JP5814145B2 - 気体分離装置 - Google Patents

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  • Separation Of Gases By Adsorption (AREA)

Description

本発明は窒素または酸素等の製品ガスを大気から抽出する気体分離装置に関するものである。
この技術の先行例として特許文献1を挙げることができる。特許文献1の気体分離装置は、圧縮空気を生成する圧縮機と、該圧縮機により圧縮した圧縮空気を貯蓄する空気槽と、該空気槽より圧縮空気が供給され、製品ガスを生成する吸着手段が充填された吸着槽と、前記空気槽から前記吸着槽への圧縮空気供給通路に設けられ、前記吸着槽内に圧縮空気を供給する間は開弁し、それ以外は閉弁する圧縮空気供給弁と、前記空気槽と前記圧縮空気供給弁との間に設けられ、前記空気槽内の空気を排出する排気手段と、を有する気体分離装置において、前記排気手段は、前記空気槽内の圧力が第1の設定圧力に達して開弁しているときに、前記圧縮空気供給弁が開弁した場合、これと連動して閉弁するように構成してなる気体分離装置である。
特許第4203716号公報
特許文献1の気体分離装置は、空気槽内の圧縮空気の圧力が所定圧力以上であるとき、空気槽と圧縮空気供給弁との間に設けられた排気弁を開弁して、吸着槽に供給される圧力を所定圧に減圧するようにし、これにより、圧縮機が空気槽内の圧力上昇によりロード運転(通常運転)からアンロード運転(無負荷運転)に切り替わることを防止している。さらに、特許文献1の気体分離装置は、前記排気弁に排気量を調整可能な排気手段を設け、使用者のガス使用量が変化し、適切な排気量が変化した場合にも、吸着槽が必要な圧力になるように圧縮空気の圧力を維持できるようにしている。
しかし、特許文献1の構成における気体分離装置は、多量の圧縮空気を大気に排気するため、エネルギーを無駄にしている。
本発明は、インバータ制御もしくは台数制御を用い、圧縮空気を排気することなく圧縮空気の圧力を制御することで、省エネを実現しつつ、製品ガスの圧力および濃度の低下を抑制することができる気体分離装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために本発明は、空気を圧縮する圧縮機と、圧縮された空気を貯留する空気槽と、前記空気槽の圧力を検出する圧力検出手段と、内部に吸着剤が充填され前記空気槽から供給された圧縮空気のうち一の気体を分離して他の気体を製品ガスとして生成する吸着槽と、前記空気槽の圧力検出手段で検出される圧力に応じて、前記圧縮機の運転を制御し、前記吸着槽に圧縮空気を供給して一の気体を吸着する吸着工程と、前記吸着槽から他の気体を製品ガスとして取出す取出工程とを行う制御部とを備え、
前記制御部は、前記吸着工程において、前記空気槽の圧力が、圧縮機がアンロード運転もしくは停止する所定の圧力未満の圧力を維持できるように前記圧縮機を制御し、均圧工程時において、次の吸着工程開始時に空気槽圧力がアンロード運転もしくは停止する所定の圧力未満の最高圧で運転できるよう圧縮空気の圧力を制御することを特徴とする気体分離装置を提供する。
本発明によれば、省エネを実現しつつ、製品ガスの圧力および濃度の低下を抑制することができる気体分離装置を提供することができる。
本発明の実施例1による気体分離装置を示す全体構成図である。 本発明の実施例1に係る気体分離装置のフロー詳細図である。 本発明の実施例1による図1、図2の空気槽、吸着槽の圧力を示す図である。 本発明の実施例2による気体分離装置を示す全体構成図である。 本発明の実施例2に係る気体分離装置のフロー詳細図である。 本発明の実施例2による図4、図5の空気槽、吸着槽の圧力を示す図である。
以下、本発明に係る各実施例について図面に基づいて説明する。
本発明について図1〜図3を用いて説明する。図1に示す気体分離装置1は、PSA式(Pressure Swing Adsorption)気体分離装置である。気体分離装置1は、空気を供給する空気供給ユニット2と、製品ガスを生成するPSAユニット3で構成される。
この空気供給ユニット2は、空気を圧縮するn台からなる圧縮機4と、空気供給ユニット内部に設置している電動モータ(図示省略)と、圧縮空気を貯留させる空気槽(空気貯留タンク)5と空気槽の圧力を検出する圧力検出手段8と、圧縮空気を除湿するエアードライヤー6と、析出したドレン水を回収しながら不純物を除去するドレンフィルタ7を有している。n台からなる各圧縮機4は、制御部60によりON、OFFにより台数制御(n台、n−1台、…)がなされる。
本実施例では、一例として、これら圧縮機4と、空気槽5と、エアードライヤー6とドレンフィルタ7とは筐体に格納されている。一方、PSAユニット3は、空気供給ユニット2から供給される圧縮空気から所定の気体を分離することにより、製品ガスを生成する吸着槽19a、19bと、製品ガス(窒素)を貯留する窒素槽(製品ガス貯留タンク)41を有している。図1に示す気体分離装置1は、吸着槽19a、19bの2本で構成されているが、3本以上で構成されていてもよい。
空気槽5で貯留された圧縮空気は後述の吸着槽19a、19bに交互に供給され、空気槽5で貯留された圧縮空気から所定の気体が分離される。本実施例では、吸着槽19a、19bで酸素を吸着することにより、窒素を分離する場合について説明するが、窒素を吸着することにより酸素を分離してもよいし、大気以外の圧縮空気から他の気体を分離するものであってもよい。
圧縮機4として、往復動式、スクリュー式あるいはスクロール式等の圧縮機や、外部から1次圧を供給され再圧縮する所謂ブースタ圧縮機等が用いられている。
空気槽5には、空気槽5からの圧縮空気を流す配管16が接続されており、この配管16の端末位置には2系列に分岐した配管17a、17bが接続されている。配管17a、17bには、それぞれ流路を開閉する供給弁18a、18bが途中に設けられており、端末には酸素分子を吸着して窒素ガスを製品ガスとして取り出すための吸着槽19a、19bがそれぞれ接続されている。この吸着槽は容積一定である。
また、配管17a、17bには、それぞれ供給弁18a、18bと吸着槽19a、19bとの間の位置に配管21a、21bが接続されており、これら配管21a、21bには、途中に流路を開閉する排気弁22a、22bが、端末に消音用のフィルタ付きの排気サイレンサ23が設けられている。この排気サイレンサは各吸着槽19毎に設けられていてもよい。また、配管17a、17bには、互いの配管21a、21bと吸着槽19a、19bとの間位置を結ぶように配管25a、25bが接続されており、この配管25a、25bには流路を開閉する下均圧弁26a、26bが設けられている。
吸着槽19a、19bには、例えば、酸素分子を吸着する吸着手段である吸着剤が充填されている。吸着剤は、具体的には分子ふるいカーボンやゼオライト等を用いている。吸着槽19a、19bには、端末位置で互いに合流する配管31a、31bがそれぞれ接続されている。これら配管31a、31bには、互いの吸着槽19a、19b側同士を結ぶように配管32a、32bが接続されており、この配管32a、32bには絞り33が設けられている。
また、配管31a、31bには、互いの配管32a、32bよりも吸着槽19a、19bとは反対側同士を結ぶように配管35a、35bが接続されており、この配管35a、35bには流路を開閉する上均圧弁36が設けられている。また、配管31a、31bには、それぞれの配管35a、35bよりも吸着槽19a、19bとは反対側に流路を開閉する取出弁38a、38bがそれぞれ設けられている。配管31a、31bの合流位置には配管40が接続されており、この配管40の端末位置には窒素ガスを貯留させる製品ガス貯留タンクとしての窒素槽41が接続されている。
この窒素槽41には、端末位置が吐出口42とされた配管43が接続されており、この配管43の途中位置には窒素槽41側から順に、塵埃等を除去するとともにガスの流量を調整するフィルタレギュレータ44、流路を開閉する吐出弁45、ガスの流量を調整する流量調整弁46が設けられている。配管43のフィルタレギュレータ44と吐出弁45との間位置には配管48および配管49が接続されており、配管48には、配管43側から順に、流路を開閉する開閉弁50と、ガスの流量を調整する流量調整弁51と、サイレンサ52とが設けられている。配管49には、配管43側から順に、流路を開閉する開閉弁54と、ガスの流量を調整する流量調整弁55と、酸素濃度を検出する酸素センサー56とが設けられている。酸素センサー56は制御部60に通信可能に接続されており、検出信号を制御部60に出力する。
圧力検出手段8、供給弁18、排気弁22、下均圧弁26、上均圧弁36、取出弁38、吐出弁45、流量調整弁46、開閉弁50、流量調整弁51、および開閉弁54は、制御部60に通信可能に接続されており、制御部60からの指令で作動する。
ここまで、気体分離装置1の構成を説明してきたが、ここで気体分離装置において行われる気体分離方法について説明する。
気体分離装置1では、圧縮機4によって空気を圧縮する圧縮工程、圧縮工程により圧縮された空気を空気槽5に貯留する貯蔵工程、圧縮空気をエアードライヤー6により除湿する除湿工程、除湿工程により除湿された空気から気体を分離する分離工程が行われる。
気体分離装置1の分離工程では、以下の(a)〜(d)の工程が順次繰り返される。
(a)吸着工程:圧縮機4により圧縮され空気槽5に貯留された圧縮空気を、供給弁18を開くことで、吸着剤が充填された吸着槽19に導入するとともに、窒素槽41内に残存する窒素ガスを、取出弁38を開くことで吸着槽19に還流して、吸着槽19内を昇圧させ、圧力を利用して吸着剤に酸素分子を吸着させる工程。
(b)取出工程:吸着工程で空気槽5から圧縮空気を吸着槽19に導入し続けると同時に、吸着剤により分離生成された窒素ガスを吸着槽19より取り出して窒素槽41に貯留させる工程。
(c)均圧工程:上均圧弁36および下均圧弁26の開閉により、取出工程終了後の一対の吸着槽19a、19bの均圧化を図り、次回の吸着工程の吸着効率を高めて、より高純度の窒素ガスを生成するための工程。この均圧工程時において、供給弁18を閉状態とする。
(d)再生工程:均圧工程終了後の吸着槽19内を、排気弁22を開くことにより配管21を介して、吸着剤に吸着された酸素分子を脱着することにより吸着剤を再生する工程。なお、この再生工程において、排気弁22以外の吸着槽19に関連する供給弁18、下均圧弁26、上均圧弁36および取出弁38を閉状態とする。
上記の(a)〜(d)の工程を吸着槽19a、19bにて交互に繰り返すことで連続的に気体を分離することができる。
なお、吸着槽19aが吸着工程にあるとき吸着槽19bが再生工程にあり、吸着槽19bが吸着工程にあるとき吸着槽19aが再生工程にある。
圧力変動について説明すると、図3の圧力変動図における吸着工程A時、t1の間、圧力を上昇させ、空気槽圧力が設定圧力Pになると、台数制御により圧縮機の運転台数を減少させ、t2の間、空気槽の圧力が一定となるように圧力制御を行う。これにより従来圧力制御を行うために大気に放出していた無駄なエネルギーを無くすことができる。
吸着工程Aの後の均圧工程時、t3の間は、吸着槽への空気供給弁18を閉状態とするため、空気槽の圧力は急激に上昇しやすくなる。このとき、もし空気槽の圧力が、圧縮機がアンロードもしくは停止する所定の圧力に達すると、圧縮機が停止してしまい、均圧工程t3の次の工程である吸着工程t4に切替わる時に、圧縮機運転による圧力復帰に時間がかかり、この復帰時間の間に空気槽の圧力は低下し、次の吸着工程Bでの製品ガスの圧力、濃度低下につながる。そのため、圧縮機の台数制御により、均圧工程開始時は、空気槽の圧力が上昇しないように、圧縮機をすべて停止させ、空気槽の圧力を一定にする。
そして、空気槽の圧力、空気槽の容積、均圧時間から、圧縮機がn台全て運転を開始しても、均圧工程t3から次の吸着工程Bのt4に切替わる瞬間に空気槽の圧力がアンロード、停止しない最高の圧力に達する時間Δtを制御部60にて算出し、均圧工程t3の開始から(t3-Δt)秒後に圧縮機をn台全台で運転開始する。この圧縮機全台の運転は運転吸着工程まで時間Δtの間続くと、空気槽の圧力がアンロード、停止しない圧力未満の最高の圧力に達しており、運転吸着工程t4に移行する時の空気槽の圧力を適切に高く確保され、吸着工程Bでの製品ガスの圧力、濃度を向上することができる。
次に、図2を用いて制御部60による動作フローについて説明する。図2において、ステップ(S)100で動作スタートすると、S101で圧縮機の台数制御によりn台の運転が行なわれる。この運転で空気槽5の圧力が設定圧力P以上かがS102で判定され、P以上であれば、S103で空気槽容積、空気槽圧力から圧力上昇の傾きを算出する。そしてS104で設定圧力Pを維持するための最適な圧縮機運転台数が算出され、S105で算出された台数で圧縮機が運転される。
次いで、S106で均圧工程に移るために供給バルブが閉じられ、S107で圧縮機全台が停止され、S108で圧縮機全台運転の運転時間Δtが算出される。S109で均圧工程開始から(t3-Δt)経過後に、圧縮機全台運転を開始してΔtの間継続する。その後は吸着工程Bを開始し、圧縮機が台数制御で運転される。
本実施例をまとめると、空気を圧縮する圧縮機4と、圧縮された空気を貯留する空気槽5と、前記空気槽の圧力を検出する圧力検出手段8と、内部に吸着剤が充填され前記空気槽から供給された圧縮空気のうち一の気体を分離して他の気体を製品ガスとして生成する吸着槽19a、19bと、前記空気槽の圧力検出手段で検出される圧力に応じて、前記圧縮機の運転を制御し、前記吸着槽に圧縮空気を供給して一の気体を吸着する吸着工程と、前記吸着槽から他の気体を製品ガスとして取出す取出工程とを行う制御部60とを備え、前記制御部は、前記吸着工程において、前記空気槽の圧力が、前記圧縮機がアンロード運転もしくは停止する所定の圧力未満の最高圧力となるように前記圧縮機を台数制御により制御することを特徴とする。
また前記制御部60は、均圧工程時に複数台の前記圧縮機4を全停止させ、前記空気槽容量、空気槽圧力、均圧工程時間から、吸着工程に移行する瞬間に、複数台の前記圧縮機が全台運転可能となる時間Δtを計算し、空気槽5の圧力低下を防ぐように前記圧縮機を制御することを特徴とする。
なお、本実施例によれば、均圧工程開始時は、空気槽の圧力が上昇しないように、圧縮機をすべて停止させるので、省エネの効果が得られる。
実施例2について図4〜図6を用いて説明する。
図4に示す気体分離装置1はPSA式の気体分離装置である。基本的な装置の構成、動作は実施例1で説明した気体分離装置1と同様のため省略する。本実施例2においては、気体分離装置1は圧縮機4をインバータ制御することで圧力制御を行う。
図4に示す気体分離装置1は、PSA式(Pressure Swing Adsorption)気体分離装置である。気体分離装置1は、空気を供給する空気供給ユニット2と、製品ガスを生成するPSAユニット3で構成される。この空気供給ユニット2は、空気を圧縮する圧縮機4と、空気供給ユニット内部に設置している電動モータ9と、電動モータ9の回転数を変動させるインバータ回路10と、圧縮空気を貯留させる空気槽(空気貯留タンク)5と空気槽の圧力を検出する圧力検出手段8と、圧縮空気を除湿するエアードライヤー6と、析出したドレン水を回収しながら不純物を除去するドレンフィルタ7を有している。
圧力検出手段8、供給弁18、排気弁22、下均圧弁26、上均圧弁36、取出弁38、吐出弁45、流量調整弁46、開閉弁50、流量調整弁51、および開閉弁54は、制御部60に通信可能に接続されており、制御部60からの指令で作動する。
圧力変動について説明すると、図6の圧力変動図における吸着工程A時、t1の間、圧力を上昇させ、空気槽圧力が設定圧力Pになると、インバータ制御により電動モータ9の回転数を下げ、t2の間、空気槽の圧力が一定となるように圧力制御を行う。これにより従来圧力制御を行うために大気に放出していた無駄なエネルギーを無くすことができる。
吸着工程Aの後の均圧工程時、t3の間は、吸着槽への空気供給弁18を閉状態とするため、空気槽の圧力は急激に上昇しやすくなる。このとき、もし空気槽の圧力が、圧縮機がアンロードもしくは停止する所定の圧力に達すると、圧縮機が停止してしまい、均圧工程t3の次の工程である吸着工程t4に切替わる時に、圧縮機運転による圧力復帰に時間がかかり、この復帰時間の間に空気槽の圧力は低下し、次の吸着工程Bでの製品ガスの圧力、濃度低下につながる。そのため、圧縮機のインバータ制御により、均圧工程開始時は、空気槽の圧力が上昇しないように、t1の回転数よりさらに回転数を下げ、空気槽の圧力を一定にする。
この減速したままの状態で吸着工程Bに移行した場合、回転数を挙げるのに時間を要してしまうため、空気槽圧力を上昇させるのに時間がかかってしまう。
そのため、空気槽の圧力、空気槽の容積、均圧時間から、圧縮機が最高の回転速度で動作し、均圧工程t3から次の吸着工程Bのt4に切替わる瞬間に、空気槽の圧力がアンロード、停止しない最高の圧力に達する時間Δtを制御部60にて算出し、均圧工程t3の開始から(t3-Δt)秒後に圧縮機を最高速で運転開始する。この圧縮機の最高速運転は次の運転吸着工程Bの開始点まで時間Δtの間続くと、空気槽の圧力がアンロード、停止する圧力未満の最高の圧力に達しており、運転吸着工程t4に移行する時の空気槽の圧力を適切に高く確保され、次の吸着工程Bでの製品ガスの圧力、濃度を向上することができる。
次に、図5を用いて制御部60による動作フローについて説明する。図5おいて、ステップ(S)200で動作スタートすると、S201で回転数制御により圧縮機の運転が行なわれる。この運転で空気槽5の圧力が設定圧力P以上かがS22で判定され、P以上であれば、S203で空気槽容積、空気槽圧力から圧力上昇の傾きを算出する。そしてS204で設定圧力Pを維持するための回転速度(回転数)がインバータ回路に出力され、S205で出力された回転速度で圧縮機4が運転される。S205では、圧縮機の減速運転がなされている。
次いで、S206で均圧工程に移るために供給バルブが閉じられ、S207で再度空気槽容積、空気槽圧力から圧力上昇の傾きを算出し、S208で圧縮機の最高速の運転時間Δtが算出される。S209で一旦圧縮機が減速運転された状態で、S210で均圧工程開始から(t3-Δt)経過後に、圧縮機の最高速運転を開始してΔtの間継続する。その後は吸着工程Bを開始し、圧縮機が回転数制御で運転される。
本実施例をまとめると、空気を圧縮する圧縮機4と、圧縮された空気を貯留する空気槽5と、前記空気槽の圧力を検出する圧力検出手段8と、内部に吸着剤が充填され前記空気槽から供給された圧縮空気のうち一の気体を分離して他の気体を製品ガスとして生成する吸着槽19a、19bと、前記空気槽の圧力検出手段で検出される圧力に応じて、前記圧縮機の運転を制御し、前記吸着槽に圧縮空気を供給して一の気体を吸着する吸着工程と、前記吸着槽から他の気体を製品ガスとして取出す取出工程とを行う制御部60とを備え、前記制御部は、前記吸着工程において、前記空気槽の圧力が、前記圧縮機がアンロード運転もしくは停止する所定の圧力未満の最高圧力となるように前記圧縮機をインバータにより制御することを特徴とする。
また、前記制御部60は、均圧工程時に前記圧縮機が停止しないようにインバータ制御により前記圧縮機の回転数を下げ、前記空気槽容量、空気槽圧力、均圧工程時間から、圧縮機を停止させることなく前記圧縮機の回転数を最高速のまま前記吸着工程に切替ることのできる時間を計算し、空気槽の圧力低下を防ぐように前記圧縮機を制御することを特徴とする。
なお本実施例2によれば、圧縮機の回転数により圧力を制御するため、実施例1のON・OFF制御よりも細かな滑らかな圧力制御が可能となる効果が得られる。
1…気体分離装置
2…空気供給ユニット
3…PSAユニット
4…圧縮機
5…空気槽(空気貯留タンク)
6…エアードライヤー
7…ドレンフィルタ
8…圧力検出手段
9…電動モータ
10…インバータ回路
18a、18b…供給弁
19a、19b…吸着槽
22a、22b…排気弁
23…排気口
26a、26b…下均圧弁
33…オリフィス
36a、36b…上均圧弁
38a、38b…取出弁
41…窒素槽(製品ガス貯留タンク)
42…吐出口
44…フィルタレギュレータ
45…吐出弁
46…流量調整弁
50…開閉弁(排気用)
51…流量調整弁(排気用)
52…サイレンサ
54…開閉弁(センサー用)
55…流量調整弁(センサー用)
56…酸素センサー
57…流量センサー
58…圧力センサー
60…制御部
t1+t2、t4…吸着工程(取出工程)(再生工程)
t3…均圧工程

Claims (2)

  1. 空気を圧縮する圧縮機と、
    圧縮された空気を貯留する空気槽と、
    前記空気槽の圧力を検出する圧力検出手段と、
    内部に吸着剤が充填され前記空気槽から供給された圧縮空気のうち一の気体を分離して他の気体を製品ガスとして生成する吸着槽と、
    前記空気槽の圧力検出手段で検出される圧力に応じて、前記圧縮機の運転を制御し、前記吸着槽に圧縮空気を供給して一の気体を吸着する吸着工程と、前記吸着槽から他の気体を製品ガスとして取出す取出工程とを行う制御部とを備え、
    前記制御部は、前記吸着工程において、前記空気槽の圧力が、前記圧縮機がアンロード運転もしくは停止する所定の圧力未満の圧力となるように前記圧縮機を台数制御により制御するとともに、
    均圧工程開始時に複数台の前記圧縮機を全停止させ、空気槽容量、空気槽圧力、均圧工程時間から、前記圧縮機が全て運転を開始しても、均圧工程から次の吸着工程に切替わる瞬間に、前記空気槽の圧力がアンロードもしくは停止しない最高の圧力に達する時間を計算し、均圧工程から次の吸着工程に切替わる瞬間よりもこの計算した時間前に前記圧縮機を全て運転開始することを特徴とする気体分離装置。
  2. 空気を圧縮する圧縮機と、
    圧縮された空気を貯留する空気槽と、
    前記空気槽の圧力を検出する圧力検出手段と、
    内部に吸着剤が充填され前記空気槽から供給された圧縮空気のうち一の気体を分離して他の気体を製品ガスとして生成する吸着槽と、
    前記空気槽の圧力検出手段で検出される圧力に応じて、前記圧縮機の運転を制御し、前記吸着槽に圧縮空気を供給して一の気体を吸着する吸着工程と、前記吸着槽から他の気体を製品ガスとして取出す取出工程とを行う制御部とを備え、
    前記制御部は、前記吸着工程において、前記空気槽の圧力が、前記圧縮機がアンロード運転もしくは停止する所定の圧力未満の圧力となるように前記圧縮機をインバータにより制御するとともに、
    均圧工程開始時に前記空気槽の圧力が上昇しないようにインバータ制御により前記圧縮機の回転数を下げ、空気槽容量、空気槽圧力、均圧工程時間から、前記圧縮機が最高の回転速度で動作し、均圧工程から次の吸着工程に切替わる瞬間に、前記空気槽の圧力がアンロードもしくは停止しない最高の圧力に達する時間を計算し、均圧工程から次の吸着工程に切替わる瞬間よりもこの計算した時間前に前記圧縮機を最高速で運転開始することを特徴とする気体分離装置。
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