JP3867229B2 - 気体分離装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は気体分離装置に係り、特にPSA式(Pressure Swing Absorption)の気体分離装置に関し、例えば窒素発生装置または酸素発生装置として用いて好適な気体分離装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、PSA式気体分離装置は、分子ふるいカーボンやゼオライトなどからなる吸着剤を用いて空気を窒素ガスと酸素ガスに分離し、いずれか一方を製品ガスとして取り出し、使用するものである。
【0003】
例えば窒素ガスを製品ガスとして生成する一対の吸着槽を有するPSA式窒素発生装置にあっては、
(a)吸着工程:吸着剤が充填された吸着槽に圧縮機により圧縮された圧縮空気を導入すると共に、製品タンク内に残存する窒素ガスを吸着槽に還流して吸着槽内を昇圧させ圧力を利用して吸着剤に酸素分子を吸着させる工程、
(b)取出工程:吸着工程から引続き、圧縮機から圧縮空気を吸着槽に導入し続けると同時に、吸着剤により分離生成された窒素ガスを吸着槽より取り出す工程、
(c)均圧工程:取出工程終了後の吸着槽に残存する窒素濃度の高い残留ガスを吸着工程前の他の吸着槽に供給して各吸着槽間の圧力を均圧化を図り、次回の吸着工程の吸着効率を高めて、より高純度の窒素ガスを生成するための工程、
(d)再生工程:均圧工程終了後の吸着槽内を大気解放または真空ポンプで減圧して吸着剤に吸着された酸素分子を脱着することにより吸着剤を再生する工程、が順次行われる。
【0004】
これらの各工程(a)〜(d)は、各吸着槽毎に繰返し行われ、各吸着槽における工程が連携して実行されるように各機器が制御される。即ち、一対の吸着槽を有する気体分離装置においては、一方の吸着槽で吸着工程及び取出工程が完了し、他方の吸着槽で再生工程が完了した後、均圧工程を行う。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記気体分離装置では、上記各工程(a)〜(d)を繰り返して窒素ガスを分離生成しているが、吸着槽に圧縮空気を供給する空気供給ユニット(圧縮機,空気タンク,ドライヤ)の駆動及びドライヤの水分排出の制御と、気体分離ユニット(吸着槽,製品タンクなど)の各工程の制御とが互いに独立して行われている。
【0006】
すなわち、圧縮機により生成された圧縮空気は空気タンクに蓄圧され、吸着工程時に空気タンク内から、圧縮空気の水分を取除くためのドライヤを介して圧縮空気が気体分離ユニットに供給される。
【0007】
この際、圧縮機は、空気タンクの圧力が所定圧力未満であるときにロード運転(通常運転)が行われ、空気タンクの圧力が所定圧力に達するとアンロード運転(無負荷運転時)に切り換わる。アンロード運転時は圧縮機の駆動用モータは駆動されたままであるが、給気弁が開いた状態に保持されて圧縮空気の生成は行われない。
【0008】
また、圧縮空気から分離された水分を排出するために、ドライヤは制御タイマーなどによって、一定の時間が経過した際に、また空気タンクは一定の水分量が溜まった際に気体分離ユニットとは独立した制御で水分の排気が行われていた。
【0009】
このため、吸着工程、取出工程のように空気供給ユニットから気体分離ユニットに圧縮空気を供給する場合のように、ドライヤと気体分離ユニットが連通している状態において、ドライヤの水分を排出した場合は、吸着槽に供給する窒素ガスの生成に必要な圧縮空気が減少することにより、吸着槽内の吸着圧力が低下し、生成される窒素ガスの濃度が低下してしまうという問題点があった。
【0010】
また、均圧工程のように圧縮機と吸着槽の配管を電磁弁で遮断した場合、空気タンク内の圧力が上昇し、所定圧力を越えてしまうと圧縮機がアンロード運転に切替ってしまう。この場合、圧縮機は所定圧力未満になるまでロード運転がされず、気体分離装置に圧縮空気を供給する能力が低下し、窒素ガスの生成効率が低下してしまうという問題があった。
【0011】
そこで、本発明は上記課題を解決した気体分離装置を提供することを目的とする。
【0012】
上記課題を解決するため、本発明は以下のような特徴を有する。上記請求項1の発明は、アンロード運転機能を有する圧縮機により圧縮され、除湿手段で水分を取除かれた圧縮空気を、吸着手段が充填された吸着槽に供給し、吸着槽内を昇圧させて製品ガスを生成する吸着工程と、該吸着槽に生成された製品ガスを該吸着槽から取り出す取出工程とを順次行うよう構成され、前記吸着槽と前記圧縮機との間に設けられた空気供給用弁と、前記除湿手段に設けられたドレン排出弁と、前記各弁を制御する制御回路からなる気体分離装置において、前記制御回路の信号により前記空気供給用弁を遮断すると共に、前記ドレン排出弁を開弁し、圧縮空気を除湿手段で除湿した際に発生した除湿手段内に蓄積された水分を排出し、前記空気供給用弁を開弁すると共に前記ドレン排出弁を閉弁させることを特徴とするものである。
【0013】
また、請求項2に記載の発明は、前記請求項1の気体分離装置において、前記吸着槽を2つ以上有し、前記吸着槽間を連通させ前記吸着槽内の圧力を他の吸着槽内の圧力と均圧化する均圧用弁を設け、前記制御回路は、前記吸着行程、前記取出行程の後に前記空気供給用弁を遮断すると共に前記均圧用弁を開弁して均圧工程を行うよう前記各弁を制御し、さらに、前記均圧工程のときに、前記ドレン排出弁を開弁することを特徴とするものである。
【0014】
また、請求項3の発明は、アンロード運転機能を有する圧縮機により圧縮され、除湿手段で水分を取除かれた圧縮空気を、吸着手段が充填された吸着槽に供給し、吸着槽内を昇圧させて製品ガスを生成する吸着工程と、該吸着槽に生成された製品ガスを該吸着槽から取り出す取出工程と、該吸着槽内の圧力を他の吸着槽内の圧力と均圧化する均圧工程とを順次行うよう構成された気体分離装置において、
圧縮機と吸着槽の間に圧力計を設け、該圧力計によって計測された圧力が設定された所定の圧力に達したときに、除湿手段に設けられたドレン排出弁を開弁し、圧縮機によって圧縮された圧縮空気を除湿手段で除湿した際に発生した該除湿手段内に蓄積された水分の排出することを特徴とするものである。
【0015】
また、請求項4の発明は、前記請求項3の気体分離装置において、気体分離装置において、圧縮機の空気タンク内の圧力が、該圧縮機のアンロード運転に切替るアンロード運転所定圧力より低い所定の圧力に設定し、該空気タンク内の圧力が水分排出の設定圧力に達したときに、除湿手段に設けられたドレン排出弁を開弁し、圧縮機によって圧縮された圧縮空気を除湿手段で除湿した際に発生した該除湿手段内に蓄積された水分の排出をすることを特徴とするものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の第1の実施形態であるPSA式窒素発生装置の全体構成を示す図である。
【0017】
図1中、1,2は第1,第2の吸着槽で、各吸着槽1,2内にはそれぞれ吸着手段としての分子ふるいカーボン1A,2Aが充填されている。
【0018】
3は、圧縮空気供給源となる圧縮機で、圧縮機3は圧縮空気を生成し、該圧縮空気はタンク3aに貯留され、除湿手段である冷凍式ドライヤ4,配管6,7を介して吸着槽1,2にそれぞれ交互に供給されるようになっており、このため、該配管6,7の途中にはそれぞれ電磁弁からなる遮断手段としての空気供給用弁8,9が設けられている。
【0019】
また、冷凍式ドライヤ4には、冷凍式ドライヤ4内に溜まった水分を排出するためのドレン排出弁4aが設けられている。
【0020】
10,11は吸着剤から酸素分子を脱着させる時に吸着槽1,2からの気体を排出する配管で、排気音を下げるサイレンサ12に接続されている。そして、前記配管10,11の途中にはそれぞれ吸着槽1,2内の脱着排ガスを半サイクル(一方の吸着槽が吸着工程から均圧工程まで)毎に交互に排出する電磁弁からなる排ガス排気弁13,14が設けられている。
【0021】
15,16は吸着槽1,2から製品ガスとしての窒素ガスをそれぞれ取り出す取出配管、17は取出配管15,16と連結した取出配管で、取出配管15,16の途中には半サイクルの間だけ後述の制御回路100の制御の下に交互に開弁する電磁弁からなる取出用弁18,19がそれぞれ設けられている。また、前記取出配管17は製品タンク20と接続されている。
【0022】
21は吸着槽1,2間を連通する配管、22は配管21の途中に設けられた電磁弁からなる均圧用弁で、均圧用弁22は吸着槽1,2による半サイクルの終了間際に所定の数秒だけ開弁し、吸着槽1,2間を均圧にする(均圧工程)。
【0023】
23は製品タンク20に接続された製品ガス取出配管で、その途中には電磁弁からなる製品ガス取出用弁24が設けられている。
【0024】
25は濃度計で、製品ガス取出配管23より分岐する分岐配管26に接続されている。この濃度計25は製品ガス取出配管23を介して製品タンク20より取出された気体の窒素ガス濃度を測定する。
【0025】
50は製品ガス排出用の分岐配管で、この分岐配管50には、後述の制御手段100より開弁信号に基づいて該装置自体の起動時のみ所定時間開弁した後、閉弁する電磁弁よりなる製品ガス排出弁51、及び、この製品ガス排出弁51を開弁することにより分岐配管50より外部に排出される製品タンク20内の窒素ガスの排出量を一定に保つ可変の絞り52が設けられている。
【0026】
次に、制御回路100について説明する。制御回路100は、前述の各電磁弁を開閉制御して窒素ガスを生成するための弁制御回路101と、前述の濃度計25により出力される酸素ガス濃度測定信号が入力され、この酸素ガス濃度測定信号の値から製品タンク20内の窒素ガス濃度を検出して濃度異常検出回路102及び異常検出手段としての性能劣化判定回路103に上記窒素ガス濃度を出力する窒素ガス濃度検出回路104と、から構成されている。
【0027】
次に、上記のように構成された窒素発生装置の弁制御回路101による動作につき説明する。まず、窒素発生装置としての基本動作について図2,図3を用いて説明する。尚、図3中、(B)は吸着槽1の状態を、(C)は吸着槽2の状態を示している。ここで、窒素発生装置を起動すると、制御回路100の弁制御回路101の制御の下に各電磁弁が作動し、窒素ガス(製品ガス)の発生が行われる。
【0028】
まず、図2,図3に示すように、最初に、第2の吸着槽2では、▲1▼吸着工程,▲2▼取出工程,▲3▼均圧工程の動作が、また第1の吸着槽1では▲1▼〜▲2▼の間に再生工程が実行され、▲3▼のときに第2の吸着槽2との均圧工程が実行される。
【0029】
図2中の▲1▼第2の吸着槽2の吸着工程では、第2の吸着槽2側の空気供給用弁9,取出用弁19を開弁する。これにより、第2の吸着槽2に原料気体としての圧縮空気が圧縮機3より供給される。また、製品タンク20内の窒素ガスは取出配管16,17を逆流して上部(下流側)より吸着槽2内に還流する。これにより、第2の吸着槽2は圧縮機3からの圧縮空気と製品タンク20内の窒素ガスとの上・下方向から流入したガスにより昇圧状態にあり、分子ふるいカーボン2Aに酸素が吸着される。
【0030】
一方、第1の吸着槽1では、排ガス排出弁13の開弁により減圧状態にあり、吸着していた酸素が脱着して排出されている再生工程の状態を示している。
【0031】
次に、図2中の▲2▼第2の吸着槽2の取出工程は、第2の吸着槽2側の空気供給用弁9及び取出用弁19を吸着工程に引続き開弁したままで、圧縮空気を第2の吸着槽2に供給し続けるため、第2の吸着槽2内の圧力が製品タンク20内の圧力より高くなり、第2の吸着槽2内の窒素ガスが取り出される状態となる。このとき、第1の吸着槽1は排ガス排出弁13が開弁した減圧状態の再生工程のままであり、均圧用弁22を閉弁することで終了する。
【0032】
次に、図2中の▲3▼均圧工程は、均圧用弁22を開弁すると共に空気供給用弁9、取出用弁19、排ガス排出弁13を閉弁し、吸着槽1,2と圧縮機3との間、及び吸着槽1,2と製品タンク20との間を遮断し、吸着槽1,2の間を連通する。これにより、第2の吸着槽2内に残存する窒素ガスは第1の吸着槽1に回収され、各吸着槽1,2の圧力は均圧となる。なお、上記均圧工程は通常1〜5秒である。
【0033】
これにより、図3中の(A)に示す1サイクルのうちの前半のサイクルが終了したことになり、空気供給用弁8,取出用弁18,排ガス排出弁14を開弁することによって、図3の(B),(C)に示すように図2中の▲4▼〜▲6▼に示す後半のサイクルに切替り、これらの工程を繰り返す。
【0034】
なお、この後半のサイクルにおいて、第1の吸着槽1では▲4▼吸着工程,▲5▼取出工程,▲6▼均圧工程を行い、第2の吸着槽2では▲4▼〜▲5▼の間に再生工程を行い、▲6▼では吸着槽1,2の均圧工程を行う。
【0035】
以上のように、弁制御回路101は上記サイクルを繰り返すことにより、圧縮機3より供給される原料気体を吸着槽1,2内で窒素ガスとそれ以外のガス(酸素ガス)とに分離し、吸着槽1,2で分離された窒素ガスを製品タンク20内に貯留させる。また、これと共に、製品タンク20内の窒素ガスが吸着槽1,2に還流されることにより、この窒素ガスに含まれている窒素ガス以外のガスが吸着槽1,2で取り除かれて再度製品タンク20内に供給されることにより、製品タンク20内の窒素ガス濃度自体もより高濃度とすることができる。
【0036】
なお、弁制御回路101は、上記各電磁弁の制御の他に製品ガス取出用弁24及び製品ガス排出弁51の開閉制御も行っている。即ち、窒素発生装置の起動時には弁制御回路101は、前述の基本動作をさせるための上記各電磁弁の制御と並行して、製品ガス取出用弁24には開弁信号を出力せずに製品ガス取出用弁24を閉弁させたまま製品ガス排出弁51に開弁信号を出力するとともに、濃度計25により製品ガスの窒素濃度を測定する。そして、製品ガス排出弁51を開弁させて製品タンク20内の窒素濃度の低い窒素ガスを分岐配管50より排出する状態を本装置が起動されてから製品ガスの窒素濃度が所定の濃度に達するまで持続させる起動運転状態時の起動運転制御を行っている。
【0037】
また、上記起動運転制御終了後(前記所定時間の経過後)、前記弁制御回路101による基本動作は持続させたまま、製品ガス排出弁51を閉弁するとともに、製品ガス取出用弁24に開弁信号を出力して製品ガス取出用弁24を開弁して製品タンク20内の窒素ガスを被供給機器(図示せず)に製品ガス取出配管23を介して供給する通常運転状態時の通常運転制御を行っている。
【0038】
なお、本実施例における起動運転制御後の通常運転制御は、例えば、窒素発生装置自体への電気の供給が遮断されるか、または、前記装置自体に設けられた運転スイッチ(図示せず)がOFF操作されるまで行われる。
【0039】
次に、本発明のポイントである冷凍式ドライヤ4の水分の排出制御について説明する。
【0040】
前述の均圧工程の際に、制御回路100は、弁制御回路101に均圧弁22の開弁と、取出用弁18及び空気供給用弁8、又は取出用弁19及び空気供給用弁9に閉弁の信号を送ると共に、冷凍式ドライヤ4のドレン排出弁4aに水分の排出のための開弁信号を送る。ドレン排出弁4aは圧縮機から供給された圧縮空気から出た冷凍式ドライヤ4内に溜まった水分の排出を均圧工程中に行い、均圧工程が終了すると同時に冷凍式ドライヤ4の水分の排出も終了させる。
【0041】
均圧工程中には冷凍式ドライヤと吸着槽1,2の間が空気供給用弁8,9によって共に遮断されるので、冷凍式ドライヤ4内の水分の排出を行っても吸着槽1,2内の圧力が低下することなく、気体分離装置内全体の圧力も下げることもないので、均圧工程終了後も窒素ガスの供給を効率良く行うことができ、窒素ガス生成効率を低下させることがない。
【0042】
さらに、均圧工程中は圧縮機3と吸着槽1,2の間が遮断されるため、図4に示すように、従来は均圧工程中に圧縮機3が駆動し続けると空気タンク3a内の圧力が上昇し、タンク3aの所定圧力を越え、アンロード運転に切換ってしまうが、約1〜5秒程の毎均圧工程中に水分の排出を行うことにより、圧縮機3から冷凍式ドライヤ4までの間の圧力は少ししか上昇しないためアンロード運転に切換ることがなく、アンロード運転による気体分離装置に圧縮空気を供給する能力の低下と、ロード運転への切換りに時間を取られることもなく、製品ガスの生成効率の低下を防止することができる。
【0043】
次に、図5を用いて、第2の実施形態について説明する。第2の実施形態は、上記第1の実施形態の圧縮機3と空気供給用弁8または9との間に圧力計60が設けられた構成となる。この圧力計60によって計測された圧力が、所定の圧力より高くなったときに、冷凍式ドライヤ4内に溜まった水分の排出を行い、該所定の圧力と同じ圧力か、それより低い圧力になったときに、水分の排出を停止する。これにより、アンロード運転に切換る前に、圧縮機3から冷凍式ドライヤ4までの間の圧力の上昇を抑え、アンロード運転による気体分離装置内の圧縮空気を供給する能力の低下と、ロード運転への切換りに時間を取られることもない。
【0044】
ここで、上記所定の圧力がアンロード運転に切換る圧力よりも高く設定されていると、吸着槽1,2に圧縮空気を供給する圧縮機3は、空気タンク3aの圧力が上記所定の圧力を超える以前に、アンロード運転に切換ってしまう。そこで、冷凍式ドライヤ4内に溜まった水分の排出を行うタイミングを決定する上記所定圧力(水分排出圧力)は、このアンロード運転に切換る圧力よりも低く設定し、空気タンク3a内の圧力が、この設定された所定の圧力に達したときに水分の排出を行うようにしている。これにより、アンロード運転に切換る前に、圧縮機3から冷凍式ドライヤ4までの間の圧力の上昇を抑え、アンロード運転による気体分離装置内の圧力の低下と、ロード運転への切換りに時間を取られることもない。
【0045】
なお、本実施形態では、ドレン排出弁4aを開弁することによるドライヤ4の水分の排出をするタイミングを、遮断手段である空気供給弁8,9が遮断される均圧工程で行う説明をしたが、これに限ることでなく、図3の(D)及び(E)の点線に示すように取出工程の終了前において、空気供給弁8,9を開弁するようにした場合には、これら両空気供給用弁8,9が共に遮断されている間であれば、取出工程の間にドレン排出弁4aを開弁してドライヤ4の水分を排出しても良い。
【0046】
また、本実施形態では、冷凍式エアドライヤ4のみの水分の排出について述べたが、同タイミングでタンク3aに溜まった水分を排出するようにしても良い。
【0047】
また、本実施形態では、ドライヤに冷凍式ドライヤを用いて説明したが、これに限ることはなく、圧縮空気の水分を除湿することができれば乾燥剤などを利用したドライヤでも良い。
【0048】
また、第1および第2の実施形態では、一対の吸着槽を有するPSA式窒素発生装置を用いて説明したが、これに限ることはなく、圧縮機と吸着槽の間を遮断する遮断手段を有していれば単一および2つ以上の吸着槽を有していても良い。
【0049】
また、本実施形態では、起動運転制御は濃度計25によって製品ガス濃度を測定し、その濃度によって製品ガス排出弁51を制御するように説明したが、これに限ることはなく、気体分離装置が起動されてからの時間を計測し、所定の時間が経過することで製品ガス排出弁51の制御をしても良い。
【0050】
【発明の効果】
以上のように、本発明の請求項1は、アンロード運転機能を有する圧縮機により圧縮され、除湿手段で水分を取除かれた圧縮空気を、吸着手段が充填された吸着槽に供給し、吸着槽内を昇圧させて製品ガスを生成する吸着工程と、該吸着槽に生成された製品ガスを該吸着槽から取り出す取出工程とを順次行うよう構成され、前記吸着槽と前記圧縮機との間に設けられた空気供給用弁と、前記除湿手段に設けられたドレン排出弁と、前記各弁を制御する制御回路からなる気体分離装置において、前記制御回路の信号により前記空気供給用弁を遮断すると共に、前記ドレン排出弁を開弁し、圧縮空気を除湿手段で除湿した際に発生した除湿手段内に蓄積された水分を排出し、前記空気供給用弁を開弁すると共に前記ドレン排出弁を閉弁させることを特徴とするので、吸着槽内の圧力上昇の度合を低下させることなく除湿手段内に蓄積された水分を排出でき、吸着槽内で生成される製品ガスの生成効率低下を防止することができる。また、空気供給用弁が遮断されている間にドレン排出弁を開弁するため、圧縮機下流の圧力が高くならないので、圧縮機のアンロード運転に切換ることを極力防止し、製品ガスの生成効率の低下を防止することができる。
【0051】
また、本発明の請求項2は、圧縮機と吸着槽の間が遮断される吸着槽への圧縮空気の供給を必要としない均圧工程中に除湿手段に溜まった水分の除湿を行うので、吸着槽内の圧力上昇の度合を低下させることなく、吸着槽内で生成される製品ガスの生成効率低下を防止することができる。また、空気供給用弁が遮断されている均圧工程中にドレン排出弁を開弁するため、圧縮機下流の圧力が高くならないので、圧縮機がアンロード運転に切換りにくくし、製品ガスの生成効率の低下を防止することができる。また、圧縮機がアンロード運転に切換ることを極力防止し、製品ガスの生成効率の低下を防止することができる。
【0052】
また、本発明の請求項3,4は、空気タンク内の圧力が所定の圧力に達したときに除湿手段に溜まった水分の除湿を行うので、タンク内の圧力が急上昇することを抑え、圧縮機がアンロード運転に切換るのを防ぎ、製品ガスの生成効率の低下を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1および第3の実施形態の気体分離装置の全体構成を示す図である。
【図2】気体分離装置の吸着槽1,2の各工程(基本動作)における給排気の状況を示す図である。
【図3】気体分離装置の吸着槽1,2の各工程(基本動作)のタイムチャートを示す図である。
【図4】本発明と従来技術の気体分離装置の空気タンクの圧力変化を示す図である。
【図5】本発明の第2の実施形態の気体分離装置の全体構成を示す図である。
【符号の説明】
1,2 吸着槽
3 圧縮機
3a タンク
4 冷凍式ドライヤ
4a ドレン排出弁
8,9 空気供給用弁
18,19 取出用弁
20 製品タンク
22 均圧弁
100 制御回路
101 弁制御回路

Claims (4)

  1. アンロード運転機能を有する圧縮機により圧縮され、除湿手段で水分を取除かれた圧縮空気を、吸着手段が充填された吸着槽に供給し、吸着槽内を昇圧させて製品ガスを生成する吸着工程と、該吸着槽に生成された製品ガスを該吸着槽から取り出す取出工程とを順次行うよう構成され、前記吸着槽と前記圧縮機との間に設けられた空気供給用弁と、前記除湿手段に設けられたドレン排出弁と、前記各弁を制御する制御回路からなる気体分離装置において、前記制御回路の信号により前記空気供給用弁を遮断すると共に、前記ドレン排出弁を開弁し、圧縮空気を除湿手段で除湿した際に発生した除湿手段内に蓄積された水分を排出し、前記空気供給用弁を開弁すると共に前記ドレン排出弁を閉弁させることを特徴とする気体分離装置。
  2. 前記請求項1の気体分離装置において、前記吸着槽を2つ以上有し、前記吸着槽間を連通させ前記吸着槽内の圧力を他の吸着槽内の圧力と均圧化する均圧用弁を設け、前記制御回路は、前記吸着行程、前記取出行程の後に前記空気供給用弁を遮断すると共に前記均圧用弁を開弁して均圧工程を行うよう前記各弁を制御し、さらに、前記均圧工程のときに、前記ドレン排出弁を開弁することを特徴とする気体分離装置。
  3. アンロード運転機能を有する圧縮機により圧縮され、除湿手段で水分を取除かれた圧縮空気を、吸着手段が充填された吸着槽に供給し、吸着槽内を昇圧させて製品ガスを生成する吸着工程と、該吸着槽に生成された製品ガスを該吸着槽から取り出す取出工程と、該吸着槽内の圧力を他の吸着槽内の圧力と均圧化する均圧工程とを順次行うよう構成された気体分離装置において、圧縮機と吸着槽の間に圧力計を設け、該圧力計によって計測された圧力が設定された所定の圧力に達したときに、除湿手段に設けられたドレン排出弁を開弁し、圧縮機によって圧縮された圧縮空気を除湿手段で除湿した際に発生した該除湿手段内に蓄積された水分の排出することを特徴とする気体分離装置。
  4. 前記請求項3の気体分離装置において、ドレン排出弁を開弁する水分排出圧力を、該圧縮機のアンロード運転に切替るアンロード運転所定圧力より低い圧力に設定し、前記圧力計の圧力が水分排出圧力に達したときに、前記除湿手段に設けられたドレン排出弁を開弁し、圧縮機によって圧縮された圧縮空気を除湿手段で除湿した際に発生した該除湿手段内に蓄積された水分の排出をすることを特徴とする気体分離装置。
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