー部48と、上面カバー部48の前端から下向きに折れ曲った板状の前面カバー部50と、上面カバー部48の左右の各一端から下向きに立ち下がった一対の板状の側面カバー部52とを有する、下面が開放された箱型形状とされており、その上面カバー部48によって、水側及び湯側の一対のクランク脚16,18ごと水栓本体14を上側から覆い、また前面カバー部50によって水栓本体14を前側から覆い、更に一対の側面カバー部52によって、一対のクランク脚16,18ごと水栓本体14を側方から覆っている。
ここで一対の側面カバー部52には、温調ハンドル38と切替ハンドル40とを突出させるための逆U字状の切欠部54が設けられている。
前面カバー部50は、図7,図8及び図1,図2に示すように上部56と下部58とを有している。
上部56は、下方に進むにつれて前方に迫り出す湾曲形状とされており、また下部58は、下方に進むにつれて水栓本体14側に後向きに移行する傾斜形状とされている。
図12に示しているようにこの傾斜形状の下部58は、その下端が水栓本体14、詳しくは本体ボデー12の下端に近い位置まで下向きに延び出している。
一方下カバー44は、図7及び図9に示すように略水平方向に延びる平坦な板状の下面カバー部60を有しており、一対のクランク脚16,18ごと水栓本体14を下側から覆っている。
尚下カバー44は、その前端部が斜め上向きに湾曲して延びており、その湾曲部62が上カバー42の前面カバー部50、詳しくはその下部58の下端に繋がっている。
下カバー44はまた、水栓本体12の前部の側面の一部を覆う左右一対の起立部64を有している。
これら一対の起立部64には、温調ハンドル38,切替ハンドル40を突出させるための円弧状の切欠部66が設けられている。
尚この下カバー44の下面カバー部60には、図9にも示しているように水栓本体14の上記のカラン側の吐水口32を下向きに突出させるための円形且つ貫通の開口部68と、シャワーエルボ34を下向きに突出させるための長円形状の貫通の開口部70とが設けられている。
この下カバー44の下面カバー部60は、一対のクランク脚16,18における管体22の上部の高さ位置で、水栓本体14を下側から覆う主部60Aと、一対のクランク脚16,18を下側から覆う脚カバー部60Bとを有している。
脚カバー部60Bは、図2に示しているように下向きに湾曲して突出した逆ブリッジ状をなしており、管体22に組み込まれた止水栓の回転式の操作部72、及びストレーナを脱着操作するための回転式の操作部74を操作するための開口部76をその前端位置に形成している。
ここで開口部76は、使用者側の前方に向けて開口した正面方向の開口部とされている。
上記隙間カバー46は、図7及び図10に示しているように板状をなす平坦な上面閉鎖部78と、一対の側面閉鎖部80とを有している。
隙間カバー46はまた、これら上面閉鎖部78及び側面閉鎖部80から前方に延出し、図7に示すように上カバー42における一対の側面カバー部52の内側に突設された4角筒状の支持部84に対して前後方向にスライド可能に外嵌状態に嵌合し、かかる支持部84にて支持される、横断面形状が略コ字形状をなす被支持部86を有している。
本実施形態のカバー付き水栓10を現場設置する際、上カバー42と壁Wとの間に施工上隙間が生じてしまう。
この隙間カバー46はその隙間を埋め、閉鎖する働きを有するもので、この隙間カバー46を上カバー42による、具体的にはその支持部84による支持の下で、図11に示すように後方にスライド移動させ、壁Wに当てることで上カバー42と壁Wとの間の隙間を閉鎖することができる。
尚その際、隙間カバー46は壁Wに当るまで後方移動させられた後、被支持部86に設けた図10の長穴状の挿通部88及び上カバー42の支持部84の挿通孔94を通じて図11に示すボルト90を上向きに挿通し、そして支持部84内部においてナット92にねじ込むことで、隙間カバー46が壁Wへの当接状態で上カバー42に固定される。
尚このとき、下カバー44もまた上カバー42,隙間カバー46とともに同時に固定される。
詳しくは、図7及び図9に示しているように下カバー44からは、下端が開口し上端に底部を有する有底の円筒状の固定部96が立ち上っており、上記ボルト90は、図11に示すようにこの円筒状の固定部96の下端の開口からその内部に挿入された上、上端の底部に設けた挿通孔98,上記の挿通部88,挿通孔94に挿通された上、ナット92にねじ込まれ、これにより隙間カバー46が上カバー42と下カバー44とに対して同時に固定される。
図8に示しているように、上カバー42には、左右方向の略中央部において前面カバー部50から、詳しくはその下部58から後方に突出する板状の係合部100が設けられている。
係合部100は、水栓本体14の上記の被係合部36の直下に位置して、被係合部36に対し上向きに係合せしめられており、上カバー42の前部に上向きの力が加わった場合においても、それらの係合作用により、上カバー42の前部が浮上り防止されている。
この板状の係合部100は、左右の両端面が3角形状の補強リブ104にて前面カバー部50における下部58の内面に連結されており、この補強リブ104によって係合部100が強度補強されている。
この実施形態では、係合部100に貫通の挿通孔106が設けられており、図13及び図14に示しているようにこの挿通孔106を挿通してビス108が、水栓本体14の被係合部36の開口から内部の雌ねじ穴37にねじ込まれることで、係合部100が水栓本体14の前部に固定されている。
但し係合部100の主たる働きは水栓本体14の被係合部36に上向きに係合して、上カバー42前部の浮上り防止することにあり、従ってビス108による固定は省くことが可能である。
上カバー42にはまた、上記の係合部100よりも壁W側の奥側位置において、図7及び図8に示しているように上面カバー部48の内面(下面)から立ち下る円筒状の一対の固定部112が左右両側位置に設けられている。
一方水栓本体14、詳しくは本体ボデー12には、平面視において対応する左,右位置に、詳しくは組付状態で固定部112と上下に対向する位置に一対の鍔状の被固定部114が一体に設けられている。
これら被固定部114には貫通の挿通孔116が設けられている。
上カバー42は、一対の固定部112において水栓本体14の対応する一対の被固定部114に固定されている。
詳しくは、図14に示しているように円筒状の固定部112の内部には、円筒状の雌ねじ金具118が埋め込まれており、そこにビス120が、被固定部114の挿通孔116を挿通してねじ込まれることで、かかるビス120によって固定部112と被固定部114とがねじ締結され、固定されている。
この実施形態では、下カバー44もまた、図7及び図9に示す固定部122において、水栓本体14の被固定部114に対し、上カバー42とともに固定されている。
詳しくは、下カバー44は、上カバー42の上記の係合部100を下側から覆う状態に、水栓本体14に対して下側から上向きに被せられており、この下カバー44には、その係合部100よりも奥側の位置、詳しくは組付状態で上カバー42の固定部112及び水栓本体14の被固定部114に対して上下に対向する直下の位置に、円筒状の固定部122が設けられている。
この下カバー44の円筒状の固定部122は、その下端が開口し上端に底部124(図14参照)を有する有底円筒状をなしており、図14に示すようにこの固定部122の下端の開口からビス120を上向きに挿入し、更に底部124の挿通孔126及び被固定部114の挿通孔116を挿通して、上カバー42の固定部112の内部の雌ねじ金具118にねじ込むことで、上カバー42の固定部112と下カバー44の固定部122とが、被固定部114を上下両側から挟み込む状態に、被固定部114に同時に固定されている。
即ち上カバー42と下カバー44とが、共通の1つのビス120によって水栓本体14に同時に固定されている。
上カバー42にはまた、左右両端に近い位置で、上面カバー部48の内面(下面)から水栓本体14に向けて下向きに突出する一対の板状のリブ128が設けられており、またそれらリブ128の内側位置において、上面カバー部48の内面から下向きに突出する一対の板状のリブ130が設けられている。
図12に示すように、左右方向の両外側の一対のリブ128は、図6及び図7に示す水栓本体14の左右両端部のフランジ部(第2の被係合部)132に対して左右方向の両外側から係合し、上カバー42を水栓本体14に対して左右方向に位置決めする働きを有している。
尚下カバー44においても、水栓本体14の上記のフランジ部132に対して左右方向の両外側から係合し、下カバー44を水栓本体14に対して左右方向に位置決めするリブ138(図7,図9参照)が、下カバー44の内面から水栓本体14に向けて上向きに突出する状態に設けられている。
また下カバー44には、上カバー42の側面カバー部52の内面に嵌合して、下カバー44と上カバー42との組付けの左右方向位置を規定するリブ148が、起立部64とは段違い形状で設けられている。
上記一対のリブ128は、水栓本体14、詳しくは本体ボデー12の外周形状に対応した形状で湾曲する湾曲形状のストッパ部134を有している。
これらストッパ部134は、図12(B)に示しているように水栓本体14における本体ボデー12の前面に当接して、上カバー42を水栓本体14に対して前後方向に位置決めする働きをなす。
これら一対のリブ128はまた、ストッパ部134の後側で前後方向に延び、水栓本体14に対して下向きに当接するガイド部136を有している。
これらガイド部136は、上カバー42を水栓本体14に対して上下方向に位置決めする働きを有し、またその当接状態を保ちつつ、ストッパ部134が水栓本体14から前方に離れた位置と、水栓本体14に後方向きに当接する位置との間で水栓本体14の上面に対して相対摺動し、上カバー42を前後方向にスライドガイドするガイド部としての働きを有している。
これらリブ128におけるストッパ部134,ガイド部136の詳細な作用については後述する。
一方、左右方向の内側位置の一対のリブ130は、水栓本体14に対する上カバー42の取付状態の下で、水栓本体14の上面、詳しくは図5及び図7に示す水栓本体14の被当接部142の上面との間に、図13に示す所定の微小な隙間を形成する状態でかかる被当接部142に下向きに対向する当接部140を有している。
これら当接部140は、上カバー42の上面カバー部48に対して下向きの力が加わったとき、水栓本体14の被当接部142に当接して、上面カバー部48の更なる変形を抑制するように働く。
従って、ここでは当接部140と被当接部142との間の隙間は、上面カバー部48に下向きの力が加わって変形開始したときに、当接部140が被当接部142に当ることができるように微小な隙間に設定してある。
上記各一対のリブ128,130は何れも前後方向に延びる形態で設けられているが、上カバー42の上面カバー部48の内面には、左右方向に延びる形態でリブ144が設けられている。
更に前後方向に延びるリブ128,130に続いて、前面カバー部50に沿って延びるリブ146が設けられている。
これら複数のリブ128,130,144,146は、樹脂製且つ板状の上カバー42の各部を補強する働きをなしている。
尚本実施形態のカバー付き水栓では、図14に示しているように上カバー42の上面カバー部48,前面カバー部50、更に下カバー44の下面カバー部60が、水栓本体14から離隔した状態で水栓本体14を囲い込んでおり、それら各カバー部と水栓本体14との間に空間を形成している。そしてその空間により断熱効果をもたせている。
次に本実施形態のカバー付き水栓の施工手順を、各要部の作用とともに以下に説明する。
本実施形態のカバー付き水栓を設置現場で設置施工する際には、先ず一対のクランク脚16,18を、雄ねじ管から成る管体22を壁W裏の元配管に対しねじ込むことでそれら元配管に接続し、壁Wに取り付ける。
その後、予め壁Wから前方に退避させていた椀座30を壁W側にねじ込んで(椀座30の内周面には雌ねじが設けてある)、椀座30を壁Wに当接させ、その椀座30によってクランク脚16,18と対応する元配管との接続部を隠蔽する。
その後、図6に示しているように水栓本体14を、一対の接続部28において一対のクランク脚16,18の管体24の端部に袋ナット26にて接続する。
ここにおいて水栓本体14が壁Wに取り付いた状態となる。
本実施形態においては、その後においてカバー20を水栓本体14に固定し、取り付けることとなる。
その際、先ず上カバー42を、隙間カバー46を支持した状態で水栓本体14に対して上側から下向きに被せ、水栓本体14に取り付ける。
このとき、上カバー42の係合部100が、図12(A)に示しているように水栓本体14よりも前方に位置するようにして、上カバー42を水栓本体14に下向きに被せる。
係合部100が水栓本体14よりも前方に位置していないと、上カバー42を水栓本体14に被せる際に、係合部100が水栓本体14と干渉してしまうため、良好に上カバー42を水栓本体14に被せることができない。
さてこのようにして係合部100が水栓本体14よりも前方に位置するようにして上カバー42を水栓本体14に被せたとき、図12(A)に示すように上カバー42の左右一対のリブ128に設けた湾曲形状のストッパ部134が、水栓本体14の前面から前方に離れて位置した状態となる。
そしてリブ128に備えたガイド部136が、水栓本体14の上面に下向きに当接し、その当接作用によって上カバー42が隙間カバー46とともに水栓本体14にて支持された状態となる。
尚このとき、図12(A)に示しているように上カバー42の固定部112もまた、水栓本体14の対応する被固定部114に対し前方に離隔して位置した状態となる。
そこで次に上カバー42を壁Wに向って後方に押し込む。
このとき、一対のリブ128のガイド部136が、水栓本体14の上面への当接状態を保ちつつ、水栓本体14に対して相対的に摺動し、そして一定量上カバー42を押し込むと、リブ128に設けた湾曲形状のストッパ部134が、水栓本体14の前面に当接してストッパ作用し、ここにおいて上カバー42の押込端が規定される。即ち上カバー42が、水栓本体14に対して前後方向に位置決めされる(図12(B))。
上カバー42に設けた係合部100及び固定部112は、上カバー42の押込みに伴って後方に一体に移動し、そしてストッパ部134が水栓本体14の前面に当って、上カバー42が水栓本体14に対して前後方向に位置決めされたところで、係合部100が水栓本体14の被係合部36の直下に位置して、被係合部36に対し上向きに係合する状態となり、また上カバー42の固定部112が、図12(B)に示しているように水栓本体14の被固定部114の真上に位置して、被固定部114に対し上下に対向した状態となる。
そこで次に、図13に示しているように、ビス108を上カバー42の係合部100の挿通孔106から、水栓本体14の被係合部36の雌ねじ穴37にねじ込んで、上カバー42を水栓本体14に対して固定(仮固定)する。
以上のようにして上カバー42を水栓本体14に下向きに被せ、仮固定したら、次に図13に示しているように下カバー44を水栓本体14に対して下側から上向きに被せ、水栓本体14に固定する。
このときの下カバー44の水栓本体14への固定は次のようにして行う。
即ち、下カバー44の円筒状の固定部122の下端の開口から、図14に示しているようにビス120を固定部122内に挿入し、更に続いてビス120を固定部122の挿通孔126,水栓本体14の被固定部114の挿通孔116を挿通して、上カバー42の円筒状の固定部112内の雌ねじ金具118にねじ込む。
ここにおいて上カバー42の固定部112と、下カバー44の固定部122とが、水栓本体14の被固定部114を上下両側から挟み込んだ状態に、それら3者がねじ締結され、固定される。
即ち上カバー42と、水栓本体14と、下カバー44との3者が同時固定される。
ここにおいて上カバー42の係合部100が下カバー44にて下側から覆われ、また水栓本体14及び一対のクランク脚16,18の全体が、上カバー42と下カバー44とで囲い込まれた状態となり、それらがカバー20の内部に隠れた状態となる。
このとき、上カバー42と壁Wとの間には施工上隙間が生じる。
例えば、図15(B),(C)に示しているようにカバー付き水栓10を壁Wに取り付けるに際して、クランク脚16,18のねじ込み量のばらつきによって、上カバー42と壁Wとの間に隙間が生じ且つその隙間の大きさも様々となる。
そこで次に、隙間カバー46を壁W側にスライド移動させてその隙間を隙間カバー46にて閉鎖する。
その作業は次のようにして行う。
即ち、隙間カバー46を後向きに押してこれを壁Wに当接させ、その状態で、下カバー44の円筒状の固定部96の下端の開口から図11に示すボルト90を挿入し、そしてボルト90を固定部96の上端の挿通孔98及び隙間カバー46の被支持部の挿通部88、上カバー42の支持部84の挿通孔94に上向きに挿通し、そして支持部84内部のナット92に対してねじ込むことで、隙間カバー46が上カバー42及び下カバー44に対してしっかりと固定された状態となる。
以上のような本実施形態によれば、上カバー42を下カバー44とともに外観上目立ち難い位置で水栓本体14に固定することができ、カバーの固定個所が目立つことによって水栓10の外観を悪化させてしまうのを避けることができる。
一方で上カバー42の前部側に設けた係合部100を、水栓本体14の対応する被係合部36に上向きに係合させるようにしているため、上カバー42の前部側に上向きの力が加わった場合においても、上カバー42の前部側が浮き上りを生じるのを防ぐことができる。
また本実施形態によれば、上カバー42に設けたリブ128による上カバー42の水栓本体14に対する左右方向の位置決め機能及び上下方向の位置決め機能,リブ128に設けたストッパ部134のストッパ作用,同じくリブ128に設けたガイド部136のガイド機能によって、上カバー42を水栓本体14に対して簡単な作業で容易に固定し、取り付けることができる。
また上カバー42に設けたリブ130の水栓本体14に対する当接作用によって、上カバー42の上面カバー部48に下向きの力が加わった場合においても、上面カバー部48の撓みないし変形を良好に抑制することができる。
更に本実施形態では、上カバー42に加えて下カバー44を設け、その下カバー44によって水栓本体14及びクランク脚16,18を下側から覆うようにしているため、水栓本体14及びクランク脚16,18の全体を、上カバー42と下カバー44とで囲い込むことができ、水栓10の外観,意匠性を高めることができる。
また上カバー42と下カバー44とを、平面視において同じ位置に設けた上カバー42の固定部112と、下カバー44に設けた固定部122と、水栓本体14の被固定部114とにおいて、共通のビス120にて固定するようにしているため、上カバー42を水栓本体14に固定するのに加えて、下カバー44を水栓本体14に固定することにより、ビス止め個所が多くなってしまうといったことがなく、同一のビス止め個所で上カバー42と下カバー44とを併せて水栓本体14に固定することができる。
また共通のビス120によって上カバー42と下カバー44とを水栓本体14に固定するため、ビス120による固定作業も少ない工数で簡単に行うことができる。
以上本発明の実施形態を詳述したがこれはあくまで一例示である。
例えば本発明は下カバーを用いず、上カバーだけで全体のカバーを構成することも可能であるし、また本発明はクランク脚を有しない水栓に対して適用することも可能である等、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲において種々変更を加えた形態で構成可能である。
10 カバー付き水栓
14 水栓本体
20 カバー
36 被係合部
42 上カバー
44 下カバー
48 上面カバー部
50 前面カバー部
60 下面カバー部
100 係合部
112,122 固定部
128,130,138 リブ
134 ストッパ部
136 ガイド部

Claims (6)

  1. 上面カバー部前面カバー部及び側面カバー部を一体に備えたカバーを、該上面カバー部が水栓本体の上面を、前面カバー部が該水栓本体の使用者側の前面を、該側面カバー部が該水栓本体の側面を覆う状態に該水栓本体に取り付けて成るカバー付き水栓のカバー取付構造であって、
    前記カバーの前部側に設けられた係合部が、前記水栓本体に取り付けられた温調ハンドル及び切替ハンドルの中心軸よりも前側の位置で該水栓本体の対応する被係合部に対し上向きに係合するとともに、
    該カバーの該係合部よりも後方側である奥側位置で該カバーが該水栓本体に固定されていることを特徴とするカバー付き水栓のカバー取付構造。
  2. 上面カバー部及び前面カバー部を有するカバーを、該上面カバー部が水栓本体の上面を、前面カバー部が該水栓本体の使用者側の前面を覆う状態に該水栓本体に取り付けて成るカバー付き水栓のカバー取付構造であって、
    前記カバーの前部側に設けられた係合部、前記水栓本体の対応する被係合部に対し上向きに係合するとともに、
    該カバーの該係合部よりも後方側である奥側位置で該カバー該水栓本体に固定されており、
    更に、該カバーの係合部が前記水栓本体の被係合部の直下に重なる位置で、該水栓本体に対して後方向きに当接し、該カバーを該水栓本体に対して前後方向に位置決めするストッパ部を備えたリブと、
    該ストッパ部の後側で前後方向に延び、前記水栓本体に対し下向きに当接して該カバーを該水栓本体に対して上下方向に位置決めし、且つその当接状態を保ちつつ、前記ストッパ部が前記水栓本体から前方に離れた位置と、該水栓本体に後方向きに当接する位置との間で該水栓本体の上面に対して相対摺動し、前記カバーを前後方向にスライドガイドするガイド部を備えたリブとが、
    前記上面カバー部の内面から前記水栓本体に向って突出する形態で設けてあることを特徴とするカバー付き水栓のカバー取付構造。
  3. 上面カバー部及び前面カバー部を有するカバーを、該上面カバー部が水栓本体の上面を、前面カバー部が該水栓本体の使用者側の前面を覆う状態に該水栓本体に取り付けて成るカバー付き水栓のカバー取付構造であって、
    前記カバーの前部側に設けられた係合部、前記水栓本体の対応する被係合部に対し上向きに係合するとともに、
    該カバーの該係合部よりも後方側である奥側位置で該カバー該水栓本体に固定されており、
    更に、前記水栓本体に設けた第2の被係合部に対して左右方向に係合し、前記カバーを前記水栓本体に対して左右方向に位置決めする第2の係合部を有するリブが、前記上面カバー部の内面から前記水栓本体に向って突出する形態で設けてあることを特徴とするカバー付き水栓のカバー取付構造。
  4. 上面カバー部及び前面カバー部を有するカバーを、該上面カバー部が水栓本体の上面を、前面カバー部が該水栓本体の使用者側の前面を覆う状態に該水栓本体に取り付けて成るカバー付き水栓のカバー取付構造であって、
    前記カバーの前部側に設けられた係合部、前記水栓本体の対応する被係合部に対し上向きに係合するとともに、
    該カバーの該係合部よりも後方側である奥側位置で該カバー該水栓本体に固定されており、
    更に、前記上面カバー部の内面から前記水栓本体に向って、且つ該水栓本体の上面との間に所定の微小な隙間を形成する位置まで下向きに突出するリブが設けてあり、該隙間は、前記上面カバー部が下向きに変形を生じたときに該リブが前記水栓本体の上面に当接可能な大きさに設定してあることを特徴とするカバー付き水栓のカバー取付構造。
  5. 上面カバー部及び前面カバー部を有するカバーを、該上面カバー部が水栓本体の上面を、前面カバー部が該水栓本体の使用者側の前面を覆う状態に該水栓本体に取り付けて成るカバー付き水栓のカバー取付構造であって、
    前記カバーの前部側に設けられた係合部、前記水栓本体の対応する被係合部に対し上向きに係合するとともに、
    該カバーの該係合部よりも後方側である奥側位置で該カバー該水栓本体に固定されており、
    更に、前記カバー、前記前面カバー部,前記上面カバー部及び前記係合部を有し、下面が開放された形態の上カバーと、該上カバーとは別体をなし、前記水栓本体を下側から覆う下カバーとを備えて構成され、該下カバーにて前記係合部を下側から覆う状態で、該下カバーと前記上カバーとのそれぞれ該係合部よりも奥側の位置で前記水栓本体に固定されていることを特徴とするカバー付き水栓のカバー取付構造。
  6. 前記上カバーに備えた固定部と前記下カバーに備えた固定部とが、平面視において前記水栓本体に備えた共通の被固定部と同じ位置に設けてあり、それら上カバーの固定部と下カバーの固定部と該被固定部に対して共通の固定具にて固定されていることを特徴とする請求項5に記載のカバー付き水栓のカバー取付構造。
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