JP5814877B2 - 汚泥掻き寄せ機のレール固定構造 - Google Patents
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Description
又、レール鋼を使わずにチャンネル形状の形鋼30’をレールとして使用する場合は、図10で示すようにベースプレート32に溶接を行って固着していた。
近年、レールの樹脂化が進んでおり、池底レールに樹脂レール30”を取り付ける事例もある(図11参照)。
しかし、いずれの場合でもレールのレベルを出すためには、ベースプレート32を上下できるようにアンカーボルト35で固定し、且つそのベースプレート32とレール30〜30”を溶接又はレ一ルクリツプ等で固定していた。
図12は、レール鋼30をブラケット37上にレールクリップ33を使用して固定しており、図13はアングル状の形鋼30’をブラケット37に溶接で固定している。
同様に、図14(a)はチャンネル状の形鋼30’をブラケット37に溶着し、図14(b)ではアングル状の形鋼30’をアングル状の支持部材34を介してブラケット37に溶着している。
前記形鋼30’は、溶接に替えてブラケット37にボルト締めできるが、そのためには形鋼30’とブラケット37に孔加工が必要となり、手間がかかる。
レールクリップ33で固定する方法は、溶接ひずみがなく再塗装が不要となるが、レ一ル鋼を使用する必要があり、レール鋼は軽レールを使用しても9Kg/mであり、重量が重くなる欠点がある。
形鋼を使用するとレールの重量はレール鋼に比べると半減できるがレールクリップが使えず、溶接で固定すると再塗装が必要となり、また溶接ひずみが発生しコストアップとなる。
そこで、溶接に代えてボルトで固定すると、形鋼に穴加工が増える(特許文献1など)。
更に、ガイドレールの場合、ブラケット間のピッチが一定でないため、レールを構成する各レール構成片に形成する孔の長手方向の位置が一定にはならず現場で合わせるため、共通の部品製作ができなくなり、製作・据付共に管理が煩雑になるという問題点があった。
形鋼からなるレール部材を固定する汚泥掻き寄せ機のレール固定構造において、
レール部材20が立片21と横片22とからなっており、
池底またはブラケットに固定するための固定部材を通すための孔部2aを有するベースプレート2と、
該ベースプレート2上に突出する支持部3と、
該支持部3に形成されたネジ受孔3cに螺合してレール部材20の一方の側面に向かって螺進退するネジ部5とからなるレール押圧部7と、
前記ベースプレート2上でレール押圧部7に対してレール部材挿入用の隙間を介して対峙すると共にレール部材20の他方の側面を拘束するレール拘束手段とからなっており、
該レール拘束手段が、ベースプレート2上に突出してレール部材20の他方の側面と衝合する衝合片部11からなり、
該衝合片部11がレール部20の立片21の他方の側面と衝合する縦壁面部11aと、レール部20の横片22の内面と衝合可能な横壁面部11bとを有していることを特徴とする。
また、請求項2の発明では、
前記ベースプレート2の孔部2aが長孔からなっており、固定部材27に対するベースプレート2の取付位置を前記長孔に沿って横方向に調整可能となっていることを特徴とする 形鋼からなるレール部材を固定する汚泥掻き寄せ機のレール固定構造において、
池底またはブラケットに固定するための固定部材を通すための孔部を有するベースプレートと、
該ベースプレート上に突出する支持部と、該支持部に形成されたネジ受孔に螺合してレール部材の一方の側面に向かって螺進退するネジ部とからなるレール押圧部と、前記ベースプレート上でレール押圧部材に対してレール部材挿入用の隙間を介して対峙すると共にレール部材の他方の側面を拘束するレール拘束手段とからなっており、
該レール拘束手段が、ベースフレーム上に突出してレール部材の他方の側面と衝合する衝合片部、又はベースフレーム上に突出する第2支持部と、該第2支持部に形成された第2ネジ受孔に螺合してレールの他方の側面に向かって螺進退する第2ネジ部とを有する第2レール押圧部材からなることを特徴とする。
なお、実施例における「レール部材」と「レール部」とは同じものである。
また、レール部材を高さ方向の任意の位置で固定できるため高さ調整が容易である。
更に、ベースプレートに長孔を設けることで横方向の位置調整も可能となる。
レール部材には、形鋼を使用すれば重量を軽減することができる。
以下に、この発明の好適実施例について図面を参照しながら説明する。
図1から図3は、実施例1の汚泥掻き寄せ機のレール固定構造を池底レールに適用した場合であって、断面アングル状のレール部材20を固定する構造を示す。
また、レール拘束手段として、衝合片部11が設けられている。
ベースプレート2は、本実施例では図3に示すように、略矩形のプレートからなっており、両側に一対の孔部2aが穿設されており、該孔部2a間にレール押圧部7の支持部3と衝合片部11とがベースプレート2上に一体に突設されている。
そして、前記孔部2aには、池底固定用のアンカーボルトの上部がナットを介して緊締螺着されている。
レール押圧部7は、ベースプレート2上に突出する支持部3と、該支持部3に形成されたネジ受孔3cに螺合してレール部材20の一方の側面に向かって螺進退するネジ部5とからなっている。
支持部3は、ベースプレート2から垂直に立設する支脚部3aと、該支脚部3a上に中央にネジ受孔3cを有して略ドーナツ形状に形成された頭部3bとからなっている。
図示例では、支脚部3aと頭部3bとは同じ厚みであり、横幅は支脚部3aを幅狭に設定し、頭部3bを幅広に設定しているが、同じ幅であってもよいし、支脚部3aを幅広にしてもよい。
締付ナット4は、後述のネジ部5を所定位置で緊締してネジの弛み防止するために設けられるもので、ネジ受孔3cの外方でネジ部5に螺合している。
ネジ部5は、外方となる基端にネジ頭部からなる回転操作部5aを有し、雄ネジが同一径の軸に刻設されたボルトからなっており、前記ネジ頭部5aを回転させることで先端側を前記締付ナット4及び支持部3のネジ受孔3cに螺合して貫通させ、隙間S側へ突出するように螺進させることができる。
本実施例でネジ部5にはボルトを用いたが、少なくとも一部に一定ピッチの螺進が行える雄ネジが刻設されていれば、ボルトに限らず任意のパイプや杆材を用いてもよい。また、ネジ頭部に代えて基端を折曲げたり直径方向に突出する軸部を設けて操作ハンドルとしてもよい。
ここで、例えばネジ部5の先端に爪部を形成してレール部20の側面に係止させる構成を付加してもよいし、あるいは図示のように、別部材の幅広の押圧プレート6を介在させて、ネジ部4の先端に押圧プレート6の中央を掛け止めて、ネジ部5の推力を押圧プレート6を介し接触面積を広くしてレール部20の側面に伝達して押圧する構成としてもよい。
また、前述のようにこの発明では押圧プレート6を設けなくてもよい。
衝合片部11は、レール部20の他方の側面を拘束して、レール部20の一方の側面を押圧するレール押圧部7と共にレール部20を所定の起立姿勢に保持している。
本実施例では、衝合片部11は、支持部3と略同じ横幅で支持部3より上方に突出したプレート状からなっているが、横幅を更に長くしてもよい。
また、衝合片部11の上部の長さ(ベースプレート2の長手方向の長さ)は、胴部と同じ長さでもよいが、図示例では、更に長く形成しており、後述のレール部20との接触面が長くなるように形成している。
図示例の場合、衝合片部11は、レール部20の立片21の他方の側面と衝合する縦壁面部11aと、レール部20の横片22の内面と衝合可能な横壁面部11bとを有している。
本実施例では、レール部20は高さ方向に調整可能に保持しうるので、レール部20の横片22の内面は横壁面部11bと衝合しなくてもよい。
予め締付ナット4を螺合したネジ部5の先端をレール押圧部7のネジ受孔3cに通して螺進させ、衝合片部11との間の隙間S側に僅かに突出させておく(図1参照)。
この際に、ネジ部5の先端に押圧プレート6を掛け止めておいてもよい。
そして、レール部20の立片21の他方の側面を衝合片部11の縦壁面部11aに衝合させ、立片21の他方の側面の動きを拘束する。
レール部20の横片22の内面を衝合片部11の横壁面部11bと衝合させた場合には、更に確実に立片21の他方の側面の動きを拘束しうる。
これによりレール部20は両側面で拘束されるので、所定姿勢に保持し固定することができる。
また、レール部20は、横片22が衝合片部11の横壁面部11bより上方に変位した位置でも、立片21の側面の両側を拘束するので、レール部20を任意の高さ位置に調整して固定することができる。
実施例2では、ベースプレート2がアングル状のリターンレールブラケット27に固定されている点が異なっている。
その他の構成は前記実施例1と同様であるので、同一構成には同一符号を付して説明を省略する。
その他の構成は前記実施例1と同様である。
なお、本参考例では、リターンレールに適用した場合を示すが、池底レールであってもよい。
即ち、第2レール押圧部17は、ベースプレート2上に突出し上部にネジ受孔13cを有する第2支持部13と、該第2ネジ受孔13cに螺合してレール部材20の立片21の他方の側面に向かって螺進退する第2ネジ部15とからなっている。なお、符号14は第2ネジ部15の弛み止め用の締付ナットである。
これにより、レール部材20の固定時にレール部材20の横片22の内面と衝合しうる位置に設定されていれば、レール部材20を固定しやすく好ましい。
しかし、本参考例では前記第2支持部13の上端の位置は図示例に限定されるものではなく、前記位置より低くてもよく特に限定されない。
図示例では第2支持部13の上端でレール部材20の横片22の内面とも衝合させる。
レール部20は、上記ネジ部5と第2ネジ部15との衝合位置を調整することで、所定位置に保持し固定することができる。
本実施例ではリターンレールの固定構造を例示したが、池底レールの固定構造としてもよい。
本実施例では、その他の構成は、前記実施例2(図5)と同様である。
上記構成からなるので、ブラケット27に形成される孔27aに対して、ベースプレート2の孔部2aの長孔の長さの範囲でベースプレート2のボルト締付位置を微調整することができるので、レール部20の固定位置を左右方向に微調整することができる。
また、図示例では、レール拘束手段として衝合片部11を例示したが、第2レール押圧部を設けてもよい。
そして、レール部材20’の立片21’の側面の一方はレール押圧部7によって拘束され、立片21’の側面の他方は第2レール押圧部17によって拘束され、レール部材20’が保持され固定されており、実施例3の構造に準じているので、同一構成には同一符号を付して説明を省略する。
また、前記第2レール押圧部17に代えて衝合片部を設けてもよい。
2 ベースプレート
2a 孔部
3 支持部
3c ネジ受孔
4 締付ナット
5 ネジ部
7 レール押圧部
11 衝合片部
13 第2支持部
13c 第2ネジ受孔
14 締付ナット
15 第2ネジ部
17 第2レール押圧部
20、20’ レール部材
Claims (2)
- 形鋼からなるレール部材を固定する汚泥掻き寄せ機のレール固定構造において、
レール部材20が立片21と横片22とからなっており、
池底またはブラケットに固定するための固定部材を通すための孔部2aを有するベースプレート2と、
該ベースプレート2上に突出する支持部3と、
該支持部3に形成されたネジ受孔3cに螺合してレール部材20の一方の側面に向かって螺進退するネジ部5とからなるレール押圧部7と、
前記ベースプレート2上でレール押圧部7に対してレール部材挿入用の隙間を介して対峙すると共にレール部材20の他方の側面を拘束するレール拘束手段とからなっており、
該レール拘束手段が、ベースプレート2上に突出してレール部材20の他方の側面と衝合する衝合片部11からなり、
該衝合片部11がレール部20の立片21の他方の側面と衝合する縦壁面部11aと、レール部20の横片22の内面と衝合可能な横壁面部11bとを有していることを特徴とする汚泥掻き寄せ機のレール固定構造。 - 前記ベースプレート2の孔部2aが長孔からなっており、固定部材27に対するベースプレート2の取付位置を前記長孔に沿って横方向に調整可能となっていることを特徴とする請求項1に記載の汚泥掻き寄せ機のレール固定構造。
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