本発明は、以下に説明する複数の発明を包含する発明群に属する発明であり、以下に、その発明群の実施の形態として、第1ないし第3の実施の形態について説明するが、そのうち、第2および第3の実施の形態が、本出願人が特許請求の範囲に記載した発明に対応するものである。
以下、本発明の実施の形態による気体分離装置をPSA式窒素発生装置に適用した場合を例に挙げて、添付図面を参照して詳細に説明する。
まず、図1ないし図9は第1の実施の形態を示している。そして、図において、1,2は第1,第2の吸着槽で、各吸着槽1,2内にはそれぞれ分子ふるいカーボン等の吸着剤1A,2Aが充填されている。このとき、吸着剤1A,2Aは多数の空隙を備えると共に、この空隙の穴径は酸素分子の分子径とほぼ同等な値に設定されている。このとき、酸素分子の分子径に比べて窒素分子の分子径の方が大きいため、吸着剤1A,2Aは、酸素分子のみを吸着することができる。
3は圧縮空気供給源となる圧縮機で、圧縮機3は駆動手段として例えば電動モータ4が接続されている。このとき、圧縮機3は、電動モータ4によって駆動し、吸込口から吸込んだ空気を圧縮して圧縮空気を生成する。そして、圧縮機3は、電動モータ4の回転数に応じた吐出量の圧縮空気を吐出する。また、圧縮機3の吐出口には空気タンクとしての空気槽5が接続されている。
また、電動モータ4は、インバータ回路4Aに接続されている。このとき、インバータ回路4Aは、正弦波の交流を直流に変換するコンバータと、直流を可変周波数の交流に逆変換する複数のトランジスタ(いずれも図示せず)によって構成されている。そして、インバータ回路4Aは、トランジスタのオン、オフが後述する制御回路100によって制御され、電動モータ4の定格周波数を任意に変更することができる。従って、電動モータ4の出力軸は、インバータ回路4Aから出力された交流の可変周波数に応じた回転数で回転駆動する。
5は圧縮空気を貯留する空気槽(空気タンク)で、該空気槽5は、上流側が圧縮機3に接続されると共に、下流側が冷凍ドライヤ6を介して吸着槽1,2に接続されている。ここで、冷凍ドライヤ6には、その内部に溜まった水分を排出するためのドレン排出弁6Aが設けられている。また、冷凍ドライヤ6の吐出側は、エアフィルタ7を介して配管8,9に接続されると共に、配管8,9を介して吸着層1,2に接続されている。そして、冷凍ドライヤ6は、圧縮機3により生成された圧縮空気中の水分を除去して、乾燥した圧縮空気を吸着槽1,2に供給している。
また、配管8,9の途中には第1,第2の供給弁V1,V2が設けられている。このとき、各供給弁V1,V2は、例えば電磁弁によって構成され、後述の制御回路100によってその開弁、閉弁が制御されている。そして、供給弁V1,V2は、交互に開弁、閉弁し、空気槽5内の圧縮空気を吸着槽1,2に交互に供給している。
10,11は吸着剤1A,2Aから酸素分子を脱着させる時に吸着槽1,2からの気体(ガス)を排出する配管で、排気音を下げるサイレンサ12に接続されている。そして、配管10,11の途中にはそれぞれ吸着槽1,2内の脱着排ガスを半サイクル(一方の吸着槽が吸着工程から均圧工程まで)毎に交互に排出する電磁弁からなる第1,第2の排気弁V3,V4が設けられている。
13,14は吸着槽1,2から製品ガスとしての窒素ガスをそれぞれ取り出す取出配管で、該取出配管13,14は他の取出配管15に連結されている。また、取出配管15は後述の窒素槽16に接続されている。これにより、取出配管13〜15は、吸着槽1,2と窒素槽16との間を接続し、吸着槽1,2内の窒素ガスを窒素槽16内に供給するものである。
また、取出配管13,14の途中には第1,第2の取出弁V5,V6が設けられている。このとき、各取出弁V5,V6は、例えば電磁弁によって構成され、後述の制御回路100によってその開弁、閉弁が制御されている。そして、取出弁V5,V6は、半サイクルの間だけ交互に開弁し、吸着槽1,2内の窒素ガスを窒素槽16に供給すると共に、窒素槽16内の窒素ガスを吸着槽1,2に還流させている。
16は取出配管15に接続された貯留タンク(バッファタンク)としての窒素槽で、該窒素槽16は、吸着槽1,2により生成された製品ガスとしての窒素ガスを貯留し、後述の製品ガス取出配管20を介して外部の被供給機器(図示せず)に向けて窒素ガスを供給する。
17,18は吸着槽1,2間を連通する配管で、各配管17,18に吸着槽1,2の上流側と下流側との両端にそれぞれ配置されている。また、配管17は、配管8,9間を接続すると共に、その途中には電磁弁からなる下均圧弁V7が設けられている。一方、配管18は、取出配管13,14間を接続すると共に、その途中には電磁弁からなる上均圧弁V8が設けられている。そして、これらの均圧弁V7,V8は吸着槽1,2による半サイクルの終了間際に所定の数秒だけ開弁し、吸着槽1,2間を均圧にする(均圧工程)。なお、配管18には、絞り19が並列接続されている。
20は窒素槽16に接続された製品ガス取出配管で、該製品ガス取出配管20は、その途中にフィルタレギュレータ21と後述の製品ガス取出弁V10とが設けられると共に、外部の被供給機器(図示せず)に接続されている。
22は窒素槽16内の窒素ガスの濃度を検出するための濃度センサで、該濃度センサ22は、例えば酸素センサによって構成され、製品ガス取出配管20から分岐した分岐配管23に接続されると共に、分岐配管23の途中には電磁弁からなる濃度検出弁V9と流量調整弁24とが設けられている。ここで、濃度検出弁V9は、窒素槽16内の気体が濃度センサ22に供給可能となるように、装置の作動中は常時開弁している。そして、濃度センサ22は、窒素槽16内の酸素濃度に応じた酸素ガス濃度測定信号を出力する。
また、製品ガス取出配管20の途中には、分岐配管23よりも下流側に位置して電磁弁からなる製品ガス取出弁V10が設けられている。このとき、製品ガス取出弁V10は、流量調整弁25を介して外部の被供給機器(図示せず)に接続されている。そして、製品ガス取出弁V10は、後述の制御回路100を用いて開弁、閉弁が制御され、濃度センサ22等により検出した値(窒素ガス濃度)が例えば99.9%程度の設定値を超えた場合に開弁して窒素槽16内の窒素ガスを外部に取り出し可能とし、設定値を超えない場合には閉弁する。
26は製品ガス取出配管20より分岐した排気管で、該排気管26の途中には、電磁弁からなる排出弁V11と窒素ガスの排出量を一定に保つ可変の流量調整弁27とが設けられると共に、その先端にサイレンサ28が接続されている。そして、排出弁V11は、後述の制御回路100を用いて開弁、閉弁が制御され、濃度センサ22により検出した値(窒素ガス濃度)が例えば99.99%程度の設定値を超えない場合に開弁して窒素槽16内の窒素ガスを外部に排出し、設定値を超えた場合には閉弁する。
29は空気槽5内の圧力を検出する空気タンク圧力検出手段としての第1の圧力検出器で、該圧力検出器29は、例えば空気槽5に取付けられると共に、その出力側が制御回路100に接続されている。そして、圧力検出器29は、空気槽5内の圧力(検出圧力Pa)に応じた第1の圧力検出信号を制御回路100に向けて出力している。
30は窒素槽16内の圧力を検出する貯留タンク圧力検出手段としての第2の圧力検出器で、該圧力検出器30は、例えば窒素槽16に取付けられると共に、その出力側が制御回路100に接続されている。そして、圧力検出器30は、窒素槽16内の圧力(検出圧力Pn)に応じた第2の圧力検出信号を制御回路100に向けて出力している。
31は窒素発生装置の周囲温度を検出する周囲温度検出手段としての温度検出器で、該温度検出器31は、例えば吸着槽1,2の周囲に取付けられると共に、その出力側が制御回路100に接続されている。そして、温度検出器31は、吸着槽1,2等の周囲温度(検出温度T)に応じた温度検出信号を制御回路100に向けて出力している。
32は電動モータ4の回転数を検出する回転数検出手段としての回転数検出器で、該回転数検出器32は、例えば電動モータ4の出力軸の周囲に取付けられると共に、その出力側が制御回路100に接続されている。そして、回転数検出器32は、電動モータ4の回転数(検出回転数N)に応じた回転数検出信号を制御回路100に向けて出力している。
次に、制御回路100(制御手段)について説明する。制御回路100は、供給弁V1,V2、排気弁V3,V4、取出弁V5,V6、均圧弁V7,V8を開閉制御して窒素ガスを生成するための弁制御回路101と、濃度センサ22から出力される酸素ガス濃度測定信号を用いて窒素槽16内の窒素ガス濃度を検出し、窒素ガス濃度の検出値に基づいて製品ガス取出弁V10、排出弁V11を開閉制御して窒素ガスの排出を制御する排出制御回路102と、吸着取出工程での電動モータ4の回転数および吸着取出工程の時間を設定する吸着取出工程制御回路103とによって構成されている。
ここで、弁制御回路101の動作について図1ないし図3に基づいて説明すると、弁制御回路101は、窒素発生装置を起動することにより、各電磁弁の開閉を制御し、窒素ガス(製品ガス)の発生を行う。
ここで、例えば最初に、第1の吸着槽1では、吸着取出工程(工程(a),(b))、均圧工程(工程(c))が実行されるのに対し、第2の吸着槽2では、第1の吸着槽1が吸着取出工程を行っている間に再生工程が実行され、再生工程の終了後に第1の吸着槽1との均圧工程が実行される。
具体的には、図2中の工程(a)では、第1の吸着槽1に対して吸着工程等が実行され、第1の吸着槽1側の供給弁V1、取出弁V5を開弁する。これにより、第1の吸着槽1に原料気体としての圧縮空気が圧縮機3より供給されると共に、窒素槽16内の窒素ガスが取出配管13,15を逆流して上部(下流側)より吸着槽1内に還流する。これにより、第1の吸着槽1は圧縮機3からの圧縮空気と窒素槽16内の窒素ガスとの上・下方向から流入したガスにより昇圧状態にあり、吸着剤1Aに酸素が吸着される。なお、窒素ガスの還流は、吸着しにくい窒素ガスで吸着槽1内の圧力を高め、吸着剤1Aの吸着効率を向上させるために行うものである。
一方、第2の吸着槽2に対しては再生工程が実行され、排気弁V4の開弁により減圧状態にあり、吸着していた酸素が脱着して排出されている。
この結果、工程(a)では、図3に示すように、第1の吸着槽1内の圧力が上昇すると共に窒素槽16内の圧力が低下し、第1の吸着槽1内の圧力と窒素槽16内の圧力とがほぼ同じ値になる。これに対し、第2の吸着槽2内の圧力は大気圧程度まで低下する。
次に、図2中の工程(b)では、第1の吸着槽1に対して吸着工程および取出工程が実行され、第1の吸着槽1側の供給弁V1および取出弁V5を工程(a)に引続き開弁したままで、圧縮空気を第1の吸着槽1に供給し続けるため、第1の吸着槽1内の圧力が窒素槽16内の圧力より高くなり、第1の吸着槽1内の窒素ガスが取り出される状態となる。このとき、第2の吸着槽2は排気弁V4が開弁した減圧状態の再生工程のままである。
このため、工程(b)では、図3に示すように、第1の吸着槽1内の圧力と窒素槽16内の圧力は圧縮空気によって徐々に上昇する。一方、第2の吸着槽2内の圧力は大気圧程度に保持される。
次に、図2中の工程(c)では、第1,第2の吸着槽1,2に対して均圧工程が実行され、均圧弁V7,V8を開弁すると共に供給弁V1、取出弁V5、排気弁V4を閉弁する。これにより、吸着槽1,2と圧縮機3との間が遮断されると共に、吸着槽1,2と窒素槽16との間が遮断され、吸着槽1,2の間が連通する。この結果、第1の吸着槽1内に残存する窒素ガスは第2の吸着槽2に回収され、図3に示すように、各吸着槽1,2内の圧力は均圧となる。
以上により、1サイクルのうちの前半のサイクルが終了したことになり、供給弁V2、取出弁V6、排気弁V3を開弁することによって、後半のサイクルに切替り、図2中の工程(a)〜(c)とほぼ同様の工程(d)〜(f)を実行する。そして、この後半のサイクルにおいて、第2の吸着槽2では吸着取出工程(工程(d),(e))、均圧工程(工程(f))を行うのに対し、第1の吸着槽1では、第2の吸着槽2が吸着取出工程を行っている間に再生工程が実行され、再生工程の終了後に第2の吸着槽2との均圧工程が実行される。
以上のように、弁制御回路101は上記サイクルを繰り返すことにより、圧縮機3より供給される原料気体を吸着槽1,2内で窒素ガスとそれ以外のガス(酸素ガス)とに分離し、吸着槽1,2で分離された窒素ガスを窒素槽16内に貯留させる。
なお、吸着取出工程(工程(a),(b)、(工程(d),(e))の時間τ0と圧縮空気の供給量は、後述する吸着取出工程制御回路103によって制御されており、周囲温度、および窒素ガス(製品ガス)の使用量に応じて変化するものである。
次に、排出制御回路102について説明すると、排出制御回路102は、窒素発生装置の起動時には製品ガス取出弁V10には開弁信号を出力せず、製品ガス取出弁V10を閉弁させた状態で排出弁V11に開弁信号を出力する。このとき、排出制御回路102は濃度センサ22からの酸素ガス濃度測定信号を用いて窒素槽16内の製品ガスの窒素濃度を測定する。そして、排出制御回路102は、窒素槽16内の窒素濃度が予め決められた所定の設定値(例えば99.9%)を超えるまでの間は、排出弁V11を開弁させて窒素槽16内の窒素濃度の低い窒素ガスを排気管26を通じて大気中に排出する。そして、窒素発生装置の起動後からしばらく経過すると、窒素槽16内の窒素濃度が徐々に高まるから、排出制御回路102は、窒素槽16内の窒素濃度が所定の設定値を超えると、排出弁V11を閉弁すると共に、製品ガス取出弁V10を開弁させる。この結果、製品ガス取出配管20に接続された外部の被供給機器(図示せず)には高濃度の窒素ガスが供給される。
次に、吸着取出工程制御回路103について図4に基づいて説明する。
まず、吸着取出工程制御回路103は、図4に示すように、ステップ1で後述する吸着取出工程時間の設定処理を行い、吸着取出工程で電動モータ4を回転駆動したときの回転数の設定値(回転数設定値N0)および吸着取出工程時間τ0を設定する。
次に、ステップ2では、吸着取出工程弁制御処理を行い、第1,第2の吸着槽1,2のうちいずれかに対して吸着取出工程を実行するために、各弁V1〜V8の開弁、閉弁を制御する。例えば第1の吸着槽1に対して吸着取出工程(図2中の工程(a),(b))を実行するときには、弁制御回路101を用いて、第1の吸着槽1側の供給弁V1、取出弁V5を開弁すると共に、第2の吸着槽2側の排気弁V4を開弁し、他の弁V2,V3,V6,V7,V8は閉弁する。一方、第2の吸着槽2に対して吸着取出工程(図2中の工程(d),(e))を実行するときには、弁制御回路101を用いて、第2の吸着槽2側の供給弁V2、取出弁V6を開弁すると共に、第1の吸着槽1側の排気弁V3を開弁し、他の弁V1,V4,V5,V7,V8は閉弁する。なお、第1,第2の吸着槽1,2に対する吸着取出工程は、均圧工程を挟んで交互に行うものである。
次に、ステップ3では、後述するモータ駆動処理を行い、上限回転数を回転数設定値N0とした状態で電動モータ4を回転駆動し、圧縮機3から第1,第2の吸着槽1,2のうちいずれか一方に向けて圧縮空気を供給する。
次に、ステップ4では、吸着取出工程が終了したか否かを判定する。具体的には、吸着取出工程を開始してから、ステップ1で設定した吸着取出工程時間τ0が経過したか否かを判定する。そして、ステップ4で「YES」と判定したときには、吸着取出工程を開始してから時間τ0が経過したから、均圧工程を行うために後述するステップ5に移行する。一方、ステップ4で「NO」と判定したときには、吸着取出工程を開始してから時間τ0が経過していないから、ステップ3に移行してモータ駆動処理を継続する。
ステップ5では、均圧工程弁制御処理を行い、第1,第2の吸着槽1,2に対して均圧工程(図2中の工程(c),(f))を実行する。具体的には、弁制御回路101を用いて、均圧弁V7,V8を開弁すると共に、供給弁V1,V2、取出弁V5,V6、排気弁V3,V4を閉弁する。
次に、ステップ6では、均圧工程が終了したか否かを、例えば均圧工程を開始してからの経過時間を用いて判定する。そして、ステップ6で「YES」と判定したときには、均圧工程が終了しているから、再び吸着取出工程を行うためにステップ1以降の処理を繰り返す。一方、ステップ6で「NO」と判定したときには、均圧工程の途中であるから、そのままの状態で待機する。
次に、図4中の吸着工程時間の設定処理について図5に基づいて説明する。
まず、ステップ11では、温度検出器31によって検出した窒素発生装置の周囲温度を検出温度Tとして読込む。次に、ステップ12では、検出温度Tが基準温度範囲よりも低温な低温範囲か否かを判定するため、これらの間の低温基準温度Taよりも検出温度Tが低いか否かを判定する(図7参照)。このとき、基準温度範囲は、吸着剤1A,2Aに設けられた空隙の穴径が酸素の分子径と同程度になる温度として、常時の大気中の温度(例えば20℃±10℃)程度に設定されている。
そして、ステップ12で「YES」と判定したときには、検出温度Tは低温基準温度Taよりも低いから、ステップ13に移行して、吸着取出工程時間τ0を、基準温度範囲のときに比べて延長する。このとき、検出温度Tが低下するに従って、時間τ0の延長量を大きくする構成としてもよく、一定の延長量にしてもよい。
一方、ステップ12で「NO」と判定したときには、ステップ14に移行して、検出温度Tが基準温度範囲よりも高温な高温範囲か否かを判定するため、これらの間の高温基準温度Tbよりも検出温度Tが高いか否かを判定する(図7参照)。
そして、ステップ14で「YES」と判定したときには、検出温度Tは高温基準温度Tbよりも高いから、ステップ15に移行して、吸着取出工程時間τ0を、基準温度範囲のときに比べて短縮する。このとき、検出温度Tが上昇するに従って、時間τ0の短縮量を大きくする構成としてもよく、一定の短縮量にしてもよい。
一方、ステップ14で「NO」と判定したときには、検出温度Tは、低温範囲および高温範囲のいずれでもなく、基準温度範囲に含まれる。このため、ステップ16に移行して、吸着取出工程時間τ0を、基準温度範囲のときと同じ値に維持する。
最後に、ステップ13,15,16を終了すると、ステップ17に移行してリターンする。
次に、図4中のモータ駆動処理について図6に基づいて説明する。
まず、ステップ21では、圧力検出器29によって検出した空気槽5の圧力を検出圧力Paとして読込む。また、ステップ22では、電動モータ4の回転数を上限回転数N1に設定する。
次に、ステップ23では、検出圧力Paが予め設定された圧力上限値としての圧力設定値P0よりも低圧か否かを判定する。そして、ステップ23で「YES」と判定したときには、検出圧力Paが圧力設定値P0に到達しておらず、空気槽5の圧力が圧力設定値P0よりも低い昇圧途中の状態となっている。このため、ステップ24に移行して、モータ4の回転数は上限回転数N1を維持するようにする。
また、ステップ23で「NO」と判定したときには、検出圧力Paが圧力設定値P0以上となっているから、ステップ25に移って検出圧力Paが圧力設定値P0よりも高圧か否かを判定する。そして、ステップ25で「YES」と判定したときには、空気槽5の圧力が圧力設定値P0を超えて高圧になっている。このため、空気槽5の圧力を減圧するために、ステップ26に移行してインバータ回路4Aを用いて電動モータ4の回転数を減速し、ステップ28でリターンする。
一方、ステップ25で「NO」と判定したときには、検出圧力Paが圧力設定値P0とほぼ同じ値になっている。このため、空気槽5の圧力を圧力設定値P0に維持するために、ステップ27に移行してインバータ回路4Aを用いて電動モータ4の回転数を現在の値に維持し、ステップ28でリターンする。
かくして、本実施の形態では、制御回路100は空気槽5の検出圧力Paに応じて圧縮機3(電動モータ4)の回転数を制御するから、例えば検出温度Tが高いときには、吸着槽1,2内の圧力が上がりにくいので、電動モータ4の回転数が上限回転数N1である時間が延長されることになり、検出温度Tが低いときには、吸着槽1,2内の圧力が上がりやすいので、電動モータ4の回転数は早い段階で減速され、吸着槽1,2内の圧力を低下させることができる。
ここで、従来技術では、周囲温度に関係なく、電動モータ4を駆動していた。このため、図7中に点線で示すように、周囲温度が高温範囲となる場合には、窒素ガスの濃度が低下する傾向があり、所望の濃度下限値よりも低下することがあった。一方、周囲温度が低温範囲となる場合には、濃度下限値に比べて濃度が大きく上回る傾向があった。
これに対し、本実施の形態では、制御回路100は、温度検出器31によって検出した検出温度Tが基準温度範囲よりも高い高温範囲となるときには、空気槽5内の圧力が上がりにくいので、電動モータ4の回転数が上限回転数N1を保つ時間が延びることになる。このため、周囲温度が基準温度範囲よりも高い場合であっても、吸着槽1,2内の圧力を高めることができる。このとき、図8に示すように、吸着槽1,2内の圧力上昇に応じて酸素の吸着量が増加する。この結果、周囲温度の上昇によって、窒素の吸着量が増加して窒素ガスの濃度が低下するときでも、周囲温度を考慮しない場合に比べて、図7中に実線で示すように、窒素ガスの濃度の低下を抑制することができる。
また、制御回路100は、検出温度Tが基準温度範囲よりも低い低温範囲となるときには、電動モータ4が上限回転数N1を保つ時間が短くなる。このため、図7中に実線で示すように、窒素ガスの濃度が過剰に高くならないのに加え、電動モータ4の消費電力(消費エネルギー)を低減することができる。
また、図9に示すように、吸着取出工程時間τ0の最適値は、周囲温度に応じて変化する。具体的には、周囲温度が高温基準温度Tbよりも高い高温範囲のときには、吸着剤1A,2Aの空隙の穴径が膨脹して酸素の分子径よりも大きくなる傾向があり、酸素および窒素の吸着量がいずれも増加する傾向がある。ここで、周囲温度が高温範囲にあるときには、酸素の吸着量に対する窒素の吸着量の比率が増加する傾向があるから、窒素ガスの濃度は常温時に比べて低下する傾向がある(図7参照)。このため、窒素ガスの濃度を周囲温度が基準温度範囲のときと同程度に確保するためには、酸素の吸着量を確保しつつ窒素の吸着量を抑制する必要がある。従って、吸着取出工程時間τ0の最適値は、周囲温度が基準温度範囲となるときに比べて、短くなる。
また、温度が高いと空気の膨張により、同体積で比較すると、空気に含まれる酸素分子、窒素分子共に分子量としては下がる。よって吸着槽1,2内の圧力が上がりにくく、それに伴い濃度も良くなりにくい。このため、電動モータ4が上限回転数N1を保つ時間を長くし、吸着槽1,2内の圧力を上げ、濃度の悪化を防止する。
一方、周囲温度が低温基準温度Taよりも低い低温範囲のときには、吸着剤1A,2Aの空隙の穴径が縮小して酸素の分子径よりも小さくなる傾向があり、酸素および窒素の吸着量がいずれも減少する傾向がある。ここで、周囲温度が低温範囲にあるときには、酸素の吸着量に対する窒素の吸着量の比率が減少する傾向があるから、窒素ガスの濃度は常温時に比べて高くなる傾向がある(図7参照)。このため、窒素ガスの濃度を周囲温度が基準温度範囲のときと同程度に確保するためには、窒素の吸着量が過剰に増加しない範囲で酸素の吸着量を増加する必要がある。従って、吸着取出工程時間τ0の最適値は、周囲温度が基準温度範囲となるときに比べて、長くなる。
また、温度が低いと空気の膨張が少ないので、同体積で比較すると、空気に含まれる酸素分子、窒素分子共に分子量としては上がる。よって吸着槽1,2内の圧力が上がりやすく、それに伴い濃度も良くなりやすい。このため、電動モータ4が上限回転数N1を保つ時間を短くし、吸着槽1,2内の圧力の上昇を抑え、濃度が過剰に良くなる事を防止する。
さらに、本実施の形態では、制御回路100は、検出温度Tが高温基準温度Tbよりも高い高温範囲のときには、該高温基準温度Tb以下のときに比べて吸着取出工程時間τ0を短縮するから、吸着取出工程時間τ0を最適値に設定することができる。これにより、周囲温度が高温範囲にあり、窒素の吸着量が増加する傾向がある場合でも、吸着取出工程の間に吸着剤1A,2Aが必要以上に窒素を吸着することがなくなる。このため、吸着槽1A,2Aによって酸素だけを分離して窒素を確実に取出すことができるから、周囲温度が基準温度範囲となるときに比べて、窒素ガスの濃度の低下を防止することができる。
また、制御回路100は、検出温度Tが低温基準温度Taよりも低い低温範囲のときには、低温基準温度Taと高温基準温度Tbとの間(基準温度範囲)のときに比べて吸着取出工程時間τ0を延長するから、吸着取出工程時間τ0を最適値に設定することができる。このため、周囲温度が低温範囲にあり、窒素ガスの濃度が必要以上に高くなる傾向がある場合でも、吸着取出工程時間τ0を延長することによって、周囲温度が基準温度範囲となるときに比べて、窒素ガスの濃度を同程度にすることができる。このとき、吸着取出工程時間τ0の延長に伴って、空気槽5の圧力が圧力設定値P0付近に維持される時間が長くなる。これにより、圧縮機3(電動モータ4)は上限回転数N1よりも低い値で駆動する時間が長くなるから、電動モータ4の消費電力(消費エネルギー)を低減することができる。
次に、図10ないし図12は本発明による第2の実施の形態を示し、本実施の形態の特徴は、制御回路は、製品ガスの検出使用量により吸着取出工程の時間を変更する構成としたことにある。なお、本実施の形態では、前記第1の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
41は窒素槽16から外部に供給する窒素ガス(製品ガス)の使用量を検出する使用量検出手段としての流量検出器で、該流量検出器41は、例えば流量調整弁25の下流側に位置して製品ガス取出配管20の途中に設けられている。そして、流量検出器41は、その出力側が制御回路111に接続されると共に、窒素ガスの流量(検出流量Qn)に応じた流量検出信号を制御回路111に向けて出力している。
111は本実施の形態による制御回路で、該制御回路111は、第1の実施の形態による制御回路100とほぼ同様に、弁制御回路101、排出制御回路102および吸着取出工程制御回路112によって構成されている。但し、第1の実施の形態と異なり、制御回路111には温度検出器が接続されていない。
また、吸着取出工程制御回路112は、第1の実施の形態による吸着取出工程制御回路103とほぼ同様に、図4に示す吸着取出工程および均圧工程の制御処理を行うと共に、図6に示すモータ駆動処理を行う。但し、図4中の吸着工程時間の設定処理は、第1の実施の形態とは異なり、後述するように図11に示す処理を行う。
次に、本実施の形態による吸着取出工程制御回路112を用いた吸着工程時間の設定処理について図11に基づいて説明する。
まず、ステップ31では、流量検出器41によって検出した窒素ガスの使用量を検出流量Qnとして読込む。次に、ステップ32では、検出流量Qnが第1の基準使用量Qaよりも少ない少量範囲か否かを判定する(図12参照)。このとき、基準使用量範囲は、周囲温度が基準温度範囲で吸着取出工程時間τ0を最適な値に設定したときに、窒素発生装置が定常的に発生可能な窒素ガスの供給量の範囲に設定されている。このため、第1の基準使用量Qa(少量基準使用量)は、基準使用量範囲のうち最小の使用量に設定されている。また、第2の基準使用量Qb(多量基準使用量)は、基準使用量範囲のうち最大の使用量に設定されている。
そして、ステップ32で「YES」と判定したときには、検出流量Qnが第1の基準使用量Qaよりも少ないから、ステップ33に移行して吸着取出工程時間τ0を延長する。また、モータ駆動処理では、使用量が少ないときには、吸着槽1,2の圧力が高く、濃度は良くなる傾向があるので、上限回転数N1で運転される時間は短くなり、早いうちに電動モータ4を減速する。
一方、ステップ33で「NO」と判定したときには、検出流量Qnは第1の基準使用量Qa以上となっているから、ステップ34に移行して、検出流量Qnが第2の基準使用量Qbよりも多い多量範囲か否かを判定する。そして、ステップ34で「YES」と判定したときには、ステップ35に移行して、吸着取出工程時間τ0を短縮する。このとき、吸着槽1,2および空気槽5の圧力は下がる傾向にあるので、モータ駆動処理では、上限回転数N1で電動モータ4を駆動する時間が延長される。
一方、ステップ34で「NO」と判定したときには、ステップ36に移行して吸着取出工程時間τ0を維持する。
最後に、ステップ33,35,36を終了すると、ステップ37に移行してリターンする。
かくして、このように構成される本実施の形態でも、第1の実施の形態とほぼ同様の作用効果を得ることができる。即ち、本実施の形態では、制御回路111は、窒素ガスの検出流量Qnが第1の基準使用量Qaよりも少ないときには、吸着取出工程時間τ0を延長する構成としている。ここで、電動モータ4の回転数が減速されると、吸着槽1,2の圧力が低下して酸素の吸着量が減少するから、窒素ガスの濃度は低下する傾向がある。
このとき、検出流量Qnが第1の基準使用量Qaよりも少ないから、検出流量Qnが基準使用量範囲内である常時に比べて、窒素ガスの濃度は高くなる傾向がある。即ち、吸着取出工程時間τ0を常時と同じ値に設定した場合には、図12中に点線で示すように、検出流量Qnが少量範囲に含まれるときには、常時に比べて、窒素ガスの濃度は高くなる傾向がある。
これに対し、本実施の形態では、検出流量Qnが第1の基準使用量Qaよりも少ないときには、吸着取出工程時間τ0を延長する。このため、図12中に実線で示すように、窒素ガスの濃度を常時と同程度に確保することができる。また、モータ駆動処理により回転数を減速する時間が延びるから、電動モータ4の消費エネルギーを低下させることができる。
次に、図13ないし図15は本発明による第3の実施の形態を示し、本実施の形態の特徴は、制御回路は、検出流量が第1の基準使用量よりも少ないときには、吸着取出工程の時間を延長すると共に、検出温度が低温基準温度よりも低いときには、吸着取出工程の時間を延長する構成としたことにある。なお、本実施の形態では、前記第1の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
51は窒素槽16から外部に供給する窒素ガス(製品ガス)の使用量を検出する使用量検出手段としての流量検出器で、該流量検出器51は、例えば流量調整弁25の下流側に位置して製品ガス取出配管20の途中に設けられている。そして、流量検出器51は、その出力側が制御回路121に接続されると共に、窒素ガスの流量(検出流量Qn)に応じた流量検出信号を制御回路121に向けて出力している。
121は本実施の形態による制御回路で、該制御回路121は、第1の実施の形態による制御回路100とほぼ同様に、弁制御回路101、排出制御回路102および吸着取出工程制御回路122によって構成されている。
また、吸着取出工程制御回路122は、第1の実施の形態による吸着取出工程制御回路103とほぼ同様に、図4に示す吸着取出工程および均圧工程の制御処理を行うと共に、図6に示すモータ駆動処理を行う。但し、図4中の吸着工程時間の設定処理は、第1の実施の形態とは異なり、後述するように図14および図15に示す処理を行う。
本実施の形態による吸着取出工程制御回路122を用いた吸着工程時間の設定処理について図14および図15に基づいて説明する。
まず、ステップ41では、温度検出器31によって検出した窒素発生装置の周囲温度を検出温度Tとして読込み、ステップ42では、流量検出器51によって検出した窒素ガスの使用量を検出流量Qnとして読込む。
次に、ステップ43では、検出流量Qnが第1の基準使用量Qaよりも少ない少量範囲か否かを判定する。そして、ステップ43で「YES」と判定したときには、検出流量Qnが第1の基準使用量Qaよりも少ないから、ステップ44に移行して、第1の吸着取出工程時間τ1を、基準使用量範囲のときに比べて延長する(第1の判断手段)。
一方、ステップ43で「NO」と判定したときには、検出流量Qnは第1の基準使用量Qa以上となっているから、ステップ45に移行して、検出流量Qnが第2の基準使用量Qbよりも多い多量範囲か否かを判定する。
そして、ステップ45で「YES」と判定したときには、検出流量Qnは第2の基準使用量Qbよりも多いから、ステップ46に移行して、第1の吸着取出工程時間τ1を、基準使用量範囲のときに比べて短縮する。
一方、ステップ45で「NO」と判定したときには、検出流量Qnは、少量範囲および多量範囲のいずれでもなく、基準使用量範囲に含まれる。このため、ステップ47に移行して、第1の吸着取出工程時間τ1を、基準使用量範囲のときと同じ値に維持する。
ステップ44,46,47を終了すると、ステップ48に移行して、検出温度Tが低温基準温度Taよりも低い低温範囲か否かを判定する。そして、ステップ48で「YES」と判定したときには、検出温度Tは低温基準温度Taよりも低いから、ステップ49に移行して、第2の吸着取出工程時間τ2を、基準温度範囲のときに比べて延長する(第2の判断手段)。
また、ステップ48で「NO」と判定したときには、ステップ50に移行して、検出温度Tが高温基準温度Tbよりも高い高温範囲か否かを判定する。
そして、ステップ50で「YES」と判定したときには、検出温度Tは高温基準温度Tbよりも高いから、ステップ51に移行して、第2の吸着取出工程時間τ2を、基準温度範囲のときに比べて短縮する。
一方、ステップ50で「NO」と判定したときには、検出温度Tは、低温範囲および高温範囲のいずれでもなく、基準温度範囲に含まれる。このため、ステップ52に移行して、第2の吸着取出工程時間τ2を、基準温度範囲のときと同じ値に維持する。
ステップ49,51,52を終了すると、ステップ53に移行して、第1,第2の吸着取出工程時間τ1,τ2を加算し、最終的な吸着取出工程時間τ0を算出する。これにより、吸着取出工程制御回路122は、ステップ53によって算出して吸着取出工程時間τ0を用いて、吸着取出工程および均圧工程の制御処理を行うと共に、モータ駆動処理を行う。最後に、ステップ53が終了すると、ステップ54に移行してリターンする。なお、モータ駆動処理は第1、第2の実施の形態と同様であるので、説明を省略する。
かくして、このように構成される本実施の形態でも、第1,第2の実施の形態とほぼ同様の作用効果を得ることができる。そして、特に本実施の形態では、制御回路121は、検出流量が第1の基準使用量よりも少ないときには、吸着取出工程の時間を延長すると共に、検出温度が低温基準温度よりも低いときには、吸着取出工程の時間を延長する構成としている。これにより、制御回路121は、決定手段(ステップ53)によって、第1,第2の判断手段による第1,第2の吸着取出工程時間τ1,τ2を加算して吸着取出工程時間τ0を決定することができる。これにより、製品ガスの使用量(検出流量Qn)および周囲温度の両方を加味して、吸着取出工程時間τ0を決定することができる。
なお、前記第2,第3の実施の形態では、使用量検出手段として窒素ガスの使用量を直接計測する流量検出器41,51を用いる構成とした。しかし、本発明はこれに限らず、例えば図16に示す変形例のように、窒素槽16の圧力を検出する圧力検出器30を用いて窒素ガスの使用量を間接的に計測する構成としてもよい。
この場合、制御回路111′は、弁制御回路101、排出制御回路102、吸着取出工程制御回路112′に加えて使用量検出手段としての流量検出回路61を備える。また、流量検出回路61は、吸着取出工程のうち窒素槽16の圧力が上昇する圧力上昇運転中については、圧力検出器30による検出圧力Pnが例えば数秒から数分程度の単位時間当りに変化したときの時間変化分ΔPnを演算し、この時間変化分ΔPnと窒素槽16の容量等を用いて窒素槽16から供給された窒素ガスの使用量を算出する。
また、流量検出回路61は、吸着取出工程のうち窒素槽16の圧力が圧力設定値P0に到達して圧力設定値P0付近で一定な状態となった圧力一定運転中については、圧力の変動がないから、このときの電動モータ4(圧縮機3)の回転数を用いて窒素ガスの使用量を算出する。さらに、流量検出回路61は、均圧工程中は圧力の変動が大きく、実際の流量を算出するのが難しいから、均圧工程に入る直前の流量を代用する。なお、均圧工程は、非常に短時間となるため、直前の流量を代用しても特に問題はない。
そして、吸着取出工程制御回路112′は、流量検出回路61による窒素ガスの使用量の算出値を検出流量Qnとして用い、吸着取出工程および均圧工程の制御処理を行うものである。これにより、流量検出器を省くことができるから、製造コストを低減することができる。
また、前記各実施の形態では、一対の吸着槽1,2を有するPSA式窒素発生装置を用いて説明したが、本発明はこれに限ることはなく、単一および2つ以上の吸着槽を有していても良い。
さらに、前記各実施の形態では、気体分離装置として窒素ガスを発生させる窒素発生装置を例に挙げて説明したが、例えば酸素ガスを発生させる酸素発生装置に適用してもよいものである。
また、前記各実施の形態では、空気槽5の圧力を検出したが、窒素槽16を有する装置にあっては窒素槽16の圧力を検出して、モータ駆動処理の際に用いてもよい。その場合には、空気槽5を持たなくても良い。