JP4203716B2 - 気体分離装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は気体分離装置に係り、特に、窒素発生装置または酸素発生装置として用いて好適な気体分離装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、窒素発生装置または酸素発生装置としてPSA式(Pressure Swing Adsorption )や膜式の気体分離装置が知られており、PSA式気体分離装置は、分子ふるいカーボンやゼオライト等からなる吸着剤を用いて空気を窒素ガスと酸素ガスに分離し、いずれか一方を製品ガスとして取出し、使用するものである。
【0003】
このような気体分離装置の一例である特開平9−024231号公報に開示するものでは、空気槽内の圧縮空気を圧縮空気供給弁を介して窒素ガス(製品ガス)を生成する吸着槽に供給するときに、吸着槽が必要な圧力に圧縮空気の圧力を維持するようにしている。すなわち、空気槽内の圧縮空気の圧力が所定圧力以上であるとき、空気槽と圧縮空気供給弁との間に設けられた排気弁を開弁して、吸着槽に供給される圧力を所定圧に減圧するようにし、これにより、圧縮機が空気槽内の圧力上昇によりロード運転(通常運転)からアンロード運転(無負荷運転)に切り替わることを防止している。尚、アンロード運転時は圧縮機の駆動用モータが駆動されたままであるが、給気弁が常時開いた状態に保持されているため、圧縮空気の生成は行われない。
【0004】
【特許文献1】
特開平9−024231号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記公報に開示される技術では、次のような問題がある。
【0006】
例えば、気体分離装置で生成された窒素ガス(製品ガス)の使用量は、使用者により一定ではなく、使用者ごとに異なる。このため、使用者の窒素ガスの使用量に応じて、圧縮機で生成された圧縮空気を貯留する空気槽から吸着槽に供給される圧縮空気の必要量が変化する。しかし、圧縮機が生成する圧縮空気量は一定であり、また、排気弁も開閉制御される開閉弁であるため、その開口面積が一定であり、常に圧縮空気の排気量は一定となっている。
【0007】
したがって、空気槽内の圧縮空気の圧力が所定圧力以上であるときに、排気弁の開閉制御を行っても、排気弁より排気される圧縮空気の排気量は一定である。このため、使用者の窒素ガスの使用量が多い場合には、空気槽から吸着槽に供給される圧縮空気が多く必要とされるにも拘わらず、排気弁を開弁すると、そこからの排気量が相対的に多過ぎて空気槽内の圧力が急激に下がり過ぎてしまう。この場合には、吸着槽への圧縮空気の供給圧力、供給量が下がり、吸着効率が低下するという問題が生じたり、また、この問題を解決するため、排気弁の開閉を頻繁に行うと、排気弁の寿命が短くなるという問題が生じる。
【0008】
また、逆に、使用者の窒素ガスの使用量が少ない場合には、空気槽から吸着槽に供給される圧縮空気が少ししか必要とされないにも拘わらず、圧縮機が生成する圧縮空気量は一定であり、排気弁を開弁しても、そこからの排気量が相対的に少な過ぎて空気槽内の圧力が上昇し過ぎてしまう。この場合には、空気槽内の圧力上昇を抑えることができないため、頻繁に圧縮機をアンロード運転に切り替えなければならないという問題が生じる。
【0009】
なお、圧縮空気を貯留する空気槽から吸着槽に供給する圧縮空気の必要量が変化するのは、使用者の窒素ガス使用量の変動による場合の他に、窒素ガスの取り出し濃度を変更した場合等にも起こる。
【0010】
そこで、本発明は、前記空気槽と前記圧縮空気供給弁との間に排気量を調整可能な排気手段を設け、吸着槽が必要な圧力に圧縮空気の圧力を維持できるようにした気体分離装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は以下のような特徴を有する。上記請求項1の発明は、圧縮空気を生成する圧縮機と、該圧縮機により圧縮した圧縮空気を貯留する空気槽と、該空気槽より圧縮空気が供給され、製品ガスを生成する吸着手段が充填された吸着槽と、前記空気槽から前記吸着槽への圧縮空気供給通路に設けられ、前記吸着槽内に圧縮空気を供給する間は開弁し、それ以外は閉弁する圧縮空気供給弁と、前記空気槽と前記圧縮空気供給弁との間に設けられ前記空気槽内の空気を排出する排気手段と、を有する気体分離装置において、前記排気手段は、前記空気槽内の圧力が第1の設定圧力に達すると開弁し、前記空気槽内の圧力が第1の設定圧力よりも高い第2の設定圧力以上となったとき、該第2の設定圧力より低い場合と比べ、流量が大きくなるように調整するように構成されたことを特徴とするものである。
【0012】
従って、請求項1によれば、排気手段を空気槽内の圧力が第1の設定圧力に達すると開弁し、空気槽内の圧力が第1の設定圧力よりも高い第2の設定圧力以上となったとき、第2の設定圧力より低い場合と比べ、流量が大きくなるように調整するように構成しているので、使用者の製品ガスの使用量等に応じて最適な排気量とすることができ、空気槽内の圧力上昇を抑えて、その圧力を吸着槽が必要な圧力に維持することができる。
【0013】
また、請求項2の発明は、前記請求項1記載の気体分離装置において、前記排気手段は、前記空気槽内の圧力が第1の設定圧力に達して開弁しているときに、前記圧縮空気供給弁が開弁した場合、これと連動して閉弁するように構成したことを特徴とするものである。
【0014】
従って、請求項2によれば、圧縮空気供給弁が開弁したときには、吸着槽内の圧力はほぼ大気圧であるので、圧縮空気供給弁の開弁と連動して開閉弁が閉弁することで、空気槽から吸着槽内に圧縮空気を迅速に供給できる。これにより、吸着槽内の圧力が上昇するまでの時間を短縮することができ、高濃度の製品ガスを生成することができる。
【0015】
さらに、請求項3の発明は、前記請求項1の気体分離装置において、前記圧縮機は、アンロード機構を有し、前記空気槽内の圧力が前記第2の設定圧力よりも高い第3の設定圧力以上となったとき、前記圧縮機をアンロード運転に切り替えることを特徴とするものである。
【0016】
従って、請求項3によれば、圧縮機は、アンロード機構を有し、空気槽内の圧力が第2の設定圧力よりも高い第3の設定圧力以上となったとき、圧縮機をアンロード運転に切り替えるので、空気槽内の圧力を吸着槽が必要な圧力に維持することが容易にできる。
【0017】
また、請求項4の発明は、前記請求項の気体分離装置において、前記排気手段は、前記空気槽内の空気を排出する管路を開閉する開閉弁と該管路の流量を調整する前記流量調整手段とからなり、前記開閉弁が閉弁から開弁に切り替わるときに、前記流量調整手段の排気量が最小となるように調整されていることを特徴とするものである。
【0018】
従って、請求項4によれば、流量調整手段は、開閉弁が閉弁から開弁に切り替わるときの排気量を最小に調整されているので、開閉弁が閉弁から開弁に切り替わるときに起こる空気槽の急激な圧力低下を抑えることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
図1に本発明になる気体分離装置の一実施例を示す。尚、図1は気体分離装置のシステム構成を示す図である。
【0020】
気体分離装置10は圧縮空気から窒素を製品ガスとして生成するPSA式の窒素発生装置であり、スタート信号の入来により作動開始する。この気体分離装置10は、大略、製品ガスを生成する吸着ユニット11と、内部に記憶されているプログラムに基づき吸着ユニット11の各バルブV1〜V7を制御する制御装置12と、吸着ユニット11に供給する圧縮空気を生成する圧縮機13と、圧縮機13により圧縮した圧縮空気を貯留し、この圧縮空気を吸着ユニット11に供給する空気槽16と、吸着ユニット11で生成された窒素ガス(製品ガス)を貯留する窒素槽31と、より構成されている。
【0021】
圧縮機13は、空気槽16内の圧力が予め設定された上限圧力値を越えると、圧縮機13の図示せぬ駆動用モータが駆動されたままとされるが、圧縮室内に空気を供給する給気弁を常時開いた状態に保持して圧縮空気の生成は行わないようにするアンロード弁等からなるアンロード機構を有している。また、圧縮機13からの圧縮空気は空気槽16に貯えられ、圧縮空気供給通路17を介して、吸着ユニット11の圧縮空気供給弁V1もしくはV4に供給される。
【0022】
上記圧縮空気供給通路17から分岐した分岐管路18の途中には、開閉弁14および流量調整手段としての流量調整弁15が設けられ、分岐管路18の端部には開閉弁14および流量調整弁15が開弁されたときに大気中に放出される空気の音を緩和するためのサイレンサ19が設けられている。上記流量調整弁15は流量を2段階に切り替えるもので、内部のソレノイドに非通電の時は開度最小で、通電すると開度を最大とする。空気槽16には圧力計20が接続され、空気槽16内の圧力が圧力計20で検出されて、その検出信号は制御装置12に送られる。
【0023】
空気槽16内の圧縮空気は、圧縮空気供給通路17に連通された圧縮空気供給弁V1、V4 および給気管路21、22を介して、吸着手段である分子ふるいカーボンよりなる吸着剤(図示せず)が充填された第1、第2の吸着槽23、24に供給される。多孔質の分子ふるいカーボンよりなる吸着剤は、吸着槽23、24内の圧力上昇により酸素分子を吸着し、減圧されるとその圧力差により酸素分子を脱着する。吸着手段としては、分子ふるいカーボンの他に、ゼオライト等の吸着剤や、窒素分子と酸素分子とを分離する分離膜等を使用することができる。
【0024】
また、管路21、22には排気管路25、26が分岐接続されている。吸着槽23、24の上部には取出管路27、28が接続されており、両管路27、28間には両吸着槽23、24を連通するための均圧管路29が横架されている。また、上記取出管路27、28は、取出管路30で合流し、取出管路30を介して窒素槽31に連通されている。
【0025】
さらに、給気管路21、22との間を連通する排気管路25、26の端部は、再生工程で排気される音を緩和するためのサイレンサ33に連通されている。上記吸着槽23、24から取り出された窒素ガスが蓄圧される窒素槽31の下流側に設けられた管路34には、減圧弁35、圧力計36、電磁弁37、流量を調整する可変絞り38が配設されている。
【0026】
また、上記吸着ユニット11の各管路には、常閉形の電磁弁V1〜V7 が配設されている。各電磁弁V1〜V7は通常閉弁しているが、制御装置12からの制御信号により吸着・取出、均圧、再生の各工程に応じて選択的に開弁する。
【0027】
ここで、吸着・取出、均圧、再生の各工程では、次のことが行われる。
(a)吸着・取出工程:吸着剤が充填された吸着槽23もしくは24に圧縮機13により圧縮された圧縮空気を導入すると共に、窒素槽31に残存する窒素ガスを吸着槽23もしくは24に還流して吸着槽内を昇圧させ、圧力を利用して吸着剤に酸素分子を吸着させ、吸着剤により分離生成された窒素ガスを吸着槽23もしくは24より取り出す工程、
(b)均圧工程:取出工程終了後の吸着槽23もしくは24に残存する窒素濃度の高い残留ガスを吸着工程前の他の吸着槽23もしくは24に供給して各吸着槽23、24間の圧力の均圧化を図り、次回の吸着工程の吸着効率を高めて、より高純度の窒素ガスを生成するための工程、
(c)再生工程:均圧工程終了後の吸着槽23もしくは24内を大気解放または真空ポンプで減圧して吸着剤に吸着された酸素分子を脱着することにより吸着剤を再生する工程、が順次行われる。
【0028】
これらの各工程(a)〜(c)は、各吸着槽23、24毎に繰返し行われ、各吸着槽23、24における工程が連携して実行されるように各機器が制御される。即ち、一対の吸着槽23、24を有する気体分離装置においては、一方の吸着槽23で吸着・取出工程が完了し、他方の吸着槽24で再生工程が完了した後、均圧工程を行う。
【0029】
そして、制御装置12は、予め入力されて内部に記憶されたプログラムに基づいて吸着槽23、24が交互に窒素ガスを生成するように吸着ユニット11の各バルブV1〜V7を開閉制御する。各バルブV1〜V7の開弁状態を各工程毎に分類すると、以下のようになる。
▲1▼第1の吸着槽23は吸着・取出工程:バルブV1、V2が開弁。
▲2▼第2の吸着槽24は再生工程:バルブV6が開弁。
▲3▼吸着槽23、 24は均圧工程:バルブV7が開弁。
▲4▼第1の吸着槽23は再生工程:バルブV3が開弁。
▲5▼第2の吸着槽24は吸着・取出工程:バルブV4、V5が開弁。
▲6▼吸着槽23、 24は均圧工程:バルブV7が開弁。
【0030】
上述した動作のうち、▲1▼と▲2▼、▲4▼と▲5▼は同時に行われ、▲1▼〜▲3▼の半サイクルと▲4▼〜▲6▼の半サイクルとが順次行われてガス生成の1サイクルが終了し、この順番で各工程が繰り返される。尚、各工程の所要時間は、予めプログラム上に設定されている。
【0031】
上述した本実施の形態の気体分離装置10では、圧縮機13は使用者の使用量に拘わらず、圧縮空気を生成し、空気槽16に常に一定量を供給する。空気槽16に貯留された圧縮空気は吸着・取出工程の間に第1もしくは第2の吸着槽23、24に供給される。また、吸着槽23もしくは24へは、圧縮空気の供給の他に、窒素槽31に貯留されている窒素ガスが還流される。窒素ガスの還流量は、使用者の窒素ガスの使用量により異なる。窒素ガスの使用量が多い場合には、窒素槽31の圧力が比較的低いので、吸着槽23もしくは24が窒素槽31からの還流により昇圧される圧力も低いため、空気槽16から吸着槽23もしくは24への圧縮空気の供給量が多く必要である。これに対し、窒素ガスの使用量が少ない場合には、窒素槽31の圧力が比較的高いので、吸着槽23もしくは24が還流により昇圧される圧力が高く、空気槽16から吸着槽23もしくは24への圧縮空気の供給量は少なくて済む。このように、使用者の窒素ガスの使用量により、空気槽16から吸着槽23もしくは24へ供給する圧縮空気の必要量が異なる。
【0032】
また、窒素槽31内に貯留される窒素ガスの濃度を変更する場合には、上記したガス生成の半サイクルの時間を調整するようにしているが、このような場合においても、使用者の窒素ガス使用量の変動による場合と同様に、空気槽16から吸着槽23もしくは24へ供給する圧縮空気の必要量が変化する。
【0033】
本実施の形態では、このような使用者の使用量等に応じて空気槽16から吸着槽23もしくは24へ供給する圧縮空気の必要量が変化した場合、流量調整弁15の開口面積を2段階で切り替えて排気量を調整し、空気槽16内の圧力を吸着槽23もしくは24が必要な圧力に維持するように制御している。
その制御について、図2のフローチャートを用いて説明する。図2は、開閉弁14の開閉および流量調整弁15の開度を調整する制御動作を説明するためのフローチャートである。
【0034】
制御装置12は、スタートスイッチ(図示せず)がオンに操作されると、圧縮機13の駆動モータ(図示せず)を起動させてロード状態に制御する。これと共に、ステップS1(以下「ステップ」を省略する)において、圧縮空気供給弁V1もしくはV4が閉から開に移行したかどうかを判断し、閉弁から開弁に切り替わったとき、S2でタイマの計時値t1をリセットすると共にタイマの計時t1を開始し、S3で開閉弁14を閉弁にする。ここで、圧縮空気供給弁V1もしくはV4が閉弁から開弁に切り替わったときとは、第1の吸着槽23、もしくは第2の吸着槽24において、吸着・取出工程が開始した時である。また、タイマには前述したガス生成の半サイクルの所要時間Tがタイマ内のメモリに予め記憶されている。もし、S1において、圧縮空気供給弁V1もしくはV4が閉弁から開弁に切り替わっていないときは、S4において開閉弁14の閉弁圧力PEである7.8kgf/cm2に達したかどうかを判断し、達したならば、開閉弁14を閉弁するためにS3で開閉弁14を閉弁した後、S5に進む。S4で開閉弁14の閉弁圧力PEに達していない場合には、S5に進む。
【0035】
S5で空気槽16内の圧力Pが第1の設定圧力PA(所定圧力)である8.0kgf/cm2 に達したか否かを判定する。ここで、第1の設定圧力PAは、空気槽16の上限圧力値(本実施の形態においては、8.5kgf/cm2)よりも低い値で、予め試験して求めた値である。そして、S5で空気槽16内の圧力Pが8.0kgf/cm2 以上であるときは、S6に進み、開閉弁14を開弁する。この時、流量調整弁15はそのソレノイドに非通電の状態であり最小開度で開口しているため、比較的少量で圧縮空気の排気が始まる。このように、開閉弁14が開弁したときに、流量調整弁15は最小開度となっているので、開閉弁14が閉弁から開弁に切り替わるときに起こる空気槽16の急激な圧力低下を抑えることができ、吸着効率の低下を防止することができる。次のS7では、空気槽16内の圧力Pが第2の設定圧力PBである8.3kgf/cm2 に達したか否かを判定する。そして、S7において、空気槽16内の圧力Pが第2の設定圧力PB以上であるときは、S8で流量調整弁15のソレノイドに通電して流量調整弁15の開度を最大とし、S9で空気槽16の上限圧力値(第3の設定圧力PC=8.5kgf/cm2 )に達しないよう、つまりアンロード運転に切り替わらないように排気量を最大とする。
【0036】
S7で空気槽16内の圧力Pが第2の設定圧力PB以下である場合には、S10で流量調整弁15の開度を最小とし、S24で、タイマに予め記憶されている半サイクルの所要時間Tと、タイマの計時値t1とを比較し、タイマの計時値t1が半サイクルの所要時間Tに達したときは、S1に戻る。また、タイマの計時値t1が半サイクルの所要時間Tに達していないときは、S5に戻る。S9でも同様に、空気槽16内の圧力Pが第3の設定圧力PC以下である場合には、S11に進み、半サイクルの所要時間Tと、タイマの計時値t1とを比較し、タイマの計時値t1が半サイクルの所要時間Tに達したときは、S12で流量調整弁15の開度を最小とし、S1に戻る。また、タイマの計時値t1が半サイクルの所要時間Tに達していないときは、S7に戻る。
【0037】
次に、製品ガスの使用量が極端に低下した場合、つまりS9において、空気槽16内の圧力Pがその上限圧力値である第3の設定圧力PC以上であった場合について詳述する。空気槽16内の圧力が第3の設定圧力PCを超える場合とは、圧縮機13の圧縮空気の生成量に比して、製品ガスが殆ど使用されず、その使用量が極端に少ないため、開閉弁14、流量調整弁15からの排気量だけでは、空気槽16内の圧力Pが上限圧力値に達してしまう場合であり、この場合にはS13でアンロード弁を開とする。これにより、圧縮機13での圧縮空気の生成は行われなくなることから、空気槽16内の圧力Pは低下し、S14で空気槽16内の圧力Pが第1の設定圧力PAに達すると、S15で流量調整弁15の開度を最小とし、開閉弁14を閉じる。S14で空気槽16内の圧力Pが第1の設定圧力PAに達していない場合には、S17で半サイクルの所要時間Tと、タイマの計時値t1とを比較し、タイマの計時値t1が半サイクルの所要時間Tに達したときは、S18で流量調整弁15の開度を最小とし、S19でアンロード弁を閉じてS1に戻る。また、タイマの計時値t1が半サイクルの所要時間Tに達していないときは、S14に戻る。
【0038】
S20でロード運転開始圧力PDである7.8kgf/cm2に達したかどうかを判断し、達したならば、S21でアンロード弁を閉じてアンロード運転を終了し、S1に戻る。S20でロード運転開始圧力PDに達していない場合には、S22で半サイクルの所要時間Tと、タイマの計時値t1とを比較し、タイマの計時値t1が半サイクルの所要時間Tに達したときは、S23でアンロード弁を閉じ、S1に戻る。また、タイマの計時値t1が半サイクルの所要時間Tに達していないときは、S20に戻る。
【0039】
以上説明したように、空気槽16内の圧縮空気の排気量を調整可能な流量調整弁15により、使用者の製品ガスの使用量等に応じて最適な排気量とすることができ、空気槽16内の圧力上昇を抑えて、その圧力を吸着槽23もしくは24が必要な圧力に維持することができる。また、流量調整弁15と共に、開閉弁14を設けているので、この開閉弁14は、空気槽16内の圧力が所定圧力に達すると開弁し、空気槽16内の圧縮空気を排気するため、圧縮空気の排気が必要な所定圧力になるまでの間、流量調整弁15から圧縮空気が排気されるのを確実に防止することができる。
【0040】
また、開閉弁14は、空気槽16内の圧力が所定圧力に達して開弁しているときに、圧縮空気供給弁V1もしくはV4が開弁した場合、この圧縮空気供給弁V1もしくはV4の開弁と連動して閉弁するように構成されている。圧縮空気供給弁V1もしくはV4が開弁する場合には、再生工程を終えた吸着槽23もしくは24内の圧力はほぼ大気圧であるので、開閉弁14が閉弁することにより、空気槽16から吸着槽23もしくは24内に圧縮空気を迅速に供給できる。よって、吸着槽23もしくは24内の圧力が上昇するまでの時間を短縮することができ、高濃度の製品ガスを生成することができる。
【0041】
さらに、流量調整弁15は、空気槽16から排気される圧縮空気の圧力に応じて排気量を2段階に調整しているので、空気槽内の圧力を吸着槽が必要な圧力に維持することが容易にできる。
【0042】
また、流量調整手段15は、開閉弁14が閉弁から開弁に切り替わるときの排気量を最小に調整されているので、開閉弁14が閉弁から開弁に切り替わるときに起こる空気槽16の急激な圧力低下を抑えることができる。
【0043】
次に、流量調整手段である流量調整弁15の別の形態について説明する。上述した実施の形態では、流量調整弁15として、その開口面積すなわち排気量が2段階に制御されるものとして説明したが、これに限らず、吸着槽への圧縮空気の圧力をさらに容易に一定に保つため、空気槽16内の圧力に応じて、多段階もしくは連続的に開度を可変できる流量調整弁を用いてもよい。
【0044】
例えば、空気槽16内の圧力を検出する圧力計20の検出信号に基づいて、比例ソレノイドに通電する電流を変えることで弁座と弁体の距離を連続的に調整可能な電磁式流量調整弁を用いることができる。また、圧縮空気の圧力が高くなると、ダイアフラム室が膨張し、弁体を押しつけていたバネを押し返して、弁座と弁体の間の距離を調整する機械的な背圧弁を用いてもよい。これらの場合、弁座と弁体が接触して全閉できるようになっていると、空気槽16内の圧縮空気の排気を開始する所定圧力(第1の設定圧力PA)近傍で、弁座と弁体が繰り返し接触して、損傷が生じる恐れがあるので、弁座と弁体を接触させずに、最小流量値が0を越えるよう設定してある。これにより、空気槽16内の圧縮空気の排気を開始する所定圧力近傍で、弁座と弁体が繰り返し接触することによる損傷を防止することができ、流量調整弁の寿命を向上させることができる。
【0045】
さらに、使用者が製品ガス(窒素ガス)を常時一定の使用量で使用する場合には、排出量を手動で調整できる図3に示すような流量調整弁50を用いてもよい。図3に示される流量調整弁50は、ハンドル50Aを手動で回すことにより、弁座50Bと弁体50Cの間の距離を調整し、圧縮空気の排気量を調整するものである。その他の流量調整手段として、例えば、絞り弁や、開口の異なる複数のスペーサを用意してこれを取りかえることにより開口面積すなわち排気量を調整可能な弁等を用いてもよい。
また、本実施の形態では、空気槽16に設けられた圧力計20の信号により、電気的に開閉制御される開閉弁14を用いたが、それに限らず、例えば圧力に応じて切り替わる機械式の開閉弁を用いてもよい。
【0046】
また、開閉弁14および流量調整弁15の最大開度すなわち最大排気量は、極端に圧縮空気の使用量が減少した場合には、流量調整弁15の開度を最大としても空気槽16の上限圧力値に達してしまうものとして説明したが、開閉弁14および流量調整弁15の開口面積が十分あり、圧縮機13での圧縮空気の生成量と同等もしくはそれ以上の排気量を有するものを用いれば、複雑なアンロード機構(アンロード弁等)を無くすことができ、圧縮機を安価に製造できる。
【0047】
さらに、本実施の形態では、開閉弁14の下流側に流量調整弁15を設けたが、それに限らず、流量調整弁15を開閉弁14の上流側に配置してもよいのはもちろんである。
【0048】
また、空気槽16内の圧力は、本実施の形態のように空気槽16内の圧力を圧力計20で直接検出するようにしてもよいが、例えば、圧縮空気供給通路17内または分岐管路18内の圧力から間接的に検出するようにすることもできる。
【0049】
【発明の効果】
上述の如く、請求項1の発明によれば、排気手段を空気槽内の圧力が第1の設定圧力に達すると開弁し、空気槽内の圧力が第1の設定圧力よりも高い第2の設定圧力以上となったとき、第2の設定圧力より低い場合と比べ、流量が大きくなるように調整するように構成しているので、使用者の製品ガスの使用量等に応じて最適な排気量とすることができ、空気槽内の圧力上昇を抑えて、その圧力を吸着槽が必要な圧力に維持することができる。
【0050】
また、請求項2の発明によれば、圧縮空気供給弁が開弁したときには、吸着槽内の圧力はほぼ大気圧であるので、圧縮空気供給弁の開弁と連動して排気手段が閉弁することで、空気槽から吸着槽内に圧縮空気を迅速に供給できる。これにより、吸着槽内の圧力が上昇するまでの時間を短縮することができ、高濃度の製品ガスを生成することができる。
【0051】
さらに、請求項3の発明によれば、圧縮機は、アンロード機構を有し、空気槽内の圧力が第2の設定圧力よりも高い第3の設定圧力以上となったとき、圧縮機をアンロード運転に切り替えるので、空気槽内の圧力を吸着槽が必要な圧力に維持することが容易にできる。
【0052】
また、請求項4の発明によれば、流量調整手段は、開閉弁が閉弁から開弁に切り替わるときの排気量を最小に調整されているので、開閉弁が閉弁から開弁に切り替わるときに起こる空気槽の急激な圧力低下を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明になる気体分離装置の一実施例のシステム構成図である。
【図2】開閉弁および流量調整弁の制御動作を説明するためのフローチャートである。
【図3】流量調整弁の一形態を示す断面図である。
【符号の説明】
10 気体分離装置
13 圧縮機
14 開閉弁
15、50 流量調整弁
16 空気槽
17 圧縮空気供給通路
23、24 吸着槽
V1、V4 圧縮空気供給弁

Claims (4)

  1. 圧縮空気を生成する圧縮機と、
    該圧縮機により圧縮した圧縮空気を貯留する空気槽と、
    該空気槽より圧縮空気が供給され、製品ガスを生成する吸着手段が充填された吸着槽と、
    前記空気槽から前記吸着槽への圧縮空気供給通路に設けられ、前記吸着槽内に圧縮空気を供給する間は開弁し、それ以外は閉弁する圧縮空気供給弁と、
    前記空気槽と前記圧縮空気供給弁との間に設けられ前記空気槽内の空気を排出する排気手段と、
    を有する気体分離装置において、
    前記排気手段は、前記空気槽内の圧力が第1の設定圧力に達すると開弁し、前記空気槽内の圧力が第1の設定圧力よりも高い第2の設定圧力以上となったとき、該第2の設定圧力より低い場合と比べ、流量が大きくなるように調整するように構成されたことを特徴とする気体分離装置。
  2. 前記排気手段は、前記空気槽内の圧力が第1の設定圧力に達して開弁しているときに、前記圧縮空気供給弁が開弁した場合、これと連動して閉弁するように構成してなる請求項1に記載の気体分離装置。
  3. 前記圧縮機は、アンロード機構を有し、前記空気槽内の圧力が前記第2の設定圧力よりも高い第3の設定圧力以上となったとき、前記圧縮機をアンロード運転に切り替えることを特徴とする請求項1に記載の気体分離装置。
  4. 前記排気手段は、前記空気槽内の空気を排出する管路を開閉する開閉弁と該管路の流量を調整する前記流量調整手段とからなり、前記開閉弁が閉弁から開弁に切り替わるときに、前記流量調整手段の排気量が最小となるように調整されている請求項に記載の気体分離装置。
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