JP4002852B2 - 気体分離装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はPSA式(Pressure Swing Adsorption)の気体分離装置に係り、特に複数の気体生成手段の運転台数を制御するよう構成した気体分離装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、PSA式気体分離装置は、分子ふるいカーボンやゼオライトなどからなる吸着剤を用いて空気を窒素と酸素に分離し、いずれか一方を製品ガスとして取り出し、使用するものである。
【0003】
例えば、酸素ガスを取り出すPSA式気体分離装置にあっては、▲1▼吸着剤が充填された吸着槽にコンプレッサからの圧縮空気を導入して吸着剤に窒素分子と酸素分子の一部を吸着させる吸着工程と、▲2▼吸着剤により分離生成された酸素を取り出す取出工程と、▲3▼該吸着槽内を大気解放しまたは真空ポンプで減圧して吸着剤を再生する再生工程とを繰り返す。即ち、取出工程では、吸着槽内の酸素を外部に取り出し、一方再生工程では吸着された窒素と若干の酸素を脱着し、次の吸着工程に備えるようになっている。
【0004】
このように各工程を順番に行うPSA式気体分離装置では、吸着槽の圧力上昇が行われてから吸着槽の濃度が次第に上昇するため、吸着槽内の製品ガスの濃度が取り出し可能な所定濃度に達するまでには、時間がかかる。また、運転しない休日が連続した場合、連休明けの運転開始時には、所定濃度に達するまでの時間が余計長くかかる。
【0005】
さらに、空気中の温度や湿度が高いと、コンプレッサからの圧縮空気量が減少し、吸着槽内のガス濃度が低下してしまい、その分所定濃度に達するまでの時間が余計長くかかる。
【0006】
そのため、複数のPSAユニットを有する気体分離装置においては、下流側で消費される製品ガスの使用量の増減に応じてPSAユニットに圧縮空気を供給するコンプレッサの駆動台数を制御する下記のような制御を用いることが考えられる。
【0007】
複数のコンプレッサの駆動台数を制御するものとしては、例えば、工場などのように圧縮空気を大量に使用する場合、複数のコンプレッサを組み合わせて使用しており、下流側での圧縮空気の消費量に応じて運転台数を制御するものである(例えば、特許文献1参照)。
【0008】
この特許文献1では、コンプレッサが負荷運転を開始し、圧力が下限値を超えてから所定の時間が経過した後のタンク内圧力が下限値と上限値との間における所定の基準圧力値を超えるか否かを判別して信号を出力する検知手段を有している。そして、下流のガス使用量が少ない状態で検知手段による圧力が基準圧力値を上回る場合にはアンロード運転でコンプレッサを停止させる断続運転モードを選択し、基準圧力値を下回る場合にはロード運転を継続する連続運転モードを選択する切替手段を備えている。
【0009】
従って、特許文献1によれば、空気圧縮機が負荷運転を開始し圧力が下限値を超えてから所定の時間が経過した後に、検知手段がタンク内圧力を検知しタンク内圧力が所定の基準圧力値を超えるか否かを判別して信号を出力すると、切替手段が、この信号に基づいて圧力が基準圧力値を上回る場合には断続運転モードを選択し、基準圧力値を下回る場合には連続運転モードを選択することになる。すなわち、負荷運転時におけるタンク内の圧力変化を検出することにより空気圧縮機の運転状態を推定し、圧縮空気を多量には使用していない状況にある場合には、負荷運転を開始し圧力が下限値を超えてから所定時間経過すると圧力が基準圧力値を上回って断続運転モードが選択される。
【0010】
また、空気が多量に消費されている状況にある場合には、負荷運転を行なって圧縮空気を作り出しても一定の時間内における圧力上昇は緩慢となるため、負荷運転を開始し圧力が下限値を超えてから所定時間経過しても圧力が基準圧力値を下回って連続運転モードが選択されることになる。
【0011】
また、駆動台数を制御する先行技術としては、ポンプ台数制御において、ポンプ運転台数が増えてもポンプ追加運転直前の配水圧力低下が発生しないようにし、且つ、ポンプの自由な組み合わせによる台数制御を行なうものがある(例えば、特許文献2参照)。
【0012】
この特許文献2では、ポンプ追加運転を、現段階で運転中の各ポンプの定格回転数運転における圧力−流量特性の代表値と実際値との差の合計あるいはそれ以上の値を、上述の運転中ポンプの総合的な圧力―流量特性上の制御される圧力に相当する流量から差し引いた流量に配水量が達した事で行なっている。
【0013】
【特許文献1】
特公平6−63504号公報
【0014】
【特許文献2】
特開2000−265967号公報
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1に示されたコンプレッサの運転制御方法では、装置を起動してから製品ガスの濃度が所定濃度に達するのに時間がかかる複数のPSA式気体発生ユニットが並列に設けられた装置のような場合には、製品ガスを貯留する製品タンクの圧力が下限値を超えてから所定の時間が経過した後に、2台目のコンプレッサを起動させるのでは製品ガスの使用量によっては、遅すぎてしまい、下流側で製品ガスの使用量が急激に増加した場合には製品ガスを安定供給することが難しい。
【0016】
また、このような問題を解消するため、上記特許文献2では、所定の配水料を常に確保するため、経年変化やポンプの個体差などの理由によってポンプの能力が目標値から離れることを考慮して少しの時間差を持って早めにポンプ起動台数を増やすように制御している。
【0017】
ところが、上記特許文献2に記載されたポンプ起動を早めることによって増加する流量増加分は、予め求めた余裕代であって、下流側で使用される流量の変動量に対しては何ら追従されていないため、供給量の増加分が使用量に対して少なかったり、多かったりして使用量の変動に応じて供給量をタイミング良く制御することが難しい。
そこで、本発明は上記課題を解決した気体分離装置を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するため、以下のような特徴を有する。
【0019】
上記請求項1記載の発明は、台数制御手段が、圧力検知手段で検知された圧力の変化状況に基づき、複数の気体生成手段の運転台数を追加または削減する圧力値を設定する基準圧力設定手段を有するものであり、一の気体生成手段の運転中に2台目の運転開始が遅れることがなく、例えば、連休明けの運転開始時でも2台目以降の気体生成手段による製品ガスの濃度が所定濃度に達するまでのタイミングが遅れることを防止しうる。
【0020】
また、請求項2記載の発明は、複数の気体生成手段のうち一の気体生成手段が運転を開始してから生成したガスの濃度が所定濃度値を超えるまでの時間を測定する時間測定手段と、時間測定手段の検出値に基づき、台数制御手段により気体生成手段の運転台数を追加する判断基準を変更する追加判断基準変更手段と、を備えたものであり、一の気体生成手段の運転中に2台目の運転開始が遅れることがなく、例えば、連休明けの運転開始時でも2台目以降の気体生成手段による製品ガスの濃度が所定濃度に達するまでのタイミングが遅れることを防止しうる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、図面と共に本発明の一実施例について説明する。
図1は本発明になる気体分離装置の一実施例を示す概略構成図である。尚、本実施例では、窒素ガスを製品ガスとして生成する窒素発生装置について説明する。
【0023】
図1に示されるように、気体分離装置10は、3系統の気体生成手段12A〜12Cを有し、共通の窒素ガス槽14に製品ガスとしての窒素ガスを貯留させるように構成されている。
【0024】
気体生成手段12A〜12Cは、夫々ガス供給管路16A〜16Cにドライヤ付きコンプレッサユニット18A〜18Cと、圧縮空気から窒素ガスを生成するPSAユニット20A〜20Cが配置されている。ドライヤ付きコンプレッサユニット18A〜18Cは、圧縮空気を生成する空気圧縮機22A〜22Cと、圧縮空気を貯留する空気槽24A〜24Cと、圧縮空気を除湿する冷凍式エアドライヤ26A〜26Cとから構成されている。
【0025】
PSAユニット20A〜20Cでは、酸素分子を吸着する吸着剤が充填された吸着槽(図示せず)を有しており、吸着槽に空気圧縮機22A〜22Cで生成された圧縮空気が供給されると、吸着槽内が昇圧することにより酸素分子が吸着されて窒素分子が分離される。そして、PSAユニット20A〜20Cにおいて、分離された窒素ガスは、ガス供給管路16A〜16Cを介して窒素ガス槽14に供給される。
【0026】
窒素ガス槽14の吐出口に連通された吐出管路28には、製品ガスの圧力を検出する圧力センサ(圧力検知手段)30と、製品ガスの濃度を検出する濃度センサ32と、が配設されている。圧力センサ30及び濃度センサ32によって検出された圧力データ及び濃度データは、制御回路34に入力される。
【0027】
制御回路34は、マイクロコンピュータからなり、上記圧力データ及び濃度データに基づいて3系統のドライヤ付きコンプレッサユニット18A〜18C及びPSAユニット20A〜20Cを選択的に駆動させるように制御する台数制御手段を有する。すなわち、制御回路34は、下流での製品ガスの使用量が少ない場合には第1の気体生成手段12Aのみを駆動し、製品ガスの使用量の増加率が高い場合には第1、第2の気体生成手段12A,12Bを駆動し、さらに製品ガスの使用量の増加率が高い状態であるときは、全ての気体生成手段12A〜12Cを駆動させるように制御する。
【0028】
制御回路34のメモリには、圧力センサ30で検知された圧力の変化状況に基づき、気体生成手段12A〜12Cの運転台数を追加または削減する圧力値を設定する制御プログラム(基準圧力設定手段)が格納されている。
【0029】
また、制御回路34のメモリには、気体生成手段12A〜12Cのうち一の気体生成手段が運転を開始してから生成したガスの濃度が所定濃度値を超えるまでの時間を測定する制御プログラム(時間測定手段)と、時間測定値に基づき、気体生成手段12A〜12Cの運転台数を追加する判断基準を変更する制御プログラム(追加判断基準変更手段)とが格納されている。
【0030】
図2は窒素ガス槽14の圧力が減少する場合の変動率と運転開始の設定圧力との関係を示すグラフである。
【0031】
図2において、グラフIは窒素ガス槽14の圧力が減少する場合の変動率が基準値である場合の変化を示す。グラフIIは窒素ガス槽14の圧力が減少する場合の変動率が基準値よりも大きい場合の変化を示す。グラフIIIは窒素ガス槽14の圧力が減少する場合の変動率が基準値よりも小さい場合の変化を示す。
【0032】
グラフIで示すように、制御回路34は、圧力センサ30により検知された圧力の減少率が予め設定された基準値である場合、設定圧力P2に達した時点で2台目または3台目の気体生成手段12Bまたは12Cの運転を開始させる。
【0033】
また、グラフIIで示すように、制御回路34は、圧力センサ30により検知された圧力が基準値(グラフI)よりも急激に減少した場合、装置運転圧力P3に達した時点M1で2台目または3台目の気体生成手段12Bまたは12Cの運転を開始させる。この場合、気体生成手段12Bまたは12Cの製品ガスの吐出開始時点M2が基準よりも早いので、気体生成手段12Bまたは12Cからの製品ガスの吐出タイミングも時間T1だけ早くなる。
【0034】
また、グラフIIIで示すように、制御回路34は、圧力センサ30により検知された圧力が基準値(グラフI)よりも穏やかに減少した場合、装置運転圧力(設定圧力)P2に達した時点N1で2台目または3台目の気体生成手段12Bまたは12Cの運転を開始させる。この場合、気体生成手段12Bまたは12Cの製品ガスの吐出開始時点N2が基準値(グラフI)よりも遅いので、気体生成手段12Bまたは12Cからの製品ガスの吐出タイミングも時間T2だけ遅くなる。
【0035】
このように、制御回路34は、例えば、下流での製品ガスの使用量が急激に増えて窒素ガス槽14の圧力減少が大きい場合、設定圧力よりも高い圧力で2台目あるいは3台目の運転を開始することで圧力低下を防止することが可能になる。
【0036】
図3は窒素ガス槽14の圧力が上昇する場合の変動率と運転停止の設定圧力との関係を示すグラフである。
【0037】
図3において、グラフIは窒素ガス槽14の圧力が上昇する場合の変動率が基準値である場合の変化を示す。グラフIIは窒素ガス槽14の圧力が上昇する場合の変動率が基準値よりも大きい場合の変化を示す。グラフIIIは窒素ガス槽14の圧力が上昇する場合の変動率が基準値よりも小さい場合の変化を示す。
【0038】
また、グラフIIで示すように、制御回路34は、圧力センサ30により検知された圧力が基準値(グラフI)よりも急激に上昇した場合、装置運転圧力P5に達した時点S1で2台目または3台目の気体生成手段12Bまたは12Cの運転を停止させる。この場合、気体生成手段12Bまたは12Cの運転停止時点S1が基準値(グラフI)と略同じ時間T3であるので、気体生成手段12Bまたは12Cからの製品ガスが供給不足になることを防止できる。
【0039】
また、グラフIIIで示すように、制御回路34は、圧力センサ30により検知された圧力が基準値(グラフI)よりも穏やかに上昇した場合、装置運転圧力(設定圧力)P6に達した時点S2で2台目または3台目の気体生成手段12Bまたは12Cの運転を停止させる。この場合、気体生成手段12Bまたは12Cの運転停止時点S2が基準値(グラフI)よりも遅いので、気体生成手段12Bまたは12Cからの製品ガスの吐出タイミングも時間T4−T3だけ遅くなる。
【0040】
このように、制御回路34は、窒素ガス槽14の圧力上昇率が小さい場合、圧力上昇が大きいときの停止圧力P5よりも高い圧力P6で運転停止させることで、停止後の窒素ガス槽14の圧力が低下しても窒素ガス槽14の圧力に余裕があるので、運転停止直後に再運転開始するといった無駄な動作を防止することが可能になる。
【0041】
ここで、制御回路34が実行する気体生成手段12A〜12Cの運転制御手順について図4を参照して説明する。
【0042】
図4は制御回路34が実行する気体生成手段12A〜12Cの運転制御手順を説明するためのフローチャートである。
【0043】
図4に示されるように、制御回路34は、ステップS11(以下「ステップ」を省略する)で、圧力センサ30によって検出された窒素ガス槽14の圧力をサンプリングする。次のS12では、処理圧力値を演算してサンプリングした圧力に基づいて微分予測制御を行なう。この微分予測制御では、現在のサンプリング値とその1つ前のサンプリング値により、その偏差が基準よりも大きいときには、操作量を大きくし、装置運転開始圧力を変更する。
【0044】
次のS13では、窒素ガス槽14の圧力が下降中かどうかをチェックする。S13において、窒素ガス槽14の圧力が下降中である場合は、S14に進み、基準下降傾き(圧力変動率)より下降傾きが大きいかどうかをチェックする。
【0045】
S14において、基準下降傾き(圧力変動率)より下降傾きが大きいときは、S15に進み、窒素ガス槽14の圧力が装置運転圧力P3以下かどうかをチェックする。S15において、窒素ガス槽14の圧力が装置運転圧力P3以下でないときは、上記S13に戻る。
【0046】
また、S15において、窒素ガス槽14の圧力が装置運転圧力P3以下の場合、S16に進み、気体生成手段12A〜12Cの運転台数を1台追加する。すなわち、気体生成手段12Aが運転中の場合には、2台目の気体生成手段12Bの運転を開始する。あるいは、気体生成手段12A,12Bが運転中の場合には、3台目の気体生成手段12Cの運転を開始する。
【0047】
上記S14において、基準下降傾き(圧力変動率)より下降傾きが小さいときは、S17に進み、窒素ガス槽14の圧力が装置運転圧力P2(<P3)以下かどうかをチェックする。S17において、窒素ガス槽14の圧力が装置運転圧力P2以下でないときは、上記S13に戻る。
【0048】
また、S17において、窒素ガス槽14の圧力が装置運転圧力P2以下の場合、上記S16に進み、遅めに気体生成手段12A〜12Cの運転台数を1台追加する。
【0049】
また、上記S13において、窒素ガス槽14の圧力が下降中でない場合は、S18に進み、基準上昇傾き(圧力変動率)より上昇傾きが大きいかどうかをチェックする。
【0050】
S18において、基準上昇傾き(圧力変動率)より上昇傾きが大きいときは、S19に進み、窒素ガス槽14の圧力が装置停止圧力P5以上かどうかをチェックする。S19において、窒素ガス槽14の圧力が装置停止圧力P5以上でない場合、上記S13に戻る。
【0051】
また、S19において、窒素ガス槽14の圧力が装置停止圧力P5以上の場合、S20に進み、気体生成手段12A〜12Cのうち1台停止させて運転中の台数を1台減少させる。すなわち、気体生成手段12A〜12Cが運転中の場合には、3台目の気体生成手段12Cの運転を停止する。あるいは、気体生成手段12A,12Bが運転中の場合には、2台目の気体生成手段12Bの運転を停止する。
【0052】
また、S18において、基準上昇傾き(圧力変動率)より上昇傾きが小さいときは、S21に進み、窒素ガス槽14の圧力が装置停止圧力P6(>P5)以上かどうかをチェックする。S21において、窒素ガス槽14の圧力が装置停止圧力P6以上でない場合、上記S13に戻る。
【0053】
また、S21において、窒素ガス槽14の圧力が装置停止圧力P6以上ある場合、上記S20に進み、早めに気体生成手段12A〜12Cのうち1台停止させて運転中の台数を1台減少させる。
【0054】
このように、制御回路34は、圧力センサ30で検知された圧力の変化状況に基づき、気体生成手段12A〜12Cの運転台数を追加または削減する圧力値を選択的に設定することにより、一の気体生成手段の運転中に2台目の運転開始が遅れることがなく、例えば、連休明けの運転開始時でも2台目以降の気体生成手段による製品ガスの濃度が所定濃度に達するまでのタイミングが遅れることを防止する。
【0055】
ここで、制御回路34が実行する気体生成手段12A〜12Cの運転制御手順の変形例について図5を参照して説明する。
【0056】
図5は制御回路34が実行する気体生成手段12A〜12Cの運転制御手順変形例を説明するためのフローチャートである。
【0057】
図5に示されるように、制御回路34は、S31で、濃度センサ32によって検出された窒素ガス槽14の濃度をサンプリングする。次のS32では、処理圧力値を演算してサンプリングした濃度に基づいて微分予測制御を行なう。この微分予測制御では、現在のサンプリング値とその1つ前のサンプリング値により、その偏差が基準よりも大きいときには、操作量を大きくし、装置停止圧力を変更する。
【0058】
次のS33では、窒素ガス槽14の圧力が下降中かどうかをチェックする。S33において、窒素ガス槽14の濃度が下降中である場合は、S34に進み、基準下降傾き(濃度変動率)より下降傾きが大きいかどうかをチェックする。
【0059】
S34において、基準下降傾き(濃度変動率)より下降傾きが大きいときは、S35に進み、窒素ガス槽14の濃度が基準濃度以下になるまでの所要時間がt3以下かどうかをチェックする。S35において、窒素ガス槽14の濃度が基準濃度以下になるまでの所要時間がt3以下でないときは、上記S33に戻る。
【0060】
また、S35において、基準濃度以下になるまでの所要時間がt3以下の場合、濃度低下が急激であるのでS36に進み、気体生成手段12A〜12Cの運転台数を1台追加する。すなわち、気体生成手段12Aが運転中の場合には、2台目の気体生成手段12Bの運転を開始する。あるいは、気体生成手段12A,12Bが運転中の場合には、3台目の気体生成手段12Cの運転を開始する。
【0061】
上記S34において、基準下降傾き(濃度変動率)より下降傾きが小さいときは、S37に進み、窒素ガス槽14の濃度が基準濃度以下になるまでの所要時間がt2(<t3)以下かどうかをチェックする。S37において、窒素ガス槽14の濃度が基準濃度以下になるまでの所要時間がt2以下でないときは、上記S33に戻る。
【0062】
また、S37において、窒素ガス槽14の濃度が基準濃度以下になるまでの所要時間がt2以下の場合、上記S36に進み、遅めに気体生成手段12A〜12Cの運転台数を1台追加する。
【0063】
また、上記S33において、窒素ガス槽14の圧力が下降中でない場合は、S38に進み、基準上昇傾き(濃度変動率)より上昇傾きが大きいかどうかをチェックする。
【0064】
S38において、基準上昇傾き(濃度変動率)より上昇傾きが大きいときは、S39に進み、窒素ガス槽14の濃度が基準濃度以上になるまでの所要時間がt5以上かどうかをチェックする。S39において、窒素ガス槽14の濃度が基準濃度以下になるまでの所要時間がt5以上でない場合、上記S33に戻る。
【0065】
また、S39において、窒素ガス槽14の濃度が基準濃度以上になるまでの所要時間がt5以上の場合、S40に進み、気体生成手段12A〜12Cのうち1台停止させて運転中の台数を1台減少させる。すなわち、気体生成手段12A〜12Cが運転中の場合には、3台目の気体生成手段12Cの運転を停止する。あるいは、気体生成手段12A,12Bが運転中の場合には、2台目の気体生成手段12Bの運転を停止する。
【0066】
また、S38において、基準上昇傾き(濃度変動率)より上昇傾きが大きいときは、S31に進み、窒素ガス槽14の濃度が基準濃度以上になるまでの所要時間がt6(<C5)以上かどうかをチェックする。S31において、窒素ガス槽14の濃度が基準濃度以上になるまでの所要時間がt6以上でない場合、上記S33に戻る。
【0067】
また、S41において、窒素ガス槽14の濃度が基準濃度以下になるまでの所要時間がt6以上ある場合、上記S40に進み、早めに気体生成手段12A〜12Cのうち1台停止させて運転中の台数を1台減少させる。
【0068】
このように、制御回路34は、時間測定手段の検出値に基づき、気体生成手段の運転台数を追加する判断基準(所要時間)を変更することにより、一の気体生成手段の運転中に2台目の運転開始が遅れることがなく、例えば、連休明けの運転開始時でも2台目以降の気体生成手段による製品ガスの濃度が所定濃度に達するまでのタイミングが遅れることを防止する。
【0069】
ここで、気体分離装置の変形例について説明する。
図6は気体分離装置の変形例を示す概略構成図である。尚、図6において、前述した図1と同一部分には、同一符号を付してその説明は省略する。
【0070】
図6に示されるように、変形例の気体分離装置40は、気体生成手段12A〜12Cに対して共通エアドライヤ42と共通空気槽(バッファタンク)44が設けられている。
【0071】
この変形例では、冷凍式共通エアドライヤ42が常時運転されており、空気圧縮機22A〜22Cの運転台数のみが制御される。そのため、制御回路34による制御が簡素されると共に、冷凍式共通エアドライヤ42を停止させることがないので、冷凍式共通エアドライヤ42の冷却効率が低下せず、圧縮空気を常に除湿することが可能になり、圧縮空気を安定供給することが可能になる。
【0072】
尚、上記実施の形態では、窒素ガスを製品ガスとして生成する場合を一例として挙げたが、これに限らず、他の気体を生成するのにも適用できるのは勿論である。
【0073】
他の実施の形態として、気体生成手段は、運転を停止している時間(例えば、1時間以下、1時間以上12時間以下、それ以上)に応じ、運転開始からガスの濃度が所定濃度を超えるまでの時間が変化することを考慮した実施の形態が考えられる。
【0074】
また、上記実施の形態では、基準傾きに対して大きいか、小さいかという判断で運転開始、停止圧力を定めていたが、それに限らず、例えば、運転を開始してから生成したガスの濃度が所定値を超えるまでの時間を測定し、記憶するための時間記憶手段としてメモリを設ける。そして、予め変化量とその変化に要する時間との関係を記憶する変化量記憶手段を有しているので、その変化量記憶手段よりメモリに記憶されている時間から変化量を導くことができ、運転開始、または停止圧力を決定するようにしても良い。
【0075】
このようにすることにより、長期間にわたり使用していない場合や装置の経時変化にもすぐにきめ細かに対応することができ、適切なタイミングで装置の追加、削減を決め、運転開始、運転停止を行うことができる。
【0076】
この実施の形態においては、運転を停止している時間を測定する停止時間測定手を設け、この運転停止時間に応じた前述の時間測定手段で測定された運転開始からガスの濃度が所定濃度を超えるまでの時間が測定できるので、この結果に応じて、停止時間毎の運転台数を追加する判断基準(設定圧力)を演算し、記憶手段にて記憶しておく。そして、追加判断基準変更手段は、1つの気体生成手段が停止している時間に応じて、判断基準を変更していく。
【0077】
よって、1つの気体生成手段が停止している時間に応じて判断基準が変化するので、例えば、1時間後の運転開始時でも、連休明けの運転開時でも2台目以降の気体生成手段による製品ガスの濃度が所定濃度に達するまでのタイミングの最適化を図ることができる。
【0078】
なお、この実施の形態においては、運転停止時間に応じた判断基準を演算により求める例を示したが、これに限らず、製品の製造時点で予め、停止時間と判断基準のマップを予めメモリに記憶しておいてもよい。
【0079】
【発明の効果】
上述の如く、請求項1記載の発明によれば、台数制御手段が、圧力検知手段で検知された圧力の変化状況に基づき、複数の気体生成手段の運転台数を追加または削減する圧力値を設定する基準圧力設定手段を有するため、一の気体生成手段の運転中に2台目の運転開始が遅れることがなく、例えば、連休明けの運転開始時でも2台目以降の気体生成手段による製品ガスの濃度が所定濃度に達するまでのタイミングが遅れることを防止できる。
【0080】
また、請求項2記載の発明によれば、複数の気体生成手段のうち一の気体生成手段が運転を開始してから生成したガスの濃度が所定濃度値を超えるまでの時間を測定する時間測定手段と、時間測定手段の検出値に基づき、台数制御手段により気体生成手段の運転台数を追加する判断基準を変更する追加判断基準変更手段と、を備えたため、一の気体生成手段の運転中に2台目の運転開始が遅れることがなく、例えば、連休明けの運転開始時でも2台目以降の気体生成手段による製品ガスの濃度が所定濃度に達するまでのタイミングが遅れることを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明になる気体分離装置の一実施例を示す概略構成図である。
【図2】窒素ガス槽14の圧力が減少する場合の変動率と運転開始の設定圧力との関係を示すグラフである。
【図3】窒素ガス槽14の圧力が上昇する場合の変動率と運転停止の設定圧力との関係を示すグラフである。
【図4】制御回路34が実行する気体生成手段12A〜12Cの運転制御手順を説明するためのフローチャートである。
【図5】制御回路34が実行する気体生成手段12A〜12Cの運転制御手順変形例を説明するためのフローチャートである。
【図6】気体分離装置の変形例を示す概略構成図である。
【符号の説明】
10,40 気体分離装置
12A〜12C 気体生成手段
14 窒素ガス槽
16A〜16C ガス供給管路
18A〜18C ドライヤ付きコンプレッサユニット
20A〜20C PSAユニット
22A〜22C 空気圧縮機
24A〜24C 空気槽
26A〜26C 冷凍式エアドライヤ
28 吐出管路
30 圧力センサ
32 濃度センサ
34 制御回路
42 共通エアドライヤ
44 共通空気槽

Claims (2)

  1. 供給される圧縮空気から所望の特定ガスを生成する複数の気体生成手段と、
    該気体生成手段で生成した生成ガスを貯留する貯留タンクと、
    該貯留タンクの圧力を検知する圧力検知手段と、
    前記複数の気体生成手段の運転台数を制御する台数制御手段と、を有する気体分離装置において、
    前記台数制御手段は、前記圧力検知手段で検知された圧力の変化状況に基づき、前記複数の気体生成手段の運転台数を追加または削減する圧力値を設定する基準圧力設定手段を有することを特徴とする気体分離装置。
  2. 供給される圧縮空気から所望の特定ガスを生成する複数の気体生成手段と、
    該気体生成手段で生成した生成ガスを貯留する貯留タンクと、
    該貯留タンクの圧力を検知する圧力検知手段と、
    前記複数の気体生成手段の運転台数を制御する台数制御手段と、を有する気体分離装置において、
    前記複数の気体生成手段のうち一の気体生成手段が運転を開始してから生成したガスの濃度が所定濃度値を超えるまでの時間を測定する時間測定手段と、
    前記時間測定手段の検出値に基づき、前記台数制御手段により前記気体生成手段の運転台数を追加する判断基準を変更する追加判断基準変更手段と、
    を備えたことを特徴とする気体分離装置。
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