JP5805969B2 - 水性コーティング用樹脂組成物およびその製造方法 - Google Patents
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Description
本発明の一実施形態によると、本発明に係る水性コーティング用樹脂組成物は、下記式(1):
で表されるイオン性モノマーと、これと共重合可能な他のモノマーとの共重合体を含む。
で表されるカチオン性界面活性剤を含む。
本発明の一実施形態によると、イオン性モノマーとして用いられる第4級アンモニウム塩は下記式(1)で表される。
本発明の他の実施形態によると、カチオン性界面活性剤として用いられる第4級アンモニウム塩は下記式(2)で表される。
本発明において、水性コーティング用樹脂組成物の樹脂の主鎖に組み込まれる下記式(1)で表される第4級アンモニウム塩(イオン性モノマー)は、
本発明において、水性コーティング用樹脂組成物の添加剤として含まれる下記式(2)で表される第4級アンモニウム塩(カチオン性界面活性剤)は、
本発明の一実施形態において、水性コーティング用樹脂組成物は、下記式(1)で表されるイオン性モノマーと、
本発明の一実施形態において、水性コーティング用樹脂組成物は、樹脂を形成させるための乳化重合を、下記式(2):
本発明の一実施形態によると、樹脂は、乳化重合により製造される。この際、一般的な乳化重合と同様に、重合開始剤を添加して乳化重合が行われうる。用いられる重合開始剤としては、特に限定はなく、アゾビス−2−メチルブチロニトリル等のアゾ化合物;過硫酸カリウムや過硫酸アンモニウム等の無機過酸化物;クメンヒドロペルオキシド等の有機過酸化物が挙げられる。重合開始剤の使用量は、単量体100重量部に対して、0.01〜10重量部、好ましくは0.05〜5重量部である。重合開始剤の使用量が0.01重量部以上であれば、重合がより進行しやすくなるため好ましく、10重量部を以下である場合には、生成する重合体が所望の分子量で得られやすくなるため好ましい。
温度計、還流冷却器、ガス吹きこみ管、滴下漏斗を備えた500mLの反応器に、ジメチルラウリルアミン71部、イオン交換水10部、メタノール50部、メトキノン(MQ)0.04部を仕込んだ。次いで、撹拌しながら、酢酸26部をゆっくり滴下した。重合を防止するため、空気をバブリングしながら、50℃に昇温した。メタクリル酸グリシジル61.6部を2時間かけて滴下した後、50℃で6時間、室温で16時間遮光しで熟成させた。次いで、50℃まで昇温し、空気を激しく導入してメタノールを除去した。得られた生成物は、透明な粘ちょう性の液体であった。生成物中に含まれる未反応第3級アミンの残存量は、電位差滴定により定量したところ0.48%であった。また、生成物中に含まれる未反応のエポキシドの残存量は、エポキシ当量を測定したところ0%であった。
温度計、還流冷却器、ガス吹きこみ管、滴下漏斗を備えた500mLの反応器に、ジメチルオクチルアミン79部、イオン交換水15部、メタノール60部、MQ 0.06部を仕込んだ。次いで、撹拌しながら、酢酸39部をゆっくり滴下した。重合を防止するため、空気をバブリングしながら、50℃まで昇温した。メタクリル酸グリシジル92.4部を2時間かけて滴下した後、50℃で6時間、室温で16時間遮光して熟成させた。次いで、50℃まで昇温し、空気を激しく導入して、反応器内のメタノールを除去した。得られた生成物は、透明な粘ちょう性液体であった。生成物中に含まれる未反応第3級アミンの残存量は、電位差滴定により定量したところ0.64%であった。また、生成物中に含まれる未反応のエポキシドの残存量は、エポキシ当量を測定したところ0%であった。
温度計、還流冷却器、ガス吹きこみ管、滴下漏斗を備えた500mLの反応器に、ジメチルラウリルアミン85.2部、メタノール60部、イオン交換水12部を仕込んだ。次いで、撹拌しながら、酢酸28部をゆっくり滴下した。43〜45℃まで昇温し、エチレングリコールジグリシジルエーテル53.9部を2時間かけて滴下した後、43〜45℃で5時間、室温で16時間遮光して熟成させた。次いで、50℃まで昇温し、窒素ガスを激しく導入して、反応器内のメタノールを除去した。得られた生成物は黄色の粘ちょう性液体であった。生成物中に含まれる未反応第3級アミンの残存量は、電位差滴定により定量したところ0%であった。
温度計、還流冷却器、ガス吹きこみ管、滴下漏斗を備えた500mLの反応器に、ジメチルラウリルアミン85.2部、メタノール60部、イオン交換水12部を仕込んだ。次いで、撹拌しながら、酢酸28部をゆっくり滴下した。40〜42℃まで昇温し、ブタンジオールジグリシジルエーテル45.2部を2時間かけて滴下した後、40〜42℃で5時間、室温で16時間遮光して熟成させた。次いで、50℃まで昇温さし、窒素ガスを激しく導入して、反応器内のメタノールを除去した。得られた反応物は黄色の粘ちょう性液体であった。生成物中に含まれる未反応第3級アミンの残存量は、電位差滴定により定量したところ0.7%であった。
撹拌機、還流冷却器、温度計、滴下漏斗を備えた反応器に水207部、合成例3で得られたカチオン系界面活性剤4.4部を仕込んだ。反応器とは別の容器に、水138部、合成例3で得られたカチオン系界面活性剤1.1部、合成例1で得られたイオン性モノマー15部、反応性活性剤としてAntox LMA-20(日本乳化剤株式会社製)2.5部を仕込み、撹拌した。その後、メタクリル酸メチル20部、n-アクリル酸ブチル5部、アクリル酸グリシジル10部、過硫酸アンモニウム10%水溶液0.5部を添加して撹拌し、プレエマルションを調製した。前記プレエマルションのうち、全量の10%を反応器に仕込んだ。反応器を80℃に昇温して初期重合させた後、残りのプレエマルションを3時間かけて滴下して乳化重合させた。さらに80℃で1時間熟成させた後に冷却してポリマーエマルションを得た。
(実施例2〜4および比較例1〜3)
実施例2〜4および比較例1〜3についても、カチオン性界面活性剤およびイオン性モノマー等を適宜変更して、実施例1と同様の方法で乳化重合を行い、ポリマーエマルションを得た。
得られたポリマーエマルションを200メッシュのナイロン網を用いて濾過し、ナイロン網上の残渣を水洗後、乾燥し、その重量をエマルションの固形分に対して百分率で示した。
レーザー回折式粒度分布測定装置(ベックマンコールター社製:LS-230)を用いて平均粒子径を測定した。
ポリカーボネート片をポリマーエマルションに浸漬した後、ドライヤーで風乾した。目視で確認して、コーティング膜が透明なものを○、濁りが見られたものを×と表示した。
ガラス板にポリマーエマルションを3ミルの膜厚で塗布した。110℃で3分間乾燥した後、室温まで冷却してコーティング膜を調製した。得られたコーティング膜の表面固有抵抗値を簡易式表面抵抗計(太陽電機産業株式会社製:WA-400)で測定した。コーティング膜の調製から室温で1週間放置したコーティング膜についても同様に表面固有抵抗値を測定した。
Claims (7)
- 下記式(1):
で表されるイオン性モノマーと、これと共重合可能な他のモノマーとの共重合体、および、下記式(2):
で表されるカチオン性界面活性剤を含む、水性コーティング用樹脂組成物。 - 前記他のモノマーが、不飽和基を有する非イオン性界面活性剤を含む、請求項1に記載の水性コーティング用樹脂組成物。
- ポリオキシアルキレン鎖を有する非イオン性界面活性剤をさらに含む、請求項1または2に記載の水性コーティング用樹脂組成物。
- 前記有機酸イオンが、カルボン酸イオンである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の水性コーティング用樹脂組成物。
- ハロゲン原子を含まないことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の水性コーティング用樹脂組成物。
- 請求項1に記載のイオン性モノマーと、これと共重合可能な他のモノマーとを、水性媒体中、請求項1に記載のカチオン性界面活性剤の存在下で乳化重合させることを含む、水性コーティング用樹脂組成物の製造方法。
- 前記水性媒体が水を含む、請求項6に記載の製造方法。
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